JP6278267B2 - 車室の前下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車室の前下部構造に関する。
特許文献1には、車両室内の前方側のインストルメントパネルの中央下端から車両後方へ延びるセンターコンソールボックスが記載されている。センターコンソールボックスは、車両前方側のコンソールボックスフロントと車両後方側のコンソールボックスリアとに2分割されている。コンソールボックスフロントの前端部は、インストルメントパネルの左右中央部から後下方に延びる連結体の後端部に連結している。連結体は、インストルメントパネルの左右中央部から後下方に延びる左右1対の側壁を備える。連結体の左右の側壁の頂部間のインストルメントパネル側には、ヒーターコントロールパネルが配置されている。コンソールボックスフロントは、連結体の左右の側壁に接続する左右1対の側壁を前端部に有し、左右の側壁の間に前席用のカップホルダーが配置されている。センターコンソールボックスは、エアバッグ用のコントローラーなどの電装部品と、該電装部品を覆う前側コンソールブラケットとを内蔵している。
コンソールボックスリアの分割端部に連結するコンソールボックスフロントの分割端部には、幅方向に沿って排水溝が形成されている。また、コンソールボックスフロントの分割端部の下方に配置される前側コンソールブラケットの前端部には、樋が形成されている。
特開2011−218913号公報
特許文献1に記載のセンターコンソールボックスを、キャブの前端下部を中心としてキャブの後端側を前上方へ上昇させたチルト状態に設定可能なキャブオーバー型車両に適用した場合には、チルト状態で前席用のカップホルダーに置かれた飲料容器から液体が流出すると、流出した液体が下方のインストルメントパネル側へ流下して、流下した液体によって連結体の左右の側壁の頂部間のヒーターコントロールパネルが濡れて故障するおそれがある。また、チルト状態でインストルメントパネル側へ流下した液体がコンソールボックスフロントの前端部と連結体の後端部との間からセンターコンソールボックス内へ流下して、流下した液体によってセンターコンソールボックス内の電装部品が濡れて故障するおそれがある。このように、特許文献1のセンターコンソールボックスでは、チルト状態で前席用のカップホルダーの飲料容器から流出する液体に対して、排水溝や樋を機能させることが難しく、飲料容器から流出した液体によって電装部品等が濡れて故障するおそれがある。
そこで、本発明は、チルト状態で飲料容器等から液体が流出しても、流出した液体による電装部品等の水濡れを防止して、水濡れによる電装部品等の故障を防止することが可能な車室の前下部構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の車室の前下部構造は、キャブの前端下部を中心としてキャブの後端側が上昇したチルト状態と下降した非チルト状態とに設定可能な車両の車室の前下部構造であって、前パネルとドリンクホルダと水受け凹部と水受け溝とを備える。前パネルは、非チルト状態で車室内の前方で起立し、下部に開口を有する。ドリンクホルダは、非チルト状態で前パネルの下部の後方近傍に配置され、所定の飲料容器を非チルト状態で支持可能であり、非チルト状態で支持した所定の飲料容器をチルト状態でも継続して支持する。水受け凹部は、非チルト状態で前パネルの開口から前方へ凹む有底筒状である。水受け溝は、非チルト状態で水受け凹部よりも下方で、且つドリンクホルダよりも前方で車幅方向に延びる樋状である。前パネルの開口は、チルト状態でドリンクホルダに支持された前記所定の飲料容器の口部の略鉛直下方に配置される。
上記構成では、内部に飲料等の液体が入っており、且つ蓋等が開いた状態の所定の飲料容器をドリンクホルダに置いたままキャブを非チルト状態からチルト状態にすると、前記所定の飲料容器の液体は、前記所定の飲料容器の口部から流出する。キャブを非チルト状態からチルト状態にする際のキャブの傾動中(チルト状態への傾動中)に前記所定の飲料容器から流出する液体は、先ずドリンクホルダの前方近傍に流下し、キャブの傾動に応じて徐々に水受け凹部側へ流下する。
