JP6264773B2 - ナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具、加工システム、および加工方法 - Google Patents

ナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具、加工システム、および加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、ナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具、加工システム、および加工方法に関し、特に、異種元素がドープされたナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具、該工具を用いた加工システム、および加工方法に関する。
ダイヤモンドは、高い硬度を有することから、従来より、硬度を必要とする工具に好適に用いられている。また、近年、単結晶からなるダイヤモンドよりも高い硬度を有するダイヤモンドとして、ナノサイズの単結晶により構成されるナノ多結晶ダイヤモンドが開発されている。ナノ多結晶ダイヤモンドは、従来のダイヤモンドの欠点でもあったへき開性が大きく低減されている。
現在、ナノ多結晶ダイヤモンドの工具への利用性を高めるべく、鋭意開発が進められている。たとえば、特開2013−28492号公報(特許文献1)には、ナノ多結晶ダイヤモンドの1つとして、ホウ素を含む半導体多結晶ダイヤモンドが記載されている。この半導体多結晶ダイヤモンドは、高い硬度に加え、温度が上昇した際に電気抵抗値が減少するという半導体特有の特性を有することができる。
特開2013−28492号公報
上記のような半導体の特性を有するナノ多結晶ダイヤモンドを工具に利用した場合、特許文献1に記載されるように、工具自体の温度をリアルタイムで計測することで、工具における摩耗の発生を抑制することが期待される。しかし、このようなナノ多結晶ダイヤモンドの開発は始まったばかりであり、さらなる開発が望まれる。
本発明は、上記のような現状に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、温度センサとしての機能を有する、ナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具、加工システムおよび加工方法を提供することにある。
本発明は、被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素と、を含み、異種元素は酸素以外の16族元素からなる群より選択される1種以上であり、異種元素の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である、工具である。
また、本発明は、被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素と、を含み、異種元素は酸素以外の16族元素からなる群より選択される1種以上であり、異種元素の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である工具と、工具と被加工物とを接触させるための駆動部と、工具によって被加工物が加工される間の前ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定する測定部と、電気抵抗値が閾値以下である場合に、電気抵抗値が前記閾値を超えるように、駆動部による工具と被加工物との接触の程度を制御する制御部と、を備える加工システムである。
また、本発明は、被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素と、を含み、異種元素は酸素以外の16族元素からなる群より選択される1種以上であり、異種元素の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である工具と、被加工物とを接触させる接触工程と、被加工物と接触する工具を駆動させて被加工物を加工する加工工程と、工具によって被加工物が加工される間のナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定する測定工程と、電気抵抗値が閾値以下である場合に、電気抵抗値が閾値を超えるように工具と被加工物との接触を制御する制御工程と、を備える加工方法である。
本発明において、ナノ多結晶ダイヤモンドは、高い硬度と、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性とを有する。このため、本発明によれば、温度センサとしての機能を有する工具、加工システムおよび加工方法を提供することができる。
本実施形態の工具の一例であるダイヤモンドバイトの概略的な断面図である。 本実施形態の加工システムの概略的な構成を示すブロック図である。 本実施形態の加工システムの動作の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 接触制御の動作の流れの他の一例を説明するためのフローチャートである。 ダイヤモンドチップにおける電気抵抗値と温度との関係を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
本発明は、被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素と、を含み、異種元素は酸素以外の16族元素からなる群より選択される1種以上であり、異種元素の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である、工具である。
