JP6270819B2 - 果実繊維物品およびその製造 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、2012年4月18日に出願された同時係属中の米国仮特許出願第61/635,073号に対する優先権を主張するものであり、この仮特許出願の内容は、その全体が参照により本明細書により援用される。
発明の分野
本発明の原理は、果実繊維(「果実繊維」)を生成するために食用果実副産物(「果実副産物」)を加工するための方法、より具体的には、紙(包装材料、筆記用紙、および他の紙を含む)の製造において有用な果実繊維を提供するために果実副産物(例えば、柑橘類副産物)を加工するための方法に向けられる。本発明の原理はまた、部分的に木材繊維の代わりとなるものとしての果実繊維を含有する物品(例えば、紙および包装材料)に関する。
発明の背景
木材繊維は、1800年代中頃から紙および包装材料の製造において使用されてきた。木材繊維は、高く評価される性能特性を提供し続けているが、その好ましくない環境プロファイルが、木材繊維を少なくとも部分的に置き換えるための代替的な繊維の模索に繋がった。種々の非木材繊維(サトウキビ、バガス、麦藁および稲藁、竹、綿茎、バナナ葉、イチジク葉、葦、アムール草およびケナフを含む)が提案されてきた。
柑橘類ファミリーは、顕花植物の大きな多様なファミリーである。柑橘類果実の一般的な品種としては、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、およびライムが挙げられる。その果実は、特殊化した種類の液果であると考えられ、硬い皮と流体入り液嚢で満たされた複数の房を含有する多肉質の内部とにより特徴付けられる。柑橘類果実は、ペクチン、すなわち、果実において一般的であるが柑橘類果実においては特に高い濃度で見出されるゲル形成性多糖を、含有している。
選ばれた品種の柑橘類果実(スイートオレンジおよびグレープフルーツを含む)が、果汁および房を提供するために商業的に加工される。それらの重量の約45〜60パーセントが、皮、果心および種子の形態で加工後の状態のままである。副産物体積は著しく、フロリダの柑橘類加工プラントだけで、5百万トンの湿潤柑橘類副産物を毎年生成する。湿潤柑橘類副産物の高い含水量および腐敗しやすい性質は、典型的に、加工プラントの物理的にすぐ近くにおける用途にその潜在的有用性を限定する。果実副産物の最も一般的な商業的用途は、乾燥柑橘類ペレットであり、これは、一般的に動物飼料として使用される。
概要
本発明の原理は、物品(例えば、紙および包装材料)の製造において部分的に木材パルプまたは木材パルプ繊維の代わりとなるものとして使用され得るシステムおよび方法を提供する。1つのシステムおよび方法は、紙および包装材料の製造における使用のために果実繊維を加工するための出発点として、現在利用可能であるよりも白色度の高い果実副産物および繊維を生成するように果実副産物を前加工することを含み得る。別のシステムおよび方法は、様々な紙製品における使用のために現在可能であるよりも白色度の高い繊維を生成するように、果実副産物に由来する果実繊維を加工することを含み得る。物品は、2種の天然産生繊維を含んで生成され得、ここで、それらの繊維のうちの一方(例えば、果実繊維)は、そこから延びるフィラメントを含み得る。
1つの実施形態において、本発明の原理は、植物の果実から紙繊維を製造するための供給原料を製造する方法を提供する。当該方法は、食用果実の大部分を取り出すためのプロセスが食品を製造するために使用された後に、その食用果実から繊維を含んだ副産物供給源を提供する工程を含み得る。果実副産物を増白するための1つ以上の処理プロセスが行われ得る。増白された果実副産物から供給原料が生成され得る。
1つの実施形態において、本発明の原理は、製品の製造における使用のための繊維を製造する方法を提供する。当該方法は、植物の食用果実に由来する繊維を含む供給原料を提供する工程と、ペクチンを分解する薬剤を供給原料に適用して供給原料混合物を形成する工程と、供給原料混合物を撹拌する工程と、供給原料混合物から繊維を含む溶液を取り出す工程と、溶液から繊維を単離する工程とを含み得る。
1つの実施形態において、本発明の原理は、製品の製造における使用のための繊維を製造するためのシステムを提供する。当該システムは、植物の食用果実に由来する繊維を含む供給原料を受け入れるように構成されているインプット構造物を含み得る。反応器槽が、インプット構造物と流体連絡した状態にあり得る。インプット導管が、反応器槽と流体連絡した状態にあり得、供給原料中のペクチンを分解させる薬剤を流すように構成され得る。反応器槽は、薬剤と供給原料とを混合して薬剤および供給原料を含んだ供給原料混合物を形成するように、インプット構造物から供給原料を受け入れかつインプット導管から薬剤を受け入れるように構成され得る。反応器槽はさらに、供給原料混合物を撹拌するように構成され得る。アウトプット導管が、反応器槽と流体連絡した状態にあり得、供給原料混合物から薬剤および繊維を含んだ溶液を取り出すように構成され得る。この溶液から繊維を単離するための手段が、アウトプット導管と流体連絡した状態にあり得る。
1つの実施形態において、本発明の原理は、第1の天然供給源に由来する第1の繊維と、果実に由来する第2の繊維とを含む物品を提供し得る。
1つの実施形態において、本発明の原理は、第1および第2の繊維を組み合わせて繊維混合物を形成する工程であって、その第1および第2の繊維は別個の材料から得られるものであり、かつそれらの繊維のうちの少なくとも一方は植物の食用果実に由来するものである工程を含み得る、物品を製造する方法を提供する。その繊維混合物から物品が形成され得る。
図面の簡単な説明
本発明の例示的実施形態を、添付の図面図を参照して以下に詳細に説明する。これらの図面図は、参照により本明細書に援用される。図中:
湿潤果実パルプ副産物を前処理し、板紙製造における使用のために果実繊維を処理するための例示的プロセスの流れ図である。 湿潤果実パルプ副産物を前処理し、板紙製造における使用のために果実繊維を処理するためのより詳細な例示的プロセスの流れ図である。 果実繊維を抽出し加工して紙および包装材料製品における使用のための増白された繊維を生成することにおける使用のための例示的システムの概略図である。 果実副産物から果実繊維を抽出するための例示的プロセスの流れ図である。 果実繊維と木材繊維とを組み合わせて繊維混合物から物品を形成するための例示的プロセスの流れ図である。 液体の固体に対する比として表される、室温における経時的な柑橘類ペレットによる水の吸収を示す例示的データのグラフである。 種々の柑橘類パルプブレンドを用いて作製された紙(手漉き紙)の物性(例えば、裂断長、比引裂強さ、および曲げ抗力)を示す例示的データのグラフである。 種々の柑橘類パルプブレンドを用いて作製された紙(手漉き紙)のさらなる物性(例えば、透気度、比引張強さ、TEA、および比引張強さ)を示す例示的データのグラフである。 精製された柑橘類パルプの排水時間に対する中和剤の添加の影響を示す例示的データのグラフである。 本明細書における方法により調製された柑橘類からの繊維の特性を示すグラフである。 硬材から調製された繊維の特性を示すグラフである。
詳細な説明
本発明の原理は、果実副産物から得られる繊維を生成するために果実副産物を加工するための方法に向けられる。当該方法は、ペクチンおよび/または果実副産物の超微細構造から繊維物質を解放または抽出するために繊維副産物を消化することを含み得る。果実繊維は、紙材(包装用紙などを含む)などの物品において木材繊維の代わりをするものとして有用であり、それらの物品において、様々な量での置き換えが、それにもかかわらず、所望の性能特性を保持する。
本発明の原理はまた、紙(果実副産物から抽出された果実繊維を含有する包装用紙、すなわち木材繊維を削減した紙または包装用紙を含む)などの物品、およびそれを作製するための方法に向けられる。
特定の実施形態において、本発明の原理は、紙および包装用紙の製造における使用のためを含め、柑橘類または非柑橘類果実副産物から得られる繊維を提供するために柑橘類または非柑橘類果実副産物を加工するための方法、ならびに木材繊維の代わりをするものとして柑橘類または非柑橘類果実繊維を含有する紙および包装用紙に向けられる。
