JP6277970B2 - ワニス処理装置、及びワニス処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワニス処理装置、及びワニス処理方法に関するものである。
特許文献1には、ステータコイルに対してワニスを塗布するワニス処理方法が開示されている。特許文献1では、平置きしたコイルを横回転させながら、コイルの処理要部にワニスを塗布含浸させている。そして、ワニス含浸済みのコイルを縦置きにして、縦回転させて、ワニスを硬化乾燥させている。
特開2011−62036号公報
ワニスは、発電時における微振動による絶縁変化を防止する為の固定とコイルの蓄熱防止を目的として塗布、含浸される。したがって、ワニスによって確実にコイルを固着することが望まれる。しかしながら、特許文献1の方法では、ワニスを滴下するタイミングについては、開示されていない。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、確実にステータコイルを固着することができるタイミングでワニスを滴下することができるワニス処理装置、ワニス処理方法を提供するものである。
本発明の一態様に係るワニス処理方法は、コイル線が配置される複数のスロットを備え、コイルエンドにおいて、コイル線が径方向にシフトする第1のスロットに対応する第1の領域と、シフトしていない第2のスロットに対応する第2の領域とが、交互に配置され、前記第1のスロット、及び前記第2のスロットには、それぞれ複数ターンのコイル線が配置され、前記第1のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔が、第2のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔よりも広くなっており、前記コイルエンドにおいて、前記第1のスロットに配置されたコイル線が屈曲することで前記第2のスロットに巻き回されるステータにワニスを塗布含浸するワニス処理方法であって、前記第1の領域を滴下開始位置として、前記コイル線に対して前記ワニスの滴下を開始する工程と、前記滴下開始位置から周方向に沿って滴下位置を変えながら、前記ワニスを滴下していく工程と、を備えたものである。
上記のワニス処理方法において、前記ワニスが熱硬化性であり、前記ステータを加熱した状態で、前記ワニスを滴下していくようにしてもよい。
本発明の一態様に係るワニス処理装置は、コイル線が配置される複数のスロットを備え、コイルエンドにおいて、コイル線が径方向にシフトする第1のスロットに対応する第1の領域と、シフトしていない第2のスロットに対応する第2の領域とが、交互に配置され、前記第1のスロット、及び前記第2のスロットには、それぞれ複数ターンのコイル線が配置され、前記第1のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔が、第2のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔よりも広くなっており、前記コイルエンドにおいて、前記第1のスロットに配置されたコイル線が屈曲することで前記第2のスロットに巻き回されるステータにワニスを塗布含浸するワニス処理装置であって、前記ステータの前記コイルエンドにワニスを滴下する滴下ノズルと、周方向に沿って前記滴下ノズルの滴下位置を変化させる回転手段と、前記滴下ノズルの滴下開始位置が前記第1の領域となるように、前記滴下ノズルと前記回転手段とを制御する制御部と、を備えたものである。
上記のワニス処理方法において、前記ワニスが熱硬化性であり、前記ステータを加熱した状態で、前記ワニスを滴下していくようにしてもよい。
本発明によれば、確実にステータコイルを固着することができるタイミングでワニスを滴下することができるワニス処理装置、及びワニス処理方法を提供することができる。
ワニスが塗布含浸されるステータの構成を示す側面図である。 スロット内のコイル線を模式的に示す断面図である。 ステータコアのコイルエンドを拡大して示す図である。 シフト部における7Tと8Tとの間隙を示す断面図である。 非シフト部における7Tと8Tとの間隙を示す断面図である。 ワニスの滴下開始位置が非シフト部となっている場合に生じる問題点を説明するための図である。 ワニスの滴下開始位置が非シフト部となっている場合に生じる問題点を説明するための図である。 ワニスの滴下開始位置が非シフト部となっている場合に生じる問題点を説明するための図である。 本実施の形態にかかるワニス処理方法の滴下開始位置を説明するための図である。 非シフト部を滴下開始位置とした場合のコイルエンドの写真である。 非シフト部を滴下開始位置とした場合のコイルエンドの写真である。 ワニス処理装置の構成を示す図である。 ワニス処理方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るワニス処理方法、及び装置の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。但し、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。各図において同一の符号は実質的に同じ構成を示す。