工具を用いて被加工物を加工する際、加工による摩擦熱が発生し、これにより、工具自身の温度、特に、被加工物との接触領域の温度が上昇する。この温度の上昇に起因して、接触領域の変形、損傷が生じ、またこれによる被加工物の損傷が生じる場合がある。これに対し、本発明の工具がその接触領域に備えるナノ多結晶ダイヤモンドは、高い硬度と、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性とを有する。したがって、本発明の工具によれば、ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定することによって接触領域の温度を検知できるため、被加工物の加工によって上昇する接触領域の温度に関する温度センサとしての機能を有することができる。
また、上記工具において、ナノ多結晶ダイヤモンドの任意の位置における異種元素の原子濃度は、ナノ多結晶ダイヤモンドの他の任意の位置における異種元素の原子濃度の0.1倍以上10倍以下であることが好ましい。これにより、ナノ多結晶ダイヤモンドはより均質に上記特性を有することができるため、より高精度な温度センサとしての機能を有することができる。
また、上記工具において、ナノ多結晶ダイヤモンドを構成する単結晶の粒径は500nm以下であることが好ましい。これにより、ナノ多結晶ダイヤモンドはより高い硬度を有することができる。
本発明の加工システムは、上記工具と、該工具と被加工物とを接触させるための駆動部と、工具によって被加工物が加工される間のナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定する測定部と、電気抵抗値が閾値以下である場合に、電気抵抗値が閾値を超えるように、駆動部による工具と被加工物との接触の程度を制御する制御部と、を備える。
本発明の加工システムによれば、工具によって被加工物が加工される間、ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値が閾値を超えるように、工具と被加工物との接触の程度が制御される。ナノ多結晶ダイヤモンドは、工具の被加工物との接触領域に位置しており、高い硬度と、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性とを有する。このため、上記制御によって、接触領域の温度が所定値を超えないように工具による被加工物の加工動作を制御することができる。したがって、本発明の加工システムによれば、ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定することによって接触領域の温度を検知できるため、被加工物の加工によって上昇する接触領域の温度に関する温度センサとしての機能を有することができ、接触領域の温度が所定値を超えないように、工具による被加工物の加工動作を制御することができる。
本発明の加工方法は、被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素と、を含み、異種元素は酸素以外の16族元素からなる群より選択される1種以上であり、異種元素の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である工具と、被加工物とを接触させる接触工程と、被加工物と接触する工具を駆動させて被加工物を加工する加工工程と、工具によって被加工物が加工される間のナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定する測定工程と、電気抵抗値が閾値以下である場合に、電気抵抗値が閾値を超えるように工具と被加工物との接触を制御する制御工程と、を備える。
本発明の加工方法によれば、工具によって被加工物が加工される間、ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値が閾値を超えるように、工具と被加工物との接触の程度が制御される。ナノ多結晶ダイヤモンドは、工具の被加工物との接触領域に位置しており、高い硬度と、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性とを有する。このため、上記制御によって、接触領域の温度が所定値を超えないように制御することができる。したがって、本発明の加工方法によれば、被加工物の加工によって上昇する接触領域の温度を所定値以下に維持することができるため、温度の上昇に起因する接触領域の変形、損傷、これらに伴う被加工物の損傷を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係る工具、加工システムおよび加工方法について、各実施形態を用いながらさらに詳細に説明する。
<工具>
(工具の構成)
本実施形態に係る工具の一例として、ダイヤモンドバイトについて説明する。図1を参照し、ダイヤモンドバイト1は、台金2と、ろう付け層3と、メタライズ層4と、ナノ多結晶ダイヤモンド10とを主に備えている。台金2、ろう付け層3およびメタライズ層4は、電気を流す材質からなり、その電気的性質は金属的特性を示す。具体的には、台金2は、鉄系金属、超硬合金などの金属からなることが好ましい。また、ろう付け層3およびメタライズ層4についても、銀、チタン、またはこれらの合金などを含むことが好ましい。
ダイヤモンドバイト1において、ナノ多結晶ダイヤモンド10は、ろう付け層3およびメタライズ層4を介して台金2に固定されている。ナノ多結晶ダイヤモンド10は、ダイヤモンドバイト1の被加工物との接触領域に配置されており、ダイヤモンドバイト1の切削刃として機能する。また、ナノ多結晶ダイヤモンド10には、被加工物を効率的に切削すべく、すくい面10bおよび逃げ面10cを含み、すくい面10bおよび逃げ面10cの接触部において切れ刃10dが構成されている。このようなダイヤモンドバイト1は、公知の方法により作製することができる。
(ナノ多結晶ダイヤモンドの構成)
また、ナノ多結晶ダイヤモンド10は、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素と、を含み、異種元素は酸素以外の16族元素からなる群より選択される1種以上であり、ナノ多結晶ダイヤモンド10における異種元素の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である。
