JP6284272B2 - 非破壊検査装置 - Google Patents

非破壊検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6284272B2
JP6284272B2 JP2014180346A JP2014180346A JP6284272B2 JP 6284272 B2 JP6284272 B2 JP 6284272B2 JP 2014180346 A JP2014180346 A JP 2014180346A JP 2014180346 A JP2014180346 A JP 2014180346A JP 6284272 B2 JP6284272 B2 JP 6284272B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inspection object
inspection
movable part
acceleration pickup
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014180346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016053548A (ja
Inventor
鈴木 基行
鈴木  基行
英樹 内藤
英樹 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Emic Corp
Original Assignee
Emic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Emic Corp filed Critical Emic Corp
Priority to JP2014180346A priority Critical patent/JP6284272B2/ja
Publication of JP2016053548A publication Critical patent/JP2016053548A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6284272B2 publication Critical patent/JP6284272B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、例えば、橋梁などのコンクリート構造物および補強されたコンクリート構造物の健全性を評価する検査に用いて好適な非破壊検査装置に関する。
日本においてコンクリート構造物は、橋梁をはじめとしインフラに多種多様使用されている。これらの構造物は、製作されてから多くの年月を経た物も多く、また新しくとも地震などによるストレスが作用するために、インフラの点検・維持管理が近年重要な課題となってきている。しかし、これらの点検には多大な時間を要し、必ずしも最適な検査は行われていないのが現状である。
従来、コンクリート構造物の健全性を評価する装置として、力センサを内蔵したインパルスハンマーが知られている(例えば、特許文献1)。
このインパルスハンマーは、構造物の固有振動数計測、亀裂検査、および構造解析などに広く使用されている加振方法であり、構造物や部品などを叩くことで、周波数特性の分析、伝達関数のグラフィック表示、振動モード解析、共振点探査などを手軽に実施することができる。
しかし、インパルスハンマーでは各周波数成分のパワーが小さく、高周波まで一定の入力ができないため、特に高周波に外乱ノイズが混入したり、二度打ちなどにより正確な固有振動数を得ることができない場合があった。
また、この種の検査を行うために、大型の振動発生機を用いて、例えばコンクリート構造物(表面がアスファルトである場合を含む)の健全性を評価する検査装置が提供されている。
しかしながら、大型の振動発生機を用いた検査装置では、実際に計測を行うまでの段取りに時間を要し、しかも現場作業が煩雑であるという問題があった。
また、コンクリート構造物の表面に、例えば繊維シートや鋼板などで補強がなされたものについては、検査方法は未だ確立されておらず、表面の補強物を剥がして検査するしかなく、結果として多大な経費を要するという問題があった。
特開2001−021336号公報
本発明は、このような実情に鑑み、例えば、コンクリート構造物、あるいは表面が繊維シートや鋼板などで補強されたコンクリート構造物などであったとしてもその補強物を破壊することなく短時間で効率的に点検し、その健全性を評価することができる非破壊検査装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る非破壊検査装置は、
コンクリート構造物などの検査対象物2に小型振動発生機4により振動を加え、この小型振動発生機4から加えられた振動によって発生する前記検査対象物2からの振動データを、計測用加速度ピックアップ6により測定し、その測定結果に基づいて前記検査対象物2の健全性を評価する非破壊検査装置であって、
前記小型振動発生機4は、磁路部材を有する固定部8と、前記検査対象物2に振動を付与する可動部10と、を備え、
前記磁路部材は、永久磁石が備えられたヨーク18を有することで、常時磁束が流れており、
