JP6279677B2 - 普遍的な他覚的屈折 - Google Patents

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Description

本発明は、他覚的な近見屈折を考慮に入れる改良された他覚的屈折決定に関する。具体的には、1つの態様において、本発明は、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における個々のデータの高速であるが信頼できる決定のための方法、装置、および、コンピュータプログラムプロダクトに関し、前記データは、眼鏡レンズの個々の適合のために可能な限り柔軟に使用され得る。
眼鏡の適合のため、眼鏡レンズ製作者は、特に眼鏡着用者の屈折および個々の着用状況に関する眼鏡着用者の様々な個々のデータを考慮することにより光学面を個別に計算するために益々洗練された方法を使用する。一方では、これは、個々のニーズに対する眼鏡または眼鏡レンズの適合の向上に起因して、かなりの付加価値を眼鏡着用者に与える。しかしながら、他方では、予め十分な精度をもって眼鏡技師により個々のデータが決定される場合にしか、この付加価値を十分に使用できない。また、眼鏡レンズ製作者の異なる製品がしばしば異なる情報(例えば、異なる光学データおよび/または幾何学的データ)を考慮するため、それは、しばしば、眼鏡技師がかなりの時間を浪費することを意味し、したがって、所要の個々のデータが十分な精度をもって収集されるたびに、眼鏡着用者にトラブルを引き起こす。
自覚的な屈折決定では、検査人の自覚的な認識が常に考慮されるが、他覚的な屈折決定は、特に、対応する(好ましくは自動)測定装置を用いた測定に基づいて、具体的には、検査人(例えば、眼鏡着用者)が自分の自覚的な認識に関する発言を行なうことにより測定過程または測定値に影響を及ぼすことなく、行なわれる。
他覚的な屈折決定の目的は、眼鏡着用者の視覚障害の補正のために必要とされる屈折値を可能な限り確実に決定することである。この目的を達成するために、例えば、通常、自動屈折器または波面収差測定器を使用して、他覚的な屈折を決定する。従来において、これらのデバイスは、遠見視力における屈折を決定する。ここでは、屈折値が直接に決定され(自動屈折器)、あるいは、デバイスが、高次収差を含む波面データを内部で決定して、このデータから、遠見視力における屈折を決定する。ここでは近見視力における他覚的測定が行なわれない。これは、特に、このために必要とされる遠近調節を計測的観点から制御することが困難であり、したがって、測定データを解釈することが困難だからである。
特に眼鏡技師による他覚的な屈折決定をサポートするために、波面収差測定器がより頻繁に使用される。従来の眼屈折計とは対照的に、低次収差(特に、プリズム、球面、円柱、および、円柱軸)が決定されるだけでなく、高次収差(例えば、三つ葉収差、球面収差、コマ収差)も検出される。それにより、測定は、一部の眼鏡レンズ製作者が一部の眼鏡レンズモデルの最適化においてこれらの高次収差も考慮するということも考慮に入れる。
このように達成された改良を最適な程度まで使用できるようにするため、それぞれの着用状況における瞳孔の個々のサイズの正確な知識も(および、好ましくは位置の知識も)必要とされる。この着用状況もそれぞれの眼鏡レンズモデル(読書用メガネ、運転用メガネ、スポーツメガネ)に関して個別に決定される必要があるため、眼鏡の適合および最適化のためのユーザデータの十分に正確な個別状況に適合した決定が、眼鏡技師にとってかなりの時間と技術的労力とを伴い、したがって、眼鏡着用者にとってトラブルを伴う可能性があることが理解できる。
本発明の目的は、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における個々のデータの高速であるが信頼できる決定を提供することであり、前記データは、眼鏡レンズの個々の適合のために可能な限り柔軟に使用され得る。具体的には、本発明の目的は、他覚的な屈折決定を、それと共に近見屈折値(近見処方値)もより確実に決定できるように、最適化することである。この目的は、特に、独立請求項1,9,10のそれぞれに係る特徴を有する方法、装置、および、コンピュータプログラムプロダクトによって解決される。好ましい実施形態が、それぞれの従属請求項の主題である。更なる態様において、この目的は、特に、請求項11に係る特徴を有する方法、請求項22に係る特徴を有する装置、および、請求項27に係る特徴を有するコンピュータプログラムプロダクトによって解決される。好ましい実施形態が、それぞれの従属請求項の主題である。
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したがって、ゼルニケ係数の組のうちのいずれかは、屈折誤差に起因して眼が引き起こす波面収差に基づく眼の収差を表わす。これらのゼルニケ係数は、例えば自動屈折器または波面収差測定器を用いて既知の方法で行なわれ得る、眼鏡着用者の眼での実際の測定に基づく。遠見視力におけるゼルニケ係数、すなわち、第1の組の係数は、特に眼の遠見調節を計測的観点から比較的うまく制御できるかあるいは促すことができるように、非常に信頼をもってかつ再現可能に既知の方法で測定され得る。近見視力のための測定に関して、すなわち、ゼルニケ係数の第2の組の決定において、好ましくは、近見視力に対する眼の最も強力な想定し得る遠近調節が促さされる。従来は、ある程度の近見調節を特定の物体距離または特定の調節刺激に対して確実にかつ再現可能に割り当てることが困難である。しかし、本発明に係る方法では、測定中の最も強力な想定し得る調節が実際にいずれの刺激または物体距離に対応するのかは重要でない。
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収集された測定データは、ゼルニケ係数の第1および/または第2の組を直接に備える必要がなく、したがって、それを「直接に」定める必要がない。その代わり、測定データは、ゼルニケ係数の第1および/または第2の組を、それらを収集された測定データから導出ことができる限りにおいて、「間接的に」定めることができる。本発明に係る方法において、「測定データの収集」は、測定するプロセスを直ちに備える必要がない。その代わり、眼鏡着用者の眼での測定を予め本発明とは別個に(例えば、眼鏡技師または眼科医によって)行なうこともでき、また、得られた結果をユーザデータベースに記憶することができる。本発明に係る他覚的な屈折決定において、測定データは、例えば、このデータベースからあるいは順序付けられたデータの組から収集される。
この説明において、所望の着用状況において予期される照明条件に関して生じる瞳孔半径は、本発明が原則として所望の着用状況の特定の輝度に限定されることなく、時として、明所視瞳孔半径とも称される。この専門用語は、単に、眼の波面測定中または収差測定中の好ましい照明条件からの画定に役立つようになっている。例えば、波面測定は、好ましくは、波面係数(ゼルニケ係数)、したがって、ここで生じる大きな瞳孔半径に起因する高次収差を確実に測定することもできるように比較的少ない光を伴って行なわれる。したがって、このケースでは、通常は大きい、測定状況の瞳孔半径は、この説明では、−先と同様に特定の照明条件に測定を限定することなく−薄明視瞳孔半径と称することもできる。
