JP6276240B2 - 品質劣化エリア特定システム、品質劣化エリア特定方法、及びプログラム - Google Patents

品質劣化エリア特定システム、品質劣化エリア特定方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、モバイル通信サービスのアプリケーション品質推定技術に関連するものである。
快適なモバイル通信サービスを提供するためには、ネットワーク品質の劣化を検知して改善する取り組みが重要である。そのため、従来、電波強度や電波干渉等の無線品質(非特許文献1)や、スループット(非特許文献2)の調査が行われてきた。
しかし、無線品質が良好であっても、一時的なネットワークの輻輳等によって、ウェブ表示待ち時間等のアプリケーション品質が損なわれる場合が存在する。また、これまでのスループット計測は、ファイルの転送時間をファイル容量で除算しただけの単純な手法が多く、ブラウジングのような少量のパケットを連続で転送する場合のネットワーク品質とは対応しない。ゆえに、スループット計測結果が良好であっても、一時的なネットワークの輻輳等のネットワーク品質劣化により、ウェブ表示が遅延する場合等が存在する。
東山潤司,垂澤芳明,"モバイル基地局環境における電波強度評価法,"NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナル Vol.22 No.3 PP.25-31, Oct. 2014. 株式会社 野村総合研究所,"諸外国におけるモバイルインターネット回線速度計測の状況," インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会(第1回),Nov. 2013. "Navigation Timing," W3C, Dec. 2012. http://www.w3.org/TR/2012/REC-navigation-timing-20121217/
現在、ウェブ・ブラウジングはモバイル通信サービスにおいて重要な位置を占めている。そこで、ブラウザAPIを用いてウェブ表示待ち時間を記録する技術等が提案されている(非特許文献3)。これによって、実際の表示待ち時間そのものを計測することが可能となっている。ただし、表示待ち時間が遅延した場合に、サーバ、ネットワーク、端末等のいずれが遅延要因となっているかが分からない。そのため、本技術による計測結果を用いただけでは、ネットワーク品質が劣化しているエリア等を特定することが困難であり、特定のエリアの改修等によるネットワーク品質向上を実施することができない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、モバイル通信サービスにおいて、ウェブ表示待ち時間等のアプリケーション品質に影響を与えるネットワーク品質劣化が生じているエリアを特定することを可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の実施の形態によれば、モバイル通信サービスにおける品質劣化エリアを特定する品質劣化エリア特定システムであって、
端末におけるウェブサイトの表示待ち時間データを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集する表示待ち時間データ収集部と、
端末の通信に関するネットワーク品質を示すネットワークデータを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集するネットワークデータ収集部と、
前記表示待ち時間データ収集部により収集された表示待ち時間データの統計量と、前記ネットワークデータ収集部で収集したネットワークデータの統計量とに基づいて、ネットワークデータを入力値として、推定表示待ち時間を出力するためのモデルを生成する表示待ち時間推定モデル生成部と、
ネットワークデータを、前記モデルに入力し、推定表示待ち時間を出力する表示待ち時間推定部と、
前記推定表示待ち時間と、予め設定された閾値とを比較し、当該閾値を超える推定表示待ち時間に対応するネットワークデータが計測されたエリアの情報を出力する品質劣化エリア特定部と
を備えることを特徴とする品質劣化エリア特定システムが提供される。
また、本発明の実施の形態によれば、モバイル通信サービスにおける品質劣化エリアを特定する品質劣化エリア特定システムが実行する品質劣化エリア特定方法であって、
端末におけるウェブサイトの表示待ち時間データを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集する表示待ち時間データ収集ステップと、
端末の通信に関するネットワーク品質を示すネットワークデータを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集するネットワークデータ収集ステップと、
