JP6271453B2 - 成形機の温度制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも加熱筒を加熱する加熱部を制御する加熱制御部を有する温度調節ユニットを備える成形機の温度制御装置に関する。
一般に、射出成形機に備える射出装置は、前端に射出ノズルを有し、かつ後部にホッパーを有する加熱筒から溶融樹脂を金型に射出充填する機能を備えている。この場合、加熱筒は、内部にスクリュを挿通するとともに、外周面には加熱ゾーン毎に加熱する加熱部を備えており、これにより、ホッパーから加熱筒の内部に供給された固形状のペレットは、スクリュの回転による剪断及び加熱筒による加熱により可塑化混練され、金型に射出充填する溶融樹脂が生成される。このため、射出成形機の成形機コントローラには、各加熱ゾーンの加熱温度を設定温度になるように加熱部を制御する温度制御装置を備えている。
従来、この種の温度制御装置としては、特許文献1で開示される射出装置の温度制御装置が知られている。この温度制御装置は、未溶融状態の成形原料が、射出装置のシリンダ及びスクリュ間にかみ込まれたり、ノズル穴をふさいだりしないようにすることを目的としたものであり、具体的には、スクリュのフィードゾーン,コンプレッションゾーン及びメータリングゾーンに対応させて、シリンダにはスクリュの各ゾーンと対応する領域ごとに複数のヒータ及び複数の温度センサが設けられ、温度調節装置は、これにあらかじめ設定した温度制御ゾーンごとの設定温度と、これと対応する温度センサの測定値とを比較することにより対応するヒータのオン・オフを制御する。
一方、制御の的確性をより高める観点から通常の加熱部に加えて強制的な冷却部を付加することにより、加熱部と冷却部の双方に対する制御を行うようにした温度制御装置も知られており、特許文献2には、ヒータからの放熱量を低減するとともに、加熱シリンダの温度を迅速に降下させることを目的とした保温カバー付きヒータを有する加熱シリンダにおける温度制御装置が開示されている。この温度制御装置は、加熱シリンダに取り付けられたヒータの外壁面に、通気性を有する保温材が内張りされた保温カバーが取り付けられ、この保温カバーに、保温材が内張りされた半体がヒンジ部により開閉自在に連結されるとともに、ヒータの外壁面に取り付ける際に、ボス部に螺合された締付けボルトを締め付けると、両半体が合わせ面において連通されて通風路か形成されるように構成され、一方の半体に給気口を設けるとともに、他方の半体に排気口を設け、排気口に配設したファンを回転させて排気口より排気するとともに給気口より外気を吸引して空冷することにより、加熱シリンダの温度が設定温度と同じときは、ヒータ及びファンを共にOFFにするとともに、加熱シリンダの温度が設定温度よりも低いときは、ヒータをON及びファンをOFFにして加熱動作を行わせ、他方、加熱シリンダの温度が設定温度よりも高いときは、ヒータをOFF及びファンをONにして冷却動作を行わせるものである。
特開平05−228973号公報 特開平11−115015号公報
しかし、上述した従来における成形機(射出成形機)の温度制御装置は、次のような問題点があった。
第一に、冷却部を併用しない加熱部のみを備える加熱装置(加熱タイプ)と、加熱部及び冷却部の双方を含む加熱装置(加熱冷却タイプ)は、いずれも一長一短が存在するが従来の温度制御装置は双方のタイプに使い分けができない。即ち、迅速かつ的確な温度制御により高度の精密成形を実現するには、加熱冷却タイプが望ましいが、必ずしも高度の精密性が要求されない成形品や強制冷却の不要な樹脂材料も存在する。この場合、省エネルギ性及び低コスト性で有利になる加熱タイプでも十分である。しかし、加熱タイプと加熱冷却タイプでは冷却構造の有無によりそれぞれの加熱構造が異なるため、対応する温度制御方式も異なることになり、例えば、特許文献2の温度制御装置を特許文献1の温度制御装置として使用することはできない。結局、双方のタイプに兼用することができず、多機能性及び多様性を高め、より的確な生産を行う観点からは不十分となる。
第二に、加熱タイプと加熱冷却タイプの双方を制御可能な温度制御装置を実現するには、それぞれのタイプに対応した温度制御装置を搭載し、いずれか一方に切換えて使用すれば可能になるが、独立した二台の温度制御装置が必要になるなど、装置全体の無用な大型化を招くとともに、コストアップの無視できない要因になるなど、望ましい温度制御装置を実現する観点からも更なる改善の余地があった。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した成形機の温度制御装置の提供を目的とするものである。
本発明に係る成形機の温度制御装置1は、上述した課題を解決するため、少なくとも加熱筒2における複数の異なる所定部位の加熱温度を温度センサ3…により検出し、検出温度PV…が予め設定した設定温度SV…になるように、所定部位を加熱する各加熱部4…を制御する複数の独立した加熱制御部1ph…を有する温度調節ユニットUcを備える温度制御装置において、温度調節ユニットUcに、加熱制御部又は冷却制御部を追加する際における加熱制御信号又は冷却制御信号を出力させるための予備のチャンネル15r…を設け、複数の加熱制御部1ph…の少なくとも一部を、加熱制御部1ph…及び所定部位を冷却する冷却部5…を制御する冷却制御部1pc…を含む加熱冷却制御部1p…として構成するとともに、少なくとも当該加熱冷却制御部1p…からの冷却制御信号Cc…の出力を有効にし、かつ当該冷却制御信号Cc…を、使用していない予備のチャンネル15r…から出力させることにより加熱冷却制御を行う加熱冷却制御モードXw,又は当該冷却制御信号Cc…の出力を無効にして加熱制御のみを行う通常制御モードXnに切換可能なモード切換手段9を設けてなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、加熱冷却制御部1pは、検出温度PVと設定温度SVの偏差値eを求め、この偏差値eがゼロになるようにPID制御を行うとともに、I動作出力,D動作出力,偏差値e及び加熱側比例帯により生成して加熱部4に対する制御を行う加熱操作量yhと、I動作出力,D動作出力,偏差値e及び冷却側比例帯により生成して冷却部5に対する制御を行う冷却操作量ycとの、相対的に大きい一方の操作量yh又はycのみを、対応する加熱部4又は冷却部5に対して出力するPID制御系10を設けて構成できる。