JP6282575B2 - 触感呈示装置 - Google Patents

触感呈示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6282575B2
JP6282575B2 JP2014229420A JP2014229420A JP6282575B2 JP 6282575 B2 JP6282575 B2 JP 6282575B2 JP 2014229420 A JP2014229420 A JP 2014229420A JP 2014229420 A JP2014229420 A JP 2014229420A JP 6282575 B2 JP6282575 B2 JP 6282575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
piezoelectric element
tactile sensation
displacement
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014229420A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016095548A (ja
Inventor
文章 中尾
文章 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2014229420A priority Critical patent/JP6282575B2/ja
Priority to EP15859504.1A priority patent/EP3220232B1/en
Priority to PCT/JP2015/005625 priority patent/WO2016075935A1/ja
Priority to US15/526,032 priority patent/US10353469B2/en
Publication of JP2016095548A publication Critical patent/JP2016095548A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6282575B2 publication Critical patent/JP6282575B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、触感呈示装置に関するものである。
例えば特許文献1には、タッチパネル等のパネル上で、指等の接触物に対してリアルな触感を呈示する技術が開示されている。特許文献1に開示の触感呈示装置は、パネルを厚み方向に振動させることにより、操作者に「押した」という押下感を呈示している。
特許第4633167号公報
従来知られている触感呈示装置は、パネルを振動させる振動部の構造によっては、パネルが振動する変位量が小さく、良好な触感を呈示しにくい場合があることから、装置構成上、改善の余地がある。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、改善された触感呈示装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る触感呈示装置は、
パネルと、
アクチュエータと、
前記パネル及び前記アクチュエータに係合し、前記アクチュエータの変位により当該アクチュエータの変位方向及び変位量を異なる変位方向及び異なる変位量に変換して、前記パネルを変位させる変換部と、
弾性を有する接合部により接合された上部筐体及び下部筐体を有する筐体と、
を備え、
前記パネルの変位方向は、前記パネルの厚み方向であり、
前記アクチュエータの変位方向と前記パネルの変位方向とは交差し、
前記パネルは、前記上部筐体に支持されて、前記接合部の弾性力により前記変換部に与圧を加えた状態で係合され、
前記アクチュエータ及び前記変換部は、前記下部筐体に支持されて、前記変換部が前記アクチュエータに与圧を加えた状態で係合されることを特徴とする。
前記アクチュエータは、積層型圧電素子を備えていてもよい。
本発明によれば、改善された触感呈示装置を提供できる。
本発明の第1実施の形態に係る触感呈示装置の概略構成を示す外観斜視図である。 図1の触感呈示装置におけるアクチュエータの配置例を示す平面図である。 図1の触感呈示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 図3の変換部の作用を説明するための図である。 図3の変換部の変形例を示す図である。 図1の触感呈示装置の要部の回路構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2実施の形態に係る触感呈示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 図7の変換部の作用を説明するための図である。 図7の変換部の変形例を示す図である。 図7の変換部の他の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の第1実施の形態に係る触感呈示装置の概略構成を示す外観斜視図である。触感呈示装置10は、例えば、スマートフォン等の携帯電話機、携帯型ミュージックプレイヤ、ノートパソコン、腕時計、タブレット端末、ゲーム機などの他の機能を有する電子機器として実現される。