前記可動部10は、前記ヨーク18の隙間に挿入される駆動コイル20を備え、
前記駆動コイル20に交流電流を流すことにより、前記可動部10が振動するように構成され、
前記計測用加速度ピックアップ6は、支持バネ14を介して前記固定部8に支持されるとともに、前記可動部10は吊下バネ24を介して前記固定部8に支持されており、
前記可動部10の前記検査対象物2に対する当接面、および前記計測用加速度ピックアップ6の前記検査対象物2に対する当接面に、それぞれ緩衝部材16を配設し、前記可動部10と前記検査対象物2との間、および前記計測用加速度ピックアップ6と前記検査対象物2との間を密着させることを特徴としている。
このような構成であれば、小型振動発生機4が手持移動可能であるので、検査対象が大型のコンクリート構造物であったとしても、多数箇所での計測を行うための段取りが容易である。また、検査対象物2と可動部10との間、および検査対象物2と計測用加速度ピックアップ6との間に、仮に不陸があったとしても、その不陸は緩衝部材16で封止されるので、可動部からの振動を効果的に検査対象物に伝達することができるとともに、検査対象物からの振動データを計測用加速度ピックアップが正確に測定することができる。
また、本発明では、前記固定部8には、自立可能に保持する所定長さの支持部材12が取り付けられていることが好ましい。
このように固定部8の側面に所定長さの支持部材12が取り付けられていれば、小型振動発生機を探査対象物に向けて押圧した場合のストッパとして機能させることができる。
さらに、本発明では、前記緩衝部材の厚さは、0.3mm〜1.0mmの範囲であることが好ましい。
緩衝部材の厚さがこのような範囲に設定されていれば、可動部と検査対象物との間、および計測用加速度ピックアップと検査対象物との間の不陸を無くして互いの間を可及的に一体化させることができる。
また、本発明では、可動部10に入力される信号が、正弦波信号であっても良いし、また、ランダム信号であっても良い。
特に、ランダム信号を用いることによって、測定時間が短く、迅速に検査を行うことができる。
さらに、本発明では、計測用加速度ピックアップ6により検出した信号を、前記可動部に入力される信号の周波数に同期した成分のみ抽出するように構成することが好ましい。
このような構成であれば、欠損やクラックなどの劣化診断や、老朽化に伴う診断をより正確に行うことができる。
本発明に係る非破壊検査装置によれば、手持移動が可能な小型振動発生機を用いており、計測を行うための段取りに多くの時間を要する必要がないことから、現場作業を短時間で容易に、かつ安価に行うことができる。
また、コンクリート構造物の表面に例えば繊維シートや鋼板などで補強がなされたものやアスファルト舗装が施されたものであったとしても、その補強物を剥離することなくそのままの状態で検査を行うことができる。
図1は本発明の好ましい実施の形態に係る非破壊検査装置の検査前の状態を示す概略図である。 図2は本発明の好ましい実施の形態に係る非破壊検査装置の検査時の状態を示す概略図である。 図3は繊維シートや鋼板などの補強がなされていない橋梁について検査を行った結果であり、図3(a)は、健全箇所の周波数応答を示すグラフ、図3(b)は、劣化箇所の周波数応答を示すグラフである。 図4は鋼板により補強がなされた橋梁について検査を行った結果であり、図4(a)は、健全箇所の周波数応答を示すグラフ、図4(b)は、劣化箇所の周波数応答を示すグラフである。 図5は繊維シート(炭素繊維シート)により補強がなされた橋梁について検査を行った結果であり、図5(a)は、健全箇所の周波数応答を示すグラフ、図5(b)は、劣化箇所の周波数応答を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態(実施例)について説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る非破壊検査装置として使用された小型振動発生機4を、検査対象物2の上に待機させた状態を示す概略図で、図2は図1の小型振動発生機4を測定状態としたときの概略図である。
本実施例の小型振動発生機4を用いた非破壊検査では、小型振動発生機4から検査対象物2に振動を加え、その振動によって発生する振動データを、計測用加速度ピックアップ6により測定し、その測定結果に基づいて、検査対象物2の健全性を評価する。
検査対象物2としては、コンクリート構造物あるいはコンクリート構造物の表面が繊維シートや鋼板などで補強がなされたものやアスファルト舗装が施されたものであっても良い。
なお、本明細書において「コンクリート構造物」とは,セメント,水,骨材,混和材および混和剤により構成されるコンクリート、およびコンクリートに鉄筋が含まれる鉄筋コンクリート構造物の他に、プレストレストコンクリート構造物や、鉄骨や鋼管などを用いた鋼コンクリート複合構造物などを含む概念である。これらの構造物としては、橋梁、トンネル、桟橋、建築物(建物)、擁壁、水路、カルバート、駅構内のプラットホームなどの構造物、モニュメント、電柱、道路付属物(照明灯、標識、信号、ガードレール)、線路の枕木などを例示することができる。
