JP6278825B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は電子写真方式を用いる現像装置、及び該現像装置を用いる画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる現像装置として、現像剤である非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを備えた二成分現像剤を使用するものがある。この現像装置おいて、現像スリーブの端部から現像剤が漏れ出てしまうと、現像スリーブの軸受け部材であるベアリングが詰まり、現像スリーブの回転不良が生じるおそれがある。
そこで、現像剤封止シールとして、現像スリーブの回転軸方向端部に、現像容器の開口部にあたる領域を除いて現像剤担持体を周方向に囲むように磁性部材を用いるものが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1では、第1図が示すように、像担持体と対向するように現像スリーブが現像装置から露出した部分である現像領域以外の端部を磁性部材(21)が覆っている。つまり、磁性部材(21)は、現像剤が取り込まれる極(N2)や現像剤を剥ぎ取られる極(N3)がある部分を含む現像剤領域以外の端部を覆う。これにより、二成分現像剤が現像スリーブの長手方向両端部から漏れないようにしている。
磁性部材は、現像剤が取り込まれる極と現像剤が剥ぎ取られる極(N3)が同極であるため、同極間には低磁界領域が形成されることになる。すると、当該低磁界領域の端部では剤漏れが生じるおそれが高くなるため、特許文献1のように現像領域以外を全て磁性部材で覆う必要があった。
特開平2−262171
しかしながら、特許文献1の構成では、現像後の現像剤を、現像剤取り込み部から現像容器内に取り込む際に、前記取り込み部において、現像剤担持体の端部の現像剤封止シールが、現像剤の流れを阻害するというデメリットがある。
この現像剤の流れの阻害は、取り込み部端部において現像剤を滞留させる。すると、滞留部の現像剤内のトナーが遊離し、画像形成装置内に飛散するトナー飛散が生じる恐れがある。また、滞留部から溢れた現像剤が画像形成装置内部に落下してしまうおそれがある。更に、飛散したトナーや落下した現像剤は、最終的に出力画像に対して汚れ等の悪影響を与えかねない。
本発明は、現像剤担持体の端部の現像剤の滞留を抑制し、出力画像の品質を維持することである。
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、
トナーとキャリアを具備する二成分現像剤を収容する現像容器と、
前記二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体の内部に配設され複数の磁極のうち隣接する同極の磁極によって磁力の低磁界領域を形成する磁界発生部材と、
前記現像剤担持体に対向して配設され前記現像剤担持体の現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、
前記現像剤担持体の端部に配設される現像剤封止シールと、
を有する現像装置において、
前記磁界発生部材は、前記現像剤担持体の周方向に互いに隣接する同極の磁極を備え、前記隣接する同極間において、前記現像剤担持体の外周面と略一致する円周面で測定した磁力が10mT以下となる低磁界領域を有し、前記現像剤担持体の周方向において前記低磁界領域の磁束密度が最小となる位置の前記現像剤担持体の長手方向の磁力分布は、磁束密度の減衰率が最大となる最大位置から前記現像剤担持体の中央方向へ30mm位置までの範囲での最大磁束密度と、前記範囲よりも前記現像剤担持体の中央側における磁束密度との差分が3mT以下であり、かつ、前記最大位置よりも前記現像剤担持体の長手方向外側の磁束密度の絶対値が3mT以下であり、
前記現像剤封止シールは、前記現像剤担持体の回転方向において前記層厚規制部材よりも上流側で前記低磁界領域より下流側に、前記現像剤担持体を囲むように配置されることを特徴とする。
上記構成により、現像剤担持体の端部の現像剤の滞留を抑制し、出力画像の品質を維持することができる。