前記表示待ち時間データ収集ステップにおいて収集された表示待ち時間データの統計量と、前記ネットワークデータ収集ステップにおいて収集されたネットワークデータの統計量とに基づいて、ネットワークデータを入力値として、推定表示待ち時間を出力するためのモデルを生成する表示待ち時間推定モデル生成ステップと、
ネットワークデータを、前記モデルに入力し、推定表示待ち時間を出力する表示待ち時間推定ステップと、
前記推定表示待ち時間と、予め設定された閾値とを比較し、当該閾値を超える推定表示待ち時間に対応するネットワークデータが計測されたエリアの情報を出力する品質劣化エリア特定ステップと
を備えることを特徴とする品質劣化エリア特定方法が提供される。
本発明の実施の形態によれば、モバイル通信サービスにおいて、ウェブ表示待ち時間等のアプリケーション品質に影響を与えるネットワーク品質劣化が生じているエリアを特定することを可能とする技術が提供される。
本発明の実施の形態に係る品質劣化エリア特定システムの構成図である。 品質劣化エリア特定システムの処理手順を示すフローチャートである。 表示待ち時間データの一例を示す図である。 ネットワークデータの一例を示す図である。 表示待ち時間推定モデル生成に利用する統計量の一例を示す図である。 品質劣化エリア提示方法の一例を説明するための図である。 スループット計測結果の一例(パターンA)を示す図である。 スループット計測結果の一例(パターンB)を示す図である。 スループットの10%-tile値と表示待ち時間の関係の一例を示す図である。 スループットと表示待ち時間との間の統計量の関係の一例を示す図である。 表示待ち時間推定結果の一例を説明するための図である。 表示待ち時間推定の他の例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られるわけではない。
(システム構成)
図1に、本発明の実施の形態に係る品質劣化エリア特定システム10の構成図を示す。図1に示すように、本実施の形態に係る品質劣化エリア特定システム10は、表示待ち時間データ収集部11、ネットワークデータ収集部12、表示待ち時間推定モデル生成部13、表示待ち時間推定部14、品質劣化エリア特定部15、データ記憶部16を有する。各機能部の詳細動作については後述する。概要は以下のとおりである。
表示待ち時間データ収集部11は、ユーザ端末におけるウェブサイトの表示待ち時間、ユーザ端末が接続していたセクタ(エリア)の情報、表示待ち時間測定を行った時刻、ウェブサイトのURL等を収集する。ネットワークデータ収集部12は、データがユーザ端末に間欠的に転送される場合における、転送の開始時刻、転送の終了時刻、転送量、切断開始時刻、切断終了時刻、転送失敗メッセージ等を収集する。
表示待ち時間推定モデル生成部13は、表示待ち時間データ収集部11で収集したデータの統計量及びネットワークデータ収集部12で収集したデータの統計量を計算し、これらの統計量に基づいて、ネットワークデータ収集部12で収集できるデータを入力値として、推定表示待ち時間を出力するためのモデルを生成する。なお、ここで、モデルへの入力値とするデータは、ネットワークデータ収集部12以外の装置等で収集されるデータでもよい。
表示待ち時間推定部14は、ネットワークデータ収集部12で収集されたデータを、推定表示待ち時間を出力するモデルに入力し、推定表示待ち時間を出力する。品質劣化エリア特定部15は、推定された表示待ち時間、又は表示待ち時間データ収集部11で収集された実測の表示待ち時間が、予め設定された閾値を超えるセクタ及び時間帯を特定し、出力する。
データ記憶部16は、上記の各機能部から出力されるデータ、各機能部による計算の過程で生成・使用されるデータ、閾値等を格納する。なお、上記各機能部による処理結果はデータ記憶部16に格納され、各機能部は、データ記憶部16からデータを読み出すことで他の機能部による処理結果を利用する。図1の実線はこのような処理内容に係る接続を示している。また、図1の点線は、ある機能部による処理結果が、他のどの機能部で利用されるかを分かり易く示したものである。
品質劣化エリア特定システム10は、ウェブ表示を行うユーザ端末とネットワークを介して通信可能な装置であることを想定しているが、これは一例であり、品質劣化エリア特定システム10はスタンドアローンの装置であってもよいし、品質劣化エリア特定システム10の機能が、ウェブ表示を行うユーザ端末内に備えられていてもよい。
本実施の形態に係る品質劣化エリア特定システム10は、例えば、1つ又は複数のコンピュータに、本実施の形態で説明する処理内容を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。すなわち、品質劣化エリア特定システム10が有する機能は、当該コンピュータに内蔵されるCPUやメモリ等のハードウェア資源を用いて、品質劣化エリア特定システム10で実施される処理に対応するプログラムを実行することによって実現することが可能である。上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(可搬メモリ等)に記録して、保存したり、配布したりすることが可能である。また、上記プログラムをインターネットや電子メール等、ネットワークを通して提供することも可能である。