ここで、本明細書において、「ナノ多結晶ダイヤモンド」は、多結晶ダイヤモンドを構成する単結晶ダイヤモンドの粒径、すなわち多結晶ダイヤモンドを構成する結晶単位の粒径がナノサイズである多結晶ダイヤモンドをいう。ナノサイズの単結晶ダイヤモンドとは、すなわち、1μm未満の粒径を有する単結晶ダイヤモンドの粒子である。なお、単結晶ダイヤモンドの「粒径」とは、粒子の最も長い径(長径)を意味し、本明細書において、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて測定された値を「粒径」として記載する。
また、本明細書において、「結晶構造内にドープされた異種元素」とは、異種元素が、炭素同士が共有結合することによって構成されるダイヤモンドの結晶構造において、一部の炭素と置換された状態、換言すれば、結晶構造を構成する炭素と共有結合した状態で存在しており、原子レベルで結晶構造内に分散されている状態をいう。このような状態の異種元素は、結晶構造内でクラスター化した異種元素とは異なる。
すなわち、「結晶構造内でクラスター化した異種元素」とは、異種元素である複数の原子が凝集した形態で結晶構造内に存在する。したがって、たとえば、ナノ多結晶ダイヤモンドがその結晶構造内にクラスター化した異種元素を含む場合、異種元素が結晶構造内に不均一に存在することになり、ナノ多結晶ダイヤモンドの均質性を低下させるとともに、結晶構造に大きな歪みをもたらし、結果的にナノ多結晶ダイヤモンドの硬度を低下させてしまう。
これに対し、「結晶構造内にドープされた異種元素」は上述のように原子レベルで結晶構造内に分散されているため、「結晶構造内にドープされた異種元素」を含むナノ多結晶ダイヤモンドは、「結晶構造内でクラスター化した異種元素」を含むナノ多結晶ダイヤモンドと比して均質性の低下が抑制される。
ナノ多結晶ダイヤモンドにおいて、異種元素が含まれるかどうかおよびその含有率(原子濃度)は、誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)分析によって測定することができる。また、ナノ多結晶ダイヤモンドに異種元素が含まれる場合に、異種元素が原子レベルで結晶構造内に分散されているかどうかは、たとえば、(1)ナノ多結晶ダイヤモンド中に異種元素の結晶相が存在するかどうかを観察することによって、(2)ナノ多結晶ダイヤモンドにおける異種元素の原子濃度分布を測定することによって、(3)ナノ多結晶ダイヤモンドの導電性の有無を測定することによって、また、上記(1)〜(3)を適宜組み合わせることによって確認することができる。
上記(1)に関し、原子レベルで結晶構造内に分散されている異種元素は、ダイヤモンドと異なる結晶相を構成しないため、異種元素の結晶相は観察されない。これに対し、クラスター化して存在する異種元素は、ダイヤモンドと異なる結晶相を構成するため、異種元素由来の上記結晶相が観察される。このような結晶相の有無は、たとえば、X線回折によって観察することができ、また、結晶相の大きさによっては、目視によっても観察することができる。
上記(2)に関し、異種元素が原子レベルで結晶構造内に分散されている場合、クラスター化した状態で存在している場合と比して、異種元素の原子濃度分布は均一となる。このような原子濃度分布は、たとえば、二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)によって測定することができる。結晶構造中の任意の2点において測定される異種元素の原子濃度差が所定の値以下である場合に、異種元素の原子濃度分布が均一であるとみなすことができ、異種元素は、原子レベルで結晶構造内に分散されている状態であり、クラスター化している状態ではないとみなすことができる。
上記(3)に関し、ナノ多結晶ダイヤモンドに対し、X線回折によって異種元素の結晶相、グラファイトの結晶相の有無を確認し、さらに、ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値(Ω・cm)を測定して導電性を確認する。いずれの結晶相も確認されず、かつ抵抗値が所定値以下である場合に、異種元素が原子レベルで結晶構造内に分散されているとみなすことができる。なお、本明細書において、電気抵抗値とは、JIS C2141に準じて測定される値とする。
ナノ多結晶ダイヤモンド10は、CVD法で黒鉛を形成し、この黒鉛を直接変換することによって作製することができる。具体的には、まず、CVD法により、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素とを含む黒鉛を基材上に作製する。
上記CVD法に関し、まず、真空チャンバ内に、その主面上に黒鉛を気相成長させるための基材を配置する。基材の材料は特に制限されず、1500℃〜3000℃程度の温度に耐え得る材料であればよい。ただし、ナノ多結晶ダイヤモンドの原材料となる黒鉛に混入する不純物を低減するという観点からは、不純物の極めて少ないダイヤモンドまたは黒鉛であることがより好ましい。
次に、真空チャンバ内に配置された基材を1500℃以上3000℃以下程度の温度で加熱し、さらに真空チャンバ内に、炭化水素ガスと、異種元素を含むガスとを導入する。このとき、真空チャンバ内の真空度(圧力)を大気圧以下にする。これにより、炭化水素ガスと異種元素を含むガスとを、真空チャンバ内で均一に混合させることができる。
炭化水素ガスとしては、エタン、ブタン、メタンなどを用いることができ、分子量が小さいために熱分解された際に、エチレンなどの副生成物が生じにくいという観点から、メタンを用いることが好ましい。また、異種元素を含むガスとしては、異種元素の水素化物からなるガス、異種元素を含む炭化水素ガス、異種元素を含むハロゲン化物ガスを用いることが好ましい。異種元素の水素化物からなるガスを用いた場合、当該ガスを高温中で容易に分解することができるため、効率的に異種元素を基材上に供給することができる。また、異種元素を含む炭化水素ガスを用いた場合、既に炭素と結合した状態の異種元素を基材上に供給することができるため、より効率的に異種元素を黒鉛中にドープさせることができる。また、異種元素を含むハロゲン化物ガスを用いた場合、異種元素以外の元素であるハロゲンを混入させることなく、異種元素を含むグラファイトを合成することができる。
