JP6265104B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は,着用者の股下に装着され,尿などの液体を吸収し保持するための吸収性物品に関する。
従来から,排泄された体液を吸収保持することを目的として,着用者の股下に装着される吸収性物品が知られている。吸収性物品の例は,使い捨ておむつ,吸収性パッド,又は生理用ナプキンである。例えば,使い捨ておむつとしては,前身頃と後身頃の左右両側部が接合されているパンツ型のものや,後身頃に取り付けられた止着テープを前身頃に取り付けて着用されるテープ型ものが知られている。
また,パンツ型やテープ型の使い捨ておむつと共に,吸収性パッドを併用する者も多い。一般的な吸収性パッドは,例えば,パルプ層と高吸水性ポリマー(SAP)を含む吸収体を,液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートによって挟み込むことにより構成されている。このため,使い捨ておむつの内面側に吸収性パッドを重ねて配置することで,着用者が多量の尿を排泄しても,尿が外部に漏れ出すことを防止できる。また,吸収性パッドは,排泄物の処理に伴う経済的なコストの軽減や,排泄物の処理の労力の負担の軽減を目的として使用されることも多い。吸収性パッドを使い捨ておむつに重ねて配置しておくことで,例えば排泄された尿の量が比較的少量の場合には,吸収性パッドのみを交換するだけで尿を処理することができるため,使い捨ておむつの本体の交換費用や交換頻度を減らすことができる。
ただし,吸収性パッドを使い捨ておむつに重ねて使用する場合,吸収性パッドが使い捨ておむつを装着する着用者の動きに追従するものでないと,吸収性パッドにヨレが生じてしまい,そのヨレが生じた部分から尿などの液体が漏れ出すことも懸念される。このため,従来から,吸収性パッドの裏面側にメカニカルファスナのフック部材や粘着テープなどを取り付けて,使い捨ておむつから吸収性パッドを外れにくくするための技術が知られている(特許文献1,特許文献2)。また,吸収性パッドの吸収体を熱融着性繊維によって構成し,さらにこの吸収体にエンボス加工を施すことで繊維の密度を高めて,吸収体の強度を確保する技術も知られている(特許文献3)。
特開2001−145662号公報 特開2014−045979号公報 特開2013−252331号公報
しかし,従来技術のように,メカニカルファスナなどを利用して吸収性パッドを使い捨ておむつに固定したとしても,吸収性パッド自体が着用者の動きに追従しやすい構成となっていないため,吸収性パッドに生じるヨレを効果的に防止できないという問題があった。すなわち,パンツ型の使い捨ておむつは伸縮性があるため,着用者の歩行などの動きに追従しやすくなっているが,そのおむつの内部に取り付けられた吸収性パッドは伸縮性が低いため,着用者の動きに追従しにくいとされている。特に,吸収性パッドは,着用者の体の動きに合わせて,その対角線方向(斜め方向)に変形しにくく,歩行動作のように着用者が左右の脚を交互に前後に動かす動作に対して追従しにくいとされていた。そうすると,着用者が歩行している場合には,使い捨ておむつの内部に取り付けられた吸収性パッドに大きなヨレが発生する可能性があり,着用者に対して不快感を与えるおそれがあった。
また,着用者の臀部には割れ目が存在するが,吸収性パッドを装着している着用者が,立ったり座ったりする動作を繰り返すと,この割れ目に吸収性パッドの一部が入り込み,結果として吸収性パッドに大きなヨレが生じるおそれがある。
さらに,吸収性パッドを使い捨ておむつに重ねて使用すると,複数の層が厚み方向に積層するため,全体として通気性が損なわれやすい。特に,着用者の背部は蒸れやすいとされており,吸収性パッドの背部を中心として通気性を高めて欲しいとの要望がある。
そこで,本発明は,着用者の動作に対して追従しやすく,しかも着用者の背部に接する領域の通気性を確保することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者は,上記問題の解決手段について鋭意検討した結果,吸収性物品の背部側の領域に一又は複数の凹部を形成し,この凹部によって画定される凹部形成領域を,長手方向の中央に向かって横幅が狭くなるように形成することとした。このように,凹部形成領域の横幅が長手方向中央に向かって狭くなることで,この凹部形成領域の外縁が斜め方向に向かって傾斜する。これにより,吸収性物品は,この凹部形成領域の傾斜した外縁に導かれるようにして斜め方向に変形しやすくなる。その結果,吸収性物品を,着用者の歩行動作に対して追従しやすい構成とすることができる。さらに,吸収性物品の背部側に一又は複数の凹部を形成することで,この背部側の領域の通気性を高めることができる。そして,本発明者は,上記知見に基づけば従来技術の課題を解決できることに想到し,本発明を完成させた。具体的に説明すると,本発明は以下の構成を有する。
本発明は,使い捨ておむつや吸収性パッドなどの吸収性物品に関する。
本発明の吸収性物品は,その長手方向の中央を境界として,着用者の腹部側に位置する前側領域1と着用者の背部側に位置する後側領域2とに区分される。
吸収性物品は,吸収体3と,トップシート4と,バックシート5を備える。吸収体3は,液体を吸収して保持するための部材である。トップシート4は,吸収体3の肌対向面側に配置された液透過性のシート状の部材である。バックシート5は,吸収体3の肌非対向面側に配置された液不透過性のシート状部材である。なお,「肌対向面」とは,着用者の肌に対向する面を意味し,「肌非対向面」とは,肌対向面とは反対側の面であって,着用者の肌に対向しない面を意味する。