なお、加熱部4には、内部に発熱体12を内蔵し、かつ加熱筒2の外周面2fに巻付けて装着するバンドヒータ11を用いることができる。また、冷却部5は、バンドヒータ11と加熱筒2の外周面2fとの間に伝熱性を有する素材により形成したパネル部材5pを介在させ、かつこのパネル部材5pに空冷用のエア通路6を形成するとともに、このエア通路6にエア供給部7からエアAを流通可能にするエア出入口部8を設けて構成できる。一方、加熱筒2の所定部位としては、少なくとも、メータリングゾーンZm,コンプレッションゾーンZc,フィードゾーンZfの一又は二以上に適用することができる。なお、成形機として射出成形機Mに適用することが好適である。
このような構成を有する本発明に係る成形機の温度制御装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 冷却部5を併用しない加熱部4のみを用いる通常制御モードXnと加熱部4及び冷却部5の双方を用いる加熱冷却制御モードXwをそれぞれ制御する二種類の温度制御機能を、モード切換手段9により容易に切換えることができるため、高度の精密性が要求される成形品の生産などには加熱冷却タイプを使用し、他方、剪断熱がほとんど生じない樹脂材料を使用するなど、冷却部が必要ないと想定される生産には、加熱タイプを使用できるなど、成形機としての多機能性及び多様性、更には汎用性を高めることができる。これにより、成形品の種類等に応じた適切な温度制御装置1による制御が実現可能となり、成形品質の向上及び省エネルギ性の高い生産など、より的確な成形(生産)を実現でき、特に、成形機として射出成形機Mに用いて好適となる。
(2) 一部の処理部を兼用して使用するとともに、一部の処理部を切換えて使用するため、基本的には単一の温度制御装置1で足りる。したがって、温度制御装置1全体の小型化及びコストダウンに寄与できるとともに、加熱制御部1phのみによる制御を行う通常制御モードXnを備える従来型の温度制御装置に対して、加熱部4と冷却部5の双方を制御する加熱冷却制御部1pを、後付け等により追加することにより、加熱冷却制御モードXwと通常制御モードXnを選択可能な機能を容易に構築することができる。
(3) 加熱冷却制御部1p…からの冷却制御信号Cc…は、温度調節ユニットUcにおける使用していない予備のチャンネル15r…から出力させるようにしたため、既設の温度制御装置1に使用している温度調節ユニットUcの直接的な利用が可能になり、追加部品等の組付けの容易化に寄与できるとともに、更なるコストダウンに寄与できる。
(4) 好適な態様により、加熱冷却制御部1pを構成するに際し、検出温度PVと設定温度SVの偏差値eを求め、この偏差値eがゼロになるようにPID制御を行うとともに、I動作出力,D動作出力,偏差値e及び加熱側比例帯により生成して加熱部4に対する制御を行う加熱操作量yhと、I動作出力,D動作出力,偏差値e及び冷却側比例帯により生成して冷却部5に対する制御を行う冷却操作量ycとの、相対的に大きい一方の操作量yh又はycのみを、対応する加熱部4又は冷却部5に対して出力するPID制御系10を設けて構成すれば、加熱部4と冷却部5を連携制御し、ハンチング現象等を回避した安定性の高い制御を行うことができる。しかも、高い制御精度を確保しつつ省エネルギ性に優れた温度制御装置1を実現でき、特に、スクリュの回転により剪断される際の剪断熱が大きい樹脂材料による生産に用いて最適となる。
(5) 好適な態様により、加熱部4として、内部に発熱体12を内蔵し、かつ加熱筒2の外周面2fに巻付けて装着するバンドヒータ11を用いれば、加熱筒2の外周面2fに対して面接触により伝熱するバンドヒータ11の取付構造(加熱構造)と組合わせた最適な形態となる冷却部5を容易に構築できる。
(6) 好適な態様により、冷却部5として、バンドヒータ11と加熱筒2の外周面2fとの間に伝熱性を有する素材により形成したパネル部材5pを介在させ、かつこのパネル部材5pに空冷用のエア通路6を形成するとともに、このエア通路6にエア供給部7からエアAを流通可能にするエア出入口部8を設けて構成すれば、加熱部4(バンドヒータ11)による加熱構造をほとんど犠牲にすることがない。したがって、熱損失(加熱効率)の低下、更には温度制御の応答性低下及び制御性の低下を最小限に抑制することができ、加熱機能及び冷却(空冷)機能の双方の機能を十分に発揮させることができる。しかも、加熱筒2の外周面2fに付設する加熱部4に対して冷却部5を追加する場合でも加熱部4の外径をほとんど変更する必要がないため、加熱筒2、更には、射出成形機Mの大型化を招く不具合を回避できる。即ち、既設の加熱構造に対して、冷却構造を追加する場合でも成形設備の無用な大型化やスペース効率の低下を招く不具合を回避できる。
(7) 好適な態様により、加熱筒2の所定部位としては、少なくとも、メータリングゾーンZm,コンプレッションゾーンZc,フィードゾーンZfの一又は二以上に適用れば、特に、スクリュの回転により樹脂材料が剪断される際の剪断熱の発生部位を網羅できるため、温度制御装置1を用いた際の有効性を確実に確保できる。
本発明の好適実施形態に係る温度制御装置に備える温度調節ユニットの構成図、 同温度調節ユニットに備えるモード切換手段を加熱冷却制御部の使用側に切換えた状態の接続図、 同温度調節ユニットに備えるモード切換手段を加熱制御部の使用側に切換えた状態の接続図、 同温度制御装置を備えた射出成形機における射出装置の断面側面図を含む制御部全体の系統図、 同温度制御装置を構成する駆動制御系のブロック系統図、 同温度制御装置を構成する成形機コントローラのブロック図、 同温度制御装置におけるPID制御系のブロック系統図、 同温度制御装置を構成する成形機コントローラのディスプレイに表示される温度監視画面を示す画面構成図、 同温度監視画面上に表示される温度制御設定画面の画面構成図、 同温度監視画面上に表示される各チャンネルの使用状態表示画面図、 同温度監視画面上に表示される冷却設定画面図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る温度制御装置1を用いて好適な射出成形機Mの概要について、図4及び図5を参照して説明する。
