JP6274913B2 - メッシュネットワークシステム、中継装置、メッシュネットワークの制御方法、及びプログラム - Google Patents

メッシュネットワークシステム、中継装置、メッシュネットワークの制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、メッシュネットワークシステム、中継装置、メッシュネットワークの制御方法、及びプログラムに関する。
近年、無線通信機能を有する機器(以下、ノードという)を自由に配置し、これらのノード同士が相互に接続することで通信環境を提供するメッシュネットワークが知られている(例えば、特許文献1を参照)。なお、このメッシュネットワークは、自律的にネットワークが形成されることに着目した場合にはアドホックネットワーク、ネットワークでセンサ情報を扱うことを想定する場合にはセンサネットワーク、など、様々な呼称で呼ばれることがある。
このようなメッシュネットワークでは、自由に配置されたノードに基づきノード間で通信経路を自律的に構築する技術(例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11sにおけるHWMP(Hybrid Wireless Mesh Protocol)など)が知られており、ノードやセンサを任意の場所に設置するだけで、冗長経路を確保したメッシュネットワークによる通信環境を構築することが可能となる。
特開2010−148088号公報
しかしながら、上述したメッシュネットワークを構築するメッシュネットワークシステムでは、メッシュネットワーク中の通信環境の構築に貢献していない不要なノードを特定することが困難であり、本来は不要なノードを稼働させることにより、電力を無駄に消費することがあった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、冗長経路を確保しつつ、メッシュネットワークの消費電力を低減することができるメッシュネットワークシステム、中継装置、メッシュネットワークの制御方法、及びプログラムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、メッシュネットワークの基点となる少なくとも1つのルート装置と、中継装置である複数のノードとを備え、前記中継装置は、前記メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記ルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部とを備え、前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する処理と、前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定する処理と、受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送する処理とを実行し、前記ルート装置は、前記冗長探索通知を受信し、受信した前記冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報及び前記末端ノード情報に基づいて、前記末端ノードごとの前記経路コスト情報の値が最小となる経路を前記冗長経路として確定することを特徴とするメッシュネットワークシステムである。
また、本発明の一態様は、上記のメッシュネットワークシステムにおいて、前記冗長経路情報には、自装置が前記冗長経路に確定されたか否かを示す冗長確定情報が含まれ、前記ルート装置は、確定した当該冗長経路に対応する前記送信元情報が示すノードに、前記冗長経路であることを通知する冗長確定通知であって、前記末端ノード情報を含む冗長確定通知を送信し、前記中継装置は、前記冗長確定通知を受信した場合に、前記冗長経路記憶部が記憶する前記冗長経路情報のうち、受信した前記冗長確定通知に含まれる前記末端ノード情報に対応する当該冗長経路情報の前記冗長確定情報を、自装置が前記冗長経路に確定されたことを示す情報に変更するとともに、当該冗長経路情報の前記送信元情報に対応する前記隣接ノードに前記冗長確定通知を転送する処理と、前記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報と、前記冗長経路記憶部が記憶する前記冗長経路情報とに基づいて、自装置が、前記確定済経路及び前記冗長経路のいずれかに確定されているか否かを判定し、前記確定済経路及び前記冗長経路のいずれにも確定されていない場合に、自装置の消費電力を低下させる低消費電力モードに、自装置を変更する処理とを実行することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、メッシュネットワークの基点となる少なくとも1つのルート装置と、中継装置である複数のノードとを備えるメッシュネットワークシステムの中継装置であって、前記メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記ルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部とを備え、前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する処理と、前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定する処理と、受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送する処理とを実行することを特徴とする中継装置である。
また、本発明の一態様は、メッシュネットワークの基点となる少なくとも1つのルート装置と、中継装置である複数のノードとを有するメッシュネットワークの制御方法であって、前記中継装置は、前記メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記ルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部とを備え、 前記中継装置が、前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出するステップと、前記中継装置が、前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定するステップと、前記中継装置が、前記中継装置が、受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送するステップと、前記ルート装置が、前記冗長探索通知を受信し、受信した前記冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報及び前記末端ノード情報に基づいて、前記末端ノードごとの前記経路コスト情報の値が最小となる経路を前記冗長経路として確定するステップとを含むことを特徴とするメッシュネットワークの制御方法である。
また、本発明の一態様は、メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記メッシュネットワークの基点となるルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部とを備える中継装置としてのコンピュータに、 前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出するステップと、前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定するステップと、受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送するステップとを実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、冗長経路を確保しつつ、メッシュネットワークの消費電力を低減することができる。
本実施形態によるメッシュネットワークシステムの構成例を示す図である。 本実施形態におけるルート装置の一例を示す機能ブロック図である。 本実施形態における中継装置の一例を示す機能ブロック図である。 本実施形態における最短経路履歴記憶部のデータ例を示す図である。 本実施形態におけるノード情報記憶部のデータ例を示す図である。 本実施形態における探索状態記憶部のデータ例を示す図である。 本実施形態における冗長経路履歴記憶部のデータ例を示す図である。 本実施形態における隣接ノード記憶部のデータ例を示す図である。 本実施形態における最短経路履歴記憶部のデータ例を示す図である。 本実施形態によるメッシュネットワークシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における最短経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における最短経路の探索処理の一例を説明する図である。 本実施形態における最短経路の探索結果の一例を説明する図である。 本実施形態における冗長経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における冗長経路の探索処理の一例を説明する図である。 本実施形態における冗長経路の探索結果の一例を説明する図である。 中継装置における冗長経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。 ルート装置における冗長経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。 中継装置における冗長経路の確定処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における不要な中継装置の低消費電力モードへの変更処理の一例を示すフローチャートである。 本実施形態における不要な中継装置の低消費電力モードへの変更処理の一例を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態によるメッシュネットワークシステムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、メッシュネットワークシステム1は、少なくとも1つのルート装置10と、中継装置20である複数のノード(中継装置20−1〜20−7)とを備えている。
なお、中継装置20−1〜20−7は、それぞれ同一の機能部を備えた装置とし、以下に説明するノードの属性(例:スタートノード、中継ノード)に応じて動作を変更することとしてもよい。また、中継装置20−1〜20−7は、メッシュネットワークシステム1が備える任意の中継装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、中継装置20として説明する。
図1に示す例では、中継装置20−1、中継装置20−2、中継装置20−4、及び中継装置20−6が、中継ノードであり、中継装置20−3が、スタートノード(中継ノードを兼ねる)である。また、中継装置20−5は、不要ノードであり、中継装置20−7は、スタートノード(スリープノードを兼ねる)である。また、ルート装置10は、ルートノードである。
なお、本実施形態において、ルートノードとは、外部のネットワークに接続可能なルータとして動作するノードのことであり、例えば、メッシュネットワークシステム1において、予め手動又は自動で設定されているものとする。
また、スタートノードとは、例えば、センサなどの接続デバイスが接続され、センサの測定データなどのデータの送信において起点(発信元)になるノードのことである。
また、ゴールノードとは、他のノードや外部のネットワークからのデータを受け取る終端(送信先)となるノードのことである。
ここで、メッシュネットワークにおけるデータの発信元(起点)及び送信先(終端)のいずれかのノードを末端ノードとして、以下説明する。すなわち、末端ノードには、スタートノードと、ゴールノードとが含まれる。
また、中継ノードとは、他のノードが送信する通信データを中継し、ルートノード又はゴールノードに送り届けるノードのことである。
また、不要ノードは、他のノードの通信に影響を与えないノード(つまり、スタートノードやゴールノードがルートノードに情報を転送する際の転送経路上には存在しないノード)のことであって、節電対象となるノードである。
また、スリープノードとは、スタートノードのうち、中継ノードに選択されなかったノードのことであって、節電対象となるノードである。スリープノードは、通常は、低消費電力モードの1つであるスリープモードとなり、自ノードが通信データを送信するタイミングで通信可能な状態に遷移する。