特定の実施形態において、本発明の原理は、果実繊維から軸方向に延びるフィラメントを含む、精製された果実繊維に向けられる。
I.果実副産物を加工する方法
本発明の原理は、果実繊維を生成するために果実副産物を加工するための方法を提供する。当該プロセスは、(i)果実副産物を提供することと、(ii)果実副産物を処理して精製された果実副産物を生成することと、(iii)任意選択で、精製された果実副産物の電荷を中和して中和された果実副産物を生成することとにより、果実副産物を前加工することを含み得る。1つの実施形態において、増白剤(例えば、漂白剤)が、果実副産物に適用されて、増白された果実副産物を生成し、その結果、増白された果実繊維を生成することにより、より多種多様な紙および包装材料に含めるためにより容易に使用可能となり得る。
精製および/または中和された果実副産物は、種々の紙および/または包装材料の加工に使用され得る果実繊維を提供するためにさらに処理(例えば、乾燥、増白、さらなる精製、濾過、および篩分け)され得る。果実副産物は、人または動物消費用の食品を製造するために植物の食用果実を加工した後に残る食用果実のあらゆる成分であり得る。例えば、果実副産物としては、果実内の内部膜状組織が挙げられるが、これに限定されない。この組織としては、当該技術分野において知られているように、柑橘類のアルベド、内果皮、じょう嚢の薄皮などが挙げられるが、これらに限定されない。果実「副産物」には、パルプおよび他の小組織(例えば、皮(外果皮)、種子など)が含まれる。本明細書で使用される場合、「パルプ」には、アルベド(中果皮)、じょう嚢(内果皮)、およびじょう嚢の薄皮などの、柑橘類の小組織が含まれる。一般的に、用語「繊維」は、食用果実中の繊維ならびに他の構造的および化学的組成物(例えば、ペクチン)のことを云う「副産物」または「パルプ」とは対照的に、果実副産物から抽出された繊維物質のことを云うために使用される。
図1に関して、果実副産物を前処理し、板紙製造における使用のために果実繊維を処理するための例示的プロセス100の流れ図が示されている。プロセス100は、果実副産物102(例えば、湿潤果実副産物)を、果実副産物の前処理プロセス104に提供することによって開始し得る。プロセス104は、洗浄し、糖液を除去し、非繊維物質(例えば、葉、種子、糖を含む固形分、ならびに他の構成部分および植物部分(例えば、木、茎、および葉))を除去し、かつ/または果実副産物102に増白剤を適用することによって、供給原料106を調製するために使用され得る。果実パルプ副産物102を前処理してよりきれいな、したがってより白色度の高いものにすることにより、果実副産物は、一般的には糖液を含むウシ試料ペレットである、現在利用可能なものよりも、良好な供給原料であり得る。本発明の原理に従えば、供給原料は、様々な形態(スラリー、結合材なしのペレット、約1%〜約10%の繊維もしくは一部の実施形態においては約2%〜約5%の繊維を含むセルロース供給原料、またはその他の形態を含む)でプロセス104から提供され得る。
供給原料106は、果実繊維抽出および加工プロセス108に提供され得る。プロセス108は、果実パルプから果実繊維を抽出し得るかまたは別のやり方で単離し得る。プロセス108は、果実パルプから果実繊維を抽出することに加えて、より白色度の高いものとなり様々な種類の紙(例えば、製品包装材料および筆記用紙)のために一層使用可能となるように、図3に関して本明細書でさらに説明されるように果実繊維を増白することもあり得る。プロセス108からの産出物は、部分的に乾燥させた果実繊維110であり得る。1つの実施形態において、この部分的に乾燥させた果実繊維110は、湿潤ラップの形態であり得る。果実繊維110を乾燥させる際に、果実繊維を部分的に乾燥させるための任意のシステムおよびプロセス(機械力の使用(例えば、果実繊維の圧縮)、風乾、流動床乾燥、P−リング乾燥、凍結乾燥など、またはそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない)が利用され得る。
図2に関して、果実副産物前処理プロセス104および板紙製造における使用のための果実繊維を抽出および加工するための果実繊維処理プロセス108についてのより詳細な例示的プロセス200が示されている。
A.果実副産物
前処理プロセス104に提供される果実副産物102は、異なる果実の間で様々であり得るが、木材繊維の代わりとなるものとしての使用に適切な量のパルプおよび繊維を含有し得る。果実副産物は、湿潤副産物、まだ乾燥させていない副産物もしくはパルプ(新しいまだ乾燥させていない副産物もしくはパルプ)、乾燥させた副産物もしくはパルプ、またはペレット化された副産物もしくはパルプであり得る。果実副産物102は、本明細書でさらに説明されるように、残存する皮、果心/袋、および種子を含有し得る。1つの実施形態において、果実副産物は、柑橘類副産物でありかつ柑橘類ペレットの形態であり、この形態は、当該技術分野において理解されるように、一般的には動物飼料として使用されるものである。
ペレット化された果実副産物は、様々な果実供給源材料を用いて様々なやり方で製造され得、これらは、当業者によって理解されるように、ペレットの内容物および特性に影響を及ぼし得る。例えば、具体的な加工手順は、製造供給源によって変化し、かつ同じ供給源において季節全体を通じて変化し得る。果実ペレットを製造するための基本的な手順は、一般的に、果実を粉砕または細断し、ついで果実残留物を脱水することを含む。果実残留物は、脱水されるかまたは圧搾されるかのいずれかであり、糖液が、圧搾液汁から生成される。糖液の一部は、場合によっては、パルプ副産物を結合するために乾燥プロセスの間に果実パルプに戻して添加される。乾燥させたパルプのより微細な粒子は、多くの場合に除去され、柑橘類食として販売されるか、ペレット化されてパルプに戻して添加されるかのいずれかである。加工における、果実の供給源および品種における、ならびに果実残留物が得られる果実食品加工操作の種類におけるこれらおよび他の違いが、乾燥させた果実パルプの内容物における変化を結果としてもたらし得る。しかしながら、どんな形態であっても、糖液を含まないことにより、より白色度の高い果実副産物が、果実パルプ処理プロセス108に提供され得る。
受け取り時に、皮、果心および種子を含有する乾燥果実ペレットは、乾燥炉および秤を用いて含水量について試験され得る。含水量は、例えば約7%〜約18%の間の範囲であり得る。後の処理で使用される果実ペレットは、タンク、袋、大樽、および/またはドラム缶中に貯蔵される。
B.果実
果実副産物102に関して続けると、植物から育った任意の食用果実が、本発明の原理との使用に好適であり得る。果実副産物102には、単一の果実品種または複数の果実品種からの副産物が含まれ得る。例えば、紙の製造における使用のための繊維の製造における使用に好適な柑橘類果実品種としては、カンキツ属(例えば、オレンジ、スイートオレンジ、クレメンタイン、キンカン、ライム、レイシライム、ウンシュウミカン、マンダリン、タンジェリン、シトロン、ザボン、レモン、ラフレモン、グレープフルーツ、タンジェリンおよびタンジェロー、またはそれらの雑種)からの任意の果実が挙げられ得るが、これらに限定されない。柑橘類果実は、早生(early season)、中生(mid-season)、または晩生(late-season)の柑橘類果実であり得る。果実のペクチン含有量は、季節に基づき変化し得、ここで、熟した果実は、熟していない果実よりも少ないペクチンを含有し得る。非柑橘類果実(例えば、リンゴ)が、代替的または追加的に利用され得ることが理解されるべきである。したがって、1つの実施形態において、本発明の原理は、非柑橘類果実のパルプまたは繊維を得るために非柑橘類果実副産物を単離および加工するための方法を提供する。これらの材料もまた、紙および包装用紙の製造において有用であり、紙および包装用紙の製造において、これらもまた、木材繊維の代わりをするものとして機能し得る。こうした非柑橘類果実としては、例えば、リンゴ、マンゴおよびパパイヤが挙げられる。こうした非柑橘類果実の繊維およびペクチン含有量は、様々であると当業者によって理解されるであろう。
