JP6272762B2 - 自動注射器 - Google Patents

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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/178Syringes
    • A61M5/20Automatic syringes, e.g. with automatically actuated piston rod, with automatic needle injection, filling automatically

Description

本発明は、薬剤の用量を投与するための自動注射器に関する。
注射をすることは、使用者および医療専門家にとって精神的にも物理的にもいくつかの危険および課題を引き起こすプロセスである。
注射デバイス(すなわち、薬剤容器から薬剤を送達することができるデバイス)は通常、手動デバイスおよび自動注射器の2つの部類に分けられる。
手動デバイスでは、使用者は、流体を針の中に通すための機械的エネルギーを与えなければならない。これは通常、注射時に使用者が継続して押さなければならない何らかの形のボタン/プランジャによって行われる。使用者には、この手法による非常に多くの不都合がある。使用者がボタン/プランジャを押すことをやめれば、注射薬もまた止まることになる。このことは、デバイスが適正に使用されなければ(すなわち、プランジャがその末端位置まで完全に押されなければ)、使用者が過少用量を送達する可能性があることを意味する。特に患者が高齢である、または器用さに問題がある場合には、注射力が使用者にとって高すぎることがある。
ボタン/プランジャの伸張が大きすぎることがある。したがって、使用者にとって完全に伸張したボタンに届くことが不自由なことがある。注射力とボタン伸張が組み合わさって手の震え/振れが生じることがあり、その結果、挿入された針が動くことになるので不快感が増す。
自動注射器デバイスは、注射治療の自己投与を患者にとってより容易なものにすることを目的とする。自己投与注射によって送達される現在の治療薬には、糖尿病(インスリン、およびより新しいGLP−1クラス薬)、片頭痛、ホルモン治療、抗凝固剤の薬物などが含まれる。
自動注射器は、標準的なシリンジからの非経口薬物送達に要する作業を完全または部分的に置き換えるデバイスである。これらの作業には、保護用シリンジキャップの取外し、患者の皮膚への針の挿入、薬剤の注射、針の除去、針の遮蔽、およびデバイスの再使用の防止が含まれうる。このデバイスにより、手動デバイスの不利点の多くが克服される。注射力/ボタン伸張、手振れが、また不完全な用量を送達する可能性が低減される。起動は多数の手段によって、たとえばトリガ・ボタン、または針の注射深さに至る動きによって行うことができる。一部のデバイスでは、流体を送達するエネルギーがばねによって与えられる。
特許文献1は、引張ばねが解放されたときに事前測定量の流体薬剤を自動的に注射する自動注射デバイスを開示している。引張ばねは、それが解放されたときアンプルおよび注射針を収納位置から展開位置まで動かす。その後、アンプルの内容物は、アンプルの内部でピストンを前に押し出す引張ばねによって排出される。流体薬剤が注射された後、引張ばねに蓄積されたねじり力が解放され、注射針は、その元の収納位置まで自動的に引き戻される。
高粘性薬剤は、比較的細い注射針を通して放出するには強い力を必要とする。こうした力を得るには強い駆動ばねが必要になる。このため、針を皮膚に挿入するときに使用者が感じる衝撃が強くなり、また注射を起動するときに使用者が感じる力が強くなる。
米国特許出願公開第2002/0095120A1号
本発明の目的は、改善された自動注射器を提供することである。
この目的は、請求項1による自動注射器によって達成される。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に与えられている。
本明細書の文脈では、近位という用語は注射時に患者へ向かう方向を表し、遠位という用語は、その反対に患者から遠ざかる方向を指す。内向きという用語は、自動注射器の縦軸へ向かう半径方向を指すのに対し、外向きという用語は、その反対に縦軸から半径方向に遠ざかる方向を指す。
例示的な一実施形態では、薬剤の用量を投与するための注射デバイスは、近位端および遠位端を有するケースと、シリンジを収容するように適合されたキャリアと、トリガ・ボタンとを備える。第1の状態では、トリガ・ボタンは、ケースおよび/またはキャリアにカップリングされ、かつケースの遠位端に当接する。中間状態では、ケースは、キャリアおよびトリガ・ボタンに対して近位に動き、トリガ・ボタンはキャリアと係合する。第2の状態では、トリガ・ボタンおよびキャリアはケースに対して近位に動き、トリガ・ボタンはキャリアおよびケースと係合解除する。
例示的な一実施形態では、トリガ・ボタンは、ケースおよびキャリアと係合するように適合された偏向可能梁を含む。ケースは、梁と係合するように適合されたケース戻り止めを含む。梁は、ケース戻り止めと係合するように適合された第1の斜面を含む。キャリアは、梁と係合するように適合されたキャリア戻り止めを含む。梁は、キャリア戻り止めと係合するように適合された第2の斜面を含む。第1の状態では、梁はケース戻り止めおよび/またはキャリア戻り止めと係合する。第2の状態では、梁はケース戻り止めと係合し、かつキャリアに当接する。中間状態では、梁はキャリア戻り止めと係合し、かつケースに当接する。
本発明のさらなる適用可能範囲は、以下に示される詳細な説明から明らかになろう。しかし、詳細な説明および具体的な諸例は、本発明の好ましい諸実施形態を示しているが、当業者には本発明の趣旨および範囲内の様々な変更および修正がこの詳細な説明から明らかになるので、単に例示的に示されているにすぎないことを理解されたい。
本発明は、以下に示される詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されよう。図面は単に例証として示されており、したがって本発明を限定するものではない。
A及びBは、キャップおよび保護ニードル・シースを除去した後の自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、ケースをシャーシに対して近位方向に動かしてある自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、トリガ・ボタンが押し下げられている自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、針前進時の自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、針が伸長近位位置にある自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、薬剤送達時の自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、ストッパがシリンジの近位端の近くに位置している自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、送達後にケースをシャーシに対して遠位方向に動かしてある自動注射器の2つの縦断面図である。 A及びBは、針が針安全位置に後退している自動注射器の2つの縦断面図である。 A〜Dは、自動注射器のシャーシに対するキャリアの動きを制御するための戻り止め機構を4つの異なる状態で示す概略図である。 A〜Fは、第1のカラーの動きを制御するための針伸長機構を6つの異なる状態で示す概略図である。 A〜Cは、シリンジ後退制御機構を3つの異なる状態で示す概略図である。 A〜Cは、注射の終わりを示すためのフィードバック解放機構を3つの異なる状態で示す概略図である。 A〜Cは、プランジャ解放機構を3つの異なる状態で示す概略図である。 A〜Cは、ボタン解放機構を3つの異なる状態で示す概略図である。 プランジャ解放機構の一代替実施形態の等角図である。 ボタン解放機構の一代替実施形態の縦断面図である。 A及びBは、戻り止め機構の一代替実施形態の縦断面図である。 戻り止め機構の第3の実施形態の縦断面図である。 フィードバック解放機構の一代替実施形態の縦断面図である。 A及びBは、針後退および針伸長に対する戻り止め機構の機能を実行するようにも配置されている、針伸長制御機構の一代替実施形態の縦断面図である。 図21の針伸長制御機構の等角図である。 A及びBは、戻り止め機構の機能を実行するようにも配置されている、針伸長制御機構の第3の実施形態の縦断面図である。 図23の針伸長制御機構の等角図である。 A及びBは、フィードバック解放機構の第3の実施形態の縦断面図である。 A及びBは、トリガ・ボタンの代わりに巻付けスリーブ・トリガを有する自動注射器の別の実施形態である。 代替フィードバック解放機構が作動する前の自動注射器の遠位端の縦断面図である。 図27の代替フィードバック解放機構が解放後の自動注射器の遠位端の縦断面図である。