(品質劣化エリア特定システム10により実行される処理の詳細)
図2は、品質劣化エリア特定システム10の処理手順を示すフローチャートである。図2に示す手順に沿って、品質劣化エリア特定システム10における各機能部が実行する処理の例を詳細に説明する。
<ステップS101:表示待ち時間データの収集>
ステップS101において、表示待ち時間データ収集部11が、ユーザ端末(スマートフォン等)等から、ウェブ表示待ち時間の実測値と、セルID(セクタ情報)、時刻(年月日・時分秒等)、URL等を収集し、データ記憶部16に格納する。なお、ウェブ表示待ち時間とは、ユーザ端末上で、対象のウェブページへのリンクをクリックしてから、当該ウェブページが表示されるまでの時間である。ただし、よりネットワーク品質と対応する、ウェブページへのリンクをクリックしてから、当該ウェブページの転送が完了するまでの時間などと定義してもよい。
図3に、表示待ち時間データ収集部11により収集されたデータの一例を示す。図3に示すように、この例では、インデックス(idx)毎(表示待ち時間の計測毎)に、表示待ち時間(LoadTime_sec)、セルID(CID)、時刻(DataHour)、URLが収集される。データ収集には、非特許文献1等に記載された既存技術を利用することを想定するが、これに限定されるわけではない。
また、ユーザ端末からデータを収集するのではなく、通信事業者・ウェブサイト管理者等がアクセス可能なデータで代替してもよい。更に、URLを収集する代わりに、特定のURLにアクセスさせ、そのデータを収集してもよいし、特定のURLにアクセスした場合にのみデータを収集してもよい。こうすることによって、各ユーザがどのサイトを閲覧したのかというプライバシーに関わる情報を極力排除できる。図3は、特定のURLへのアクセスに対して収集されたデータの例を示している。1つの特定のURLを対象とする場合、対象のURLはわかっているので、URLのデータを記録しなくてもよい。
<ステップS102:ネットワークデータの収集>
ステップS102において、ネットワークデータ収集部12が、ユーザ端末(スマートフォン等)等から、ネットワークデータと、セルID(セクタ情報)、計測を行った時刻(年月日・時分秒等)、URL等を収集し、データ記憶部16に格納する。ここで収集するデータは、ネットワーク品質の調査を目的とするものであり、ネットワークデータは、対象URLのコンテンツを提供するサーバとユーザ端末との間のネットワークにおけるネットワーク品質に相当するデータである。
図4に、ネットワークデータ収集部12により収集されたデータの一例を示す。ここでは、間欠転送で得られるデータの例を示している。より具体的には、ユーザ端末が、対象URLのサイトから2MBのファイルを20秒おきに10回ダウンロードし、そのスループットと損失率をネットワークデータとして収集している。1回のダウンロードにおけるスループットは、ファイル転送の開始時刻、ファイル転送の終了時刻、及び転送量から、(転送量/(終了時刻−開始時刻))から得られる。なお、転送の途中で切断があった場合は、スループットは計算せず、転送失敗としてカウントする。転送失敗の回数を、転送回数で除算した値を、損失率として求める。例えば、10回のダウンロードのうち、4回成功し、6回失敗した場合には、損失率は0.6となる。
図4の例では、インデックス(idx)毎(1回の計測毎)に収集されたスループット(throughput_MB)が、セルIDと時刻(slot(CID_DataHour))とともに示されている。なお、URLは図3に示したURLと同じであるが、図4には図示していない。また、損失率(connection_error_rate)は図4に示されていないが、上記の算出方法で算出された損失率が収集されている。
上記のようにしてネットワークデータを収集することは一例に過ぎない。例えば、ユーザ端末に、対象URLに対応するサーバに対してPINGを発出させ、その応答速度(RTT: Round trip time)や損失率等を収集してもよいし、RSSI, RSRP, RSRQ等の無線品質を合わせて収集してもよい。
<ステップS103:表示待ち時間推定のためのモデルを生成>
ステップS103では、表示待ち時間推定モデル生成部13が、表示待ち時間データ収集部11で収集したデータと、ネットワークデータ収集部12で収集したデータのそれぞれに対して、セルID、時刻(1時間単位等)、URLの単位で統計量(例:最大、最小、平均、中央・percentile値等)を計算する。
