JP6270235B1 - 食器製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】商品に対する消費者の信用度を増大させると共に、消費者が安心して商品を選択できるようにする。【解決手段】飲食店で提供した蒸し物(茶碗蒸し)4に使用した食器と別体、かつ、模様が同一の食器を食器本体として提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、食器製品に関する。詳しくは、食器本体の見える化を実現することが可能な食器製品に係るものである。
従来、各種商品の安全性が消費者に注目されており、消費者が商品を選択する際に、消費者は商品自体や商品の原料がどの様な物であるのかという点にまで関心を示す様になっている。
そのため、商品の提供者は、提供する商品や商品の原料の成分や産地、製造年月日等の情報を商品の包装に貼付したラベルに記載したり、ICタグに記録したりして、商品を提供している。
しかし、単に情報を記載や記録したものを商品に添付して提供するだけでは、その情報の改竄や偽造等が容易であり、現に情報の改竄や偽造等が行われている事実もあり、消費者の信用度が低く、消費者が安心して商品を選択することが困難であった。
そこで、本発明の発明者は、単に情報を記載や記録したものを商品に添付するのではなく、食品の原料を粉末にした原料粉末見本を食品に添付して食品を提供する技術を提案することで、食品製品の見える化を実現している(特許文献1参照)。
特開2009−5656号公報
ところで、見える化が求められている商品は食品製品に限られておらず、食器製品においても求められている。
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、消費者が安心して商品を選択することが可能となる食器製品を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明の食器製品では、飲食店で飲食させるために消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体と、前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つであり、前記食器本体と共に提供される第1の付属物と、前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料であり、かつ、前記食器本体と共に提供される第2の付属物と、を備える。
また、上記の目的を達成するために、本発明の食器製品では、飲食店で飲食させるために食品を入れて消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体と、前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つであり、前記食器本体と共に提供される第1の付属物と、前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料であり、かつ、前記食器本体と共に提供される第2の付属物と、を備える。
ここで、飲食店で所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、所定の食器と別の食器(以下、「箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、所定の食器と別の食器」を「箸など」と称する)の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一である箸などの少なくとも1つである第1の付属物によって、食器本体と相性の良い箸などを把握することができる。
即ち、一般に、飲食店では、食器と箸などの相性を充分に検討した上で、食器や箸などを消費者に提供しているために、飲食店で所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸などの少なくとも1つと同一(同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一)である第1の付属物によって、上述の様に、食器本体と相性の良い箸などを把握することができるのである。
また、食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部、若しくは、食器本体の原材料である第2の付属物によって、食器本体の実態を把握することができる。
即ち、完成品である食器本体からは把握できない情報を食器本体の半製品状態や原材料から把握できることがあるために、第2の付属物によって、食器本体の実態を把握することができるのである。
なお、第2の付属物は、食器本体の半製品状態と略同一物の「少なくとも一部」であることから、「食器本体の半製品状態と略同一物の一部」でも、「食器本体の半製品状態と略同一物の全部」でも良い。
また、第2の付属物が食器本体の原材料である場合に、原材料の分析データや配合等の情報を併せて提供しても良い。こうした情報によって、より一層充分に食器本体の実態を把握できることとなる。
ところで、ここでの「半製品状態」とは、原材料をいくらか加工しているものの、完成品である食器本体までは至っていない状態を意味し、それ自体が製品として販売可能な状態で無くても良い。いわゆる、仕掛品をも含むものである。
