JP6270273B2 - 高分子アクチュエータ素子、高分子アクチュエータ素子用電極層、高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子の製造方法 - Google Patents

高分子アクチュエータ素子、高分子アクチュエータ素子用電極層、高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子の製造方法 Download PDF

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本発明は、高分子アクチュエータ素子とその製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子に用いる電極層とその製造方法に関する。
特許文献1には、一対の電極層と、この一対の電極層の間に配置されている電解質を有する電解質層とを有するアクチュエータが開示されている。このアクチュエータにおいては、一対の電極層のうち少なくとも一方が多孔質のポリマー繊維を有しており、このポリマー繊維は、カーボンブラックその他の導電材料を有している。
特開2011−125094号公報
特許文献1に記載のアクチュエータ素子では、導電材料に対してポリマー繊維の量が多いため、導電材料が均一に分散されにくく、導電材料の濃度にムラが生じる場合がある。このような場合、電極層として求められる特性を発揮できないおそれがある。
また、キャスト法で電極層を成膜する場合、良好な成膜性を維持するためには、ポリマーを分散させるために一定以上の溶媒の量が必要である。しかし、導電材料に対する溶媒の量が多くなると、導電材料が相対的に少なくなることから、電極層として十分な特性が発揮できなかった。さらに、成膜時に大量の溶媒を蒸発させる必要があるため、電極の製造に時間を要していた。
そこで本発明は、成膜性を確保しつつ、電極層として求められる特性を発揮することのできる高分子アクチュエータ素子及び高分子アクチュエータ素子用電極層、並びに、高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の高分子アクチュエータ素子は、電解質層の両面に電極層がそれぞれ重ねられた高分子アクチュエータ素子であって、電解質層は、ベースポリマーとイオン液体を有し、電極層は、ベースポリマーとカーボン材料とイオン液体とを含み、カーボン材料は、カーボンナノファイバとナノ炭素材を含んでおり、ベースポリマーはフィブリル化されたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)であり、PTFEによってカーボン材料が絡みとるように保持されており、ベースポリマーの重量はカーボン材料の総重量の3〜8%であることを特徴としている。
ここで、フィブリル化とは繊維化のことである。またはフィブリル構造さらにはミクロフィブリル構造と称される。このような構成により、フィブリル化したPTFEでカーボン材料を確実に保持することが可能となり、このようなベースポリマーを用いた電極層では、炭素密度を高める電界強度を強めて、高分子アクチュエータ素子としての駆動性能を高めることができる。
本発明の高分子アクチュエータ素子において、イオン液体の重量はカーボン材料の総重量の1.5〜2.5倍であることが好ましい。
本発明の高分子アクチュエータ素子において、ナノ炭素材はカーボンナノホーンであり、フィブリル化されたPTFEは、カーボンナノファイバおよびカーボンナノホーンよりも径が小さいことが好ましい。
本発明の高分子アクチュエータ素子において、ナノ炭素材の重量は、カーボン材料の総重量の40〜80%であることが好ましい。さらに、ナノ炭素材の重量は、カーボン材料の総重量の60〜70%であることが好ましい。
本発明の高分子アクチュエータ素子において、カーボンファイバは賦活処理によって表面積を大きくしたカーボンナノファイバ(ACNF)であることが好ましい。
本発明の高分子アクチュエータ素子用電極層は、ベースポリマーとカーボン材料とイオン液体とを含む高分子アクチュエータ素子用電極層であって、カーボン材料がカーボンナノファイバとナノ炭素材を含んでおり、ベースポリマーはフィブリル化されたPTFEであり、PTFEによってカーボン材料が絡みとるように保持されており、ベースポリマーの重量はカーボン材料の総重量の3〜8%であることを特徴としている。
本発明の高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法は、ベースポリマーとカーボン材料とイオン液体とを含む高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法であって、カーボンナノファイバとナノ炭素材とを含むカーボン材料にイオン液体を滴下し、その後に、ベースポリマーとしてフィブリル化されたPTFEを添加して混練を行う混練工程を有することを特徴としている。
本発明の高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法は、混練工程で混練した物質をペレット状にするペレット化工程と、ペレット化工程において形成されたペレットを加圧して膜状に伸ばす膜状化工程と、を有する。
本発明の高分子アクチュエータ素子の製造方法は、ベースポリマーとイオン液体とで形成された電解質層の両面に、上述のいずれかの製造方法で得られた電極層をそれぞれ重ねてプレスし、電極層を重ねる方向に切断して、高分子アクチュエータ素子を得ることを特徴としている。