また、小型振動発生機4は、磁路部材を有する固定部8と、橋梁などの検査対象物2に振動を付与する可動部10と、加振制御用加速度ピックアップ22と、計測用加速度ピックアップ6とを備えている。
固定部8は、例えば、鉄などから構成されたヨーク18を備えている。なお、ヨーク18には、永久磁石が備えられており、ヨーク18に常時磁束を流している。
さらに、固定部8の側面には、検査対象物2上に配置された場合に、この小型振動発生機自体を自立可能に保持する所定長さの支持部材12が所定間隔おきに取り付けられており、例えば、120度間隔で取り付けられている。これにより、固定部8と検査対象物2との離間距離は、検査前の状態で一定に設定されている。なお、これらの支持部材12は、図1、2において、図面の煩雑さを避けるため、2本の支持部材12は図示していない。
一方、可動部10は、検査対象物2に振動を付与する略円筒状の振動伝達治具10aと、振動伝達治具10aの可動部に接続された駆動コイル20とを備えており、また振動伝達治具10aの内部には、加振制御用加速度ピックアップ22が収容されている。また、振動伝達治具10aの可動部および駆動コイル20は、ヨーク18の隙間に挿入されている。
駆動コイル20は、ヨーク18によって発生した磁界(静磁場)と直交するように取り付けられ、駆動コイル20に交流電流を流すことによって、可動部10を振動させることができる。なお、駆動コイル20に流す交流電流の大きさを変えることによって、可動部10に発生させる振動(加振力)の大きさをコントロールすることができる。
また、本実施例の小型振動発生機4では、可動部10が吊下バネ24により固定部8の略中央部に可動状態に保持されている。
さらに、本実施例の小型振動発生機4では、計測用加速度ピックアップ6が支持バネ14により固定部8の側面部に可動状態に保持されている。なお、この支持バネ14で保持された計測用加速度ピックアップ6の下端は、支持部材12の下端より下方に位置しており、支持バネ14は、図2のように固定部8を検査対象物2に押し付けた圧縮バネとして、その付勢力が機能する。
さらに、本実施例では、検査対象物2に当接する可動部10の当接面、および検査対象物2に当接する計測用加速度ピックアップ6の当接面に、それぞれ緩衝部材として板状の緩衝部材16が配設されている。なお、可動部10から振動を検査対象物2に伝達し、また、加振制御用加速度ピックアップ22及び計測用加速度ピックアップ6により検査対象物2の振動を検知するためには、緩衝部材16の厚さは、0.3mm〜1.0mm程度とすることが好ましい。
これらの緩衝部材16により、可動部10と検査対象物2との間、および計測用加速度ピックアップ6と検査対象物2との間に、仮に不陸が生じているとしても、その不陸を吸収して両者を互いに密着させることが可能にされている。
なお、緩衝部材としては、ゲル状部材が好ましい。
本実施例に係る小型振動発生機4は上記のように構成されているが、以下に、コンクリート構造物である既設の橋梁を検査対象物2とし、この橋梁を検査する場合について説明する。
本実施例の非破壊検査装置としての小型振動発生機4は、質量が約2kgであることから手持移動が容易であり、その加振力は、例えば50N程度である。また、小型振動発生機4の図示しない制御装置には、入力ボタンの他、表示装置などが具備されている。
そして、検査対象物2の検査に先だって、検査対象物2の被計測部の表面をブラシなどで清掃する。清掃が完了した後、作業者は小型振動発生機4を手に持って、図2に示したように、検査対象物2における被計測部の上に、振動伝達治具10aと計測用加速度ピックアップ6とを載置し、その後、固定部8を押すことで振動伝達治具10aを検査対象物2に押し付ける。この状態では、計測用加速度ピックアップ6も圧縮された支持バネ14の付勢力で検査対象物2に当接している。
さらに、固定部8の周囲に設けた3本の支持部材12が、等間隔で検査対象物2に当接しているので、小型振動発生機4の姿勢は安定に保たれている。このようにして、小型振動発生機4の検査前の段取りが完了する。
その後、図示しない制御装置から駆動コイル20に加振信号として正弦波信号(交流電流)を流し、振動伝達治具10aの加振を開始する。この時、加振制御用加速度ピックアップ22により検査対象物2に入力される信号(入力信号)を検出するとともに、計測用加速度ピックアップ6により検査対象物2を伝播した信号(出力信号)を検出する。
なお、計測用加速度ピックアップ6により検出した出力信号は、入力信号の周波数のみに着目すればよいため、制御装置において、入力信号の周波数に同期した出力信号のみを抽出するようなデジタルフィルタ処理を行うように構成してもよい。
入力信号が定常状態となった後、検出した入力信号と出力信号とから、検査対象物2の周波数応答を計測するとともに、周波数応答からピーク周波数が探索され、周波数応答とピーク周波数が制御部に表示される。ピーク周波数が検査対象物2の固有振動数となる。
このように小型振動発生機4を用いて計測された検査対象物2の固有振動数を、例えば、前回計測したときの固有振動数やあるいは理論式によって計算された固有振動数と比較することにより、固有振動数の低下程度に基づいて構造物の劣化を判断し、これにより検査対象物2の健全性を判断することができる。