また、「食器本体の半製品状態と略同一物」とは、食器本体の品質を把握するにあたって、食器本体の半製品状態と同一視できるものを意味する。例えば、(1)食器本体が陶磁器である場合において、食器本体と同一の原材料を用いて、食器本体と同一の条件で製造された素焼状態の陶磁器や、(2)食器本体が漆器である場合において、食器本体と同一の素地や木地で構成された、漆工前(即ち、漆を素地や木地に塗り重ねる工程の前)の状態、が該当する。
なお、上述した様に、第1の付属物や第2の付属物によって、食器本体の見える化が実現することになるが、副次的に、食器本体や第1の付属物や第2の付属物によって、飲食店が提供する食品の見える化の実現をも期待することができる。
即ち、料理(特に、日本料理)の美味しさは、必ずしも味覚のみで決定されるとは言い切れず、五感から得た情報を総合的に判断しており、中でも視覚は美味しさの判断に大きな影響を与えている。
そのため、食器本体が、飲食店で飲食させるために消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、同一(同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一)の食器であることによって、消費者は飲食店での飲食時の食器と同一(同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一)の食器を得ることができる。そして、飲食時の食器と同一(同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一)の食器は、飲食店で飲食した食品の美味しさを思い出す契機となり、主として視覚的な観点から食品の見える化が実現する。
また、飲食時の食器と同一(同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一)の食器によって、食品の味や飲食時の印象についての消費者の記憶が蘇ることが期待でき、提供される食品の記憶が消費者に残りやすいといった効果が期待できる。
なお、飲食店で消費者に提供された食品の情報や、飲食店で消費者に提供された食品の原料の情報を提供する場合には、食品や食品の原料について消費者が把握することができ、主として知覚的な観点から食品の見える化が実現する。
更に、第1の付属物によって、消費者は飲食店で飲食する際に用いた箸などと同一(同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一)の箸などを得ることができ、食器本体と相俟って、より一層、飲食店で提供された食品の美味しさを思い出す契機となり、主として視覚的な観点からの食品の見える化が実現する。
また、食器本体と同様に、第1の付属物によっても、食品の味や飲食時の印象についての消費者の記憶が蘇ることが期待でき、提供される食品の記憶が消費者に残りやすいといった効果が期待できる。
また、第2の付属物によっても、食器本体と同様に、食品の美味しさを思い出す契機となり、主として視覚的な観点から食品の見える化が実現すると共に、提供される食品の記憶が消費者に残りやすいといった効果が期待できる。
ところで、食器製品の提供方法としては、以下が挙げられる。
(食器製品の提供方法1)
飲食店で飲食させるために消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体を、前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つである第1の付属物と、前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料である第2の付属物と共に提供する。
(食器製品の提供方法2)
飲食店で飲食させるために消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体を提供する際に、前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つである第1の付属物と、前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料である第2の付属物とを見せる。
(食器製品の提供方法3)
飲食店で飲食させるために食品を入れて消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体を、前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つである第1の付属物と、前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料である第2の付属物と共に提供する。
(食器製品の提供方法4)
飲食店で飲食させるために食品を入れて消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体を提供する際に、前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つである第1の付属物と、前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料である第2の付属物とを見せる。