本発明によると、成膜性を確保しつつ、短い時間で製造することができ、さらに電極層として求められる特性を発揮することのできる高分子アクチュエータ素子及び高分子アクチュエータ素子用電極層、並びに、これらの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る高分子アクチュエータ素子の部分断面図である。 膜状化工程において形成された膜の拡大写真である。 実施例1と比較例1〜2についての、伸縮率とP値の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る、高分子アクチュエータ素子、高分子アクチュエータ素子用電極層、高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子の製造方法について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は本実施形態に係る高分子アクチュエータ素子の部分断面図である。
図1に示すように、本実施形態における高分子アクチュエータ素子1は、電解質層2と、電解質層2の厚さ方向(図1のZ方向)の両側表面に形成される電極層3、4と、を備える。
図1に示す例では、高分子アクチュエータ素子1の基端部5が固定端部であり、この基端部5が、固定支持部6、6にて片持ちで固定支持されている。両面の電極層3、4間に駆動電圧を印加すると、図1の点線に示すように、電解質層2と電極層3、4との間のイオン移動などによって電極層3と電極層4の間に容積差が生じ、これにより曲げ応力が発生して、高分子アクチュエータ素子1の自由端部である先端部7を湾曲変形させることができる。上記イオン移動で電極層3、4間に容積の差が生じる原理は一般に一義的ではないとされているが、代表的な原理要因の1つに、陽イオンと陰イオンのイオンサイズの差で容積に差が生じることが知られている。
ここで、図1に示す固定支持部6は、電極層3、4と電気的に接続する接続部(給電部)として構成することができる。
本実施形態の電解質層2は、イオン液体とベースポリマーを有する。この電解質層2は、例えば10〜30μmの厚さで形成する。
電極層3、4は、カーボン材料と、ベースポリマーと、イオン液体とを有する。この電極層3、4の製造においては、従来のアクチュエータのように、カーボン材料やベースポリマーを分散させる溶媒は使用していない。電極層3,4の厚さは、例えば50〜250μmである。
カーボン材料としては、例えばカーボンナノファイバとナノ炭素材を用いる。
カーボンナノファイバとしては、賦活処理によって活性化して表面積を大きくしたカーボンナノファイバ(ACNF)が好ましい。表面積を大きくすることによって、ベースポリマーに保持されやすくなり、イオンが移動しやすくなる。
ナノ炭素材としては、例えばカーボンナノホーンを用いる。ナノ炭素材の重量は、カーボン材料の総重量の40〜80%の範囲であることが好ましく、60〜70%の範囲であることがさらに好ましい。これらの範囲の下限を下回ると、カーボン材料が高分子アクチュエータ素子の特性に寄与せず、上限を上回ると導電性が低くなり応答性が低下する。
イオン液体としては、電解質層・電極層ともに、エチルメチルイミダゾリウム トリフルオロメタンサルフェート(EMI−TfO)、エチルメチルイミダゾリウム テトラフルオロボレート(EMIBF4)、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)等を用いることが可能である。
イオン液体の重量は、カーボン材料の総重量の1.5〜2.5倍の範囲であることが好ましい。この範囲の下限を下回るとカーボン材料をほぐす効果が発現せず、上限を上回るとできあがった電極層の導電性が低下し、応答性が低下する。
電極層用のベースポリマーとしては、フィブリル化されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が好ましい。ここで、フィブリル化とは、フィブリル構造さらにはミクロフィブリル構造を形成するための繊維化のことであって、固体の対象物を粉体とともに混練して剪断力を与えることによってフィブリル化し、さらにはミクロフィブリル化する。
ベースポリマーの重量は、カーボン材料の総重量の3〜8%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは2〜6%の範囲である。ベースポリマーの重量をこの範囲内にすることによって、フィブリル化したPTFEによってカーボン材料を絡めるようにして確実に保持することが可能となり、このようなベースポリマーを用いた電極層では、ベースポリマーの量を最小限に留めて、炭素密度を高める電界強度を強め、高分子アクチュエータ素子としての駆動性能を高めることができる。
なお、電解質層用のベースポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を使うことが好ましい。
次に、本実施形態の高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子の製造方法について説明する。
高分子アクチュエータ素子に用いる電極層は、(1)混練工程、(2)ペレット化工程、及び、(3)膜状化工程を順に実行することによって形成する。高分子アクチュエータ素子は、上述の(1)〜(3)の工程によって形成した電極層を用いて(4)素子化工程を実行することによって作製する。以下、各工程について説明する。
