JP6284074B2 - 照明器具 - Google Patents

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本発明は、有機EL素子を光源とする照明器具に関する。
有機EL素子は、低電圧で高輝度の発光が可能であり、含有する有機化合物の種類によって様々な発光色が得られ、また、平板状の発光パネルとしての製造が容易であるので、近年、照明器具の光源として用いることが注目されている。
図22に示すように、この種の照明器具10は、有機EL素子を光源とする光源部20と、光源部20の側方に配置され光源部20を点灯制御する点灯装置30と、光源部20と点灯装置30とを接続する配電線40と、を備える(例えば、特許文献1参照)。光源部20は、平板形状とされ、一対の支持部50a、50bに設けられた溝60a、60bに着脱可能にスライド挿入されている。光源部20を着脱可能とすることで、例えば、光源部20の有機EL素子の発光寿命が経過したときや光源部20が故障したときに、光源部20を容易に交換することができる。
特開2007−149476号公報
しかしながら、上述したような照明器具10では、光源部20を溝60a、60bにスライド挿入して装着するので、特に、光源部20が大きい場合には、光源部20の取付が難しくなることがある。また、光源部20の側方に点灯装置30が配置されているので、照明器具10の厚みが大きくなる。
本発明は、上記課題を解決するものであって、光源部を着脱可能に装着するソケットを備えた照明器具において、光源部の装着が容易で、器具の外観を薄型化することができる照明器具を提供することを目的とする。
本発明の照明器具は、平板形状の光源部と、この光源部を着脱可能に装着するソケットと、を備え、前記光源部は、前記ソケットに装着される装着面に凸設又は凹設され前記ソケットとの係合に用いられる保持部を有し、前記ソケットは、前記保持部と嵌合及び係合する係止部を有し、前記保持部及び係止部の一方は、前記装着面と平行な方向にスライド可能なスライド爪を複数有し、前記スライド爪は、前記保持部が前記係止部に嵌合したときに、前記保持部又は係止部に当接してスライド移動することで該保持部又は係止部と係合し、該保持部又は係止部と係合したときに該保持部又は係止部と接触する係合面と、前記係合面の頂部と、前記頂部を挟んで前記係合面とは反対側にある非係合面と、を有し、前記頂部は、前記係合面の基部と前記非係合面の基部との間に位置し、前記スライド爪の各々は、互いに個数又は相対位置が異なる凸部又は凹部を有し、前記スライド爪と係合する前記保持部又は係止部は、前記凸部又は凹部と嵌り合う凹部又は凸部を有し、前記保持部は、所定の向きでしか前記係止部に係合しないことを特徴とする。
数の前記スライド爪は、互いに異なる方向に付勢されていることが好ましい。
前記スライド爪は、一対設けられ、一対の前記スライド爪は、互いに反対側の方向に付勢されていることが好ましい。
前記スライド爪は、3つ以上設けられ、3つ以上の前記スライド爪は、互いに所定の角度を隔てた方向で、かつ前記照明器具の器具中心方向又は該照明器具の中心から放射方向に付勢されていることが好ましい。
複数の前記スライド爪のうち少なくとも一のスライド爪に対する付勢力は、他のスライド爪に対する付勢力よりも大きいことが好ましい。
前記光源部は、前記装着面に立設され前記光源部に給電するための一対の給電端子を有し、前記ソケットは、前記一対の給電端子と電気的に接続される一対の端子受け部を有し、前記一対の給電端子は、前記保持部が前記係止部に係合したときに、前記一対の端子受け部に接続されることが好ましい。
前記一対の端子受け部の各々は、前記ソケットを前記光源部に相対する取付面側から見たときに、互いに平行に伸びる形状とされ、かつ前記平行方向における前記取付面の一端側及び他端側に偏って配置されていることが好ましい。
前記ソケットは、該ソケットを施工面に固定するための一対のソケット固定部を有し、前記一対のソケット固定部は、前記ソケットを前記取付面側から見たときに、前記係止部に隣接して、かつ前記ソケットの中心に対して互いに点対称に配置されていることが好ましい。
前記ソケットは、該ソケットの外周縁に内接して設けられ凹状に切り欠かれた切り欠き部と、前記切り欠き部に設けられ配電線を接続するための配電線接続部と、を有することが好ましい。
前記ソケットは、施工面に埋設されていることが好ましい。
本発明によれば、光源部の保持部をソケットの係止部に嵌合させるだけでスライド爪が保持部又は係止部と係合するので、容易に光源部をソケットに装着することができる。また、例えば、ソケットを施工面に埋設すれば、施工面からは平板形状の光源部のみが突出するので、照明器具の外観を薄型化することができる。