ところで、ここでの「食品」とは、栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物(生鮮食品、動物性食品、植物性食品、加工食品、嗜好食品、調味用材料、健康食品、サプリメント、飲料、加工材料等)を含むことは勿論のこと、医薬品や医薬部外品をも含む趣旨である。例えば、漢方薬も含まれる。
また、食器製品の提供方法の1〜4の「見せる」とは、第1の付属物や第2の付属物の実物を見せることは勿論、第1の付属物や第2の付属物の静止画や動画を見せる場合も含む趣旨である。例えば、第1の付属物や第2の付属物の写真が掲載されたカタログを見せる場合や、第1の付属物や第2の付属物の写真や動画が掲載されたウェブサイトを見せる場合等も含まれる。
更に、「提供する」とは、実店舗で提供する(手渡す)場合は勿論、宅配便等で提供する(送付する)場合も含まれる。
更に、飲食店で消費者に提供された食品の、食品成分に関する情報、遺伝子組換えに関する情報、食品添加物に関する情報、の少なくとも1つを含む情報を提供しても良い。
なお、「食品成分」とは、一例として、文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分化会編集の「日本食品標準成分表2015年(七訂)」に記載されている様な表示を意味し、「栄養成分」をも含むものである。また、「遺伝子組換えに関する情報」とは、一例として、食品が遺伝子組換え作物であるか否かという情報であり、「食品添加物に関する情報」とは、一例として、食品添加物の名称、機能、使用量、生産者名、生産地等の情報である。
本発明の食器製品では、消費者がより一層安心して商品を選択することが可能となり、商品の信頼度の向上を実現することができる。
第1の実施の形態を説明するための模式図(1)である。 第1の実施の形態を説明するための模式図(2)である。 第2の実施の形態を説明するための模式図である。 第3の実施の形態を説明するための模式図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)について説明を行う。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[提供される料理の説明]
図1は本発明を適用した食器製品の提供方法の一例において提供されるお膳料理を説明するための模式図であり、ここで示すお膳料理Aは、高足膳1に6種の料理が載せられている。
具体的には、煮物2(図1では、野菜の炊き合わせを図示)、焼き物3(図1では、尾頭付きの鯛の姿焼きを図示)、蒸し物4(図1では、茶碗蒸しを図示)、ご飯5(図1では、赤飯を図示)、香の物6(図1では、梅干しと大根漬けを図示)、及び、吸い物7(図1では、ハマグリの吸い物を図示)が、高足膳1に載せられている。
また、高足膳1及び6つの食器(具体的には、煮物2の食器、焼き物3の食器、蒸し物4の食器、ご飯5の食器、香の物6の食器、及び、吸い物7の食器)は、いずれも漆器である。
[提供される食器製品の説明]
図2は本発明を適用した食器製品の提供方法の一例において提供される食器製品(即ち、本発明を適用した食器製品の一例でもある)を説明するための模式図であり、ここで示す食器製品では、食器本体8が桐箱9に収納された後に、桐蓋10を被せ、紐11で桐箱9と桐蓋10とを一体化した状態で消費者に提供される。
ここで、食器本体8は、消費者に提供されるお膳料理A(図1参照)で、蒸し物4に用いられた食器と別体、かつ、同一模様の食器である。
即ち、蒸し物4に用いられた食器と、同一模様(但し、サイズが異なるために形状は異なる)であるものの、同一物(お膳料理Aで使われた食器そのもの)ではなく、別体の食器を意味している。なお、食器本体8は新品(未使用)の食器である。
また、食器製品は、消費者に提供されるお膳料理A(図1参照)と共に提供された箸(即ち、お膳料理Aを食する際に使用される箸)と別体、かつ、同一の箸である第1の付属物(図示略)をも備える
なお、第1の付属物は、お膳料理Aと共に提供される箸と、同一形状、同一模様で視覚的に同一であるものの、同一物(お膳料理Aと共に提供された箸そのもの)ではなく、別体の箸を意味している。なお、箸は新品(未使用)である。
更に、食器製品は、消費者に提供されるお膳料理A(図1参照)で、蒸し物4に用いられた食器の漆工前の状態(半製品状態)と同一であり、かつ、蒸し物4に用いられた食器の漆工前の状態とは別体であり、かつ、その一部分(例えば、一片)である第2の付属物(図示略)をも備える。
なお、第2の付属物は、蒸し物4に用いられた食器の漆工前の状態と同一であるものの、同一物(お膳料理Aで使われた食器そのものの漆工前の状態)ではなく、別体である。
[提供方法の説明]
本発明を適用した食器製品の提供方法の一例では、懐石料理店等の飲食店において、消費者の注文に応じて、お膳料理Aが提供される。
その際、お膳料理Aが提供される前に、先ず、お膳料理Aの料理が入れられている食器と別体、かつ、同一模様の食器(料理は入れられていない食器)を消費者に見せる。そして、消費者に食器を見せた後に、若しくは、消費者に食器を見せたままの状態で、お膳料理Aが提供されることとなる。
なお、お膳料理Aの提供前に見せる食器については、食器の現物を見せても良いし、食器の画像を見せても良い。
また、お膳料理Aの全ての食器(即ち、煮物2の食器、焼き物3の食器、蒸し物4の食器、ご飯5の食器、香の物6の食器、及び、吸い物7の食器)に対応する食器の現物や画像を見せても良いが、一部の食器の現物や画像のみを見せても良い。