図5に、表示待ち時間推定モデル生成部13が計算した統計量の一例を示す。これらの統計量は、表示待ち時間推定モデル生成に利用できると想定される統計量の一例である。
図5に示す例では、表示待ち時間データとネットワークデータに、セルID、時刻(1時間単位のタイムスタンプ)、URLから生成される識別IDを付与し、識別ID毎の統計量を計算している。なお、特定のURLを用いる場合等では、識別IDにURLを含めなくてもよい。
上記のように、図5に示す例では、セルID、時刻、及びURLの単位で統計量を計算するため、CIDとタイムスタンプ、URLの一部によって構成されるslot列(A_20150901_18_blog.example、B_20150901_18_blog.example)を生成しているが、他の単位に基づいて統計量を計算してもよい。
また、図5に示す例では、統計量として、表示待ち時間の80%-tile値(LoadTime_80%-tile_sec)、スループットの最大値(Throughput_MAX_MB)、スループットの中央値(Throughput_MEDIAN_MB)等を例示しているが、これらは例に過ぎない。表示待ち時間推定モデル生成部13は、統計量の組み合わせによってネットワークデータから表示待ち時間を推定する推定モデルを生成するが、その組み合わせに使用する統計量については、様々な組み合わせを用いてモデル生成を試行し、ネットワークデータによる表示待ち時間の推定に最も適した組み合わせに係る統計量をそれぞれ採択することとしている。より具体的な例については後述する。生成されたモデル(例:関数、テーブル等)は、データ記憶部16に格納され、表示待ち時間の推定に利用される。
上記のように、本実施の形態では、統計量を利用することでモデルを生成している。その理由は以下のとおり、モバイルネットワーク品質の変動への対応のためである。
すなわち、表示待ち時間データ収集部11で収集されるデータが計測された(例:ウェブ・ブラウジングが実行された)タイミング及び端末は、ネットワークデータ収集部12で収集されるデータが計測された(例:2MBのファイルを20秒おきにダウンロードした)タイミング及び端末とは異なる。そして、モバイルネットワークの品質は、タイミングや端末によって大きく変動すると予想される。そのため、例えば表示待ち時間データ収集部11で収集したデータのタイムスタンプと、ネットワークデータ収集部12で収集したデータのタイムスタンプを比較し、最も近い時刻のデータを突合して、ネットワークデータからウェブ表示待ち時間を推定するモデルを作成しようとすると、推定精度が高まらないと予想される。一方、本実施の形態のように、統計量を利用することにより、わずかな時間差でのネットワーク品質変動の推定精度への影響を緩和できるため、推定精度が高まると期待される。
<ステップS104:表示待ち時間の推定値を算出>
ステップS104において、表示待ち時間推定部14は、ネットワークデータ収集部12で収集したデータを、表示待ち時間推定モデル生成部13で生成された表示待ち時間推定モデルに入力し、セルID、時刻(例:1時間単位)、及びURLの単位で表示待ち時間の推定値を算出する。算出される表示待ち時間は、各セルID、時刻、URLにおける複数回の表示待ち時間計測結果の統計量(80%-tile値等)で示されることを想定するが、これに限定しない。
なお、本ステップにおいてネットワークデータ収集部12で収集したデータは、モデル生成のために収集したデータとは異なるデータであることを想定するが、これに限られず、モデル生成のため収集したデータを本ステップで用いてもよい。
<ステップS105:品質劣化エリアを提示>
ステップS105では、品質劣化エリア特定部15が、表示待ち時間データ収集部11で収集された実測表示待ち時間、及び、表示待ち時間推定部14で推定された表示待ち時間のそれぞれについて、予め指定した閾値との比較を行い、閾値を超える(もしくは、"閾値以上"でもよい)表示待ち時間に対応付られているセルID・時刻を、品質劣化エリアとして提示(出力)する。すなわち、閾値を超える実測表示待ち時間については、当該実測が行われたセルID・時刻(又は時間帯)を出力する。閾値を超える推測表示待ち時間については、推測表示待ち時間が得られたネットワークデータの計測が行われたセルID・時刻を出力する。
図6に、閾値を7秒(80%-tile値)と設定した場合に提示される情報の一例を示す。この例では、実測表示待ち時間データが存在する場合は実測表示待ち時間データが閾値を超えているかどうかを判定し、実測表示待ち時間が存在せず、推定表示待ち時間が存在する場合は推定表示待ち時間が閾値を超えているかどうかを判定することとしている。
図6に示す例は、推定モデル作成のために収集した実測表示待ち時間データが存在するのであれば、それを有効活用するという考え方に基づく。ただし、これは一例であり、これに限定せず、実測表示待ち時間を使用しない等でも構わない。