本実施形態におけるメッシュネットワークシステム1は、少なくとも1つのルート装置10と、複数の中継装置20を備え、自律的にネットワークを構築する。そして、中継装置20は、上述したスタートノード、ゴールノード、中継ノード、不要ノード、スリープノードなどの自ノードのネットワークにおける役割(属性)を自律的に判定し、不要ノード又はスリープノードである場合に、消費電力を低減する。
次に、図2〜図9を参照して、ルート装置10及び中継装置20の構成について説明する。
図2は、本実施形態におけるルート装置10の一例を示す機能ブロック図である。また、図3は、本実施形態における中継装置20の一例を示す機能ブロック図である。
<ルート装置10の構成>
ルート装置10は、メッシュネットワークの基点となる装置であり、図2に示すように、ルート通信部11、ルート記憶部12、及びルート制御部13を備えている。
ルート通信部11は、外部のネットワークとデータ通信するとともに、中継装置20とメッシュネットワークによるデータ通信を行う。ルート通信部11は、例えば、第1通信部111と、第2通信部112とを備えている。
第1通信部111は、例えば、3G移動通信システム(第3世代移動通信システム)などによる無線通信や有線接続によるLAN(Local Area Network)などにより、外部のネットワーク(例えば、WAN(Wide Area Network)など)に接続して、データ通信を行う。第1通信部111は、例えば、メッシュネットワークシステム1におけるスタートノードのセンサなどから収集したデータを、外部のネットワークを介して、センタサーバなどに送信する。
第2通信部112は、例えば、無線LANなどの無線通信により、中継装置20とデータ通信を行う。
ルート記憶部12は、ルート装置10の各種処理を行う際に、利用する各種情報を記憶する。ルート記憶部12は、例えば、最短経路履歴記憶部121、冗長経路履歴記憶部122、隣接ノード記憶部123、ノード情報記憶部124、及び探索状態記憶部125を備えている。
最短経路履歴記憶部121は、最短経路を探索した際に記憶された最短経路情報であって、スタートノード又はゴールノードを識別する末端ノード情報と、直近の送信元(FROM)のノード情報(送信元情報)と、最短経路に確定されているか否かを示す経路確定フラグ(最短確定情報)とを関連付けて記憶している。ここで、末端ノード情報及び送信元(FROM)ノード情報は、例えば、中継装置20のMACアドレス(Media Access Control address)である。また、最短経路とは、例えば、末端ノード(スタートノード又はゴールノード)からルートノード(ルート装置10)までの最短経路のことであり、ホップ数、通信コストなどに基づいて決定される。また、ここでのホップ数とは、経由するノードの数(例えば、中継装置20の数)を示す。
ここで、図4を参照して、最短経路履歴記憶部121が記憶する情報の具体例について説明する。
図4は、本実施形態における最短経路履歴記憶部121のデータ例を示す図である。
図4に示すように、最短経路履歴記憶部121は、「スタート・ゴールのノード名」と、「送信元(FROM)」と、「経路確定フラグ」とを関連付けて記憶している。ここで、「スタート・ゴールのノード名」は、上述した末端ノード情報を示し、「送信元(FROM)」は、上述した送信元情報を示している。
図4に示す例では、例えば、「スタート・ゴールのノード名」が“00:11:22:33:44:11”であるノード(図1の中継装置20−3に対応)からの最短経路は、「送信元(FROM)」が“00:11:22:33:44:22”(図1の中継装置20−1に対応)であることを示している。すなわち、中継装置20−3からの最短経路は、ルート装置10において、中継装置20−1からの経路として確定されていることを示している。また、「スタート・ゴールのノード名」が“00:11:22:33:44:DD”であるノード(図1の中継装置20−7に対応)からの最短経路は、「送信元(FROM)」が“00:11:22:33:44:BB”(図1の中継装置20−2に対応)であることを示している。すなわち、中継装置20−7からの最短経路は、ルート装置10において、中継装置20−2からの経路として確定されていることを示している。
図2に戻り、冗長経路履歴記憶部122は、後述する冗長経路を探索する際に収集した冗長経路情報の履歴を記憶する。冗長経路履歴記憶部122は、例えば、冗長経路を探索する際の末端ノード情報及び送信元情報と、末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報と、冗長経路に確定されているか否かを示す経路確定フラグ(冗長確定情報)とを関連付けて記憶している。ここで、冗長経路とは、末端ノードからルート装置10への経路であって、確定済の経路(たとえば、最短経路のみ確定している場合、最短経路が確定済の経路となる)とは異なる経路のことである。なお、冗長経路は、最短経路(又は既に確定している冗長経路)と重複しない経路であり、複数本(例えば、n本)が探索されてもよい。また、ここでの算出コスト情報は、ホップ数を示している。以下、確定済の経路が最短経路のみの場合について説明するが、最短経路以外にも冗長経路が既に確定している場合、最短経路と重複を避けるための処理を、確定済の冗長経路にも適用すればよい。
なお、冗長経路履歴記憶部122が記憶する情報の具体例については、後述する。
隣接ノード記憶部123は、自装置から直接通信可能な隣接ノードを識別する隣接ノード情報を記憶する。なお、隣接ノード情報は、例えば、隣接ノードのMACアドレスである。また、隣接ノード記憶部123が記憶する情報の詳細については、後述する。
ノード情報記憶部124は、メッシュネットワークに接続されている各ノードが上述した属性(役割)のうちのいずれになるか示す情報を記憶する。すなわち、ノード情報記憶部124は、各ノードが、スタートノードと、ゴールノードと、中継ノードと、不要ノードと、スリープノードとのうちのいずれのノードであるかを記憶する。ノード情報記憶部124は、例えば、ノードを識別するノード情報(MACアドレス)と、ノードの属性を示す属性情報とを関連付けて記憶する。
ここで、図5を参照して、ノード情報記憶部124が記憶する情報の具体例について説明する。
図5は、本実施形態におけるノード情報記憶部124のデータ例を示す図である。
図5に示すように、ノード情報記憶部124は、「ノード名」と、「属性」とを関連付けて記憶している。ここで、「ノード名」は、ノードを識別するノード情報であり、MACアドレスを示している。また、「属性」は、属性情報を示している。
図5に示す例では、例えば、「ノード名」が“00:11:22:33:44:11”のノード(図1の中継装置20−3に対応)は、「属性」が“スタートノード”であることを示している。また、「ノード名」が“00:11:22:33:44:22”のノード(図1の中継装置20−1に対応)は、「属性」が“中継ノード”であることを示している。
再び、図2に戻り、探索状態記憶部125は、最短経路及び冗長経路の探索の状態(ステート)を示す情報を記憶する。探索状態記憶部125は、例えば、経路の本数を示す本数情報と、探索の残り時間を示す情報と、経路の探索中であるか否かを示す探索中フラグとを関連付けて記憶する。なお、最短経路は、経路の本数における“1本目”に対応し、冗長経路は、経路の本数における“2本目”〜“n本目”に対応する。
ここで、図6を参照して、探索状態記憶部125が記憶する情報の具体例について説明する。
図6は、本実施形態における探索状態記憶部125のデータ例を示す図である。
図6に示すように、探索状態記憶部125は、「経路本数」と、「探索残り時間」と、「探索中フラグ」とを関連付けて記憶している。ここで、「経路本数」は、経路の本数を示す本数情報であり、「探索残り時間」は、探索の残り時間を示す情報である。
図6に示す例では、例えば、「経路本数」が“2本目”の探索が、探索中(「探索中フラグ」が“Yes”)であり、「探索残り時間」が“300秒”であることを示している。なお、「探索残り時間」は、後述する経路確定タイマー部154のタイマー時間を示している。
再び図2に戻り、ルート制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、ルート装置10を統括的に制御する制御部である。ルート制御部13は、センタ通信処理部131、最短経路生成部132、ノード属性登録部133、経路探索処理部14、及び経路確定処理部15を備えている。
センタ通信処理部131は、外部のネットワークを介して、センタサーバなどの外部装置とのデータ通信を制御する。センタ通信処理部131は、例えば、スタートノードなどから収集したデータをルート通信部11の第2通信部112を介して取得し、取得したデータを、ルート通信部11の第1通信部111を介してセンタサーバなどの外部装置に送信する。また、センタ通信処理部131は、例えば、ルート通信部11の第1通信部111を介してセンタサーバなどの外部装置から取得したデータを、ゴールノードなどの終端に、ルート通信部11の第2通信部112を介して送信する。
最短経路生成部132は、上述した最短経路を生成する。最短経路生成部132は、例えば、IEEE802.11sにおけるHWMPを用いて、最短経路を生成する。最短経路生成部132は、例えば、最短経路を各ノードに対して探索させる最短探索要求を、隣接ノード(第1の隣接ノード)に送信する。ここで、隣接ノードは、自装置に隣接するノードであって、第2通信部112による無線通信で自装置から直接通信可能なノードである。
また、最短経路生成部132は、送信した最短探索要求に対する末端ノード(スタートノード又はゴールノード)からの最短探索応答を隣接ノードから受信し、受信した最短探索応答に基づく最短経路情報を最短経路履歴記憶部121に記憶させる。なお、最短経路生成部132は、最短経路に対応する最短経路情報の経路確定フラグを“Yes”にして、最短経路履歴記憶部121に記憶させる。
ノード属性登録部133は、最短経路の探索が完了した後、各ノードの属性情報の通知を依頼する属性送信要求を、ブロードキャストにより各ノードに送信する。
また、ノード属性登録部133は、最短経路の探索が完了した後に各ノードが送信する各ノードの属性情報を、第2通信部112を介して受信し、受信した属性情報と、ノード情報とを関連付けてノード情報記憶部124に記憶させる。
また、ノード属性登録部133は、最短経路及び冗長経路を探索した後、探索終了通知への応答として、不要ノード及びスリープノードに遷移したノードの属性情報を、第2通信部112を介して受信し、受信した属性情報により、ノード情報記憶部124に記憶されている属性情報を変更(更新)する。
また、経路探索処理部14は、冗長経路の探索を依頼(要求)する冗長探索要求を、隣接ノードに送信する。また、経路探索処理部14は、冗長探索要求に対する末端ノード(スタートノード又はゴールノード)からの冗長探索通知を隣接ノードから受信し、受信した冗長探索通知に基づく冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部122に記憶させる。なお、冗長探索通知は、冗長経路を末端ノードから各ノードに対して探索させる通知である。また、冗長探索通知は、例えば、末端ノードを識別する末端ノード情報(MACアドレス)と、冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、冗長経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む。
また、経路探索処理部14は、経路探索パケット生成部141と、経路探索更新部142と、経路本数管理部143とを備えている。
経路探索パケット生成部141は、何本目の経路探索であるかを指定する情報を含む冗長探索要求のパケットを生成し、生成したパケットを第2通信部112に送信させる。
なお、本実施形態において、パケットには、発信元アドレス(SA:Source Address)と、到達先アドレス(DA:Destination Address)と、送信元アドレス(TA:Transmitter Address)と、受信先アドレス(RA:Recipient Address)とを含むものとして説明する。ここで、発信元アドレスは、パケットの起点となるノードのMACアドレスであり、到達先アドレスは、パケットの終点となるノード(目的地)のMACアドレスである。また、送信元アドレスは、パケットを送信した直近のノードのMACアドレスであり、受信先アドレスは、パケットを次に受信する宛先のノードのMACアドレスである。