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である。
これにより、本発明は、従来の近見測定を解釈する際の困難性を克服する。この目的を達成するために、本発明は、遠見視力における所定の波面測定と近見視力における所定の波面測定とから遠見屈折および近見屈折の両方を導出することにおける、非常に信頼できる他覚的な可能性を含む。
原理的には、例えばシャック−ハルトマンセンサを用いた波面測定が知られる。それぞれの波面測定に伴う問題は、常に、検査人の遠近調節であり、これに起因して、他覚的な測定が非常に近視的であるということが分かり得る。遠見測定においては、標的が見られるときにぼやかしを投入することによって、検査人の調節を可能な限り少なくすることが今までのところ一般的であったが、近見測定における対応する手続きは今まで見当たらなかった。
本発明は、近見測定における対応するぼやかしを冗長にするが、意味のある近見測定データを得ることができるようにする。この目的を達成するために、特に、遠見におけるゼルニケ係数および関連する瞳孔半径を与える遠見測定を使用する。また、関連する瞳孔半径を伴う近見におけるゼルニケ係数を与える近見測定を使用する。近見測定においては、単に、検査人が遠近調節すれば済み、一方で、この近見測定がいずれの調節刺激に属するのかは殆ど重要でない。また、装置が患者にどのように遠近調節させるのかも全く重要でない。勿論、遠近調節を最大の度合いまで行なうように患者に促す方法を使用することは好ましい。この目的を達成するために、一連の近見測定を行なうことができ、その場合、その調節刺激が連続的に増大し、その後、最も強力な調節が行なわれた近見測定が選択される。したがって、本発明は、所定の2つの測定(遠見および近見)から眼鏡レンズにおける適切な屈折データを得るための特に有利な手続きを与える。
好ましくは、眼鏡着用者の眼における測定データを収集するステップは、ゼルニケ係数の第1の組を定める遠見視力における眼鏡着用者の眼に関する第1の測定データを収集するステップと、眼の少なくとも部分的に異なる遠近調節のための近見視力における眼鏡着用者の眼に関する一連の第2の測定データを収集するステップと、一連の測定データから、最も強力な眼の遠近調節が行なわれる測定データを、ゼルニケ係数の第2の組を定める第2の測定データとして選択するステップとを備える。本発明に係る手法において、近見視力の個々の遠近調節状態がいずれの距離に属するのかは重要でない。
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前述したように、評価と同じ位置で波面収差の測定を行なう必要はない。例えば、波面収差の測定値およびそのゼルニケ多項式によるその表示は、例えば角膜頂の領域内にある可能性があり、一方、眼鏡レンズの最適化および製造に関しては、頂点球面における対応する波面収差を考慮できる。
したがって、好ましくは、眼鏡着用者の眼における測定データを収集するステップは、第1の測定位置で、眼の遠見調節のために測定される、波面収差を表わすためのゼルニケ係数の第1の組を定める、遠見視力における眼鏡着用者の眼に関する第1の測定データを収集するステップを備える。引き続いて、ゼルニケ係数のこの組は、明所視瞳孔半径に直接に関連することができ、あるいは、偏差瞳孔半径に関連することができ、後者の場合には、好ましくは、スケーリングが再び行なわれてもよい。
また、眼鏡着用者の眼における測定データを収集するステップは、第2の測定位置で、眼の近見調節のために測定される、波面収差を表わすためのゼルニケ係数の第2の組を定める、近見視力における眼鏡着用者の眼に関する第2の測定データを収集するステップを備える。ここで、第1および第2の測定位置が互いに対応してもよい。
ここで、近見視力における眼の他覚的な屈折データを決定するステップは、好ましくは、
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を備える。
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したがって、特に好ましい実施形態において、本発明は、眼鏡着用者の眼における他覚的な屈折決定のための方法において、
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を備える方法を提供する。
特に、
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好ましくは、第1の屈折力ベクトルおよび/または第2の屈折力ベクトルは、それが方程式
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を満たすように決定され、
この場合、
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であり、
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であり、
この場合、
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好ましい実施形態において、第1および/または第2の測定データを収集するステップは、自動屈折器を用いておよび/または波面収差測定器を用いて、眼の屈折データおよび/または波面収差を測定するステップを備える。
好ましくは、本発明は、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における眼鏡レンズを最適化して製造するための方法であって、
− 特に本明細書中に記載される好ましい実施形態のうちの1つに係る眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における他覚的な屈折決定のための本発明の方法と、
− 他覚的に決定された屈折を補正するために眼鏡レンズを最適化するあるいは計算するステップと、
− 最適化または計算の結果にしたがって眼鏡レンズを製造するステップと、
を備える方法を提供する。
他の態様において、本発明は、眼鏡着用者の眼における他覚的な屈折決定のための装置において、
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である、屈折データ決定デバイスと、
を備える装置を提供する。
好ましくは、装置は、特に好ましい実施形態における本発明に係る屈折決定方法にしたがって、屈折データを決定するあるいは計算するようになっている計算手段を備える。