チルト状態ではドリンクホルダに支持された所定の飲料容器の口部の略鉛直下方に前パネルの開口が配置されるので、前記所定の飲料容器から流出する液体が前パネルの開口へ流下する。非チルト状態で前パネルの開口から前方へ凹む有底筒状の水受け凹部は、チルト状態で下方へ凹むので、前記所定の飲料容器の口部から流下した液体を受け止め可能であり、該液体の拡散を防止することができる。このため、前パネルにラジオ等の電装部品を搭載している場合には、該電装部品の水濡れを防止することができ、水濡れによる該電装部品の故障を防止することができる。
また、水受け溝は、非チルト状態で前パネルの後方近傍のドリンクホルダよりも前方で、且つ水受け凹部よりも下方で車幅方向に延びるので、チルト状態で水受け凹部よりも下方に位置し易い。このため、チルト状態で前記所定の飲料容器から流出する液体が多くて水受け凹部から液体が溢れた場合に、水受け凹部から溢れた液体を下方の水受け溝に流下させることができる。水受け溝が樋状なので、水受け溝に流下した液体は、車幅方向へ流れ易く、水受け溝の下方に配置される部品の水濡れを防止することができる。
また、上記車室の前下部構造は、前パネルとドリンクホルダとの間に配置され、非チルト状態で水受け凹部よりも下方で水受け溝の上方を覆うカバーパネル部と、開口から水受け溝の近傍まで連続する連続面とを備えてもよく、カバーパネル部の前端と連続面との間には、開口から水受け溝への液体の流下を許容する間隙が設けられていてもよい。
上記構成では、連続面が開口から水受け溝の近傍まで連続するので、チルト状態で水受け凹部に流下した液体が水受け凹部から溢れた場合には、溢れた液体を連続面に沿って水受け溝へ流下させることができる。
また、キャブをチルト状態から非チルト状態にする際のキャブの傾動中(非チルト状態への傾動中)には、水受け凹部に溜まった液体がキャブの傾動に応じて水受け凹部から流出する。水受け凹部から流出した液体が連続面に沿って流下した場合には、連続面が開口から水受け溝の近傍まで連続するので、連続面に沿って流下する液体を水受け溝へ流下させることができる。また、カバーパネル部の前端と連続面との間の間隙が開口から水受け溝への液体の流下を許容するので、連続面に沿って流下する液体が水受け溝へ流下し易い。
また、非チルト状態又はチルト状態の一方の状態から他方の状態にする際に、前記所定の飲料容器の口部から前パネルとドリンクホルダとの間に液体が流下しても、カバーパネル部が前パネルとドリンクホルダとの間に配置されるので、カバーパネル部に覆われる箇所への液体の流下を防止することができる。また、カバーパネル部の前端と連続面との間に間隙を設けているので、カバーパネル部の上面に流下した液体をカバーパネル部の前端から下方の水受け溝へ流下させることができる。
また、非チルト状態でカバーパネル部が水受け溝の上方を覆うので、車室内の前パネルの下部の外観上の見栄えが向上する。
また、上記水受け溝は、車幅方向の少なくとも一方側に向かって下方へ傾斜してもよい。
上記構成では、水受け溝が車幅方向の少なくとも一方側に向かって下方へ傾斜するので、水受け溝に流下した液体を車幅方向の少なくとも一方側へ速やかに流すことができる。
本発明によれば、チルト状態で飲料容器等から液体が流出しても、流出した液体による電装部品等の水濡れを防止して、水濡れによる電装部品等の故障を防止することができる。
本実施形態に係る車室の前下部構造が適用されるトラックのキャブの側面図であり、(a)は非チルト状態を、(b)はチルト状態を示す。 図1のトラックの車室の前部を後上方から視た斜視図である。 図2の車室の前下部を後上方から視た斜視図である。 インストルメントパネルの要部の斜視図である。 図3のV−V矢視断面図であり、(a)は非チルト状態を、(b)はチルト状態を示す。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側を、図5(a)及び図5(b)中の矢印60,62,63は液体の流れをそれぞれ示す。また、以下の説明において、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。