ここで,本発明の吸収性物品は,後側領域2の肌対向面側に,肌非対向面側に向かって窪む一又は複数の凹部10が形成されている。ここで,吸収性物品は,一又は複数の凹部10によって「凹部形成領域20」が画定されている。例えば,凹部10が一箇所に設けられている場合,凹部形成領域20の形状は凹部10の形状と一致する。他方,凹部10が複数箇所に設けられている場合,凹部形成領域20は,複数の凹部10のうち,外側に位置する凹部10の外縁を直線で結んだ領域となる。このようにして,凹部形成領域20は,一又は複数の凹部10によって画定される。
そして,本発明において,凹部形成領域20は,吸収性物品の長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって,長手方向と直交する幅方向の長さが短くなる。
上記構成のように,吸収性物品の後側領域2に,長手方向の中央に幅方向の長さ(すなわち横幅)が短くなる凹部形成領域20を設けることで,吸収性物品に対して斜め方向に変形しやすくなる。すなわち,凹部形成領域20内の凹部10において,吸収性物品の繊維密度が高まるため,この凹部形成領域20の強度(曲げ剛性)が,その他の領域の強度(曲げ剛性)と比較して高くなる。また,この凹部形成領域20の外縁は長手方向の中央に向かって傾斜するものとなっている。従って,この凹部形成領域20によって導かれるようにして,吸収性物品全体が,この凹部形成領域20の外縁に沿った方向に変形しやすくなる。これにより,吸収性物品の対角線方向に変形しやすくなり,吸収性物品は,例えば歩行動作のように着用者が左右の脚を交互に前後に動かす動作に対して追従しやすいものとなる。また,例えば,本発明が,他の使い捨ておむつに重ねて使用される吸収性パッドである場合に,この吸収性パッドと使い捨ておむつの間に隙間が生じにくくなり,着用者の動作時に,吸収性パッドにヨレが生じることを防止できる。また,凹部形成領域20は,他の領域と比較して厚みが薄く,また強度が高められているため,吸収性物品の後側領域2が,着用者の臀部の割れ目に引き込まれることを防止できる。さらに,凹部形成領域20を後側領域2に設けることで,吸収性物品の後側領域2と着用者の背部との間に空間が形成されやすくなり,この空間を介して外部の空気が出入りしやすくなる。特に,凹部形成領域20によって形成される空間は,後側領域2の長手方向端縁側に向かうにつれて広くなっている。従って,吸収性物品の後側領域2の通気性を高めることができ,吸収性物品の内部に生じる蒸れを抑制できる。
本発明の吸収性物品において,凹部形成領域20は,長手方向の中央から長手方向の後端部側に向かって,凹部10の深さが深くなっていることが好ましい。
上記構成のように,長手方向の後端部側における凹部10の深さが深くなっていることで,着用者の肌と吸収性物品の間の空間を広く確保することができる。これにより,吸収性物品の通気性が高まる。他方,長手方向の中央側は,着用者の股下に位置し,着用者の肌に触れやすい部分であるが,この長手方向の中央側における凹部10の深さを浅くしておくことで,着用者が凹部10に違和感を覚えることを防止できる。
本発明の吸収性物品において,凹部形成領域20は,幅方向の中央から幅方向の側方側に向かって,凹部10の深さが深くなっていることが好ましい。
上記構成のように,幅方向の側方側における凹部10の深さが深くなっていることで,凹部形成領域20の輪郭をはっきりさせることができる。これにより,吸収性物品は,対角線方向に変形しやすくなり,着用者の動作に追従しやすいものとなる。他方,幅方向の中央側は,着用者によって排泄された液体が触れやすい部分である。このため,幅方向中央側における凹部10の深さを浅くして,繊維密度を低くしておくことで,液体の吸収性を維持することができる。
本発明の吸収性物品において,凹部形成領域20には,長手方向に沿って延びるスリット31又は切欠き32が形成されていることが好ましい。
上記構成のように,凹部形成領域20にスリット31又は切欠き32を形成することで,吸収性物品
の長手方向の後端部側が左右に開くようになる。これにより,吸収性物品が,着用者の様々な動作に対して追従しやすくなる。
本発明の吸収性物品において,吸収体3は,繊維を含んで構成されていることが好ましい。この場合に,凹部形成領域20における吸収体3の繊維密度は,凹部形成領域20以外の領域における吸収体3の繊維密度よりも高いことが好ましい。
上記構成のように,凹部形成領域20における吸収体3の繊維密度を高めることで,この凹部形成領域20の強度が向上する。これにより,凹部形成領域20の外縁に沿って,吸収体3の斜め方向に変形しやすくなる。このため,吸収体3が着用者の動作に追従しやすくなる。また,凹部形成領域20において,吸収体3を押し固めて繊維密度を高くすることで,吸収体3が着用者の臀部の割れ目に引き込まれることを防止できる。
本発明によれば,着用者の動作に対して追従しやすく,しかも着用者の背部に接する領域の通気性が確保された吸収性物品を提供することができる。