(1)混練工程
混練工程では、まず、カーボンナノファイバとナノ炭素材を含むカーボン材料を調合し、このカーボン材料にイオン液体を滴下する。滴下は複数回に分けて行うとよい。その後に、ベースポリマーとして、フィブリル化されたPTFEを添加して混練を行う。混練は、乳鉢や三本ロールを用いて行う。
カーボン材料に対してイオン液体を滴下すると、カーボン材料がほぐれるため、その後に添加したPTFEが全体に均一に混ざりやすくなる。イオン液体を滴下した場合と、従来のように電極層の作製後に含浸法によってイオン液体を含有させた場合とを比較すると、滴下した場合の高分子アクチュエータ素子の変位量は、含浸法による場合の数倍となる。
また、混練によって調合すると、カーボン材料に対して少ない量のベースポリマー(PTFE)によって、カーボンナノファイバやカーボンナノホーンなどのカーボン材料を絡み込むようにして取り込むことができ、これにより、以後のペレット化工程、膜状化工程、及び素子化工程においてカーボン材料を確実に保持でき、素子としての駆動性能を高め、かつ安定化させることができる。
(2)ペレット化工程
ペレット化工程では、上記混練工程で混練した物質をペレット状にする。この工程は、例えば、ペレタイザーを用いて造粒した後に、50〜100kg/cmで加圧することによって行う。
(3)膜状化工程
膜状化工程においては、上記ペレット化工程において形成されたペレットを切り出して厚さ50〜250μmの膜状の電極層を形成する。
図2は、膜状化工程において形成された膜の拡大写真である。図2は、倍率2万倍のSEM写真である。図2に示す例では、カーボン材料としてのカーボンナノファイバCNFとカーボンナノホーンCNHが、フィブリル化されたPTFEによって絡みとるように保持されていることが分かる。
(4)素子化工程
素子化工程においては、ベースポリマーとイオン液体とで形成した電解質層の両表面に、上記(1)〜(3)の工程を経て得られた電極層をそれぞれ重ねてプレスし、電極層を重ねる方向に切断して、高分子アクチュエータ素子を作製する。
次に、実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、以下の条件で電極層を製造した。各工程は、特に記載している場合を除いて常温・大気中で行った。
(1)混練工程
以下の量のカーボンナノファイバ、ナノ炭素材としてのカーボンナノホーン、イオン液体、及びベースポリマーを混練した。
カーボンナノファイバ(賦活処理したカーボンナノファイバ(ACNF)):9mg
カーボンナノホーン:21mg
イオン液体:EMI−TfO 49.9mg
ベースポリマー:フィブリル化されたPTFE 1.6mg
ここで、ベースポリマーの重量は、カーボン材料の総重量の5.3%である。
(2)ペレット化工程
ペレット化は、混練工程で混練した物質を60kg/cmの圧力で20分間加圧することによって行った。
(3)膜状化工程
ペレット化工程で形成されたペレットから切り出すことによって膜状の電極層を形成した。
(4)素子化工程
電解質層は以下の量のベースポリマーとイオン液体で構成した。
ベースポリマー:PVdF(ポリフッ化ビニリデン)100mg
イオン液体:EMI−TfO 100mg
電解質層の両表面に、上記(1)〜(3)の工程を経て得られた電極層をそれぞれ重ねてプレスし、電極層を重ねる方向に切断して、以下のサイズの高分子アクチュエータ素子を作製した。
電極層(上側):厚さ220μm
電解質層:厚さ20μm
電極層(下側):厚さ220μm
サイズ:1辺25mmの平面視正方形
(比較例1)
比較例1では、以下の条件で電極層を製造した。各工程は、特に記載している場合を除いて常温・大気中で行った。
(1)撹拌工程
以下の量のカーボンナノファイバ、ナノ炭素材としてのカーボンナノホーン、イオン液体、ベースポリマー、及び溶媒を容器内で撹拌した。
カーボンナノファイバ(賦活処理したカーボンナノファイバ(ACNF)):15mg
カーボンナノホーン:35mg
イオン液体:EMI−TfO 83.2mg
ベースポリマー:PVdF(ポリフッ化ビニリデン) 35mg
溶媒:DMAc(ジメチルアセトアミド) 6.4ml(ミリリットル)
ここで、ベースポリマーの重量は、カーボン材料の総重量の70%である。
(2)成膜工程
キャスト法により、基材上に、撹拌工程を経た液体を5000μl(マイクロリットル)ずつ滴下して、厚さ約220μm、一辺25mmの平面視正方形の膜(シート)を形成し、これを50°Cに維持したホットプレート上に24時間載置して加熱し、さらに、80°Cに維持された真空チャンバ−内で乾燥させた。以上の工程により膜状の電極層を得た。
(比較例2)
比較例2では、以下の条件で電極層を製造した。各工程は、特に記載している場合を除いて常温・大気中で行った。
(1)混練工程
以下の量のカーボンナノファイバ、ナノ炭素材としてのカーボンナノホーン、イオン液体、及びベースポリマーを混練した。
カーボンナノファイバ(賦活処理したカーボンナノファイバ(ACNF)):9mg
カーボンナノホーン:21mg
イオン液体:EMI−TfO 49.9mg
ベースポリマー:フィブリル化されたPTFE 3.2mg
ここで、ベースポリマーの重量は、カーボン材料の総重量の10.7%である。
(2)ペレット化工程
実施例1と同じ条件でペレット化を行った。
(3)膜状化工程