本発明の実施形態に係る照明器具の分解斜視図。 上記照明器具を構成する光源部の平面図。 上記光源部の分解斜視図及びその一部拡大図。 図3のI方向から見た上記光源部の分解側面図。 図3のII方向から見た上記光源部の分解側面図。 上記照明器具を構成するソケットを取付面側から見た斜視図。 (a)は上記ソケットを取付面側から見た平面図、(b)は(a)のI−I線断面図。 上記ソケットを取付面側から見た分解斜視図。 上記ソケットを取付面とは反対側の面から見た分解斜視図。 上記光源部をソケットに装着した状態における照明器具の断面図及びその一部拡大図。 (a)乃至(d)は、上記光源部をソケットに装着するときの動作を示す側断面図。 上記光源部をソケットに誤った方向で取り付けようとしたときの照明器具の部分断面斜視図及びその一部拡大図。 図12に示した照明器具の側面図。 (a)乃至(c)は、上記実施形態の変形例に係る照明器具を構成する光源部及びソケットの斜視図。 (a)は図14(b)に示した照明器具の変形例を壁付けしたときの様子を示す平面図、(b)は(a)に示した照明器具におけるスライド爪に対する付勢力の強度関係を示す図。 他の実施形態に係る照明器具の分解斜視図。 (a)は上記照明器具を壁付けしたときの様子を示す平面図、(b)は(a)に示した照明器具におけるスライド爪に対する付勢力の強度関係を示す図。 別の実施形態に係る照明器具を構成するソケットの斜視図。 上記ソケットを施工面に取り付けたときの斜視図。 更に別の実施形態に係る照明器具の分解斜視図。 (a)乃至(c)は、上記照明器具において光源部をソケットに装着するときの動作を示す側断面図。 従来の照明器具の側断面図。
本発明の実施形態に係る照明器具について、図1乃至図13を参照して説明する。図1に示すように、照明器具1は、矩形平板状の光源部2と、光源部2を着脱可能に装着する円盤状のソケット3と、を備える。光源部2は、ソケット3に装着される装着面21にソケット3との係合に用いられる保持部4を有し、装着面21とは反対側の面から光を照射する。保持部4は、装着面21の中央に凸設されている。ソケット3は、天井や壁面等の施工面に埋設され、保持部4と嵌合及び係合する係止部5を有する。
図2乃至図5に示すように、光源部2の保持部4は、一対のスライド爪41、42を有する。スライド爪41、42は、バネ43によって装着面21の中央から装着面21と平行で互いに反対側の方向に弾性付勢されており、以下では、バネ43により付勢されている方向を付勢方向という。スライド爪41、42は、付勢方向における器具外方側の端部に係止部5と係合する係合端41’、42’を有する。係合端41’、42’は、互いに個数又は相対位置が異なる凸部44を有し、図例では、係合端41’が、自身の両端部の各々に設けられた2つの凸部44を有し、係合端42’が、自身の中央に設けられた1つの凸部44を有する。
また、スライド爪41、42は、付勢方向に直交して装着面21と平行な方向に伸びる一対の突起45a、45bを有する。突起45a、45bは、装着面21から立設され突起45a、45bの付勢方向における移動を規制する規制部46a、46bに挿入される。規制部46a、46bは、突起45a、45bが嵌り込んで付勢方向にスライドするスライド溝47a、47bと、スライド溝47a、47bの付勢方向両端部の各々に設けられた壁48a、48bと、を有する。このように構成することで、スライド爪41、42は、突起45a、45bがスライド溝47a、47b内で移動する範囲において、付勢方向に沿い、かつ装着面21と平行な方向にスライド可能となる。
また、光源部2は、一方の面を発光面とする矩形平板状の発光パネル6と、発光パネル6の非発光面側に配され発光パネル6への給電に用いられるプリント基板7と、を有する。発光パネル6は、矩形平板状の有機EL素子61を有する(図3参照)。有機EL素子61は、例えば、発光面側から順に、透光性基板、ITO等から成る透明電極、有機発光材料を含む発光層、光を反射する金属電極が積層されたものにより構成される。更に、光源部2は、プリント基板7を覆うケース22と、ケース22に係合して発光パネル6の発光面側を覆う透光性のカバー23と、を有する。上述した保持部4は、ケース22のプリント基板7と相対する面とは反対側の面(装着面21)に設けられている。