好ましくは前述した態様と共にあるいは単独で使用され得る更なる態様において、本発明は、眼鏡の適合および最適化のために個々のユーザデータの組を収集するための方法を提供し、該方法は以下のステップを備える。すなわち、まず第一に、方法は、第1の一次輝度に関して第1の眼の第1の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1の眼の第1の波面収差測定データを収集するステップを備える。特に、好ましくは、遠見調節が第1の遠近調節状態として与えられる。第1の一次輝度として、好ましくは、薄明視の形態の輝度(約0.003cd/m〜約30cd/mの範囲、特に好ましくは約0.003cd/m〜約3cd/mの範囲、更に好ましくは約0.003cd/m〜約0.3cd/mの範囲、最も好ましくは約0.003cd/m〜約0.03cd/mの範囲の好ましい輝度)が与えられる。ここで、輝度は、特に常に、眼の位置での輝度または眼によって捕えられるようになっている輝度であると理解される。
この説明の文脈において、「波面収差測定データ」(または、「波面収差測定値」)は、眼の収差を表わすためのデータ(このデータを得るための測定値)であると理解され、その情報内容は、ゼルニケ係数を伴う例示の場合には、少なくとも次数「焦点ぼけ」の用語に対応するが、理想的な場合には、より高い次数(円柱誤差、コマ収差、および球面収差)を含む。
第1の眼の波面収差測定データを収集するステップの後、方法は、好ましくは、第2の一次輝度に関して第1の眼の第2の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1の眼の第2の波面収差測定データを収集するステップを備える。ここで、第2の一次輝度は、好ましくは、第1の一次輝度に対応する。第2の一次輝度として、好ましくは、薄明視の形態の輝度(約0.003cd/m〜約30cd/mの範囲、特に好ましくは約0.003cd/m〜約3cd/mの範囲、更に好ましくは約0.003cd/m〜約0.3cd/mの範囲、最も好ましくは約0.003cd/m〜約0.03cd/mの範囲の好ましい輝度)も与えられる。特に好ましくは、近見調節が第2の遠近調節状態として与えられる。
第1の波面収差測定データの収集および/または第1の波面収差測定データの収集と共に(すなわち、第1および第2の一次輝度に関して、および、第1および第2の遠近調節状態に関して、それぞれ)、第1の眼に関して、第1および第2の一次瞳孔測定データがそれぞれ収集される。用語「瞳孔測定データ」(または瞳孔測定値)とは、瞳孔のサイズに関する情報(または、このデータを得るための測定値)のことであり、このデータは、少なくとも1つのサイズ仕様(例えば、半径の形態を成す)を備えるが、複合形態の瞳孔の形状を表わすこともできる。また、瞳孔測定データは、瞳孔の位置(例えば、角膜頂に対する位置または眼の光軸に対する位置)に関する情報を含むことができる。
特に好ましくは、第1の波面収差測定データおよび第2の波面収差測定データの収集と共に、第1の遠近調節状態における第1の一次瞳孔測定データおよび第2の遠近調節状態における第2の一次瞳孔測定データがそれぞれ収集される。
第1および好ましくは第2の波面収差測定データの収集の後(および、したがって、一次瞳孔測定データ、特に第1および第2の一次瞳孔測定データの収集後においても)、方法は、その値が第1の(および、好ましくは第2の)一次輝度の値を上回る二次輝度に関して眼鏡着用者の第1の眼における二次瞳孔測定データを収集するステップを更に備える。二次輝度として、好ましくは、明所視の形態の輝度(約3cd/m〜約30cd/mの範囲の好ましい輝度)が与えられる。
この説明において、輝度および瞳孔測定データに関する表記「一次」および「二次」は、単に、方法の過程での個々の変数の割り当てのより良い理解に役立つにすぎず、更なる技術な意味を有さない。例えば、説明のより良い理解のため、波面収差測定データと共に定められあるいは取得される変数には、更なる表記「一次」が与えられ、一方、波面収差測定データまたは測定値の後にあるいは該測定値にしたがって設定されあるいは取得される変数は、「二次」と称される。
ここで、瞳孔測定データを収集するために使用される輝度は、個々の着用状況に対応する条件に少なくとも部分的に適合され得る、あるいは、それと独立して定められ得る。後者の場合には、−望ましい場合には−、例えば特に適合解析機能に基づく内挿および/または外挿によって、個々の着用状況に対応する個々のデータの値を非常に容易に決定することができる。
したがって、本発明は、ユーザ(例えば眼鏡技師)および検査人(例えば顧客)にとって最小の労力で普遍的な他覚的屈折を決定できる非常に効率的な可能性を与える。普遍的な他覚的屈折という用語は、少なくとも1つ、好ましくは2つの遠近調節状態(例えば、遠見および近見)における眼全体の波面収差測定値(例えば、網膜上の物体の結像)と、複数の異なる着用状況に非常に容易であるが確実に到達できる少なくとも2つの照明段階(例えば、明所視および薄明視)における瞳孔測定データと、を備える他覚的屈折を示す。
第1の眼の第1の波面収差測定データを収集するステップの後、随意的には、第1の眼の第2の波面収差測定データを収集するステップの後、および、第1の眼の二次瞳孔測定データを収集するステップの前に、方法は、好ましくは、以下のステップ、すなわち、
− 第1の一次輝度に関して第2の眼の第1の遠近調節データにおける眼鏡着用者の第2の眼の第1の波面収差測定データを収集するステップと、
− 第2の一次輝度に関して第2の眼の第2の遠近調節状態における眼鏡着用者の第2の眼の第2の波面収差測定データを収集するステップと、
をこの順序で備える。
第1の眼と同様に、遠見調節および近見調節は、第2の眼の第1の遠近調節状態として、および第2の眼の第2の遠近調節状態としてそれぞれ与えられる。また、第1の眼と同様に、この好ましい実施形態において、第2の眼における第1および第2の一次瞳孔測定データは、第2の眼の第1の波面収差測定データおよび/または第2の波面収差測定データのそれぞれの収集と共に収集される(すなわち、第1および第2の一次輝度のそれぞれに関して)。第2の眼の第1および第2の波面収差測定データの収集の後であって、第1の眼の二次瞳孔測定データの収集の前に、方法は、二次輝度に関して眼鏡着用者の第2の眼の二次瞳孔測定データを収集するステップを更に備える。
好ましくは、第1および/または第2の眼の第1の遠近調節状態が遠見調節に対応し、第1および/または第2の眼の第2の遠近調節状態が近見調節に対応する。好ましくは、第1および/または第2の眼の遠近調節状態は、仮想標的をそれぞれの眼へ投影することによって促される。特に好ましくは、第1および/または第2の眼の第1および第2の波面収差測定データの収集の間に、方法は、第1または第2の眼に対する仮想標的の仮想位置を連続的に近似するステップを備える。それにより、仮想標的に対する眼の的確な遠近調節が特に信頼できる態様で引き起こされ、その結果、波面収差測定データおよび随意的には低輝度における瞳孔測定データ(ここでは、一次瞳孔測定データとも称される)の特に信頼できる測定がもたらされる。
好ましくは、方法は、第3(または第4など)の一次輝度に関して第1または第2の眼の第3(または第4など)の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1および/または第2の眼の更なる(第3または第4などの)波面収差測定データを収集するステップであって、好ましくは第1または第2の眼における第3(または第4など)の一次瞳孔測定データが、第1または第2の眼の第3(または第4など)の波面収差測定データと共に収集される、ステップを更に備える。好ましくは、これは、第1または第2の眼の第1の波面収差測定データの収集後に行なわれる。特に好ましくは、第2、第3、第4などの遠近調節が異なる近見調節に対応する。更なる好ましい態様では、全ての一次輝度が同じである。