1つの実施形態において、果実副産物は、オレンジからの柑橘類副産物を含み得る。1つの実施形態において、中生果実(例えば、パイナップルおよびサンスター品種)および晩生果実(例えば、バレンシア)が、適切な細胞繊維物質を提供するために使用され得る。
果実副産物には、全ての果実副産物または果実副産物の特定の部分が含まれ得、ここで、部分としては、皮、果心、液嚢、および種子が挙げられ得るが、これらに限定されない。1つの実施形態において、皮および果心/袋が、果実繊維供給源として使用される。1つの実施形態において、アルベド、内果皮またはじょう嚢の薄皮および/または小嚢の薄皮が、個々にまたは組み合わせて繊維供給源として使用される。
果実副産物の固体果実濃度は様々であり得る。1つの実施形態において、果実副産物は、約4%〜約30%の固体果実濃度を有する湿潤果実副産物である。別の実施形態において、湿潤果実副産物の固体果実濃度は、約8%〜約20%である。別の実施形態において、果実副産物は、約80%〜約95%の固体果実濃度を有する乾燥果実副産物である。特定の実施形態において、乾燥果実副産物は、約84%〜約95%の範囲内の固体果実濃度を有する。果実副産物は、果実の種類、果実副産物の密度、果実副産物の濃度、果実副産物の湿潤度などに基づいて様々であり得る。
C.前処理プロセス
さらに図2に関して、果実副産物は、次の処理工程に向けて材料を調製するために、消化の前に任意選択で前処理され得る。前処理プロセス104は、単一の工程または複数の工程を含み得、ここで、複数の工程は、同じかまたは異なり得る。前処理プロセス104は、工程202において果実副産物102を脱水するために、果実副産物に石灰を添加することを含み得る。工程204において、石灰がそこに加えられたものであり得るかまたは加えられていないものであり得る果実副産物102が、乾燥され得る。乾燥プロセスは、石灰の有無を問わず、果実副産物102を部分的または完全に乾燥させることを含み得る。代替的な実施形態において、果実副産物102は、工程206において湿潤流れとして加工され得る。1つの実施形態において、単段階または多段階の洗浄プロセスが、工程208において行われ得る。洗浄プロセスは、果実副産物の一部である果実パルプを清浄化および増白させ得る。浴、高圧スプレー、適度なシャワー、および任意の温度の水が使用され得る。果実副産物を前処理するための他の工程(工程204における乾燥プロセスの一部であり得るまたは工程208における洗浄プロセスの後に行われ得る脱水工程(図示せず)を行うことを含む)が行われ得る。
より具体的には、洗浄プロセス208は、例えば、温度または洗浄回数の点で様々であり得る。水は、低温、周囲(23〜27℃)または高温(50〜60℃)であり得る。高温水は、等量の周囲水よりも相対的に多くの(例えば、1%〜5%多く)可溶性成分を除去することが示された。真水洗浄または多段向流スキームが使用され得る。多段洗浄は、単回洗浄よりも多くの(例えば、1%〜4%多く)可溶性物質を除去することが示されている。特定の実施形態において、洗浄工程の数は、2〜5回またはそれ以上の範囲であり得る。洗浄工程は、果実搾汁プラントで、または離れた加工場所で行われ得る。洗浄は、掻き混ぜ/撹拌を伴うかまたは伴わずに(すなわち、静止環境で)行われ得る。1つの実施形態において、工程208における洗浄プロセスは、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%または約50%の可溶性物質を除去し得る。
特定の実施形態において、未処理のペレットは、好適な容器に移され、ペレットを膨潤させるためおよび水溶性物質を除去するための両方のために、最低約10分〜約15分の間、周囲(23〜27℃)水中でその重量の複数(例えば、9)倍(10%固形分)を用いて洗浄される。パルプが十分にすすがれた時を決定するために、パルプの多段pH中性水洗浄の間、pHがモニタリングされ得る。
果実パルプの白色度をさらに改善するために、漂白工程(図示せず)が含まれ得る。漂白工程は、当該技術分野において理解されるように、漂白剤または任意の他の化学的もしくは非化学的プロセスを使用し得る。特定の実施形態において、漂白前処理は、過酸化物、アルカリ性過酸化物、または酸素−アルカリ処理である。別の実施形態において、漂白前処理工程は、過酸化水素での処理を含む。例えば、2つ、3つ、4つまたは前処理漂白工程が存在する。果実パルプを増白することにより、より少ない、より時間がかかりかつより費用がかかり得るプロセスが、果実パルプ処理プロセス108において行われ得る。さらに、後の消化または増白のための材料を調製するために有用または必要な磨砕工程または任意の他の工程が、前処理プロセス104で行われ得る。
1つの実施形態において、前処理工程は、果実副産物の水分保持値(water retention value:WRV)を低下させ得る。WRVは、例えば、パルプに保持された水分を果実繊維の中および間の自由水から遠心力によって分離することにより測定され得る。
別の実施形態において、前処理プロセス104は、消化の前に材料の化学的負荷(すなわち、可溶性物質(例えば、糖または酸)の存在)を減少させ得る。化学的負荷は、果実副産物の種類および/または果実副産物を生成するために使用される加工条件によって様々であり得る。可溶性物質を除去するための前処理は、加工の間に糖液が果実ペレットに添加された場合に特に有用であり得る。糖液が添加されたペレットは、はるかにより高いレベルの可溶性物質(例えば、乾燥ペレットの総重量の40%〜50%程度)を有し得る。
図6に関して、経時的な柑橘類ペレットの水の吸収を確立する例示的データのグラフが示されている。一般的に、乾燥させたペレットは、過剰な水での湿潤により体積が膨張し、副産物の乾燥重量を数倍超える水保持能力を有している。放置すると、乾燥副産物の重量の約5倍が副産物により吸収され得る。この吸収は迅速であり、室温で約40分後に、ほぼ定常状態の平衡に達する。
前処理プロセス104(図1および図2)は、1つ以上の脱水工程を含み得る。例えば、副産物は、洗浄に供され、次いで任意の好適な技術、例えば、ねじプレスによってまたは真空支援排水デバイスを通じて膨潤ペレットをプレスすることにより、遠心力により、または機械および/もしくは布圧搾により脱水され得る。次いで、洗浄されたペレット副産物の固形分および収率が、試料を乾燥させることによって決定され得る。特定の実施形態において、ケーク固形分レベル範囲は、約7%〜約33%の範囲であり得る。
さらに別の実施形態において、前処理プロセス104は、磨砕処理(図示せず)を含み得る。磨砕は、例えば、別の工程で使用される漂白用化学物質の材料へのさらなるまたは改善されたアクセスを可能にし得、すなわち、拡散が限定的でないようにする。副産物の全ての部分への漂白用化学物質の完全な拡散アクセスをもたらすために、あらゆる漂白工程の前に、機械的手段が使用されて柑橘類副産物の大きさを連続的に低減し得る。1つの実施形態において、中剪断力デバイス(例えば、British Disintegratorにより製造される)が使用され得るか、0.125インチ〜0.010インチの間のプレートクリアランスを有する連続的な従来のパルプリファイナー(例えば、ダブルディスクリファイナー)が使用され得る。特定の実施形態において、プロセス温度は、約25℃〜95℃の範囲であり得る。副産物塊は比較的柔らかいので、より大きな柑橘類副産物粒子を分解するための中程度の剪断力を提供する機械的摩擦手段は多く存在するように思われる。任意選択で、この工程は、漂白が完了した後に繊維および細胞が十分な大きさになっていない場合に、漂白後に行われ得る。1つの実施形態において、柑橘類パルプは、製紙業に一般的なスロットスクリーンまたはホールスクリーンを通じて、より大きな繊維束または不要な柑橘類廃棄物を排除するために、篩分けされ得る。
図2に関して続けると、果実副産物処理プロセス108は、果実繊維を抽出および加工するために使用され得る。抽出は、以下でさらに説明されるように、様々な異なる技術およびプロセスを用いて行われ得る。
D.消化/抽出プロセス
