JP6276649B2 - 電気光学デバイス - Google Patents
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Description
A:B:w=2m+2:2n+1:(√2)(m、nは自然数)、
かつ、AとBは互いに素
であることを特徴とする。
図2に、本発明の一実施形態にかかる電気光学結晶を示す。図2(a)は斜視図、図2(b)は上面図、図2(c)は入出射面から見た側面図である。電気光学結晶100は、対向する2つの面を電極面111、112とし、この電極面と垂直に入射面101、出射面102、第1の反射面103、第2の反射面104、第3の反射面105、および第4の反射面106の6面が配置された六角柱状の形状を有している。電極面111、112の全面には、金属電極が蒸着されている。
本実施形態の電気光学結晶の電極面の面積は、入出射面の幅がwであるから、AB−(w2/2)=5.5w2である。また、相互作用長は、11wである。従って、相互作用長と電極面の面積の比R=2/wとなる。図1に示した従来の電気光学デバイスでは、相互作用長=11w、面積=11w2であるから、R=1/wとなる。すなわち、本実施形態では、同一電極面面積において、従来技術と比較して、2倍の相互作用長を有する。逆に言えば、ある相互作用長を実現するために、電極面の面積が、従来技術に比べて半分となる。その結果、電気光学デバイスの静電容量が半分になり、電気光学結晶に流れる電流が半分になるため、電源容量を低減することができる。
本実施形態は、上述したサイズに限定されるものではない。ここでは、本実施形態の効果が発現する、電気光学デバイスのサイズに関する考察を行う。長さA,B,wの比が、 A:B:w=2m+2:2n+1:(√2)(m、nは自然数)
を満たす場合について考える。電気光学結晶のサイズA:Bのバリエーションを、以下のように図6〜13に示す。
図6:A:B=4:3,6:3,8:3
図7:A:B=10:3,12:3
図8:A:B=4:5,6:5,8:5
図9:A:B=10:5,12:5
図10:A:B=4:7,6:7,8:7
図11:A:B=10:7,12:7
図12:A:B=4:9,6:9,8:9
図13:A:B=10:9,12:9
それぞれ、光軸を一点鎖線で示す。
A:B=2m+2:2n+1(m、nは自然数)、かつ、AとBは互いに素
のとき、相互作用長が長くなる効果が発現する。なお、互いに素とは、2つの整数が1および−1以外に公約数を持たない、すなわち、2つの整数の最大公約数が1のとき、「互いに素」の関係にあるという。
次に、電気光学結晶の対称性に関する考察を行う。座標系として主軸をとり、電場(0,0,E)を印加した時の、電気光学効果による逆誘電率の変化Δηi(i=1〜6)は、下記のように書ける。
点群4,4mm,3,3m,6,6mmの結晶構造をとるポッケルス係数は、それぞれ下記の通りである。
点群mm2の結晶構造をとるポッケルス係数は、下記で表される。
ポッケルス係数r13,r23,r33,r43,r53,r63が0である、点群3N,3Nm,6/m,6/mmm,4/m,4/mmmの結晶に、電場(0,0,E)を印加した時の、電気光学効果による逆誘電率の変化Δηi(i=1〜6)は、下記のように表される。
ポッケルス係数r13,r23,r33,r43,r53,r63が0であり、かつ立方晶系に属する点群432,m3mの結晶に、電場(0,0,E)を印加した時の、電気光学効果による逆誘電率の変化Δηi(i=1〜6)は、下記のように表される。
ポッケルス係数r13,r23,r33,r43,r53,r63が0である、点群mmmの結晶に、電場(0,0,E)を印加した時の、電気光学効果による逆誘電率の変化Δηi(i=1〜6)は、下記のように表される。
ポッケルス係数r13,r23,r33,r43,r53,r63が0であり、立方晶系に属する点群m3の結晶に、電場(0,0,E)を印加した時の、電気光学効果による逆誘電率の変化Δηi(i=1〜6)は、下記のように表される。
図14に示すように、本実施形態の電気光学結晶に新たな座標系を設定する。電場(0,0,E)が印加された材料内をx軸方向に伝搬する光において、z偏光の光を考える。電気光学結晶内に一様に電子がトラップされている場合、材料内の電界は次のように書ける。
図4に示した電気光学結晶100において、KTa1−xNbxO3(KTN)結晶(A=4/(√2)mm、B=3/(√2)mm、w=1mm、厚さd=1.2mm、組成x=0.39)を用いる。比誘電率εrが17500となり、結晶構造が立方晶(常誘電相)(点群m3m)となる温度28.7℃に、電気光学結晶100を設定する。2つの電極面111、112の全面にPt電極を蒸着し、電圧を印加しても、電子が材料内に注入されないようにする。