更なる好ましい実施形態では、第1および/または第2の眼の二次瞳孔測定データの収集と共に、二次輝度における第1または第2の眼のトポグラフィーデータが収集される。
「トポグラフィーデータ」(または「トポグラフィー測定値」)は、角膜のトポグラフィーを表わすためのデータ(または、このデータを取得するための測定値)であるように理解され、その情報内容は、ゼルニケ係数を伴う例示の場合には、少なくとも次数「焦点ぼけ」の用語に対応するが、理想的な場合には、より高い次数(円柱誤差、コマ収差、および、球面収差)を含む。
トポグラフィーデータは、高輝度における瞳孔測定データ(特に、ここでは二次瞳孔測定データとも称される)とともに収集されるため、それぞれの眼の更なる測定時間および更なる調整が必要とされない。更なるトポグラフィーデータは、眼鏡技師が顕著な付加的労力を何ら有することなく、眼鏡レンズの最適化の向上のためにも利用できる。後述するように、トポグラフィー測定のために使用されるパターンプロジェクタは、より高い輝度の瞳孔測定データ(特に明所視瞳孔測定データ)が収集される二次輝度をもたらすこともできる。
好ましくは、トポグラフィーデータの収集は、光パターンを眼へ投影して、眼の画像データを単一の画像取得デバイス(カメラ)を用いて収集することを含み、前記画像データから、トポグラフィーデータおよび瞳孔測定データの両方を評価するための、投影された光パターンから生成される光反射が決定される。好ましくは実施形態では、画像取得デバイスがカラーカメラを備え、この場合、投影された光パターンは、色に関して画像データ内に含まれる瞳孔から区別され得る。それにより、同じ画像データからの瞳孔測定データおよびトポグラフィーデータの更に容易な評価を達成できる。あるいは、それぞれの画像要素の更に容易な評価を達成するべくトポグラフィーデータおよび瞳孔測定データを収集するために、異なるカラーフィルタを有する異なる2つのカメラを設けることができる。
好ましくは前述した態様と共にあるいは単独で使用され得る更なる態様において、本発明は、眼鏡を適合させて最適化するために個々のユーザデータの組を収集するための装置において、
− 少なくとも第1の一次輝度に関する眼の第1の遠近調節状態、および好ましくは第2の一次輝度に関する眼の第2の遠近調節状態における眼鏡着用者の少なくとも一方の眼の波面収差測定データを収集するための波面収差測定デバイスと、
− 第1(および、好ましくは第2)の一次輝度よりも高い二次輝度を生成するための照明デバイスと、
− 第1の一次輝度に関する少なくとも一方の眼の第1の一次瞳孔測定データおよび/または第2の一次輝度に関する少なくとも一方の眼の第2の一次瞳孔測定データを収集するとともに、二次輝度に関する少なくとも一方の眼の二次瞳孔測定データを収集するようになっている瞳孔測定デバイスと、
を備え、
− 装置は、特に本明細書中に記載される実施形態のうちの1つにおける本発明に係る方法を行なうようになっている、装置を提供する。
好ましくは、波面収差測定デバイスが調節刺激デバイスを備え、該調節刺激デバイスは、仮想標的を少なくとも一方の眼へ投影するとともに、遠見調節を促すための位置と近見調節を促すための位置との間で仮想標的の仮想位置を変えるようになっている。仮想標的としては、特に検査人の眼への光学的投影を考慮し、その場合に、この投影が眼の角膜上に像を形成するようにする。この像は、眼から特定の距離を隔てた実際の物体の像に対応する。この特定の距離は、ここでは、仮想標的における仮想位置とも称される。特に、仮想標的は実際の物体ではないため、無限を越える仮想位置も、光学系の適切な構成により、投影のためにシミュレートできる。
装置は、好ましくは、
− 光パターンを少なくとも一方の眼へ(特に、少なくとも一方の眼の角膜へ)投影するためのパターンプロジェクタと、
− 眼(特に、眼の角膜)での光パターンの反射からトポグラフィーデータを決定するようになっているトポグラフィー評価デバイスと、
を備える。
好ましい実施形態において、パターンプロジェクタは、二次輝度を生成するための前述した照明デバイスとしての機能を果たしてもよい。
本発明に係る装置において機能的な手続きとして実施される対応する方法ステップのうちの1つ以上を好ましくは使用する、特に屈折決定のための対応する方法に加えて、本発明は、コンピュータ可読命令を備える、特に記憶媒体または一連の信号の形態を成すコンピュータプログラムプロダクトを提供し、コンピュータ可読命令は、コンピュータの記憶装置に、好ましくは、特に本明細書中に記載される好ましい実施形態のうちの1つにおける本発明に係る装置のデータ処理ユニットの記憶装置に取り込まれて、特に本発明に係る装置を制御するようになっている、あるいは本発明に係る装置が備えられるコンピュータで実行されるときに、本発明に係る方法、特に本発明の好ましい実施形態に係る方法をコンピュータ(および、したがって、特に本発明に係る装置)に実行させるあるいは制御させる。
以下、添付図面を参照して、本発明を好ましい実施形態に基づいて一例として説明する。
本発明の好ましい実施形態に係る方法プロセスを概略的に示すためのフローチャートである。 本発明の好ましい実施形態に係る方法のプロセスの概略図である。
好ましい実施形態において、遠見視力および近見視力におけるゼルニケ係数は、眼鏡着用者のために与えられるデータセットから引き出される。このデータセットは、別個の測定において生成されていてもよく、また、更なる使用および評価のため、あるいは眼鏡の処方のため記憶されていてもよい。例えば、眼鏡技師は、眼鏡着用者の眼での波面の測定によってデータセットを生成して、そのデータセットを、更なる処理のために、特に本発明に係る方法の更なる使用のために、眼鏡製造業者または光学コンピュータオフィスへ通信してもよい。また、場合により眼鏡着用者のための別個の測定において場合により決定されるデータセットに基づいて、本発明に係る方法で補正近見屈折データを決定する対応するコンピュータシステムを眼鏡技師が処理することも想定でき、補正近見屈折データは、その後、例えば眼鏡製造業者へ転送することができる。一方、特にユーザデータベースに予め記憶されることなく、(他覚的な)屈折決定のための本発明に係る方法で直接に、測定後に近見および/または遠見屈折データまたは近見視力および遠見視力におけるゼルニケ係数を更に処理することもできる。
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以下の所見を遠見調節および近見調節に対して同じように適用できる場合には、式中で対応する添え字(遠見に関する「F」、および、近見に関する「N」)を省くことができる。
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更なる説明のため、好ましくは、屈折力ベクトル
Figure 0006279677
が使用される。以後の簡略化のため、Pの円柱部は、