第1実施形態の画像形成装置の概略断面図。 第1実施形態の現像装置の断面図。 第1実施形態の現像装置の長手方向の説明図。 第1実施形態の磁界発生部材の周方向の磁場パターンを示す図。 第1実施形態の磁界発生部材の長手方向の磁場パターンの比較図。 現像剤担持体を低磁界領域側から見た比較図。 第1実施形態の磁界発生部材の一例の断面図。 第1実施形態の現像剤担持体の端部構造を示す図。 第1実施形態の構成による作用を示す図。 比較例の現像サイドシール磁性板の配設位置を示す図。 トナー飛散について第1実施形態の比較検討結果を示す図。 現像剤ボタ落ちについて第1実施形態の比較検討結果を示す図。 比較例における現像剤の現象を説明する図。 第2実施形態の現像剤担持体の端部構造を示す図。 第2実施形態の構成による作用を示す図。 トナー飛散について第2実施形態の比較検討結果を示す図。 現像剤ボタ落ちについて第2実施形態の比較検討結果を示す図。
〔第1実施形態〕
図1は第1実施形態の画像形成装置の概略断面図である。図1に本発明が用いられる画像形成装置の一般的な装置構成を示す。図1の画像形成装置は、PCやFAXといった情報端末からの信号に従って画像を形成することを目的とした、二成分接触現像方式を採用した電子写真方式のカラーレーザビームプリンタである。
図1に示すように、画像形成装置100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色によるカラー画像形成装置の構成例である。各色の画像形成部P(PY、PM、PC、Pbk)は、静電潜像が形成される感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1Bk)を有し、前記静電潜像を現像装置4(4Y、4M、4C、4Bk)によって現像する。
各画像形成部Pとその内部構成は同一である。このため、以下の説明においては、特に必要な場合を除いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の添え字を省略する。
[画像形成装置]
図1に示すように、画像形成にあたって、感光体ドラム1(像担持体)は、まず帯電部2によって一様に負電荷に帯電される。
帯電部2の感光体ドラム1下流側にはレーザービーム光学系を用いた露光部3が配置される。露光部3は、光源からのレーザービームを集光し、焦点を作り出すための反射鏡やレンズから構成される。露光部3により、画像に応じてトナー像を形成すべき部位に露光する。これにより、感光体ドラム1内の半導体部に正電荷が生成される。この生成された正電荷は、感光体ドラム1の表面に輸送され、帯電されていた負電荷と打ち消しあう。これにより、負電荷を除電し、感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。
感光体ドラム1はこの状態において、本発明の適応領域である現像過程に至る。現像過程においては、静電潜像に対して現像装置4によるトナーの付着が行われる。これにより、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。現像過程及びこれを実行する現像装置については後述する。
感光体ドラム1に形成されたトナー像は、一次転写装置52からの静電気力によって、中間転写体5に転写される。
一次転写後、中間転写体5に転写されずに感光体ドラム1上に残った現像剤は、クリーニング装置7によって除去される。また、感光体ドラム1は除電装置8の光源によって一様に露光される。これにより、感光体ドラム1表面は除電され、静電潜像が消去される。
また、中間転写体5に写されたトナー像は、二次転写装置53において圧力と静電気力を用い、転写材に転写される。転写材に転写されたトナー像は、定着部6において熱及び圧力を加えられる。そして、トナー像が溶融されて転写材に圧着されることにより、トナー像は転写材に定着し、最終画像となる。
[現像装置]
本実施形態では現像の方式として二成分現像方式を採用している。次に、二成分現像に用いられる二成分現像剤について説明する。
二成分現像剤は、各色の顔料を含むトナーと磁性を持ったトナー搬送用のキャリアからなる。トナーとキャリアを摩擦帯電させることによって、トナーには負電荷、キャリアには正電荷が帯電する。この帯電によりトナーとキャリアとの間には静電引力が働き、互いに付着する。