また、前後方向及び上下方向は、特に記載の無い限り図1(a)に示す非チルト状態での前後方向及び上下方向を意味する。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る車室の前下部構造10を適用するトラック(車両)1は、キャブ2が概ねエンジン3(図1(b)参照)の上方に配置されるキャブオーバー型のトラック1であって、キャブ2の前端下部で車幅方向に延びる回転軸(図示省略)を中心としてキャブ2の後端側が上昇したチルト状態(図1(b)参照)と、キャブ2の後端側が下降した非チルト状態(図1(a)参照)とに設定可能である。キャブ2の背面2aの車幅方向両側には、非チルト状態のキャブ2の後端側を車体フレーム4側に完全にロックするキャブロック装置5がそれぞれ固定されている(図1(a)及び図1(b)には左側のみ示す)。キャブロック装置5は、キャブロックレバー(図示省略)を有する。作業者は、該キャブロックレバーを操作することによって、キャブ2のロックを解除し、キャブ2の前端下部の回転軸を中心としてキャブ2の後端側を上昇させて、キャブ2を非チルト状態からチルト状態にする。
図2に示すように、本実施形態に係る車室の前下部構造10は、キャブ2の車室内の前部のインストルメントパネル(前パネル)6と、ギアコントロールカバー8(以下、ギアコンカバーと称する)とを備える。キャブ2の車室内の前部の車幅方向右側には、ステアリング7が配置される。
インストルメントパネル6は、運転席側(ステアリング7側)のメーターパネル9と、後述する複数の電装部品16が配置される車幅方向中央部のセンターパネル11と、センターパネル11の下方の下パネル部材37と、助手席側のグローブボックス12とを含み、車室内の前方で起立して車室の左右に亘って延びる。メーターパネル9には、スピードメーターやタコメーター等の各種計器類52が配置される。グローブボックス12は、内部にドライビンググローブ等を収容可能な小物入れである。ギアコンカバー8は、後述するレバーカバー部27とドリンクホルダ21とを有し、運転席と助手席との間でインストルメントパネル6の下部から後方へ延び、シフトレバー19の下部のリンク機構(図示省略)や後述する各種電装部品16に接続されるハーネス(図示省略)等を上方から覆う。
図2及び図3に示すように、インストルメントパネル6のセンターパネル11は、カーナビ等の表示モニタ13、ラジオ14、及びエアコンの操作パネル15等の複数の電装部品16と、上部のエアコンの吹き出し口28と、下部の水受け凹部17とを有し、運転席と助手席との間で起立した状態で運転席側から助手席側に向かって斜め後方へ延びる。図5(a)に示すように、水受け凹部17は、センターパネル11の下部の略矩形状の開口18から僅かに前下方へ傾斜して凹む有底筒状体である。開口18の下端縁よりも下方のセンターパネル11は、先ず開口18の下端縁から略鉛直下方へ延び、それから曲折して斜め前下方へ延びる。なお、開口18の形状は、略矩形状に限定されるものではない。また、本実施形態では、水受け凹部17が開口18から僅かに前下方へ傾斜したが、これに限定されるのもではなく、例えば、開口18から前方へ略水平に延びてもよい。また、開口18の下端縁よりも下方のセンターパネル11は、曲折することなく略鉛直下方へ延びてもよい。
図4及び図5(a)に示すように、インストルメントパネル6の下パネル部材37は、縦板部39と固定板部41と樋状の水受け溝22と後板部38とが一体形成され、センターパネル11の下端に配置されて車幅方向に延びる。下パネル部材37の下方には、各種電装部品16に接続されるハーネス(図示省略)等が配索される。縦板部39は、センターパネル11の下端縁から連続して略鉛直下方へ延びる。固定板部41は、縦板部39の上端縁から連続して前方へ延びて車体側(図示省略)に固定される。水受け溝22は、縦板部39の下端縁から連続して後方へ曲折する断面U字状に形成され、車幅方向に延びて運転席側に向かって下方へ僅かに傾斜する。後板部38は、水受け溝22の後端縁から連続して後方へ延びる。なお、水受け溝22を助手席側に向かって下方へ傾斜させたり、水受け溝22の車幅方向中央部を頂部として車幅方向両側に向かって下方へ傾斜させたりしてもよい。或いは、水受け溝22を傾斜させなくてもよい。