経路探索更新部142は、受信した冗長探索通知に基づく冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部122に記憶させる。なお、経路探索更新部142は、等しい末端ノード情報を含む冗長経路情報がある場合には、経路コスト情報の電力コストが低い方を冗長経路履歴記憶部122に記憶させる更新処理を行う。
経路本数管理部143は、経路探索を行う本数を管理する。なお、本実施形態では、経路本数管理部143は、経路探索の1本目を最短経路とし、2本目以降を冗長経路として管理する。また、本実施形態では、2本目までの経路探索を行う場合の一例について説明する。
経路確定処理部15は、受信した冗長探索通知に含まれる経路コスト情報及び末端ノード情報に基づいて、末端ノードごとの冗長経路を確定し、確定した冗長経路に対応する冗長経路履歴記憶部122の経路確定フラグを“Yes”に変更する。そして、経路確定処理部15は、確定した当該冗長経路に対応する送信元情報が示すノードに、冗長経路であることを通知する冗長確定通知を送信する。なお、この冗長確定通知には、到達先アドレス(DA)として末端ノード情報が含まれている。
また、経路確定処理部15は、所定の経路探索本数の冗長経路が確定した場合に、冗長経路の探索を終了する通知である探索終了通知をブロードキャストで隣接ノードに送信する。
また、経路確定処理部15は、経路確定更新部151と、経路確定パケット生成部152と、経路確定判定部153と、経路確定タイマー部154とを備えている。
経路確定タイマー部154は、経路探索を行う期間を制限するための時間を計時する。経路確定タイマー部154は、経路探索が開始されると、予め定められた探索期間を示す時間からカウントダウンして計時を行い、経路確定タイマー部154の示す値が“0”になった場合に、経路探索の期間が終了したことを経路確定判定部153に通知する。
経路確定判定部153は、経路確定タイマー部154からの経路探索の期間が終了したことを示す通知に基づいて、経路探索を終了し、冗長経路を確定する判定処理を実行する。経路確定判定部153は、冗長経路の探索を終了した場合に、冗長経路履歴記憶部122が記憶する冗長経路情報に対して冗長経路であることを確定する。なお、冗長経路履歴記憶部122が同じ経路本数、且つ、同じ末端ノード情報の冗長経路情報が複数ある場合には、経路コスト情報が最も小さい冗長経路情報に対して冗長経路であることを確定する。
経路確定更新部151は、経路確定判定部153の判定結果に応じて、冗長経路履歴記憶部122の経路確定フラグを更新する。すなわち、経路確定更新部151は、経路確定判定部153が確定した冗長経路履歴記憶部122の冗長経路情報に対応する経路確定フラグを“Yes”に変更する。
経路確定パケット生成部152は、上述した冗長確定通知のパケット、及び探索終了通知のパケットを生成し、生成したパケットを第2通信部112に送信させる。
<中継装置20の構成>
中継装置20は、メッシュネットワークにおいて、スタートノードと、ゴールノードと、中継ノードと、不要ノードと、スリープノードとのうちのいずれかになる装置である。中継装置20は、図3に示すように、中継通信部21、中継記憶部22、及び中継制御部23を備えている。
中継通信部21は、他の中継装置20、又はルート装置10とメッシュネットワークによるデータ通信を行う。中継通信部21は、例えば、ルート通信部11と同様に、第2通信部211を備えている。
第2通信部211は、例えば、無線LANなどの無線通信により、他の中継装置20、又はルート装置10とデータ通信を行う。
中継記憶部22は、中継装置20の各種処理を行う際に、利用する各種情報を記憶する。中継記憶部22は、例えば、最短経路履歴記憶部221、冗長経路履歴記憶部222、隣接ノード記憶部223、最短経路ノード記憶部224、属性判定ルール記憶部225、及び接続デバイス情報記憶部226を備えている。
最短経路履歴記憶部221は、ルート装置10の最短経路履歴記憶部121と同様に、最短経路情報を記憶する。なお、最短経路履歴記憶部221が記憶する情報の具体例は、図4に示す最短経路履歴記憶部121の場合と同様である。
冗長経路履歴記憶部222は、ルート装置10の冗長経路履歴記憶部122と同様に、冗長探索通知として受信した末端ノード情報及び送信元情報と、末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報と、経路確定フラグとを関連付けた冗長経路情報を記憶する。ここで、図7を参照して、冗長経路履歴記憶部222が記憶する情報の具体例について説明する。なお、算出コスト情報は、冗長探索通知が経由した経路において、冗長探索通知の末端ノード情報に対応する末端ノードから自装置(自ノード)までの通信に関する電力コストを示すコスト情報である。
図7は、本実施形態における冗長経路履歴記憶部222のデータ例を示す図である。
図7に示しように、冗長経路履歴記憶部222は、「スタート・ゴールのノード名」と、「送信元(FROM)」と、「コスト」と、「経路確定フラグ」とを関連付けて記憶している。ここで、「スタート・ゴールのノード名」は、上述した末端ノード情報を示し、「送信元(FROM)」は、上述した送信元情報を示している。また、「コスト」は、上述した算出コスト情報を示している。なお、ここでのコスト情報は、例えば、ホップ数である。
図7に示す例では、中継装置20−2における冗長経路履歴記憶部222である場合の一例であり、例えば、「スタート・ゴールのノード名」が“00:11:22:33:44:11”であるノード(図1の中継装置20−3に対応)からの冗長経路は、「送信元(FROM)」が“00:11:22:33:44:AA”(図1の中継装置20−4に対応)であることを示している。また、スタートノードである中継装置20−3(00:11:22:33:44:11)から中継ノードの中継装置20−4(00:11:22:33:44:AA)の間のホップ数が“1”、中継ノードの中継装置20−3から中継ノードの中継装置20−2(00:11:22:33:44:BB)の間のホップ数が“1”である。また、スタートノードである中継装置20−7(00:11:22:33:44:DD)からルートノードへの確定済み経路(最短経路)に中継ノードの中継装置20−2(00:11:22:33:44:BB)が含まれることとする。このとき中継装置20−2におけるスタートノードである中継装置20−3(00:11:22:33:44:11)の冗長経路のコストは“1”となる。これは中継ノードの中継装置20−4(00:11:22:33:44:AA)から中継ノードの中継装置20−2(00:11:22:33:44:BB)の経路がスタートノードである中継装置20−7(00:11:22:33:44:DD)の確定済み経路であるので、コストとして加算する必要が無いためである。
また、この冗長経路情報の経路は、「経路確定フラグ」が“Yes”であり、冗長経路に確定されていることを示している。すなわち、中継装置20−3からの冗長経路は、中継装置20−2において、中継装置20−4からの経路として確定されていることを示している。また、冗長経路履歴記憶部222は、図7に示すように、冗長経路の探索における経路の本数に対応する冗長経路情報のテーブルを複数有してもよい。
なお、冗長経路情報のテーブルを複数有している場合には、冗長経路が確定している経路の本数に対応する冗長経路情報のテーブルは、上述した最短経路履歴記憶部221と同様に、確定済経路記憶部の一例である。また、冗長経路が確定している経路の本数に対応する冗長経路情報は、確定済経路情報の一例である。
なお、他の中継装置20及び上述したルート装置10における冗長経路履歴記憶部122の具体例も同様である。
図3に戻り、隣接ノード記憶部223は、ルート装置10の隣接ノード記憶部123と同様に、自装置から直接通信可能な隣接ノード(第2の隣接ノード)を識別する隣接ノード情報を記憶する。ここで、図8を参照して、隣接ノード記憶部223が記憶する情報の具体例について説明する。
図8は、本実施形態における隣接ノード記憶部223のデータ例を示す図である。
図8に示しように、隣接ノード記憶部223は、「隣接ノード名」を記憶している。ここで、「隣接ノード名」は、上述した隣接ノード情報を示し、例えば、隣接ノードのMACアドレスである。
図8に示す例では、中継装置20−2における隣接ノード記憶部223である場合の一例である。この例では、“00:11:22:33:44:55”であるノード(図1のルート装置10に対応)、“00:11:22:33:44:AA”であるノード(図1の中継装置20−4に対応)、及び“00:11:22:33:44:CC”であるノード(図1の中継装置20−5に対応)が「隣接ノード名」として記憶されている。
なお、他の中継装置20及び上述したルート装置10における隣接ノード記憶部123の具体例も同様である。
再び、図3に戻り、最短経路ノード記憶部224は、自装置において、ルート装置10に向って最短経路となるノード情報を記憶する。ここで、図9を参照して、最短経路ノード記憶部224が記憶する情報の具体例について説明する。
図9は、本実施形態における最短経路ノード記憶部224のデータ例を示す図である。
図9に示しように、最短経路ノード記憶部224は、「ルート宛の最短経路ノード名」を記憶している。ここで、「ルート宛の最短経路ノード名」は、上述したルート装置10に向って最短経路となるノード情報であり、例えば、MACアドレスを示している。
図9に示す例では、中継装置20−2における最短経路ノード記憶部224である場合の一例である。この例では、“00:11:22:33:44:55”であるノード(図1のルート装置10に対応)が、「ルート宛の最短経路ノード名」として記憶されている。
なお、他の中継装置20における最短経路ノード記憶部224の具体例も同様である。
再び、図3に戻り、属性判定ルール記憶部225は、自装置の属性を判定するための判定ルールを記憶する。この判定ルールは、例えば、「接続デバイスとしてセンサを備えている場合には、自装置を“スタートノード”と判定する」、「接続デバイスを備えていない場合には、自装置を“中継ノード”と判定する」などのルールを示す情報である。
接続デバイス情報記憶部226は、センサなどの自装置に接続されている接続デバイスを示す情報を記憶する。
中継制御部23は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、中継装置20を統括的に制御する制御部である。中継制御部23は、最短経路生成部231、自ノード属性判定部232、属性通知パケット生成部233、電源制御部234、経路探索処理部24、及び経路確定処理部25を備えている。
最短経路生成部231は、ルート装置10の最短経路生成部132とともに、例えば、IEEE802.11sにおけるHWMPを用いて、最短経路を生成する。最短経路生成部231は、例えば、ルート装置10からの最短探索要求を受信し、受信した最短探索要求の送信元情報を「隣接ノード名」として隣接ノード記憶部223に記憶させる。そして、最短経路生成部231は、ルート装置10からのホップ数、通信コストなどに基づいて、「ルート宛の最短経路ノード名」を判定し、判定した「ルート宛の最短経路ノード名」を最短経路ノード記憶部224に記憶させる。また、最短経路生成部231は、受信した最短探索要求を隣接ノードに転送する。
また、最短経路生成部231は、自装置が末端ノード(スタートノード又はゴールノード)である場合に、最短探索応答をルート装置10に向けて送信する。また、最短経路生成部231は、隣接ノードから最短探索応答を受信した場合に、受信した最短探索応答に基づく最短経路情報を最短経路履歴記憶部221に記憶させる。なお、最短経路生成部231は、最短経路に対応する最短経路情報の経路確定フラグを“Yes”にして、最短経路履歴記憶部221に記憶させる。そして、最短経路生成部231は、受信した最短探索応答を最短経路ノード記憶部224が記憶する「ルート宛の最短経路ノード名」の示す隣接ノードに転送する。
自ノード属性判定部232は、属性判定ルール記憶部225が記憶する判定ルールと、接続デバイス情報記憶部226が記憶する接続デバイスを示す情報とに基づいて、自装置のノード属性を判定する。例えば、自ノード属性判定部232は、スタートノードと、ゴールノードと、中継ノードとのうちのいずれの属性であるかを判定する。
属性通知パケット生成部233は、最短経路の作成が完了した後に、例えば、ルート装置10から送信された属性送信要求に応じて、自ノード属性判定部232が判定した判定結果である属性情報を含むパケットを生成し、生成したパケットを第2通信部112に送信させる。このパケットは、順次、中継ノードを中継してルート装置10に到達する。