本実施の形態に係る触感呈示装置10は、外観形状が概略長方形状を成す筐体20を備える。筐体20は、上部筐体20aと下部筐体20bとにより構成される。上部筐体20aと下部筐体20bとは、弾性部材で構成される接合部23により接合され、1つの筐体20を構成している。接合部23は、防水性のテープ又はスポンジ等として構成されていてもよい。上部筐体20aと下部筐体20bとは、接合部23を介して、互いに変位可能に接合される。上部筐体20aと下部筐体20bとは、変位方向を筐体20の厚み方向に制限するガイドに沿って変位するものであってもよい。
筐体20は、金属や硬質プラスチック等で形成される。上部筐体20aには、筐体20の表面21側にパネル30が配置されている。また、筐体20の内部には、パネル30の下側に図1にパネル30の一部を切り欠いて示すように、表示部40が保持されている。筐体20は、内部に、アクチュエータと変換部とを備える。
パネル30は、接触を検出するタッチパネル又は表示部40を保護するカバーパネル等からなる。パネル30は、例えばガラス又はアクリル等の合成樹脂により、例えば長方形状に形成される。パネル30は、タッチパネルである場合、操作者の指、ペン又はスタイラスペン等の接触物による接触を検出する。タッチパネルの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式又は荷重検出方式等の任意の方式を用いることができる。本実施の形態では、説明の便宜上、パネル30は、タッチパネルとする。この場合、パネル30は表示部40と一体的に構成される場合もある。パネル30は、パネル表面30aの周辺部を除く領域が、筐体20の表面21に形成された開口21aから露出する。
表示部40は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子ペーパ等を用いて構成される。表示部40は、ブラウザや電子ブック等のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリケーション」と記す)における画像(ページ)、アイコンや押しボタン等の入力用オブジェクト等を表示する。
図2は、上部筐体20aを取り除いて示す、下部筐体20bにおけるアクチュエータの配置例を示す平面図である。下部筐体20bには、図2に示すように、4つのアクチュエータ50が配置されている。アクチュエータ50は、パネル30を変位させるための駆動源を構成するもので、例えば圧電素子51を用いて構成される。圧電素子51は、電気信号(電圧)を印加することで、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮又は屈曲変位する素子である。これらの素子は、例えばセラミックや水晶からなるものが用いられる。圧電素子51は、ユニモルフ、バイモルフ又は積層型圧電素子であってよい。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した積層型バイモルフ素子や、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配置された電極層との積層構造体から構成されるスタックタイプのものがある。ユニモルフは電気信号が印加されると伸縮変位し、バイモルフは電気信号が印加されると屈曲変位し、スタックタイプの積層型圧電素子は電気信号が印加されると積層方向に沿って伸縮変位する。本実施の形態では、圧電素子51がスタックタイプの積層型圧電素子からなる。
圧電素子51は、一端部が、下部筐体20bが備える固定部24に固定されて、下部筐体20bの長手方向とほぼ平行に延在して配置される。固定部24は、各圧電素子51の延在方向に対して、下部筐体20bの中央側に配置される。したがって、圧電素子51は、下部筐体20bの長手方向にほぼ平行に伸縮変位する。圧電素子51の伸縮変位をガイドするため、下部筐体20bには、各圧電素子51を挟むように、それぞれ一対のガイド部材22が配置されている。
圧電素子51は、固定部24に固定されていない他端側の端面において、変換部60に係合する。変換部60の具体的な構成については、図3の説明において詳細に述べる。変換部60は、下部筐体20bにおいて、図2に仮想線で示した表示部40の表示領域Dから外れた、下部筐体20bの四隅の近傍でパネル30と係合するように保持される。変換部60におけるパネル30との係合部分は、図2では、変換部60の一部に網掛け領域として表示されている。