センターパネル11の後面のうちの開口18の下端縁よりも下方の開口下後面42と、下パネル部材37の縦板部39の後面43とが連続面40を形成する。すなわち、連続面40は、センターパネル11の開口18の下端縁から下方へ延び、それから曲折して斜め前下方へ直線状に延び、さらに曲折して略鉛直下方へ水受け溝22まで直線状に延びる。なお、連続面が開口から水受け溝の近傍まで連続するとは、後述するように、チルト状態で連続面40に沿って流下する液体を少なくとも水受け溝22へ流入させることが可能な程度に連続面40が水受け溝22の近傍まで連続することであり、上記のように連続面40が水受け溝22まで連続する場合を含む。
図3に示すように、ギアコンカバー8は、上面視略台形状の上カバーパネル23と、上カバーパネル23の車幅方向両端縁から連続して下方へ延びる左右1対のサイドカバーパネル24と、上カバーパネル23の後端縁から連続して下方へ延びて車幅方向両端縁が左右のサイドカバーパネル24のそれぞれの後端縁に連続する後カバーパネル25とが一体形成される。上カバーパネル23の後方領域26には、運転席側のレバーカバー部27と、助手席側のドリンクホルダ21とが形成され、上カバーパネル23の前方領域(カバーパネル部)29には、下方へ凹んだ上面視略台形状の凹部30が形成される。凹部30は、上方及び前方へ開口し、凹部30の内部に液体が流入した際に、前方への液体の流出を許容する。
レバーカバー部27は、上カバーパネル23の上面45よりも上方に配置される略矩形状の上面部31と、上面部31の外周縁から連続して下方へ延びて上カバーパネル23の上面45に連続する4つの面部32(前面部、後面部、及び左右の側面部)とを有し、レバーカバー部27の上面部31には、シフトレバー19の挿通を許容するレバー開口20が形成される。
図3及び図5(a)に示すように、ドリンクホルダ21は、上カバーパネル23の上面45よりも上方に配置されてペットボトルや缶等の飲料容器が2本挿通可能なホルダ開口33と、ホルダ開口33から上カバーパネル23の上面45よりも下方まで延びる内周面34と、内周面34の下端から連続して内周面34と共に有底孔46を区画する底面35と、ホルダ開口33から上カバーパネル23の上面45に連続する外周面36とを有する。ドリンクホルダ21の底面35には、底面35の前後方向略中央部で車幅方向に延びる凸部47が形成される。凸部47によって有底孔46が前領域と後領域とに仕切られ、ドリンクホルダ21が有底孔46の前領域と後領域とで2本の飲料容器を支持可能となっている。ドリンクホルダ21の有底孔46の深さは、非チルト状態で支持した前記飲料容器をチルト状態でも継続して支持可能な深さに設定される。
図5(a)に示すように、上カバーパネル23の前方領域29の前端縁(カバーパネル部の前端)44と、下パネル部材37の縦板部39の後面43との間に間隙を設けた状態で、前方領域29の前端縁44が縦板部39の後面43の後方に配置され、ギアコンカバー8が車体側に固定される。上カバーパネル23の前方領域29は、水受け凹部17よりも下方で水受け溝22を上方から覆う。上カバーパネル23の前方領域29の下面と、下パネル部材37の後板部38の上面とは、上下方向に相対向する。下パネル部材37の後板部38の後端縁部48は、上方へ曲折して前方領域29の下面の近傍まで延びる。上カバーパネル23の前方領域29の下面側には、下パネル部材37の後板部38の後端縁部48よりも僅かに前方で車幅方向に延びるリブ49が形成され、リブ49の下端が下パネル部材37の後板部38の上面に近接または接触している。センターパネル11の開口18の略鉛直下方には、上カバーパネル23の前方領域29の凹部30が配置される。なお、上カバーパネル23の前端縁44と下パネル部材37の縦板部39との間の間隙は、下方への液体の流下を許容する幅に設定される。