プリント基板7は、発光パネル6の外周に沿うように形成された枠状部71と、枠状部71から発光パネル6の内方に向けて延設された一対の帯状部72、73と、を有する。帯状部72、73の端部には、ソケット3との電気的接続に用いられる一対の給電端子74、75が接合される。給電端子74、75は、L字状に成形された導電性金属板により構成され、その一端部は半田76(図3参照)により帯状部72、73上に接合され、他端部はケース22に設けられた一対の穴24を通って装着面21上に立設される。
プリント基板7は、柔軟性を有するフレキシブルプリント基板(FPC)により構成されている。FPCを用いることで、光源部2を組み立てるときに、帯状部72、73上に接合された給電端子74、75を穴24に通してネジ77(図4及び図5参照)によりケース22の内側にネジ止めしてから、ケース22をカバー23に係合させることができる。これにより、光源部2の組み立てが容易になる。なお、プリント基板7は、FPCに限定されず、例えば、柔軟性を有さないガラスエポキシ基板により構成されてもよい。この場合には、給電端子74、75を穴24に通してケース22をカバー23に係合させてから、ケース22の外側より給電端子74、75をネジ止めする。
ケース22は、プリント基板7と相対する面に開口を有する扁平な矩形の箱体とされる。ケース22は、その外周に設けられカバー23との係合に用いられる複数の引っかかり部25と、半田76の盛り上がり及びネジ77のネジ先を逃がすための一対の逃がし部26と、を有する。カバー23は、発光パネル6と相対する面に開口を有する扁平な矩形の箱体とされ、その内周にケース22の引っ掛かり部25と係合する複数の引っ掛け部27を有する。カバー23は、発光パネル6、プリント基板7及びケース22を収納することができる大きさに構成され、光源部2の発光面及び側面を覆っている。
図6及び図7に示すように、ソケット3の係止部5は、ソケット3の光源部2と相対する取付面32に凹設されている。係止部5は、光源部2の保持部4が嵌め入れられる窪み部50と、窪み部50の内側に設けられ保持部4のスライド爪41、42と係合する係止爪51、52と、を有する。図例では、窪み部50は、ソケットの中央に設けられた矩形状の開口により構成され、係止爪51、52は、この開口の互いに対向する内周面の各々に設けられている。係止爪51は、スライド爪41の2つの凸部44の各々と嵌り合う2つの凹部53を有する。係止爪52は、スライド爪42の1つの凸部44と嵌り合う1つの凹部53を有する。
また、ソケット3は、取付面32に、光源部2の給電端子74、75が挿通される一対の挿通孔33、34と、光源部2の逃がし部26が嵌る一対の嵌り部35と、を有する。挿通孔33、34の直下には、給電端子74、75と電気的に接続される一対の端子受け部81、82(図7(a)参照)が設けられている。端子受け部81、82は、給電端子74、75を挟持する端子挟持部83、84を有する。給電端子74、75は、光源部2の保持部4がソケット3の係止部5に係合したときに、端子挟持部83、84に挟持されて端子受け部81、82と電気的に接続される。これにより、光源部2とソケット3との係合及び電気的接続を同時に行うことができる。
端子受け部81、82は、ソケット3を取付面32側から見たときに互いに平行に伸びる形状とされ、この平行方向D(図7(a)参照)における取付面32の一端側(図例では下側)及び他端側(図例では上側)に偏って配置されている。また、端子挟持部83、84は、取付面32の他端側及び一端側に偏って配置されている。端子受け部81、82は、ソケット3に内蔵された回路基板9(後述参照)を介して配電線接続部と電気的に接続されている。配電線接続部は、図例では、速結端子台91、92により構成されている。なお、配電線接続部は、コネクタや半田付け部等により構成されていてもよい。速結端子台91、92は、配電線を介して外部電源と接続され、これにより、外部電源から供給された電力は、配電線、速結端子台91、92、回路基板9、端子受け部81、82、給電端子74、75を経て光源部2に供給される。速結端子台91、92は、ソケット3を取付面32側から見たときに、取付面32の一端及び他端に配置されている。このように端子受け部81、82及び速結端子台91、92を配置することで、端子挟持部83と速結端子台91との間隔及び端子挟持部84と速結端子台92との間隔を大きくして、端子受け部81、82の設計自由度を高めることができる。
また、ソケット3は、ソケット3を施工面にネジ止めするためのネジ(不図示)が挿通される一対のソケット固定部36a、36bを有する。ソケット固定部36a、36bは、ソケット3を取付面32側から見たときに、係止部5に隣接して、かつソケット3の中心C(図7(a)参照)に対して互いに点対称に配置されている。このようにすることで、ソケット3から光源部2を取り外すときに最も強い荷重がかかる係止部5の近傍においてソケット3を施工面に固定することができるので、光源部2を取り外すときのソケット3のぐらつきを防止することができる。