図1は、ワークであるステータ(固定子)100の構成を内部側から示す側面図である。図1は、ロータ(回転子)の回転軸からステータ100を見た側面図を示している。
ステータ100は、ステータコア10と、ステータコイル20とを備えている。ステータ100は、例えば、ハイブリッド自動車のオルタネータ(交流発電機)に用いられる。ハイブリッド自動車等では、固定されたステータ100に対しロータ(不図示)を回転させることにより交流電流を発生しバッテリへの充電を行っている。そして、ステータコイル20には、ロータ回転時の振動による絶縁変化を防止するためにワニスが滴下含浸されている。さらに、ワニスを設けることで、ステータコイルへの蓄熱を防止することができる。もちろん、ワークとなるステータ100は、ハイブリッド自動車用のオルタネータに限らず、種々のオルタネータ、又はモータとすることができる。
ステータコア10は、例えば、円環状の鉄板を積層した円筒形状になっている。円筒状のステータコア10の内部には、図示しないロータが配置される。図1において、上下方向がロータの回転軸(図1中の点線)となる。ステータコア10の内周面には、複数のスロット11が配置されている。各スロット11は、回転軸方向に沿った溝である。ステータコイル20は、複数のコイル線21を備えている。スロット11内には、コイル線21が配置される。
図1に示すように、ステータコア10がある部分をコア部32とし、コア部32から上下にはみ出した部分をコイルエンド31、33とする。ステータコア10の上からはみ出した部分がステータコイル20のコイルエンド31となり、下からはみ出した部分がコイルエンド33となる。
ステータ100の上には、滴下ノズル51が配置されている。滴下ノズル51は、ワニス52をステータコイル20に滴下する。ステータコイル20の全体に対して、ワニス52を含浸、塗布するため、本実施の形態では、矢印の方向にステータ100を回転させる。例えば、ステータ100を回転台(不図示)の上に載置する。さらに、回転台を回転させている状態で、滴下ノズル51がワニス52をコイルエンド31のコイル線21に向けて滴下する。コイル線21に滴下されたワニス52は、コイル線21を伝って下方に流れていく。これにより、ステータコイル20の全体に渡ってワニス52が塗布される。なお、ワニス塗布時におけるステータ100の回転軸は、ロータの回転軸と一致している。
ワニス52は例えば、熱硬化性樹脂となっている。ステータ100を加熱した状態で、滴下ノズル51がワニス52をステータコイル20に滴下する。コイル線21やステータコア10の間隙に滴下含浸したワニス52が硬化して、ステータコイル20を固着する。
図2、図3にスロット11内に配置されたコイル線21の構成を模式的に示す。図2は、スロット11内に配置されたコイル線21の構成を示す断面図であり、回転軸と垂直な断面におけるステータ100の一部構成を示している。図3は、コイルエンド31とコア部32の境界近傍の構成を示す側面図であり、図1の点線枠部分の拡大図である。
図2に示すように、複数のスロット11が周方向に配列されている。図2では、4つのスロット11を1セットして、スロット11a〜11dとして示している。図2では7つのスロット11が設けられているため、下から順にスロット11a、11b、11c、11d、11a、11b、11cとなっている。以下の説明では、スロット11a〜11dを特定しない場合、スロット11とする。
各スロット11は、径方向を深さ方向と溝である。コイル線21は、平角線であり、スロット11内に配置される。各スロット11内におけるコイル21のターン数(巻き数)を8Tとしている。なお、外周面側のコイル線21がコイルの1ターン(1T)となり、回転軸側のコイル線21が8ターン(8T)となっている。もちろん、ターン数は8ターンに限定されるものではない。
図1に示す下側のコイルエンド33では、コイル線21が溶接されている。上側のコイルエンド31において、図1に示すように、コイル線21は屈曲している。スロット11の上からはみ出したコイル線21が折り曲げられて、他のスロット11に配置される。コイルエンド31においてコイル線21が屈曲することで、1本のコイル線21が異なる2つのスロット11に渡って配置される。ここで、コイル線21が周方向に折り曲げられて、6個隣のスロット11に配置される。例えば、図2において、最も下側のスロット11aに配置されたコイル線21aと、最も上側のスロット11cに配置されたコイル線21cとは同じコイル線21である。