そして、お膳料理Aが提供された後に、食器製品が提供されることとなる。
その際、食器製品のみならず、お膳料理Aの情報をも提供する。具体的には、煮物2や煮物2の原料の情報、焼き物3や焼き物3の原料の情報、蒸し物4や蒸し物4の原料の情報、ご飯5やご飯5の原料の情報、香の物6や香の物6の原料の情報、吸い物7や吸い物7の原料の情報を提供する。
なお、お膳料理Aの提供前に消費者に見せた食器に食器本体8が含まれている場合には、お膳料理Aの提供後に、消費者に見せていた食器本体8を提供する(即ち、消費者に持ち帰らせる)こととなる。
[効果]
本発明を適用した食器製品の提供方法の一例では、第1の付属物及び第2の付属物を提供するために、食器本体の見える化の実現が期待できる。
また、本発明を適用した食器製品の提供方法の一例では、食器本体8を提供するために、消費者が食器本体8を通じて、蒸し物4の美味しさを思い出す契機となり、蒸し物4の美味しさを思い出すことで、お膳料理A(全体)の美味しさを思い出す契機となることが期待できる。
即ち、食器本体8によって、蒸し物4やお膳料理A(全体)について、主として視覚的な観点からの見える化の実現が期待できる。
なお、本発明を適用した食器製品の提供方法の一例では、お膳料理Aの提供前に食器本体8を見せており、消費者は、どの様な食器でお膳料理Aが提供されるのかを充分に理解した上でお膳料理Aを食すると考えられる。このことでも、より一層、食器本体8によって、主として視覚的な観点からの見える化の実現が期待できる。
また、本発明を適用した食器製品の提供方法の一例では、食器本体8と共に、第1の付属物である箸をも提供するために、食器本体8と同様に、蒸し物やお膳料理A(全体)について、主として視覚的な観点からの見える化の実現が期待できる。
更に、本発明を適用した食器製品の提供方法の一例では、お膳料理Aの情報を提供するために、煮物2や煮物2の原料の情報、焼き物3や焼き物3の原料の情報、蒸し物4や蒸し物4の原料の情報、ご飯5やご飯5の原料の情報、香の物6や香の物6の原料の情報、吸い物7や吸い物7の原料の情報を消費者が把握することができる。そして、こうした情報を通じて、お膳料理A(全体)の美味しさを思い出す契機となることが期待できる。
即ち、お膳料理Aの情報によって、お膳料理A(全体)について、主として知覚的な観点からの見える化の実現が期待できる。
[変形例]
上記した第1の実施の形態では、蒸し物4に用いられた食器に対応する食器のみを食器本体8としており、換言すると、お膳料理Aに用いられた食器のうちの1つのみに対応する食器を食器本体としている。しかしながら、お膳料理Aについて、主として視覚的な観点からの見える化の実現を考慮した場合には、お膳料理Aに用いられた食器のうちの2以上に対応する食器を食器本体8としても良く、また、お膳料理Aに用いられた全ての食器に対応する食器を食器本体8としても良い。
また、上記した第1の実施の形態では、お膳料理Aの提供前に食器を見せる場合を例に挙げて説明を行っているが、必ずしも、お膳料理Aの提供前に食器を見せる必要は無い。但し、お膳料理Aの提供前に食器本体8を見せることで、より一層、消費者の記憶に食器本体8が残ることが期待でき、お膳料理Aについて、視覚的な観点からの見える化がより期待できるために、お膳料理Aの提供前に食器を見せる方が好ましい。
更に、上記した第1の実施の形態では、食器本体8が蒸し物4に用いられた食器と「模様が同一」である場合を例に挙げて説明を行っているが、食器本体8によって、蒸し物4やお膳料理A(全体)について、主として視覚的な観点からの見える化が実現できれば、必ずしも「同一の模様の食器」に限られない。
例えば、「同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一」、「形状が同一」、「生産者が同一」、「生産方法が同一」等であっても良い。
<2.第2の実施の形態>
図3は本発明を適用した食器製品の提供方法の他の一例において提供される寿司を説明するための模式図であり、ここで示す寿司Bは、寿司盛皿12に寿司6貫が載せられている。なお、寿司盛皿12は陶器製である。
本発明を適用した食器製品の提供方法の他の一例では、寿司屋等の飲食店において、消費者の注文に応じて、寿司Bが提供される。
そして、寿司Bが提供された後、寿司盛皿12と別体、かつ、視覚的に同一の皿(食器本体に相当。図示せず)が消費者に提供されることとなる。
なお、消費者に提供される皿(食器本体に相当)は、寿司盛皿12と、同一形状、同一模様で視覚的に同一であるものの、同一物(寿司Bで使われた食器そのもの)ではなく、別体の新品(未使用)の食器を意味している。
また、食器本体に相当する皿と共に、消費者に提供される寿司を食する際に用いられたしょう油用の小皿(即ち、寿司を食する際に用いられた寿司盛皿12とは別の食器)と別体、かつ、同一のしょう油用の小皿である第1の付属物(図示略)をも提供する。
なお、第1の付属物は、寿司の飲食時に用いられたしょう油用の小皿と、同一形状、同一模様で視覚的に同一であるものの、同一物(寿司の飲食時に用いられたしょう油用の小皿そのもの)ではなく、別体の小皿を意味している。なお、小皿は新品(未使用)である。
更に、食器本体に相当する皿と共に、寿司盛皿12の素焼状態(半製品状態)と同一であり、かつ、寿司盛皿12の素焼状態とは別体であり、かつ、その一部分(例えば、一片)である第2の付属物(図示略)をも提供する。