たとえば、異種元素としてSをドープさせる場合には、硫化水素(H2S)、硫化ジメチル(C26S)などを用いることが好ましく、Seをドープさせる場合には、セレン化水素(H2Se)、セレン化ジメチル(C26Se)などを用いることが好ましく、Teをドープさせる場合には、テルル化水素(H2Te)、テルル化ジメチル(C26Te)などを用いることが好ましく、Poをドープさせる場合には、ポロニウム化水素(H2Po)、ポロニウム化ジメチル(C26Po)などを用いることが好ましい。
そして、混合されたガスを1500℃以上の温度で熱分解することにより、基材の主面上に、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素とを含む黒鉛、換言すれば、16族元素が原子レベルで結晶構造内に分散して存在する黒鉛が形成される。
上記CVD法において、黒鉛に含まれる単結晶の粒径を10μm以下にするために、基材の表面の素材に関し、粒径が10μm以下の単結晶の粒子からなる多結晶体、または粒径が10μm以下の炭素の微粒子からなる焼結体とする。単結晶の粒径を10μm以下にすることにより、直接変換により製造されるナノ多結晶ダイヤモンドにおける単結晶(結晶単位)の粒径を1μm未満に抑えることができる。また、黒鉛に含まれる単結晶の粒径を10nm以上700nm以下に調製することにより、ナノ多結晶ダイヤモンド10を構成する単結晶の粒径を10nm以上500nm以下にすることができる。なお、黒鉛1の構成は、単結晶を一部に含み、他の部分がアモルファス状、不定形炭素、カーボンナノチューブ、フラーレンなどの状態である構成でもよく、単結晶から構成される多結晶であってもよい。より粒径が均一なナノ多結晶ダイヤモンドを得るためには、上記各状態のうちの1つ以上の状態がランダムに配置された構成、または入り組んだ構成の黒鉛1を形成することが好ましい。
また、上記CVD法において、黒鉛における異種元素の原子濃度を1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満にするために、炭化水素ガスと異種元素を含む各ガスとの混合割合を調製する。具体的には、炭化水素ガスに対する異種元素を含むガスの混合割合を大きくすることにより、黒鉛における異種元素の原子濃度を大きくすることができる。また、異種元素を含むガスの種類を変えることによっても、異種元素の原子濃度を調製することができる。黒鉛における異種元素の原子濃度を1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満にすることにより、ナノ多結晶ダイヤモンドにおける異種元素の原子濃度を1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満にすることができる。
上記CVD法により、基材上に、炭素と、炭素により構成される結晶構造内にドープされた異種元素とを含む黒鉛であって、該黒鉛に含まれる単結晶の粒径が10μm以下であり、異種元素の原子濃度が1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である黒鉛が形成される。
なお、黒鉛への不可避不純物の混入は、ガスを熱分解する際の真空チャンバ内の真空度を比較的高く設定することによって抑制することができる。具体的には、本発明者らは、真空チャンバ内の圧力を13kPa以上40kPa以下に維持することにより、不可避不純物である各元素の各々の含有率を0.01質量%以下に制御できることを知見している。
次に、基材上の黒鉛を、高温高圧装置に配置する。高温高圧装置とは、装置内部に黒鉛を配置することができ、かつ、該内部を上記のような条件下に制御可能な装置であればよく、たとえば、CVD法に用いる真空チャンバを用いることができる。そして、この黒鉛を、1500℃〜2500℃、および7GPa〜30GPaという高温高圧件下に曝す。これにより、黒鉛は瞬間的に焼結され、ナノ多結晶ダイヤモンド10へと変換される。
なお、上記直接変換において、焼結助剤、触媒、結合剤などの添加剤を用いないことが好ましい。本製造方法によれば、添加剤を用いなくても、単結晶が強固に結合したナノ多結晶ダイヤモンド10を製造することができ、添加剤を用いないことにより添加剤を用いた場合と比してより高い硬度のナノ多結晶ダイヤモンド10を製造することができる。
(本実施形態における効果)
ダイヤモンドバイト1を用いて被加工物を加工する間、工具と被加工物との接触領域には摩擦熱が発生し続けるため、ナノ多結晶ダイヤモンド10の温度は上昇し続けることになる。ダイヤモンドは耐酸化性が比較的弱く、高温領域で燃焼し出す傾向にあることが知られており、ナノ多結晶ダイヤモンド10に関しても、接触領域の温度の上昇に伴い燃焼し出す恐れがある。ナノ多結晶ダイヤモンド10の燃焼によって接触領域の形状が変形したり、損傷したりすると、加工精度の低下、工具寿命の低下、被加工物の損傷などが引き起こされてしまう。
これに対し、ダイヤモンドバイト1が備えるナノ多結晶ダイヤモンド10は、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性を有するため、ナノ多結晶ダイヤモンド10の電気抵抗値をモニタリングすることによってナノ多結晶ダイヤモンド10の温度を間接的に検知することができる。すなわち、本実施形態のダイヤモンドバイト1は、自身の接触領域の温度における温度センサとしての機能を有することができる。なお、ダイヤモンドバイト1の台金、ろう付け層3およびメタライズ層4は電気的性質に関し、金属的特性、すなわち、自身の温度が上昇するに連れて電気抵抗値が増加する特性を有するため、これらの電気抵抗値とナノ多結晶ダイヤモンド10の電気抵抗値とを容易に分離して観察することができる。
したがって、ナノ多結晶ダイヤモンド10を接触領域に備えるダイヤモンドバイト1においては、ナノ多結晶ダイヤモンド10の温度が所定の温度に到達しないように、加工を中断したり、加工速度等を低減させたりすることができる。これにより、ナノ多結晶ダイヤモンド10の燃焼を抑制することができるため、もって、ダイヤモンドバイト1の加工精度の低下、工具寿命の低下、被加工物の損傷などを抑制することができる。