図4中、Miは射出装置であり、この射出装置Miと不図示の型締装置により射出成形機Mを構成する。射出装置Miは、加熱筒2を備え、この加熱筒2は、前端に射出ノズル2nを有するとともに、加熱筒2の後端は、加熱筒2の内部に成形材料を供給するホッパー21hを有する材料供給部21に結合する。また、加熱筒2の内部にはスクリュ22を挿入し、このスクリュ22の後端は、材料供給部21の後方へ延出することにより、当該スクリュ22を回転駆動及び進退駆動する詳細図を省略したスクリュ駆動部23に接続する。
そして、加熱筒2の外周面2f及び射出ノズル2nの外周面2nfには、本実施形態に係る温度制御装置1による制御対象となる加熱装置31を付設する。加熱装置31は、軸方向Fsに沿って順次配設した加熱部4…を備える。即ち、射出ノズル2n(ノズルゾーン),加熱筒2の前部(メータリングゾーンZm),加熱筒2の中間部(コンプレッションゾーンZc),加熱筒2の後部(フィードゾーンZf),加熱筒2の最後部にそれぞれ装着した五つの加熱部4…を備える。
この場合、射出ノズル2nの外周面2nfに装着した加熱部4は、内部に発熱体12(図5参照)を内蔵し、かつ射出ノズル2nの外周面2nfに巻付けて装着するバンドヒータ11(図5参照)をそのまま使用する。即ち、バンドヒータ11による通常の加熱部として構成する。加熱筒2の最後部に装着した加熱部4も同様であり、内部に発熱体12を内蔵し、かつ加熱筒2の外周面2fに巻付けて装着するバンドヒータ11をそのまま使用し、通常の加熱部として構成する。
これに対して、加熱筒2における、メータリングゾーンZm,コンプレッションゾーンZc,フィードゾーンZfを加熱する加熱部4…は、それぞれ冷却部5…を付設して加熱冷却部4s…として構成する。このように、加熱筒2における、少なくとも、メータリングゾーンZm,コンプレッションゾーンZc,フィードゾーンZfを加熱する加熱部4…の一又は二以上を加熱冷却部4s…として構成すれば、加熱冷却部4s…の空冷機能により、特に、スクリュ22の回転により樹脂材料が剪断される際の剪断熱の発生部位における無用な温度上昇を抑制できる。これにより、良好な温度制御を実現し、成形品質の更なる向上に寄与できる利点がある。
以下、加熱冷却部4sの構成について、図5を参照して説明する。加熱冷却部4sは、基本的な構成として、加熱部4と加熱筒2の外周面2fとの間に伝熱性を有する素材により形成したパネル部材5pを介在させ、かつこのパネル部材5pに空冷用のエア通路6を形成するとともに、このエア通路6に外部のエア供給部7からエアAを流通可能にするエア出入口部8を設ける。
この場合、加熱部4には、上述した射出ノズル2nの加熱部4と同様に、内部に発熱体12を内蔵し、かつ加熱筒2の外周面2fに巻付けて装着するバンドヒータ11を用いる。このバンドヒータ11は、矩形状のアウタパネル部51と矩形状のインナパネル部52の間に発熱体12を挟んで全体をフレキシブル性のあるバンド状体53として構成したものであり、このバンド状体53の長手方向(周方向)両端同士は、バンド結合部54により結合する。
一方、パネル部材5pは、伝熱性を有する素材として伝熱性金属素材を用いる。伝熱性金属素材としてはステンレス素材が望ましい。パネル部材5pは、図5に示すように、二枚のパネルメンバ5a,5b、即ち、第一パネルメンバ5aと第二パネルメンバ5bを用意し、この二枚のパネルメンバ5a,5bの重ね合わせにより構成する。第一パネルメンバ5aと第二パネルメンバ5bの大きさは、共に、前述したバンドヒータ11のインナパネル部52の大きさにほぼ一致させ、厚さを、0.5〜2〔mm〕の範囲に選定する。
そして、第二パネルメンバ5bには、短辺方向(軸方向Fs)に沿った、通路部分となる複数のスリット61…を、長手方向へ所定間隔置きに打抜き形成するとともに、第一パネルメンバ5aには、長手方向に沿った、通路部分となる二つのスリット62i,62eを、短辺方向両側にそれぞれ打抜き形成する。これにより、第一パネルメンバ5aと第二パネルメンバ5bを重ね合わせた際には、一方のスリット62iがエアの入口側となり、各スリット61…の一端側に連通するとともに、他方のスリット62eがエアの出口側となり、各スリット61…の他端側に連通する目的のエア通路6が構成される。
さらに、エア出入口部8は、エア入口部8iとエア出口部8eにより構成する。エア入口部8iとエア出口部8eは、パイプ形継手であり、バンド状体53のアウタパネル部51或いはインナパネル部52に固定することにより、内端をインナパネル部52の内周面に対して同一面上に臨ませる。この際、第一パネルメンバ5aと第二パネルメンバ5bの組付位置に対して、エア入口部8iは一方のスリット62iに連通し、エア出口部8eは、他方のスリット62eに連通するように位置の選定を行う。そして、エア入口部8iには、エア供給部7からエアAを供給可能に接続するとともに、エア出口部8eは、そのまま開放状態にする。なお、エア出口部8eは、排気位置及び排気方向を変更するため、排気用の配管を接続してもよい。
エア供給部7は、エアポンプ71及びバルブ72を備えるため、エアポンプ71のエア吐出口を、中途にバルブ72を接続した配管を介してエア入口部8iに接続する。エアポンプ71は工場設備に備える共有のエアポンプを用いることができる。以上、一つの加熱冷却部4sの構成及び取付方法について説明したが、他の加熱冷却部4s…も同様に実施できる。