図8及び図9に示すように、ソケット3は、回路基板9と、回路基板9の一面側を覆うソケットボディ37と、ソケットボディ37に係合して回路基板9の他面側を覆うソケットカバー38と、を有する。ソケットボディ37は、その中央に窪み部50を有する箱型形状とされ、ドーナツ状に構成された回路基板9を収納する。ソケットボディ37には、上述した係止部5、挿通孔33、34、嵌り部35及びソケット固定部36a、36bが設けられている。
図10は、光源部2のスライド爪41、42とソケット3の係止爪51、52とが互いに係合した状態を示す。スライド爪41は、係止爪51と係合したときに係止爪51と接触する係合面41aと、頂部41bと、頂部41bを挟んで係合面41aとは反対側にある非係合面41cと、を有する。頂部41bは、係合面41aの基部41dと非係合面41cの基部41eとの間に位置する。スライド爪42も、スライド爪41と同一の構造を有する。
一方、係止爪51は、スライド爪41と係合したときにスライド爪41と接触する係合面51aと、頂部51bと、頂部51bを挟んで係合面51aとは反対側にある非係合面51cと、を有する。頂部51bは、係合面51aの基部51dと非係合面51cの基部51eとの間に位置する。係止爪52も、係止爪51と同一の構造を有する。
次に、光源部2をソケット3に装着するときの動作について図11(a)乃至(d)を参照して説明する。上述したように、光源部2のスライド爪41、42は、互いに同一の構造を有し、ソケット3の係止爪51、52は、互いに同一の構造を有する。そこで、以下の説明では、スライド爪41と係止爪51との係合についてのみ説明し、スライド爪42と係止爪52との係合についての説明は省略する。
図11(a)に示すように、光源部2をソケット3に装着するには、まず、光源部2の保持部4をソケット3の窪み部50(係止部5)に嵌合するようにして、スライド爪41を係止爪51に押し付ける。そうすると、スライド爪41と係止爪51は、互いの非係合面41c、51cを介して接触し、図11(b)に示すように、スライド爪41が、係止爪51の非係合面51c上を滑り、バネ43の弾性力に逆らって器具内方側にスライドする。次いで、図11(c)に示すように、スライド爪41の頂部41bが係止爪51の頂部51bを乗り超えると、スライド爪41が、係止爪51の係合面51a上を滑り、バネ43の弾性力によって器具外方側にスライドする。その結果、図11(d)に示すように、スライド爪41と係止爪51とが各々の係合面41a、51aを介して互いに係合し、これにより、光源部2がソケット3に装着される。このように、スライド爪41は、光源部2の保持部4がソケット3の係止部5に嵌合したときに、係止爪51に当接してスライド移動することで係止爪51と係合する。
光源部2をソケット3から取り外すには、図11(a)乃至(d)に示した動作を逆の順序で行えばよい。すなわち、ソケット3に装着された光源部2(図11(d)参照)をソケット3から引き離すように引っ張れば、図11(c)、図11(b)及び図11(a)に示した過程を順に経て、光源部2がソケット3から取り外される。
上述のように、本実施形態の照明器具1によれば、光源部2の保持部4をソケット3の係止部5に嵌め込んで押し付けるだけで保持部4と係止部5とが互いに係合するので、容易に光源部2をソケット3に装着することができる。また、光源部2をソケット3に装着した状態で、光源部2をソケット3から引き離すように引っ張れば保持部4と係止部5との係合が外れるので、容易に光源部2をソケット3から取り外すことができる。このように容易に光源部2をソケット3に対して着脱することができるので、例えば、光源部2の有機EL素子61の発光寿命が経過したときや光源部2が故障したときに、光源部2を簡単に交換することができる。更に、光源部2の中央に設けられた保持部4が、施工面に埋設されたソケット3の係止部5に嵌め入れられるので、施工面からは平板形状の光源部2のみが突出して照明器具1の外観を薄型化することができる。