特に、ナノ多結晶ダイヤモンド10の上記特性に関し、特許文献1に記載される半導体多結晶ダイヤモンドと比して、温度の上昇に対する電気抵抗値の減少の程度はゆるやかであり、この特性は600℃以上の高温領域においても維持され、1000℃という高温領域においてもその特性は維持される。このため、たとえば、ダイヤモンドバイト1の使用時において、ナノ多結晶ダイヤモンド10の電気抵抗値を測定することによって、接触領域の温度が高温領域にあることをより的確に検知することができる。したがって、ナノ多結晶ダイヤモンド10が高温領域において燃焼し出す直前での加工の停止、加工速度の低減などが可能であるため、さらに効率的な加工が可能となる。
また、ダイヤモンドバイト1に関し、ナノ多結晶ダイヤモンド10の任意の位置における異種元素の原子濃度は、ナノ多結晶ダイヤモンド10の他の任意の位置における異種元素の原子濃度の0.1倍以上10倍以下であることが好ましい。
上述の製造方法によって製造されるナノ多結晶ダイヤモンド10の任意の2点においてその原子濃度の差が0.1倍以上10倍以下であることにより、異種元素は特に均一にドープされた状態となる。これにより、ナノ多結晶ダイヤモンド10の均質性がさらに向上するため、温度に対する電気抵抗値の特性もさらに均質となり、もって、ダイヤモンドバイト1の温度センサとしての精度がより高まる。
また、ダイヤモンドバイト1において、ナノ多結晶ダイヤモンド10を構成する単結晶の粒径は500nm以下であることが好ましい。この場合、ナノ多結晶ダイヤモンド10はさらに高い硬度を有することができるため、ダイヤモンドバイト1の工具特性が向上する。また、この場合、ナノ多結晶ダイヤモンド10を構成する単結晶の粒径のばらつきをより小さくすることができるため、ナノ多結晶ダイヤモンド10の均質性はさらに向上し、もってダイヤモンドバイト1の温度センサとしての精度もさらに高まる。
また、ナノ多結晶ダイヤモンド10は、単結晶の粒子間に結合剤を介在させることなく、粒子同士が強固に結合することができる。このようなナノ多結晶ダイヤモンド10は、結合剤により粒子同士を結合させた場合と比して、高い硬度を有することができる。したがって、本実施形態のダイヤモンドバイト1が備えるナノ多結晶ダイヤモンド10は、結合剤を含有しないことが好ましい。
また、上述のナノ多結晶ダイヤモンドの製造方法によれば、不可避不純物の混入量が十分に低いナノ多結晶ダイヤモンド10を製造することができる。具体的には、ナノ多結晶ダイヤモンド10において、不可避不純物である各元素の各々の含有率を0.01質量%以下とすることができる。不可避不純物である各元素の各々の含有率が0.01質量%以下であることにより、単結晶粒界でのすべりを抑制することができ、単結晶粒同士の結合をより強固にすることができるため、ナノ多結晶ダイヤモンド10の硬度をさらに高めることができる。
したがって、ダイヤモンドバイト1が備えるナノ多結晶ダイヤモンド10は、不可避不純物である各元素の各々の含有率を0.01質量%以下であることが好ましい。この場合、ダイヤモンドバイト1の工具特性がさらに高まる。なお、不可避不純物とは、Cおよび意図した異種元素以外の元素を意味し、水素(H)、酸素(O)、シリコン(Si)、遷移金属などを挙げることができる。
また、ナノ多結晶ダイヤモンド10にドープされる異種元素は硫黄(S)であることが好ましい。本発明者らは、硫黄がドープされたナノ多結晶ダイヤモンド10は、他の16族元素に比して、広い範囲での温度変化に対して特にゆるなかな電気抵抗値の変化を示すことを知見している。したがって、硫黄がドープされたナノ多結晶ダイヤモンド10に関し、自身の電気抵抗値からの自身の温度の検知がより高い精度で可能となるため、このようなナノ多結晶ダイヤモンド10を備えるダイヤモンドバイト1は、より高い精度の温度センサとしての機能を有することができる。
本実施形態に係るダイヤモンドバイト1は、後述する加工システムに用いられることが好ましい。この場合、ダイヤモンドバイト1は、高い硬度を有し、かつ接触領域に対する温度センサ機能を有する工具として好適に利用することができる。
また、本発明の工具は、上記ダイヤモンドバイト1に限定されず、たとえばドリルやエンドミルなどの他の切削工具(図示しない)でもよく、ドレッサー、スタイラス、ノズルまたはダイスなどの耐摩耗工具(図示しない)でもよく、砥石、ワイヤーソー、ブレード、ビットなどの研削工具(図示しない)でもよい。これらの切削工具、耐摩耗工具、研削工具においても、ナノ多結晶ダイヤモンド10を備えることにより上記ダイヤモンドバイト1と同様に、温度センサとしての機能を有することができ、もって、接触領域の形状変化等に伴う加工精度の低下、工具寿命の低下、被加工物の損傷などを抑制することができる。
<加工システム>
(加工システムの構成)
図2は、本実施形態の加工システムの概略的な構成を示すブロック図である。図2を参照し、加工システム20は、ナノ多結晶ダイヤモンド30を備える工具21と、駆動部22と、測定部23と、制御部24とを主に備える。
工具21は、台金31と、該台金31にろう付け層(図示しない)およびメタライズ層(図示しない)を介して固定されるナノ多結晶ダイヤモンド30とを備える。ナノ多結晶ダイヤモンド30は、工具21の切削刃として機能する。なお、台金31、ろう付け層、メタライズ層およびナノ多結晶ダイヤモンド30の構成、材質などは、第1の実施形態の台金2、ろう付け層3、メタライズ層4およびナノ多結晶ダイヤモンド10と同様なので、その説明は繰り返さない。
駆動部22は、工具21と被加工物Aとを接触させるための機構を有する。具体的には、駆動部22は、電気的に接続される制御部24からの指令を受け、工具21の位置を変化させることによって工具21と被加工物Aとを接触させる。また、駆動部22は、制御部24からの指令を受け、被加工物Aと接触する工具21を回転させたり、摺動させたりすることにより、工具21による被加工物Aの加工を実行させる。
