JP6269391B2 - アルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。 - Google Patents

アルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。 Download PDF

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Description

本発明は、粒子間の導電性を確保し、電池の利用率と寿命特性、出力特性を高めるために、コバルト化合物で被覆したアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末に関し、更に詳しくは該コバルト化合物被覆の密着性の評価方法に関する。
近年のポータブル機器の発展に伴い、その機器に使用される二次電池の高容量化が強く求められている。アルカリ二次電池正極材料用の水酸化ニッケル粉末においても、高温での利用率を改善するために水酸化ニッケル粉末にコバルトを固溶させたり、寿命特性を改善するために亜鉛やマグネシウムを固溶させたりする等の改善が行われている。
また、アルカリ二次電池はハイブリッド自動車用電源等のハイパワー用途の電源として採用されるに至り、上述した高温での利用率の向上や寿命特性の改善のみならず、出力特性の改善も強く求められてきている。しかしながら、アルカリ二次電池正極活物質用の水酸化ニッケル粉末は、電気的に絶縁体であるため導電性に乏しく、電流が水酸化ニッケルに十分行き渡らないために、水酸化ニッケルの電気化学的利用率が低くなってしまうという問題があった。
このような問題を解決するために、導電材として酸化コバルトや水酸化コバルトなどのコバルト化合物を添加して、水酸化ニッケル粒子間の導電性を確保することが行われている。これらの添加されたコバルト化合物は、アルカリ二次電池の電解液である高濃度のアルカリ金属水酸化物溶液に溶解し、充電時に酸化されてオキシ水酸化コバルトとなって水酸化ニッケル粒子の表面に析出することで電気導電性が発現され、水酸化ニッケル粒子間の導電ネットワークを形成する。
上記コバルト化合物を添加した水酸化ニッケル粉末の正極は、一般的に、水酸化ニッケル粉末とコバルト化合物粉末とをバインダーと共に混合してペースト化し、これを発泡メタル(材質はニッケルメタル)等の三次元金属多孔体に充填し、乾燥、プレス等の工程を経て製造されている。しかしながら、バインダーと共に混合されたコバルト化合物粉末は、水酸化ニッケル粉末中での分散状態が必ずしも十分なものではないため、高負荷充電時の使用条件では正極の利用率が大きく低下するという問題点があった。
この問題点を解決するための手段として、水酸化ニッケル粉末の粒子表面をコバルト化合物で被覆する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、主成分が水酸化ニッケルの粒子にβ型水酸化コバルトの薄層を形成した蓄電池用ニッケル活物質が提案されている。このニッケル活物質は、アルカリ水溶液中でニッケル塩から水酸化ニッケル粉末を析出させた後、この水酸化ニッケル粉末を硫酸コバルト塩あるいは硝酸コバルト塩の水溶液中に浸漬し、次にアルカリ水溶液で中和することで得られるとされている。
また、水酸化コバルトで被覆した水酸化ニッケル粉末の製造方法として、特許文献2には、水酸化ニッケル粉末を含有し苛性アルカリでpH11〜13に調整された水溶液に、コバルトを含む水溶液とアンモニウムイオン供給体とを同時に連続的に定量供給することが記載されている。
更に、特許文献3には、水酸化ニッケル原料粉末の懸濁液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度を所定値に維持しながら、ニッケルイオン濃度が10〜50mg/l及びコバルトイオン濃度が5〜40mg/lとなるように、水酸化ニッケル原料粉末1kgに対してコバルト換算で0.7g/分以下の供給速度でコバルトイオンを含む水溶液を供給すると共に、アンモニウムイオンを含む水溶液を該懸濁液に供給する方法が提案されている。
特開昭63−152866号公報 特開平07−133115号公報 特開2000−149941号公報
上記した特許文献1〜3の方法は、いずれも、予め水酸化コバルト等のコバルト化合物で水酸化ニッケル粉末の粒子表面を被覆しておくことによって、導電性のコバルト化合物の分散性ないし均一性を確保しようとするものである。しかし、上記した従来の各方法では、コバルト化合物の被覆が水酸化ニッケル粒子表面に不均一に形成されたり、被覆がペースト作製工程で剥がれてしまったりするため、導電性のコバルト化合物の均一性を確保することが難しいという問題点を有していた。