果実副産物処理プロセス108の消化/抽出プロセスは、製紙基材に構成成分として寄与するのに有用な、果実繊維および細胞壁フラグメントを単離し得る。ペクチン(ポリガラクツロン酸)は、果実の皮、袋、および種子超微細構造において細胞を結合させる安定化「セメント」として作用する。具体的には、ペクチンは、細胞壁中および細胞間に存在しており、細胞間において、中葉は、2つの隣接する細胞の細胞壁を合わせてセメント結合するペクチン層である。果実中の層間細胞物質の大部分が、ペクチンからなる。ペクチンの量は、果実の種類によって、または、熟成の間の細胞壁の分解が果実の軟化に繋がる主要なプロセスであるので、季節によって、様々であり得る。消化/抽出プロセスは、ペクチン(本明細書において主として副産物生産物と見なされる)を除去して所望の物質(すなわち、果実繊維)を単離するために行われる。
果実繊維を消化または抽出するのに好適なあらゆる方法が、本発明の原理に従う使用に好適である。消化方法としては、化学的処理(例えば、アルカリ処理210および/または酸処理212)、酵素処理214、リファイナー/機械的処理216、またはそれらの組み合わせが挙げられ得るが、これらに限定されない。
アルカリ処理210は、果実副産物のペクチンを消化するために使用され得る。アルカリ処理としては、水酸化ナトリウムおよび硫化ナトリウム、またはそれらの組み合わせが挙げられ得るが、これらに限定されない。好都合には、約5:1から約25:1までの範囲のアルカリ性液の乾燥パルプに対する比が、アルカリでパルプを処理するために使用され得る。アルカリ消化は、静止環境でまたは撹拌を用いることにより行われ得る。
酸処理212は、代替的にまたは追加的に、果実副産物のペクチンを消化するために使用され得る。ペクチンの消化を行うために使用され得る酸は、鉱物を含み得、硝酸、硫酸、塩酸、リン酸、ホウ酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、および過塩素酸を含むが、これらに限定されない。約5:1〜約50:1の範囲内の処理液のパルプに対する比が使用に好適であるが、ペクチン除去は、さらなる希釈(例えば、30:1)により促進され得る。酸処理の目標pHは約1.1〜約2.3の範囲であり得るが、酸の消費は、処理の間の酸の添加を必要とし得る。任意選択で、キレート剤(例えば、EDTAおよびDPTA)が、消化および処理から分離したあらゆる遊離金属イオンを封鎖するために、処理の間または後に添加され得る。1つの実施形態において、pHは、キレート剤の有効性を向上させるために処理後に高められ得る。より耐性の高いペクチン画分の抽出を促進するために、中程度の剪断力が、掻き混ぜまたは撹拌を用いることにより、任意選択で適用され得る。
1つの実施形態において、温度は、層間物質の可溶化を促進するために高められ得る(例えば、70℃〜160℃)。柑橘類パルプ中に天然に存在する多くの有機酸および加工の間に形成される酸性加水分解生成物の存在のため、pHは、アルカリ処理パルプにおいて中性よりも下に低下し得る。追加のアルカリで液を再強化してより高い目標pHを維持することが達成され得るように、この段階の間のpHをモニタリングすることが行われ得る。アルカリ処理は、目標温度およびpHにおいて、15分および120分までの短い期間にわたって適用され得る。総加熱時間は、加熱において用いられる装置の熱負荷能力によって制御される温度傾斜率、および直接加熱が使用されるかまたは間接加熱が使用されるかによって決まる。
別の実施形態において、果実副産物は、アルカリ処理に続いて酸処理によって消化され得る。アルカリ処理及び酸処理の合わせた使用は、ペクチン酸カルシウムおよび新しいペクチンの両方の溶解性のため、加工工程の初期にペクチンレベルを低下させるのに有用である。化学的処理のpH、滞留時間、および温度は、どのような種類および品種の果実が抽出されることになるのかに関して変化し得る。1つの実施形態において、酸処理についてのpH範囲は、約1.1〜約2.3、より具体的には約1.6〜約1.8である。1つの実施形態において、アルカリ処理についてのpH範囲は、約9.0〜約12.50である。別の実施形態において、化学的処理についての滞留時間は、約15分〜約120分、より具体的には約60分〜約90分である。さらに別の特定の実施形態において、温度は、約70℃〜約160℃の範囲である。
特定の実施形態において、アルカリ処理210は、加圧容器または開放容器のいずれかにおいて適用される。次いで、約2.5%の酸化ナトリウム(NaO、水酸化ナトリウムとして適用)が、硫化ナトリウムとして添加される約15%〜約20%のNaO苛性度と共に適用される。10%洗浄柑橘類パルプ固形分で、化学物質が添加され、容器設計に応じて直接蒸気または間接蒸気によって、約90℃まで熱が加えられる。pHは、典型的に、化学物質の導入時には12.0より高く、苛性処理全体を通してモニタリングされる。パルプpHは、新しい酸が苛性液を中和するにつれて穏やかに変動し得る。pHが8.0未満に低下した後、アルカリ処理210は、あらゆる実質的なアルカリ駆動反応が終了しているので停止され得る。次いで、パルプは、残留アルカリおよび反応生成物を除去するために、真空支援排水漏斗を横切ってまたは処理される量に応じてバッチ遠心機もしくは連続遠心機によって、高温水で洗浄され得る。次いで、固形分および収率が決定され得る。
別の特定の実施形態において、酸処理212が、鉱酸(例えば、硝酸または硫酸)を用いることにより、果実パルプを抽出するために使用され得る。パルプは、中程度の撹拌を用いて加熱水中に約4%固形分で懸濁される。次いで、パルプは約60℃〜約90℃まで加熱され得、2.0のpHが達成されるまで酸が添加され得る。次いで、酸が中和および/または消費されるので、約10分おきにpHがモニタリングされ得る。2.0のpHレベルにpHを維持するために、さらなる酸の追加が行われ得る。次いで、約90分後に、pHが水酸化ナトリウムで約3.8〜約4.2の範囲に上方調整され得、キレート剤が出発柑橘類パルプ固形分に基づき800ppmで添加され得る。キレート剤は、例えば、DPTAであり得る。次いで、パルプは約5%固形分に希釈され得、フロースルー式ダブルディスクメカニカルリファイナーに、次いで脱水のために連続遠心機に、ポンプで送られ得る。出口固形分は、例えば、約15%〜約32%の範囲であり得る。
別の実施形態において、果実パルプを抽出するために、酵素処理214が使用されて、果実副産物からペクチンを消化し得る。酵素処理は、アルカリ処理210および/または酸処理212に代わる代替法として使用され得るか、またはそれらの消化方法と組み合わせて使用され得る。酵素は、例えば、ペクチナーゼであり得る。代表的な非限定的ペクチナーゼとしては、ペクチンガラクツロナーゼ、ペクチンメチルエステラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、およびペクトザイムが挙げられる。特定の実施形態において、酵素は、ペクチンガラクツロナーゼペクチンメチルエステラーゼ、およびペクチン酸リアーゼの混合物である。pHおよび温度条件は、当業者によって理解されるように、個々の酵素によって決定され得る。1つの実施形態において、温度は、約25℃〜約55℃の範囲であり得、pHは、約3.5〜約8.5の範囲であり得る。
なおさらなる実施形態において、果実副産物は、リファイナーまたは機械的処理216と組み合わせた化学的処理によって消化され得る。化学的処理がさらなる消化または抽出によって補足され得る場合、さらなる機械的処理216は、化学的処理の前または後に使用され得る。例えば、機械的処理または酵素処理が、化学的処理の前または後のいずれかにおいて使用され得る。
処理210、212、214、および216のうちの任意のものからの抽出された果実パルプ218は、2つの任意選択の経路、すなわち漂白経路220および/または非漂白経路222に沿って流れ得る。抽出されたパルプ218が漂白経路220に沿って流れる場合、図3に関してさらに説明されるように、抽出パルプ218をさらに清浄化しその白色度を高めるために、複数の前処理および漂白段階224が、抽出パルプ218に対して行われ得る。抽出パルプ218が非漂白経路222に沿って流れる場合、その時は、電荷中和段階226が、抽出パルプ218の電荷を中和するために使用され得る。1つの実施形態において、漂白されたパルプもまた、後述される電荷中和段階226を通過し得る。
E.電荷中和