図3は、触感呈示装置10の要部の概略構成を示す断面図である。圧電素子51は、下部筐体20bの底部において、ガイド部材22により支持される。変換部60は、パネル30の筐体20の内部側のパネル裏面30b及び圧電素子51の他端部の端面に係合して配置される。変換部60は、圧電素子51の伸縮変位により、その変位方向及び変位量を異なる変位方向及び異なる変位量に変換して、パネル30を変位させる。本実施の形態において、変換部60は回動部材61を有する。回動部材61は、固定軸62に回動可能に係止される係止部61aと、圧電素子51が当接する当接部61bと、パネル30のパネル裏面30bが当接する当接部61cとを有し、係止部61aがフック状に形成され、当接部61b及び61cが突状に形成されている。
パネル30は、上部筐体20aに支持されて、接合部23の弾性力により、当接部61cにおいて筐体20の内部方向(図3では下方向)に、変換部60に与圧を加えた状態で係合される。アクチュエータ50及び変換部60は、下部筐体20bに支持されて、変換部60が当接部61bにおいてアクチュエータ50に与圧を加えた状態で係合される。
図3において、圧電素子51が右方向に伸びるように変位すると、回動部材61は固定軸62を支点として左回りに回動する。これにより、圧電素子51による変位方向が、変換部60によりほぼ90度変換されてパネル30に伝達され、パネル30が、接合部23の弾性力に抗して上部筐体20aと一体に上方向に変位する。つまり、パネル30の変位方向は、当該パネル30の厚み方向となる。また、圧電素子51の伸縮変位方向とパネル30の変位方向とは、触感呈示装置10の側面視において交差している。
ここで、変換部60の作用について、図4を参照して説明する。図4は、変換部60の拡大図である。図4において、支点は回動部材61の係止部61aが係合する固定軸62を示し、力点は圧電素子51が当接する回動部材61の当接部61bを示し、作用点はパネル30のパネル裏面30bが当接する当接部61cを示す。圧電素子51の変位によって力点に投入される投入変位量をS、投入力をTとし、作用点に作用する変位量をD、発生力をFとし、支点となる固定軸62から力点までの距離をL1、支点から作用点までの距離をL2とするとき、変位量D及び発生力Fは、下式(1)及び(2)のように近似できる。ただし、L1、L2は、それぞれS、Dよりも十分大きいものとする。
D=S×L2/L1 ・・・(1)
F=T×L1/L2 ・・・(2)
上式(1)及び(2)から、力点や作用点の位置すなわち距離L1やL2を適切に設定することにより、触感を呈示できる十分な変位量D及び発生力Fを得ることが可能となる。一般に、積層型の圧電素子51は、投入力Tは大きいが、投入変位量Sは小さい。そのため、一般の圧電素子51では、操作者が良好に検出できる触感を呈示しにくい場合がある。しかし、本実施の形態においては、変換部60により、触感を呈示できるパネル30の変位量Dは投入変位量Sに比べて大きくなる。そのため、触感呈示装置10は、良好な触感を呈示しやすくなる。
なお、圧電素子51の伸縮変位方向とパネル30の変位方向とのなす角度、すなわち圧電素子51の伸縮変位方向の変換角度は、90度に限らず任意に設定することができる。
一方、図4に示すように、回動部材61には、力の発生体である圧電素子51による抗力A(=T)と、移動対象物であるパネル30による抗力B(=F)と、抗力A及び抗力Bをバランスさせるための抗力C(=(T2+F21/2)とが発生する。つまり、抗力A及び抗力Bが常に発生するように、固定軸62の位置を定めれば、3つの抗力A、B、Cのバランスにより回動部材61の位置が定まる。したがって、回動部材61を固定軸62に緊密に保持させる必要がないので、回動部材61を図4の形状に代えて、例えば図5(a)〜(c)に示すような形状とするなど、回動部材61の形状の自由度を向上できるとともに、変換部60の組み立て性を向上できる。
図5(a)に示す回動部材61は、係止部61aがフック状に形成され、扇形状の両側面に当接部61b及び61cが形成されるものである。図5(b)に示す回動部材61は、全体が扇形の多角形状からなり、扇形状の頂角部に固定軸62よりも大径の開口からなる係止部61aが形成され、扇形状の両側面に当接部61b及び61cが形成されるものである。図5(c)に示す回動部材61は、全体がL字形状からなり、L字形状の内角部が係止部61aを構成し、外側面に当接部61b及び61cが形成されるものである。
また、回動部材61に抗力A及び抗力Bが常に作用することにより、回動部材61と固定軸62との係合部に摩擦が発生しても、L1:L2すなわちD:S及びT:Fをほぼ一定に維持することができる。したがって、磨耗に影響されることなく、パネル30を初期の条件で長期間に亘って安定して変位させることが可能となる。