すべての図で、対応する各部分は同じ参照記号で示される。
本明細書の用語で傾斜係合とは、2つの構成要素の少なくとも一方が、脇へ曲がることが妨げられなければ、これらの構成要素が軸方向に互いに押されたときに脇へ曲げられるようにして他方の構成要素を係合するための斜面を有する、2つの構成要素の間の係合である。
図1aおよび図1bは、自動注射器1の異なる断面平面における2つの縦方向断面を示し、これら異なる切断平面は互いに約90°回転しており、自動注射器1は、注射を開始する前の初期状態にある。自動注射器1はシャーシ2を備える。以下では、シャーシ2は一般に、定位置に固定されていると見なされ、したがって、他の構成要素の動きはシャーシ2に対して記述される。中空注射針4を有するシリンジ3(例えば、Hypakシリンジ)は、自動注射器1の近位部分に配置される。自動注射器1またはシリンジ3が組み立てられるときに、保護用針遮蔽物(図示せず)が針4に取り付けられる。ストッパ6が、シリンジ3を遠位で封止するために、かつ薬物Mを中空針4に通して変位させるために配置される。シリンジ3は管状キャリア7の中に保持され、その中のその近位端で支持される。キャリア7は、摺動可能にシャーシ2の中に配置される。
圧縮ばねの形状の駆動ばね8が、シャーシ7の遠位部分に配置される。プランジャ9は、駆動ばね8の力をストッパ6へ転送する働きをする。
駆動ばね8は、キャリア7の遠位キャリア端面10と、プランジャ9の遠位に配置されたスラスト面11との間に装填される。
キャリア7は、薬剤Mをシリンジ3から排出するために必要な構成要素であるシリンジ3、駆動ばね8およびプランジャ9を収容する主要要素である。したがって、これらの構成要素は駆動サブアセンブリと呼ぶことができる。
シャーシ2およびキャリア7は、管状ケース12の中に配置される。トリガ・ボタン13は、ケース12の遠位端に配置される。プランジャ解放機構27においては、ペグ14がトリガ・ボタン13の遠位端面から近位方向Pに、駆動ばね8の内側のプランジャ9のスラスト面11から始まり遠位に延びる2つの弾性アーム15の間に突出し、それによってこれらが、図14Aに示された初期状態Aにおいて互いの方に曲がることが阻止される。図14Aでは、弾性アーム15のうちの1つだけが、原理を例示するために示されている。外に向かっては弾性アーム15は、遠位キャリア端面10の遠位に取り付けられた遠位キャリア・スリーブ17のそれぞれの第1の凹部16に捕捉され、駆動ばね8の内側に配置される。第1の凹部16に弾性アーム15が係合することにより、キャリア7に対するプランジャ9の軸方向の並進運動が阻止される。弾性アーム15には、駆動ばね8の加重を受けたプランジャ9とキャリア7の間の相対運動によって内向きに曲がるように傾斜が付けられているが、これは初期状態Aではペグ14によって妨げられる。
キャリア7は、相対並進運動を阻止するために、図10Aから図10Dにさらに詳しく示されている戻り止め機構18によってシャーシ2にロックされる。
トリガ・ボタン13は最初、ボタン解放機構26によってケース12に係合されており、押し下げることができない。ボタン解放機構26は、図15Aから図15Cに詳細に示されている。ここで図15Aを参照すると、ボタン解放機構26は、トリガ・ボタン13上に弾性近位梁13.1を備え、近位梁13.1は、外向きの第1の斜面13.2および内向きの第2の斜面13.3を有する。図15Aに示された第1の状態Aでは、内向きの第2の斜面13.3は、キャリア7の傾斜したキャリア戻り止め7.4に係合されて、トリガ・ボタン13が遠位端Dから離れて動かないようになっている。トリガ・ボタン13は、近位ではケース12とキャリア7の両方に当接し、したがって、近位方向Pに押し下げられないようになっている。
図1Aおよび図1Bを再び参照すると、別の圧縮ばねの形をした制御ばね19がキャリア7の周囲に配置され、近位の第1のカラー20と遠位の第2のカラー21の間で作動する。制御ばね19はキャリア7を、したがって駆動サブアセンブリを、針伸長では近位方向Pに、針後退では遠位方向Dに動かすために使用される。
図1Aおよび図1Bに示される状態の前に、キャップ22がケース12の近位端に取り付けられ、保護ニードル・シースは、依然として針4およびニードル・ハブを覆って定位置にある。キャップ22の内側スリーブ22.1は、シャーシ2の内側に、保護ニードル・シースを覆って配置される。内側スリーブ22.1の中には返し23が付いている。返し23は、合同軸方向並進運動を得るために保護ニードル・シースに係合される。
自動注射器1の一連の動作は以下の通りである。
使用者がキャップ22をケース12の近位端から引き抜く。返し23が保護ニードル・シースをキャップ22に接合する。したがって、キャップ22が取り外されると保護ニードル・シースもまた取り外される。図1Aおよび図1Bは、キャップ22およびニードル・シースが取り外されている自動注射器1を示す。キャリア7およびシリンジ3は、図10Aにあるような状態Aの戻り止め機構18によって、近位方向Pに動くことが阻止される。ここで図10Aを参照すると、戻り止め機構18は、内に向かって突き出る第1の梁ヘッド2.2を伴うシャーシ2上に弾性梁2.1を備える。第1の梁ヘッド2.2は、近位の第3の斜面2.3を有する。戻り止め機構18はさらに、近位の第4の斜面7.2および遠位の第5の斜面7.3を有するキャリア7上に菱形斜面部材7.1を備える。状態Aでは、第1の梁ヘッド2.2の丸みをつけた遠位側が、遠位の方向Dに斜面部材7.1に当接して、シャーシ2に対して近位方向Pにキャリア7が動くことを阻止する。弾性梁2.1が外に向かって偏向しないようにするために、ケース12の上にリブが設けられ、それによって、キャリア7もまたシャーシ2に対して動かないようになる。
再び図1Aおよび図1Bを参照すると、使用者はケース12をつかみ、近位端Pでケース12から突き出るシャーシ2を注射部位(例えば患者の皮膚)に当てる。自動注射器1が注射部位に当てられ押されると、ケース12は、シャーシ2に対して近位方向Pに、図2Aおよび図2Bに示される前進位置まで並進運動する。第2のカラー21は、ケース12にロックされ、ケース12と共にシャーシ2に対して、また自動注射器1の他のほぼすべての構成要素に対して動かされ、それによって、図11Aに詳細に示された状態Aになっている針伸長制御機構24によりシャーシ2によって近位方向Pに動かないようにしてある第1のカラー20に当たって、制御ばね19がわずかに圧縮される。次に図11Aを参照すると、矢じりの形をした弾性部材20.1が第1のカラー20上の近位に配置されている。矢じり20.1を有する第1のカラー20は、圧縮された制御ばね19の負荷を受けて近位方向Pに押されている。矢じり20.1上の外向きの斜面20.2は、シャーシ2の遠位の第7の斜面2.4と相互に作用して矢じり20.1を内向きの方向Iに傾斜させるが、この方向Iは、キャリア7に内向きに当接する矢じり20.1によって阻止されている。したがって、第1のカラー20は、近位方向Pに並進運動することができない。