精製または抽出された果実副産物またはパルプ218の大きさおよび電荷の影響を改変または中和することが可能な任意の好適な薬剤またはプロセスが、本発明の原理に従って使用され得る。中和剤としては、カチオン性中和剤(カチオン性モノマー、カチオン性ポリマー、カチオン性凝固体、カチオン性凝集剤、および非重合カチオン性化学種を含む)が挙げられるが、これらに限定されない。カチオン性凝固剤は、果実パルプ中の成分を中和し団結させるのに有効である。より高い分子量のカチオン性凝集剤のクラスもまた、より小さな粒子および従属物をより大きな粒子に結び付け、したがって、排水を促進するのに有効である。ポリ塩化アルミニウム(PAC)および硫酸アルミニウム(ミョウバン)または他のカチオン性モノマーもまた、それぞれが、柑橘類パルプ中の電荷を低減し、それにより、排水および脱水を促進するのに有効であることが見出された。酸性条件下でのこれらの部分の適用後に中性付近にpHを調整することは、再び湿潤した時に、カチオン性需要を満たしつつ、これらの物質を不溶化するのに有効であることが分かり得る。1つの実施形態において、中和剤は、受け入れたままのパルプ乾燥重量に基づき約0.5%〜約6.0%を構成する。
特定の実施形態において、カチオン性薬剤は、精製された果実パルプの表面電荷の約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%または約90%または約100%を満たす。中和剤の量は、当業者によって理解されるであろうように様々であり得る。1つの実施形態において、中和剤は、パルプ乾燥重量に基づき約2%〜約12.0%である。1つの実施形態において、中和剤の添加は、中和に供されていない精製された果実パルプに比べて、精製された柑橘類パルプの排水率を、約40%より多く、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約100%、約200%またはそれ以上高める。
F.中間工程および後処理工程
上述のように、本発明の方法は、任意選択でさらなる工程を含み得る。特定の実施形態において、当該方法は、方法自体の一部として1つ以上のさらなる工程、すなわち、消化に続くおよび/または任意の最終工程の前の中間工程を含む。他の実施形態において、当該方法は、任意の最終工程に続く1つ以上のさらなる後処理工程を含む。各場合において、さらなる工程は、さらなる加工(さらなる方法工程または最終製品の製造を含む)に向けて材料を調製することが意図される。さらなる工程が中間にある場合、それは、加工工程からの反応生成物(例えば、酸)を除去することが通常意図される。非制限的な好適な中間工程および/またはさらなる工程としては、例えば、洗浄工程、脱水工程および/または漂白工程が挙げられ得る。
G.果実繊維の単離
果実繊維は、本明細書に記載される方法のうちの任意のものに従う消化に続いて消化物溶液中に放出されるので、さらなる加工のために単離され得る。単離は、繊維が強制的に一緒にされて単離される繊維の固体塊を形成することとなるように、溶液に力を印加することによって行われる。力は、本明細書においてさらに説明されるように様々な方法によって印加され得、市販の遠心機またはデカンターを含み得るが、これらに限定されない。また、これに関して、(例えば、ペクチナーゼによる)ペクチン消化後の固体物質は単離され得、動物飼料の調製においてなど、任意の好適な方法で使用され得る。
本明細書に概説される方法によって生成された単離繊維を脱水することは、さらなる加工のため(紙の製造のためを含む)に有用または必要であり得る。果実副産物またはパルプは、木材パルプからの繊維と比べて異なる繊維長分布を示す繊維を含有し、脱水についていくつかの特有の課題を呈する。いかなる理論にも拘束されるものではないが、果実副産物またはパルプはまた、繊維の流体力学的表面を拡大し、したがって排水を妨げ得る、表面および内部アニオン電荷の両方を示すものであり得る。当該方法が製紙工場敷地内に統合されるべく果実副産物またはパルプから得られた繊維の使用を含むことになる場合は、その時は、続く処理は、製紙プロセスの間の排水障害物を低減または排除するように使用され得る。しかしながら、果実副産物またはパルプから得られる繊維が湿潤または乾燥ラップとして製造され、次いで貯蔵されることになる場合は、その時は、繊維を脱水剤で処理してそれを輸送のためにコンパクトな形態に変えることもまた必要であり得る。
繊維の単離に続いて、1つの実施形態において、プロセス200は、複数の前処理および漂白段階224により提供されるように、1つ以上の中間漂白処理を任意選択で含む。果実パルプの最終目的が非漂白紙基材中に含めるためである場合は、漂白工程を含む必要がないことがあり得る。しかしながら、果実パルプが漂白された製品中に含めることが予定されているものであり、特定のパルプ白色度がそのパルプの特徴である場合は、その時は、増白プロセス工程が、これらの目的を成功裏に達成するために使用され得る。
白色度は、一般的に、457nmの波長に限る青色光のパーセント反射率として定義される。白色度は、典型的に、GE白色度として測定される/表される。GE白色度は、試料に対する法線に対して45°で入射する指向性光を用いて測定される。光検出器が、法線上に据え付けられ、場合によっては簡潔な表記(45°照明、0°観察)によって表される垂直状態に沿って反射された光を受ける。GE白色度は、GE白色度100にて基準としての役割を果たす酸化マグネシウムと比較して測定され、ここで、全てのパルプおよび紙が100未満のGE白色度を有している。
酸化的および還元的漂白化学的作用の両方が、柑橘類パルプの高白色度の開発において使用され得る。酸化的アプローチが、実験室およびパイロットプラントプロセスの両方において最も有効であることが分かった。漂白は、単一または複数の工程を含み得る。漂白剤は、例えば、二酸化塩素であり得る。特定の実施形態において、当該方法は、次のとおり多段漂白プロトコルを含む。
漂白段階1:その後の化学的作用との適合性を考えて、塩素ガスまたは二酸化塩素がこの段階で使用され得る。より具体的には、二酸化塩素は、ある範囲の適度な温度(50〜65℃)および反応時間(30〜120分)において約2%〜約8%のレベルの間で適用される。水性洗浄段階が、この漂白処理に続き得る。
漂白段階2:段階1処理は、簡単な洗浄で除去されることもあれば除去されないこともあり得る反応生成物を生成する。酸性酸化段階(例えば、段階1で使用された塩素または二酸化塩素)の後に任意選択でアルカリ性抽出段階(段階2、pH>9.0)が続き得るか、または、アルカリ性過酸化物段階が酸化反応生成物を除去するのに特に有効である。水性洗浄段階が、この漂白処理に続き得る。
漂白段階3:段階3処理は、酸化的漂白段階であり得る。この段階は、要求される最終白色度に応じて、80GE白色度範囲内の果実パルプを生成し得る。酸性酸化段階(例えば、段階1で使用された塩素または二酸化塩素)またはアルカリ性酸化段階(例えば、次亜塩素酸ナトリウム)がこの段階において使用され得る。化学物質適用率は、最終白色度目標によって決まる。水性洗浄段階が、これは必要とされないことがあり得るが、この漂白処理に続き得る。
続く漂白段階:さらなる漂白段階が、パルプをより高い目標までさらに増白するため、またはより早い段階および後の段階においてより攻撃的でない化学的処理を提供するためのいずれかのために使用され得る。特定の実施形態において、2つ以上の漂白処理(最初の過酸化水素前処理処理および1つ以上のさらなる二酸化塩素中間処理を含む)が存在する。
別の実施形態において、こうした1つ以上の中間洗浄工程が、漂白工程の間に行われ得る。中間工程として、洗浄は、可溶化された反応生成物を除去するように機能する。単一または複数の中間洗浄工程が、すなわち単一の漂白処理工程後または複数の漂白処理工程後に存在し得る。前処理洗浄の場合と同様に、洗浄の温度および回数は様々であり得る。
なおさらなる実施形態において、任意選択での脱水工程が、加工パルプから得られる繊維から水を除去するために行われ得る。中間脱水に好適な技術としては、例えば、排水または真空ディスクが挙げられ、バッチおよび連続遠心分離、ならびに機械的プレスは、加工パルプから水を除去するために使用するのに好適な、非限定的な代表的方法および技術である。
特定の実施形態において、中間処理は、1つ以上の漂白工程に続いて1つ以上の洗浄工程を含む。