なお、被加工物Aは、工具21による加工の対象物であり、その形状、素材は特に制限されない。ナノ多結晶ダイヤモンド30は、上述のように高い硬度を有するため、被加工物Aは、他の工具での加工が困難な程度の高い硬度を有するものであってもよい。
測定部23は、工具21によって被加工物Aが加工される間のナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を測定するための機構を有する。具体的には、測定部23は、工具21の台金31と電気的に接続されており、電気的に接続される制御部24からの指令により、台金31に対して所定の電流(入力電流)を供給することができる。また、測定部23は、被加工物Aとも電気的に接続されており、被加工物Aに流れる電流(出力電流)を測定することができる。さらに、測定部23は、台金31に流れる入力電流と、被加工物Aに流れる出力電流とを用いて、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を算出することができ、その算出した結果を制御部24に送ることができる。
制御部24は、測定部23から送られる電気抵抗値が第1の閾値以下である場合に、電気抵抗値が第1の閾値を超えるように、駆動部22による工具31と被加工物Aとの接触の程度を制御する信号を駆動部22に発する。また、制御部24は、上述のように、測定部23とも電気的に接続されており、制御信号を測定部23に送ることにより、様々な指令を発することができる。
(加工システムの動作)
図3は、本実施形態の加工システムの動作の流れの一例を説明するためのフローチャートである。図3のフローチャートに表わされた動作は、加工システム20に含まれる図示しない加工開始ボタンがONされ、その信号が制御部24に入力されることによって開始される。この動作は、制御部24に含まれる図示しないCPUが図示しないメモリに記憶されるプログラムを読み出して実行し、各部の機能を発揮させることで実現される。
図3を参照し、まず、駆動部22が、固定される被加工物Aに対して工具21のナノ多結晶ダイヤモンド30を接触させる(ステップS40)。次に、駆動部22が工具21を回転させることにより、被加工物Aの加工が開示される(ステップS41)。次に、測定部23が、工具21に所定の電流(入力電流)の供給を開始する(ステップS42)。
上記ステップS40〜ステップS42は同時に開始されてもよく、適宜その順番は変更されてもよい。すなわち、少なくとも、ステップS40〜ステップS42を経ることによって、工具21による被加工物Aの加工が開始され、工具21に供給される入力電流が工具21から被加工物Aに流入する状態となればよい。なお、工具21は回転と同時に少しずつ位置を被加工物A側に移動するように駆動させてもよい。
ここで、工具21と被加工物Aとが接触しているか否かについては、工具21に供給された入力電流が、被加工物Aに流れ込んでいるか否かを検知することによって確認することができる。被加工物と接触する切削刃がダイヤモンドからなる場合、ダイヤモンドは絶縁体であるため、工具21に電流を供給してもその電流がダイヤモンドを介して被加工物に流入することはない。これに対し、ナノ多結晶ダイヤモンド30は半導体であるため、工具21に供給された入力電流を被加工物Aに流入させることができる。
次に、測定部23が、被加工物Aに流れる電流(出力電流)を測定し、この出力電流と入力電流との差から、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を測定する(ステップS43)。
次に、制御部24は、ステップS43で測定されたナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値と予め設定された第1の閾値とを比較し、電気抵抗値が第1の閾値以下である場合(ステップS44でYES)には、引き続き加工動作を継続させる(ステップS45)。一方、制御部24は、電気抵抗値が第1の閾値を超えている場合(ステップS44でNO)には、工具21と被加工物Aとの接触を制御すべく駆動部22による回転速度を低下させて、加工速度を低下させ(ステップS46)、その後、引き続き加工動作を継続させる(ステップS45)。
次に、制御部24は、所望の加工が完了したか否かを確認し(ステップS47)、加工が完了していない場合(ステップS47でNO)には、ステップS43に戻り、加工が完了した場合(ステップS47でYES)には、駆動部22を駆動させて工具21と被加工物Aとを分離し、かつ工具21の駆動を停止して、工具21による被加工物Aの加工を停止させる。以上により、加工システム20による被加工物Aの加工動作が完了する。
(本実施形態における効果)
加工システム20に関し、工具21によって被加工物Aが加工される間、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値が第1の閾値を超えるように、工具21と被加工物Aとの接触の程度を制御することができる。ナノ多結晶ダイヤモンド30は、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性を有するため、第1の閾値は、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値と温度との関係に基づいて適宜設定することができる。すなわち、加工システム20は、被加工物Aの加工によって上昇する接触領域の温度に関する温度センサとしての機能を有することができ、さらに、接触領域の温度が所定値を超えないように、工具21による被加工物Aの加工動作を制御することができる。
このように、加工システム20によれば、加工動作中にナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を検知することによってその温度をリアルタイムに検知することができ、もって、加工動作をリアルタイムに制御することができる。すなわち、接触領域の温度が自身の損傷する温度に到達する前に、その加工速度を低減させることができるため、たとえば、工具の切削刃が損傷しないように加工速度を予め遅めに設定したり、加工中に加工速度を過剰に低減させたりする必要がない。したがって、加工システム20は、工具31の接触領域の変形、損傷に伴う加工精度の低下、工具寿命の低下、被加工物Aの損傷、加工タクトの増大などを抑制することができる。