矢じり20.1は、図1〜9の丸くなった矢じり20.1などの、図11A〜11Fとは異なる形状を有することができる。矢じり20.1の機能は、この変形による影響を受けない。
再び図2Aおよび図2Bを参照すると、図12Aに詳細に示された状態Aのシリンジ後退制御機構25により、第2のカラー21はケースにロックされている。次に図13Aを参照すると、シリンジ後退制御機構25は、第2のカラー21上の弾性近位梁21.1を備え、この近位梁21.1は、内向きボス21.3および遠位外向きの第8の斜面21.4がある第2の梁ヘッド21.2を有する。遠位外向きの第8の斜面21.4は、遠位方向Dに制御ばね19の負荷を受ける第2のカラー21によって第2の梁ヘッド21.2を内向き方向Iに傾斜させるようにして、傾斜した第2のケース戻り止め12.2に係合されるが、内向き方向Iに反ることは、キャリア7に内向きに当接する内向きボス21.3によって阻止されている。
再び図2Aおよび図2Bを参照すると、使用者がケース12を注射部位から遠くへ動かすと、制御ばね19が伸長して、自動注射器1を、キャップ22が取り外された後の、図1Aおよび図1Bに示されるような初期状態に戻す。
図2Aおよび図2Bにあるような状態では、キャリア7は、近位方向Pに動くことが戻り止め機構18によって引き続き阻止されるが、ケース12がその前進位置にある場合には、ケース12上のリブもまた動いており、また弾性梁2.1の外向き偏向がもはや妨げられないので、戻り止め機構18はロック解除される。戻り止め機構18によってシャーシ2にロックされているキャリア7に対してケース12が動くことにより、ボタン解放機構26は、図15Bに示された中間状態Bに切り換えることになる。ケース12が動かされると、トリガ・ボタン13は、近位梁13.1上の内向きの第2の斜面13.3がキャリア7に配置された斜面キャリア戻り止め7.4に係合した状態で、キャリア7に当接したままである。ケース12は、近位方向Pにさらに並進運動するとき、近位梁13.1を外側で支持し、それによってトリガ・ボタン13をキャリア7にロックする。ここでトリガ・ボタン13は、ケース12の遠位端Dから突出し、押される準備ができている。
図2Aおよび図2Bにあるような状態では、使用者は、トリガ・ボタン13を近位方向Pに押し下げる。トリガ・ボタン13がキャリア7に当接するので、キャリア7はシャーシ2を近位方向Pに押し、キャリア7とシャーシ2は戻り止め機構18内で相互に作用する。トリガ・ボタン13を押す使用者が及ぼす力は、トリガ・ボタン13とケース12の間ではなく、シャーシ2を介して注射部位の上へ変換される。戻り止め機構18は、使用者がトリガ・ボタン13を押すときに抵抗力を与える。所定の値を超える力を使用者が加えると、戻り止め機構18は解放されて注射サイクルが開始する。次に、状態Bの戻り止め機構18を示す図10Bを参照すると、シャーシ2上の弾性梁2.1は、キャリア7上の菱形斜面部材7.1からの負荷を受けて湾曲し始めて、弾性エネルギーを蓄積する。斜面部材7.1上の近位の第4の斜面7.2にもかかわらず、第1の梁ヘッド2.2の接触面と近位の第4の斜面7.2の接触面の間の摩擦により、第1の梁ヘッド2.2が外向きの方向Oに動くことは、弾性変形した梁2.1のまっすぐになる力が摩擦に打ち勝つのに十分なだけ大きくなるまで阻止される。この時点で、弾性梁2.1は、外向きの方向Oに偏向してキャリア7の進路の外に動き、それによって、キャリア7が近位方向Pに並進運動することが可能になる。キャリア7が近位の方向Pに十分遠くへ進むと、キャリア7上の菱形斜面部材7.1は第1の梁ヘッド2.2の下を通過し、それによって梁ヘッド2.2は、緩和すると共に菱形斜面部材7.1の遠位後方で内向き方向Iに戻ることが図10Cに示された状態Cで可能になり、同時に、シャーシ2に対して遠位方向Dにキャリア7が並進運動することが抑制される。
キャリア7が第1のカラー20に対して近位方向Pに十分遠くへ摺動すると、針伸長制御機構24は、図11Bに示されたような状態Bに切り換えられる。図11Bでキャリア7は、第1のカラー20上の矢じり20.1が内側でもはや支持されないように、近位方向Pに並進運動してしまっている。これは、キャリア7内の第2の凹部7.5によって実現することができる。次に矢じり20.1は、制御ばね19の負荷を受けて第2の凹部7.5の中へ内向き方向Iに偏向されて、図11Cに示されたような状態Cに達する。ここで第1のカラー20は、シャーシ2からデカップリングされる。代わりに矢じり20.1は、内向きの第9の斜面20.3で第1のカラー20をキャリア7にカップリングして、キャリア7上の遠位の第10の斜面7.6を第2の凹部7.5の近位端に係合する。したがって、制御ばね19は、この点から近位の方向Pにキャリア7を引き続き動かす。使用者は、針4をその行程のある割合だけ前進させるが、針4が近位端Pから突き出る前に、制御ばね19が挿入を引き継ぐ。したがって、使用者が経験することは、針を手動で挿入することではなく、ボタンを押すことである。
戻り止め機構18は、変位を加えるのではなく力を加える使用者に依拠する。その加えられた力が戻り止めの向きを変えるのに必要な力を超えた後、使用者はトリガ・ボタン13を十分に押して、第1のカラー20の向きが変わることを確実にする。使用者が戻り止めを動かせなかった場合には、トリガ・ボタン13は、図2Aおよび図2Bに示されたようなその未使用の、使用する準備ができている状態に戻る。この機能により、自動注射器1が不定の状態に達することが回避される。
図3Aおよび図3Bは、トリガ・ボタン13が、制御ばね19がキャリア7にカップリングすると共にキャリア7を引き続き前方に動かすのに十分なだけ押し下げられているものの、ケース12にはまだ当接していない状態の自動注射器1を示す。
第1のカラー20にカップリングされたキャリア7は、制御ばね19によって駆動されて近位方向Pに並進運動する。シリンジ3がキャリア3との合同軸方向並進運動が得られるように配置されているので、シリンジ3と針4もまた並進運動し、そのため針4は、近位端Pから突き出ると共に注射部位に挿入されることになる。トリガ・ボタン13は、ケース12に対してその初期位置に戻り、それによって近位梁13.1は、キャリア戻り止め7.4内の斜面と係合する内向きの第2の斜面13.3によって、外向き方向Oに偏向され、したがって近位梁13.1は、第1のケース戻り止め12.1の中へ偏向し、キャリア7からケース12に掛止する。キャリア7はさらに、近位方向Pに並進運動して近位梁13.1の内向き偏向を阻止し、したがって、外向きの第1の斜面13.2は、第1のケース戻り止め12.1から係合解除することができない。
針4が、図4Aおよび図4Bに示されたような完全挿入深さに達する直前に、トリガ・ボタン13上のペグ14が、キャリア7上の弾性アーム15の間から、弾性アーム15が内向きに偏向することが可能になるのに十分なだけ引き出される。したがって、プランジャ解放機構27は、弾性アーム15がもはやペグ14によって内側で支持されていない、図14Bに示された状態Bに達する。第1の凹部16における弾性アーム15の傾斜係合により、弾性アーム15は、駆動ばね8の負荷を受けて内向き方向Iに偏向されて、図14Cに示された状態Cに達する。したがって、プランジャ9はキャリア7から解放され、駆動ばね8によって近位方向Pに駆動されて、薬剤Mを排出する準備ができる。弾性アーム15の間からペグ14を引き出す力は、制御ばね19によって与えられるが、弾性アーム15をキャリア7との係合から偏向させるのに必要な力は、駆動ばね8によって与えられる。