柑橘類パルプを加工するための特定の実施形態において、消化された柑橘類副産物またはパルプは、洗浄され得、次いで、化学物質とパルプとをブレンドすることおよび均一な加熱を達成することの両方を容易にする上向流軸方向収容スクリュー設計を備えた間接加熱漂白塔に移され得る。次いで、柑橘類パルプは、約60℃に加熱され得る。次いで、アルカリ性過酸化物が、約5%〜約10%の適用率で添加され、約10%の最終固形分(乾燥パルプについて)を達成し、約10.5のpHである。1時間の処理後に、パルプスラリーは約5%固形分に希釈され得、脱水のために連続遠心機にポンプで送られ得る。次いで、洗浄されたパルプは上記の同じ間接加熱漂白塔に移され、その柑橘類パルプは約60℃に加熱される。二酸化塩素が、10%の最終固形分(乾燥パルプについて)を達成するように約3%の適用率で添加される。約1時間の処理後に、パルプスラリーは約5%固形分に希釈され、脱水のために連続遠心機にポンプで送られる。
次いで、洗浄されたパルプは、先の段階におけると同様に同じ間接加熱漂白塔に移され、柑橘類パルプは、約50℃に加熱される。次いで、約11.5〜約12.0の最終pHを、約10%の固形分(乾燥パルプについて)と共に達成するように、水酸化ナトリウムが添加される。約1時間の処理後に、パルプスラリーは5%固形分に希釈され得、脱水のために連続遠心機にポンプで送られ得る。洗浄されたパルプは、もう一度、先の段階におけると同様に同じ間接加熱漂白塔に移される。次いで、柑橘類パルプは、約60℃に加熱され得る。次いで、約10%の最終固形分(乾燥パルプについて)を達成するように、約2%ほどの適用率で、二酸化塩素が添加され得る。1時間の処理後に、パルプスラリーは約5%固形分に希釈され得、脱水のために連続遠心機にポンプで送られ得る。
図3に関して、供給原料302から果実繊維を抽出し加工して紙および包装製品における使用のための増白された繊維を生成することにおける使用のための例示的システム300の概略図が示されている。システム300は、果実繊維の抽出および加工における使用のための複数の段階301a〜301e(総称して301)を含む。第1の段階301aは、供給原料302がシステム300の反応器または処理槽306a中に導管305を介して投入されることを可能にする、インプット構造物304(例えば、ホッパ)を含み得る。処理槽306aは、加工(例えば、インプット導管310aを介してペクチン分解剤308を用いることにより供給原料302からペクチンを除去すること)のために供給原料302を受け入れるように構成され得る。分解剤308は、供給原料302中のペクチンを除去するために処理槽306aにおいて供給原料302と混合され得る任意の薬剤(例えば、アルカリ(alkaline)、酸、または酵素)であり得る。薬剤308と供給原料302との混合の結果として、ペクチンは、供給原料302内に含まれる果実繊維から除去され、果実繊維を含んだ溶液が形成される。
アウトプット導管312aは、果実繊維溶液315(すなわち、果実パルプから放出された果実繊維を含有する溶液)を輸送するために繊維単離機314aと流体連絡した状態にあり得る。繊維単離機314aは、デカンター、遠心機、撹拌機、繊維リファイナー、または、溶液から繊維を単離もしくは分離することが可能な任意の他の機械的もしくは電気機械的デバイスであり得る。先に説明したように、供給原料302からの繊維が組み込まれる紙または包装材料(例えば、茶色の紙袋)が白色度の高いものでない場合は、その時は、繊維単離機314aは、単離された繊維317aを、繊維単離機314aから導管316aを介して繊維水分低減機318aに産出し得る。繊維水分低減機318aは、紙製品を作製する際に木材パルプと共に含まれるべく製紙工場に提供するための含水量が低減した繊維を生成するために、繊維単離機314aから産出された繊維から水を低減または除去するために使用され得る。繊維水分低減機318aは、多種多様なプロセスを用いる多種多様な機械(加工目的地(例えば、製紙工場)への送達のために湿潤ラップ、乾燥ラップ、細粉、または任意の他の形態の繊維材料を作製するための機械およびプロセスを含む)であり得る。多様な機械には、プレス、乾燥機、および市販の湿潤ラップ機が含まれ得る。
先に説明したように、特定の品質および種類の紙は、より白色度の高いものであることまたは特定の繊維の種類(例えば、より細かいまたはより粗い繊維)を用いた特定の品質を有するものであることが意図されている。処理槽306aを供給原料302からペクチンを除去するために使用することに加えて、本発明の原理は、さらなる反応器または処理槽306b〜306eを提供する。これらの処理槽306の各々は、増白剤の使用によって先の処理段階によって加工される繊維の白色度を高めるために使用され得る。
図示されるように、アウトプット導管312a〜312eは、処理された果実繊維溶液315a〜315eを処理槽306a〜306e(総称して306)からそれぞれの繊維単離機314a〜314e(総称して314)に流し得る。繊維単離機314は、先に説明したように、溶液または非繊維物質から繊維を単離するように構成され得る。導管320a〜320dは、それぞれの繊維単離機314a〜314dによって溶液から単離されたまたはさもなければ分離された果実繊維317a〜317dを輸送し得る。導管310b〜310eは、それぞれの処理槽306b〜306e中に増白剤324a〜324d(総称して324)を投入するために使用される。1つの実施形態において、増白剤324は同一である。あるいは、増白剤324は、異なるもの(例えば、異なるphレベルを有する同じ薬剤、または異なる薬剤)であり得る。同様に繊維単離機314b〜314eの各々に連結されているのは、繊維水分低減機318b〜318eであり、これらは、紙を製造するために木材繊維と共に含めるために製紙工場に送達されるべく果実繊維(図示せず)を産出する。異なる繊維水分低減機318a〜318eからの産出果実繊維は、(i)溶液から単離され、含水量が低減した、そして(ii)白色度レベルが成功裏に高まった、果実繊維であり得る。すなわち、繊維水分低減機318aからの産出繊維は最も白色度が低く、繊維水分低減機318eの産出物は最も白色度が高い。
図4に関して、果実副産物から果実繊維を抽出するための例示的プロセス400の流れ図が示されている。プロセス400は、工程402から開始し得、工程402で、植物の食用果実に由来する繊維を含む供給原料が提供され得る。食用果実は、上に示したように、柑橘類または非柑橘類果実であり得る。工程404において、ペクチンを分解する薬剤が、供給原料に適用されて供給原料混合物を形成し得る。薬剤を適用する際に、薬剤は、当該技術分野において理解されるように、処理槽または反応槽において供給原料に適用され得る。供給原料混合物は、工程406において、薬剤がペクチンを分解するのにより有効であるようにするために撹拌され得る。工程408において、供給原料混合物から繊維を含む溶液が取り出され得る。溶液を取り出す際に、溶液は、紙の製造における使用のために単離されることが望まれる繊維を含む溶液を取り出しつつ槽内に固体副産物を残す任意のプロセスを用いることによって、処理槽から取り出され得る。工程410において、繊維は、溶液から単離され得る。繊維を単離する際に、デカンター、遠心機、または任意の他の機械的もしくは機械電気的デバイスが利用され得る。
図5に関して、果実繊維と木材繊維とを組み合わせて繊維混合物から物品を形成するための例示的プロセス500の流れ図が示されている。プロセス500は、工程502から開始し得、工程502において、第1および第2の繊維が組み合わされて繊維混合物を形成し得る。第1の繊維は木材繊維であり、そして第2の繊維は果実繊維であり得る。2つの繊維を組み合わせる際に、繊維は、2種類の繊維(すなわち、木材繊維および果実繊維)を含む紙の製造をもたらす任意のやり方で組み合わされ得る。1つの実施形態において、第1および第2の繊維を組み合わせる際に、色合いまたは白色度が木材繊維と実質的に類似した果実繊維が選択され、木材繊維と組み合わされ得る。そのような類似した色合いの果実繊維は、例えば図3に示されるシステムおよびプロセスを用いて白色度が高められ得る。工程504において、繊維混合物から物品が形成され得る。物品は、当該技術分野において理解されるように、任意の紙物品であり得る。
II.果実繊維を含む物品を製造する方法