経路探索処理部24は、ルート装置10が送信した最短探索要求を隣接ノードから受信した場合、且つ、自装置が末端ノード(スタートノード又はゴールノード)である場合に、最短探索応答を隣接ノードに送信する。また、経路探索処理部24は、最短探索要求を隣接ノードから受信した場合、且つ自装置が末端ノードでない場合に、最短探索要求を隣接ノードに転送する。
また、経路探索処理部24は、末端ノード(スタートノード又はゴールノード)からの最短探索応答を隣接ノードから受信し、受信した最短探索応答に基づく最短経路情報を最短経路履歴記憶部221に記憶させる。そして、経路探索処理部24は、最短探索応答を隣接ノードに転送する。
また、経路探索処理部24は、ルート装置10が送信した冗長探索要求を隣接ノードから受信した場合、且つ、自装置が末端ノード(スタートノード又はゴールノード)である場合に、冗長探索通知を隣接ノードに送信する。なお、この場合、経路探索処理部24は、冗長探索通知の経路コスト情報は、初期値(例えば、“0”)として、隣接ノードに送信する。また、経路探索処理部24は、冗長探索要求を隣接ノードから受信した場合、且つ自装置が末端ノードでない場合に、隣接ノードに、冗長探索要求を転送する。
また、経路探索処理部24は、末端ノード(スタートノード又はゴールノード)からの冗長探索通知を隣接ノードから受信し、受信した冗長探索通知に基づく冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる。そして、経路探索処理部24は、冗長探索通知を隣接ノードに転送する。
また、経路探索処理部24は、経路探索パケット生成部241と、経路探索更新部242とを備えている。
経路探索パケット生成部241は、上述した最短探索要求のパケット、最短探索応答のパケット、冗長探索要求のパケット、及び冗長探索通知のパケットを生成し、生成したパケットを第2通信部112に送信させる。なお、これらのパケットを隣接ノードに転送する場合には、経路探索パケット生成部241は、隣接ノード記憶部223が記憶する隣接ノード情報のうち、当該パケットを受信した送信元アドレス(TA)の隣接ノードを除く隣接ノードを受信先アドレス(RA)としたパケットを生成する。
経路探索更新部242は、受信した最短探索応答に基づく最短経路情報を最短経路履歴記憶部221に記憶させる。また、経路探索更新部242は、受信した冗長探索通知に基づく冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる。
経路探索更新部242は、例えば、受信した冗長探索通知と、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報と、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報とに基づいて、末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する。具体的には、経路探索更新部242は、現在の経路本数以前の経路履歴(最短経路情報及び冗長経路情報)に、経路確定フラグが“Yes”のものがない場合に、冗長探索通知に含まれる経路コスト情報にホップ数“1”を加算して算出コスト情報を算出する。また、経路探索更新部242は、現在の経路本数以前の経路履歴(最短経路情報及び冗長経路情報)に、経路確定フラグが“Yes”のものがある場合、且つ、末端ノード情報が、冗長探索通知に含まれる発信元アドレス(SA)と一致する場合には、経路探索の処理を終了する。また、経路確定フラグが“Yes”のものがある場合、且つ、末端ノード情報が、冗長探索通知に含まれる発信元アドレス(SA)と一致しない場合には、冗長探索通知に含まれる経路コスト情報にホップ数“1”を加算せずにそのままの経路コスト情報を算出コスト情報として算出する。このように、経路探索更新部242は、冗長探索通知を受信した場合に、受信した冗長探索通知と、現在の経路本数以前の経路履歴である確定済経路情報(最短経路情報及び冗長経路情報)とに基づいて、受信した冗長探索通知における末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する。
また、経路探索更新部242は、例えば、冗長経路履歴記憶部222が既に記憶している冗長経路情報と、算出した当該算出コスト情報とに基づいて、受信した冗長探索通知に基づく冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させるか否かを判定する。経路探索更新部242は、現在探索中の経路の本数に対応する冗長経路情報に、冗長探索通知に含まれる発信元アドレス(SA)と一致するものが既にある場合に、算出コストが小さいものに更新する。つまり、経路探索更新部242は、既に冗長経路履歴記憶部222に記憶されている冗長経路情報の算出コストが最小である場合には、冗長経路情報を更新(記憶)させない。また、経路探索更新部242は、現在探索中の経路の本数に対応する冗長経路情報に、冗長探索通知に含まれる発信元アドレス(SA)と一致するものがない場合に、冗長探索通知として受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に追加記憶させる。
経路探索更新部242は、冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を経路コスト情報として含む冗長探索通知を、経路探索パケット生成部241に生成させて、隣接ノードに転送する。
経路確定処理部25は、ルート装置10が送信した冗長確定通知を受信した場合に、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報のうち、受信した冗長確定通知に含まれる末端ノード情報に対応する当該冗長経路情報の経路確定フラグを“Yes”に変更する。そして、経路確定処理部25は、当該冗長経路情報の送信元情報に対応する隣接ノードに冗長確定通知を転送する。
また、経路確定処理部25は、経路確定更新部251と、経路確定パケット生成部252とを備えている。
経路確定更新部251は、受信した冗長確定通知に基づいて、冗長経路履歴記憶部222の経路確定フラグを更新する。すなわち、経路確定更新部251は、受信した冗長確定通知の到達先アドレス(DA)と一致する末端ノード情報を有する冗長経路情報の経路確定フラグを“Yes”に変更する。
経路確定パケット生成部252は、上述した冗長確定通知のパケットを生成し、生成したパケットを第2通信部112に送信させる。
また、経路確定パケット生成部252は、経路確定フラグを“Yes”に変更した冗長経路情報の送信元情報を、受信先アドレス(RA)として、冗長確定通知のパケットを生成し、生成したパケットを冗長確定通知として隣接ノードに転送する。
電源制御部234は、ルート装置10からの探索終了通知を受信した場合に、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報と、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報とに基づいて、自装置が、最短経路及び冗長経路のいずれかに確定されているか否かを判定する。すなわち、電源制御部234は、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報及び冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報のいずれかに、経路確定フラグが“Yes”である履歴情報があるか否かを判定する。電源制御部234は、最短経路及び冗長経路のいずれにも確定されていない場合に、自装置の消費電力を低下させる低消費電力モードに、自装置を変更する。すなわち、電源制御部234は、最短経路履歴記憶部221及び冗長経路履歴記憶部222のいずれにも経路確定フラグが“Yes”である履歴情報がない場合に、低消費電力モードに自律的に変更する。なお、自装置が末端ノード(スタートノード又はゴールノード)である場合には、電源制御部234は、自装置をスリープノードと判定し、低消費電力モードの1つであるスリープモードに自装置を変更する。また、自装置が末端ノード(スタートノード又はゴールノード)でない場合には、電源制御部234は、自装置を不要ノードと判定し、自装置への電源供給を停止する。
なお、電源制御部234は、自装置を低消費電力モードに自律的に変更する場合に、自装置の属性が変更になったことをルート装置10に通知してもよい。この場合、ルート装置10のノード属性登録部133は、不要ノード及びスリープノードに遷移したノードの属性情報を受信し、受信した属性情報により、ノード情報記憶部124に記憶されている属性情報を変更(更新)する。
次に、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1の動作について、図面を参照して説明する。
図10は、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1の動作の一例を示すフローチャートである。
ここでは、メッシュネットワークシステム1における消費電力を低下させる動作の概要について説明する。
この図において、メッシュネットワークシステム1は、最短経路を生成する(ステップS101)。すなわち、ルート装置10の最短経路生成部132と、中継装置20の最短経路生成部231とが、IEEE802.11sにおけるHWMPを利用して、最短経路を探索する。なお、ステップS101の処理の詳細については、図11及び図12を参照して後述する。
次に、メッシュネットワークシステム1は、冗長経路を探索する(ステップS102)。すなわち、ルート装置10が、冗長探索要求をブロードキャストで各中継装置20に送信し、この冗長探索要求に対する冗長探索通知を末端ノード(スタートノード又はゴールノード)の中継装置20がルート装置10に向けて送信する。各中継装置20は、冗長探索通知を隣接ノードに転送し、ルート装置10は、冗長探索通知として受信した経路履歴である冗長経路情報に基づいて、冗長経路を確定させる。なお、ステップS102の処理の詳細については、図14〜図18を参照して後述する。
次に、メッシュネットワークシステム1は、不要ノード及びスリープノードを低消費電力モードに変更する(ステップS103)。すなわち、各中継装置20は、自装置が不要ノード又はスリープノードであるか否かを、最短経路履歴記憶部221及び冗長経路履歴記憶部222の経路確定フラグに基づいて判定する。各中継装置20は、自装置が不要ノードであると判定した場合に、自装置への電源供給を停止する電源停止モード(低消費電力モードの一例)に変更する。また、各中継装置20は、自装置がスリープノードであると判定した場合に、自装置を低消費電力モードの1つであるスリープモードに変更する。なお、ステップS103の処理(低消費電力モードへの変更処理)の詳細については、図20及び図21を参照して後述する。
<最短経路の探索処理>
次に、図11及び図12を参照して、上述のステップS101の処理である最短経路の作成処理について詳細に説明する。
図11は、本実施形態における最短経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。また、図12は、本実施形態における最短経路の探索処理の一例を説明する図である。
まず、ルート装置10及び中継装置20は、最短経路を探索する(ステップS201)。すなわち、ルート装置10の最短経路生成部132が、最短探索要求をブロードキャストで中継装置20に送信する。また、中継装置20の最短経路生成部231は、例えば、ルート装置10からの最短探索要求を受信し、最短探索要求の送信元情報を「隣接ノード名」として隣接ノード記憶部223に記憶させるとともに、「ルート宛の最短経路ノード名」を最短経路ノード記憶部224に記憶させる。また、最短経路生成部231は、受信した最短探索要求を隣接ノードに転送する。
図12のステップS201に示す例では、最短探索要求が、ルート装置10から中継装置20−1を中継して、スタートノードである中継装置20−3に到達する場合を示している。これにより、ルート装置10から中継装置20−3への最短経路が確定する。