ここで、図3に示すように、スロット11aを含む領域をシフト部Aとし、スロット11bを含む領域をシフト部Bとする。同様に、スロット11cを含む領域を非シフト部Cとし、スロット11cを含む領域を非シフト部Dとする。シフト部A,B、及び非シフト部C,Dは、それぞれスロット11の幅を有し、コイルエンド31からコア部32に渡る領域である。シフト部A,シフト部B、非シフト部C、非シフト部Dの順で繰り返し配列されている。すなわち、2つのシフト部A,Bと、2つの非シフト部C、Dと、が交互に配置されている。
図2、図3に示すように、シフト部A,Bに対応する領域を第1の領域61とし、非シフト部C、Dに対応する第2の領域62とする。シフト部Aからシフト部Bまでの領域が第1の領域61となり、非シフト部Cから非シフト部Dまでの領域が第2の領域となる。周方向において、第1の領域61と第2の領域62とは交互に配置されている。スロット11a、11bが第1のスロットとして、第1の領域61に含まれ、スロット11c、11dが第2のスロットとして第2の領域62に含まれる。
シフト部A,Bでは8Tのコイル線21が径方向にシフトしている。例えば、スロット11aの端部において8Tのコイル線21aは、回転軸側に折り曲げられている。スロット11aの真上において、コイル線21aには、屈曲部22aが形成される。同様に、スロット11bの真上において、コイル線21bには、屈曲部22bが形成される。一方、非シフト部C,Dでは、8Tのコイル線21が径方向にシフトしていない。すなわち、スロット11c、11dの真上において8Tのコイル線21は、回転軸側に折り曲げられていない。
コイルエンド31において、シフト部A、Bではコイル線21aが回転軸側(紙面と垂直な方向)に折り曲げられているため、コイル線21aに径方向に力が加わる。したがって、スロット11aでは、7Tと8Tのコイル線21a間の間隙G1が大きくなる(図2参照)。一方、非シフト部Cに対応するスロット11cでは7Tと8Tのコイル線21cの間隙G2が狭くなる。シフト部A,Bにおける7Tと8Tのコイル線21の間隙は、非シフト部C、Dにおける7Tと8Tとのコイル線21の間隙よりも大きくなる。
図4とシフト部A,Bにおけるコイル線21の間隙G1を示す。図5に非シフト部C、Dにおけるコイル線21の間隙G2を示す。図4に示すように、シフト部A、Bではコイル線21の7T、8Tの間隙G1が広くなる。スロット11aの端部において、コイル線21に屈曲部22aを形成するために、コイル線21に径方向に力が加わっているためである。すなわち、屈曲部22a、22bを形成するために7Tと8Tとの間隙G1が広くなってしまう。一方、非シフト部C、Dでは、図5に示すようにコイル線21の7Tと8Tとの間隙G2が狭くなる。したがって、スロット11a、11bでは、コイル線21の間隙G1が、スロット11c、11dでの間隙G2よりも広くなる。
このように、シフト部A,Bのコイル線21a、21bは、スロット11a、11bの直上で、回転軸側に屈曲している。さらに、コイル線21a、21bは、屈曲部22a、22bからさらに右斜め上に延在していく。そして、コイル線21a、21bの上端部23a、23bにおいて、コイル線21a、21bが斜め下方に折り曲げられる。上端部23aで斜め下方に折り曲げたコイル線21aは、スロット11cに配設される。上端部23bで下方に折り曲げられたコイル線21bはスロット11dに配設される。
このように、コイル線21は、スロット11aからスロット11cに引き回されるコイル線21aと、スロット11bからスロット11dに引き回されるコイル線21bと、を含んでいる。コイル線21aとコイル線21bは交互に配置されることになる。なお、図3では、スロット11aからスロット11cに引き回されるコイル線21aをハッチングして示している。シフト部A,Bと非シフト部C、Dを交互に配置することで、スロット11間におけるコイル線21の引き回しを容易に行うことができる。第1の領域61のスロット11aに配置されたコイル線21aはコイルエンド31で巻き回されて、第2の領域62のスロット11cに配置される。第1の領域61のスロット11bに配置されたコイル線21bはコイルエンド31で巻き回されて、第2の領域62のスロット11dに配置される。
本実施の形態では、スロット11a、11bを含む第1の領域61を滴下ノズル51の滴下開始位置としている。具体的には、シフト部Aとシフト部Bの間を滴下開始位置S2としている。滴下ノズル51がワニス52を滴下している間に、ステータ100を回転させることで滴下位置を変えている。このように、滴下ノズル51が滴下を開始する滴下開始位置S2が第1の領域61となっている。こうすることで、第2の領域62を滴下開始位置(図3のS1)とする場合に比べて、適切にワニスを滴下することができる。この理由について、図6から図9を参照して、説明する。
図6はコイルエンド31とコア部32の境界部分の写真である。図7、図8は、第2の領域62、具体的には非シフト部Dを滴下開始位置S1とした場合に生じる問題を説明するための図である。図9は、第1の領域61、具体的にはシフト部Aとシフト部Bの間を滴下開始位置S2とした場合の滴下工程を説明するための図である。
