JP6277385B2 - ソーワイヤの表面形状評価方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイヤモンド粒子等の砥粒が固着したソーワイヤの表面形状を評価する評価方法及び装置に関する。
ソーワイヤは、太陽電池や半導体装置等に用いられるシリコン結晶、サファイア、ガリウム砒素、水晶、ガラス、磁性材料等の脆性材料をスライシング等の切削加工をする際に使用されている。ソーワイヤを使用する切削加工を行う場合、走行するソーワイヤに被加工材料を押し付けながら切削加工を行うようになっている。
こうした切削加工方式では、ダイヤモンド砥粒をソーワイヤ表面に金属めっき又は樹脂バインダで固着させた固定砥粒方式の装置が提案され、実用化が図られている。固定砥粒方式では、表面のダイヤモンド砥粒が切断加工中に脱落することにより生じるワイヤ自体の断線や切削性能の低下が課題となっており、ソーワイヤの切削性能の向上が求められている。
ダイヤモンド砥粒を表面に固着したソーワイヤの切削性能は、砥粒の大きさ、ワイヤ表面からの砥粒の突出量、突出方向からみた砥粒の表出面積及び砥粒の分布状態といったソーワイヤの表面形状と、ソーワイヤの張力や切削送り速度等の切削条件とに大きく影響を受けると考えられる。砥粒の表面形状については、砥粒を固着した表面を撮影した画像を分析する方法が提案されており、例えば、特許文献1には、砥石の表面を撮影した画像データに基づいて砥粒の分散状態を把握する検査装置が記載されている。また、特許文献2には、カメラにより砥石の表面を撮像してそのライン画像データを取り込み、ライン画像データから砥粒切れ刃候補の画像を抽出し、抽出された各砥粒切れ刃候補の画像から、各砥粒切れ刃候補の重心の座標等を算出する解析処理を行う砥面検査システムが記載されている。
特開2005−169548号公報 特開2013−2810号公報
上述したように、ダイヤモンド砥粒を表面に固着したソーワイヤの切削性能は、砥粒の大きさ、ワイヤ表面の砥粒の突出量及び砥粒の分布状態といったソーワイヤの表面形状が関与していると考えられるが、ダイヤモンド砥粒をめっき処理によりワイヤに固着させてソーワイヤを製造し切削性能を確認する切削試験を行うことは、時間及びコストがかかる。そのため、ソーワイヤの切削性能と表面形状との関係を効率よく分析することが求められている。
上述した特許文献では、砥石の表面の砥粒の形状を撮影した画像に基づいて表面形状を分析しているが、砥石の平面形状に近い状態で撮影しているため、ソーワイヤのように細幅で曲面形状である場合には、そのまま適用することはできない。例えば、ソーワイヤの表面形状が円筒状である場合に、ソーワイヤの軸方向と直交する方向から撮影すると、円筒状の表面位置により明度が異なるため、撮影画像全体が同じ撮影条件とならず、正確に表面形状を評価することができなくなる。
そこで、本発明は、ソーワイヤの表面形状を正確かつ効率よく定量的に評価することができる評価方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係るソーワイヤの表面形状評価方法は、砥粒が固着されたソーワイヤの表面に関する撮影画像を当該ソーワイヤの軸方向に沿って分割して複数の分割領域を設定し、設定された前記分割領域において画素の明度の平均値に基づいて明度の低い画素及び明度の高い画素の着色処理を行い、着色処理された着色領域を囲むように外接する図形の描画処理を行い、描画された図形の面積及び中心位置に基づいて表面形状を評価する。さらに、前記図形は、外接円である。さらに、前記撮影画像のソーワイヤの両側縁部分を除外して前記砥粒の抽出領域を設定する。さらに、前記図形の中心間距離が基準値よりも短い着色領域群を囲むように新たに図形を描画処理する。さらに、前記図形の面積に基づいて砥粒比率を算出して表面形状を評価する。さらに、等分割された領域毎に算出された前記砥粒比率の標準偏差を算出して表面形状を評価する。