また、スライド爪41、42は、互いに個数及び相対位置が異なる凸部44を有し、係止爪51、52は、スライド爪41、42の凸部44と嵌り合う凹部53を有する。これにより、スライド爪41は、係止爪52には係合せず係止爪51とのみ係合し、スライド爪42は、係止爪51には係合せず係止爪52とのみ係合するので、保持部4が、所定の向きでしか係止部5に係合しない。そのため、仮に、図12に示すように、スライド爪42が係止爪51に係合するような向きで光源部2をソケット3に装着しようとしても、スライド爪42の凸部44が係止爪51の凹部53に嵌り込まず、光源部2がソケット3に装着されない。この場合、図13に示すように、光源部2の給電端子74、75が、ソケット3の端子挟持部83、84により挟持されないので、光源部2とソケット3との電気的接続も起こらない。
次に、上記実施形態の変形例に係る照明器具について、図14(a)乃至(c)を参照して説明する。図14(a)に示すように、照明器具11の光源部2は、装着面21に凸設された一対の保持部4a、4bを有する。保持部4a、4bは、スライド爪41、42を有する。スライド爪41、42は、装着面21の中央に向けて互いに反対側の方向にバネ43a、43bによって弾性付勢されている。一方、ソケット3は、取付面32に凹設された一対の係止部5a、5bを有する。係止部5a、5bは、窪み部50a、50bと、窪み部50a、50bのソケット3内方側に設けられた係止爪51、52と、を有する。照明器具11によれば、保持部4a、4bが係止部5a、5bに係合して2点において光源部2がソケット3に保持されるので、光源部2のソケット3に対するがたつきを軽減することができる。
上述した照明器具1、11では、保持部4にスライド爪41、42が設けられ、係止部5に固定された係止爪51、52が設けられていたが、保持部4にスライドしない固定爪を設け、係止部5にスライド爪を設けてもよい。図14(b)に示すように、照明器具12では、ソケット3の係止部5が、取付面32の中央に凹設された窪み部50と、窪み部50に設けられた一対のスライド爪54、55と、を有する。スライド爪54、55は、取付面32の中央に向けて互いに反対側の方向へバネ43a、43bによって弾性付勢されている。一方、光源部2の保持部4は、装着面21に凸設され、ソケット3のスライド爪54、55と係合する保持爪49a、49bを有する。保持爪49a、49bは、固定爪とされる。
また、図14(c)に示すように、照明器具13のソケット3では、窪み部50に設けられた一対のスライド爪54、55が、取付面32の中央から互いに反対側の方向へバネ43によって弾性付勢されている。光源部2の保持部4は、装着面21に凸設され、ソケット3のスライド爪54、55と係合する保持爪49a、49bを有する。上記照明器具12、13によれば、光源部2の保持爪49a、49bが固定爪となっているので、ソケット3よりも交換頻度の高い光源部2の構成を単純にして、光源部2の製造コストを低減すると共に、光源部2の組み立て効率を向上することができる。
次に、図14(b)に示した照明器具12の変形例について、図15(a)(b)を参照して説明する。図15(a)に示すように、照明器具12aは、壁面Wに取り付けられる。なお、図例では、上方を鉛直上方とし、下方を鉛直下方としている。壁付けされた照明器具12aでは、図15(b)に示すように、バネ43aによる付勢力F1(黒矢印で示す)及び光源部2への重力G(白抜き矢印で示す)が、光源部2に対して鉛直下方にかかる。ここで、重力Gは、光源部2の質量Mに重力加速度gを乗じたものである。一方、鉛直上方には、バネ43bによる付勢力F2(ドット矢印で示す)がかかり、鉛直上方にかかる力の総和(2xF2)が、鉛直下方にかかる力の総和(2xF1+G)と等しくなるようにバネ43a、43bの付勢力が調整されている。このようにスライド爪55に対する付勢力をスライド爪54に対する付勢力よりも大きくすることで、照明器具12aを壁付けしたときに、光源部2が自重によってソケット3に対して鉛直下方に位置ずれすることを防止できる。
次に、他の実施形態に係る照明器具について、図16及び図17を参照して説明する。図16に示すように、照明器具14では、光源部2の保持部4が、3つのスライド爪41、42、40を有し、これらスライド爪41、42、40は、互いに120度の角度を隔てた方向で、かつ照明器具14(光源部2)の中心から放射方向にバネ43a、43b、43cによって付勢されている。ソケット3の係止部5は、平面視六角形状の窪み部50と、窪み部50の一辺置きに設けられスライド爪41、42、40と係合する係止爪51、52、52aと、を有する。係止爪51、52、52aは、窪み部50の一辺に亘って設けられている。係止爪51、52、52aのスライド爪41、42、40との係合箇所の幅W1(図17(a)参照)は、スライド爪41、42、40の係止爪51、52、52aとの係合箇所の幅W2よりも大きく構成されている。このようにすることで、光源部2をソケット3に装着する際に、光源部2がソケット3に対して多少位置ずれしていたとしてもスライド爪41、42、40が係止爪51、52、52aに係合するので、簡単に光源部2をソケット3に装着することができる。