なお、第2の付属物は、寿司盛皿12の素焼き状態と同一であるものの、同一物(寿司盛皿12そのものの素焼状態)ではなく、別体である。
本発明を適用した食器製品の提供方法の他の一例では、第1の付属物及び第2の付属物を提供するために、食器本体に相当する皿の見える化の実現が期待できる。
また、本発明を適用した食器製品の提供方法の他の一例では、寿司盛皿12と別体、かつ、視覚的に同一の皿を提供するために、消費者がこうした皿を通じて、寿司の美味しさを思い出す契機となることが期待できる。
即ち、消費者に提供される皿によって、寿司について、主として視覚的な観点からの見える化の実現が期待できる。
<3.第3の実施の形態>
図4は本発明を適用した食器製品の提供方法のまた更に他の一例において提供される抹茶セットを説明するための模式図であり、ここで示す抹茶セットCは、盆13に抹茶14と茶菓子15が載せられている。
本発明を適用した食器製品の提供方法のまた更に他の一例では、喫茶店等の飲食店において、消費者の注文に応じて、抹茶セットCが提供される。
そして、抹茶セットCが提供された後、抹茶が入れられた抹茶碗と別体、かつ、視覚的に同一の抹茶碗(食器本体に相当。図示せず)が消費者に提供されることとなる。
なお、消費者に提供される抹茶碗(食器本体に相当)は、抹茶が入れられた抹茶碗と、同一形状、同一模様で視覚的に同一であるものの、同一物(抹茶セットCで使われた抹茶碗そのもの)ではなく、別体の新品(未使用)の抹茶碗を意味している。
また、食器本体に相当する抹茶碗と共に、茶菓子15が載せられた平皿と別体、かつ、同一の平皿である第1の付属物(図示略)をも提供する。
なお、第1の付属物は、茶菓子が置かれた平皿と、同一形状、同一模様で視覚的に同一であるものの、同一物(抹茶セットCで使われた平皿そのもの)ではなく、別体の新品(未使用)の平皿を意味している。
更に、食器本体に相当する抹茶碗と共に、抹茶が入れられた抹茶碗の素焼状態(半製品状態)と同一であり、かつ、抹茶が入れられた抹茶碗とは別体であり、かつ、その一部分(例えば、一片)である第2の付属物(図示略)をも提供する。
なお、第2の付属物は、抹茶が入れられた抹茶碗の素焼状態と同一であるものの、同一物(抹茶が入れられた抹茶碗そのものの素焼状態)ではなく、別体である。
本発明を適用した食器製品の提供方法のまた更に他の一例では、抹茶が入れられた抹茶碗と別体、かつ、視覚的に同一の抹茶碗を提供するために、消費者がこうした抹茶碗を通じて、抹茶の美味しさを思い出す契機となることが期待できる。
即ち、消費者に提供される抹茶碗によって、抹茶について、主として視覚的な観点からの見える化の実現が期待できる。
1 高足膳
2 煮物
3 焼き物
4 蒸し物
5 ご飯
6 香の物
7 吸い物
8 食器本体
9 桐箱
10 桐蓋
11 紐
12 寿司盛皿
13 盆
14 抹茶
15 茶菓子

Claims (7)

  1. 飲食店で飲食させるために消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体と、
    前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つであり、前記食器本体と共に提供される第1の付属物と、
    前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料であり、かつ、前記食器本体と共に提供される第2の付属物と、を備える
    食器製品。
  2. 飲食店で飲食させるために食品を入れて消費者に提供された所定の食器と別体であると共に、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の食器である食器本体と、
    前記飲食店で前記所定の食器を用いて飲食する際に用いられた箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、前記所定の食器と別の食器の少なくとも1つと別体であると共に、同一形状、かつ、同一模様で視覚的に同一、或いは、形状が同一、或いは、模様が同一、或いは、生産者が同一、或いは、生産方法が同一の箸、スプーン、フォーク、ナイフ、若しくは、食器の少なくとも1つであり、前記食器本体と共に提供される第1の付属物と、
    前記食器本体の半製品状態と略同一物の少なくとも一部であり、若しくは、前記食器本体の原材料であり、かつ、前記食器本体と共に提供される第2の付属物と、を備える
    食器製品。
  3. 前記食器本体は陶磁器であり、
    前記第2の付属物は、前記食器本体の素焼状態と略同一の陶磁器片である
    請求項1または請求項2に記載の食器製品。
  4. 前記食器本体は漆器であり、
    前記第2の付属物は、前記食器本体の漆工前状態と略同一の状態である
    請求項1または請求項2に記載の食器製品。
  5. 前記食器本体は、未使用の器である
    請求項1または請求項2に記載の食器製品。
  6. 前記第1の付属物は、未使用の箸、未使用のスプーン、未使用のフォーク、未使用のナイフ、未使用の食器の少なくとも1つである
    請求項1または請求項2に記載の食器製品。
  7. 前記食器本体は、茶碗、皿、湯飲み、グラス、コップ、若しくは、漆器の少なくとも1つである
    請求項1または請求項2に記載の食器製品。
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