Figure 0006279677
として集約され、それにより、屈折力ベクトルを以下の形式で書き表すこともできる。
Figure 0006279677
同じ基準面内(すなわち、同じ評価位置)で有効となるようにゼルニケ係数とSCA値(球面、円柱、軸に関する屈折データ)との間の関係を確立するために、好ましくは、以下の式が適用され、
Figure 0006279677
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ここで、
Figure 0006279677
である。
Figure 0006279677
測定位置(例えば、角膜頂の面)が対象の面または評価位置(例えば、眼鏡レンズ面または角膜頂球面)とは異なっておりかつその位置から角膜頂点間距離Dだけ離れている場合、伝搬屈折データは、
Figure 0006279677
によって決定されることが好ましい。
それに対応して、方法は、方程式(3a)にしたがって当初のあるいはスケーリングされたゼルニケ係数から特に決定される測定位置での屈折値から、伝搬屈折値、すなわち、伝搬波面の球面、円柱、および、円柱軸に関する屈折値を決定するあるいは計算するステップST20を備えることが好ましい。
他覚的な屈折を決定するために、全体の方法は、遠見視力および近見視力の両方に関する他覚的な屈折値を与えることが好ましい。ここで、ゼルニケ係数をスケーリングするステップST18および伝搬屈折値を決定するステップST20は、第1の測定データ(遠見視力)および第2の測定データ(近見視力)の両方に関して行なわれる。
Figure 0006279677
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となり、同様に、伝搬近見屈折データに属する屈折力ベクトルは、
Figure 0006279677
によって形成される。
このとき、近見測定データを解釈するために、遠見測定データと近見測定データとの間の差、すなわち、差分屈折力
Figure 0006279677
が、ステップST26において屈折力ベクトル空間に形成される。球面成分および円柱成分で別々に書き表すと、これは、
Figure 0006279677
に対応する。
Figure 0006279677
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Figure 0006279677
に置き換えられる。
別の好ましい実施形態では、ステップST30aにおいて、2つの測定値が入れ替えられる。したがって、この実施形態において、補正屈折力ベクトルは、
Figure 0006279677
によって決定される。
Figure 0006279677
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一方、円柱成分は不変のままである。
Figure 0006279677
したがって、ステップST30bで決定される補正近見屈折力ベクトルは、好ましくは、
Figure 0006279677
を示す。
Figure 0006279677
このケースでは、眼鏡レンズにおいて球面加入度を伴わずに近見視力に関する任意の要件を満たすのに十分な遠近調節が存在する。したがって、近見視力の補正球面成分は、遠見測定値と同等と見なされることが好ましい。すなわち、
Figure 0006279677
となる。
Figure 0006279677
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にしたがって縮小され、それにより、ステップST30cで決定される補正近見屈折力ベクトルは、好ましくは、
Figure 0006279677
にしたがって決定される。
最後に、補正近見屈折力ベクトルは、ステップST32において、好ましくは方程式(3b)にしたがって、補正近見屈折データ
Figure 0006279677
好ましくは前述した態様と共にあるいは単独で使用され得る更なる態様では、最初に、好ましい実施形態に係る非常に特別な一連の方法ステップが説明され、個々の方法ステップは以下の段落で更に詳しく説明される。図2に示されるこの好ましい実施形態では、方法が以下のステップをこの順序で備える。
−ST1A: 遠見視力における第1の眼の波面収差測定データの決定
−ST1B: 近見視力における第1の眼の波面収差測定データの決定
−ST2A: 遠見視力における第2の眼の波面収差測定データの決定
−ST2B: 近見視力における第2の眼の波面収差測定データの決定
−ST2C: 第2の眼のトポグラフィーデータの決定
−ST1C: 第1の眼のトポグラフィーデータの決定
1つの眼だけが測定されるようになっている場合には、第2の眼の対応するデータの決定を省くことができる。この場合、ステップST1CはステップST1Bの直ぐ後に続くことができる。これが図2に破線矢印により示される。
興味深い態様は、それぞれの眼によって捕えられる輝度の少なくとも2つの異なる状態における瞳孔測定データの収集である。ここでは、波面収差測定データまたはトポグラフィーデータと共に瞳孔測定データを決定することが特に好ましい。
好ましい実施形態では、瞳孔測定データの収集のために2つの異なる輝度目標値が定められ、前記輝度目標値は、特に、個々の着用状況の実際に予期される2つの輝度値に対応する。それにより、好ましくは、波面収差測定データまたはトポグラフィーデータを決定する測定条件は、定められた輝度目標値にしたがって対応する眼が1つの輝度に晒されるように選択される。
しかしながら、これは絶対に必要というわけではない。例えば、別の好ましい実施形態において、実際の(個々の)着用状況において予期される瞳孔測定データは、異なる測定条件下で収集される瞳孔測定データか導出することができる。この目的のため、好ましくは、瞳孔測定中の輝度が予め測定されあるいは知られる。簡略化された例では、2つの異なる測定条件「非常に明るい」および「非常に暗い」に関して瞳孔のサイズ(および位置)を検出することができ、一方、着用状況下で実際に予期される輝度は、逸脱した値「明るい」および「暗い」を有する。したがって、着用状況における瞳孔のサイズ(および位置)は、特に、測定変数からの(例えば、線形または対数)内挿によって計算される。外挿も同様の方法で使用できる。
好ましくは、波面収差測定データは、低い輝度を伴う測定条件下で決定される。それにより、大きい瞳孔直径が得られ、これにより、引き続いて、高い測定精度が達成される。
好ましくは、波面収差測定の測定条件下で、すなわち、低い輝度で、瞳孔測定が低い輝度に関して行なわれる。特に好ましくは、これが波面収差測定と同時に行なわれ、あるいは、2つの測定が、互いの直後に、すなわち、瞳孔に変化をもたらし得る態様で輝度を変えることなく、行なわれる。