特に、コバルト化合物の被覆がペースト作製工程で剥がれてしまうと、作製した極板中に被覆物質の密な部分と疎な部分ができてしまい、水酸化ニッケル粒子間の導電ネットワークの形成が均一に行われず、高負荷充電時の使用条件では正極の利用率が大きく低下する可能性があった。そのため、コバルト化合物の被覆の密着性を評価し、ペースト作製から極板作製までの工程における被覆の剥がれ難さを予め知ることは、コバルト化合物で被覆した被覆水酸化ニッケル粉末の製品評価において重要である。
従来から、被覆水酸化ニッケル粉末における水酸化コバルト等のコバルト化合物被覆の密着性を評価する方法として、SEM−EDS等で被覆水酸化ニッケル粉末粒子の元素の分布状況を測定し、その分布により被覆の均一性などを評価する方法、あるいは、被覆水酸化ニッケル粉末粒子の断面観察により被覆の厚みを測定する方法等が用いられている。しかしながら、これらの方法では、個々の粒子の情報しか得られないため、粉体全体としての平均値を得るには多くの測定が必要となり、1サンプルの試料の測定に極めて長い時間を必要としていた。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、粒子表面がコバルト化合物で被覆されたアルカリ二次電池正極活物質用の被覆水酸化ニッケル粉末について、粉末全体としての被覆の密着性を短時間で簡単且つ確実に評価する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、コバルト化合物被覆水酸化ニッケル粉末の被覆の密着性について鋭意研究を進めた結果、筒状透明セルに被覆水酸化ニッケル粉末を装入し、適当量の水を加えて振盪した後、筒状透明セル内の壁面に付着した粒子等(以下、壁面付着物とも称する)によって被覆の密着性を評価し得ることを見出した。更に、壁面付着物に基づく評価の手法についても、筒状透明セル内の壁面に付着していない沈降スラリーを除き、壁面付着物を再分散させて濁度を測定する方法が好ましいこと、また最も簡便な手段としては目視で評価する方法も可能であるとの知見を得て、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明が提供する被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法は、水酸化ニッケル粒子の表面をコバルト化合物で被覆したアルカリ二次電池正極活物質用の被覆水酸化ニッケル粉末における被覆の密着性を評価する方法であって、被覆水酸化ニッケル粉末を密閉可能な筒状透明セル内に一定割合の水と共に装入し、一定時間振盪した後、該筒状透明セルの壁面に付着していない沈降スラリーを洗い出し、被覆水酸化ニッケル粉末から剥離して筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を分散剤を含む水溶液に再分散させ、得られた分散液の濁度を測定することにより被覆の密着性を評価することを特徴とする。
上記本発明による被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法において、前記筒状透明セルに装入する被覆水酸化ニッケル粉末と水の割合を、被覆水酸化ニッケル粉末/水の重量比で0.05〜2の範囲とすることが好ましい。また、前記筒状透明セルの振盪は、筒状透明セルの中心軸と平行な方向への往復運動によることが好ましく、前記筒状透明セルの振盪時間は10分〜168時間の間とすることが好ましい。
上記本発明による被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法において、最も簡便な手段として、前記筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を目視し、その色調により被覆の密着性を評価することができる
本発明によれば、被覆水酸化ニッケル粉末におけるコバルト化合物被覆の粉体全体としての平均値的な密着性を、極板ペーストや極板を作製することなく、短時間で簡単且つ確実に評価することが可能である。従って、本発明による被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法を用いることによって、粒子表面を被覆しているコバルト化合物が均一で且つその被覆がバインダー等と混合してペースト化する過程で剥離することのない被覆水酸化ニッケル粉末を簡単に評価し選別することができる。