本発明の原理はさらに、果実繊維を含む物品の調製における使用のための果実繊維を提供するために果実副産物を加工するための方法に関する。1つの実施形態において、物品は、先に本明細書において説明したように、木材からおよび果実からなどの、複数の繊維供給源からの繊維を含む。1つの実施形態において、物品は、紙および/または包装材であり得る。当該方法は、果実繊維の貯蔵または輸送形態(例えば、乾燥繊維、袋詰繊維、梱包繊維、圧縮繊維、湿潤ラップ、または乾燥ラップ)の製造、およびそれらからの紙の製造を含み得る。
具体的には、当該方法は、果実繊維の貯蔵または輸送形態を提供するために果実副産物を加工することを含み、(i)果実副産物を提供すること;(ii)果実副産物を消化すること;(iii)繊維を消化物溶液から単離すること;および(iv)単離された繊維を脱水することを含む。果実繊維貯蔵形態は、乾燥繊維、袋詰繊維、梱包繊維、圧縮繊維、湿潤ラップ、または乾燥ラップであり得る。ある形態にある繊維は、一般的に、いくらかの圧縮、乾燥または団結を経ているが、まだ乾燥してはいない。こうした形態は、短距離輸送のためのものでありかつ繊維が使用者末端(例えば、製紙工場)において即座に使用されることになっているのであれば、実行可能である。乾燥ラップは、はるかにより少ない水分(すなわち、約20%以下)を有することが、通常予想されるであろう。
本発明の原理はまた、(i)果実副産物を提供すること;(ii)果実副産物を消化すること;(iii)繊維を消化物溶液から単離すること;(iv)単離された繊維を脱水すること;および(v)単離繊維と木材繊維とをブレンドしてブレンド繊維を生成すること;および(vii)ブレンド繊維から紙を製造することを含む、紙(例えば、包装用紙)を作製するための方法に向けられる。1つの実施形態において、果実繊維は、木材繊維と組み合わされる時、湿潤形態であり得る。
果実繊維(例えば、柑橘類繊維または非柑橘類果実繊維)は、木材繊維とブレンドされる。木材繊維成分は、軟材繊維またはブレンドされた硬材/軟材繊維のいずれかであり得る。一般的に、柑橘類または非柑橘類繊維は、紙の木材繊維成分の一部のみを置き換える。1つの実施形態において、木材繊維が削減される紙は、標準的な紙または包装用紙と比較して、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%または約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約99%削減される。
特定の実施形態において、脱水された果実繊維が紙を作製するために使用される。繊維は、撹拌槽において約3%固形分に希釈され、次いで、流動電位電荷についてサンプリングされる。硫酸アルミニウム(ミョウバン、または従来のカチオン性の、凝固剤、凝集剤、もしくは微粒子化学的作用)が、電荷を中和し排水を改善するために、約65lb./トンの割合で繊維に添加され得る。別の撹拌槽において、軟材および硬材パルプをそれぞれ70:30の比で含んだ、まだ乾燥させていない、商業的に製造された漂白木材ベースの繊維が、約3%の濃度で導入され得る。次いで、木材繊維ブレンドは、カナダ標準ろ水度(CSF)として表される、所望のろ水度範囲まで精製され得る。特定の実施形態において、CSFは450である。次いで、木材および柑橘類繊維は、それぞれ約90:10の比でブレンドされ得る。ろ水度試験が評価され得る。所望のCSFは、様々であり得る。1つの実施形態において、CSFは、約300〜約500CSFの範囲である。例えば、ブレンドされた繊維のCSFに影響を及ぼすために木材繊維成分のCSFを調整することが可能である。次いで、ブレンドされた繊維は、パイロット抄紙機のヘッドボックスにポンプで送られ得る。次いで、ブレンドされた繊維は排水され得、プレスされ得、乾燥され得る。デンプン表面サイジングが適用され得、果心に巻き取られる前にさらに乾燥され得る。当業者に理解されるであろうように、多種多様な方法が、紙の製造について知られている。
III.包装用紙を含む木材繊維削減紙
上記の方法によって調製された果実繊維は、木材繊維(例えば、軟材または硬材または硬材/軟材ブレンド)とブレンドされて、様々な物品(例えば、紙(包装用紙を含むが、これに限定されない))において有用なブレンド繊維を生成する。紙材または最終製品の所望の特性は、柑橘類または非柑橘類果実繊維代替物に置き換えられる木材繊維のパーセンテージを決定する。関連する特性は、当業者に理解されるであろうが、一般的に、透気度、比引張強さ、TEA、引張こわさなどの引張特性、ならびに裂断長、比引裂強さおよび曲げ抗力などの物性を含む。
1つの実施形態において、ブレンド繊維は、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%または約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%または約50%柑橘類または非柑橘類果実パルプである。図7および図8は、約10〜約30%の範囲の様々な量の果実繊維を含有するブレンド繊維を示す。
約10%〜約30%の範囲の模範的繊維の引張特性および物性が、図7および図8に示されている。具体的には、柑橘類繊維は、約30%〜約50%までのレベルで導入された場合に、結果として生じる紙(手漉き紙)に適切な強度を付与することが示されている。特定の実施形態において、ブレンドパルプは、約30%未満の柑橘類パルプを含有する。
柑橘類繊維は、紙の様々な漂白および非漂白用途(例えば、波形包装材料、ラベル、カップ、プレート、および液体包装材料を含む)において有用であり得る。1つの実施形態において、本発明の原理は、木材繊維を削減した包装用紙を提供する。特定の実施形態において、本発明の原理は、果実繊維(例えば、柑橘類副産物流れから抽出された柑橘類繊維)を含む板紙カートンを含む。板紙カートンは、例えば飲料用カートンであり得る。
別の実施形態において、上記のように処理された非柑橘類果実繊維は、木材繊維(例えば、軟材および硬材/軟材ブレンド)とブレンドされて、紙(包装用紙を含むが、これに限定されない)において有用なブレンドパルプを生成し得る。1つの実施形態において、ブレンドパルプは、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%または約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約99%非柑橘類繊維である。
実施例
実施例1:抽出
乾燥柑橘類ペレットを、スイートオレンジを加工する柑橘類加工プラントから受け取った。受け取り時に、ペレットを、含水量について試験し、3℃〜4℃に保持した冷蔵貯蔵所に、使用まで貯蔵した。100キログラムの乾燥ペレット(絶乾ベース)を、2500kgの室温水中に導入した。この混合物を撹拌し、パイロット規模のハイドロパルパーにおいて、直接蒸気により80°に加熱した。目標温度を達成した後に、硫酸を用いてpHを1.8まで低下させた。pHを10分おきに試験し、pHがpH1.8の目標よりも高くなった場合にさらなる酸で調整した。
pHおよび温度において90分後、混合物を、別の容器にポンプで送り、温水で2.25%固形分に希釈した。pHは50%水酸化ナトリウムを用いて4.0に調整し、温度は60℃より高く維持した。ペレット原重量に対しておよそ800ppmのDPTAを、希釈後の混合物に添加した。
混合物を、0.020インチのクリアランスに設定されたダブルディスクメカニカルリファイナーにポンプで通し、デカンターを用いて脱水した。遠心分離液に下水設備を設けつつ、固形分画分を後の加工のためにスクリーンカート中に捕捉した。
実施例2:漂白処理
実施例1からの洗浄パルプを、間接加熱される軸方向スクリュー支援上向流塔に移し、ここで、その洗浄パルプを60℃に加熱し、60℃で維持した。50%過酸化水素溶液の添加について、Hを6%(柑橘類乾燥固形分に対して活性)で適用し、添加時に10%固形分濃度および10.5〜11.0のpHを結果としてもたらすように混合物を希釈した。混合物を、間接加熱によって目標温度で維持した。60分後に、物質を5%固形分に希釈し、デカンターにポンプで送り、デカンターによって上記のように処理した。