(表示時間推定モデルの詳細例)
以下では、上記のステップS103において説明した表示時間推定モデルについて、より詳細に説明する。
前述したステップS102のネットワークデータ収集において、例えば、20秒おきに10回スループットを2セット計測したとき、計測結果が図7と図8のようになったとする。図7に示す計測結果をパターンAと呼び、図8に示す計測結果をパターンBと呼ぶことにする。図7、図8は説明を分かり良くするために単純な例を示しており、いずれもスループットが1と10からなる。
図7、図8に示すとおり、パターンA、Bのいずれもスループットの10%-tile値は1である。そして、図9に示すように、スループットの10%-tile値とウェブ表示待ち時間の90%-tile値の関係を示したとする。
図9における1つの点は、1つのセルID、時刻(1時間単位)、URLの組み合わせ(以下、グループ)において測定された複数データから得られた統計量の組(スループットの10%-tile値とウェブ表示待ち時間の90%-tile値)を示す。図7のパターンAに対応するデータは破線の丸枠、図8のパターンBに対応するデータは実線の丸枠で示されている。
このとき、前述したステップS104、S105の処理に関連して、例えばウェブ表示待ち時間の90%-tile値が10秒以上となるグループを検出することを考える。そのために、例えば、表示待ち時間推定モデル生成部13は、図10に示すように、パターンA、及びパターンBに対する10%-tile値、中央値、10%-tile値/中央値、表示待ち時間(90%-tile値)のデータからなる表を作成する。
図10に示すように、パターンA、Bはいずれも10%-tile値は同じだが、表示待ち時間がパターンAは20.0秒、パターンBは8.5秒である。また、中央値に示されるように、パターンAはスループットが低い場合が多く、パターンBはスループットが高い場合が多い。これがウェブ表示待ち時間に影響していると考えられる。
そこで、本例では、このような10回のスループットデータの分布を加味するため、単純な分散/標準偏差ではなく、スループットの10%-tile値を中央値で除算した値を求める。この値は、パターンAは1、パターンBは0.1となる。この値とウェブ表示待ち時間との関係を分析することにより、表示待ち時間を推定するモデルを作成することができる。
つまり、一例として、表示待ち時間推定モデル生成部13は、ステップS101、S102で得られたデータを用いて、複数のグループ(セルID、時刻(1時間単位)、URLの組み合わせ)のそれぞれについて、スループット(10%-tile値/中央値)と表示待ち時間(90%-tile値)との組み合わせを算出し、スループット(10%-tile値/中央値)を横軸とし、表示待ち時間(90%-tile値)を縦軸とするグラフにプロットし、プロット点に近似される曲線を、例えば、スループット(10%-tile値/中央値)を変数とした、表示待ち時間(90%-tile値)を出力する関数に当てはめることで、当該関数をモデルとして使用することができる。
例えば、表示待ち時間推定部14は、新たに測定されたネットワークデータから(10%-tile値/中央値)を求め、当該(10%-tile値/中央値)を上記関数に入力することで、当該新たに測定されたネットワークデータのグループ(セルID、時刻等)に対応する表示待ち時間(90%-tile値)を推定できる。
そして、品質劣化エリア推定部15が、例えば、表示待ち時間(90%-tile値)が10秒以上であれば、「遅延あり」(劣化であり)と判定することで、該当するネットワークデータのグループのセルID、時刻(時間帯)等を劣化エリアとして出力できる。図11は、推定結果の一例を示す。なお、図11は、計測されたスループット(10%-tile値)と、推定された表示待ち時間(90%-tile値)とに該当する点に各グループをマッピングした図であると解釈してよい。
(表示待ち時間推定方法の他の例)
次に、表示待ち時間推定方法の他の例について説明する。まず、例えば、所定のURLについて、同じ場所(セクタ等)で1時間に30回、2MBのファイルをダウンロードし、そのスループットを計測する。計測結果はネットワークデータ収集部12により収集され、記録される。また、上記の計測において、ダウンロードに失敗した(Timed out, 切断など)場合は、計測失敗とカウントし、計測失敗回数を計測回数で除算した値を損失率として求め、記録する。
また、上記のネットワークデータ収集と同時に、上記と同じ場所で、上記ダウンロードを行う端末とは別の端末で上記URLのウェブページを繰り返し読み込み、ウェブ表示待ち時間(以下、表示待ち時間)を計測する。計測結果は表示待ち時間データ収集部11により収集され、記録される。