本実施の形態に係る触感呈示装置10は、パネル30への操作者の指、ペン又はスタイラスペン等の接触物による接触又は押下を検出して、圧電素子51を伸縮変位させる。これにより、パネル30を変位させて、操作者に触感をフィードバックする。
ここで、本実施の形態における圧電素子51は、操作者によるパネル30への押圧を検出する押圧検出部としても機能する。圧電素子51の押圧検出部としての機能について、再び図3を参照して説明する。なお、触感呈示装置10は、圧電素子51とは別に、押圧検出用の圧電素子又は歪センサ等の押圧検出部を備えていてもよい。
操作者が、携帯電話機等の電子機器として構成された触感呈示装置10に対して入力操作を行うと、パネル30に対して入力操作による押圧が入力される。パネル30が配置された上部筐体20aが、弾性部材により構成される接合部23の弾性力に抗して下部筐体20bの方向へ変位すると、当接部61cは下方向に変位する。その結果、回動部材61は固定軸62を支点として右回りに回動する。これにより、パネル30による変位方向が、変換部60によりほぼ90度変換されて圧電素子51に伝達され、圧電素子51が、左方向に縮むように変位する。
圧電素子51は、当接部61bからの押圧に係る荷重(力)の大きさ(または、荷重(力)の大きさが変化する速さ(加速度))に応じた、電気的な特性である電圧の大きさ(電圧値(以下、押圧に基づくデータと称する))の出力を行う。圧電素子51から出力された押圧に基づくデータは、触感呈示装置10の制御部に送信され、当該データに対応する押圧(入力)がされたことが検出される。このように、圧電素子51は、触感呈示とともに押圧検出にも用いることができる。
図6は、図1の触感呈示装置10の要部の回路構成を示す機能ブロック図である。触感呈示装置10は、制御部70と、記憶部71と、圧電素子駆動部72と、上述したパネル30、表示部40及び圧電素子51とを有する。
制御部70は、触感呈示装置10の各機能ブロックを含む装置全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部70は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成される。かかるプログラムは、例えば記憶部71又は外部の記憶媒体等に格納される。
記憶部71は、半導体メモリ等で構成され、各種情報や触感呈示装置10を動作させるためのプログラム等を記憶するとともに、ワークメモリとしても機能する。
圧電素子駆動部72は、制御部70からの制御信号に基づいて圧電素子51に印加する電気信号を生成して圧電素子51に印加する。
表示部40は、制御部70による制御のもとに、アプリケーションにおける画像(ページ)、アイコンや押しボタン等の入力用オブジェクト等を表示する。パネル30は、表示部40に表示されたオブジェクトに対する接触物による接触を検出する。パネル30の出力は、制御部70に供給されてパネル30に対する接触物の接触の位置が検出される。
制御部70は、パネル30の出力に基づいて表示部40に表示された入力用オブジェクトに対する接触物による接触を検出し、圧電素子51の出力(押圧に基づくデータ)に基づいてパネル30への押下荷重が所定値に達したことを検出すると、圧電素子駆動部72により圧電素子51を所定の駆動パターンで駆動する。圧電素子51の駆動により、パネル30が変位して、操作者に入力用オブジェクトを操作した触感が呈示される。
圧電素子51の駆動パターンは、例えば接触物の接触が検出された入力用オブジェクトに応じて記憶部71に記憶しておくことができる。例えば、押しボタンを押した触感を呈示する場合は、所定周波数の半サイクルのパルス状の駆動電圧を圧電素子51に印加して、パネル30を一往復変位させる駆動パターンとすることができる。その他、入力用オブジェクトに応じて、所定周波数の複数サイクルの駆動電圧を圧電素子51に印加して、パネル30を複数往復変位させる駆動パターンとすることもできる。
本実施の形態に係る触感呈示装置10によると、圧電素子51によるパネル30に平行な伸縮変位をパネル30の厚み方向の変位に変換することができる。このとき、圧電素子51の変位量を、変換部60により、より大きな変位量に変換してパネル30を変位させることができる。そのため、圧電素子51を装置の厚み方向に配置する場合と比較して、より大きな変位量でパネル30を変位させることができ、厚み方向に良好な触感を呈示しやすくなる。また、圧電素子51を押圧検出部として機能させることにより、パネル30への押圧検出用の圧電素子51を別途配置する場合と比較して、簡単に装置を構成することができる。また、回動部材61を固定軸62に緊密に保持させる必要がないので、回動部材61の形状の自由度を向上でき、変換部60の組み立て性を向上できるとともに、回動部材61と固定軸62との係合部の磨耗に影響されることなく、パネル30を初期の条件で長期間に亘って安定して変位させることが可能となる。