図5(b)に示すように、チルト状態では、センターパネル11の開口18は、ドリンクホルダ21に支持された所定の飲料容器50(本実施形態では、高さ20cm程度のペットボトル)の口部51の略鉛直下方に配置される。すなわち、開口18は、センターパネル11の下部のうち、チルト状態で上記所定の飲料容器50の口部51の略鉛直下方に配置される位置に形成される。なお、センターパネル11の下部近傍に配置されるドリンクホルダ21とセンターパネル11との距離は、後述するように、チルト状態で上記所定の飲料容器50の口部51から流下する液体が周囲に飛散することなく略鉛直下方のセンターパネル11の開口18に良好に流下するように、実験やシミュレーションや計算などによって求められた距離に設定される。
次に、キャブ2を非チルト状態(図1(a)参照)からチルト状態(図1(b)参照)へ傾動させる場合と、その後、チルト状態から非チルト状態へ傾動させる場合とに分けて、上記所定の飲料容器50から流出する液体の流れについて、図5(a)及び図5(b)に基づいて説明する。
ドリンクホルダ21には、蓋が開いた状態の上記所定の飲料容器50が置かれている。上記所定の飲料容器50の内部には、飲料等の液体が入っている。
上記所定の飲料容器50をドリンクホルダ21に置いたまま、キャブ2を非チルト状態からチルト状態へ傾動させると、ドリンクホルダ21に支持された上記所定の飲料容器50がキャブ2の傾動に応じて、徐々に前方へ傾く。上記所定の飲料容器50が前方へ傾いて、内部の液体が上記所定の飲料容器50の口部51に到達すると、内部の液体が口部51から流出する。
キャブ2がチルト状態になる前に口部51から流出した液体は、上カバーパネル23の前方領域29の上面23に流下し、前方へ傾斜した上カバーパネル23の上面23に沿って前方の凹部30へ流れ、上カバーパネル23の前端縁44と下パネル部材37の縦板部39の後面43との間の間隙へ流入する。キャブ2がさらに傾動すると、口部51から流出した液体は、センターパネル11の開口18よりも下方の連続面40(開口下後面42及び下パネル部材37の縦板部39の後面43)に流下し、連続面40に沿って下方へ流れ、上カバーパネル23の前端縁44と下パネル部材37の縦板部39の後面43(連続面40)との間の間隙へ流入する。該間隙へ流入した液体は、連続面40に沿って下方へ流れて下パネル部材37の水受け溝22へ流入し、水受け溝22の傾斜に沿って運転席側へ流れて運転席側の床(図示省略)へ排出される。
図5(b)に示すように、キャブ2がチルト状態で上記所定の飲料容器50の口部51から流出する液体60は、口部51の略鉛直下方のセンターパネル11の開口18へ流下して有底筒状の水受け凹部17に流入する。上記所定の飲料容器50から流出する液体が多いために水受け凹部17の内部の液面61が上昇し、水受け凹部17から液体が溢れた場合には、溢れた液体62は、開口18よりも下方の連続面40に沿って下方へ流れ、連続面40と上カバーパネル23の前端縁44との間の間隙へ流入する。該間隙へ流入した液体は、上記と同様に水受け溝22へ流入して運転席側の床へ排出される。
水受け凹部17に液体が溜まった状態で、キャブ2をチルト状態から非チルト状態へ傾動させると、水受け凹部17に溜まった液体がキャブ2の傾動に応じて車室側へ流出する。図5(a)に示すように、水受け凹部17から車室側へ流出する液体63が連続面40に沿って下方へ流れた場合には、液体は、連続面40に沿って連続面40と上カバーパネル23の前端縁44との間の間隙へ流入し、上記と同様に水受け溝22から運転席側の床へ排出される。また、水受け凹部17から車室側へ流出する液体63が上カバーパネル23の凹部30に流下した場合には、液体は、上カバーパネル23の凹部30から上カバーパネル23の前端縁44側へ流れ、上カバーパネル23の前端縁44と下パネル部材37の縦板部39の後面43との間の間隙へ流入し、上記と同様に水受け溝22から運転席側の床へ排出される。