本例では、上記の1時間を1スロットと呼ぶことにする。つまり、1スロットには、スループット(30回のうち、測定できた回数のスループットデータ)と、損失率と、複数回の表示待ち時間のデータとが含まれる。
上記のような測定を、例えば、複数の場所、複数の時間で行うことで、複数のスロットが得られる。
ここで、例えば、あるスロットは表示待ち時間が5秒以上かかる(おそらくユーザが不満を覚える)データが多数含まれ、あるスロットは5秒以上かかるデータが存在しない。前者のように、表示待ち時間が長いことが多いスロット(つまり、場所と時間)を、スループットと損失率から判定することを考える。
本例では、まず、「表示待ち時間が長いことが多いスロット(bad)」=「表示待ち時間が5秒以上のデータが7%以上含まれるスロット」と定義する。また、「表示待ち時間が長いことがないスロット(good)」=「表示待ち時間が5秒以上のデータが0%のスロット」、「表示待ち時間が長いことが少ないスロット(normal)」=「badとgood以外のスロット」とする。
そして、表示待ち時間推定モデル生成部13が、good/bad/normalスロットと、「スロット内のスループット2Mbps未満率」・「損失率」との関係を求める。ここでは、例えば、図12に示すような関係が得られたとする。
図12に示すように、「スループット2Mbps未満率が35%以上のスロット」かつ「損失率9%以上のスロット」を表示待ち時間が長いことが多いスロットと判定することができる。このときのbad検出率は80%(4/5), normal誤検出率は5%(1/20), good誤検出率は0%である。
一例として、表示待ち時間推定部14あるいは品質劣化エリア特定部15は、ネットワークデータ収集部12で得られた新たなネットワークデータから、「スループット2Mbps未満率が35%以上のスロット」かつ「損失率9%以上のスロット」を検出することで、当該スロットに該当する場所・時間は、表示待ち時間が長いことが多い、と推定する。
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本実施の形態によれば、モバイル通信サービスにおける品質劣化エリアを特定する品質劣化エリア特定システムであって、端末におけるウェブサイトの表示待ち時間データを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集する表示待ち時間データ収集部と、端末の通信に関するネットワーク品質を示すネットワークデータを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集するネットワークデータ収集部と、前記表示待ち時間データ収集部により収集された表示待ち時間データの統計量と、前記ネットワークデータ収集部で収集したネットワークデータの統計量とに基づいて、ネットワークデータを入力値として、推定表示待ち時間を出力するためのモデルを生成する表示待ち時間推定モデル生成部と、ネットワークデータを、前記モデルに入力し、推定表示待ち時間を出力する表示待ち時間推定部と、前記推定表示待ち時間と、予め設定された閾値とを比較し、当該閾値を超える推定表示待ち時間に対応するネットワークデータが計測されたエリアの情報を出力する品質劣化エリア特定部とを備える品質劣化エリア特定システムが提供される。
前記品質劣化エリア特定部は、前記表示待ち時間データ収集部で収集された表示待ち時間と、前記閾値とを比較し、当該閾値を超える表示待ち時間が計測されたエリアの情報を出力することとしてもよい。
前記表示待ち時間推定モデル生成部は、前記表示待ち時間データと前記ネットワークデータについて、同じエリア及び所定単位の時刻で計測されたデータを1グループとして、グループ毎に前記表示待ち時間データの統計量と前記ネットワークデータの統計量を計算し、グループ毎の統計量の組み合わせによって前記モデルを生成することとしてもよい。
前記表示待ち時間推定モデル生成部は、前記モデルの生成に使用する前記ネットワークデータの統計量として、スループットの所定パーセンタイル値を中央値で除算した値を使用することとしてもよい。
本実施の形態における品質劣化エリア特定システムにより、ネットワーク品質が劣化しているセクタ等のエリア及び時間帯を特定できる。更に、品質劣化エリア特定システムで検知された品質劣化セクタに接続されたユーザは、ウェブ表示が遅延していると予測されるため、該当するセクタを優先的に改修することでユーザ満足度の低下を抑えられる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
10 品質劣化エリア特定システム
11 表示待ち時間データ収集部
12 ネットワークデータ収集部
13 表示待ち時間推定モデル生成部
14 表示待ち時間推定部
15 品質劣化エリア特定部
16 データ記憶部

Claims (8)

  1. モバイル通信サービスにおける品質劣化エリアを特定する品質劣化エリア特定システムであって、