プランジャ9が動き、ストッパ6までの空隙を塞ぐ一方で、キャリア7の近位方向Pの動きは、制御ばね19が第1のカラー20を押すことによって完了する。針伸長時にキャリア7がシャーシ2に対して動くと、針伸長機構24は、図11Dに示された状態Dに達する。矢じり20.1は、キャリア7と共に動いているが、シャーシ2によって依然として内向きに偏向されたままであり、それによって、第1のカラー20がキャリア7から係合解除されることが阻止される。以下で説明する後退を可能にするには、矢じり20.1は外向き方向Oに偏向できなければならない。外向き偏向を可能にするために、矢じり20.1は、図11A〜11Fに示されたシャーシ2の部分を越えてシャーシ2の開口部2.5のすぐ隣へ近位に進む。しかし、ケース12が、制御ばね19の負荷を受けて注射部位に押し付けられたままで、所定の距離を越えて遠位方向Dに戻ることができない限り、矢じり20.1は、その針伸長のための動きのおよそ後の半分の間、ケース12の第1のリブ12.3(図11A〜11Fには図示せず、図4A〜7A参照)によって、外向き方向Oに偏向しないようになる。
次に、針4は、図5Aおよび図5Bに示されるように、注射部位に完全に挿入される。
トリガ・ボタン13が押されてから針4が完全に挿入するまでの間の時間は非常に短いが、この時間内にいくつかの機械的操作が行われる。針伸長深さは、キャリア7によって、ケース12に対してではなくシャーシ2に対して規定され、したがって、使用者がたじろいだり、または自動注射器1を皮膚にしっかりと保持しなかったりした場合でも、ケース12が遠位方向Dに動くだけで、注射深さは一定のままである。
プランジャ9が駆動ばね8の力を受けてストッパ6までの空隙を塞ぐとすぐに、ストッパ6は、シリンジ3の中で近位方向Pに押されて、薬剤Mを針4経由で変位させる。
図6Aおよび図6Bに示されたように、ストッパ6がほとんどシリンジ3の底に達している薬剤の排出の終了の直前に、フィードバック構成要素28が解放される。公差が積み重なることにより(シリンジ3によるのが最も顕著)、フィードバックは必ず薬剤が完全に排出される前に解放されなければならないことが必要になる。さもなくば、部材の特定の組合せによって、フィードバックは必ずしも解放するとは限らない。フィードバック構成要素28は、プランジャ9上の弾性アーム15とトリガ・ボタン13のペグ14上の近位延長部14.1に当接するように配置された遠位端部分28.2との間に配置された、細長い部分28.1を備える。2つの第2の弾性アーム30は、プランジャ9から始まり、遠位方向Dに延びる。フィードバックばね29は、近位でプランジャ9のリブを支承することによって、また遠位でフィードバック構成要素28の遠位端部分28.2を支承することによって、フィードバック構成要素28をプランジャ9に対して遠位方向Dに付勢するように配置される。
注:フィードバック構成要素28は、ボタン解放機構26の機能に影響を及ぼさないので、図を分かりやすくするために図15A、15Bおよび15Cには示されていない。フィードバック構成要素28を解放するためのフィードバック解放機構31が、図13A、13Bおよび13Cに概略的に示されている。ここで図13Aを参照すると、フィードバック解放機構31は第2の弾性アーム30を備える。傾斜内向きボス30.1が、それぞれの第2の弾性アーム30上に配置され、この傾斜内向きボス30.1は、第2の弾性アーム30がフィードバックばね29の負荷を受けて外向き方向Oに偏向されるようにして、フィードバック構成要素28の細長い部分28.1上のそれぞれの外向きの第11の斜面28.3と係合される。フィードバック解放機構31の初期状態Aでは、第2の弾性アーム30は、外向きに偏向されることがキャリア7の外側の支持によって阻止され、それによって、プランジャ9に対するフィードバック構成要素28の並進運動が阻止される。したがって、フィードバック構成要素28はプランジャ9と共に動き、図6Aおよび図6Bに示されているようにストッパ6がほとんどシリンジ3の底に達している、薬剤を完全に放出する直前まで状態Aのままである。この時点で、プランジャ9は、第2の弾性アーム30がキャリア7内の開口部7.22に達し、したがってキャリア7によってもはや外側で支持されないほどまでに、キャリア7に対して近位方向Pに並進運動してしまっている。したがってフィードバック解放機構31は、図13Bに示された状態Bに達している。傾斜内向きボス30.1と外向きの第11の斜面28.3の間の傾斜係合により、第2の弾性アーム30は、フィードバックばね29の負荷を受けて外向きに偏向され、それによって、フィードバック構成要素28がプランジャ9から係合解除されると共に、フィードバック構成要素28が、図13Cに示された状態Cでフィードバックばね29によって駆動されて、遠位方向Dに動くことが可能になる。したがって、フィードバック構成要素28は遠位方向Dに加速され、遠位端部分28.2はトリガ・ボタン13上のペグ14の近位延長部14.1に衝突して、薬剤送達がほとんど終わった(図7Aおよび図7B参照)という可聴および触感のフィードバックが使用者にもたらされる。
図7Aおよび図7Bは、ストッパ6がシリンジ3の底に完全に達している自動注射器1を示す。
上述のように、使用者は、制御ばね19の力を受けて遠位方向Dにケース12を数ミリメートル動かすことが、その動きが所定の距離未満である限り針4の位置に影響を及ぼすことなく可能である。いかなる時点においても、注射を終了させたい場合には、使用者は、その距離を越えてケース12が遠位方向Dに動くことを可能にしなければならない。図8Aおよび図8Bは、たとえば注射部位から持ち上げられたときシャーシが延ばされた自動注射器1を示しており、シャーシ2がケース12の近位端から突き出るように、ケース12が遠位方向Dに最後まで動かしてある。ケース12が動くと、第1のカラー20はキャリア7を解放し、次に、第2のカラー21はケース12から解放され、キャリア7を遠位方向Dに引っ張る。この切換えの順序は、両方のカラー20、21が同時にキャリア7に付けられていれば後退ができないので、クリティカルである。このクリティカルさは、ケース12の大幅な変位によってカラー20、21の切換えを分離することで克服される。
第1のカラー20の切換えは、図11Eおよび図11Fに示されている。図11Eで、ケース12は、例えば注射部位からの自動注射器1の取外しの間に、制御ばね19の負荷を受けて遠位方向Dに動くことが可能になっている。第1のリブ12.3(図示せず、図8A参照)は、矢じり20.1の外側後方から取り外される。第1のカラー20は、制御ばね19によって近位方向Pに依然として押されている。矢じり20.1上の内向きの第9の斜面20.3が、キャリア7上の遠位の第10の斜面7.6と係合することにより、矢じり20.1が外向き方向Oにシャーシ2の開口部2.5(図11A〜11Fに示されている)の中へ偏向され、針伸長制御機構24が図11Eに示されたような状態Eに達して、第1のカラー20がキャリア7からデカップリングされシャーシ2に掛止される。
ケース12がさらに、例えば注射部位からの取外しによってシャーシに対して遠位方向Dに動いているとき、シリンジ後退制御機構25は、その状態A(図12A参照)から図12Bに示された状態Bに切り換わる。ケース12と、ケース12にロックされた第2のカラー21とは一緒に遠位方向に動き、キャリア7は、上述のようにその状態C(図10C参照)で戻り止め機構18によって定位置に保持される。この動きにより、第2のカラー21上の近位梁21.1の第2の梁ヘッド21.2上の内向きボス21.3は、もはやキャリア7に内側で当たらない。代わりに内向きボス21.3は、傾斜した第2のケース戻り止め12.2に第2の梁ヘッド21.1が制御ばね19の負荷を受けて傾斜係合することにより、キャリア7中の第3の凹部7.7の中へ内向き方向Iに偏向される。したがって、シリンジ後退制御機構25は、第2のカラー21がケース12からデカップリングされ、キャリア7にカップリングされる図12Cに示されたような状態Cに達する。第2のカラー21によって加えられる小さい摺動力があるので、シリンジ後退制御機構25が状態Cに切り換わる前に、戻り止め機構18は、小さい制動力をキャリア7の動きに対し加え、それによって、針伸長制御機構24がすでに状態Eに切り換えられている場合に、ケース12の遠位方向Dの並進運動によってキャリア7を遠位方向Dに引っ張る。キャリア7が、第2のカラー21が切り換わる前に遠位方向Dにあまりに遠く動く場合には、ケース12は、後退を阻止する第3の凹部7.7の中へ内向きボス21.3が偏向できる前に行程から外れて進む。