このように、加熱装置31における冷却部5を構成するに際し、バンドヒータ11と加熱筒2の外周面2fとの間に伝熱性を有する素材により形成したパネル部材5pを介在させ、かつこのパネル部材5pに空冷用のエア通路6を形成するとともに、このエア通路6にエア供給部7からエアAを流通可能にするエア出入口部8を設けて構成すれば、加熱部4(バンドヒータ11)による加熱構造をほとんど犠牲にすることがない。したがって、熱損失(加熱効率)の低下、更には温度制御の応答性低下及び制御性の低下を最小限に抑制することができ、加熱機能及び冷却(空冷)機能の双方の機能を十分に発揮させることができる。しかも、加熱筒2の外周面2fに付設する加熱部4に対して冷却部5を追加する場合であっても加熱部4の外径をほとんど変更する必要がないため、加熱筒2、更には、射出成形機Mの大型化を招く不具合を回避できる。即ち、既設の加熱構造に対して、冷却構造を追加する場合であっても、成形設備の無用な大型化やスペース効率の低下を招く不具合を回避できる。
また、図5に示すように、加熱冷却部4sのバンドヒータ11には給電部36を接続する。そして、この給電部36に対しては、成形機コントローラEに備える後述する温度調節ユニットUcから加熱制御信号Chが付与されるとともに、前述したバルブ72には、温度調節ユニットUcから冷却制御信号Ccが付与される。さらに、加熱筒2には、バンドヒータ11を取付けたメータリングゾーンZmの温度を検出する熱電対を用いた温度センサ3を付設する。この場合、温度センサ3は、加熱筒2の外周面2fに形成した装着孔に差込んで装着する。そして、この温度センサ3の検出結果(検出値PV)は、温度調節ユニットUcに付与される。
以上、一つの加熱冷却部4sの駆動制御系について説明したが、他の加熱冷却部4s…も同様に構成(接続)する。なお、射出ノズル2nと加熱筒2の最後部の加熱部4…は、いずれもバンドヒータ11のみを使用するため、それぞれ給電部36に接続する。図4に、射出成形機M(射出装置Mi)における全体の接続系統を示す。
次に、加熱装置31の駆動制御系を含む本実施形態に係る温度制御装置1を備える成形機コントローラEについて、図1〜図7を参照して説明する。
図4〜図7に、射出成形機Mに搭載する成形機コントローラEを示す。成形機コントローラEは、コントローラ本体32を備え、このコントローラ本体32は、更に、図6に示すように、主コントローラユニット32mと温度調節ユニットUcを備える。
主コントローラユニット32mは、CPU等のハードウェアを内蔵することにより、コンピュータシステムとして構成し、射出成形機Mにおける全体の制御を司る機能を備える。したがって、主コントローラユニット32mに管理されるハードディスク等の内部メモリ33を備える。内部メモリ33は、各種データを書込み可能なデータエリア33dを有するとともに、各種プログラムを格納可能なプログラムエリア33pを有する。このプログラムエリア33pには、PLCプログラムとHMIプログラムを格納するとともに、各種演算処理及び各種制御処理(シーケンス制御)を実行するための各種処理プログラムを格納する。さらに、主コントローラユニット32mにはディスプレイ35を接続する。ディスプレイ35は、各種表示を行うディスプレイ本体部35dとこのディスプレイ本体部35dに付設して各種入力等を行うタッチパネル部35tにより構成する。
一方、温度調節ユニットUcは、本実施形態に係る温度制御装置1の主要部を構成するものであり、以下、具体的に説明する。
例示の温度調節ユニットUcは、図1に示すように、出力端子(チャンネル)「1」〜「10」の出力ポート15を備えるとともに、設定温度(設定値)SVが入力する設定値入力ポート91及び検出温度(検出値)PVが入力する検出値入力ポート92を備える。また、図示を省略したが、主コントローラユニット32mとの信号授受を行う接続ポート等を備える。したがって、この温度調節ユニットUcには、独立した10チャンネルの制御系を含ませることができる。射出成形機の場合、必須となる温度の制御対象は、射出ノズル2n,加熱筒2の前部,加熱筒2の中間部,加熱筒2の後部,加熱筒2の最後部の五つの加熱部位と、落下口を冷却する一つの冷却部位となる。したがって、一般的な射出成形機では、通常、チャンネル[1]〜[6]を使用し、残りのチャンネル[7]〜[10]は予備となり、この予備のチャンネル(出力端子)15r…は、必要に応じて金型の冷却等に用いられる。
前述したように、加熱筒2の前部,加熱筒2の中間部,加熱筒2の後部には、それぞれ加熱冷却部4s…を付設するため、チャンネル[2]〜[4]に加熱冷却制御部1p…を配設する。また、残りの射出ノズル2n及び加熱筒2の最後部には、それぞれ加熱部4…を付設するため、チャンネル[1]及び[5]に加熱制御部1ph…を配設する。さらに、チャンネル[6]に冷却制御部1pcを配設し、落下口の冷却用に設けたウォータジャケットに対する給水をON/OFF制御する。この場合、チャンネル[1],[5]の加熱制御部1ph…は出力が一系統となるため、それぞれ対応する出力端子「1」,「5」に接続するとともに、冷却制御部1pcも出力が一系統となるため、出力端子「6」に接続する。
一方、チャンネル[2]〜[4]に配設する加熱冷却制御部1pの構成を図7に具体的に示す。この加熱冷却制御部1pは、PID制御系10として構成し、偏差演算部41,D動作出力部(微分動作出力部)42,I動作出力部(積分動作出力部)43,加減算演算部44,加熱側比例帯設定部45,冷却側比例帯設定部46,出力切換器47を備える。また、48は加熱制御信号変換部、49は冷却制御信号変換部を備える。
この場合、偏差演算部41における、反転入力部には、温度センサ3から得られる検出温度(検出値)PVが付与されるとともに、非反転入力部には、設定温度(設定値)SVが付与され、出力部からは偏差値eが得られる。また、偏差値eは加減算演算部44の非反転入力部に付与されるとともに、I動作出力部43に付与される。I動作出力部43からは偏差値eを時間積分したI動作出力が得られ、このI動作出力は、加減算演算部44の非反転入力部に付与される。一方、検出温度PVは、D動作出力部42にも付与され、このD動作出力部42からは検出温度PVを時間微分したD動作出力が得られる。このD動作出力は、加減算演算部44の反転入力部に付与される。