上記のように構成された車室の前下部構造10では、水受け凹部17よりも下方で、且つドリンクホルダ21よりも前方に水受け溝22が配置されるので、非チルト状態からチルト状態へのキャブの傾動中(チルト状態への傾動中)の水受け溝22は、ドリンクホルダ21と水受け凹部17との間で、且つドリンクホルダ21及び水受け凹部17よりも下方に配置される。このため、チルト状態への傾動中に上記所定の飲料容器50から流出した液体を上カバーパネル23の上面23や連続面40によって水受け溝22へ流下させることができる。液体が水受け溝22へ流下すると、水受け溝22の傾斜に沿って運転席側へ流れて運転席側の床へ排出されるので、下パネル部材37の下方に配索されるハーネス(図示省略)等の水濡れを防止することができ、ハーネスが接続する電装部品16等(センターパネル11の電装部品16以外の電装部品を含む)の水濡れによる故障を防止することができる。
また、上カバーパネル23の前方領域29がセンターパネル11とドリンクホルダ21との間に配置されるので、非チルト状態又はチルト状態の一方の状態から他方の状態にする際に、上記所定の飲料容器50から液体がセンターパネル11とドリンクホルダ21との間に流下しても、上カバーパネル23の前方領域29に覆われる箇所への液体の流下を防止することができ、上カバーパネル23の下方のハーネス等の水濡れを防止することができる。
また、チルト状態では、上記所定の飲料容器50の口部51から流出する液体60が略鉛直下方のセンターパネル11の開口18へ流下して有底筒状の水受け凹部17に流入するので、該液体の拡散を防止することができる。このため、センターパネル11のラジオ14等の電装部品16の水濡れを防止することができ、水濡れによる電装部品16の故障を防止することができる。
また、連続面40がセンターパネル11の開口18の下端縁から水受け溝22まで延びるので、チルト状態で水受け凹部17から溢れて連続面40に沿って流下する液体62を確実に水受け溝22へ流すことができる。
また、連続面40と上カバーパネル23の前端縁44との間の間隙が水受け凹部17から水受け溝22への液体の流下を許容するので、連続面40に沿って流下する液体が水受け溝22へ流下し易い。
また、チルト状態から非チルト状態にする際に、キャブ2の傾動に応じて水受け凹部17から流出する液体63が連続面40、又は上カバーパネル23の上面23に沿って上カバーパネル23の前端縁44と下パネル部材37の縦板部39の後面43との間の間隙へ流入し、水受け溝22から運転席側の床へ液体が排出されるので、上カバーパネル23の下方のハーネス(図示省略)等の水濡れを防止することができ、水濡れによる電装部品16等の故障を防止することができる。
また、水受け溝22が運転席側に向かって下方へ傾斜するので、水受け溝22に流下した液体を運転席側へ速やかに流すことができ、該液体を運転席側の床へ排出することができる。
また、チルト状態でセンターパネル11の開口18は、比較的高さが高い上記所定の飲料容器50(高さ20cm程度のペットボトル)の口部51の略鉛直下方に配置される。このため、比較的高さが低い(上記所定の飲料容器50よりも高さが低い)飲料容器をドリンクホルダ21に置いたまま、チルト状態にした場合には、該飲料容器から流出する液体は、チルト状態でセンターパネル11の開口18よりも後方の連続面40や上カバーパネル23の上面23に流下する。このように、比較的高さが低い飲料容器をドリンクホルダ21に置いたまま、チルト状態にした場合であっても、上カバーパネル23の上面23や連続面40によって、ハーネスや電装部品16等の水濡れを防止することができる。また、比較的高さが低い飲料容器から流出する液体を上カバーパネル23の上面23や連続面40によって水受け溝22へ流下させることができ、下パネル部材37の下方に配索されるハーネス(図示省略)等の水濡れを防止することができる。
従って、本実施形態によれば、チルト状態で上記所定の飲料容器50から液体が流出しても、流出した液体による電装部品16等の水濡れを防止して、水濡れによる電装部品16等の故障を防止することができる。
また、非チルト状態で上カバーパネル23の前方領域29が水受け凹部17よりも下方で水受け溝22の上方を覆うので、車室内のセンターパネル11の下部の外観上の見栄えが向上する。