図1は,本発明の一実施形態に係る吸収性物品を示した平面図である。 図2は,図1に示したA−A線における吸収性物品の断面構造を示した断面図である。 図3は,吸収性物品に含まれる吸収体の一例を示した平面図である。 図4は,吸収体に形成された凹部の形状を説明するための図である。図4(a)は,図3に示したX−X線における吸収体の断面構造を示し,図4(b)は,図3に示したY−Y線における吸収体の断面構造を示し,図4(c)は,吸収体の凹部の深さを模式的に示している。 図5は,吸収体の変形方向を概念的に示した模式図である。 図6は,スリット又は切欠きが形成された吸収体を示している。 図7は,吸収体に形成される凹部(凹部形成領域)の例を示している。 図8は,吸収体に形成される凹部(凹部形成領域)の例を示している。 図9は,吸収性物品に含まれる吸収体の他の例を示した平面図である。
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜変形したものも含む。
本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する。
また,本願明細書において,「長手方向」とは,吸収性物品のうち,着用者の腹部に接する側と着用者の背部に接する側を結ぶ方向を意味する。また,「幅方向」とは,吸収性物品の長手方向に平面的に直交する方向を意味する。本願の図において,吸収性物品の長手方向はY軸で示されており,吸収性物品の幅方向はX軸で示されている。
図1は,本発明の一実施形態に係る吸収性物品100を示した平面図である。また,図2は,図1に示したA−A線における吸収性物品100の断面構造を概念的に示した断面図である。本実施形態に係る吸収性物品100は,吸収性パッドに関する。吸収性パッドは,単独でも使用することもできるし,パンツ型やテープ型の使い捨ておむつの内面側に重ねて使用することも可能である。
図1に示されるように,吸収性物品100は,その長手方向の中央を境界として,着用者の腹部に接する側に位置する前側領域1と,着用者の背部に接する側に位置する後側領域2とに区分されている。前側領域1と後側領域2は,吸収性物品100を長手方向に二等分した領域として観念することができる。なお,図1では,吸収性物品100の長手方向の中央に相当する位置に,断面図用のA−A線を引いている。このため,A−A線を境界として,着用者の腹部に接する前寄りの領域が前側領域1となり,着用者の背部に接する後寄りの領域が後側領域2となる。
図1及び図2に示されるように,吸収性物品100は,基本的に,吸収体3と,液透過性のトップシート4と,液不透過性のバックシート5を備えている。図2の断面図に示されるように,吸収体3の肌対向面側にトップシート4が位置し,吸収体3の肌非対向面側にバックシート5が位置している。
具体的に説明すると,吸収体3は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体3は,トップシート4とバックシート5の間に内包されている。吸収体3は,トップシート4を透過した液体を吸収する機能を有する吸収性材料により構成される。吸収体3を構成する吸収性材料としては,公知の材料を採用することができる。特に,吸収体3を構成する吸収性材料には,繊維が含まれることが好ましい。繊維の材料としては,綿状パルプや合成パルプなどの公知の材料を用いることができる。また,繊維の材料は,これらのものに限定されず,その他にも,機械パルプ,化学パルプ,又は溶解パルプ等の木材から得られるセルロース繊維や,レーヨン又はアセテート等の人工セルロース繊維を用いることもできる。また,吸収体3は,繊維の材料によって高吸水性ポリマー(SAP)が保持されていることが好ましい。高吸水性ポリマーは,架橋構造を持つ親水性のポリマーであり,自重の10倍〜1000倍程度の吸水力を有する。高吸水性ポリマーとしては,使い捨ておむつなどの吸収性物品に一般的に使用される公知のものを用いればよい。
トップシート4は,着用者の股下部の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体3へ透過させるための部材である。このため,トップシート4は,柔軟性が高い液透過性材料で構成される。トップシート4を構成する透不過性材料の例は,織布,不織布,又は多孔性フィルムである。また,トップシート4としては,例えばポリプロピレンやポリエチレン,ポリエステル,ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。
バックシート5は,トップシート4を透過して吸収体3に吸収された液体が,おむつの外部へ漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート5は,液不透過性材料によって構成される。バックシート5を構成する不透過材料の例は,ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。特に,バックシート5としては,液不透過性を維持しつつ通気性を確保するために,0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
また,図2に示されるように,トップシート4は,吸収体3の幅方向左右外側に延出し,この延出した部分が,バックシート5の肌非対向面(裏面)に重ね合わされて接合されている。このように,トップシート4は,吸収体3の肌対向面側に位置する部分の他に,吸収体3の肌非対向面側に位置する部分を有していてもよい。トップシート4の一部をバックシート5の肌非対向面に接合することで,トップシート4とバックシート5の内部に,吸収体3を内包することができる。