また、圧電素子51は、筐体20の長手方向に、つまり触感呈示装置10の側面視において、圧電素子51の変位方向がパネル30の変位方向と交差して配置されているので、筐体20の厚み方向の装置の寸法を小さくでき、小型化が可能となる。また、触感呈示装置10は、4つの圧電素子51を備えており、各圧電素子51に係合された変換部60は筐体20の四隅の近傍でパネル30に接触しているため、パネル30全体を変位させて触感を呈示する。そのため、触感呈示装置10は、パネル30をたわませて触感を提示する場合と比較して、より小さな力で良好に触感を呈示できる。
(第2実施の形態)
図7は、本発明の第2実施の形態に係る触感呈示装置の要部の概略構成を示す平面図であり、図3に対応する図である。本実施の形態に係る触感呈示装置11は、第1実施の形態に係る触感呈示装置10と変換部60の構成が異なるものである。以下、第1実施の形態と同一構成要素には同一参照符号を付し、異なる部分について説明する。
図7において、変換部60は、直線移動部材63と滑動部材64とを備える。直線移動部材63は、圧電素子51の変位方向と交差する方向に延在する斜面63aと、圧電素子51に結合される辺63bと、下部筐体20bの内壁(底面20c)を滑動する辺63cとを有するくさび形状からなる。滑動部材64は、直線移動部材63の斜面63aを滑動する滑動面64aと、パネル30のパネル裏面30bに結合される辺64bと、筐体20の厚み方向に延在して筐体20に設けられたガイド部材25を滑動する辺64cとを有する三角形状からなる。
図7において、圧電素子51が右方向に伸びるように変位すると、直線移動部材63も下部筐体20bの底面20cにガイドされて圧電素子51と一体に右方向に変位する。直線移動部材63が右方向に変位すると、その変位に伴って滑動部材64が直線移動部材63の斜面63aを滑動して、ガイド部材25に沿って図7の上方向、すなわちパネル30の方向に直線移動する。これにより、圧電素子51による伸縮変位方向が、変換部60によりほぼ90度変換されてパネル30に伝達されて、パネル30が接合部23の弾性力に抗して上方向に変位する。
ここで、変換部60の作用について、図8(a)〜(c)を参照して説明する。図8(a)は変換部60の拡大図であり、図8(b)は直線移動部材63の拡大図であり、図8(c)は滑動部材64の拡大図である。図8(a)において、圧電素子51の変位によって直線移動部材63の力点に投入される投入変位量をS、投入力をTとし、直線移動部材63の作用点から滑動部材64(パネル30)が受ける変位量をD、発生力をFとし、直線移動部材63の変位方向に対する斜面63aのなす角度をθとする。この場合、変位量Dは、下式(3)で表される。
D=S×tanθ ・・・(3)
一方、直線移動部材63とガイドとなる下部筐体20bの底面20cとの間の摩擦力をP1、摩擦係数をμ1、直線移動部材63と滑動部材64との間の摩擦力をP2、摩擦係数をμ2、滑動部材64とガイド部材25との間の摩擦力をP3、摩擦係数をμ3とし、摩擦を考慮した投入力及び発生力をそれぞれT´及びF´とする。この場合、直線移動部材63には、図8(b)に示すように摩擦力P1及びP2が作用する。これら摩擦力P1及びP2は、下式によって表される。なお、N´は、斜面63aの法線方向に作用する投入力T´と発生力F´との合成力である。
P1=μ1×F´
P2=μ2×N´=μ2×T´/sinθ
したがって、この場合の投入力Tは、下式(4)のようになる。
T=T´+P1+P2×cosθ
=T´+μ1×F´+μ2×T´/sinθ×cosθ
=T´+μ1×T´×cotθ+μ2×T´cotθ
=T´×(1+μ1cotθ+μ2cotθ) ・・・(4)
また、滑動部材64には、図8(c)に示すように摩擦力P2及びP3が作用する。これら摩擦力P2及びP3は、下式によって表される。
P2=μ2×N´=μ2×T´/sinθ
P3=μ3×T´
したがって、この場合の発生力Fは、下式(5)のようになる。
F=F´−P3−P2×sinθ
=T´/tanθ−μ3×T´−μ2×T´
=T´×(cotθ−μ2−μ3) ・・・(5)
上式(4)及び(5)から、圧電素子51による投入力Tによって、パネル30に作用する発生力Fは、下式(6)で表される。
F=T×(cotθ−μ2−μ3)/(1+μ1cotθ+μ2cotθ) ・・・(6)
なお、摩擦がない場合、F=T×cotθとなる。また、摩擦係数が全て同一(μ)とすると、F=T×(cotθ−2μ)/(1+2μcotθ)となる。
また、触感呈示装置10を机等の水平面に載置して使用する場合、上記重力の影響を考慮する必要がある。