トナーは顔料、樹脂、ワックス、外添剤で構成される。今回使用している樹脂は、ポリエステルであり、トナーは粉砕法によって生成されている。円形度約0.965で平均粒径は5.8μmである。帯電量や流動性の最適化のためにシリカ、アルミナ、チタニア、または有機樹脂粒子等のトナー表面の外添剤量を調整したものを使用する。
二成分現像で用いられるキャリアは磁性を有する。本実施形態で使用しているキャリアは、平均粒径35μmでコアシェル構造である。コアはマグネタイト紛体を主成分とし、フェノール樹脂で結着される。シェルはフッ素アクリルのコートがされており、帯電量の調整のためカーボンブラックが混入される。
現像剤のトナー対現像剤の質量比は、おおよそ8%から10%程度である。但し、質量比は、画像の出力状態よって調整されているため、必ずしも常時前記値とは限らない。
画像の形成を行う場合、現像剤中のキャリアは消費されず、トナーのみが消費される。そのため、現像剤の補給はトナーのみである。このため、画像形成時には、画像形成状況に応じて帯電量を調整する必要がある。具体的には、現像剤の帯電量の調整のために、現像容器内に補給するトナーの量を調整する。これにより、現像剤の帯電量を適切な値に保ち、一定の現像性を確保している。
二成分現像方式の現像装置の基本的な構成について説明する。図2は第1実施形態の現像装置の断面図である。図3は第1実施形態の現像装置の長手方向の説明図であり、(a)が正面図であり、(b)が破線aでの断面図である。なお、本実施形態の画像形成装置本体に用いられる現像装置4は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像形成部Pにおいて、いずれも同一の構成を備える。
現像装置4は、内部に二成分現像剤を収容する現像容器41を有する。現像容器41は各現像装置部品の枠体となる。現像容器41には、現像スリーブ42(現像剤担持体)、現像マグネット43(磁界発生部材)、現像ブレード44(層厚規制部材)、搬送スクリュー45、撹拌スクリュー46、仕切部材48が設置され、現像剤補給口47が形成される。
現像マグネット43は、現像スリーブ42内に位置し現像剤の保持を担う非回転体の磁性部材である。現像ブレード44は、現像スリーブ42の現像剤の担持量を調整する。搬送スクリュー45は、現像剤搬送路に設置され現像剤をスクリューの長手方向で一定方向に搬送し、現像スリーブ42に現像剤を供給する。撹拌スクリュー46は、前記現像剤搬送路に対向する現像剤撹拌路に設置され、搬送スクリュー45と逆方向に現像剤を搬送し、現像剤の撹拌を行う。仕切部材48は、現像剤搬送路と現像剤撹拌路とを仕切る。図2に示す現像剤補給口47からは、現像容器41内で消費したトナーを補うように、現像剤が補給される。
本実施形態の特徴は現像スリーブ42及び現像マグネット43の端部の領域の構成である。これらについて詳細に説明する。なお、本実施形態は一般的な二成分現像を行う現像装置を対象としているが、本発明の構成は、これに限るものではない。
現像スリーブ42は、表面の摩擦力と、内蔵している現像マグネット43の磁気力により現像剤を担持・搬送する。現像スリーブ42は、非磁性の回転可能な円筒構造で、両端に軸受け部を持つ。現像スリーブ42の端部にはベアリング42Bが配設される。
また、現像スリーブ42には、円筒構造の表面において、少なくとも感光体ドラム1の像形成領域に対向する領域に表面加工がされる。本実施形態の表面加工として、非磁性のアルミニウム合金(A6063)の表面に、サンドブラスト加工を施し、Ra≒9.5μm程度になるものを使用した。
また現像マグネット43は、複数の磁極を有し、通常奇数個の磁極のピークを持つように設計される。本実施形態において使用している現像マグネット43の磁場パターンを図4を用いて説明する。図4は第1実施形態の磁界発生部材の周方向の磁場パターンを示す図である。
図4に示すように、現像マグネット43は、5つの磁極のピーク位置を備える。現像スリーブ42の外周面と略一致する円周面で測定した磁力について、主極S1極が1000mT、搬送極N1極が650mT、汲上極N2極が650mT、カット極S2極が650mT、剥取極N3極が750mTである。
なお、本実施形態における磁束密度の測定においては、現像スリーブ表面から100μm離れた位置での測定値を磁力として記載している。周方向の測定は現像マグネット43の長手中央と、長手両端部から2cm中央寄りの計三箇所を計測した。長手方向の測定は現像スリーブ42の長手全域にわたって計測した。