まず、図6に示したように、非シフト部Dを滴下開始位置S1とした場合、シフト部A、Bにおいて、固着力が十分でないNG箇所が発生する場合があることを本件出願の発明者が発見した。具体的には、NG箇所は、滴下開始位置S1に隣接するシフト部A、Bに頻発することが本件出願の発明者により判明した。すなわち、NG箇所は、滴下開始位置S1からずれて発生する。
図7に示すように、滴下開始位置S1からワニス52をコイル線21の上端から滴下すると、ワニス52aがコイル線21を伝って、下方に流れていく。例えば、図7では、滴下開始位置S1を非シフト部Dとしているため、ワニス52aがその隣のシフト部A、Bに向かって流れていく。また、本実施の形態では、熱硬化性のワニス52を硬化させるために、ワークを加熱している。したがって、ワニス52を塗布してから時間がたつと、流れたワニス52が硬化又はゲル化する。
上記したようにシフト部A,Bでは間隙G1が間隙G2よりも広くなる。間隙G1が広いシフト部A,Bでは、十分な固着に必要なワニス52の量が多くなるため、ワニス52によって固着させづらくなってしまう。例えば、間隙G1が広いと、ワニス52が間隙G1に溜まりづらくなり、ワニス52の量が少ないと間隙G1を通り越して流れ落ちてしまう。よって、シフト部A,Bではワニス52の量が不十分になりやすく、非シフト部C,Dよりも固着NGが発生しやすくなる。
ステータ100の回転によって、ワニス52の滴下位置が図7の白抜き矢印の方向に移動している。滴下開始位置S1から滴下を開始して、隣接するシフト部A、B(図7中の位置E1)に滴下ノズル51が到達するまで、1回転分の時間がかかる。滴下開始タイミングから位置E1に滴下ノズル51が到達するタイミングは、ステータの約1回転分の時間差が生じる。例えば、ワニス処理装置におけるステータ100の1回転の時間は数十秒程度である。そのため、1回転の間に、滴下開始位置S1からシフト部A、Bに向かって流れてきたワニスが、コイルエンド31で硬化又はゲル化してしまう(図8中のワニス52b)。すなわち、滴下ノズル51が位置E1に到達するタイミングでは、位置E1において硬化したワニス52bが存在する。このため、滴下ノズル51は、硬化したワニス52bの上からワニス52dを滴下することになる。
シフト部A,Bに存在するワニス52bがワニス52dの妨げとなる。コイルエンド31でワニス52bが硬化してしまうと、位置E1あるいはその手前からワニス52dが滴下されたとしても、ワニス52dの流れが妨げられてしまう。このため、十分な量のワニス52dが、固着力が発生する部分であるコア部32まで届かなくなってしまう。このように、硬化したワニス52bがワニス52dの流路の妨げとなってしまう。さらに、間隙G1が広いシフト部A,Bでは、必要なワニス量が多い。したがって、位置E1では、十分な量のワニス52をコア部32まで塗布含浸させることができなくなってしまう。したがって、固着力がNGとなるワークが発生してしまう。
そこで、本実施の形態では、図9に示すように、第1の領域61を滴下開始位置S2としている。すなわち、図7、図8に示した滴下開始位置S1から周方向にずれた位置を滴下開始位置S2としている。この場合、滴下開始位置S2から滴下されたワニスがコイル線21を伝って、非シフト部C、D(図9中の位置E2)に流れていく。そして、非シフト部C、D(位置E2)の上で、ワニス52eが硬化する。滴下位置が位置E2となっているときには、ワニス52eは妨げとなるが、非シフト部C,Dでは、間隙G2が狭い。このため、非シフト部C、Dでは、確実な固着に必要なワニス量が、シフト部A,Bにおいて確実な固着に必要なワニス量よりも少ない。位置E2では、ワニス52eが隙間G2に溜まりやすくなり、ワニス52が隙間G2から流れ落ちるのを防ぐことができる。よって、位置E2において、適切にワニス52を塗布含浸することができる。すなわち、滴下終了位置E2から滴下された十分な量のワニス52が、コア部32に流れ込むことになる。よって、確実に固着することができるタイミングでワニスを滴下することができる。
図10、図11にワニスを滴下したコイルエンド31の拡大写真を示す。図10では第2の領域62である非シフト部Dを滴下開始位置S1とした場合に塗布されたワニスの様子を示している。図11は、第1の領域61であるシフト部Aを滴下開始位置S1とした場合に塗布されたワニスの様子を示している。また、図10、図11は7T側面でのワニスの様子を示している。
図10では、シフト部A,Bにおいて、滴下開始位置S1で滴下されたワニス52bが硬化している。シフト部A,Bのコイルエンド31にワニス52bで硬化して、コア部32までワニスが届かなくなってしまっている。すなわち、硬化したワニス52bが位置E1で滴下されるワニス52の流路の妨げになってしまっている。一方、図11では、コイルエンド31でワニス52が硬化する箇所を固着しやすい非シフト部C、Dに移動させることができる。よって、確実にコイルを固着できるタイミングでワニスを滴下することが可能になり、固着力を確保することができる。