また、本発明による被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法により評価選別された被覆水酸化ニッケル粉末は、ペースト作製時に水酸化コバルトやオキシ水酸化コバルトの被覆の剥離を防止できるだけでなく、高い導電性を有していることから、高出力特性が要求される電気自動車用やハイブリッド車用の電源としての用途に好適である。更に、導電性が改善されることにより利用率が向上することになるので、高容量を要求されるポータブル電子機器用の電源としても極めて有効である。
筒状透明セルの中心軸と平行な方向への往復運動による振盪を示す概略の説明図である。 筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物のSEM写真であり、右はその拡大写真である。 筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物の目視による被覆密着性の判定に用いる付着レベルの具体例を示す写真であり、(a)はレベル0、(b)はレベル5及び(c)はレベル10である。 実施例1で作製したオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の均一な被覆を有する粒子のSEM−EDS写真である。 実施例1で作製したオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の不均一な被覆を有する粒子のSEM−EDS写真である。
本発明による被覆水酸化ニッケル粉末における被覆の密着性の評価方法では、測定対象である被覆水酸化ニッケル粉末を密閉可能な筒状透明セル内に水と共に一定の割合で装入し、その筒状透明セルを一定時間振盪した後、筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物に基づいて被覆の密着性を評価する。この壁面付着物に基づいて被覆の密着性を評価する方法において、最も簡単な方法は、壁面付着物の目視により被覆密着性を評価する方法である。また、最も好ましい方法は、壁面付着物を再分散させた後、得られた分散液の濁度を測定する方法である。
まず、被覆水酸化ニッケル粉末の振盪方法について説明する。測定対象である被覆水酸化ニッケル粉末を、密閉可能な筒状透明セル内に水と共に一定の割合で装入する。その際、被覆水酸化ニッケル粉末と水の割合は、被覆水酸化ニッケル粉末/水の重量比で0.05〜2の範囲とすることが好ましい。被覆水酸化ニッケル粉末/水の重量比が0.05未満では、被覆水酸化ニッケル粉末の量が少な過ぎるため振盪による壁面付着物の量が少なくなり、測定精度が低下することがある。逆に被覆水酸化ニッケル粉末/水の重量比が2を超えると、被覆水酸化ニッケル粉末の量が多過ぎるため、筒状透明セル内での被覆水酸化ニッケル粉末の振盪が十分にできず、本来よりも被覆の剥離量が減少してしまうため、やはり測定精度が低下することがある。
上記のごとく被覆水酸化ニッケル粉末と水を装入した筒状透明セルを、振盪装置を使用して振盪する。筒状透明セルの振盪は、図1に示すように、筒状透明セル1の中心軸と平行な方向aへの往復運動によることが好ましい。筒状透明セル1の中心軸と平行な方向aへの往復運動によって、試料の被覆水酸化ニッケル粉末とセル内壁の接触時間、言い換えれば接触距離を最大にすることができ、効率よく摩擦接触させることができる。往復運動の振盪幅は、摩擦接触が十分に行われる大きさ、具体的には20〜60mmの範囲とすることが好ましい。また、往復運動における時間あたりの振盪距離(振盪速度)は5.0〜30cm/秒の範囲が好ましく、振盪回数は100〜300回/分の範囲が好ましい。
また、筒状透明セルの振盪時間は、予備試験等で決定された一定時間とするが、例えば10分〜168時間の間であることが好ましい。振盪時間が10分未満では、振盪時間が短すぎるため被覆の密着性に対する正しい評価が得られない。逆に振盪時間が168時間を超えると、被覆の剥離のみでなく水酸化ニッケル粒子も破壊され、その破片が剥離した被覆と共に筒状透明セル内の壁面に付着してしまうことがあるため、やはり被覆の密着性に対する正しい評価が得られない。尚、上記振盪の際には、全ての試料の測定について、上述した条件を含め全ての条件を同一として測定する。