特に、ナノ多結晶ダイヤモンド30は、温度の上昇に対する電気抵抗値の減少の程度はゆるやかであり、この特性は600℃以上の高温領域においても維持され、1000℃という高温領域においてもその特性は維持される。このため、第1の閾値を、ナノ多結晶ダイヤモンド30の形状に現実的に変化が見られる温度(1000℃程度)の直前、たとえば900℃での電気抵抗値に設定した場合であっても、その電気抵抗値を検知することによって自身の温度を高い精度で検知することができる。したがって、加工システム20は、極めて効率的に加工動作を継続、調節することができる。
上述した加工システム20において、電流供給および電気抵抗値の測定はリアルタイムで常に行われてもよく、定期的に行われてもよい。たとえば、加工実績の多い被加工物Aを加工する場合に、ナノ多結晶ダイヤモンド30の温度上昇の程度がある程度推測可能である場合、電気抵抗値が第1の閾値を超えると推測される時間帯に電流供給および電気抵抗値の測定を行うこともできる。
また、加工システム20において、算出された電気抵抗値が第1の閾値に対して十分に大きい場合、制御部24は、工具21の回転速度を速めるように駆動部22に対して信号を発してもよい。この場合、より効率的に被加工物Aの加工を行うことができる。
また、加工システム20において、工具21と被加工物Aとの接触の程度を制御すべく、工具21の回転速度を低下させたが、接触の程度を制御する方法はこれに限られない。たとえば、工具21と被加工物Aとの接触圧、接触量、接触角を変えることによって、接触を制御してもよく、少なくとも接触の程度を低減させることによって、ナノ多結晶ダイヤモンド30の温度を低下させることができればよい。
また、加工システム20において、測定された電気抵抗値の値によって、その接触の程度の制御を変更してもよい。これについて、図4を用いて説明する。
図4を参照し、第1の閾値以下と判定(図3のステップS44)されたナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値と、第1の閾値よりも小さい値に設定された第2の閾値とを比較しする。
電気抵抗値が第2の閾値以下である場合(ステップS50でYES)には、工具21と被加工物Aとを分離して、工具21と被加工物Aとの接触を解除する(ステップS51)。そして、分離後に測定される電気抵抗値と第1の閾値とを比較し、電気抵抗値が第1の閾値以下である場合(ステップS53でYES)には、工具21と被加工物Aとを再度接触させて、接触条件を元の接触条件に戻し(ステップS54)、図3のステップS45に戻る。一方、電気抵抗値が第1の閾値未満である場合(ステップS53でNO)の場合には、ステップS50に戻る。
また、電気抵抗値が第2の閾値を超えている場合(ステップS50でNO)には、工具21の回転速度を低下させることにより、被加工物Aの加工速度を低下させる(ステップS52)。そして、加工速度を低下させた後に測定される電気抵抗値と第1の閾値とを比較し、電気抵抗値が第1の閾値以下である場合(ステップS53でYES)には、工具21の回転速度を元に戻して接触条件を元の接触条件に戻し(ステップS54)、図3のステップS45に戻る。一方、電気抵抗値が第1の閾値未満である場合(ステップS53でNO)の場合には、ステップS50に戻る。
図4に示す接触制御の動作によれば、第1の閾値以下であった電気抵抗値に対し、さらに第2の閾値以下であるかどうかを判定することができ、また、この判定に基づき、接触の程度の制御を変更することができる。たとえば、後述する図5の特性を示すナノ多結晶ダイヤモンドを用いた場合において、第1の閾値を1Ω・cm、第2の閾値を0.01Ω・cmとした場合、ナノ多結晶ダイヤモンドの温度が600℃より大きく800℃以下である場合には加工速度を低減し、800℃を超えている場合には加工を停止することができる。したがって、より適切で効果的な接触制御が可能となり、もって、より効率的な加工を行うことができる。
なお、本実施形態において、台金31を備える工具21を用いて説明したが、工具21はナノ多結晶ダイヤモンド30のみからなる構成であってもよい。この場合、ナノ多結晶ダイヤモンド30と駆動部22とが直接電気的に接続され、また、ナノ多結晶ダイヤモンド30と測定部23とが直接電気的に接続される。
<加工方法>
以下、本実施形態の加工方法について、図2および図3を用いて説明する。なお、上述の工具または加工システムと同様の説明となる部分については、その説明は繰り返さない。
まず、接触工程において、被加工物Aとの接触領域にナノ多結晶ダイヤモンド30を備える工具21を被加工物Aと接触させる。
次に、加工工程において、被加工物Aと接触する工具21を駆動させて、被加工物Aを加工する。加工の動作は工具21の形態によるが、回転、摺動などがある。
次に、測定工程において、工具21によって被加工物Aが加工される間のナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を測定する。具体的には、まず、工具21の台金31に電気的に接続された測定部23から台金31に対して電流(入力電流)が供給される。次に、台金31からナノ多結晶ダイヤモンド30を介して被加工物Aに流れた電流(出力電流)を、被加工物Aに電気的に接続された測定部23が検知する。そして、測定部23が、入力電流と出力電流との差から、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を測定する。
そして、制御工程において、測定された電気抵抗値が第1の閾値以下である場合に、電気抵抗値が第1の閾値を超えるように、工具21と被加工物Aとの接触の程度を制御する。たとえば、工具21を被加工物Aから分離させたり、工具21の回転速度を低下させたりすることにより、加工工程における加工動作に伴う摩擦によって高温になったナノ多結晶ダイヤモンド30の温度を低下させることができ、結果的に、測定される電気抵抗値が第1の閾値以下となる。