一般に、奇数個の磁極ピークで構成されるマグネットロールの場合、剥取極N3極と汲上極N2極が同極となるため、この同極間に磁力(磁束密度)の低磁界領域Bが出来る。または、両極間の反発力により反発磁界が生じることがある。なお、本実施形態では、剥取極N3極と汲上極N2極は互いに同極で隣接する磁極であるが、剥取極N3極と汲上極N2極の間には、極めて小さい異極が生じることがある。本実施形態では、この場合も含めて、互いに同極となる磁極が隣接しているものとしている。
この低磁界領域や反発磁界の磁力が大きい場合、現像後の現像スリーブ42上に担持された現像剤の剥ぎ取り性が低下し、現像スリーブ42上から剥ぎ取れなかった現像剤によって濃度薄等の画像不良を起こすおそれが生じていた。
本実施形態の現像マグネット43は、現像スリーブ42の外周面と略一致する円周面で測定した磁力が10mT以下となる低磁界領域を有する。且つ、この10mT以下の低磁力帯の磁力が生じる領域をフラットにした。これにより、現像剤の剥ぎ取り性が向上する。
図5は第1実施形態の磁界発生部材の長手方向の磁場パターンの比較図である。図5(a)は本実施形態に係るマグネットを示した図であり、図5(b)は比較例のマグネットを示した図である。
また、現像マグネット43は、以下のように、長手方向の磁力特性を規定した。これについて説明する。まず、現像スリーブ42の周方向において、剥取極と汲上極間で磁束密度が極小となる低磁界領域における現像スリーブ42長手方向の磁束密度分布を規定する。本実施形態の現像マグネット43の低磁界領域の端部の磁力盛り上がりの規定は次のとおりである。
現像スリーブ42の周方向において低磁界領域の磁束密度が最小となる位置の現像スリーブ42の長手方向の磁力分布は、次のとおりである。磁束密度の減衰率が最大となる最大位置から現像スリーブ42の中央方向へ30mm位置までの範囲での最大磁束密度と、前記範囲よりも現像スリーブ42の中央側における磁束密度との差分が3mT以下である。かつ、前記最大位置よりも現像スリーブ42の長手方向外側の磁束密度の絶対値が3mT以下である。
また、現像マグネット43の端部の磁力反転の規定については次のとおりである。すなわち、磁界発生長手端部の磁束密度の減衰率最大位置から、長手中央とは反対方向への磁界発生領域において、磁界の極性が同一極もしくは反対極が発生した時は、その磁束密度の絶対値が3mT以内である。ここで、長手中央部の磁束密度とは、上記の端部よりも内側領域の磁束密度の平均値をいう。
このように、上記磁気特性を満たせば、低磁界領域(反発磁界領域)の長手方向の磁力分布は同じような磁気特性となる。このため、従来のように低磁界領域における長手方向端部の磁力の影響により現像剤が漏れ出してしまうことを抑制できる。一方、現像マグネット43の周方向のうち、剥取極と汲上極間以外では、基本的には現像スリーブ42中央側の磁力が高いため、現像剤が現像スリーブ42端部から漏れ出しにくい状況となっている。
図6は現像剤担持体を低磁界領域側から見た比較図である。図6(a)が図5(a)に示した第1実施形態の磁界発生部材、図6(b)は図5(b)に示した比較例のマグネットである。
低磁界領域の磁力が10mT以下では無く、長手方向の磁力特性の変動も3mT以上であるマグネットを使用する場合、図6(b)の比較例のように、低磁界領域の外側に現像剤が回り込む。このように現像スリーブ42の端部に現像剤が回り込むと、マグネットの低磁界領域であっても、現像スリーブ42端部の磁気シールをすることができた。このように、現像スリーブ42の端部を磁気シールすることによってトナー漏れを防ぐ構成とすると、シール部分で現像剤が摺擦され、現像剤の劣化、いわゆる剤劣化のおそれがある。剤劣化が生じると、様々な不具合の原因となる。
一方、本実施形態では、磁界発生部材の低磁界領域が現像スリーブ42表面で10mT以下かつ長手方向の磁力特性の変動が3mT以下の本実施形態の構成である。この場合、図6(a)のように、現像剤が低磁界領域に対応するところには担持されず、現像剤の回り込みがない。このため、低磁界領域であっても、端部の現像剤の漏れは起こりにくい構成とすることができる。但し、現像剤搬送方向下流側は現像剤の剤圧が高くなる傾向にある。