上記振盪の際に筒状透明セルを用いるのは、被覆水酸化ニッケル粉末と筒状透明セル内壁との接触面積を比較的大きく取れること、振盪時の接触時間を大きく取れること等の理由による。筒状透明セルの形状としては、密閉可能であれば特に限定されないが、円筒状又は四角筒状の透明セルが入手しやすいため好ましい。また、筒状透明セルの材質については、特に限定されるものではないが、耐久性があること、また壁面の帯電状態が負であることが好ましいと思われることから、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレイト、ポリスチレンのいずれか1種からなることが好ましい。
上記の振盪によって、水酸化ニッケル粒子の表面に形成されている水酸化コバルト化合物の被覆は、水酸化ニッケル粒子表面との密着性が弱い部分から次第に壊れて剥離し、図2に示すように筒状透明セル内の壁面に付着する。図2のSEM写真から分かるように、水酸化ニッケル粒子表面から剥離して微細化した水酸化コバルト化合物は、水酸化ニッケル粒子を取り込むように筒状透明セル内の壁面に付着している。この壁面付着物を酸溶解して測定すると、振盪前の実際の被覆水酸化ニッケルのCo/NiよりもCoの割合が高いことが分かった。上記壁面への付着現象は、振盪によって部分的に壊れた被覆が微粉化し、これらがファンデルワールス力、粒子間液架橋力、静電引力等によって、壁面と強い付着力を引き起こしているためと考えられる。
次に、上記振盪により得られた壁面付着物に基づいて、被覆の密着性を評価する方法を説明する。まず、最も簡単な目視による評価方法では、振盪後の筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を、筒状透明セルの外側から目視することにより、その色調に基づいて被覆密着性を評価する。
即ち、筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を外側から目視したとき、壁面付着物の色調が薄いほど振盪により剥離した被覆の量が少なく、色調が濃いほど振盪により剥離した被覆の量が多いと考えられる。目視により被覆の密着性を評価する場合には、壁面付着物を外側から目視したときの壁面付着物の色調に基づいて、予め実験的に複数の付着レベルを定めておくことが望ましい。
かかる付着レベルの一例として、図3に一部を示すように、壁面付着物が少なく色調が明るいレベル0から、壁面付着物が多く色調が暗いレベル10までの11段階の付着レベルを実験的に定めておくことが好ましい。実際の測定時には、測定対象の被覆水酸化ニッケル粉末を筒状透明セル内で水と共に一定時間振盪した後、壁面付着物を筒状透明セルの外側から目視し、予め実験的に定めた複数の付着レベルの何番目のレベルに相当するか判断することにより被覆の密着性を評価する。
また、最も好ましい被覆密着性の評価方法としては、上記振盪により筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を再分散させた後、得られた分散液の濁度を測定する方法がある。
この被覆密着性の評価方法では、上記振盪が終了した後、筒状透明セル内の壁面に付着している壁面付着物が剥がれないように十分に注意しながら、壁面に付着していない沈降スラリーを筒状透明セル内から慎重に洗い出す。その後、残った壁面付着物を、分散剤を添加した水溶液に再分散させ、得られた分散液の濁度を測定することにより、被覆水酸化ニッケル粉末の被覆の密着性を評価する。
具体的には、上記のごとく沈降スラリーを洗い出した後の筒状透明セル内に、分散剤を添加した水溶液を供給し、振盪することによって、壁面に付着している壁面付着物を再分散させる。再分散に用いる水溶液に予め添加する分散剤としては、塩酸、硝酸、硫酸、過酸化水素、ギ酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リン酸から選ばれた少なくとも1種が好ましいが、壁面付着物の壁面からの剥がれが可能であり且つ壁面付着物について易溶性でなければ、これらに限定されるものではない。再分散に用いる水溶液中の分散剤の濃度としては、特に限定されるものではないが、0.1〜1質量%程度が好ましい。
上記のごとく壁面付着物を再分散させた後、得られた分散液について濁度(JIS K0101)を測定する。分散液の濁度の測定は、標準物質としてカオリンを使用し、濁度が0°〜1000°までの多点検量線法により測定する。従って、濁度の単位はカオリン濁度である。具体的には、壁面付着物を再分散させた分散液を撹拌混合し、直ちに1cmセルに移し入れて濁度を測定する。上記濁度による被覆水酸化ニッケル粉末の被覆の密着性は、カオリン濁度が10°以下であることが好ましい。尚、筒状透明セル内の壁面への付着が見られない試料を上記方法で濁度測定した時の平均値が4.5°であり、3σの標準偏差が3.5°程度である。