実施例1と同じ条件でペレットを加圧して膜状の電極層を形成した。
(4)素子化工程
電解質層及び高分子アクチュエータ素子は実施例1と同じ条件で作製した。
図3は、実施例1と比較例1〜2についての、伸縮率とP値の測定結果を示すグラフである。
伸縮率(単位%)の測定は、変位のない基準状態における電解質層2の面方向の寸法に対する、変位後の状態の面方向の寸法の変化率として算出する。
P値(単位mm・mN)は、変位量と発生力の測定値を互いに掛けたものである。ここで、変位量(mm)は、図1の電解質層2の先端部7から4mm内側の点について、変位のない基準状態(図1の実線の状態)に対して上方向(図1の破線の状態)に変位したときの図1のZ方向の変位量を測定した。発生力(単位mN)は、図1に示す基準状態の高分子アクチュエータ素子に駆動電圧として、20V、50mHzの交流電圧を印加して変位するときの力である。
図3に示すように、実施例1の高分子アクチュエータ素子は、比較例1〜2の高分子アクチュエータ素子に比べて、伸縮率及びP値が約3〜10倍に大きくなっており、伸縮率、変位量、発生力が向上していることが分かった。これは、フィブリル化されたPTFEによってカーボン材料が保持され、イオンが移動しやすい状態になっているためと考えられる。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
以上のように、本発明に係る高分子アクチュエータ素子、高分子アクチュエータ素子用電極層、高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法、及び、高分子アクチュエータ素子の製造方法は、成膜性を確保しつつ、短い時間で製造し、さらに電極層として求められる特性を発揮することができる点で有用である。
1 高分子アクチュエータ素子
2 電解質層
3、4 電極層
5 基端部
6 固定支持部
7 先端部

Claims (10)

  1. 電解質層の両面に電極層がそれぞれ重ねられた高分子アクチュエータ素子であって、
    前記電解質層は、ベースポリマーとイオン液体を有し、
    前記電極層は、ベースポリマーとカーボン材料とイオン液体とを含み、
    前記カーボン材料は、カーボンナノファイバとナノ炭素材を含んでおり、
    前記ベースポリマーはフィブリル化されたPTFEであり、前記PTFEによって前記カーボン材料が絡みとるように保持されており、
    前記ベースポリマーの重量は前記カーボン材料の総重量の3〜8%であることを特徴とする高分子アクチュエータ素子。
  2. 前記イオン液体の重量は前記カーボン材料の総重量の1.5〜2.5倍であることを特徴とする請求項1に記載の高分子アクチュエータ素子。
  3. 前記ナノ炭素材はカーボンナノホーンであり、フィブリル化された前記PTFEは、前記カーボンナノファイバおよび前記カーボンナノホーンよりも径が小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータ素子。
  4. 前記ナノ炭素材の重量は、前記カーボン材料の総重量の40〜80%であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータ素子。
  5. 前記ナノ炭素材の重量は、前記カーボン材料の総重量の60〜70%であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータ素子。
  6. 前記カーボンファイバは賦活処理によって表面積を大きくしたACNFであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の高分子アクチュエータ素子。
  7. ベースポリマーとカーボン材料とイオン液体とを含む高分子アクチュエータ素子用電極層であって、
    前記カーボン材料がカーボンナノファイバとナノ炭素材を含んでおり、
    前記ベースポリマーはフィブリル化されたPTFEであり、前記PTFEによって前記カーボン材料が絡みとるように保持されており、
    前記ベースポリマーの重量は前記カーボン材料の総重量の3〜8%であることを特徴とする高分子アクチュエータ素子用電極層。
  8. ベースポリマーとカーボン材料とイオン液体とを含む高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法であって、
    カーボンナノファイバとナノ炭素材とを含む前記カーボン材料に前記イオン液体を滴下し、その後に、ベースポリマーとしてフィブリル化されたPTFEを添加して混練を行う混練工程を有することを特徴とする高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法。
  9. 前記混練工程で混練した物質をペレット状にするペレット化工程と、
    前記ペレット化工程において形成されたペレットを加圧して膜状に伸ばす膜状化工程と、を有することを特徴とする請求項8に記載の高分子アクチュエータ素子用電極層の製造方法。
  10. ベースポリマーとイオン液体とで形成された電解質層の両面に、請求項8又は請求項9に記載の製造方法で得られた電極層をそれぞれ重ねてプレスし、前記電極層を重ねる方向に切断して、高分子アクチュエータ素子を得ることを特徴とする高分子アクチュエータ素子の製造方法。
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