図4に示した電気光学結晶100において、KTa1−xNbxO3(KTN)結晶(A=4/(√2)mm、B=3/(√2)mm、w=1mm、厚さd=1.2mm、組成x=0.39)を用いる。比誘電率εrが17500となり、結晶構造が立方晶(常誘電相)(点群m3m)となる28.7℃に、電気光学結晶100を設定する。2つの電極面111、112の全面にPt電極を蒸着し、電圧を印加しても、電子が材料内に注入されないようにする。
図4に示した電気光学デバイス100において、KTa1−xNbxO3(KTN)結晶(A=4/(√2)mm、B=3/(√2)mm、w=1mm、厚さd=1.2mm、組成x=0.39)を用いる。比誘電率εrが17500となり、結晶構造が立方晶(常誘電相)(点群m3m)となる28.7℃に、電気光学結晶100を設定する。2つの電極面111、112の全面にTi電極を蒸着し、電圧を印加することにより、電子が材料内に注入されるようにした。
図15に、本発明の実施例4にかかる電気光学結晶を示す。実施例4においては、電気光学結晶100の加工時に生じるバリを取り除くために、角を面取り701,702した。図5(a),(b)と同様に、入射面101の幅wと同程度のビーム幅を持った光を入射すると、実施例4では、面取りの部分において、光の一部がケラレて、全ての光が出射面102から出射されなくなる。出射光のすべてがケラレなく出射されるためには、図15に示したように、入射面101における光ビームの幅が、入射面101の幅wよりも小さくなる。従って、面取りされる領域は、なるべく小さいことが好ましい。
これまでの説明では、入射面101の内向き法線(図2の101’)と、第1の反射面103の内向き法線(図2の103’)とのなす角が45°であり、かつ、入射面101の内向き法線と、出射面102の内向き法線(図2の102’)とのなす角が90°である場合を扱ってきた。しかしながら、入射面101を透過した直後に光が進む方向と、第1の反射面の内向き法線とのなす角が45°であり、かつ、入射面101を透過した直後に光が進む方向と、出射面102を透過する直前の光が進む方向とのなす角が90°であれば、本実施形態の効果を奏することができる。
図17に、本発明の実施例6にかかる電気光学結晶を示す。本実施形態の電気光学結晶を2個接続して、電気光学デバイスを構成した例を示す。図17(a)は、前段の電気光学結晶901と後段の電気光学結晶902とが同一形状の場合であり、それぞれ光軸を一点鎖線で示し、光の軌跡を示す。図17(b)は、前段の電気光学結晶903と後段の電気光学結晶904とが異なる形状の場合である。
2,3 電極面
4 電源
5 入射光
6 入射面における光ビーム断面
101,121,123 入射面
102 出射面
103 第1の反射面
104 第2の反射面
105 第3の反射面
106 第4の反射面
111、112 電極面
201 電源
701,702 面取り
Claims (3)
- 電気光学効果を有する電気光学結晶と、
該電気光学結晶の対向する2つの電極面に形成された電極対とを備え、
前記電気光学結晶は、前記電極面と垂直に入射面、出射面、第1の反射面、第2の反射面、第3の反射面、および第4の反射面を有し、
前記第3の反射面は、前記第1の反射面および前記第2の反射面に垂直であり、前記第4の反射面は、前記第3の反射面と対向し、前記第1の反射面および前記第2の反射面に垂直であり、前記入射面は、前記第1の反射面と前記第4の反射面の間に配置されており、前記出射面は、前記第2の反射面と前記第4の反射面の間に配置されており、
前記入射面の内向き法線と、前記第1の反射面の内向き法線とのなす角が45°であり、前記入射面の内向き法線と、前記出射面の内向き法線とのなす角が90°であり、
対向する前記第1の反射面と前記第2の反射面との間の距離をA、対向する前記第3の反射面と前記第4の反射面との間の距離をBとしたとき、前記入射面の幅と前記出射面の幅とが等しくwであり、
A:B:w=2m+2:2n+1:(√2)(m、nは自然数)、
かつ、AとBは互いに素
であることを特徴とする電気光学デバイス。 - 前記電気光学結晶は、常誘電相にあるKTa1-xNbxO3結晶(0<x<1)またはK1-yLiyTa1-xNbxO3結晶(0<y<1、0<x<1)であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学デバイス。
- 請求項1または2に記載の電気光学デバイスを複数備え、
一の電気光学デバイスの出射面と他の電気光学デバイスの入射面とを光学的に結合して、縦続接続されていることを特徴とする電気光学デバイス。
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