上記特性を有するための現像マグネット43構成の一例を説明する。図7は第1実施形態の現像マグネットの一例の断面図である。
本実施形態の現像マグネット43は、磁性粉として磁気異方性フェライト粉(異方性Srフェライト、異方性Baフェライト等)を使用し、バインダーとしてのゴム(ニトリルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム等)とを混合する。その混練物を断面が略扇型で棒状に磁場中で押し出し成形して着磁し、空間を開けて隣接する汲上極N2極と剥取極N3極となるマグネットピースに使用する。
図7に示すように、汲上極N2極と剥取極N3極となるマグネットピースの磁性粉の磁化の配向は、汲上極N2極と剥取極N3極の径方向である。また、汲上極N2極と剥取極N3極の反発極に面した側面の近傍領域では、磁性粉の磁化方向が側面に沿うように構成されている。
以上の特性の現像マグネット43を使用することで、特に剥取極N3極から汲上極N2極の間の低磁界領域Bにおける、現像剤の回り込みを防止することができる。これにより、現像スリーブ42回転軸端部方向への現像剤の漏れ出しを防ぐことができる。
なお、本実施形態と異なり、現像ブレードが感光体ドラムの鉛直下方向に配置され、現像容器開口部における現像スリーブの感光体ドラムに対向する領域の回転方向が鉛直上向きで、搬送スクリューと現像スリーブが近い構成の装置がある。この場合、現像ブレード上流の現像剤滞留部の圧力が小さくなるため、現像スリーブ回転軸方向端部におけるトナー漏れやトナー滞留を抑えることができる。このような構成の装置にも上述の現像マグネット43を適用することはできる。
しかしながら、本実施形態では、図2に示すように、現像ブレード44が感光体ドラム1の鉛直上方向に配置されるなどして、搬送スクリュー45と現像スリーブ42が遠い。このような構成では、現像ブレード44上流の現像剤滞留部の圧力が大きくなる。すると、現像スリーブ42回転軸端部方向への圧力も大きくなるため、現像剤の漏れ出しを防ぐことができないおそれがある。
このため、本実施形態においては、図3(b)に示すように、上述の現像マグネット43を使用することに加えて現像剤封止シールを併用する。本実施形態においては、現像剤封止シールとして、現像サイドシール磁性板49aを使用する。
図8は第1実施形態の現像剤担持体の端部構造を示す図であり、(a)が現像装置正面からの図で、(b)が現像容器端部の断面図である。
図8(a)に示すように、現像サイドシール磁性板49aは、現像スリーブ42の軸線方向に薄い構成である。また、図8(b)に示すように、現像サイドシール磁性板49aは、現像スリーブ42の法線方向に厚い形状である。
本実施形態の現像サイドシール磁性板49aは、厚さtが0.2mmから1mm程度の鉄板、ニッケル板、コバルト板、またはそれらの合金製の板などの強磁性材料にて作成される。現像サイドシール磁性板49aとして、亜鉛メッキ処理を施した厚み0.8mmの鉄板を使用し、現像スリーブ42からの離間距離は0.7mmとした。
図8(b)に示すように、現像サイドシール磁性板49aは、現像スリーブ42の回転方向において、剥取極N3極と汲上極N2極との間の低磁界領域に形成される磁場極小部よりも下流側に配置される。そして、現像サイドシール磁性板49aは、現像スリーブ42の回転方向において、前記磁場極小部の下流側で現像ブレード44上流側まで配置される。このため、少なくとも、現像容器開口部の取り込み部から剥取極N3極−汲上極N2極間の低磁界領域の磁場極小部までの間は、現像サイドシール磁性板49aが存在しない。
図9は第1実施形態の構成による作用を示す図である。図9に示すように、現像サイドシール磁性板49aを現像スリーブ42の端部側に配置すると、現像スリーブ42の内部の現像マグネット43の磁力によって、現像サイドシール磁性板49aが磁化される。すると、端部と現像サイドシール磁性板49aと現像スリーブ42との間の空隙部Sにおいて、現像サイドシール磁性板49aによって現像マグネット43の磁力線を集めることとなる。
これにより、空隙部Sにおいて、図9に示すような磁気穂Jが形成される。このように、空隙部Sに磁気穂Jが形成されることによって、主に現像スリーブ42上流の現像剤滞留部による現像スリーブ42端部への現像剤の流入を、低減させることができる。