本発明に係るソーワイヤの表面形状評価装置は、砥粒が固着されたソーワイヤの表面に関する撮影画像を軸方向に沿って複数の領域に分割するとともに各分割領域の明度の平均値に基づいて明度の低い画素及び明度の高い画素の着色処理により砥粒のエッジに対応する部分を着色処理するエッジ処理部と、着色処理された着色領域を囲むように外接する図形を描画して砥粒部分を抽出する抽出処理部と、描画された前記図形の面積及び中心位置に基づいて表面形状を評価する評価処理部とを備えている。
本発明は、上記のような構成を有することで、ソーワイヤの表面形状を正確かつ効率よく定量的に評価することができる。
ソーワイヤの表面を電子顕微鏡で撮影した撮影画像である。 ソーワイヤの表面形状評価装置に関する機能ブロックの概略構成図である。 領域分割に関する説明図である。 エッジ処理前の撮影画像及びエッジ処理後の画像を示す図である。 抽出領域の設定処理例に関する説明図である。 エッジ処理した画像及び外接円を描画処理した画像を示す図である。 図1に示す撮影画像について10分割して領域を設定した例を示す図である。 切削加工試験に関する説明図である。 各サンプルの算出結果を示す表である。 切削性能及び砥粒比率をプロットした相関図である。 切削性能及び砥粒比率の標準偏差をプロットした相関図である。 砥粒比率及び砥粒比率の標準偏差をプロットした相関図である。
固定砥粒式のソーワイヤは、ソーワイヤの素線の表面にダイヤモンド砥粒がめっき処理等により固着されている。ソーワイヤの素線としては、ピアノ線等の鋼母線が一般に用いられており、断面形状は円形のものが好ましい。素線の線径は、用途に応じて適宜設定され、特に限定されないが、0.05mm〜0.2mmのものが好ましい。素線には、黄銅、銅、ニッケル等のめっき処理が予め施されていてもよい。ダイヤモンド砥粒としては、非コート、グラファイトダイヤ、ニッケル、チタン、ジルコニウム等のメタルコートダイヤが使用できる。平均粒子径1μm〜100μm、好ましくは、5μm〜50μmのものを使用するとよい。こうしたダイヤモンド砥粒は、通常入手可能な、単結晶タイプ、多結晶タイプのものを用いることができる。
素線のめっき処理に使用されるめっき液としては特に制限はないが、ニッケルイオン、コバルトイオン、銅イオン、金イオン、鉄イオン、パラジウムイオン、白金イオン、スズイオン及びロジウムイオンよりなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属イオンを含むものが使用でき、特に好ましいものとしてはニッケルイオンを含む金属めっき液が挙げられる。
めっき液中において、砥粒となるダイヤモンド粒子を均一に分散させるために、ポンプ撹拌等による機械的な撹拌も可能であるが、ダイヤモンド微粒子の凝集・沈殿を抑制し、めっき液中でダイヤモンド粒子を安定して分散させるために、分散剤として界面活性剤を添加することが好ましい。添加する界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性等のイオン性界面活性剤、又は非イオン性界面活性剤が挙げられ、めっき液の組成やダイヤモンド粒子の表面の官能基の種類等の状態より適宜選択すればよい。
めっき液に添加するダイヤモンド粒子の添加量は、めっき液中の組成において1.0〜50g/リットルであることが好ましい。ダイヤモンド粒子の添加量をこの範囲に調整しためっき液を用いてめっき処理すれば、金属めっき被膜中にダイヤモンド粒子を均一に分散させることができ、さらに切削時に最適なダイヤモンド粒子の付着量を任意で調整することもできる。
上述のように製造されためっき液を用いて公知の電解めっき処理を実施する場合、ダイヤモンド粒子が安定して分散されためっき液に対して、ソーワイヤの素線を電解めっき処理させることにより、素線の表面において、ダイヤモンド粒子がほぼ均一に固着された金属めっき被膜を形成させることができる。