このように、本実施の形態に係るワニス処理装置では、スロット11a、11bを含む第1の領域61を滴下開始位置S2としている。よって、十分な量のワニス52がコア部32まで流れることになり、滴下開始位置S2の付近での固着力を高めることができる。よって、高い固着力を安定して実現することができるため、生産性を向上することができる。
図12は、ワニス処理装置50の構成を模式的に示す図である。図13はワニス処理方法を示すフローチャートである。図12に示すように、ワニス処理装置50は、滴下ノズル51、回転台53、及び制御部54を備えている。
回転台53の上には、ステータ100が平置きされている。滴下ノズル51は、ワニス52をステータ100に滴下する。回転台53が回転することで、滴下ノズル51による滴下位置が周方向に沿って変化する。制御部54は、回転台53、及び滴下ノズル51を制御する。なお、回転台53には、ステータ100を加熱するヒータ(図示せず)が内蔵されていてもよく、回転台53の周囲にヒータを設けてもよい。
回転台53の上にステータ100が載せられたら、制御部54が滴下開始位置を調整する。すなわち、制御部54が回転台53を回転して、第1の領域61に、滴下ノズル51を配置する。あるいは、滴下ノズル51を移動して、滴下開始位置を調整してもよい。そして、第1の領域61を滴下開始位置S2として、滴下ノズル51がワニス52の滴下を開始する(ステップS11)。滴下ノズル51がワニス52を滴下しながら、回転台53がステータを回転させる(S12)。これにより、滴下位置が周方向に移動する。そして、回転台53がステータ100を1周又は複数周回転したら、滴下を終了する。こうすることで、上記のように、適切にワニスを塗布含浸することができる。よって、滴下開始位置付近においても高い固着力を安定して実現することができるため、生産性を向上することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10 ステータコア
11 スロット
20 ステータコイル
21 コイル線
22a、22b 屈曲部
23a、23b 上端部
31 コイルエンド
32 コア部
33 コイルエンド
50 ワニス処理装置
51 滴下ノズル
52 ワニス
53 回転台
54 制御部
61 第1の領域
62 第2の領域
100 ステータ
A シフト部
B シフト部
C 非シフト部
D 非シフト部

Claims (4)

  1. コイル線が配置される複数のスロットを備え、コイルエンドにおいて、コイル線が径方向にシフトする第1のスロットに対応する第1の領域と、シフトしていない第2のスロットに対応する第2の領域とが、交互に配置され、
    前記第1のスロット、及び前記第2のスロットには、それぞれ複数ターンのコイル線が配置され、前記第1のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔が、第2のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔よりも広くなっており、
    前記コイルエンドにおいて、前記第1のスロットに配置されたコイル線が屈曲することで前記第2のスロットに巻き回されるステータにワニスを塗布含浸するワニス処理方法であって、
    前記第1の領域を滴下開始位置として、前記コイル線に対して前記ワニスの滴下を開始する工程と、
    前記滴下開始位置から周方向に沿って滴下位置を変えながら、前記ワニスを滴下していく工程と、を備えたワニス処理方法。
  2. 前記ワニスが熱硬化性であり、
    前記ステータを加熱した状態で、前記ワニスを滴下していく請求項1に記載のワニス処理方法。
  3. コイル線が配置される複数のスロットを備え、コイルエンドにおいて、コイル線が径方向にシフトする第1のスロットに対応する第1の領域と、シフトしていない第2のスロットに対応する第2の領域とが、交互に配置され、
    前記第1のスロット、及び前記第2のスロットには、それぞれ複数ターンのコイル線が配置され、前記第1のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔が、第2のスロットにおける隣接ターンのコイル線の間隔よりも広くなっており、
    前記コイルエンドにおいて、前記第1のスロットに配置されたコイル線が屈曲することで前記第2のスロットに巻き回されるステータにワニスを塗布含浸するワニス処理装置であって、
    前記ステータの前記コイルエンドにワニスを滴下する滴下ノズルと、
    周方向に沿って前記滴下ノズルの滴下位置を変化させる回転手段と、
    前記滴下ノズルの滴下開始位置が前記第1の領域となるように、前記滴下ノズルと前記回転手段とを制御する制御部と、を備えたワニス処理装置。
  4. 前記ワニスが熱硬化性であり、
    前記ステータを加熱した状態で、前記ワニスを滴下していく請求項3に記載のワニス処理装置。
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