ここで、検査対象物2が橋梁であり、この橋梁を裏側から計測する場合は、人が小型振動発生機4を手に持って橋梁の裏側に回り、この裏側から押し当てる必要があるが、橋梁の表側すなわち道路側から計測する場合は、小型振動発生機4を例えば、移動台車に取り付けて、移動台車により道路を走行させながら、所定箇所で計測することも可能である。この場合、小型振動発生機4は移動台車に対し上下方向にスライド可能に取り付けすることが好ましい。
また、移動台車を用いる場合には、移動台車の前面に回転ブラシを装備し、被計測部の清掃を回転ブラシで行うこともできる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されない。
例えば、上記実施例では、制御装置から駆動コイル20に入力される加振信号として正弦波信号を用いて定常的な加振を行っているが、正弦波に代え、下記のように生成されるランダム信号を用いることができる。
本実施例では、制御装置において加振信号を生成する信号処理部は、AD(Analog-Digital)部とDA(Digital-Analog)部とデジタル演算部とからなる。まず、DA部から適宜な信号を一定量(1フレーム)出力し、電力増幅回路を介し増幅され、加振信号として駆動コイル20に電流を流すことにより、可動部10に振動を与える。
加振制御用加速度ピックアップ22により検出した信号をAD部に取り込み、FFT(Fast Fourier Transform)をしてカレントPSD(Power Spectral Density)値を演算する。
次いで、AD部とDA部のスペクトラムから伝達関数を算出し、事前に定められた制御すべき周波数帯域とパワースペクトル密度(合わせて目標PSDと呼ぶ)から次の信号出力スペクトラムを算出する。
その結果をIFFT(Inverse FFT)によって時間軸データに変換する。その際、各周波数成分の位相はランダムに配分する。その事により時間軸データはランダム化される。ランダム化された時間軸データはDA部へ転送する。
以上のDA部への信号の転送は1フレーム毎に行われ、しかも切れ目なく繰り返される。なお、伝達関数やカレントPSDなどは指数平均化して算出する。これにより、統計的自由度を上げ、収束精度を向上させることができる。
このようにして信号処理部により生成されたランダム信号を用いて、可動部10を振動させる場合には、計測用加速度ピックアップ6によって検出された信号はAD部に入力され、FFTが行われた後、指数平均化され、そのPSDピーク値から検査対象物2の固有振動数が探索される。
例えば、10kHzレンジ400分解能(25Hz分解能)で、1フレーム40msとした場合、指数平均回数を64回とすれば、約2.6秒後には計測が完了することになる。
一方で、正弦波信号を用いた場合には、掃引完了までの演算量が多いため、約15秒程度の時間を要することになり、ランダム信号を用いた方がより迅速に計測することができ、検査効率を向上させることができる。
さらに本発明では、計測用加速度ピックアップ6による振動試験データを波形処理してコンクリート構造物の状態を、音色として再生することもできる。このような処理を行えば、計測者が音の高さを聞き取ることによって、コンクリート構造物の損傷度をリアルタイムで判定することができる。
また、本発明では、橋梁のようなコンクリート構造物そのものの損傷度を検査することができるのは勿論のこと、コンクリート構造物の裏側にある土の空洞化をも探査が可能である。
さらに、本発明では、コンクリート構造物の表面に繊維シートや鋼板などで補強がなされたものやアスファルト舗装が施されたものであるとしても、内部損傷の検知が可能である。
また、上記実施例では、橋梁の検査について説明したが、本発明は、勿論他のコンクリート構造物にも適用可能であり、例えば、橋梁、トンネル、桟橋、建築物(建物)、擁壁、水路、カルバート、駅構内のプラットホームなどの構造物、モニュメント、電柱、道路付属物(照明灯、標識、信号、ガードレール)、線路の枕木などの検査にも有効に適用することができる。
図3〜図5に、本実施例の小型振動発生機4を用いて、各種コンクリート構造物の非破壊検査を行った際の周波数応答を示す。
図3は、繊維シートや鋼板などの補強がなされていない橋梁について検査を行った結果であり、図3(a)は、健全箇所の周波数応答を示すグラフ、図3(b)は、劣化箇所の周波数応答を示すグラフである。
この検査結果においては、健全箇所の固有振動数(ピーク周波数)は6572Hz、劣化箇所の固有振動数(ピーク周波数)は1136Hzであった。
図4は、鋼板により補強がなされた橋梁について検査を行った結果であり、図4(a)は、健全箇所の周波数応答を示すグラフ、図4(b)は、劣化箇所の周波数応答を示すグラフである。
この検査結果においては、健全箇所の固有振動数(ピーク周波数)は2371Hz、劣化箇所の固有振動数(ピーク周波数)は1262Hzであった。
図5は、繊維シート(炭素繊維シート)により補強がなされた橋梁について検査を行った結果であり、図5(a)は、健全箇所の周波数応答を示すグラフ、図5(b)は、劣化箇所の周波数応答を示すグラフである。
この検査結果においては、健全箇所の固有振動数(ピーク周波数)は7385Hz、劣化箇所の固有振動数(ピーク周波数)は4614Hzであった。