戻り止め機構18の位置Cから開始すると(図10C参照)、キャリア7と、それゆえに菱形斜面部材7.1とは、制御ばね19の負荷を受けて遠位方向Dに並進運動する。したがって、菱形斜面部材7.1の遠位の第5の斜面7.3は、弾性梁2.1を内向き方向Iに偏向するようにして、弾性梁2.1の第1の梁ヘッド2.2上の近位の第3の斜面2.3と係合する。これにより、第2のカラー21がキャリア7に切り換わることを確実にするために必要な小さい制動力が、キャリア7の動きに対して加わる。弾性ブーム2.1および菱形斜面部材7.1は、第1の梁ヘッド2.2が図10Dに示された状態Dの斜面部材7.1から完全に内向きに偏向されるとすぐに、弾性梁2.1が菱形斜面部材7.1に接触することなく通過できるように、横向きにオフセットされる。
制御ばね19は、シャーシ2に当接している第1のカラー20によって、ケース内のその近位端に基礎が置かれる。制御ばね19の遠位端は、第2のカラー21をキャリア7と共に、それゆえに針4付きのシリンジ3と共に遠位方向Dに動かして、図10Dに示されたような戻り止め機構18に打ち勝つ。針4は、使用者が自動注射器を注射部位から取り外し、それによって自分で針を皮膚から引き抜いてニードル・シールドが前進できるようにする必要があるニードル・シールド付き自動注射器とは対照的に、使用者が、ケース12が十分遠くに並進運動できるようにするとすぐに、自動注射器1によって引き抜かれることに留意されたい。
後退の前に、プランジャ9のリブと、フィードバックばね29が基礎を置くフィードバック構成要素28の遠位端部分28.2との間の間隔は、フィードバックばね29の自由長よりも長いことに留意されたい。これは、キャリア7が後退するとき(すなわち、プランジャ9とフィードバック構成要素28の間の距離を減少させながら)、フィードバックばね29は再圧縮する必要がなく、したがって、いかなる制動力も与えないことを意味する。
用量の終了時および後退の前にフィードバック構成要素28がガタつかないようにするために、フィードバックばね29の自由長をプランジャ9のリブとフィードバック構成要素28の遠位端部分28.2との間の間隔と等しくすることが考慮されてよい。この場合には、後退時に、フィードバックばね29は再圧縮する必要があり、それによって、後退の最後の部分を駆動する力が減少する。それでも、フィードバックばね29は非常に低率であり、確実な後退のための受け入れ可能な許容限界内になるように計算されている。
後退は、図9Aおよび図9Bにあるように、遠位カラー21がケース12上の第1の後方止め具12.4と接触すると終わる。第1のカラー20上の矢じり20.1は、図11Fに示された状態Fでキャリア7によって内側で支持され、それによって、内向き方向Iに偏向することが阻止される。矢じり20.1の外向きの第6の斜面20.2は、ケース12の第1のリブ12.3の後ろに係合して、ケース12が近位方向Pに再び押されることを阻止する。矢じり20.1と第1のリブ12.3の間に隙間を設けて、裕度を与えることができる。
戻り止め機構18は、図10Aにあるように状態Aに戻ってキャリア7を、最初にしたようにシャーシ2に対して定位置にロックするが、ケース12がシャーシ2に対して動くことができないので、今度はロック解除することができない。
ここで、第1のカラー20のタブ20.4がケース12のインジケータ窓32を通して見えて、注射器1が使用されてしまっていることが示される。
図16は、プランジャ解放機構27の一代替実施形態の等角図である。プランジャ解放機構27は、キャリア7が針伸長のために近位方向Pに動かされるまで、プランジャ9がキャリア7に対して近位方向Pに動くことを阻止する。キャリア7とトリガ・ボタン13の相対的な動きがプランジャ9の解放を起動するのに用いられる図14のプランジャ解放機構27とは対照的に、図16の代替実施形態では、キャリア7が第2のカラー21に対して動くことによってプランジャ9を解放する。図16は、プランジャ解放前のプランジャ解放機構27を示す。第2のカラー21は、分かりやすさを向上するために透過的に示されている。プランジャ9は、駆動ばね8によって近位方向Pに押されている。プランジャ9を、前進させるためにはキャリア7の第12の斜面7.8を中心に回転しなければならない。プランジャ9の斜面部材9.1は、この第12の斜面7.8と係合するように配置される。斜面部材9.1の回転は、キャリア7の縦開口部7.9としてスプラインが付けられた第2のカラー21上の内側縦リブ21.5によって阻止される。ケース12および第2のカラー21は、同じ位置にとどまっており、すなわち、合同軸方向平行運動のために互いにカップリングされている。トリガ・ボタン13が押されると、駆動サブアセンブリの一部であるキャリア7およびプランジャ9は、最初は使用者がトリガ・ボタン13を押すことによって、次いで制御ばね19が前述のように第1のカラー20を介して引き継ぐことによって、近位方向Pに動く。キャリア7が第2のカラー21に対して近位方向Pに十分遠く動くと、カラー9上の斜面部材9.1は、第2のカラー21上の縦リブ21.5から離れ、駆動ばね8の負荷を受けて第12の斜面7.8と傾斜係合することにより、縦リブ21.5の近位端を通り過ぎて回転することができる。したがって、駆動ばね8は、薬剤Mを注射するためにプランジャ9を近位方向Pに前進させる。
図17は、ボタン解放機構26の一代替実施形態の縦断面図である。キャリア7とケース12の間でトリガ・ボタン13の基礎を切り換えることによって、皮膚接触における露出トリガ・ボタン13の外観を示す図15のボタン解放機構26とは異なり、図18のボタン解放機構26は、ロックされているがケース12の遠位端から突き出るトリガ・ボタン13で始まる。キャリア7がシャーシ2の皮膚接触によって遠位方向Dに動くと、トリガ・ボタン13を押し下げること、および自動注射器1を起動することが可能になる。これにより、順序づけられた動作が保証される。
図17の実施形態では、トリガ・ボタン13は2つの近位梁13.1を有し、そのそれぞれが傾斜外向きボス13.4を有する。図18に示された初期状態では、傾斜外向きボス13.4は、ケース12内のそれぞれの第4の凹部12.5に係合される。傾斜外向きボス13.4が第4の凹部12.5から係合解除することは、近位梁13.1が内向きに偏向しないように近位梁13.1を内側で支持するキャリア7によって阻止される。近位梁13.1上の内向き突起13.5は、キャリア7が初期状態で近位方向Pにさらに動くことを阻止するようにしてキャリア7上の第2のリブ7.10に当接する。キャリア7がシャーシ2の皮膚接触によって遠位方向Dに動くと、キャリア7の第1の窓7.11が内向き突起13.5の後ろに動き、その結果、近位梁13.1は、トリガ・ボタン13が押し下げられることによって第4の凹部12.5に傾斜係合することにより、内向きに偏向できるようになる。ここで、近位梁13.1は、ケース12によって外側で支持され、針4が後退してもキャリア7に係合したままである。したがって、トリガ・ボタン13はその初期位置に戻らず、自動注射器1が使用されてしまっていることが示される。
図18Aおよび図18Bは、戻り止め機構18の一代替実施形態の2つの縦断面を示す。菱形斜面部材7.1の周りを動く第1の梁ヘッド2.2の故に「レーストラック」機構と呼ばれることがある図10A〜10Dの戻り止め機構18は、シャーシ2に対するキャリア7の動きを制御する複数の機能を有する。図18Aおよび図18Bの代替の戻り止め機構18では、同じ効果を生じさせるために3つのクリップ7.12、7.13、2.6を使用する。