次に、ルート装置10及び中継装置20は、最短経路履歴を記録する(ステップS202)。すなわち、自装置が末端ノード(スタートノード又はゴールノード)である中継装置20の最短経路生成部231は、受信した最短探索要求に対して、最短探索応答をルート装置10に向けて送信する。最短経路生成部231は、隣接ノードから最短探索応答を受信した場合に、受信した最短探索応答に基づく最短経路情報を最短経路履歴記憶部221に記憶させる。そして、最短経路生成部231は、受信した最短探索応答を、最短経路ノード記憶部224が記憶する「ルート宛の最短経路ノード名」の示す隣接ノードに転送する。また、ルート装置10の最短経路生成部132は、末端ノード(スタートノード又はゴールノード)からの最短探索応答を受信し、受信した最短探索応答に基づく最短経路情報を最短経路履歴記憶部121に記憶させる。
図12のステップS202に示す例では、最短探索応答が、スタートノードである中継装置20−3から中継装置20−1を中継して、ルート装置10に到達する場合を示している。これにより、各ノードに最短経路履歴が記録される。
次に、ルート装置10及び中継装置20は、各中継装置20のノード属性を登録する(ステップS203)。すなわち、ルート装置10のノード属性登録部133は、最短経路の探索が完了した後、各ノードの属性情報の通知を依頼する属性送信要求を、ブロードキャストにより各ノードに送信する。これに対応して、各中継装置20の属性通知パケット生成部233は、自ノード属性判定部232が判定した判定結果である属性情報を含むパケットを生成し、生成したパケットを第2通信部112に送信させる。このパケットは、順次、中継ノードを中継してルート装置10に到達する。そして、ノード属性登録部133は、各ノードの属性情報を、第2通信部112を介して受信し、受信した属性情報と、ノード情報とを関連付けてノード情報記憶部124に記憶させる。なお、ステップS202の最短経路の記録する処理とステップS203のノード属性を登録する処理とは、一つのメッセージの中で同時に実施することも可能である。
なお、図12に示す例では、スタートノードである中継装置20−3についての最短経路の探索処理を説明しているが、もう1つのスタートノードである中継装置20−7についても同様の処理が行われる。その結果、図13に示すように、経路R11と経路R12とが最短経路として確定される。
<冗長経路の探索処理>
次に、図14及び図15を参照して、上述のステップS102の処理である冗長経路の探索処理について詳細に説明する。
図14は、本実施形態における冗長経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。また、図15は、本実施形態における冗長経路の探索処理の一例を説明する図である。
まず、ルート装置10は、探索する経路本数を指定した冗長探索要求を送信する(ステップS301)。すなわち、ルート装置10の経路探索処理部14が、図15のステップS301に示すように、探索する経路本数を指定した冗長探索要求をブロードキャストで各中継装置20に送信する。そして、各中継装置20は、冗長探索要求を受信した場合、冗長探索要求を受信した隣接ノード以外の隣接ノードに、冗長探索要求を転送する。
なお、各冗長経路の探索にかかる時間は、ルート装置10が、経路確定タイマー部154のタイマー時間により管理するものとする。
次に、末端ノードが、冗長探索通知を送信して、冗長経路を探索する(ステップS302)。すなわち、図15のステップS302に示すように、冗長探索要求に対して、自装置が末端ノードである中継装置20が、ルート装置10宛の冗長探索通知を、隣接ノードに送信する。各中継装置20の経路探索処理部24は、受信した冗長探索通知を転送するとともに、経路履歴である冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる。ここでは、冗長経路の探索処理では、経路探索処理部24は、最短経路又は冗長経路に既に確定していない経路を探索する。なお、ステップS302における中継装置20の処理の詳細については、図17を参照して後述する。
また、ルート装置10の経路探索処理部14は、冗長探索通知として受信した経路履歴である冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部122に記憶させる。なお、ステップS302におけるルート装置10の処理の詳細については、図18を参照して後述する。
次に、ルート装置10及び中継装置20は、冗長経路を登録する(ステップS303)。例えば、ルート装置10の経路確定処理部15は、探索状態記憶部125の探索の残り時間を示す情報が“0秒”になった場合に、受信した冗長探索通知に含まれる経路コスト情報及び末端ノード情報に基づいて、末端ノードごとの冗長経路を確定する。具体的に、経路確定処理部15は、冗長経路履歴記憶部122が記憶している末端ノード情報が等しい冗長経路情報のうちで、経路コスト情報の値が最小の冗長経路情報を冗長経路として選定(確定)する。経路確定処理部15は、確定した冗長経路に対応する冗長経路履歴記憶部122の経路確定フラグを“Yes”に変更する。また、経路確定処理部15は、図15のステップS303に示すように、確定した当該冗長経路に対応する送信元情報が示すノードに、冗長経路であることを通知する冗長確定通知を送信する。
また、各中継装置20は、冗長確定通知を受信した場合に、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報のうち、受信した冗長確定通知に含まれる末端ノード情報に対応する当該冗長経路情報の経路確定フラグを“Yes”に変更する。そして、経路確定処理部25は、当該冗長経路情報の送信元情報に対応する隣接ノードに冗長確定通知を転送する。この冗長確定通知が末端ノードに到達することにより、冗長経路の登録が完了したことになる。なお、ステップS302における中継装置20の処理の詳細については、図19を参照して後述する。
なお、図15に示す例では、スタートノードである中継装置20−3についての冗長経路の探索処理を説明しているが、もう1つのスタートノードである中継装置20−7についても同様の処理が行われる。その結果、図16に示すように、経路R21と経路R22とが冗長経路として確定される。
また、上述した例では、1本の冗長経路の探索を行う場合について説明しているが、n本の冗長経路を探索する場合には、ルート装置10及び各中継装置20は、図14に示す探索処理をn回繰り返して実行する。
<中継装置20における冗長経路の探索処理>
次に、図17を参照して、中継装置20における冗長経路の探索処理について詳細に説明する。
図17は、中継装置20における冗長経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。
この図において、まず、中継装置20が、冗長探索通知を受信する(ステップS401)。すなわち、中継装置20が、末端ノードからの冗長探索通知を受信した場合に、経路探索処理部24は、冗長探索通知を取得する。
次に、経路探索処理部24は、現在の経路本数以前の経路履歴に、経路確定フラグが“Yes”のものがあるか否かを判定する(ステップS402)。すなわち、経路探索処理部24は、最短経路履歴記憶部221の最短経路情報に経路確定フラグが“Yes”のものがあるか否か、及び、冗長経路履歴記憶部222における現在の経路本数以前の冗長経路情報に経路確定フラグが“Yes”のものがあるか否かを判定する。経路探索処理部24は、現在の経路本数以前の経路履歴に、経路確定フラグが“Yes”のものがある場合(ステップS402:YES)に、処理をステップS403に進める。また、経路探索処理部24は、現在の経路本数以前の経路履歴に、経路確定フラグが“Yes”のものがない場合(ステップS402:NO)に、処理をステップS405に進める。
ステップS403において、経路探索処理部24は、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致するものがあるか否かを判定する。経路探索処理部24は、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致するものがある場合(ステップS403:YES)に、自装置が同じ末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されていると判定し、処理を終了する。また、経路探索処理部24は、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致するものがない場合(ステップS403:NO)に、自装置が他の末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されていると判定し、処理をステップS404に進める。
ステップS404において、経路探索処理部24は、(算出コスト情報=受信コスト情報)として算出コスト情報を算出する。なお、ここでの受信コスト情報は、受信した冗長探索通知に含まれる経路コスト情報のことである。このように、経路探索処理部24は、自装置が他の末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されている場合に、電力コストの加算を行わない。
また、ステップS405において、経路探索処理部24は、(算出コスト情報=受信コスト情報+1)として算出コスト情報を算出する。このように、経路探索処理部24は、自装置がいずれの末端ノードからの最短経路又は冗長経路にも確定されていない場合には、電力コストの加算(“1”ホップ数の加算)を行う。
次に、ステップS406において、経路探索処理部24は、現在の経路本数の経路履歴に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報があるか否かを判定する。すなわち、経路探索処理部24は、冗長経路履歴記憶部222における現在の経路本数の冗長経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報があるか否かを判定する。経路探索処理部24は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報がある場合(ステップS406:YES)に、処理をステップS407に進める。また、経路探索処理部24は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報がない場合(ステップS406:NO)に、処理をステップS409に進める。
ステップS407において、経路探索処理部24は、当該冗長経路情報の経路コスト情報の値が、算出コスト情報の値より大きいか否かを判定する。経路探索処理部24は、該冗長経路情報の経路コスト情報の値が、算出コスト情報の値より大きい場合(ステップS407:YES)に、処理をステップS408に進める。また、経路探索処理部24は、該冗長経路情報の経路コスト情報の値が、算出コスト情報の値以下である場合(ステップS407:NO)に、処理を終了する。
ステップS408において、経路探索処理部24は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)及び送信元(FROM)アドレス(TA)と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報に変更する。このように、経路探索処理部24は、既に記録されている冗長経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致するものがある場合には、記録されている経路コスト情報と算出コスト情報を比較し、値が小さい方の冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に残す。なお、経路探索処理部24は、経路確定フラグを“No”とした冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる。
また、一方のステップS409において、経路探索処理部24は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)及び送信元(FROM)アドレス(TA)と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報を経路履歴に追加する。すなわち、経路探索処理部24は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)及び送信元(FROM)アドレス(TA)と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる。なお、経路探索処理部24は、経路確定フラグを“No”とした冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる。