また,図2に示されるように,吸収性物品100は,吸収体3の肌対向面側であって,吸収体3とトップシート4との間に,液透過性のセカンドシート6を有していてもよい。セカンドシート6は,トップシート4を透過した尿などの液体を拡散させることを目的として配置されるシート状部材である。セカンドシート6を設けることで,吸収性物品100が着用者の肌によって圧迫されて,吸収体3とトップシート4の間に十分な空間が形成されないような場合であっても,液体が拡散しやすくなり,液体の吸収速度が低下することを防止できる。セカンドシート6を構成する材料としては,トップシート4と同様に,織布,不織布,又は多孔性フィルムなどの液透過性材料を採用することができる。
また,図2に示されるように,吸収性物品100は,幅方向の左右両側部に,一対のサイドシート7を有していてもよい。サイドシート7は,吸収体3の幅方向の左右両側に,一対の立体ギャザーを形成するためのシート部材である。立体ギャザーは,吸収体3の両側縁部に沿って起立し,着用者が排泄した尿の横漏れを防止する。本実施形態において,サイドシート7は,2重に折り畳まれた状態で,長手方向の前端部と後端部がトップシート4の肌対向面(表面)に固定されおり,長手方向の中央部分が,トップシート4から浮いた自由状態となっている。そして,サイドシート7の幅方向内側の先端部分には,一又は複数の第1の弾性伸縮部材8aが,長手方向に沿った伸長状態で固定されている。従って,第1の弾性伸縮部材8aが収縮すると,サイドシート7の自由部分が着用者の肌に当接する方向に向かって立ち上がる。これにより,サイドシート7の起立した部分が,立体ギャザーとして機能し,トップシート4を透過しなかった尿や,吸収体3により吸収しきれなった尿が,外部に漏出することを防止する。
また,本実施形態において,サイドシート7は,吸収体3の肌非対向面(裏面)側に延出して,吸収体3の肌非対向面側に位置するトップシート4に接合されている。また,吸収体3の肌非対向面側に位置するサイドシート7の部分には,第2の弾性伸縮部材8bが,長手方向に沿った伸長状態で固定されている。第2の弾性伸縮部材8bが収縮すると,吸収体3の幅方向両側部が,この第2の弾性伸縮部材8bの収縮力によって上方に向かって持ち上げられる。このため,吸収体3と着用者の肌の密着性を向上させることができる。
また,図1及び図2に示されるように,吸収性物品100は,バックシート5の肌非対向面側に,一又は複数の止着手段9を有していてもよい。止着手段9は,吸収性物品100を,他の使い捨ておむつの内面に取り外し可能に止め付けるための部材である。止着手段9としては,例えば,メカニカルファスナを形成するフック部材を用いてもよいし,粘着テープを用いてもよい。
図3は,吸収性物品100を構成する吸収体3を肌対向面から見た状態を示した平面図である。図3に示された例において,吸収体3は矩形状に形成されている。なお,図3では,概念的に,吸収体3の対角線を点線で示している。点線の交差する点が,吸収体3の長手方向の中央(重心)に相当する。
図3に示されるように,本発明の吸収性物品100は,少なくとも吸収体3の後側領域2の肌対向面側に,凹部形成領域20が設けられている。凹部形成領域20は,肌対向面側から肌非対向面側に向かって窪む一又は複数の凹部10によって画定された領域である。図3に示された例において,凹部形成領域20は,一つの凹部10によって画定されている。このため,凹部形成領域20の形状は,凹部10の形状と一致する。ただし,詳しくは後述するが,凹部形成領域20は,複数の凹部10によって画定された領域であってもよい。
図3に示されるように,吸収体3の後側領域2の肌対向面に形成された一つの凹部10(すなわち凹部形成領域20)は,吸収体3の長手方向の後端部側の幅方向の長さ(横幅)よりも,長手方向の中央側の幅方向の長さ(横幅)が短くなっている。例えば,凹部10は,長手方向の後端部側の最も長い部分の横幅を100%とした場合に,長手方向の中央側の最も短い部分の横幅が,50%以下又は30%以下であることが好ましく,例えば,0%〜50%,0%〜30%,又は0〜10%であることが好ましい。なお,凹部10の横幅が0%である場合とは,図3に示されるように,凹部10の中央側の最も横幅の短い部分が頂点(2辺の交点)となっており,実質的に横幅を測定できない場合を意味する。
図3に示された例において,一つの凹部10(凹部形成領域20)は,吸収体3の長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって,幅方向の長さ(横幅)が短くなる三角形状となっている。具体的には,凹部10は二等辺三角形で形成されている。また,図3に示された例において,凹部10は,吸収体3の長手方向の後端縁に達している。このため,三角形状の凹部10は,吸収体3の長手方向の後端縁から,長手方向の中央に向かって先細となるように延びている。例えば,凹部10を形成する三角形のうち,幅方向(X軸方向)に平行な辺を底辺11とし,長手方向に向かって延びる2つの辺を斜辺12,13とする。この場合,凹部10の底辺11は,吸収体3の長手方向の後端縁に一致することが好ましい。また,凹部10の2つの斜辺12,13は,長手方向の中央側において交わって鋭角をなしている。また,凹部10の2つの斜辺12,13は,底辺11に対して傾斜するように,長手方向の中央に向かって延びている。凹部10の斜辺12,13と底辺11のなす角θは,45度以上であることが好ましく,例えば,45度〜80度又は60度〜75度とすればよい。また,図3に示されるように,凹部10の斜辺12,13は,吸収体3の対角線(点線)と略平行であることが好ましい。例えば,凹部10の斜辺12,13と吸収体3の傾斜角の差は,0度(すなわち平行)であることが好ましく,0度〜20度又は0度〜10度であることが好ましい。