図17(a)に示すように、照明器具14は、例えば、バネ43cの伸びる方向が鉛直方向と一致した状態で壁面Wに取り付けられる。このとき、図17(b)に示すように、バネ43cによる付勢力F1(黒矢印で示す)と光源部2にかかる重力G(白抜き矢印で示す)が、光源部2に対して鉛直下方にかかる。一方、鉛直上方には、バネ43a、43bによる付勢力F2、F3(灰色矢印で示す)の合力F4(ドット矢印で示す)がかかり、この合力F4が、鉛直下方にかかる力の総和(F1+G)と等しくなるようにバネ43a、43b、43cの付勢力が調整されている。このようにすることで、照明器具14を壁付けしたときに、光源部2が自重によりソケット3に対して鉛直下方に位置ずれすることを防止できる。
次に、別の実施形態に係る照明器具について、図18及び図19を参照して説明する。図18に示すように、本照明器具のソケット3は、施工面CPに設けられた丸穴Hに埋設される。丸穴Hの底面には、施工面CPの裏側から施工面CPの表側に配電線CAを引き出すための配電線引き出し穴h1、h2が設けられている。ソケット3は、ソケット3の外周縁(点線で示す)に内接して設けられ凹状に切り欠かれた切り欠き部39a、39bを有し、この切り欠き部39a、39bに配電線接続部として速結端子台91、92が設けられている。切り欠き部39a、39bは、ソケット3を丸穴Hに埋設したときに、配電線引き出し穴h1、h2の直下に配置される。このようにすることで、図19に示すように、ソケット3を丸穴Hに埋設したときに、配電線CAをソケット3の取付面32の方に引き出すことができるので、容易に配電線CAを速結端子台91、92に接続することができる。
次に、更に別の実施形態に係る照明器具について、図20及び図21を参照して説明する。上述した実施形態では、光源部2の保持部4が凸設され、ソケット3の係止部5が凹設されていた。これに対して、本実施形態では、光源部2の保持部4が凹設され、ソケット3が実質的に係止爪51、52のみにより構成された凸状となっている。
図20に示すように、照明器具15の光源部2は、矩形平板状とされ、装着面21の中央に凹設された矩形状の窪み部20と、窪み部20に収容された保持部4と、を有する。保持部4は、窪み部20の一側面に一端が固定されたバネ43aと、バネ43aの他端に取り付けられたスライド爪41と、窪み部20の一側面とは対向する側面に一端が固定されたバネ43bと、バネ43bの他端に取り付けられたスライド爪42と、を有する。スライド爪41、42は、各々の係合端41’、42’が互いに対向するようにして配置されている。また、光源部2は、回路基板9を内蔵している。回路基板9は、中央がくり抜かれたドーナツ形状とされ、そのくり抜き部分に窪み部20が配置されている。一方、照明器具15のソケット3は、スライド爪41、42と係合する係止爪51、52と、ソケット3を施工面にネジ止めするためのネジ(不図示)が挿通されるソケット固定部36a、36bと、を有する。
図21(a)に示すように、光源部2をソケット3に装着するには、まず、スライド爪41、42が、ソケット3の係止爪51、52と当接するようにして、光源部2をソケット3に近づける。次いで、図21(b)に示すように、スライド爪41、42が係止爪51、52に当接した状態で、光源部2をソケット3の方に押し込むと、スライド爪41、42が、バネ43a、43bの付勢力に逆らって器具外方側にスライドする。これにより、図21(c)に示すように、スライド爪41、42が係止爪51、52に係合して、光源部2がソケット3に装着される。
このように、光源部2に回路基板9を内蔵して光源部2が分厚くなった場合や、光源部2が分厚くなっても構わない場合には、光源部2の保持部4を凹設し、ソケット3の係止部5を凸設する構成としてもよい。
なお、本発明に係る照明器具は、上記実施形態及びその変形例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、複数のスライド爪の各々に互いに個数又は相対位置が異なる凹部を設け、これら凹部に嵌り込む凸部を係止部に設けることで、保持部が所定の向きでしか係止部に係合しないようにしてもよい。また、4つ以上のスライド爪を互いに所定の角度を隔てた方向で、かつ照明器具の器具中心方向又は該照明器具の中心から放射方向に付勢した構成としてもよい。