次に、ステップS410において、経路探索処理部24は、転送可能な隣接ノードが存在するか否かを判定する。すなわち、経路探索処理部24は、自装置が次に冗長探索通知を転送可能な隣接ノードがあるか否かを判定する。なお、転送可能な隣接ノードは、隣接ノード記憶部223が記憶する隣接ノード情報に対応するノードのうち、受信した冗長探索通知に含まれる送信元(FROM)アドレス(TA)のノードを除いたノードである。経路探索処理部24は、転送可能な隣接ノードが存在する場合(ステップS410:YES)に、処理をステップS411に進めて、冗長探索通知の転送を行う。また、経路探索処理部24は、転送可能な隣接ノードが存在しない場合(ステップS410:NO)に、冗長探索通知の転送を行わずに処理を終了する。
ステップS411において、経路探索処理部24は、経路コスト情報及び送信元(FROM)アドレス(TA)を変更した冗長探索通知を隣接ノードに転送する。すなわち、経路探索処理部24は、送信元(FROM)アドレス(TA)を自装置のMACアドレスに変更するとともに、算出コスト情報を経路コスト情報とした冗長探索通知を隣接ノードに転送して、処理を終了する。
<ルート装置10における冗長経路の探索処理>
次に、図18を参照して、ルート装置10における冗長経路の探索処理について詳細に説明する。
図18は、ルート装置10における冗長経路の探索処理の一例を示すフローチャートである。
この図において、まず、ルート装置10が、冗長探索通知を受信する(ステップS501)。すなわち、ルート装置10が、末端ノードからの冗長探索通知を受信した場合に、経路探索処理部14は、冗長探索通知を取得する。
次に、経路探索処理部14は、現在の経路本数以前の経路履歴に、経路確定フラグが“Yes”のものがあるか否かを判定する(ステップS502)。すなわち、経路探索処理部14は、最短経路履歴記憶部121の最短経路情報に経路確定フラグが“Yes”のものがあるか否か、及び、冗長経路履歴記憶部122における現在の経路本数以前の冗長経路情報に経路確定フラグが“Yes”のものがあるか否かを判定する。経路探索処理部14は、現在の経路本数以前の経路履歴に、経路確定フラグが“Yes”のものがある場合(ステップS502:YES)に、処理をステップS503に進める。また、経路探索処理部14は、現在の経路本数以前の経路履歴に、経路確定フラグが“Yes”のものがない場合(ステップS502:NO)に、処理をステップS504に進める。
ステップS503において、経路探索処理部14は、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と送信元(FROM)アドレス(TA)との組が一致するものがあるか否かを判定する。経路探索処理部14は、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、冗長探索通知の冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と送信元(FROM)アドレス(TA)との組とが一致するものがある場合(ステップS503:YES)に、同じ末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されていると判定し、処理を終了する。また、経路探索処理部14は、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、この組が一致するものがない場合(ステップS503:NO)に、処理をステップS504に進める。
次に、ステップS504において、経路探索処理部14は、現在の経路本数の経路履歴に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報があるか否かを判定する。すなわち、経路探索処理部14は、冗長経路履歴記憶部122における現在の経路本数の冗長経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報があるか否かを判定する。経路探索処理部14は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報がある場合(ステップS504:YES)に、処理をステップS505に進める。また、経路探索処理部14は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報がない場合(ステップS504:NO)に、処理をステップS507に進める。
ステップS505において、経路探索処理部14は、当該冗長経路情報の経路コスト情報の値が、(受信コスト情報+1)の値より大きいか否かを判定する。経路探索処理部14は、該冗長経路情報の経路コスト情報の値が、算出コスト情報の値より大きい場合(ステップS505:YES)に、処理をステップS506に進める。また、経路探索処理部14は、該冗長経路情報の経路コスト情報の値が、(受信コスト情報+1)の値以下である場合(ステップS505:NO)に、処理を終了する。
ステップS506において、経路探索処理部14は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)及び送信元(FROM)アドレス(TA)と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報に変更する。このように、経路探索処理部14は、既に記録されている冗長経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致するものがある場合には、記録されている経路コスト情報と(受信コスト情報+1)とを比較し、値が小さい方の冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部122に残し、処理を終了する。
また、一方のステップS507において、経路探索処理部14は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)及び送信元(FROM)アドレス(TA)と、(受信コスト情報+1)とを含む冗長経路情報を経路履歴に追加する。すなわち、経路探索処理部14は、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)及び送信元(FROM)アドレス(TA)と、(受信コスト情報+1)とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部122に記憶させて、処理を終了する。
<中継装置20における冗長経路の確定処理>
次に、図19を参照して、中継装置20における冗長経路の探索処理について詳細に説明する。
図19は、中継装置20における冗長経路の確定処理の一例を示すフローチャートである。
この図において、まず、中継装置20が、冗長確定通知を受信する(ステップS601)。すなわち、中継装置20が、ルート装置10からの冗長確定通知を受信した場合に、経路確定処理部25は、冗長確定通知を取得する。
次に、経路確定処理部25は、冗長確定通知に含まれる発信元アドレス(SA)を有する冗長経路情報を検索する(ステップS602)。すなわち、経路確定処理部25は、冗長経路履歴記憶部222における現在の経路本数の冗長経路情報のうちから、冗長探索通知の発信元アドレス(SA)と一致する冗長経路情報を検索する。
次に、経路確定処理部25は、検索した冗長経路情報の経路確定フラグを“Yes”に変更する(ステップS603)。
次に、経路確定処理部25は、検索した冗長経路情報の送信元(FROM)のノードに、冗長確定通知を転送する(ステップS604)。すなわち、経路確定処理部25は、検索した冗長経路情報の送信元(FROM)のMACアドレスを、受信先アドレス(RA)として、冗長確定通知を転送して、処理を終了する。
<低消費電力モードへの変更処理>
次に、図20及び図21を参照して、上述のステップS103の処理である低消費電力モードへの変更処理について詳細に説明する。
図20は、本実施形態における不要な中継装置20の低消費電力モードへの変更処理の一例を示すフローチャートである。また、図21は、本実施形態における不要な中継装置20の低消費電力モードへの変更処理の一例を説明する図である。
まず、ルート装置10は、探索終了通知を送信する(ステップS701)。すなわち、ルート装置10の経路確定処理部15が、図21のステップS701に示すように、探索の終了を指示する探索終了通知をブロードキャストなどで各中継装置20に送信する。そして、各中継装置20は、探索終了通知を受信した場合、探索終了通知を受信した隣接ノード以外の隣接ノードに、探索終了通知を転送する。なお、以下、ブロードキャストを例として説明するが、ブロードキャストに限定されることなく、例えば、ルートノードが属性を把握している各ノードに対して、ユニキャストで通知を送ることとしてもよい。
次に、各中継装置20は、経路探索を中止する(ステップS702)。すなわち、経路探索処理部24は、図21のステップS702に示すように、受信した探索終了通知に応じて、冗長経路の探索処理を終了する。
また、電源制御部234は、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報と、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報とに基づいて、自装置が、最短経路及び冗長経路のいずれかに確定されているか否かを判定する。すなわち、電源制御部234は、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報及び冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報のいずれかに、経路確定フラグが“Yes”である履歴情報があるか否かを判定する。
電源制御部234は、最短経路履歴記憶部221及び冗長経路履歴記憶部222のいずれにも経路確定フラグが“Yes”である履歴情報(経路情報)がない場合、且つ、自装置の属性がスタートノード又はゴールノードである場合に、自装置の属性情報をスリープノードに変更する。また、電源制御部234は、最短経路履歴記憶部221及び冗長経路履歴記憶部222のいずれにも経路確定フラグが“Yes”である履歴情報(経路情報)がない場合、且つ、自装置の属性がスタートノード又はゴールノードでない場合に、自装置の属性情報を不要ノードに変更する。
なお、図21に示す例では、中継ノードである中継装置20−5は、自装置の属性情報を不要ノードに変更する。
次に、ルート装置10は、各中継装置20にノード属性(属性情報)の通知を要求する(ステップS703)。ルート装置10のノード属性登録部133は、各ノードの属性情報の通知を依頼する属性送信要求を、ブロードキャストなどにより各中継装置20に送信する。
なお、図21のステップS703に示す例では、不要ノードに変更された中継装置20−5に属性送信要求が通知されている例を示している。
次に、各中継装置20は、ノード属性をルート装置10に通知する(ステップS704)。すなわち、中継装置20の属性通知パケット生成部233が、自装置の属性情報をルート装置10に送信する。
なお、図21のステップS704に示す例では、不要ノードに変更された中継装置20−5が、属性情報をルート装置10に送信している例を示している。
次に、ルート装置10は、ノード属性の変更を記録する(ステップS705)。すなわち、ルート装置10のノード属性登録部133は、各中継装置20から通知された属性情報を受信し、受信した属性情報のうち、変更のあった属性情報をノード情報記憶部124に記憶させる。
次に、不要ノード又はスリープノードの中継装置20が、自装置を低消費電力モードに変更する(ステップS706)。すなわち、自装置の属性情報を不要ノードに変更した中継装置20は、自装置への電源供給を停止する電源停止モード(電源OFF(オフ))に自装置を変更する。また、自装置の属性情報をスリープノードに変更した中継装置20は、スリープモードに自装置を変更する。なお、スタートノードがスリープ対象となった場合には、中継装置20は、ディープスリープとなり、自ノードのDTIM(Delivery Traffic Indication Message)を発行するタイミングでディープスリープから復帰するものとする。また、ゴールノードがスリープ対象となった場合には、中継装置20は、ライトスリープとなり、他ノードのTIM(Traffic Indication Message)を受信するとライトスリープから復帰するものとする。