第1のクリップ7.12は、キャリア7上に外向き付勢弾性梁として配置されて、キャリア7から近位方向Pに延びる。第1のクリップ7.12は、シャーシ2が押し下げられる前に、というよりケース12が皮膚接触によって並進運動する前に、キャリア7が近位方向Pに動かないようにするために配置される。第1のチップ7.12は、並んだ2つの部分から構成される。第1の部分7.14は、凹部でシャーシ2に当接することによって、キャリア7が近位方向Pに動かないようにする。第2の部分7.15が、第1のクリップ7.12を解放するために、シャーシ12上の斜面機能12.6によって内向きに傾斜するように配置される外向き突出クリップ・ヘッドとして配置され、それによって、ケース12が皮膚接触によって近位方向Pに並進運動すると、キャリア7がシャーシ2からロック解除される。シャーシ2の縦スロット2.7は、ロック解除された後、第2の部分7.15が近位方向Pに摺動できるように配置される。第1のクリップ7.12とシャーシ2の間のわずかな摩擦力が、後退を確実にするために必要な制動力になる。
第2のクリップ7.13は、遠位方向Dに延びるキャリア7上の弾性梁として配置されて、近位斜面と共に外向きに突き出る第3の梁ヘッド7.16を有する。第3の梁ヘッド7.16は、キャリア7がその最初の位置から遠位方向Dに動かないようにするための、シャーシ2上の第3のリブ2.9に当たる後方止め具として機能する。キャリア7とシャーシ2は、第2のクリップ7.13と共にこの位置に、シリンジ3をキャリア7の中に挿入する前に組み合わされるが、これは第3の梁ヘッド7.16上の近位斜面によって容易になる。シリンジ3は、内向き偏向を阻止することによってクリップを定位置にロックし、それによって固定止め具が作り出される。
第3のクリップ2.6は、遠位方向Dに延びるシャーシ2上の弾性梁である。第3のクリップ2.6上の傾斜した第4の梁ヘッド2.8が、キャリア7の第5の凹部7.17に内側で係合するように配置される。第1のクリップ7.12がロック解除されると、使用者は、トリガ・ボタン13を押し下げて近位方向Pにキャリア7を押すことによって、第3のクリップ2.6に負荷をかけることができる。第3のクリップ2.6は圧縮の負荷をかけられ、すなわち、外向きに曲がり、キャリア7との傾斜係合により急に解放されて、図10Bに示されたものと同様の戻り止め機能が得られる。
図19は、図18Aおよび図18Bの実施形態の一変形形態である戻り止め機構18の第3の実施形態の縦断面図である。この実施形態では、第3のクリップ2.6の戻り止め機能が第1のクリップ7.12に追加されている。ケース12とキャリア7の間のロックは同じように解除されるが、戻り止めは、第1のクリップ7.12を内向きの第2のレベルに偏向することによって得られ、これは、第2の部分7.15用のスロット2.7を有しないシャーシ2によって実現される。代わりに第2の部分7.15は、ケース12上の斜面機能12.6によって内向きに傾斜した後、シャーシ2とキャリア7の間の軸方向負荷によってシャーシ2の内部でさらに内向きに傾斜しなければならず、それによって、これらの係合が急に解除される。
図20は、フィードバック解放機構31の一代替実施形態の縦断面図である。フィードバックばね29がプランジャ9とフィードバック構成要素28の間で作用する図13のフィードバック解放機構31とは対照的に、図20に示された実施形態では、フィードバックばね29はケース12とフィードバック構成要素28の間で作用する。針伸長時、フィードバックばね29は、フィードバック構成要素28がキャリア7と共にケース12に対して動くにつれて圧縮される。フィードバック構成要素28がプランジャ9によって用量の終了直前に解放されると、フィードバック構成要素28は遠位方向Dに動き、トリガ・ボタン13に衝突する。図13とは異なり、フィードバックばね29は、プランジャ9ではなくケース12に基礎が置かれているので、針後退時に再圧縮されない。
図21Aおよび図21Bは、針後退および針伸長に対する戻り止め機構18上の戻り止め機能を実行するようにも配置されている針伸長制御機構24の一代替実施形態の縦断面を示す。図22は、対応する等角図を示す。第1のカラー20上の第4のクリップ20.5が、キャリア7上の第4のリブ7.18と係合するための内向き近位の第13の斜面20.6を有する梁ヘッドと共に、弾性梁として配置され、使用前、針伸長時、および薬剤放出時に第1のカラー20をキャリア7と係合しておくために、ケース12によって外側で支持される。ケース12がキャリアに対して遠位方向に動くと、例えば、使用者が注射の終了時にケース12を注射部位から離して持ち上げると、ケース12内の第6の凹部12.7が第4のクリップ20.5の外側後方に動かされ、キャリア7が第2のカラー21によって遠位方向Dに引っ張られるときに、第4のクリップ20.5を解放することが可能になる。第4のクリップ20.5は外向きに傾斜しなければならないので、第4のクリップ20.5を解放するのに小さい力が必要になり、それによって後退戻り止めが実現される。
シャーシ2上の第5のクリップ2.10が、使用前に第1のカラー20上のブロック20.7に当接して、第1のカラー20が、したがって第1のカラー20と係合したキャリア7が近位方向Pに動くことを阻止する。解放するには、第5のクリップ2.10が外向きに、かつブロック20.7の上方に偏向されなければならない。第5のクリップ2.10の外向き偏向は、最初はケース12によって阻止される。ケース12が皮膚接触によって動くと、ケース12の第2の窓12.8が第5のクリップ2.10の外側に現われて、外向き偏向が可能になる。次に、第5のクリップ2.10は、ボタンを押し下げることによってキャリア7が近位方向Pに押されると、第4のクリップ20.5によりキャリア7の並進運動が第1のカラー20に対して近位方向Pに、その逆ではなく可能になるので、キャリア7上の第14の斜面7.19によって偏向される。針伸長に対する戻り止めは、第5のクリップ2.10を、それが制御ばね19によって負荷をかけられているときに偏向しなければならないことによって実現される。
図23Aおよび図23Bは、戻り止め機構18の機能を実行するようにも配置されている針伸長制御機構24の第3の実施形態の縦断面を示す。図24は、図23の針伸長制御機構24の等角図である。この実施形態は、図21A、図21Bおよび図22に示されたものと類似している。その違いは、第5のクリップ2.10が第1のカラー20の上に配置され、ブロック20.7がシャーシ2の上に配置されていることであり、すなわちこれらの位置が切り換えられており、したがって、2つのクリップ2.10および20.5が第1のカラー20の上にある。
第4のクリップ20.5は、図21Bのものと全く同じである。第4のクリップ20.5により、針後退が起動されるまで第1のカラー20がキャリア7に連結されたままになり、それによって、十分な注射伸長長さまたは深さに達すると共に、ケースをシャーシに対して遠位方向に後方にケースを変位させることによって後退サイクルが開始する(例えば、自動注射器1を皮膚から取り外すとき)まで、維持されることが確実になる。
第5のクリップ2.10は、針伸長に対する戻り止めになり、第1のカラー20をシャーシ2から解放して、針挿入が開始する。第5のクリップ2.10は、シャーシ2上のブロック20.7に当接することによって、第1のカラー20が、したがって第1のカラー20と係合したキャリア7が使用前に近位方向Pに動くことを阻止する。解放するには、第5のクリップ2.10が外向きに、かつブロック20.7の上方に偏向されなければならない。第5のクリップ2.10の外向き偏向は、最初はケース12によって阻止される。ケース12が皮膚接触によって動くと、ケース12の第2の窓12.8が第5のクリップ2.10の外側に現われて、外向き偏向が可能になる。次に、第5のクリップ2.10は、ボタンを押し下げることによってキャリア7が近位方向Pに押されると、第4のクリップ20.5によりキャリア7の並進運動が第1のカラー20に対して近位方向Pに、その逆ではなく可能になるので、キャリア7上の第14の斜面7.19によって偏向される。針伸長に対する戻り止めは、第5のクリップ2.10を、それが制御ばね19によって負荷をかけられているときに偏向しなければならないことによって実現される。