    端末におけるウェブサイトの表示待ち時間データを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集する表示待ち時間データ収集部と、
    端末の通信に関するネットワーク品質を示すネットワークデータを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集するネットワークデータ収集部と、
    前記表示待ち時間データ収集部により収集された表示待ち時間データの統計量と、前記ネットワークデータ収集部で収集したネットワークデータの統計量とに基づいて、ネットワークデータを入力値として、推定表示待ち時間を出力するためのモデルを生成する表示待ち時間推定モデル生成部と、
    ネットワークデータを、前記モデルに入力し、推定表示待ち時間を出力する表示待ち時間推定部と、
    前記推定表示待ち時間と、予め設定された閾値とを比較し、当該閾値を超える推定表示待ち時間に対応するネットワークデータが計測されたエリアの情報を出力する品質劣化エリア特定部と
    を備えることを特徴とする品質劣化エリア特定システム。
  2. 前記品質劣化エリア特定部は、前記表示待ち時間データ収集部で収集された表示待ち時間と、前記閾値とを比較し、当該閾値を超える表示待ち時間が計測されたエリアの情報を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の品質劣化エリア特定システム。
  3. 前記表示待ち時間推定モデル生成部は、前記表示待ち時間データと前記ネットワークデータについて、同じエリア及び所定単位の時刻で計測されたデータを1グループとして、グループ毎に前記表示待ち時間データの統計量と前記ネットワークデータの統計量を計算し、グループ毎の統計量の組み合わせによって前記モデルを生成する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の品質劣化エリア特定システム。
  4. 前記表示待ち時間推定モデル生成部は、前記モデルの生成に使用する前記ネットワークデータの統計量として、スループットの所定パーセンタイル値を中央値で除算した値を使用する
    ことを特徴とする請求項3に記載の品質劣化エリア特定システム。
  5. モバイル通信サービスにおける品質劣化エリアを特定する品質劣化エリア特定システムが実行する品質劣化エリア特定方法であって、
    端末におけるウェブサイトの表示待ち時間データを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集する表示待ち時間データ収集ステップと、
    端末の通信に関するネットワーク品質を示すネットワークデータを、当該端末が接続していたエリアの情報とともに収集するネットワークデータ収集ステップと、
    前記表示待ち時間データ収集ステップにおいて収集された表示待ち時間データの統計量と、前記ネットワークデータ収集ステップにおいて収集されたネットワークデータの統計量とに基づいて、ネットワークデータを入力値として、推定表示待ち時間を出力するためのモデルを生成する表示待ち時間推定モデル生成ステップと、
    ネットワークデータを、前記モデルに入力し、推定表示待ち時間を出力する表示待ち時間推定ステップと、
    前記推定表示待ち時間と、予め設定された閾値とを比較し、当該閾値を超える推定表示待ち時間に対応するネットワークデータが計測されたエリアの情報を出力する品質劣化エリア特定ステップと
    を備えることを特徴とする品質劣化エリア特定方法。
  6. 前記品質劣化エリア特定ステップにおいて、前記品質劣化エリア特定システムは、前記表示待ち時間データ収集ステップにおいて収集された表示待ち時間と、前記閾値とを比較し、当該閾値を超える表示待ち時間が計測されたエリアの情報を出力する
    ことを特徴とする請求項5に記載の品質劣化エリア特定方法。
  7. 前記表示待ち時間推定モデル生成ステップにおいて、前記品質劣化エリア特定システムは、前記表示待ち時間データと前記ネットワークデータについて、同じエリア及び所定単位の時刻で計測されたデータを1グループとして、グループ毎に前記表示待ち時間データの統計量と前記ネットワークデータの統計量を計算し、グループ毎の統計量の組み合わせによって前記モデルを生成する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の品質劣化エリア特定方法。
  8. コンピュータを、請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の品質劣化エリア特定システムにおける各部として機能させるためのプログラム。
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