図3において,吸収体3の後側領域2の横幅が,符号Wで示されている。なお,吸収体3の後側領域2の横幅Wは,吸収体3の後側領域2の横幅のうち最も長い部分を意味する。また,図3において,一つの凹部10(凹部形成領域20)の長手方向の後端部側の最も長い部分の横幅が,符号Wで示されている。この場合に,凹部10の横幅Wは,吸収体3の横幅Wに対して,30%〜100%であることが好ましく,50%〜95%又は60%〜90%であることが特に好ましい。さらに,図3において,吸収体3の後側領域2の長手方向の長さが,符号Lで示されている。また,図3において,一つの凹部10の長手方向の長さが,符号Lで示されている。この場合に,凹部10の長さLは,吸収体3の長さLに対して,30%〜100%であることが好ましく,50%〜95%又は60%〜90%であることが特に好ましい。また,凹部10の面積は,吸収体3の後側領域2の面積に対して,10%〜50%,又は15%〜40%であることが好ましい。
図4は,凹部10が形成された吸収体3の断面形状を説明するための図である。図4(a)は,図3に示したX−X線における吸収体3の断面形状を示し,図4(b)は,図3に示したY−Y線における吸収体3の断面形状を示している。また,図4(c)は,吸収体3に形成された凹部10の深さを概念的に示したものである。図4(a)及び図4(b)に示されるように,吸収体3は,凹部10において,肌対向面側から肌非対向面側に向かって窪んでいる。
図4に示された例において,凹部10が窪む深さは位置によって変化している。例えば,図4(b)に示されるように,本実施形態において,凹部10が窪む深さは,吸収体3の長手方向の中央側から,長手方向の後端部側に向かって深くなっている。具体的に説明すると,凹部10の深さは,吸収体3の長手方向の中央側の部分が最も浅くなっており,長手方向の後端部側の部分が最も深くなっており,最も浅い部分から最も深い部分に進むにつれて無段階的に変化している。なお,図示は省略するが,長手方向における凹部10の深さの変化は段階的であってもよい。図4(b)において,凹部10の長手方向の中央側の最も浅い部分の深さは,符号Dで示されている。また,図4(b)において,凹部10の長手方向の後端部側の最も深い部分の深さは,符号Dで示されている。例えば,凹部10の深さDは,凹部10の深さDに対して,120%以上又は200%以上であることが好ましく,例えば,120%〜1000%,200%〜900%,又は300%〜800%とすればよい。また,図4(b)において,吸収体3の厚みは,符号Tで示されている。この場合に,凹部10の深さDは,吸収体3の厚みTに対して,1%〜50%,1%〜30%,又は1%〜10%であることが好ましい。なお,具体的な数値を示すと,凹部10の深さDは,0.5mm〜10mmであることが好ましい。
また,図4(a)に示されるように,本実施形態において,凹部10が窪む深さは,吸収体3の幅方向の中央から,幅方向の左右の側方側に向かって深くなっている。具体的に説明すると,凹部10の幅方向の断面を見たときに,凹部10の深さは,幅方向の中央部分が最も浅くなっており,幅方向の左右の側縁部分が最も深くなっており,最も浅い部分から最も深い部分に進むにつれて無段階的に変化している。なお,図示は省略するが,幅方向における凹部10の深さの変化は段階的であってもよい。図4(a)では,図3に示したX−X線の断面において,凹部10の幅方向の中央の最も浅い部分の深さが,符号Dで示されている。なお,図4(a)に示した凹部10の深さDは,図4(b)に示した凹部10の深さDと一致する。また,図4(b)では,図3に示したX−X線の断面において,凹部10の幅方向の側方の最も深い部分の深さが,符号Dで示されている。凹部10の深さDは,凹部10の深さDに対して,110%以上であることが好ましく,例えば,110%〜300%,120%〜250%,又は130%〜300%とすればよい。また,凹部10の深さDは,吸収体3の厚みTに対して,40%〜95%,又は50%〜90%であることが好ましい。
図4(c)は,図4(a)及び図4(b)で説明した凹部10の深さを模式的に示している。図4(c)に示されるように,凹部10の深さは,吸収体3の長手方向の中央側から後端部側に向かうに連れて徐々に深くなっていくとともに,吸収体3の幅方向の中央側から左右側方側に向かうに連れて徐々に深くなる。このため,図4(a)及び図4(b)に示したように,凹部10は,深さDが最も深くなり,深さDが最も浅くなり,深さDがDとDの間の値となる(D>D>D)。