図3〜5に示すように、繊維シートや鋼板などの補強の有無によらず、橋梁の健全箇所と比べて劣化箇所の周波数応答では、固有振動数(ピーク周波数)が低下していることがわかる。
このことから、本実施例の小型振動発生機4を用いた非破壊検査では、計測された固有振動数を、前回計測したときの固有振動数やあるいは理論式によって計算された固有振動数と比較することにより、固有振動数の低下程度に基づいてコンクリート構造物の劣化を判断することができる。
2 検査対象物
4 小型振動発生機
6 計測用加速度ピックアップ
8 固定部
10 可動部
10a 振動伝達治具
12 支持部材
14 支持バネ
16 緩衝部材
18 ヨーク
20 駆動コイル
22 加振制御用加速度ピックアップ
24 吊下バネ

Claims (7)

  1. コンクリート構造物などの検査対象物(2)に小型振動発生機(4)により振動を加え、この小型振動発生機(4)から加えられた振動によって発生する前記検査対象物(2)からの振動データを、計測用加速度ピックアップ(6)により測定し、その測定結果に基づいて前記検査対象物(2)の健全性を評価する非破壊検査装置であって、
    前記小型振動発生機(4)は、磁路部材を有する固定部(8)と、前記検査対象物(2)に振動を付与する可動部(10)と、を備え、
    前記磁路部材は、永久磁石が備えられたヨーク(18)を有することで、常時磁束が流れており、
    前記可動部(10)は、前記ヨーク(18)の隙間に挿入される駆動コイル(20)を備え、
    前記駆動コイル(20)に交流電流を流すことにより、前記可動部(10)が振動するように構成され、
    前記計測用加速度ピックアップ(6)は、支持バネ(14)を介して前記固定部(8)に支持されるとともに、前記可動部(10)は吊下バネ(24)を介して前記固定部(8)に支持されており、
    前記可動部(10)の前記検査対象物(2)に対する当接面、および前記計測用加速度ピックアップ(6)の前記検査対象物(2)に対する当接面に、それぞれ緩衝部材(16)を配設し、前記可動部(10)と前記検査対象物(2)との間、および前記計測用加速度ピックアップ(6)と前記検査対象物(2)との間を密着させることを特徴とするコンクリート構造物の非破壊検査装置。
  2. 前記固定部(8)には、自立可能に保持する所定長さの支持部材(12)が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  3. 前記緩衝部材(16)の厚さは、0.3mm〜1.0mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  4. 前記可動部(10)に入力される信号が、正弦波信号であることを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  5. 前記可動部(10)に入力される信号が、ランダム信号であることを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  6. 前記計測用加速度ピックアップ(6)により検出した信号を、前記可動部に入力される信号の周波数に同期した成分のみ抽出するように構成することを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  7. 前記緩衝部材(16)が、ゲル状部材であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の非破壊検査装置。
JP2014180346A 2014-09-04 2014-09-04 非破壊検査装置 Active JP6284272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014180346A JP6284272B2 (ja) 2014-09-04 2014-09-04 非破壊検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014180346A JP6284272B2 (ja) 2014-09-04 2014-09-04 非破壊検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016053548A JP2016053548A (ja) 2016-04-14
JP6284272B2 true JP6284272B2 (ja) 2018-02-28

Family

ID=55745081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014180346A Active JP6284272B2 (ja) 2014-09-04 2014-09-04 非破壊検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6284272B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018198665A1 (ja) * 2017-04-28 2018-11-01 ミツミ電機株式会社 検出システムおよび検出方法
JP7387108B2 (ja) 2020-08-05 2023-11-28 国立大学法人 鹿児島大学 評価装置及び評価方法