図25Aおよび図25Bは、フィードバック解放機構31の第3の実施形態の縦断面を示す。この実施形態は、専用のフィードバックばねを必要とせずに機能する。プランジャ9は、キャリア7上の2つの第7のクリップ7.21を用量の終了直前に広げるように配置された近位傾斜リブ9.2を備える。近位傾斜リブ9.2が第7のクリップ7.21を通り過ぎて動くと、第7のクリップ7.21は急に元へ戻り、プランジャ9に衝突して音が発生する。キャリア7の管状の形は、音を伝える助けになる。図25Aは、解放前のフィードバック解放機構31を示す。図25Bは、解放後のフィードバック解放機構31を示す。キャリア7上の第7のクリップ7.21の近位面は、第7のクリップ7.21を1つずつ近位傾斜リブ9.2の遠位側面の上に持ち上げることによって組立てが容易になるように、軸方向にオフセットされている。
図26Aおよび図26Bは、自動注射器1の別の実施形態の異なる断面平面における縦断面を示し、これら異なる断面平面は互いに約90度回転しており、自動注射器1は、使用前の初期状態にある。自動注射器1は、図1〜15に示されたものと本質的に同一である。しかし、図1〜15の自動注射器とは異なり、この実施形態の自動注射器1は、トリガ・ボタンの代わりに巻付けスリーブ・トリガを有する。
巻付けスリーブ・トリガ12は、ケース12と同じ構成要素であるが、図1〜15のものとは異なり閉じた遠位端面12.10を有する。内部トリガ・ボタン13が、スリーブ・トリガ12の内側の遠位端に配置される。図1〜15とは異なり、トリガ・ボタン13は、どの状態でも見えることもケース12から突き出ることもない。初期状態で隙間33は、スリーブ・トリガ12の遠位端面12.10と内部トリガ・ボタン13の間に設けられて、トリガ・ボタン13と干渉することなくスリーブ・トリガ12がいくらか動くことが可能になっている。
自動注射器1は、他の点では図1〜15の自動注射器と違わないので、以下を除いて本質的に同じように動作する。
シャーシ2が注射部位に当てられるので、スリーブ・トリガ12は、スリーブ行程の第1の段階でシャーシ2に対して近位方向Pに並進運動して前進位置まで動き、スリーブ・トリガ12の遠位端面12.10と内部トリガ・ボタン13の間の隙間33が取り除かれる。図1〜15の実施形態にあるように、この動きにより戻り止め機構18およびトリガ・ボタン13がロックが解除される。使用者が、スリーブ行程の第2の段階でスリーブ・トリガ12を押し下げ続けると、それによってスリーブ・トリガ12は近位方向Pにさらに前進し、遠位端面12.10が内部トリガ・ボタン13に当たり、それによってトリガ・ボタン13は、第1のカラー20がシャーシ2から解放され、制御ばね力がキャリア7にカップリングされるまで押し下げられる。次にキャリア7は、内部トリガ・ボタン13がケース12内の別のリブ上で停止し、プランジャ解放機構27が解放されるまで前進する(この実施形態ではペグ14はより短いことに留意されたい)。
使用者の観点から、戻り止め機構18は、使用者がスリーブ行程の第2の段階に達したときに抵抗力がもたらされるように配置されている。内部では、この点で図1〜15の実施形態との違いがない。
針伸長は、スリーブ行程の第2の段階において、スリーブ・トリガ12を完全に前進させる使用者によって起動され、それによって内部トリガ・ボタン13が完全に押し下げられ、図1〜15の実施形態にあるような戻り止め機構に打ち勝つ。
制御ばね19は、ボタン押し下げを引き継いで針伸長のためにキャリア7を完全に前進させるので、内部トリガ・ボタン13は、スリーブ・トリガ12の内部の第5のリブ12.11で底に達し、図15Cに示された第3の状態にあるように逆向きに切り換わってスリーブ・トリガ12にロックされる。
図26Aおよび図26Bの実施形態はまた、図16〜25に示された代替機能と組み合わせることもできる。
図27は、代替フィードバック解放機構31が作動前の第1の位置にある自動注射器1の遠位端の縦断面図である。シリンジまたはストッパ(図示せず)に作用するプランジャ9が、シリンジ・キャリア7の中に保持される。トリガ・ボタン13が、シリンジ・キャリア7の遠位端の上に配置される。駆動ばね8がキャリア7の中に配置されて、遠位でキャリア7内に基礎が置かれ、近位でプランジャ9上のスラスト面11を支承する。遠位プランジャ・スリーブ17がスラスト面11に遠位で取り付けられ、駆動ばね8の内側に配置される。フィードバック構成要素28は、遠位プランジャ・スリーブ17の中に配置された細長い部分28.1と、遠位端ピン28.4とを含み、遠位端ピン28.4は、第1の位置で全体がキャリア7の中に位置し、したがって、使用者が見ること、または触ることができない。
フィードバックばね29が、近位でスラスト面11を支承し、遠位でフィードバック構成要素28を支承することによってプランジャ9に対して遠位方向Dにフィードバック構成要素28を付勢するように配置される。
駆動ばね8とフィードバックばね29の両方に予応力が加えられる。プランジャ9は、プランジャ解放機構(図示せず)によってキャリア7と係合される。プランジャ解放機構は、上述の実施形態の1つにあるように配置することができる。
遠位プランジャ・スリーブ17は、フィードバック構成要素28をその傾斜面28.5と係合することによって保持する2つの弾性傾斜ラッチ17.1を備える。ラッチ17.1は、フィードバックばね29からの力を受けた斜面作用によって外向きに偏向されないように、キャリア7の厚くなっている壁部分7.22によって外側で支持される。したがって、フィードバック構成要素28は、この構成では解放することができない。
図28は、図27の代替フィードバック解放機構31が解放後の第2の位置にある自動注射器1の遠位端の縦断面図である。
プランジャ9は、プランジャ解放機構によって解放されており、したがって、近位方向Pに並進運動してストッパを変位させている。プランジャ9が近位に動く間、遠位プランジャ・スリーブ17上の傾斜ラッチ17.1は、厚くなっている壁部分7.22を離れ、広くなった部分に入って、フィードバックばね29からの力を受けた傾斜作用により、外向きに偏向することが可能になる。フィードバック構成要素は、キャリア7の遠位端を通るフィードバックばね29で駆動されて遠位方向Dに前進し、それによって遠位端ピン28.4は最終的に、フィードバック構成要素28が第2の位置に達したときに、トリガ・ボタン13の遠位端からその孔13.7を貫通して突き出る。したがって遠位端ピン28.4は、使用者が見ることができる。使用者が依然として親指でトリガ・ボタン13を押したままである場合には、親指で遠位端ピン28.4に触ることもできる。さらに、トリガ・ボタン13に内側から当たる傾斜面28.5は、可聴フィードバックと触知できる衝撃との両方を発生することができる。
遠位プランジャ・スリーブ17は、1つまたはそれ以上の弾性傾斜ラッチ17.1を有することができる。少なくとも1つの弾性傾斜ラッチ17.1は、同様にプランジャ9上のスラスト面11に直接連結することができ、その結果、遠位プランジャ・スリーブ17が不要になる。
トリガ・ボタン13は、キャリア7に、またはキャリア7を取り囲むケース(図示せず)に連結することができる。トリガ・ボタン13は、キャリア7に対して必ずしも同じ縦方向位置にとどまらなくてよい。その代わりに、用量の終了時に、トリガ・ボタン13は依然としてケースの端部(図示せず)に位置することができ、キャリア7は、そのすべての内部構成要素と共にケースの内部で前進している。この目的のために、フィードバックばね29およびフィードバック構成要素28は、遠位端ピン28.4がトリガ・ボタン13から突き出ることができるように、用量の終了時にフィードバック構成要素28がそれなりに強くかつ長く設計されて、トリガ・ボタン13になお達することを確実にしなければならない。