また,吸収体3に凹部10を形成する方法としては,例えば,凹部10に対応した形状の押圧部を有する装置によって,吸収体3を押圧すればよい。また,装置の押圧部は,加熱されていてもよいし,超音波振動していてもよい。上述したとおり,吸収体3は,繊維材料を含んで形成されている。このため,装置の押圧部によって,吸収体3の一部を押圧することで,その押圧した箇所において,吸収体3の繊維材料の密度が高まるとともに,吸収体3が部分的に窪むこととなる。このように,吸収体3の一部を押し固めるようにして,吸収体3に凹部10を形成することが好ましい。吸収体3を押し固めて凹部10を形成することで,この凹部10において,吸収体3を構成する繊維材料の密度が高まり,結果として,凹部10における吸収体3の強度が向上する。特に,吸収体3の凹部10は,他の部分と比較して曲げ剛性が強くなる。例えば,吸収体3の凹部10における繊維密度は,他の凹部10が形成されていない部分の繊維密度に対して,120%以上又は200%以上であることが好ましく,120%〜500%,150%〜400%又は200%〜300%であることが好ましい。
図5は,凹部10(凹部形成領域20)が形成された吸収体3が伸縮する状態を模式的に示している。図5に示されるように,吸収体3の後側領域2に,長手方向の中央に向かって横幅が狭くなる凹部10(凹部形成領域20)を設けることで,吸収体3が斜め方向に沿って伸縮しやすくなる。すなわち,本実施形態において,凹部10は,三角形状であり,吸収体3の長手方向の後端縁から,長手方向の中央に向かって先細となるように延びている。また,三角形状の凹部10の2つ斜辺は,斜め方向に延びている。さらに,凹部10は,吸収体3を構成する繊維材料が押し固められて密度及び強度が高められている。このため,吸収体3は,凹部10によってガイドされるようにして,凹部10の外縁(斜辺)に沿った方向に伸縮しやすくなる。特に,図5に示された例では,凹部10の斜辺が吸収体3の対角線と略平行に形成されているため,この吸収体3は,その対角線方向に沿って伸縮しやすくなる。このように,吸収体3が対角線方向に変形しやすくなることで,この吸収体3は,例えば歩行動作のように着用者が左右の脚を交互に前後に動かす動作に対して追従しやすいものとなる。また,吸収体3の追従性を高めることで,本発明に係る吸収性物品100を他の使い捨ておむつに重ねて使用する場合であっても,吸収性物品100と他の使い捨ておむつの間に隙間が生じにくくなる。これにより,着用者の動作時に,この吸収性物品100にヨレが生じることを防止できる。
また,凹部10が形成された吸収体3の後側領域2は,着用者の臀部に接しやすい領域である。この着用者の臀部には割れ目が存在しているが,一般的な吸収性パッドなどにおいては,着用者が立ったり座ったりする動作を繰り返すと,この臀部の割れ目に吸収体の一部が入り込み,結果として吸収性パッド全体に大きなヨレが生じるおそれがあった。これに対し,吸収体3の後側領域2に,繊維密度を高めた凹部10を形成することで,この凹部10が形成された領域において吸収体3は,厚みが薄くなり,また強度が高められるため,着用者の臀部の割れ目に引き込まれにくくなる。従って,吸収体3にヨレが生じにくくなり,着用者は快適に動きやすくなる。
また,吸収体3の後側領域2に凹部10を形成することで,吸収性物品100と着用者の背部との間に空間が形成されやすくなる。特に,本実施形態においては,図3に示されるように,凹部10の横幅は,後側領域2の長手方向端縁側に向かうにつれて広くなっており,且つ,凹部10が吸収体3の後端縁に達している。このため,この凹部10によってもたらされる空間を介して,吸収性物品100の内部に外部からの空気が出入りしやすくなる。その結果,吸収性物品100の後側領域2の通気性が高まるため,吸収性物品100の内部に蒸れが生じることを防止できる。
上記した図1から図5に示された実施形態においては,主として,吸収体3に凹部10(凹部形成領域20)が形成されている例について説明した。ただし,この凹部10は,吸収体3だけでなく,この吸収体3の肌対向面側に位置するトップシート4やセカンドシート6にも同様にして形成されていてもよい。すなわち,凹部10は,トップシート4から吸収体3にかけて形成されていてもよい。例えば,凹部10をトップシート4から吸収体3にかけて形成するためには,吸収体3の肌対向面側にトップシート4とセカンドシート6を配置した後に,トップシート4,セカンドシート6,及び吸収体3を同時に押圧するようにすればよい。他方,凹部10を吸収体3にのみ凹部10を形成するためには,吸収体3を押圧して凹部10を形成した後に,吸収体3の肌対向面側にトップシート4とセカンドシート6を配置すればよい。いずれの場合であっても,上述した本発明の効果を奏することができる。
図6は,図1〜図5に示した実施形態の変形例を示している。例えば,図6(a)に示されるように,吸収体3の凹部10(凹部形成領域20)には,後端縁から長手方向に延びるスリット31を形成することとしてもよい。図6(a)に示されるように,スリット31は,吸収体3の凹部10の一部を左右に切り離すための切込線である。図6(a)に示した例において,スリット31は,長手方向に沿って延びる直線状に形成されている。ただし,スリット31は,波形状に蛇行した線であってもよいし,ジグザク状に屈曲した線であってもよい。また,図6(b)に示されるように,吸収体3の凹部10には,長手方向に延びる切欠き32を形成することとしてもよい。図6(b)に示されるように,切欠き32は,吸収体3の一部を長手方向の後端縁から中央に向かってくり抜いた部分である。図6(b)に示した例において,切欠き32は,長手方向の中央側に向かって先細となる形状に形成されている。ただし,切欠き32の形状は,図6(b)に示されたものに限定されない。
図6に示されるように,吸収体3の凹部10(凹部形成領域20)にスリット31又は切欠き32を設けることで,吸収体3の後側領域2が幅方向左右に自由に開くようになる。これにより,吸収体3の後側領域2の自由度が向上し,吸収体3が着用者の様々な動作に対して追従しやすくなる。