これにより、加減算演算部44の出力部からは、偏差値eに対して、I動作出力を加算し、かつD動作出力を減算した中間操作量mxを得ることができる。そして、この中間操作量mxは、加熱側比例帯設定部45に付与され、この加熱側比例帯設定部45からは、中間操作量mxに対して加熱側比例帯Khの逆数を乗算した加熱操作量yhが得られるとともに、中間操作量mxは、冷却側比例帯設定部46に付与され、この冷却側比例帯設定部46からは、中間操作量mxに対して冷却側比例帯Kcの逆数を乗算し、かつ正負反転した冷却操作量ycが得られる。したがって、加熱側比例帯設定部45を含めた処理系が加熱制御部1phとして機能し、冷却側比例帯設定部46を含めた処理系が冷却制御部1pcとして機能する。
また、加熱操作量yhと冷却操作量ycは、出力切換器47に付与される。出力切換器47では、加熱操作量yhと冷却操作量ycの大きさが比較され、相対的に大きい一方の加熱操作量yh又は冷却操作量ycが選択され、選択された一方の加熱操作量yh又は冷却操作量ycのみが出力する。加熱操作量yhが出力した場合、この加熱操作量yhは加熱制御信号変換部48に付与されることにより加熱制御信号Chに変換される。具体的には、Ch=100・yhの演算式により変換され、この加熱制御信号Chは前述した給電部36に付与されることにより、給電部36に対する給電制御が行われる。一方、冷却操作量ycが出力した場合、この冷却操作量ycは冷却制御信号変換部49に付与されることにより冷却制御信号Ccに変換される。即ち、Cc=100・ycの演算式により変換され、この冷却制御信号Ccは前述したバルブ72に付与されることにより、バルブ72の開閉制御が行われる。
したがって、PID制御系10においては、以下に示す〔数1〕,〔数2〕及び〔数3〕の演算式が成立する。
Figure 0006271453
Figure 0006271453
Figure 0006271453
なお、〔数1〕〜〔数3〕において、Tiは積分時間、Tdは微分時間、Khは加熱側比例帯、Kcは冷却側比例帯である。
〔数1〕〜〔数3〕により、D動作出力は、検出温度PVの時間微分を正負反転して出力する。また、加熱側比例帯設定部45及び冷却側比例帯設定部46では、加熱側比例帯Kh及び冷却側比例帯Kcの逆数を用いるとともに、冷却側比例帯Kcは正負反転する。加熱側比例帯Khと冷却側比例帯Kcは、それぞれ個別設定が可能である。さらに、加熱操作量yhを生成するI動作出力及びD動作出力と冷却操作量ycを生成するI動作出力及びD動作出力は共通となる。
このように、D動作出力を、検出温度PVの時間微分を正負反転して出力するように構成し、また、加熱側比例帯と冷却側比例帯に、それぞれ個別に設定した逆数を用いるとともに、冷却側比例帯が正負反転するように構成すれば、目的の温度制御装置1を構築するに際し、信号処理を行う観点から最適な形態として実施できる。さらに、加熱操作量yhを生成するI動作出力及びD動作出力と冷却操作量ycを生成するI動作出力及びD動作出力を、共通に用いるようにすれば、回路を構築する観点から、よりシンプル化を図ることができる。
そして、三つの加熱冷却制御部1p…における加熱制御部1ph…に基づく加熱制御信号Ch…は、それぞれ出力端子「2」〜「4」に付与する。さらに、モード切換手段9を構成する切換スイッチ9a,9b,9cを設ける。なお、この切換スイッチ9a,9b,9cは、温度調節ユニットUcに実装する形式で設けてもよいし、温度調節ユニットUcに対して別途設けてもよい。例示の切換スイッチ9a,9b,9cは、一回路二接点スイッチであり、各加熱冷却制御部1p…における冷却制御部1pc…に基づく冷却制御信号Cc…を、それぞれ各切換スイッチ9a,9b,9cの第一固定接点(白丸表示)に付与するとともに、第二固定接点(黒丸表示)は非接続とする。また、各切換スイッチ9a,9b,9cの可動接点を、それぞれ予備の出力端子7,8,9にそれぞれ接続する。このように、加熱冷却制御部1p…における冷却制御部1pc…に基づく冷却制御信号Cc…を、温度調節ユニットUcにおける使用していない予備のチャンネル15r…から出力させるようにすれば、既設の温度制御装置1に使用している温度調節ユニットUcの直接的な利用が可能になるため、追加部品等の組付けの容易化に寄与できるとともに、更なるコストダウンに寄与できる利点がある。
これにより、各切換スイッチ9a,9b,9cの可動接点を、それぞれ第一固定接点(白丸表示)に切換えば、図2に示す信号系統が成立するため、加熱冷却制御モードXwとして機能させることができる。この場合、出力端子「2」から出力する加熱制御信号Chと出力端子「7」から出力する冷却制御信号Ccが有効となり、加熱筒2の前部に付設した加熱部4及び冷却部5に対する加熱冷却制御を行う。また、出力端子「3」から出力する加熱制御信号Chと出力端子「8」から出力する冷却制御信号Ccが有効となり、加熱筒2の中間部に付設した加熱部4及び冷却部5に対する加熱冷却制御を行う。さらに、出力端子「4」から出力する加熱制御信号Chと出力端子「9」から出力する冷却制御信号Ccが有効となり、加熱筒2の後部に付設した加熱部4及び冷却部5に対する加熱冷却制御を行う。
これに対して、各切換スイッチ9a,9b,9cの可動接点をそれぞれ第二固定接点(黒丸表示)に切換えば、出力端子「7」,「8」,「9」に対する冷却制御信号Cc…の付与系統は遮断され、冷却制御信号Cc…は無効となる。即ち、図3に示す信号系統が成立し、加熱制御信号Ch…のみによる非冷却制御が行われ、通常制御モードXnとして機能させることができる。なお、チャンネル[1]と[5]に用いる加熱制御部1ph…は、加熱制御専用の制御部として構成してもよいし、加熱冷却制御部1pを設け、この加熱冷却制御部1pにおける加熱制御部1ph…を用いてもよい。
例示は、各切換スイッチ9a,9b,9cの第二固定接点(黒丸表示)を非接続の状態としたが、図1に点線で示すように、追加の制御部1r…(加熱制御部1ph…又は冷却制御部1pc…)を接続し、通常の予備の系統として利用しても勿論良い。図3は、各切換スイッチ9a,9b,9cの第二固定接点に冷却制御部1pc…を接続し、例えば、金型に付設した冷却部81…を冷却制御する使用形態を一例として示している。