また、第2実施の形態においても、第1実施の形態と同様に、圧電素子51を押圧検出部として機能させることができる。すなわち、操作者が、携帯電話機等の電子機器として構成された触感呈示装置10に対して入力操作を行うと、パネル30に対して入力操作による押圧が入力される。図7において、パネル30が配置された上部筐体20aが、弾性部材により構成される接合部23の弾性力に抗して下部筐体20bの方向へ変位すると、滑動部材64は、ガイド部材25に沿って下方向に変位する。すると、直線移動部材63が、滑動面64aを活動して、下部筐体20bの底面20cに沿って左方向、すなわち圧電素子51の方向に直線移動する。これにより、パネル30による変位方向が、変換部60によりほぼ90度変換されて圧電素子51に伝達され、圧電素子51が、左方向に縮むように変位する。圧電素子51は、押圧に基づくデータを触感呈示装置10の制御部に送信し、制御部において、押圧が検出される。
本実施の形態によると、上式(3)及び(6)から、直線移動部材63の変位方向に対する斜面63aのなす角度θを適切に設定することにより、触感を呈示できる十分な変位量D及び発生力Fを得ることが可能となる。したがって、第1実施の形態の場合と同様に、厚み方向に良好な触感を呈示しやすくなる。また、本実施の形態に係る触感呈示装置10は、直線移動部材63及び滑動部材64がともに直線的に移動するので、より簡易に構成できる。その他の作用効果については、第1実施の形態と同様である。なお、直線移動部材63及び滑動部材64による変位方向の変換角度は、90°の限らず、任意の角度とすることが可能である。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形又は変更が可能である。例えば、第2実施の形態において、変換部60は図9又は図10に示すように構成されてもよい。
図9に示す変換部60は、直線移動部材63の斜面63aが曲面に形成され、斜面63aの形状に応じて滑動部材64の滑動面64aが曲面に形成されたものである。このように、直線移動部材63の斜面63aを曲面に形成すれば、直線移動部材63の変位に伴って滑動部材64と接する作用点における接線の角度が変化するので、変位量D及び発生力Fの変化を投入変位に対して非線形にできる。
したがって、例えば、図9において直線移動部材63の上部の角度θ´を図8に示した角度θよりも小さくすることで、投入力Tの投入当初は滑動部材64の変位は小さいが摩擦力P2の静止摩擦による負荷を低減させ、動摩擦以降後は滑動部材64の変位を大きくすることができる。これにより、パネル30をよりスムーズに変位させることが可能となる。
図10に示す変換部60は、直線移動部材63とガイドとなる下部筐体20bの底面20cとの間、直線移動部材63と滑動部材64との間、及び、滑動部材64とガイド部材25との間に、それぞれ複数のベアリング65を備える。ベアリング65は、球状であってもよいし、円柱状であってもよい。このように、第2実施の形態において摩擦力P1、P2及びP3が発生する部分にそれぞれベアリング65を装填すれば、摩擦力をほぼゼロにすることができるので、より小さい投入力Tで、パネル30をよりスムーズに変位させることが可能となる。
10 触感呈示装置
20 筐体
20a 上部筐体
20b 下部筐体
20c 底面
21 表面
21a 開口
22、25 ガイド部材
23 接合部
24 固定部
30 パネル
30a パネル表面
30b パネル裏面
40 表示部
50 アクチュエータ
51 圧電素子
60 変換部
61 回動部材
62 固定軸
63 直線移動部材
64 滑動部材
65 ベアリング

Claims (2)

  1. パネルと、
    アクチュエータと、
    前記パネル及び前記アクチュエータに係合し、前記アクチュエータの変位により当該アクチュエータの変位方向及び変位量を異なる変位方向及び異なる変位量に変換して、前記パネルを変位させる変換部と、
    弾性を有する接合部により接合された上部筐体及び下部筐体を有する筐体と、
    を備え、
    前記パネルの変位方向は、前記パネルの厚み方向であり、
    前記アクチュエータの変位方向と前記パネルの変位方向とは交差し、
    前記パネルは、前記上部筐体に支持されて、前記接合部の弾性力により前記変換部に与圧を加えた状態で係合され、
    前記アクチュエータ及び前記変換部は、前記下部筐体に支持されて、前記変換部が前記アクチュエータに与圧を加えた状態で係合されることを特徴とする触感呈示装置。
  2. 前記アクチュエータは、積層型圧電素子を備える、請求項に記載の触感呈示装置。
JP2014229420A 2014-11-12 2014-11-12 触感呈示装置 Active JP6282575B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014229420A JP6282575B2 (ja) 2014-11-12 2014-11-12 触感呈示装置
EP15859504.1A EP3220232B1 (en) 2014-11-12 2015-11-11 Tactile-sense-presenting device