図7及び図8は,吸収体3に形成される凹部10の変形例を示している。図7及び図8では,吸収体3に形成される凹部10の形状のみを概念的に抽出して描画している。
図7は,吸収体3に形成された凹部10が一つである場合の例を示している。このため
図7に示された例において,凹部形成領域20は,一つの凹部10によって画定されている。これにより,図7の例では,凹部形成領域20の形状は凹部10の形状と一致する。
図7(a)に示された例において,凹部10(凹部形成領域20)は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって幅方向の長さ(横幅)が短くなる台形状に形成されている。図7(a)に示されるように,凹部10の長手方向中央側の先端は,必ずしも頂点である必要はなく,横幅を観念できる辺であってもよい。台形状の凹部10は,吸収体3の長手方向中央側の最も短い部分の横幅が,後端部側の最も長い部分の横幅に対して,例えば5%〜50%又は10%〜30%であることが好ましい。
図7(b)に示された例において,凹部10は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって横幅が短くなる略楕円形に形成されている。図7(b)に示されるように,凹部10の形状は,必ずしも直線のみによって形成されている必要はなく,曲線を含む形状であってもよい。
図7(c)に示された例において,凹部10は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって横幅が短くなる五角形状(ホームベース型)に形成されている。図7(c)に示された例において,凹部10は,長手方向の後端部側から中央に向かう第1範囲において横幅が一定であり,その第1範囲からさらに長手方向の中央に向かって延びる第2範囲において横幅が徐々に短くなる形状となっている。これにより,凹部10の第2範囲に,2つの斜辺が形成される。
図7(d)に示された例において,吸収体3を押圧して形成した凹部10の中に,吸収体3が押圧されていない凸部14が形成されている。具体的に説明すると,凹部10は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって横幅が短くなる三角形状であり,その中に相似形に形成された三角形状の凸部14が設けられている。この凸部14は,凹部10と比較して,肌対向面側に向かって隆起している部位である。このように,凹部10の内部に,凸部14を形成することも可能である。
図7(e)に示された例において,吸収体3を押圧して形成した三角形状の凹部10の中に,格子状の凹部10がさらに形成されている。このため,三角形状の凹部10の中に,吸収体3が押圧されていない複数の凸部14が形成されることとなる。このようにして,凹部10の内部に,複数の凸部14を形成することも可能である。
図8は,吸収体3に形成された凹部10が複数である場合の例を示している。このため
図7に示された例において,凹部形成領域20は,複数の凹部10によって画定されている。すなわち,凹部10が複数箇所に設けられている場合,凹部形成領域20は,複数の凹部10のうち,外側に位置する凹部10の外縁を直線で結んだ領域となる。具体的には,凹部形成領域20は,図8において点線で示されている形状のものとして観念することができる。
図8(a)に示された例において,凹部形成領域20は,大きいV字状の凹部10aと,小さいV字状の凹部10bと,三角形状の凹部10cによって画定されている。そして,凹部形成領域20の形状は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって横幅が短くなる三角形状に形成されている。具体的には,大きいV字状の凹部10aの中に小さいV字状の凹部10bが位置し,小さいV字状の凹部10bの中に三角形状の凹部10cが収まっている。また,各凹部10a〜10cの後端側の端縁は直線上に揃っている。このため,凹部形成領域20は,長手方向の中央側に向かって先細となる三角形状に形成される。
図8(b)に示された例において,凹部形成領域20は,複数の円形の凹部10dによって画定されている。そして,凹部形成領域20は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって横幅が短くなる頂点の丸くなった三角形状に形成されている。具体的には,複数の円形の凹部10dは,長手方向の後端部側から長手方向の中央側に向かって,幅方向に並ぶ数が少なくなるように配置されている。例えば,図8(b)に示した例において,長手方向の後端部側から順に,4つの凹部10dが幅方向に並んだ第1列,3つの凹部10cが幅方向に並んだ第2列,2つの凹部10dが幅方向に並んだ第3列,及び三角形の頂点に位置する1つの凹部10dの順に配置されている。このため,凹部形成領域20は,長手方向の中央に向かって先細となる略三角形状に形成される。