上記したように、被覆水酸化ニッケル粉末を筒状透明セル内で振盪することにより、水酸化ニッケル粒子表面の被覆は密着性が弱い部分から次第に剥離して、筒状透明セル内の壁面に付着する。本発明は、この壁面付着物に基づいて被覆の密着性を評価する方法であり、具体的には、筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を目視して密着性を評価する方法と、筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を再分散させた分散液の濁度を測定する方法とがある。
壁面付着物の目視により被覆の密着性を評価する方法は、極めて短時間で簡単に実施できるが、厳密な評価には適さない。一方、壁面付着物を再分散させた分散液の濁度を測定する方法は、簡単に実施できるうえ、厳密な密着性の評価に適した好ましい方法である。従って、振盪により筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着粒物について、目視により被覆の密着性を評価した後、その壁面付着物を再分散させた分散液の濁度を測定する方法により被覆の密着性を評価する2段階の評価方法がより一層好ましい。
既に述べたように、従来から行われている被覆水酸化ニッケル粉末の被覆の密着性を評価する方法は、SEM−EDS等で元素の分布状況を測定し、その分布より被覆の均一性などを評価する方法か、あるいは粉末粒子の断面観察により被覆の厚みを測定する方法が一般的であった。しかし、これらの方法では、個々の粒子の情報しか得られないため、被覆水酸化ニッケル粉末全体としての平均値を得るには多くの測定が必要となり、1サンプルの試料の測定に極めて長い時間を必要としていた。
一方、本発明による被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法では、測定に必要な被覆水酸化ニッケル粉末の試料を筒状透明セル内に装入して所定時間振盪させた後、被覆から剥離して筒状透明セルの内壁に付着した壁面付着物に基づいて、目視により評価するか、又は、その壁面付着物を再分散させた後、その分散液の濁度を測定することによって、被覆水酸化ニッケル粉末としての被覆の密着性を評価することができる。従って、被覆水酸化ニッケル粉末の全体としての被覆の密着性を把握するための測定時間を大幅に短縮することが可能である。
[実施例1]
直径25cmで深さ30cmの反応槽内に、球状で平均粒径が8μmの水酸化ニッケル粉末6kgを入れ、総量10リットルとなるように水を加えた後、撹拌プロペラを用いて回転数500rpmで撹拌することにより分散させて、水酸化ニッケル粉末の懸濁液を作製した。
この懸濁液を撹拌しながら懸濁液表面の流速が15.8cm/秒の平衡状態となったところで、ローラーポンプを用いて直径2mmの供給口1箇所から、濃度1.6mol/lの硫酸コバルト水溶液2.017リットルを16.8ml/秒の供給速度で添加した。同時に、硫酸コバルト水溶液の供給口から所定の長さだけ離れた同じ直径の供給口1箇所から、懸濁液の流速が上記と同じところに、懸濁液のpHが25℃基準で10.2±0.2の範囲内となるようにpHコントローラーと連動したローラーポンプを用いて制御しながら、24質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。
このとき、懸濁液に供給されるコバルト塩水溶液の供給幅dと懸濁液の流速vの積に対するコバルト塩水溶液の供給速度ρの比、即ちρ/(d×v)、並びに、上記コバルト塩水溶液の供給幅dと懸濁液の流速vの積に対するコバルト塩水溶液の供給速度ρの比に対するコバルト塩水溶液の供給位置とアルカリ水溶液の供給位置の距離Dとの比、即ちD/{ρ/(d×v)}を制御し、下記表1に試料1〜5として示した各条件下で、水酸化ニッケル粉末の粒子表面にそれぞれ被覆の作製を行った。尚、この反応中における懸濁液の温度は50℃に制御した。
上記の操作により、懸濁液中において水酸化ニッケル粉末の粒子表面に水酸化コバルトが析出し、粒子表面に水酸化コバルトの被覆を有する試料1〜5の水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末が得られた。上記操作で硫酸コバルト水溶液と水酸化ナトリウム水溶液を全量添加した後、更に懸濁液を撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを25℃基準で12.8に保持し、4時間空気を吹き込むことにより、水酸化ニッケル粒子表面に析出した水酸化コバルトを酸化させてオキシ水酸化コバルトとした。