フィードバック構成要素28は、プランジャ9およびストッパがその用量の終了位置に達する前に、好ましくはこの事象の直前に、解放されるように設計することができる。
図27および図28によるノイズ構成要素28は、図1〜26に示された実施形態と組み合わせることができ、それぞれのトリガ・ボタン13または巻付けスリーブ・トリガ12は孔13.7を備え、フィードバック構成要素28は遠位端ピン28.4を有する。フィードバック構成要素28の解放は、図27および図28のフィードバック解放機構31によって、または他の実施形態で示されたフィードバック解放機構31のうちの1つによって実現することができる。
図27および図28によるノイズ解放機構31は、他のタイプの自動注射器でも同様に適用することができる。たとえば、シリンジ・キャリア7は、余分のケースの中に配置されるのではなく、ケースまたはハウジングの一部として使用されてよい。同様に、孔13.7は、トリガ・ボタン13にではなく、ケースまたは巻付けスリーブ・トリガの一部分に配置されてよい。
遠位端ピン28.4は、用量の終わりに達したこと、およびデバイスが使用されてしまっていることを使用者に気付かせる視覚指示を改善するために、トリガ・ボタン13とは異なる色、たとえば赤色を有することができる。
上記の諸実施形態で説明された2つの構成要素の間のすべての傾斜係合において、傾斜係合の効果に大きく影響を及ぼすことなく、一方もしくは他方の構成要素に斜面が1つだけありうる、または両方の構成要素に斜面がありうることは言うまでもない。
本明細書で使用する用語「薬物」または「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−Y−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−Y−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびкで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖кまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類金属、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
1 自動注射器
2 シャーシ
2.1 弾性梁
2.2 第1の梁ヘッド
2.3 近位の第3の斜面
2.4 遠位の第7の斜面
2.5 開口部
2.6 第3のクリップ
2.7 スロット
2.8 f第4の梁ヘッド
2.9 第3のリブ
2.10 第5のクリップ
2.11 第6のクリップ
3 シリンジ
4 中空注射針
5 保護ニードル・シース
6 ストッパ
7 キャリア
7.1 斜面部材
7.2 近位の第4の斜面
7.3 遠位の第5の斜面
7.4 キャリア戻り止め
7.5 第2の凹部
7.6 遠位の第10の斜面
7.7 第3の凹部
7.8 第12の斜面
7.9 縦開口部
7.10 第2のリブ
7.11 第1の窓
7.12 第1のクリップ
7.13 第2のクリップ
7.14 第1の部分
7.15 第2の部分
7.16 第3の梁ヘッド
7.17 第5の凹部
7.18 第4のリブ
7.19 第14の斜面
7.20 第15の斜面
7.21 第7のクリップ
7.22 開口部
7.23 厚くなっている壁部分
8 駆動ばね
9 プランジャ
9.1 斜面部材
9.2 近位傾斜リブ
10 キャリア端面
11 スラスト面
12 ケース
12.1 第1のケース戻り止め
12.2 第2のケース戻り止め
12.3 第1のリブ
12.4 第1の後方止め具
12.5 第4の凹部
12.6 斜面機能
12.7 第6の凹部
12.8 第2の窓
12.9 第3の窓
12.10 遠位端面
12.11 第5のリブ
13 トリガ・ボタン
13.1 近位梁
13.2 外向きの第1の斜面
13.3 内向きの第2の斜面
13.4 傾斜外向きボス
13.5 内向き突起
13.6 第2の後方止め具
13.7 孔
14 ペグ
14.1 近位延長部
15 弾性アーム
16 第1の凹部
17 遠位キャリア・スリーブ
17.1 弾性傾斜ラッチ
18 戻り止め機構
19 制御ばね
20 第1のカラー
20.1 矢じり
20.2 外向きの第6の斜面
20.3 内向きの第9の斜面
20.4 タブ
20.5 第4のクリップ
20.6 内向き近位の第13の斜面
20.7 ブロック
20.8 第5のクリップ
21 第2のカラー
21.1 近位梁
21.2 第2の梁ヘッド
21.3 内向きボス
21.4 遠位外向きの第8の斜面
21.5 縦リブ
22 キャップ
22.1 内部スリーブ
23 返し
24 針伸長制御機構
25 シリンジ後退制御機構
26 ボタン解放機構
27 プランジャ解放機構
28 フィードバック構成要素
28.1 細長い部分
28.2 遠位端部分
28.3 外向きの第11の斜面
28.4 遠位端ピン
28.5 斜面
29 フィードバックばね
30 第2の弾性アーム
30.1 傾斜内向きボス
31 フィードバック解放機構
32 インジケータ窓
33 隙間
D 遠位端、遠位方向
I 内向き方向
M 薬剤
O 外向き方向
P 近位端、近位方向

Claims (9)

  1. 薬剤(M)の用量を投与するための注射デバイスにおいて、
    近位端および遠位端を有するケース(12)と;
    シリンジ(3)を収容するように適合されたキャリア(7)と;
    トリガ・ボタン(13)とを備え、
    ここで、注射デバイスは、第1の状態から中間状態を経て第2の状態へと作動状態を変化する、
    ここで、第1の状態では、トリガ・ボタン(13)は、ケース(12)および/またはキャリア(7)にカップリングされ、かつケース(12)の遠位端に当接し、近位方向Pに押し下げることができず、
    中間状態では、ケース(12)は、キャリア(7)およびトリガ・ボタン(13)に対して近位に動き、トリガ・ボタン(13)はキャリア(7)と係合し、トリガ・ボタンをキャリア(7)にロックし、トリガ・ボタンはケースの遠位端Dから突出し、押し下げられる準備ができ、
    第2の状態では、トリガ・ボタン(13)およびキャリア(7)はケース(12)に対して近位に動き、トリガ・ボタン(13)はキャリア(7)と係合解除し、そしてケース(12)と係合し、注射サイクルを開始する、
    上記注射デバイス。
  2. トリガボタン(13)は、ケース(12)およびキャリア(7)と係合するように適合された偏向可能梁(13.1)を含む、請求項1に記載の注射デバイス。
  3. ケース(12)は、梁(13.1)と係合するように適合されたケース戻り止め(12.1)を含む、請求項2に記載の注射デバイス。
  4. 梁(13.1)は、ケース戻り止め(12.1)と係合するように適合された第1の斜面(13.2)を含む、請求項3に記載の注射デバイス。
  5. キャリア(7)は、梁(13.1)と係合するように適合されたキャリア戻り止め(7.4)を含む、請求項2に記載の注射デバイス。
  6. 梁(13.1)は、キャリア戻り止め(7.4)と係合するように適合された第2の斜面(13.3)を含む、請求項5に記載の注射デバイス。
  7. 第1の状態では、梁(13.1)はケース戻り止め(12.1)および/またはキャリア戻り止め(7.4)と係合する、請求項2に記載の注射デバイス。
  8. 第2の状態では、梁(13.1)はケース戻り止め(12.1)と係合し、かつキャリア(7)に当接する、請求項3に記載の注射デバイス。
  9. 中間状態では、梁(13.1)はキャリア戻り止め(7.4)と係合し、かつケース(12)に当接する、請求項5に記載の注射デバイス。
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