なお、本実施形態では、ドリンクホルダ21をギアコンカバー8の上カバーパネル23に形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、ギアコンカバー8の上カバーパネル23等に固定される別体のドリンクホルダであってもよい。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、車室内の前方で起立する前パネルとして、車室の左右に亘って延びるインストルメントパネル6を適用したが、これに限定されるものではなく、例えば、車室内の前方の車幅方向中央部で起立する前パネルなどであってもよい。
また、上記実施形態では、前パネルとしてのインストルメントパネル6(下パネル部材37)に水受け溝22を設けたが、前パネルとは別体の水受け溝を備えてもよい。
また、上記実施形態では、カバーパネル部として、ギアコンカバー8の上カバーパネル23の前方領域29が水受け凹部17よりも下方で水受け溝22を上方から覆ったが、これに限定されるものではなく、例えば、ギアコンカバー8を備えることなく、水受け凹部17よりも下方で水受け溝22を上方から覆うパネル部材(カバーパネル部)を備えてもよい。
また、上記実施形態では、センターパネル11の後面のうちの開口18の下端縁よりも下方の開口下後面42と、下パネル部材37の縦板部39の後面43とによって連続面40が形成されたが、これに限定されるものではない。例えば、下パネル部材37を有することなくセンターパネル11が下方の水受け溝22の近傍まで延びる場合には、センターパネル11の開口下後面42のみが開口18から水受け溝22の近傍まで延びる連続面として機能してもよい。
1:トラック(車両)
2:キャブ
6:インストルメントパネル(前パネル)
8:ギアコントロールカバー
10:車室の前下部構造
11:センターパネル
16:電装部品
17:水受け凹部
18:開口(前パネルの開口)
21:ドリンクホルダ
22:水受け溝
23:上カバーパネル
29:上カバーパネルの前方領域(カバーパネル部)
37:下パネル部材
39:下パネル部材の縦板部
40:連続面
42:開口下後面(連続面)
43:下パネル部材の縦板部の後面(連続面)
44:上カバーパネルの前端縁(カバーパネル部の前端)
50:所定の飲料容器
51:所定の飲料容器の口部

Claims (3)

  1. キャブの前端下部を中心として前記キャブの後端側が上昇したチルト状態と下降した非チルト状態とに設定可能な車両の車室の前下部構造であって、
    前記非チルト状態で前記車室内の前方で起立し、下部に開口を有する前パネルと、
    前記非チルト状態で前記前パネルの下部の後方近傍に配置され、所定の飲料容器を前記非チルト状態で支持可能であり、前記非チルト状態で支持した所定の飲料容器を前記チルト状態でも継続して支持するドリンクホルダと、
    前記非チルト状態で前記前パネルの前記開口から前方へ凹む有底筒状の水受け凹部と、
    前記非チルト状態で前記水受け凹部よりも下方で、且つ前記ドリンクホルダよりも前方で車幅方向に延びる樋状の水受け溝と、を備え、
    前記前パネルの前記開口は、前記チルト状態で前記ドリンクホルダに支持された前記所定の飲料容器の口部の略鉛直下方に配置される
    ことを特徴とする車室の前下部構造。
  2. 請求項1に記載の車室の前下部構造であって、
    前記前パネルと前記ドリンクホルダとの間に配置され、前記非チルト状態で前記水受け凹部よりも下方で前記水受け溝の上方を覆うカバーパネル部と、
    前記開口から前記水受け溝の近傍まで連続する連続面と、を備え、
    前記カバーパネル部の前端と前記連続面との間には、前記開口から前記水受け溝への液体の流下を許容する間隙が設けられている
    ことを特徴とする車室の前下部構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車室の前下部構造であって、
    前記水受け溝は、車幅方向の少なくとも一方側に向かって下方へ傾斜する
    ことを特徴とする車室の前下部構造。
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