1、11、12、12a、13、14、15 照明器具
2 光源部
21 装着面
20、50、50a、50b 窪み部
3 ソケット
32 取付面
36a、36b 一対のソケット固定部
39a、39b 切り欠き部
4、4a、4b 保持部
40、41、42、54、55 スライド爪
44 凸部
5、5a、5b 係止部
53 凹部
74、75 給電端子
81、82 端子受け部
91、92 速結端子台(配電線接続部)
C ソケットの中心
CA 配電線
CP 施工面
D 平行方向
F1、F2、F3、F4 スライド爪に対する付勢力

Claims (10)

  1. 平板形状の光源部と、この光源部を着脱可能に装着するソケットと、を備えた照明器具であって、
    前記光源部は、前記ソケットに装着される装着面に凸設又は凹設され前記ソケットとの係合に用いられる保持部を有し、
    前記ソケットは、前記保持部と嵌合及び係合する係止部を有し、
    前記保持部及び係止部の一方は、前記装着面と平行な方向にスライド可能なスライド爪を複数有し、
    前記スライド爪は、前記保持部が前記係止部に嵌合したときに、前記保持部又は係止部に当接してスライド移動することで該保持部又は係止部と係合し、該保持部又は係止部と係合したときに該保持部又は係止部と接触する係合面と、前記係合面の頂部と、前記頂部を挟んで前記係合面とは反対側にある非係合面と、を有し、前記頂部は、前記係合面の基部と前記非係合面の基部との間に位置し、
    前記スライド爪の各々は、互いに個数又は相対位置が異なる凸部又は凹部を有し、
    前記スライド爪と係合する前記保持部又は係止部は、前記凸部又は凹部と嵌り合う凹部又は凸部を有し、
    前記保持部は、所定の向きでしか前記係止部に係合しないことを特徴とする照明器具。
  2. 数の前記スライド爪は、互いに異なる方向に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
  3. 前記スライド爪は、一対設けられ、
    一対の前記スライド爪は、互いに反対側の方向に付勢されていることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
  4. 前記スライド爪は、3つ以上設けられ、
    3つ以上の前記スライド爪は、互いに所定の角度を隔てた方向で、かつ前記照明器具の器具中心方向又は該照明器具の中心から放射方向に付勢されていることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
  5. 複数の前記スライド爪のうち少なくとも一のスライド爪に対する付勢力は、他のスライド爪に対する付勢力よりも大きいことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の照明器具。
  6. 前記光源部は、前記装着面に立設され前記光源部に給電するための一対の給電端子を有し、
    前記ソケットは、前記一対の給電端子と電気的に接続される一対の端子受け部を有し、
    前記一対の給電端子は、前記保持部が前記係止部に係合したときに、前記一対の端子受け部に接続されることを特徴とする請求項乃至請求項5のいずれか一項に記載の照明器具。
  7. 前記一対の端子受け部の各々は、前記ソケットを前記光源部に相対する取付面側から見たときに、互いに平行に伸びる形状とされ、かつ前記平行方向における前記取付面の一端側及び他端側に偏って配置されていることを特徴とする請求項に記載の照明器具。
  8. 前記ソケットは、該ソケットを施工面に固定するための一対のソケット固定部を有し、
    前記一対のソケット固定部は、前記ソケットを前記取付面側から見たときに、前記係止部に隣接して、かつ前記ソケットの中心に対して互いに点対称に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の照明器具。
  9. 前記ソケットは、該ソケットの外周縁に内接して設けられ凹状に切り欠かれた切り欠き部と、前記切り欠き部に設けられ配電線を接続するための配電線接続部と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の照明器具。
  10. 前記ソケットは、施工面に埋設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の照明器具。
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