好ましくは、トポグラフィーデータは、高い輝度(二次輝度)を伴う測定条件下で決定される。好ましくは、光パターン(例えば、プラシドリングの形態を成す)が角膜上へ投影されて、その投影が角膜で検出されて評価されることにより、トポグラフィーデータが決定される。高い輝度を伴う測定条件の使用は、反射の評価のより高い信頼性および精度、したがって、トポグラフィーデータの決定のより高い精度を得ることを可能にする。好ましくは、トポグラフィー測定の測定条件下で、すなわち、高い輝度で、瞳孔測定が高輝度に関して行なわれる(二次瞳孔測定データ)。特に好ましくは、これがトポグラフィー測定と同時に行なわれ、あるいは、2つの測定が、互いの直後に、すなわち、瞳孔に変化をもたらし得る態様で輝度を変えることなく、行なわれる。
投影された光パターンの輝度を非常に容易に変えることができるため、好ましい測定システムは、トポグラフィー測定における光パターンの輝度を瞳孔測定にとって望ましい輝度に適合させるように設計されることが好ましい。好ましくは、測定システムは、反射を評価するために使用される画像取得デバイスを瞳孔測定にとって望ましい輝度に適合させるように設計される。
特に好ましくは、瞳孔測定データは、トポグラフィーデータと同じ画像データから収集される。好ましくは、1つの画像(画像データセット)だけがカメラを用いて形成され、前記画像は、瞳孔測定データおよびトポグラフィーデータの両方を評価するために使用され、それにより、技術的労力を殆ど伴うことなく、ユーザデータの特に高速の収集がもたらされる。しかしながら、この手法は、例えばプラシドも同様に見える画像内で瞳孔境界を決定することを必要とする。しかし、これは、適切なマニュアル、半自動、または自動の手法により実現することができる。ここで、特に、カメラの色分解能などの更なる情報、または、(トポグラフィー測定のために使用される第1のカメラとは異なる)カラーフィルタを有する瞳孔測定用の第2のカメラは、1つまたは複数の画像内で瞳孔測定およびトポグラフィー測定における関連する構造を区別するのに役立ち得る。瞳孔測定データおよびトポグラフィーデータは、例えばそれぞれの構造における幾何学的境界条件を考慮に入れる場合には共通のモノクロ画像から決定することもできる。
全てのケースでトポグラフィーデータを収集することは必要とされない(望まれない)。特にパターンプロジェクタとトポグラフィー評価デバイスとを有するトポグラフィーユニットを備える好ましい装置であっても、トポグラフィーデータを何ら収集する必要なく、高い輝度に関して瞳孔測定データも収集できる。好ましい実施形態において、トポグラフィーユニットのパターンプロジェクタは、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼を所望の輝度または適切に高い輝度まで照射するために使用され、これは、高輝度で瞳孔測定データを収集するのに役立つ。別の好ましい実施形態において、装置は、パターンプロジェクタに加えてあるいはパターンプロジェクタの代わりに、瞳孔測定データを収集するために必要な輝度をもたらすとともに、個々の着用状況にしたがって必要とされる輝度を調整できるように輝度に関して特に制御可能な照明デバイス(例えば、1つ以上のランプ)を備える。
装置がトポグラフィーユニットを備える場合には、画像データ内の角膜の周縁領域においても投影パターンまたは反射の最良の可能なコントラストを得るために装置が周辺光からの眼の遮光をもたらすことが好ましい。それにより、眼の遮光に起因して、明るく照明された空間においても低輝度で瞳孔測定を行なうことができる。
瞳孔のサイズは、照明状態に依存するだけでなく、調節性刺激にも依存する。したがって、瞳孔測定データが収集されるようになっている個々の着用状況に合わせて、調節刺激デバイス(すなわち、仮想標的)を調整することが特に好ましい。
個々の着用状況または条件に関する情報の決定(特に、輝度および/または遠近調節状態に関して)に対応しかつ測定された条件に対応しない測定条件(特に、輝度および/または遠近調節状態に関して)に関する波面収差測定およびトポグラフィー測定の瞳孔測定への組み込みは、輝度に関する前述した手法との類推によって(特に、内挿または外挿によって)行なうことができる。
用語「遠見視力」は、あたかも調節刺激デバイスが非常に遠いが有限の位置または無限遠位置を表わすような印象をもたらすが、実際には、眼が「遠見視力」に関して非調節状態(「ぼやけた状態」)に置かれることが好ましい。眼のこの非調節状態は、仮想標的を無限遠位置を越えて(仮想的に)移動させることによって得られることが好ましい。すなわち、標的(例えば、透明陽画)を眼へ投影するために使用される光学系は、眼の屈折よりも僅かに大きい屈折力に設定される。これにより、検査人はもはや標的に合わせて調節することができず、眼が弛緩した非調節状態を成す。
波面収差測定データの決定において信頼できる値を得るためには、調節刺激デバイスの撮像ユニットの光屈折力が、光学系としての眼の屈折力よりも大きいことが好ましい。さもなければ、検査人は標的に合わせて遠近調節を達成することができる。その場合は、波面収差測定の結果は、弛緩した眼の屈折力よりもむしろ撮像ユニットの屈折力を反映し得る。好ましくは、屈折の近似値は予備検査によって決定される。その後、この情報は、標的の仮想位置決めのために使用される。
この発明の文脈において、用語「遠見視力」は、一般に、弛緩状態(「ぼやけた状態」)における調節刺激に関して、あるいは無限遠見または所定の(大きい)遠見(例えば、約50m)に関して成り立つ。
好ましくは、波面収差測定データおよび/または瞳孔測定データおよび/またはトポグラフィーデータを決定する全てのステップは、同じ測定条件下で複数の測定を備えることができる。この複数の測定は、その後、好ましくは、より正確で信頼できる結果を得るために統計的評価によって組み合わされる。例えば、多くの測定値の平均値を計算することができ、この場合、測定値の異常は無視されおよび/またはありそうにもない測定値は繰り返される。これは、好ましくは、遠見視力測定に関してだけでなく、これに代えてあるいは加えて、瞳孔測定および/またはトポグラフィー測定および/または近見視力測定に関しても当てはまる。
好ましくは、近見視力測定におけるデータは、遠見視力測定におけるデータと類似する構造を有する。好ましくは、唯一の基本的な違いは、仮想標的の位置である。典型的な遠見視力測定に関しては、眼がもはや遠近調節できないように、標的が無限を越えて仮想位置へ移動されるが、近見視力測定における標的は、検査人の眼の方に近い仮想位置へと移動される。好ましくは、近見視力における標的の仮想位置(D)は、遠見視力測定において決定される遠見視力における屈折力(D)から、および、調節刺激(D)の屈折力から、式D=D+Dにしたがって計算され、この場合、調節刺激は通常はマイナス(例えば、−2.5dpt)である。近見視力にとって十分な調節を検査人にとって更に容易にするために、標的を眼の方へ連続的にあまり高くない速度で近づけることが好ましい。
個々の近見視力測定においては、標的が初期位置(例えば、遠見視力位置または好ましくは近見視力位置よりも更に遠い別の位置)から近見視力位置Dへと移動されて、Dでのみ測定が行なわれることが好ましい。より精密な検査のため、幾つかの近見視力測定も次々に行なうことができる。例えば、2つの近見視力測定を行なうことができる。すなわち、一方の測定は、Da1=−1.0dptを伴って第1の位置Dp1で行なわれ、他方の測定は、Da2=−2.5dptを伴って第2の位置Dp2で行なわれる。この目的のため、第1の近見視力測定が行なわれる場合には、標的が初期位置から第1の位置Dp1へ移動されることが好ましい。好ましくは、第2の近見視力測定が行なわれる場合には、更なる遅延を何ら伴うことなく、標的が第2の位置Dp2へ更に移動される。勿論、検査人は、全時間にわたって調節刺激に追従しようと試みなければならない。