上述のように、現像領域端部に現像剤の滞留部が発生することを防止するため、課題であったトナー飛散や現像剤ボタ落ち等の現象を抑制することができる。
[本実施形態と比較例との対比]
図10を用いて、本実施形態と比較例との対比を行う。図10は比較例の現像サイドシール磁性板の配設位置を示す図であり、(a)が現像装置正面からの図で、(b)が現像容器端部の断面図である。比較例では、本実施形態の特性を満たさない現像マグネット143と、本実施形態と異なる形状の現像サイドシール磁性板149aを用いた。
具体的な現像サイドシール磁性板149aの構成は、図10に示すように、現像容器41の開口部を除く領域に、現像スリーブ42を囲むように設置した構成である。
また、比較例の現像サイドシール磁性板149aは、断面形状以外は実施形態と等しく亜鉛メッキ処理を施した厚み0.8mmの鉄板を用い、且つ現像スリーブ42との離間距離は0.7mmである。
現像剤の劣化が大きい場合には、トナー飛散の結果と現像剤ボタ落ちが発生しやすいことが知られている。そのため比較による検討においては、画像比率が1%相当の耐久を行った現像剤を用い、画像形成装置外で現像装置のみを駆動させた。
トナー飛散量に関しては現像容器41の画像形成領域端部の直下にOHPシートを設置し、A4用紙の100枚印字相当時間の運転を行った後、OHPシート上の画像を顕微鏡で撮影しトナーの占有面積率を計測し比較を行った。また現像剤ボタ落ちに関しては現像容器41の画像形成領域端部の直下に容器を設置しA4用紙で100枚印字相当時間の運転を行った後、容器内の現像剤量を比較した。
上述のような比較例を用い、本実施形態との比較検討を行った。図11はトナー飛散について第1実施形態の比較検討結果を示す図である。図12は現像剤ボタ落ちについて第1実施形態の比較検討結果を示す図である。
図11に示すように、本実施形態のトナー飛散量は、比較例の約15%となっている。また、図12に示すように、本実施形態の現像剤ボタ落ちは、比較例の約39%となっている。このため、本実施形態はトナー飛散及び現像剤ボタ落ちという課題について効果的であることが分かる。
次に比較例においてトナー飛散及び現像剤ボタ落ちが発生する原因を説明する。図13は比較例における現像剤の現象を説明する図であり、(a)が現像装置正面からの図で、(b)が現像容器端部の断面図である。
比較例の構成では、現像サイドシール磁性板149aは、現像容器41の開口部を除く領域において、現像スリーブ42を囲むように設置されていた。この場合、図13(a)に示す取り込み部において、取り込み部の長手端部に位置する現像サイドシール磁性板149aの上流端部で、現像剤が滞留する現象が発生する。
前記現像剤滞留部が存在する場合、現像剤は現像スリーブ42によって絶えず摩擦力を受けて振動している。このため、現像剤中でキャリアからトナーが遊離するトナー飛散が発生している。また、現像剤滞留部が時間経過につれ大きくなる場合には、ある点で現像剤封止シールの磁場による担持量の限界を超える。このため、開口部から外部へ現像剤が漏れ出てしまう。これが現像剤ボタ落ちである。
以上説明したように、本実施形態の現像マグネット43を用いることで、低磁界領域に現像サイドシール磁性板49aを配置せずとも、比較例に対し、本実施形態は課題であるトナー飛散や現像剤ボタ落ちに対し有効であることが分かった。
〔第2実施形態〕
本実施形態では現像剤封止シールを変更することで第1実施形態と比較し、より端部のシール性を強化している。前述の実施形態と同様の構成については同符号を付し、説明を省略する。
図14は第2実施形態の現像剤担持体の端部構造を示す図である。本実施形態では現像剤封止シールとして現像サイドシール磁性板49aと現像サイドマグネット49b(磁石部材)を併用している。現像サイドマグネット49bは、シート状のゴムマグネットで構成される。
このように構成することで、本実施形態の構成は第1実施形態よりも高いシール性を確保できる。次にその理由を具体的に説明する。図15は第2実施形態の構成による作用を示す図である。
図15に示すように、本実施形態においては、現像サイドマグネット49bが、それ自身の磁場により磁力線を形成する。すると、現像サイドマグネット49bと現像スリーブ42との間の空隙部Sにおいて磁気穂Jが形成される。このような磁気穂Jが形成冴えることで、現像剤が端部ベアリング方向に流出するのを防いでいる。