図1は、上述したように、ダイヤモンド粒子を砥粒としてめっき処理により固着したソーワイヤの表面を電子顕微鏡(日本電子株式会社製)により撮影した画像である。写真では、左右方向がソーワイヤの長手方向であり、長手方向と直交する方向から撮影している。この例では、ソーワイヤの素線の断面形状は円形であり、撮影画像では、ソーワイヤの円筒面状の半周面が撮影されている。そして、複数の砥粒が分散して表面に突出していることがわかる。
図2は、ソーワイヤの表面形状評価装置に関する機能ブロックの概略構成図である。評価装置は、ソーワイヤの撮影画像に基づいて表面形状の評価データを作成する処理部1、撮影画像を入力したり評価データ等を外部に出力する入出力部2、処理に必要なプログラムやデータを記憶する記憶部3、及び、処理結果を表示する表示部4を備えている。こうした評価装置の各部の機能は、市販のパーソナルコンピュータを用いて実現することができる。
処理部1は、ソーワイヤの撮影画像を軸方向に沿って複数の領域に分割するとともに各分割領域の明度の平均値に基づいて明度の低い画素及び明度の高い画素の着色処理により砥粒のエッジに対応する部分を着色処理するエッジ処理部10、着色処理された着色領域を囲むように外接する外接円を描画して砥粒部分を抽出する抽出処理部11、及び、描画された外接円の面積及び中心位置に基づいて表面形状を評価する評価処理部12を備えている。
<砥粒部分のエッジ処理>
ソーワイヤでは、上述したように、円筒面状の曲面を撮影しているため、撮影の際の表面の明度が大きく異なっている。そのため、砥粒のエッジ部分に明るい部位及び暗い部位(影になっている部分)が生じるようになる。
そこで、明度の違いを考慮して、円筒面状の曲面においてほぼ同じ明度となる領域に分割する。円筒面では、軸方向(ソーワイヤの長手方向)に沿って領域を設定することで、明度がほぼ同じ領域を設定することができる。図3は、領域分割に関する説明図である。図1に示す撮影画像では、縦1024ピクセル及び横1280ピクセルの画像であることから、円筒面の軸方向である横方向に沿って画素毎に1024分割して、縦1×横1280の画像領域を設定する。
次に、分割した画像領域毎に画素の明度の平均値を算出する。各画像領域では、砥粒部分で明度が異なるものの大部分がワイヤ表面の明度となっているため、明度の平均値を算出することでワイヤ表面の明度の近似値を得ることができる。そして、明度の平均値を基準値として所定範囲の閾値を設定する。例えば、平均値の0.8倍の下限値及び1.25倍の上限値を設定する。設定された閾値範囲に基づいて、閾値範囲よりも暗い明度の画素、閾値範囲内の明度の画素及び閾値範囲より明るい明度の画素にそれぞれ異なる色を設定する。例えば、閾値範囲より暗い明度の画素にはピンク色、閾値範囲内の画素には黒色、閾値範囲より明るい画素には緑色を着色処理する。このように明度に基づいて着色することで、砥粒のエッジ部分がワイヤ表面と異なる色に設定されて明確にすることが可能となる。
図4は、エッジ処理前の撮影画像(図1に示すものと同じ)及びエッジ処理後の画像を示す図である。明度が異なる画像領域においても砥粒のエッジが異なる色で明確に表示されるようになっている。なお、明度の閾値範囲の設定は、上述した設定方法以外の方法でもよく、ソーワイヤに合わせて適宜設定すればよい。
<砥粒部分の抽出処理>
エッジ処理した画像について、まず、砥粒部分を抽出する領域を設定する。ソーワイヤの表面は円筒面状に形成されているため、図1に示す撮影画像においてソーワイヤの上下の両側縁部分では、突出する砥粒の側面が表出していると考えられる。そのため、上下の両側縁部分を除外した抽出領域を設定する。砥粒部分が円錐状又は角錐状に突出していると想定した場合に、円錐又は角錐のソーワイヤ表面からの突出量は、突出する部分の高さと相関関係を有することになる。そして、高さ方向からみた円錐又は角錐の表出面積は、突出する部分の高さと相関関係を有しているから、砥粒部分の突出量は、砥粒部分の突出方向からみた表出面積に基づいて評価することが可能となる。一方、突出する砥粒の側面が表出している領域では、砥粒部分の突出量を表出面積との関係で評価することが難しいため、こうした領域を除外して抽出領域を設定することになる。