実際に行なわれる近見視力測定の数にかかわりなく、検査人が最良の可能な方法で眼の遠近調節によって仮想標的に追従することが重要である。さもなければ、眼は、殆ど調節しないあるいは更には弛緩した状態のままでいる可能性があり、測定が裏切られ得る。常に十分な遠近調節は、検査人がそれに合わせて容易に遠近調節できる仮想位置で標的が最初に与えられることによってサポートされることが好ましい。その後、標的の仮想位置が連続的にあまり高くない速度で変えられる。
好ましくは、トポグラフィーデータは、高輝度における瞳孔測定データと共に収集される。これが好ましくは、時間の更なる浪費を何ら伴うことなく可能だからである。前述したように、眼を所要のあるいは所望の輝度に晒すことが意図されなければ、あるいは、この更なる情報が必要とされなければ、トポグラフィーデータを収集する必要はない。この場合、それに対応して、画像取得デバイスおよび/またはパターンプロジェクタおよびトポグラフィー評価デバイスの高い感度をなしで済ませることができる。
トポグラフィー測定が行なわれる場合であっても、調節刺激は、眼の遠近調節状態が角膜のトポグラフィーをほぼ影響されないままにするようにあるいはこの影響が好ましくは無視されるように、瞳孔測定の要件に適合されることが好ましい。測定は、異なる遠近調節状態および/または異なる輝度に関して、好ましくは明るい状態での瞳孔測定に関しても、同様に波面収差測定に関しても行なわれる。前述したように、トポグラフィーデータは、複合眼モデルに基づいて屈折および/またはレンズを最適化するのに使用されるのが好ましい。
測定の選択された順序は、他の手法に優るかなりの利点を有する。例えば、低輝度での測定後に高輝度で測定を行なうことにより、特に波面収差測定の精度、好ましくは瞳孔測定の精度も、データ収集のための全体の時間浪費を増大させることなく向上される。これは、瞳孔が低輝度に慣れるために幾らかの時間を必要とする一方で、高輝度に適合するための瞳孔の減少を非常に高速で行えるということによって説明され得る。
測定が両眼に関して行なわれるべき場合には、両眼のより明るい照明状態における瞳孔測定データは(および、特にトポグラフィー測定も)、好ましくは、両眼の波面収差測定の後でのみ行なわれる。したがって、2つの眼の相互の影響に起因する測定精度に対する悪影響が減少される。具体的には、2つの眼の相互調節影響に起因する測定精度に対する悪影響は、輝度による相互適応影響に起因する測定精度に対する悪影響よりもかなり小さいことが分かってきた。
また、測定精度、特に波面収差測定の精度は、検査人または眼が標的および標的の仮想移動に慣れるにつれて、特定の度合いまで向上されることが分かってきた。したがって、まず第一に、他方の眼が測定される前に前記1つの眼の両方または全ての波面収差測定が行なわれることが好ましい。また、眼の変更時の眼に合わせる装置の新たな調整に伴う労力がかなり減少される。このため、明るい状態における瞳孔測定に関して、または、トポグラフィー測定に関して、好ましくは、2つの眼の測定順序が置き換えられる。そのため、最後の波面収差測定の直後に、眼の変更、したがって、新たな調整が必要とされない。
好ましい実施形態において、眼鏡レンズの適合および最適化のために個々のユーザデータの組を収集する方法は、好ましくは、以下のステップ1〜9をこの順序で備える。
1.以下のことを備える、第1の眼から始めるステップ
装置が第1の眼に合わせて調整されること
検査人が第1の眼によって標的を捕えること
2.以下のことを備える、遠見視力における第1の眼の波面収差測定(第1の眼の第1の波面収差測定データ)ステップ。
非調節状態(「ぼやけた状態」)を促すために標的の所要の仮想距離を決定するための事前測定
遠見視力に関する暗状態における第1の眼の瞳孔測定(第1の眼の第1の一次瞳孔測定データ)
3.以下のことを備える、近見視力における第1の眼の波面収差測定(特に、近見視力における標的の仮想位置Dを決定する先行するステップの結果に基づいて)(第1の眼の第2の波面収差測定データ)ステップ。
近見視力に関する暗状態における第1の眼の瞳孔測定(第1の眼の第2の一次瞳孔測定データ)
4.のことを備える、眼の第1の変更ステップ。
装置が第2の眼に合わせて調整されること
検査人が第2の眼によって標的を捕えること
5.以下のことを備える、遠見視力における第1の眼の波面収差測定(第2の眼の第1の波面収差測定データ)ステップ。
非調節状態(「ぼやけた状態」)を促すために標的の所要の仮想距離を決定するための事前測定
遠見視力に関する暗状態における第2の眼の瞳孔測定(第2の眼の第1の一次瞳孔測定データ)
6.以下のことを備える、近見視力における第2の眼の波面収差測定(特に、近見視力における標的の仮想位置Dを決定する先行するステップの結果に基づいて)(第2の眼の第2の波面収差測定データ)ステップ
近見視力に関する暗状態における第2の眼の瞳孔測定(第2の眼の第2の一次瞳孔測定データ)
7.明状態における第2の眼のトポグラフィー測定および瞳孔測定(第2の眼のトポグラフィーデータおよび二次瞳孔測定データ)ステップ。
8.以下のことを備える、眼の第2の変更ステップ。
装置が第1の眼に合わせて調整されること
検査人が第1の眼によって標的を捕えること
9.明状態における第1の眼のトポグラフィー測定および瞳孔測定(第1の眼のトポグラフィーデータおよび二次瞳孔測定データ)ステップ。
1つの眼だけが測定されるべき場合には、第2の眼の全てのステップが省かれることが好ましい。
ST10 第1の測定データを収集するステップ
ST12 一連の第2の測定データを収集するステップ
ST14 第2の測定データを選択するステップ
ST16 明所視瞳孔半径を検出するステップ
ST18 ゼルニケ係数をスケーリングするステップ
ST20 伝搬屈折値を決定するステップ
ST22 遠見屈折値を出力するステップ
ST24 屈折力ベクトルへの変換ステップ
ST26 差分屈折力ベクトルを決定するステップ
ST28 差分屈折力ベクトルの球面成分をチェックするステップ
ST30a,ST30b,ST30c 補正屈折力ベクトルを決定するステップ
ST32 補正屈折力ベクトルを屈折データへ変換するステップ
ST34 補正近見屈折データを出力するステップ
ST1A 遠見視力における第1の眼の波面収差測定ステップ
ST1B 近見視力における第1の眼の波面収差測定ステップ
ST1C 遠見視力における第2の眼の波面収差測定ステップ
ST2A 近見視力における第2の眼の波面収差測定ステップ
ST2B 第2の眼のトポグラフィー測定ステップ
ST2C 第1の眼のトポグラフィー測定ステップ

Claims (17)

  1. 眼鏡の適合および最適化のために眼鏡着用者の個々のユーザデータの組を収集するための方法において、