また、図9は、温度監視画面Vt上にウィンドウ表示される温度制御設定画面Vwであり、この温度制御設定画面Vwに、各切換スイッチ9a,9b,9cを切換えるためのモード切換キー13a,13b,13cを表示する。この場合、各モード切換キー13a…をONにすることにより加熱冷却制御モードXwとして機能させることができるとともに、各モード切換キー13a…をOFFにすることにより通常制御モードXnとして機能させることができる。なお、各切換スイッチ9a,9b,9cは、それぞれ個別に設定できるため、例えば、モード切換キー13bのみをONにし、加熱筒2の中間部のみを加熱冷却制御モードXwとして機能させることもできる。
一方、各加熱制御部1ph…及び冷却制御部1pcには、それぞれ対応する設定温度に係わる設定値SV…が主コントローラユニット32mから付与されるとともに、対応する検出温度に係わる検出値PV…(温度センサ3…の検出結果)が付与される。なお、便宜上、検出値PV…を付与する例を示したが、温度センサ3…を直接接続し、検出値PV…を得るための処理部を温度調節ユニットUc内に設けても勿論よい。
よって、このような本実施形態に係る温度制御装置1によれば、基本的な構成として、少なくとも加熱筒2における複数の異なる所定部位の加熱温度を温度センサ3により検出し、検出温度PVが予め設定した設定温度SVになるように、所定部位を加熱する各加熱部4…を制御する複数の独立した加熱制御部1ph,1ph…を有する温度調節ユニットUcを備え、特に、複数の加熱制御部1ph,1ph…の少なくとも一部を、加熱制御部1ph…及び所定部位を冷却する冷却部5…を制御する冷却制御部1pc…を含む加熱冷却制御部1p…として構成するとともに、少なくとも当該加熱冷却制御部1p…からの冷却制御信号Cc…の出力を有効する加熱冷却制御モードXw又は当該冷却制御信号Cc…の出力を無効にする通常制御モードXnに切換可能な切換スイッチ9a…を設けたため、冷却部5を併用しない加熱部4のみを用いる通常制御モードXnと加熱部4及び冷却部5の双方を用いる加熱冷却制御モードXwをそれぞれ制御する二種類の温度制御機能を、モード切換手段9により容易に切換えることができるため、高度の精密性が要求される成形品の生産などには加熱冷却タイプを使用し、他方、剪断熱がほとんど生じない樹脂材料を使用するなど、冷却部が必要ないと想定される生産には、加熱タイプを使用できるなど、成形機としての多機能性及び多様性、更には汎用性を高めることができる。これにより、成形品の種類等に応じた適切な温度制御装置1による制御が実現可能となり、成形品質の向上及び省エネルギ性の高い生産など、より的確な成形(生産)を実現でき、特に、成形機として射出成形機Mに用いて好適となる。
加えて、本実施形態に係る温度制御装置1では、一部の処理部を兼用して使用するとともに、一部の処理部を切換えて使用するため、基本的には単一の温度制御装置1で足りる。したがって、温度制御装置1全体の小型化及びコストダウンに寄与できるとともに、加熱制御部1phのみによる制御を行う通常制御モードXnを備える従来型の温度制御装置に対して、加熱部4と冷却部5の双方を制御する加熱冷却制御部1pを、後付け等により追加することにより、加熱冷却制御モードXwと通常制御モードXnを選択可能な機能を容易に構築することができる。
さらに、図8〜図11には関連する表示画面を示す。図8は温度監視画面Vtを示し、この温度監視画面Vtは、成形機コントローラEに付属するディスプレイ35に表示される。この場合、ディスプレイ35に常時表示される画面切換キーktを選択することにより、同温度監視画面Vtを表示することができる。温度監視画面Vtは、横方向に、射出ノズル2n,加熱筒2の前部,加熱筒2の中間部,加熱筒2の後部,加熱筒2の最後部,材料落下口の表示エリアを順次確保し、縦方向に、上から目標温度(設定温度)の表示部D1,現在温度の表示部D2,加熱制御出力の表示部D3等を配する。また、温度監視画面Vtの下端近傍には冷却制御出力の表示部D4を配する。なお、D5は温度のグラフィック表示部を示す。
図9は、前述した温度監視画面Vt上にウィンドウ表示される温度制御設定画面Vwであり、この温度制御設定画面Vwは、図8に示す温度監視画面Vtにおける制御条件設定キーkcをONすることにより表示させることができる。温度制御設定画面Vwは、横方向に、射出ノズル2n,加熱筒2の前部,加熱筒2の中間部,加熱筒2の後部,加熱筒2の最後部,材料落下口の表示エリアを順次確保し、縦方向に、上から加熱側比例帯の設定部W1,積分時間の設定部W2,微分時間の設定部W3,上限警報幅の設定部W4,下限警報幅の設定部W5,オートチューニングの設定キー欄W6,冷却側比例帯の設定部W7を配している。
図10は、温度監視画面Vt上に表示される各チャンネルの使用状態を示す表示画面Vhであり、チャンネル表示部D8及び制御対象表示部D9を有する。必要によりチャンネル表示部D8のチャンネル番号を変更することができる。例示の画面は、加熱冷却制御部1pを追加する前の状態を示している。
また、図11は、温度監視画面Vt上に表示される冷却設定画面Vcであり、使用するチャンネルのON/OFF設定部D11,サンプリングサイクルを設定するサイクルタイム設定部D12,比例倍率を設定する比例倍率設定部D13,冷却制御信号Ccを出力するチャンネルを設定するチャンネル設定部D14を有する。これにより、後述する加熱冷却制御モードXwに切換えた際における各種設定を行うことができる。例示の場合、チャンネル[2]〜[4]を加熱冷却制御部1p…に設定するため、出力端子「2」〜「4」からは加熱制御信号Ch…が出力するとともに、チャンネル設定部D14には、チャンネル[2]〜[4]に対応するチャンネル[7]〜[9]を設定する。また、各サイクルタイムとして10.0〔秒〕,各比例倍率(P倍率)として1.0を設定した場合を示している。
次に、本実施形態に係る温度制御装置1に備えるモード切換機能について、図1〜図3及び各図を参照して説明する。
まず、図9に示す温度制御設定画面Vwにおけるモード切換キー13a,13b,13cの少なくとも一つをONに設定すれば、切換スイッチ9a…の可動接点は第一固定接点(白丸表示)に切換わり、ONに設定したチャンネルは加熱冷却制御部1p…として動作する。即ち、加熱冷却制御モードXwとなる。