PCT/JP2015/005625 WO2016075935A1 (ja) 2014-11-12 2015-11-11 触感呈示装置
US15/526,032 US10353469B2 (en) 2014-11-12 2015-11-11 Tactile sensation providing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014229420A JP6282575B2 (ja) 2014-11-12 2014-11-12 触感呈示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016095548A JP2016095548A (ja) 2016-05-26
JP6282575B2 true JP6282575B2 (ja) 2018-02-21

Family

ID=56071154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014229420A Active JP6282575B2 (ja) 2014-11-12 2014-11-12 触感呈示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6282575B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021094509A (ja) 2019-12-16 2021-06-24 ホシデン株式会社 電磁アクチュエータ及びこれを備えた振動付与機構

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07155297A (ja) * 1993-12-03 1995-06-20 Nikon Corp 生体診断用プローブ
JP4112919B2 (ja) * 2002-07-15 2008-07-02 住友重機械工業株式会社 Zチルトステージ
US8633916B2 (en) * 2009-12-10 2014-01-21 Apple, Inc. Touch pad with force sensors and actuator feedback
JP2014056337A (ja) * 2012-09-11 2014-03-27 Tokai Rika Co Ltd 触覚提示装置
JP2015184886A (ja) * 2014-03-24 2015-10-22 東京パーツ工業株式会社 触覚型ソレノイドシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016095548A (ja) 2016-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016075935A1 (ja) 触感呈示装置
WO2005015375A1 (ja) 力覚フィードバック装置
JP6014107B2 (ja) 複合物圧電アクチュエータを用いた触覚フィードバック
US9152264B2 (en) Electronic device with piezoelectric actuator
JP6073451B1 (ja) 電子機器
KR20180132589A (ko) 투명한 합성 압전 조합된 터치 센서 및 햅틱 액추에이터
TWI734954B (zh) 壓敏電子配置
WO2015121955A1 (ja) 電子機器、入力装置、及び駆動制御方法
JP2013003754A (ja) 入力装置
JP6294170B2 (ja) 触感呈示装置
JP6490400B2 (ja) 触感呈示装置
JP6282575B2 (ja) 触感呈示装置
JP6084950B2 (ja) 電子機器の外付けケース
JP6613153B2 (ja) 触感呈示装置
JP2013012005A (ja) スイッチ装置
JP6382409B2 (ja) 触感呈示装置
JP6199847B2 (ja) 触感呈示装置
WO2017130768A1 (ja) 触感呈示装置
JP6572144B2 (ja) 触感呈示装置
JP2017083971A (ja) 操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170524

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171225

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180124

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6282575

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150