CN117233008B (zh) * 2023-11-09 2024-01-23 交通运输部公路科学研究所 一种公路护栏的刚度检测装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60120245A (ja) * 1983-12-05 1985-06-27 Hitachi Ltd ハンマ内臓aeセンサ
JPS6132946U (ja) * 1984-07-30 1986-02-27 三菱重工業株式会社 衝撃加振装置
JPH01219555A (ja) * 1988-02-26 1989-09-01 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 衝撃試験器
JP4025005B2 (ja) * 2000-10-04 2007-12-19 曙ブレーキ工業株式会社 非破壊検査方法及び非破壊検査装置
JP2010008151A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Hitachi Ltd 締結状態の検査装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016053548A (ja) 2016-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013183313A1 (ja) 構造物の分析装置および構造物の分析方法
JP6284272B2 (ja) 非破壊検査装置
CN105806944B (zh) 一种缆索疲劳损伤的检测方法及装置
Xu et al. Damage detection of ballastless railway tracks by the impact-echo method
Yan et al. PZT-based detection of compactness of concrete in concrete filled steel tube using time reversal method
CN108802203B (zh) 一种基于多模态技术的杆状构件内部缺陷定位方法
JP2006017741A (ja) パルス電磁力による音響診断・測定装置及びそれらの診断・測定方法
Ongpeng et al. Contact and noncontact ultrasonic nondestructive test in reinforced concrete beam
JP4699108B2 (ja) コンクリート打設検査装置
CN101393172A (zh) 非线性共振声谱法无损检测固体中的裂纹
CN105388210B (zh) 基于临时钢斜撑的斜拉索损伤检测装置及检测方法
JP3198840U (ja) 支柱路面境界部調査システム
JP2007047094A (ja) 一次元標定のae源を利用した構造物の損傷判定方法および装置
KR101328515B1 (ko) 강재 거푸집과 콘크리트의 결합구조물의 검사방법 및 장치
Blaney et al. Sounding of subsurface concrete defects using frequency response of flexural vibration
Zhou et al. Electromagnetic pulse-induced acoustic testing enables reliable evaluation of debonding between rebar and concret
JP2010071748A (ja) コンクリートポールの損傷検知方法
Luk et al. Rapid evaluation of tile-wall bonding integrity using multiple-head impact acoustic method
Chen et al. The acoustic-laser vibrometry technique for the noncontact detection of discontinuities in fiber reinforced polymer-retrofitted concrete
JP2016027321A (ja) 超音波検査方法および探触子設置治具
KR101115459B1 (ko) 콘크리트 구조물의 감쇠량 측정을 위한 비파괴검사 장치
Wang et al. Detection of top-bar effect in reinforced concrete using guided ultrasonic waves
JP2005156333A (ja) 円筒形構造物の欠陥検出方法
JP2002131294A (ja) コンクリートの非破壊圧縮試験方法及び非破壊圧縮試験装置
JP2006010709A (ja) パルス電磁力による音響診断・測定装置、及びそれらの診断・測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6284272

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250