図8(c)に示された例において,凹部形成領域20は,長手方向の長さが異なる複数の矩形状の凹部によって画定されている。具体的には,凹部形成領域20には,長手方向の長さが最も短い2つの凹部10eと,長さが中程度の2つの凹部10fと,長さが最も長い1つの凹部10gによって画定されている。長さが最も短い2つの凹部10eの間に,長さが中程度の2つの凹部10fが配置され,さらに,長さが中程度の2つの凹部10fの間に,長さが最も長い凹部10gが配置されている。また,各凹部10e〜10gの後端側の端縁は直線上に揃っている。このため,長さの最も長い凹部10gが,吸収体3の長手方向の中央側に向かって突出する。これにより,凹部形成領域20は,長手方向の後端部側から長手方向の中央に向かって横幅が短くなる六角形状に形成されている。
図8(d)に示された例において,凹部形成領域20は,幅方向の長さ(横幅)が異なる複数の矩形状の凹部10h〜10kによって画定されている。具体的に説明すると,各凹部10h〜10kは横長の矩形状であり,長手方向の後端部側から中央側に向かって,第1凹部10h,第2凹部10i,第3凹部10j,及び第4凹部10kの順に等間隔で並べられている。そして,各凹部10h〜10kの幅方向の長さ(横幅)は,第1凹部10hから第4凹部10kの順に短くなっている。つまり,長手方向の後端部側に位置する第1凹部10hの横幅が最も長く,長手方向の中央側に位置する第4凹部10kの横幅が最も短い。これにより,凹部形成領域20は,長手方向の後端部側から長手方向の中央側に向かって横幅が短くなる六角形状に形成されている。
続いて,図9は,吸収性物品100に含まれる吸収体3の形状の他の例を示している。すなわち,図1及び図3において示した例において,吸収体3は矩形状に構成されていた。ただし,吸収体3の形状は矩形状に限定されるものではなく,例えば,図9に示されるように,吸収体3は,所謂ひょうたん型に構成されていてもよい。なお,図9において,吸収体3の対角線を点線で示している。点線の交差する点が,吸収体3の長手方向の中央(重心)に相当する。
図9(a)に示された例において,吸収体3は,長手方向の中央において横幅が狭くなっており,長手方向の中央から長手方向の前端部側及び後端部側に向かうにつれて幅広に形成された部分が存在している。すなわち,吸収体3の長手方向の中央には,吸収体3の横幅が最も狭くなったくびれ部が形成されている。このようなくびれ部が形成された形状を,本願明細書ではひょうたん型と表現している。ひょうたん型の吸収体3についても,矩形状の吸収体3と同様に,後側領域2の肌対向面側に,一又は複数の凹部10によって画定された凹部形成領域20を設けることができる。また,図9(b)に示された例では,ひょうたん型の吸収体3の長手方向の前端縁と後端縁に,それぞれ,切欠き32が形成されている。このように,本発明では,ひょうたん型の吸収体3の前端縁と後端縁に,切欠き32を設けることとしてもよい。特に吸収体3の後端縁に切欠き32を形成することで,吸収体3の後側領域2を,着用者の臀部にフィットさせることができる。
以上,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら本発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
本発明は,使い捨ておむつや吸収性パッドなどの吸収性物品に関する。従って,本発明は,吸収性物品等の製造業において好適に利用することができる。
1…前側領域 2…後側領域 3…吸収体
4…トップシート 5…バックシート 6…セカンドシート
7…サイドシート 8a…第1の弾性伸縮部材 8b…第2の弾性伸縮部材
9…止着手段 10…凹部 11…底辺
12…斜辺 13…斜辺 14…凸部
20…凹部形成領域 31…スリット 32…切欠き
100…吸収性物品

Claims (4)

  1. 長手方向の中央を境界として,着用者の腹部側に位置する前側領域(1)と着用者の背部側に位置する後側領域(2)とに区分され,
    吸収体(3)と,
    前記吸収体(3)の肌対向面側に配置された液透過性のトップシート(4)と,
    前記吸収体(3)の肌非対向面側に配置された液不透過性のバックシート(5)と,を備える
    吸収性物品であって,
    前記後側領域(2)の肌対向面側には,肌非対向面側に向かって窪む一又は複数の凹部(10)によって画定された凹部形成領域(20)が形成されており,
    前記凹部形成領域(20)は,前記長手方向の後端部側から前記長手方向の中央に向かって,前記長手方向と直交する幅方向の長さが短くなり,
    前記凹部形成領域(20)は,前記幅方向の中央から前記幅方向の側方側に向かって,前記凹部(10)の深さが深くなっている
    吸収性物品。
  2. 前記凹部形成領域(20)は,前記長手方向の中央から前記長手方向の後端部側に向かって,前記凹部(10)の深さが深くなっている
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記凹部形成領域(20)には,前記長手方向に延びるスリット(31)又は切欠き(32)が形成されている
    請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体(3)は,繊維を含んで構成されており,
    前記凹部形成領域(20)における前記吸収体(3)の繊維密度は,前記凹部形成領域(20)以外の領域における前記吸収体(3)の繊維密度よりも高い
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の吸収性物品。
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