現像サイドシール磁性板49aは前述の実施形態と同様の構成であり、現像スリーブ42からの離間距離は0.7mmである。
現像サイドマグネット49bは、50mT且つ内側がS極となるシート状のゴムマグネットである。現像スリーブ42からの離間距離は0.9mmである。
上述の比較例を用い、本実施形態との比較検討を行った。図16はトナー飛散について第2実施形態の比較検討結果を示す図である。図17は現像剤ボタ落ちについて第2実施形態の比較検討結果を示す図である。
図16に示すように、本実施形態のトナー飛散量は、比較例の約19%となり、低減されている。また、図17に示すように、本実施形態の現像剤ボタ落ちは、比較例の約29%となっている。これに加え、第1実施形態よりも低減されている。このため、本実施形態はトナー飛散及び現像剤ボタ落ちという課題について効果的であることが分かる。
B …低磁界領域
S …空隙部
4 …現像装置
41 …現像容器
42 …現像スリーブ
43 …現像マグネット
44 …現像ブレード
49a …現像サイドシール磁性板
49b …現像サイドマグネット

Claims (6)

  1. トナーとキャリアを具備する二成分現像剤を収容する現像容器と、
    前記二成分現像剤を担持する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体の内部に配設され複数の磁極のうち隣接する同極の磁極によって磁力の低磁界領域を形成する磁界発生部材と、
    前記現像剤担持体に対向して配設され前記現像剤担持体の現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と、
    前記現像剤担持体の端部に配設される現像剤封止シールと、
    を有する現像装置において、
    前記磁界発生部材は、前記現像剤担持体の周方向に互いに隣接する同極の磁極を備え、前記隣接する同極間において、前記現像剤担持体の外周面と略一致する円周面で測定した磁力が10mT以下となる低磁界領域を有し、前記現像剤担持体の周方向において前記低磁界領域の磁束密度が最小となる位置の前記現像剤担持体の長手方向の磁力分布は、磁束密度の減衰率が最大となる最大位置から前記現像剤担持体の中央方向へ30mm位置までの範囲での最大磁束密度と、前記範囲よりも前記現像剤担持体の中央側における磁束密度との差分が3mT以下であり、かつ、前記最大位置よりも前記現像剤担持体の長手方向外側の磁束密度の絶対値が3mT以下であり、
    前記現像剤封止シールは、前記現像剤担持体の回転方向において前記層厚規制部材よりも上流側で前記低磁界領域より下流側に、前記現像剤担持体を囲むように配置されることを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤封止シールは、強磁性材料にて作成される磁性板であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像剤封止シールは、前記現像剤担持体の周方向に沿って且つ前記現像剤担持体の表面との間に空隙部が形成されるように設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記現像剤担持体の前記現像剤封止シールに隣接する位置に磁石部材を配設することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記磁石部材は、前記現像剤担持体の周方向に沿って且つ前記現像剤担持体の表面との間に空隙部が形成されるように設けられることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 像担持体と、
    前記像担持体に形成される静電潜像にトナーを供給する請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の現像装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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