洗浄したパルプを、同じ間接加熱される軸方向漂白塔に移した。前処理した柑橘類パルプを、60℃に加熱した。二酸化塩素溶液(10g/リットルで)を、10%の最終固形分濃度(乾燥パルプについて)およびpH3.6をもたらす4%適用率を達成するように添加した。1時間の処理後に、パルプスラリーを5%固形分に希釈し、デカンターにポンプで送り、デカンターによって上記のように処理した。
洗浄したパルプを、先の段階におけると同様に同じ間接加熱される軸方向漂白塔に移した。前処理した柑橘類パルプを、50℃に加熱した。50%水酸化ナトリウム溶液)を、10.5のpHを達成し、10%の最終固形分濃度(乾燥パルプについて)をもたらすように添加した。75分間の処理後に、パルプスラリーを5%固形分に希釈し、デカンターにポンプで送り、デカンターによって上記のように処理した。
洗浄したパルプを、先の段階におけると同様に同じ間接加熱される軸方向漂白塔に移した。前処理した柑橘類パルプを、60℃に加熱した。二酸化塩素溶液(10g/リットルで)を、10%の最終固形分濃度(乾燥パルプについて)をもたらす2%適用率を達成するように添加した。1時間の処理後に、パルプスラリーを5%固形分に希釈し、デカンターにポンプで送り、デカンターによって上記のように処理した。
パルプを、冷蔵条件下において、ポリラインドドラム缶中にデカンター排出固形分の状態で貯蔵した。
実施例3:電荷中和
柑橘類パルプを貯蔵所から取り出し、撹拌槽において室温水で3%固形分に希釈した。パルプを、流動電位電荷についてサンプリングした。電荷を約−0mVに中和するために、硫酸アルミニウム(ミョウバン)を65lb./トンの割合でパルプに添加した。ミョウバン中和による排水改善は、図9に示されるように飛躍的であった。
実施例4:ブレンドパルプの調製
軟材および硬材パルプをそれぞれ70:30の比でブレンドされて含む商業的に製造された漂白木材パルプを、3%の濃度で室温水と混合した。470カナダ標準ろ水度(CSF)単位までブレンドを精製した後、木材パルプをそれぞれ90:10の比で柑橘類パルプとブレンドするまで保管した。
木材パルプおよび実施例3で調製された柑橘類パルプの両方の試料を、適切な比でブレンドした。ブレンドのろ水度を試験し、450CSFまで低下することを確定し、470単位出発点からのろ水度のほんの僅かな低下に伴って柑橘類パルプを中和する影響を確認した。両方のパルプのいくつかの20リットル試料を、これらのパルプおよび試料から取り出した。
実施例5:紙の製造
実施例5からのブレンドパルプを、問題なくパイロット抄紙機のヘッドボックスにポンプで送った。パルプは、パイロット機で成功裏に排水され、プレスされ、310グラム/平方メートルで乾燥された。
上記のパルプの手漉き紙が、TAPPI標準プロトコルおよび試験手順を用いて、熟練技能者により作製された。これらの手漉き紙の引張特性および物性を試験した。その結果を図7および図8に示す。裂断長、比引裂強さおよび曲げ抗力は、様々な柑橘類パルプブレンド(ここで、ブレンド中の柑橘類パルプのパーセンテージは10〜30%の範囲である)を含有する紙について示されており、ここで、このブレンドの柑橘類パルプ成分は、種々の柑橘類果実部分から調製されている。透気度、比引張強さ、TEAおよび比引張強さは、様々な柑橘類パルプブレンド(ここで、ブレンド中の柑橘類パルプのパーセンテージは約10%〜約30%の範囲である)を含有する紙について示されており、ここで、このブレンドの柑橘類パルプ成分は、種々の柑橘類果実部分から調製されている。
実施例6:柑橘類繊維特性
本明細書において説明されるように調製された柑橘類繊維を、硬材繊維と比較した。図10および図11に示されるように、柑橘類繊維は、繊維の長さ分布において顕著な差異を示した。例えば、柑橘類繊維の大半が、0.20〜0.35mmの間であったが、硬材繊維の大半が、それよりも長かった。したがって、本明細書に開示される方法により調製される柑橘類繊維は、硬材繊維の長さ分布と比べて異なる長さ分布を有している。
先の詳細な説明は、本発明を実施するため実施形態のうちの少数のものであり、範囲を限定することが意図されるものではない。当業者であれば、詳細に説明されたもの以外の分野において本発明を実施するために使用される方法および変形例を即座に想到するであろう。以下の特許請求の範囲は、より高い特定性をもって開示される本発明の数多くの実施形態を規定する。

Claims (21)

  1. 木材に由来する第1の繊維と、
    果実に由来する第2の繊維であって、ペクチンが除去されてペクチンが含まれない第2の繊維と
    を含む物品。
  2. 前記第2の繊維が柑橘類果実に由来する、請求項1に記載の物品。
  3. 前記第2の繊維が、前記第2の繊維から延びるフィラメントを含む、請求項1又は2に記載の物品。
  4. 前記物品が、紙および包装材料からなる群から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品。
  5. 前記包装材料が、消費者製品包装材料である、請求項4に記載の物品。
  6. 前記第1および第2の繊維が、異なる繊維長分布を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の物品。
  7. 前記物品の繊維混合物が、約1%〜約99%の間の前記第2の繊維を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の物品。
  8. 物品を製造する方法であって、
    第1の繊維と第2の繊維とを組み合わせて繊維混合物を形成する工程であって、前記第1の繊維は木材に由来するものであり、前記第2の繊維は植物の食用果実に由来するものであって、ペクチンが除去されてペクチンが含まれないものである、工程と、
    前記繊維混合物から前記物品を形成する工程と
    を含む、方法。
  9. 前記第2の繊維が前記植物の非木部の果実結実部分に由来する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記植物が、柑橘類植物である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記第2の繊維が、前記柑橘類果実からの、アルベド、内果皮、パルプまたはそれらの組み合わせに由来する、請求項10に記載の方法。
  12. ペクチンを分解する薬剤で前記柑橘類果実を処理し、それによりセルロース、へミセルロース、またはそれらの組み合わせを溶液中に放出させる工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 薬剤で前記柑橘類果実を処理する工程が、酸、塩基、およびペクチナーゼからなる群から選択される薬剤で前記柑橘類果実を処理することを含む、請求項12に記載の方法。
  14. セルロース、ヘミセルロース、またはそれらの組み合わせの繊維を、前記溶液から分離するために力を印加する工程をさらに含む、請求項12に記載の方法。
  15. 力を印加する工程が、遠心機、デカンター、撹拌機または繊維リファイナーを用いることにより力を印加することを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記食用果実に由来する前記繊維を増白する工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  17. 前記食用果実に由来する前記繊維を増白する工程が、前記食用果実に由来する前記繊維を増白して前記食用果実からの前記繊維を前記他方の繊維に色がより近づくようにすることを含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記食用果実に由来する前記繊維を増白する工程が、前記食用果実に由来する前記繊維を、前記他方の繊維と実質的に同じ色に至るまで増白することを含む、請求項16に記載の方法。
  19. 請求項9から18のいずれか一項に記載の方法によって調製された物品。
  20. 前記物品が、紙および包装材料からなる群から選択される、請求項19に記載の物品。
  21. 前記包装材料が、消費者製品包装材料である、請求項20に記載の物品。
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