図5は、抽出領域の設定処理例に関する説明図である。この例では、ワイヤの円形断面に対応する円を描き、円の中心から上下60度の円弧範囲を抽出領域に設定している。このように抽出領域を設定することで、突出方向からみた表面がほぼ撮影されている砥粒部分を抽出することができる。
なお、撮影画像がソーワイヤの両側縁部分を除外して撮影されている場合には、上述した抽出領域の設定処理を行うことなく撮影画像全体の領域を抽出領域とすることもできる。
次に、設定された抽出領域において、エッジ処理により砥粒のエッジ部分として着色処理された着色領域を囲むように異なる色の線で描画処理する。上述した例では、ピンク色及び緑色の着色領域を赤色の線で囲むように処理する。そして、描画処理により囲まれた着色領域に対してそれぞれ外接する図形を描画処理する。この例では、外接する図形として外接円を描画している。外接円を描画する場合、外接円の中心間距離が基準値よりも短い着色領域群は、同じ砥粒のエッジ領域として新たにこれらの着色領域全体をカバーする外接円を描画する同期処理を行う。中心間距離の基準値としては、例えば、画素数が35ピクセル以下の中心間距離とすればよい。ただし、エッジ処理した着色領域の面積が所定値(例;250ピクセル)よりも大きい場合には、単独の砥粒部分とし、同期処理を行わないようにする。このように処理することで、隣接する砥粒についても1個ずつ抽出することができる。
こうして外接円を描いた後、外接円の半径が所定値(例;15ピクセル)以下の着色領域は、砥粒のサイズよりも小さいため対象外とする。以上のような抽出処理により、外接円が砥粒毎に描画されて砥粒部分が抽出されるようになる。図6は、エッジ処理した画像及び外接円を描画して抽出処理した画像を示す図である。図1に示す撮影画像と描画された外接円とを照合すると、砥粒毎に外接円が描画されていることがわかる。
なお、上述した抽出処理では外接円を描画しているが、外接円以外の多角形等の図形を描画することも可能であり、砥粒部分の表出する形状に合わせて適宜設定することができる。
<砥粒部分の評価処理>
図6に示すように、抽出処理により得られた外接円の面積は、砥粒部分の大きさや表出面積にほぼ対応し、外接円の中心は、砥粒部分の位置に対応していることから、外接円の面積及び中心位置に基づいて表面形状を定量的に評価することが可能となる。
例えば、外接円の中心位置に基づいて砥粒の個数を算出することができる。また、外接円の面積の総和を砥粒の抽出領域の画像部分の面積で割ることで、表面形状全体の砥粒比率を算出することができる。また、砥粒の抽出領域を複数の領域に等分割して、分割した各領域の砥粒比率をそれぞれ算出し、算出された各領域の砥粒比率から砥粒比率の分散や標準偏差を算出することで、砥粒の分散状態を定量化することができる。
図7は、図1に示す撮影画像の砥粒部分の抽出領域について10分割して領域を設定した例を示す説明図である。この例では、軸方向に5分割するとともに中心軸で2分割して、10の領域に等分割している。中心軸で2分割することで、分割した領域では上述した砥粒部分のエッジ処理や抽出処理の条件が同一となり、砥粒比率の分散や標準偏差の精度を向上させることができる。
以上のように処理して得られたソーワイヤの表面形状を定量的に評価するデータ(砥粒の個数、砥粒比率、分散、標準偏差等)と実際のソーワイヤの切削性能との相関関係をみることで、ソーワイヤの切削性能を撮影画像から得られたデータにより評価することが可能となり、実際の切削試験を行うことなくソーワイヤの切削性能を的確に評価することができる。
調製したダイヤモンド粒子含有ニッケルめっき液を用いて、ピアノ線(線径0.12mm;トクセン工業株式会社製)に脱脂、下地処理、ダイヤモンド粒子固着めっき処理(電流密度:5A/dm2)、最後に仕上げめっき(電流密度:10A/dm2)による砥粒の固着処理を行い、ソーワイヤを製造した。