その後、フィルタープレスを用いて固液分離し、回収した粉末を水洗し、再び濾過した。引き続き、得られた粉末を真空乾燥機にて120℃で20時間乾燥して、それぞれ6.3kgのオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を得た。得られた試料1〜5の各オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は、いずれもこげ茶色を呈していた。
これら試料1〜5の各被覆水酸化ニッケル粉末について、粒子表面のオキシ水酸化コバルトによる被覆状態をSEM−EDSで観察し、その代表的な写真を図4及び図5に示した。尚、SEM−EDSでは画像処理によって元素毎に色分けして表示することが可能であり、本発明のSEM−EDS写真ではNiは緑色及びCoは赤色で表示している。その色分け表示されたSEM−EDS写真での観察によれば、被覆が均一な場合は緑色(Ni)領域の外側に赤色(Co)が薄く一様に存在し(図4参照)、被覆が不均一な場合には緑色(Ni)領域の外側に赤色(Co)が薄く存在している領域と存在していない領域とが認められる(図5参照)。この色分け表示されたSEM−EDS写真による被覆状態の観察によって、試料1〜3は図4の被覆状態、即ち被覆が均一であり、試料4〜5は図5の被覆状態、即ち被覆が不均一であることが確認できた。
次に、上記試料1〜5の各オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末と水を、被覆水酸化ニッケル粉末/水の重量比(以下、粉末/水の重量比と表記する)が0.3となるようにポリプロピレン製の円筒状透明セル(内径2.8cm×長さ10cm、内容積62ml)に装入し密封した。オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末スラリーの量は、円筒状透明セルの容積に対する体積比で40%である。この円筒状透明セルを、産業廃棄物溶出試験用振盪機(トーマス科学器械(株)製、TS−12H)を用いて振盪した。上記振盪の際には、円筒状透明セルの中心軸と平行な方向への往復運動(振盪幅45mm、振盪速度17cm/秒、振盪回数220回/分)を2時間実施した。
振盪が終了した後、円筒状透明セル内の壁面付着物を目視し、予め定めた10段階の付着レベル(図3参照)に基づいて被覆の密着性を評価した。その後、付着していない沈降スラリーを洗い出し、残った壁面付着物を分散剤として0.5質量%のギ酸を含む水溶液に再分散させた。得られた分散液の濁度を、積分球濁度計(三菱化学アナリティック製、PT−200)を用いて測定した。それぞれの結果を下記表1に示した。
上記表1の結果から、上記したSEM−EDS観察における粒子の被覆状態(均一又は不均一)と、目視による壁面付着物の付着レベル、及び壁面付着物を再分散させた分散液の濁度の値との間に相関関係があることが分かり、本発明方法により被覆密着性の評価が可能であることが分かった。
[実施例2]
上記実施例1で得られた試料1〜5の各オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を用い、粉末/水の重量比が0.5となるようにポリプロピレン製の円筒状透明セル(内径2.8cm×長さ10cm、内容積62ml)に水と共に装入し、密封した。オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末スラリーの量は、円筒状透明セルの容積に対する体積比で40%である。この円筒状透明セルを、上記実施例1と同じ産業廃棄物溶出試験用振盪機を用いて振盪した。上記振盪の際には、円筒状透明セルの中心軸と平行な方向への往復運動(振盪幅45mm、振盪速度17cm/秒、振盪回数220回/分)を2時間行った。
振盪が終了した後、円筒状透明セル内の壁面付着物を目視し、予め定めた10段階の付着レベル(図3参照)に基づいて被覆の密着性を評価した。その後、付着していない沈降スラリーを洗い出し、残った壁面付着物を分散剤として0.5質量%のギ酸を含む水溶液に再分散させた。得られた分散液の濁度を、積分球濁度計(三菱化学アナリティック製、PT−200)を用いて測定した。それぞれの結果を下記表2に示した。