    − 第1の一次輝度に関して第1の眼の第1の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1の眼の第1の波面収差測定データを収集するステップ(ST1A)であって、前記第1の波面収差測定データの収集と共に、第1の眼における第1の一次瞳孔測定データが収集されるステップと、
    − 第1の一次輝度に関して第2の眼の第1の遠近調節データにおける眼鏡着用者の第2の眼の第1の波面収差測定データを収集するステップ(ST2A)であって、第2の眼の前記第1の波面収差測定データの収集と共に、第2の眼における第1の一次瞳孔測定データが収集されるステップと、
    − 二次輝度に関して眼鏡着用者の第2の眼の二次瞳孔測定データを収集するステップ(ST2C)であって、前記二次輝度の値が前記第1の一次輝度の値を上回るステップと、
    二次輝度に関して眼鏡着用者の第1の眼における二次瞳孔測定データを収集するステップ(ST1C)と、
    をこの順序で備える、方法。
  2. 二次瞳孔測定データを収集する前記ステップの前に、
    − その値が前記二次輝度の値を下回る第2の一次輝度に関して第1の眼の第2の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1の眼の第2の波面収差測定データを収集するステップ(ST1B)、を更に備える、請求項1に記載の方法。
  3. 眼鏡の適合および最適化のために眼鏡着用者の個々のユーザデータの組を収集するための方法において、
    − 第1の一次輝度に関して第1の眼の第1の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1の眼の第1の波面収差測定データを収集するステップ(ST1A)であって、前記第1の波面収差測定データの収集と共に、第1の眼における第1の一次瞳孔測定データが収集されるステップと、
    − 第2の一次輝度に関して第1の眼の第2の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1の眼の第2の波面収差測定データを収集するステップ(ST1B)と、
    − その値が前記第1の一次輝度の値を上回る二次輝度に関して眼鏡着用者の第1の眼における二次瞳孔測定データを収集するステップ(ST1C)と、
    をこの順序で備え
    前記第2の一次輝度の値が前記二次輝度の値を下回っている、方法。
  4. 前記第2の波面収差測定データの収集と共に、第1の眼における第2の一次瞳孔測定データが収集される、請求項2または3に記載の方法。
  5. 第2の眼の二次瞳孔測定データを収集する前記ステップの前に、
    − 第2の一次輝度に関して第2の眼の第2の遠近調節状態における眼鏡着用者の第2の眼の第2の波面収差測定データを収集するステップ(ST2B)、を更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 第2の眼の前記第2の波面収差測定データの収集と共に、第2の眼における第2の一次瞳孔測定データが収集される、請求項5に記載の方法。
  7. − 第3の一次輝度に関して第1または第2の眼の第3の遠近調節状態における眼鏡着用者の第1および/または第2の眼の第3の波面収差測定データを収集するステップであって、好ましくは第1または第2の眼における第3の一次瞳孔測定データが第1または第2の眼の前記第3の波面収差測定データと共に収集されるステップ、を更に備える、請求項2から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第1の遠近調節状態が遠見調節または非調節状態を定め、前記第2の遠近調節状態が近見調節を定める、請求項2から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1の遠近調節状態および/または前記第2の遠近調節状態は、仮想標的をそれぞれの眼へ投影することによって促され、
    第1および/または第2の眼の第1および/または第2の波面収差測定データの収集の間に、前記方法は、第1または第2の眼に対する前記仮想標的の仮想位置を連続的に近似するステップを備える、請求項から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 第1または第2の眼の二次瞳孔測定データの収集と共に、二次輝度に関する第1または第2の眼のトポグラフィーデータが収集される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. トポグラフィーデータの収集は、光パターンを眼へ投影して、眼の画像データを収集することを含み、前記画像データから、前記トポグラフィーデータおよび前記二次瞳孔測定データの両方を評価するための、投影された光パターンから生成される光反射が決定される、請求項10に記載の方法。
  12. 眼鏡を適合させて最適化するために個々のユーザデータの組を収集するための装置において、
    − 第1の一次輝度に関して眼の少なくとも第1の遠近調節状態における眼鏡着用者の少なくとも一方の眼の波面収差測定データを収集するための波面収差測定デバイスと、
    − 前記第1の一次輝度よりも高い二次輝度を生成するための照明デバイスと、
    − 前記第1の一次輝度に関する前記少なくとも一方の眼の第1の一次瞳孔測定データを収集するとともに、前記二次輝度に関する前記少なくとも一方の眼の二次瞳孔測定データを収集するようになっている瞳孔測定デバイスと、
    を備え、
    − 前記装置は、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を行なうようになっている、装置。
  13. 前記波面収差測定デバイスは、更に、その値が前記二次輝度の値を下回る第2の一次輝度に関して眼の第2の遠近調節状態における少なくとも一方の眼の波面収差測定データを収集するようになっている、請求項12に記載の装置。
  14. 前記瞳孔測定デバイスは、前記第2の一次輝度に関して前記少なくとも一方の眼の第2の一次瞳孔測定データを収集するようになっている、請求項13に記載の装置。
  15. 前記波面収差測定デバイスが調節刺激デバイスを備え、該調節刺激デバイスは、仮想標的を前記少なくとも一方の眼へ投影するとともに、遠見調節を促すための位置と近見調節を促すための位置との間で前記仮想標的の仮想位置を変えるようになっている、請求項12から14のいずれか一項に記載の装置。
  16. − 光パターンを前記少なくとも一方の眼へ投影するためのパターンプロジェクタと、
    − 眼での光パターンの反射からトポグラフィーデータを決定するようになっているトポグラフィー評価デバイスと、
    を備える、請求項12から15のいずれか一項に記載の装置。
  17. コンピュータのメモリに取り込まれて前記コンピュータで実行されるときに請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータに実行させるコンピュータ可読命令を備える、コンピュータプログラム。
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