今、加熱筒2の中間部に対応するモード切換キー13b(チャンネル[3])がONに設定され、温度調節ユニットUcから給電部36に対して加熱制御信号Chが付与されている制御状態にあるものとする。なお、バルブ72はOFF(閉)である。
この場合、加熱冷却部4sのバンドヒータ11に給電が行われ、このバンドヒータ11の発熱は、第一パネルメンバ5aと第二パネルメンバ5bを重ね合わせたパネル部材5pを介して加熱筒2に伝達され、加熱筒2の中間部が加熱される。バンドヒータ11と加熱筒2間には、パネル部材5pが介在するが、例示の場合、厚さが2〔mm〕程度となる伝熱性を有する二枚のステンレス板が介在するとともに、このステンレス板には一部を打抜き形成したエア通路6が存在するのみとなるため、熱損失はほとんど発生しない。
一方、図7に示す入力切換部101には、主コントローラユニット32mからサンプリング信号Csが付与され、取込スイッチ102…がON/OFF制御される。これにより、取込スイッチ102…のON時には、設定温度SV及び検出温度PVが加熱冷却制御部1pに取込まれる。即ち、設定温度(設定値)SVが取込スイッチ102を介して偏差演算部41に付与されるとともに、加熱筒2の中間部における加熱温度は温度センサ3により検出され、得られた検出温度(検出値)PVは取込スイッチ102を介して偏差演算部41とD動作出力部42に付与される。例示の場合、サンプリング信号CsによるON間隔は5〔秒〕、ON時間は0.5〔秒〕である。なお、加熱制御信号Chのサイクルタイム(周期)は5〔秒〕に設定されているとともに、冷却制御信号Ccのサイクルタイム(周期)は10〔秒〕(図11参照)に設定されている。また、加熱冷却制御モードXwでは、例示の場合、比例倍率(P倍率)が1.0に設定される(図11参照)。
この結果、偏差演算部41からは設定温度(目標温度)の設定値SVとの偏差値eが得られる。この偏差値eは加減算演算部44に付与されるとともに、I動作出力部43に付与される。この結果、加減算演算部44には、I動作出力,偏差値e,D動作出力が付与され、加減算演算部44の出力部には中間操作量mxが得られる。例示の場合、I動作出力を得る積分時間Tiは、図9に示すように345〔秒〕に設定され、D動作出力を得る微分時間Tdは86〔秒〕に設定されている。
例示の場合、加熱制御信号Chが出力しているため、中間操作量mxの大きさは正である。したがって、加熱側比例帯設定部45により生成される加熱操作量yhは正になるとともに、冷却側比例帯設定部46により生成される冷却操作量ycは負になる。この結果、出力切換器47からは、相対的に大きい加熱操作量yhのみが出力し、加熱制御信号変換部48により加熱制御信号Chに変換される。そして、この加熱制御信号Chは、給電部36に付与され、給電部36に対する給電制御が行われることにより、バンドヒータ11により加熱筒2の中間部が加熱される。なお、冷却操作量ycは負となるため、冷却制御信号Ccの出力はゼロとなる。
次に、中間操作量mxの大きさが負である場合について説明する。この場合、加熱側比例帯設定部45により生成される加熱操作量yhは負になるとともに、冷却側比例帯設定部46により生成される冷却操作量ycは正になる。この結果、出力切換器47からは、相対的に大きい冷却操作量ycのみが出力し、冷却制御信号変換部49により冷却制御信号Ccに変換される。そして、この冷却制御信号Ccは、バルブ72に付与され、バルブ72に対する開閉制御が行われる。この際、加熱操作量yhは負となるため、加熱制御信号Chの出力はゼロとなる。
これにより、エアポンプ71からエアAが供給され、このエアAはエア入口部8iからエア通路6に流入する。そして、エアAは、エア通路6を流通し、エア出口部8eから外部(大気)に流出する。この場合、エア入口部8iからのエアAは、第一パネルメンバ5aに形成したスリット62iに流入するとともに、第二パネルメンバ5bに形成した八つのスリット61…の一端から当該スリット61…内に流入する。そして、各スリット61…を流通したエアAは、当該スリット61…の他端に至り、第二パネルメンバ5bに形成したスリット62eに流入するとともに、スリット62e内のエアAはエア出口部8eから外部に流出する。このときのエアAの流れを、図1に点線矢印で示す。これにより、エア通路6、特に、各スリット61…を流通するエアA…は、加熱筒2の外周面2fに接触するため、加熱された外周面2fとの熱交換が行われ、外周面2fが強制的に冷却(空冷)される。
ところで、加熱冷却部4s…は、加熱筒2における、少なくとも、メータリングゾーンZm,コンプレッションゾーンZc,フィードゾーンZfを加熱する加熱部4…の一又は二以上に適用している。これらのゾーンZm,Zc,Zfは、スクリュ22の回転による樹脂材料の剪断時に、剪断熱による無用な温度上昇を発生するゾーンとなる。したがって、強制冷却を行うことなく、バンドヒータ11に対する給電を解除し、自然冷却に頼った場合、オーバシュート等により加熱温度が不安定になりやすい。このため、加熱冷却部4s…におけるバンドヒータ11…の給電を解除するとともに、空冷方式による強制空冷を行うようにした。これにより、前述したように、良好な温度制御を実現し、成形品質の更なる向上に寄与できる。
また、加熱操作量yh(加熱制御信号Ch)及び冷却操作量yc(冷却制御信号Cc)は、PID制御系10における処理、即ち、〔数1〕〜〔数3〕に基づく演算処理により生成される。図8に一例として示す制御状態は、中間部の目標温度(設定温度)が315.0〔℃〕、現在温度(検出温度PV)が315.1〔℃〕、加熱側の制御出力(加熱制御信号Ch)が0.0〔%〕、冷却側の制御出力(冷却制御信号Cc)が5.8〔%〕の状態を示している。また、図9に一例として示すように、加熱側比例帯Khは21.4〔℃〕が設定されている。したがって、検出温度PVと設定温度SVの偏差が21.4〔℃〕よりも低ければ、加熱側は100〔%〕出力となる。冷却側比例帯Kcは7.7〔℃〕が設定されている。したがって、検出温度PVと設定温度SVの偏差が7.7〔℃〕よりも高ければ、冷却側は100〔%〕出力となる。なお、各設定値は、オートチューニングの設定キー欄W6の各キーをONにすることにより自動で設定可能である。