上記表2の結果から、上記したSEM−EDS観察における粒子の被覆状態(均一又は不均一)と、目視による壁面付着物の付着レベル、及び壁面付着物を再分散させた分散液の濁度の値との間に相関関係があることが分かり、本発明方法により被覆密着性の評価が可能であることが分かった。
[実施例3]
上記実施例1で得られた試料1〜5の各オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を用い、粉末/水の重量比が0.7となるようにポリプロピレン製の円筒状透明セル(内径2.8cm×長さ10cm、内容積62ml)に水と共に装入し、密封した。オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末スラリーの量は、円筒状透明セルの容積に対する体積比で40%である。この円筒状透明セルを、上記実施例1と同じ産業廃棄物溶出試験用振盪機を用いて振盪した。上記振盪の際には、円筒状透明セルの中心軸と平行な方向への往復運動(振盪幅45mm、振盪速度17cm/秒、振盪回数220回/分)を2時間行った。
振盪が終了した後、円筒状透明セル内の壁面付着物を目視し、予め定めた10段階の付着レベル(図3参照)に基づいて付着レベルを評価した。その後、付着していない沈降スラリーを洗い出し、残った壁面付着物を分散剤として0.5質量%のギ酸を含む水溶液に再分散させた。得られた分散液の濁度を、積分球濁度計(三菱化学アナリティック製、PT−200)を用いて測定した。それぞれの結果を下記表3に示した。
上記表3の結果から、上記したSEM−EDS観察における粒子の被覆状態(均一又は不均一)と、目視による壁面付着物の付着レベル、及び壁面付着物を再分散させた分散液の濁度の値との間に相関関係があることが分かり、本発明方法により被覆密着性の評価が可能であることが分かった。
本発明の被覆水酸化ニッケル粉末は、高い導電性を有していることから、正極活物質としての利用率が高く、高容量を要求されるポータブル電子機器用の電源として好適である。また、高出力特性が要求される電気自動車用やハイブリッド車用の電源としての用途に好適である。
1 筒状透明セル

Claims (6)

  1. 水酸化ニッケル粒子の表面をコバルト化合物で被覆したアルカリ二次電池正極活物質用の被覆水酸化ニッケル粉末における被覆の密着性を評価する方法であって、被覆水酸化ニッケル粉末を密閉可能な筒状透明セル内に一定割合の水と共に装入し、一定時間振盪した後、該筒状透明セルの壁面に付着していない沈降スラリーを洗い出し、被覆水酸化ニッケル粉末から剥離して筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物を分散剤を含む水溶液に再分散させ、得られた分散液の濁度を測定することにより被覆の密着性を評価することを特徴とする被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。
  2. 前記筒状透明セルに装入する被覆水酸化ニッケル粉末と水の割合を、被覆水酸化ニッケル粉末/水の重量比で0.05〜2の範囲とすることを特徴とする、請求項1に記載の被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。
  3. 前記筒状透明セルの振盪は、筒状透明セルの中心軸と平行な方向への往復運動によることを特徴とする、請求項1又は2に記載の被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。
  4. 前記筒状透明セルの振盪時間を10分〜168時間の間とすることを特徴とする、請求項3に記載の被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。
  5. 前記筒状透明セルの振盪において、振盪幅を20〜60mm及び振盪速度を5.0〜30cm/秒とすることを特徴とする、請求項3又は4に記載の被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。
  6. 前記水溶液に再分散させる前に、前記筒状透明セル内の壁面に付着した壁面付着物の色調を目視にて調べ、前記色調と前記分散液の濁度とにより被覆の密着性を評価することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の被覆水酸化ニッケル粉末の被覆密着性の評価方法。
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