なお、図21のステップS706に示す例では、不要ノードに変更された中継装置20−5が、自装置を電源停止モード(電源OFF(オフ))に変更している例を示している。
また、図21に示すように、中継装置20−7についても、上述と同様に低消費電力モードへの変更処理が行われて、スリープノードに変更される。
以上説明したように、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、メッシュネットワークの基点となり、無線通信により通信可能な少なくとも1つのルート装置10と、無線通信により通信可能な中継装置20である複数のノードとを備えている。ルート装置10は、末端ノードから自装置への最短経路とは異なる冗長経路をノードに対して探索させる冗長探索要求を、隣接ノード(第1の隣接ノード)に送信する処理を実行する。また、ルート装置10は、冗長探索要求に対する末端ノードからの冗長探索通知であって、末端ノードを識別する末端ノード情報と、冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、冗長経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む冗長探索通知を隣接ノードから受信する処理を実行する。また、ルート装置10は、受信した冗長探索通知に含まれる経路コスト情報及び末端ノード情報に基づいて、末端ノードごとの冗長経路を確定する処理を実行する。
また、中継装置20は、最短経路履歴記憶部221(確定済経路記憶部の一例)と冗長経路履歴記憶部222(冗長経路記憶部の一例)とを備える。ここで、最短経路履歴記憶部221は、末端ノードからルート装置10への最短経路(確定済経路の一例)の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される最短経路情報(確定済経路情報の一例)であって、当該最短経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む最短経路情報を記憶する。最短経路履歴記憶部221は、例えば、末端ノード情報と、末端ノードからルート装置10への最短経路に自装置が確定されているか否かを示す経路確定フラグ(最短確定情報)とを関連付けた最短経路情報を記憶する。また、冗長経路履歴記憶部222は、冗長経路を末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した末端ノード情報と、冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する。そして、中継装置20は、ルート装置10が送信した冗長探索要求を受信した場合に、自装置から直接通信可能な隣接ノード(第2の隣接ノード)に、冗長探索要求を転送する処理を実行する。また、中継装置20は、末端ノードからの冗長探索通知を受信し、受信した冗長探索通知と、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報と、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報とに基づいて、末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する処理を実行する。中継装置20は、冗長経路履歴記憶部222が既に記憶している冗長経路情報と、算出コスト情報とに基づいて、冗長探索通知として受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させるか否かを判定する処理を実行する。そして、中継装置20は、受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる場合に、経路コスト情報として算出コスト情報を含む冗長探索通知を、隣接ノードに転送する処理を実行する。
すなわち、本実施形態による中継装置20は、冗長探索通知を発信した末端ノード情報と、送信元情報と、経路コスト情報とを含む冗長探索通知を受信した場合に、受信した冗長探索通知と、確定済経路記憶部(例えば、最短経路履歴記憶部221及び冗長経路履歴記憶部222の確定済の経路の本数に対応する冗長経路情報のテーブル)が記憶する確定済経路情報(例えば、最短経路情報及び確定済の経路の本数に対応する冗長経路情報のテーブルが記憶する確定済の冗長経路情報)とに基づいて、受信した当該冗長探索通知における末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する。また、中継装置20は、冗長経路履歴記憶部222が既に記憶している冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、冗長探索通知として受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させるか否かを判定する。そして、中継装置20は、受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を経路コスト情報として含む冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送する。
これにより、ルート装置10が、冗長経路を確定させることができるとともに、中継装置20は、自装置が最短経路及び冗長経路のいずれでもない不要なノード(データ通信に貢献していない不要なノード)であることを判定することが可能になる。そのため、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、例えば、不要なノードである中継装置20の電源供給を停止するなどを行うことが可能になる。よって、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、冗長経路を確保しつつ、メッシュネットワークの消費電力を低減することができる。
また、本実施形態では、上述した冗長経路情報には、自装置が冗長経路に確定されたか否かを示す経路確定フラグ(冗長確定情報)が含まれている。ルート装置10は、確定した当該冗長経路に対応する送信元情報が示すノードに、冗長経路であることを通知する冗長確定通知であって、末端ノード情報を含む冗長確定通知を送信する。そして、中継装置20は、冗長確定通知を受信した場合に、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報のうち、受信した冗長確定通知に含まれる末端ノード情報に対応する当該冗長経路情報の経路確定フラグを、自装置が冗長経路に確定されたことを示す情報(例えば、“Yes”)に変更するとともに、当該冗長経路情報の送信元情報に対応する隣接ノードに冗長確定通知を転送する。そして、中継装置20は、最短経路履歴記憶部221が記憶する最短経路情報と、冗長経路履歴記憶部222が記憶する冗長経路情報とに基づいて、自装置が、最短経路及び冗長経路のいずれかに確定されているか否かを判定し、最短経路及び冗長経路のいずれにも確定されていない場合に、自装置の消費電力を低下させる低消費電力モードに、自装置を変更する。
これにより、中継装置20は、自装置がデータ通信に貢献していない不要なノード(不要ノード又はスリープノード)である場合に、自律的に低消費電力モードに変更することができる。
また、本実施形態では、ルート装置10は、中継装置20の属性情報と、中継装置20のノード情報とを関連付けて記憶するノード情報記憶部124と、ノード情報記憶部124に、中継装置20から受信した属性情報と、当該中継装置20のノード情報とを関連付けて記憶させるノード属性登録部133を備えている。
これにより、ルート装置10は、各中継装置20の属性情報を把握することができるので、データ通信に貢献していない不要なノードを適切に管理することができる。
また、本実施形態では、中継装置20は、自装置がいずれの末端ノードからの最短経路又は冗長経路にも確定されていない場合には、電力コストの加算(“1”ホップ数の加算)を行って、算出コスト情報として算出する。また、ルート装置10は、冗長経路履歴記憶部122が記憶している末端ノード情報が等しい冗長経路情報のうちで、経路コスト情報の値が最小の冗長経路情報を冗長経路として確定する。
これにより、経路コスト情報の値が小さい経路(短い経路)を優先して冗長経路として利用するので、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、メッシュネットワークの消費電力をより低減することができる。
また、本実施形態では、中継装置20は、自装置が他の末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されている場合に、電力コストの加算を行わずに、受信した経路コスト情報をそのまま算出コスト情報として算出する。
これにより、末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されている中継装置20を優先して冗長経路として利用するので、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、ネットワークの構築において、データ通信に貢献していない不要なノードの数を増やすことができる。
また、本実施形態では、ルート装置10及び中継装置20は、既に記録されている冗長経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(末端ノード情報)と一致するものがある場合には、記録されている経路コスト情報と算出コスト情報を比較し、値が小さい方の冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部(122,222)に記憶させる。
これにより、経路コスト情報の値が小さい経路(短い経路)を優先して冗長経路として利用するので、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、メッシュネットワークの消費電力をより低減することができる。
また、本実施形態では、中継装置20は、冗長経路の探索処理において、経路確定フラグが“Yes”の経路情報に、冗長探索通知の発信元アドレス(末端ノード情報)と一致するものがあるか否かを判定し、一致するものがある場合に探索処理を終了する。すなわち、中継装置20は、自装置が同じ末端ノードからの最短経路又は冗長経路に既に確定されている場合に、探索処理を終了する。
これにより、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、既に最短経路又は冗長経路に確定している中継装置20を新たな冗長経路として選定することを防ぐことができる。よって、本実施形態によるメッシュネットワークシステム1は、適切に冗長経路を確保できるように、メッシュネットワークを構築することができる。
また、本実施形態によるメッシュネットワークの制御方法は、以下のように、算出ステップと、判定ステップと、転送ステップと、確定ステップとを含んでいる。算出ステップにおいて、中継装置20が、冗長探索通知を発信した末端ノード情報と、送信元情報と、冗長経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む冗長探索通知を受信した場合に、受信した冗長探索通知と、確定済経路情報(例えば、最短経路情報及び確定済みの冗長経路情報)とに基づいて、末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する。また、判定ステップにおいて、中継装置20が、冗長経路履歴記憶部222が既に記憶している冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、冗長探索通知として受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させるか否かを判定する。転送ステップにおいて、中継装置20が、受信した末端ノード情報及び送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む冗長経路情報を冗長経路履歴記憶部222に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を経路コスト情報として含む冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送する。そして、確定ステップにおいて、ルート装置10が、冗長探索通知を受信し、受信した冗長探索通知に含まれる経路コスト情報及び末端ノード情報に基づいて、末端ノードごとの冗長経路を確定する。