製造されたソーワイヤを3m毎に切断して10本のサンプルを準備し、切削加工試験を行った。被加工物として、ソーダガラスを直方体(50mm×40mm×10mm)に切断して用いた。切削加工試験では、図8に示すように、ソーワイヤSに張力(1.96N)を付与し、被加工物GをソーワイヤSに対して平行に配置して当接させ、ソーワイヤSに向かって押圧するように加工荷重M(1.96N)を印加した。そして、ソーワイヤSを長手方向の走行速度Vを70m/分に設定して往復動作させることで切削加工を行った。切削加工は、1回当りの加工時間を3分間として30回行った。切削加工中には、切削部位に軽油を常時供給した。
ソーワイヤの切削性能は、切削加工により形成された溝の深さに基づいて決定した。所定の加工時間内に形成された溝の深さの数値が大きいものほど切削性能が高く、溝の深さが小さいものほど切削性能が低くなる。10本のサンプルについて切削加工試験を行い、各サンプルの30回の切削加工による溝の深さ(μm)を測定して、その平均値を平均加工性能(μm)とした。
次に、切削性能が高いサンプル(No.5及びNo.9)と切削性能が低いサンプル(No.1、No.4、No.6及びNo.10)について、図1に示すように、電子顕微鏡によりワイヤ表面の撮影画像を得た。得られた撮影画像に基づいて、上述したように、砥粒部分のエッジ処理及び抽出処理を行い、表面形状の評価データを算出した。
図9は、各サンプルの算出結果を示す表である。また、図10は、平均加工性能(μm)及び砥粒比率をプロットした相関図を示しており、図11は、平均加工性能(μm)及び砥粒比率の標準偏差をプロットした相関図を示している。これらの相関図をみると、切削性能が高いNo.5及びNo.9とそれ以外のサンプルとを比べて、砥粒比率が0.20〜0.25で、かつ、標準偏差が小さいほど切削性能が高くなることがわかる。図12は、砥粒比率及び標準偏差をプロットした相関図を示しており、No.5及びNo.9を含む範囲を適宜設定することで、設定範囲に含まれるソーワイヤを切削性能の高いソーワイヤであると評価することができる。したがって、上述したソーワイヤの表面形状に関する評価データを用いることでソーワイヤを実際に試験することなく評価することが可能となる。
1・・・処理部、2・・・入出力部、3・・・記憶部、4・・・表示部、S・・・ソーワイヤ、G・・・被加工物、M・・・加工荷重、V・・・走行速度

Claims (7)

  1. 砥粒が固着されたソーワイヤの表面に関する撮影画像を当該ソーワイヤの軸方向に沿って分割して複数の分割領域を設定し、設定された前記分割領域において画素の明度の平均値に基づいて明度の低い画素及び明度の高い画素の着色処理を行い、着色処理された着色領域を囲むように外接する図形の描画処理を行い、描画された図形の面積及び中心位置に基づいて表面形状を評価するソーワイヤの表面形状評価方法。
  2. 前記図形は、外接円である請求項1に記載の表面形状評価方法。
  3. 前記撮影画像のソーワイヤの両側縁部分を除外して前記砥粒の抽出領域を設定する請求項1又は2に記載の表面形状評価方法。
  4. 前記図形の中心間距離が基準値よりも短い着色領域群を囲むように新たに図形を描画処理する請求項1から3のいずれかに記載の表面形状評価方法。
  5. 前記図形の面積に基づいて砥粒比率を算出して表面形状を評価する請求項1から4のいずれかに記載の表面形状評価方法。
  6. 等分割された領域毎に算出された前記砥粒比率の標準偏差を算出して表面形状を評価する請求項5に記載の表面形状評価方法。
  7. 砥粒が固着されたソーワイヤの表面に関する撮影画像を軸方向に沿って複数の領域に分割するとともに各分割領域の明度の平均値に基づいて明度の低い画素及び明度の高い画素の着色処理により砥粒のエッジに対応する部分を着色処理するエッジ処理部と、着色処理された着色領域を囲むように外接する図形を描画して砥粒部分を抽出する抽出処理部と、描画された前記図形の面積及び中心位置に基づいて表面形状を評価する評価処理部とを備えているソーワイヤの表面形状評価装置。
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