このように、温度制御装置1では、検出温度PVと設定温度SVの偏差値eを求め、この偏差値eがゼロになるようにPID制御を行うとともに、I動作出力,D動作出力,偏差値e及び加熱側比例帯により生成して加熱部4に対する制御を行う加熱操作量yhと、I動作出力,D動作出力,偏差値e及び冷却側比例帯により生成して冷却部5に対する制御を行う冷却操作量ycとの、相対的に大きい一方の操作量yh又はycのみを、対応する加熱部4又は冷却部5に対して出力するPID制御系10を備えて構成したため、加熱部4と冷却部5を連携制御し、ハンチング現象等を回避した安定性の高い制御を行うことができる。しかも、高い制御精度を確保しつつ省エネルギ性に優れた温度制御装置1を実現でき、特に、スクリュの回転により剪断される際の剪断熱が大きい樹脂材料による生産に用いて最適となる。
次に、モード切換キー13a,13b,13cの全てをOFFにした場合を想定する。これにより、切換スイッチ9a…の可動接点は第二固定接点(黒丸表示)に切換わり、冷却制御信号Ccは無効となる。したがって、加熱冷却制御部1p…の使用は無くなり、温度制御装置1は通常制御モードXnとして動作する。この場合、加熱制御部1ph…からの加熱制御信号Ch…のみが出力することになる。即ち、各冷却部5…に対する制御は行われず、加熱部4…のみに対する制御となり、冷却は自然冷却となる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、本発明は、温度制御装置を対象とするため、温度制御装置1による制御の対象となる加熱部4及び冷却部5の種類は問わない。即ち、例示の場合、加熱部4として、内部に発熱体12を内蔵し、かつ加熱筒2,射出ノズル2nの外周面2f,2nfに巻付けて装着するバンドヒータ11を用いたが、必ずしもバンドヒータ11に限定されるものではなく、加熱機能を有するものであれば、様々な原理及び構造に基づく加熱部4を用いることができる。また、エア通路6として、パネル部材5pを用いた形態を例示したが、背景技術に記載されるような、外部に設置するファンによる空冷方式であってもよいし、冷却水を流通させる水冷方式の冷却手段であってもよく、冷却機能を有するものであれば、様々な原理及び構造に基づく冷却部5を用いることができる。一方、実施形態では、五つの加熱部4…を備える加熱装置31を例示したが、四つ以下の加熱部4…を備えている形態であってもよいし、六つ以上の加熱部4…を備えた形態であってもよい。
本発明に係る温度制御装置は、加熱筒の外周面に付設した加熱部及び冷却部により加熱筒を加熱又は冷却する構造を有する各種射出成形機に利用できる。
1:温度制御装置,1p…:加熱冷却制御部,1ph…:加熱制御部,1pc…:冷却制御部,2:加熱筒,2f:加熱筒の外周面,3:温度センサ,4…:加熱部,5…:冷却部,5p:パネル部材,6:エア通路,7:エア供給部,8:エア出入口部,9:モード切換手段,10:PID制御系,11:バンドヒータ,12:発熱体,15r…:予備の出力端子,PV:検出温度,SV:設定温度,Uc:温度調節ユニット,Cc…:冷却制御信号,Xw:加熱冷却制御モード,Xn:通常制御モード,e:偏差値,yh:加熱操作量,yc:冷却操作量,A:エア,Zm:メータリングゾーン,Zc:コンプレッションゾーン,Zf:フィードゾーン,M:射出成形機

Claims (6)

  1. 少なくとも加熱筒における複数の異なる所定部位の加熱温度を温度センサにより検出し、検出温度が予め設定した設定温度になるように、前記所定部位を加熱する各加熱部を制御する複数の独立した加熱制御部を有する温度調節ユニットを備える成形機の温度制御装置であって、前記温度調節ユニットに、加熱制御部又は冷却制御部を追加する際における加熱制御信号又は冷却制御信号を出力させるための予備のチャンネルを設け、前記複数の加熱制御部の少なくとも一部を、加熱制御部及び前記所定部位を冷却する冷却部を制御する冷却制御部を含む加熱冷却制御部として構成するとともに、少なくとも当該加熱冷却制御部からの冷却制御信号の出力を有効にし、かつ当該冷却制御信号を、使用していない前記予備のチャンネルから出力させることにより加熱冷却制御を行う加熱冷却制御モード,又は当該冷却制御信号の出力を無効にして加熱制御のみを行う通常制御モードに切換可能なモード切換手段を設けてなることを特徴とする成形機の温度制御装置。
  2. 前記加熱冷却制御部は、前記検出温度と前記設定温度の偏差値を求め、この偏差値がゼロになるようにPID制御を行うとともに、I動作出力,D動作出力,前記偏差値及び加熱側比例帯により生成して前記加熱部に対する制御を行う加熱操作量と、I動作出力,D動作出力,前記偏差値及び冷却側比例帯により生成して前記冷却部に対する制御を行う冷却操作量との、相対的に大きい一方の操作量のみを、対応する前記加熱部又は前記冷却部に対して出力するPID制御系を備えることを特徴とする請求項1記載の成形機の温度制御装置。
  3. 前記加熱部は、内部に発熱体を内蔵し、かつ前記加熱筒の外周面に巻付けて装着するバンドヒータを用いることを特徴とする請求項1記載の成形機の温度制御装置。
  4. 前記冷却部は、前記バンドヒータと前記加熱筒の外周面との間に伝熱性を有する素材により形成したパネル部材を介在させ、かつこのパネル部材に空冷用のエア通路を形成するとともに、このエア通路にエア供給部からエアを流通可能にするエア出入口部を設けて構成することを特徴とする請求項1記載の成形機の温度制御装置。
  5. 前記加熱筒の所定部位は、少なくとも、メータリングゾーン,コンプレッションゾーン,フィードゾーンの一又は二以上に適用することを特徴とする請求項1記載の成形機の温度制御装置。
  6. 成形機として射出成形機に適用することを特徴とする請求項1記載の成形機の温度制御装置。
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