これにより、本実施形態によるメッシュネットワークの制御方法は、冗長経路を確保しつつ、メッシュネットワークの消費電力を低減することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の実施形態において、第2通信部(112,211)が、無線LANによるデータ通信を行う例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2通信部(112,211)は、他の無線通信を利用してデータ通信を行ってもよいし、有線接続によりデータ通信を行ってもよい。
また、上記の実施形態において、中継装置20が、自装置を自律的に低消費電力モードに変更する一例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、メッシュネットワークシステム1は、中継装置20に外部から電源を供給し、ルート装置10から制御可能な電源装置を備え、ルート装置10が、データ通信に貢献していない不要なノードへの電源供給を外部から停止させてもよい。
また、上記の実施形態において、メッシュネットワークシステム1が、最短経路を生成する一例について説明したが、最短経路が手動やシミュレーションなどで、予め生成されていて、最短経路履歴記憶部(121,221)に予め最短経路情報が記憶されていてもよい。また、最短経路の生成方法は、IEEE802.11sのHWMPに限定されるものではなく、他の方式を利用して生成してもよい。
また、上記の実施形態において、最短経路を探索した際に、最短経路履歴を記録する処理(図11のステップS202)の後に、ノード属性を登録する処理(図11のステップS203)を実行する場合について説明したが、これら2つの処理は、逆の順番で処理されてもよい。また、中継装置20は、属性送信要求に応じて、ノードの属性情報を送信する場合について説明したが、最短経路の探索後に、属性送信要求を用いずに中継装置20から自発的にノードの属性情報を送信してもよい。また、メッシュネットワークシステム1は、最短経路履歴を記録する処理を、冗長経路の探索処理の場合と同様の方式で行ってもよい。
また、上記の実施形態において、ルート装置10と中継装置20とが、異なる構成である場合について説明したが、ルート装置10が中継装置20の機能を備える、又は中継装置20がルート装置10の機能を備えて2つの装置を兼用してもよい。例えば、自装置が通信の基点であるルートノードとなっている場合にはルート装置10として動作し、それ以外の場合には中継装置20として動作することとしてもよい。
なお、上述したメッシュネットワークシステム1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述したメッシュネットワークシステム1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述したメッシュネットワークシステム1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後にメッシュネットワークシステム1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1 メッシュネットワークシステム
10 ルート装置
11 ルート通信部
12 ルート記憶部
13 ルート制御部
14、24 経路探索処理部
15、25 経路確定処理部
111 第1通信部
112、211 第2通信部
121、221 最短経路履歴記憶部
122、222 冗長経路履歴記憶部
123、223 隣接ノード記憶部
124 ノード情報記憶部
125 探索状態記憶部
131 センタ通信処理部
132、231 最短経路生成部
133 ノード属性登録部
141、241 経路探索パケット生成部
142、242 経路探索更新部
143 経路本数管理部
151、251 経路確定更新部
152、252 経路確定パケット生成部
153 経路確定判定部
154 経路確定タイマー部
20,20−1〜20−7 中継装置
21 中継通信部
22 中継記憶部
23 中継制御部
224 最短経路ノード記憶部
225 属性判定ルール記憶部
226 接続デバイス情報記憶部
232 自ノード属性判定部
233 属性通知パケット生成部
234 電源制御部

Claims (5)

  1. メッシュネットワークの基点となる少なくとも1つのルート装置と、中継装置である複数のノードとを備え、
    前記中継装置は、
    前記メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記ルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、
    前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部と
    を備え、
    前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する処理と、
    前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定する処理と、
    受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送する処理と
    を実行し、
    前記ルート装置は、
    前記冗長探索通知を受信し、受信した前記冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報及び前記末端ノード情報に基づいて、前記末端ノードごとの前記経路コスト情報の値が最小となる経路を前記冗長経路として確定する
    ことを特徴とするメッシュネットワークシステム。
  2. 前記冗長経路情報には、自装置が前記冗長経路に確定されたか否かを示す冗長確定情報が含まれ、
    前記ルート装置は、
    確定した当該冗長経路に対応する前記送信元情報が示すノードに、前記冗長経路であることを通知する冗長確定通知であって、前記末端ノード情報を含む冗長確定通知を送信し、
    前記中継装置は、
    前記冗長確定通知を受信した場合に、前記冗長経路記憶部が記憶する前記冗長経路情報のうち、受信した前記冗長確定通知に含まれる前記末端ノード情報に対応する当該冗長経路情報の前記冗長確定情報を、自装置が前記冗長経路に確定されたことを示す情報に変更するとともに、当該冗長経路情報の前記送信元情報に対応する前記隣接ノードに前記冗長確定通知を転送する処理と、
    前記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報と、前記冗長経路記憶部が記憶する前記冗長経路情報とに基づいて、自装置が、前記確定済経路及び前記冗長経路のいずれかに確定されているか否かを判定し、前記確定済経路及び前記冗長経路のいずれにも確定されていない場合に、自装置の消費電力を低下させる低消費電力モードに、自装置を変更する処理と
    を実行することを特徴とする請求項1に記載のメッシュネットワークシステム。
  3. メッシュネットワークの基点となる少なくとも1つのルート装置と、中継装置である複数のノードとを備えるメッシュネットワークシステムの中継装置であって、
    前記メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記ルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、
    前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部と
    を備え、
    前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出する処理と、
    前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定する処理と、
    受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送する処理と
    を実行することを特徴とする中継装置。
  4. メッシュネットワークの基点となる少なくとも1つのルート装置と、中継装置である複数のノードとを有するメッシュネットワークの制御方法であって、
    前記中継装置は、
    前記メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記ルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、
    前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部と
    を備え、
    前記中継装置が、前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出するステップと、
    前記中継装置が、前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定するステップと、
    前記中継装置が、前記中継装置が、受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送するステップと、
    前記ルート装置が、前記冗長探索通知を受信し、受信した前記冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報及び前記末端ノード情報に基づいて、前記末端ノードごとの前記経路コスト情報の値が最小となる経路を前記冗長経路として確定するステップと
    を含むことを特徴とするメッシュネットワークの制御方法。
  5. メッシュネットワークにおけるデータの送信元及び送信先のいずれかのノードである末端ノードから前記メッシュネットワークの基点となるルート装置への確定済経路の中に自装置を経由する確定済経路がある場合に記憶される確定済経路情報であって、当該確定済経路の末端ノードを識別する末端ノード情報を含む確定済経路情報を記憶する確定済経路記憶部と、
    前記確定済経路とは異なる冗長経路を前記末端ノードから各ノードに対して探索させる冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記冗長探索通知を送信した直近のノードを識別する送信元情報と、前記末端ノードから自装置までの電力コストを算出した算出コスト情報とを関連付けた冗長経路情報を記憶する冗長経路記憶部と
    を備える中継装置としてのコンピュータに、
    前記冗長探索通知を発信した前記末端ノード情報と、前記送信元情報と、当該冗長探索通知が経由した当該末端ノードから当該送信元情報に対応するノードまでの経路の通信に関する電力コストを示す経路コスト情報とを含む前記冗長探索通知を受信した場合に、記確定済経路記憶部が記憶する前記確定済経路情報基づいて、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されているか否かを判定し、自装置が前記末端ノードからの前記確定済経路に確定されていない場合に、受信した当該冗長探索通知に含まれる前記経路コスト情報に自装置分のコストを加算して、受信した当該冗長探索通知における前記末端ノードから自装置までの算出コスト情報を算出するステップと、
    前記冗長経路記憶部が既に記憶している前記冗長経路情報と、受信した当該冗長探索通知に基づき算出した当該算出コスト情報とに基づいて、算出した当該算出コスト情報が、前記末端ノードからの前記冗長経路における最小のコストであるか否かによって、前記冗長探索通知として受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させるか否かを判定するステップと、
    受信した前記末端ノード情報及び前記送信元情報と、算出した当該算出コスト情報とを含む前記冗長経路情報を前記冗長経路記憶部に記憶させる場合に、算出した当該算出コスト情報を前記経路コスト情報として含む前記冗長探索通知を、自装置から直接通信可能な隣接ノードに転送するステップと
    を実行させるためのプログラム。
JP2014042973A 2014-03-05 2014-03-05 メッシュネットワークシステム、中継装置、メッシュネットワークの制御方法、及びプログラム Active JP6274913B2 (ja)

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