(本実施形態における効果)
本実施形態の加工方法に関し、工具21によって被加工物Aが加工される間、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値が第1の閾値を超えるように、工具21と被加工物Aとの接触の程度を制御することができる。ナノ多結晶ダイヤモンド30は、温度が上昇するに連れて電気抵抗値が減少する特性を有するため、第1の閾値は、ナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値と温度との関係に基づいて適宜設定することができる。すなわち、本実施形態の加工方法は、被加工物Aの加工によって上昇する接触領域の温度に関する温度センサとしての機能を有することができ、さらに、接触領域の温度が所定値を超えないように、工具21による被加工物Aの加工動作を制御することができる。
このように、本実施形態の加工方法によれば、加工動作中にナノ多結晶ダイヤモンド30の電気抵抗値を検知することによってその温度をリアルタイムに検知することができ、もって、加工動作をリアルタイムに制御することができる。すなわち、接触領域の温度が自身の損傷する温度に到達する前に、その加工速度を低減させることができるため、たとえば、工具の切削刃が損傷しないように加工速度を予め遅めに設定したり、加工中に加工速度を過剰に低減させたりする必要がない。したがって、本実施形態の加工方法によれば、被加工物Aの加工によって上昇する接触領域の温度を所定値以下に維持することができるため、工具31の接触領域の変形、損傷に伴う加工精度の低下、工具寿命の低下、被加工物Aの損傷、加工タクトの増大などを抑制することができる。
特に、ナノ多結晶ダイヤモンド30は、温度の上昇に対する電気抵抗値の減少の程度はゆるやかであり、この特性は600℃以上の高温領域においても維持され、1000℃という高温領域においてもその特性は維持される。このため、第1の閾値を、ナノ多結晶ダイヤモンド30の形状に現実的に変化が見られる温度(1000℃程度)の直前、たとえば900℃での電気抵抗値に設定した場合であっても、その電気抵抗値を検知することによって自身の温度を高い精度で検知することができる。したがって、本実施形態の加工方法によれば、極めて効率的に加工動作を継続、調節することができる。
本実施形態の加工方法において、電流供給および電気抵抗値の測定はリアルタイムで常に行われてもよく、定期的に行われてもよい。たとえば、加工実績の多い被加工物Aを加工する場合に、ナノ多結晶ダイヤモンド30の温度上昇の程度がある程度推測可能である場合、電気抵抗値が第1の閾値を超えると推測される頃に電流供給および電気抵抗値の測定を行うこともできる。
また、本実施形態の加工方法において、算出された電気抵抗値が第1の閾値に対して十分に大きい場合に工具21の回転速度を速める工程を備えてもよい。この場合、より効率的に被加工物Aの加工を行うことができる。
また、本実施形態の加工方法において、接触を制御する方法は工具21の回転速度の低減に限られない。たとえば、工具21と被加工物Aとの接触圧、接触量、接触角を変えることによって、接触を制御してもよく、少なくとも接触の程度を低減させることによって、ナノ多結晶ダイヤモンド30の温度を低下させることができればよい。
また、本実施形態の加工方法において、加工システム20で説明したように、電気抵抗値が、第2の閾値より大きく第1の閾値以下である場合と、第2の閾値以下である場合とで、その接触の程度を制御する方法を変えてもよい。具体的には、本実施形態の加工方法は、測定された電気抵抗値が第2の閾値より大きく第1の閾値以下である場合に、工具21と被加工物Aとを分離して接触を解除する工程と、電気抵抗値が第2の閾値以下である場合に、被加工物Aの加工速度を低下させる工程と、の2種の工程を備えてもよい。なお、「加工速度を低下させる」とは、加工速度が0ではなく、加工速度を0にする工程、すなわち接触を解除する工程とは異なる。この場合、加工方法においてより効率的な加工が可能となる。
また、本実施形態の加工方法において、制御工程の後に、電気抵抗値が第1の閾値以下である場合に、工具21と被加工物Aとの接触の程度を制御工程の前のの条件に戻す工程をさらに備えてもよい。この場合、加工方法においてより効率的な加工が可能となる。
実施例1において、以下に詳述するように、CVD法で黒鉛を作製し、当該黒鉛を直接変換してナノ多結晶ダイヤモンドを作成した。得られたナノ多結晶ダイヤモンドに関して、以下の方法により単結晶の粒径の測定、X線回折スペクトルの測定、ヌープ硬度の測定、異種元素の含有率の測定および電気抵抗値の測定を行った。
(単結晶の粒径の測定)
電子顕微鏡を用いて得たSEM像における各単結晶の粒径を実測した。
(異種元素の含有率の測定)
ICP−MS分析装置を用いて、各元素の含有率を測定した。
(X線回折測定)
X線回折装置により、X線回折スペクトル(X線回折パターン)を得た。
(ヌープ硬度の測定)
マイクロヌープ硬度計により、測定荷重を4.9Nとしてヌープ硬度を測定した。
(電気抵抗値の測定)
抵抗率測定器により、温度20℃での電気抵抗率(体積抵抗率)を測定した。
(実施例1)
まず、真空チャンバ内に、単結晶のダイヤモンドからなる基材を配置した。次に、真空チャンバ内の基材を1900℃で加熱し、そして、真空チャンバ内の真空度を13kPaとして、真空チャンバ内にメタンガスを100sccm、硫化水素ガスを50sccmで供給しこれを6時間継続した。これにより、基材の主面上に約2000μmの厚みを有する、硫黄がドープされた黒鉛が形成された。
次に、形成された基材上の黒鉛を、2200℃、15GPaの高温高圧環境下に曝すことにより、黒鉛をダイヤモンドに直接変換し、硫黄がドープされたナノ多結晶ダイヤモンドを製造した。
製造されたナノ多結晶ダイヤモンドは、単結晶の粒径が各々10〜100nmであり、X線回折スペクトルにおいてダイヤモンドの単結晶以外の結晶相は観察されず、ヌープ硬度が120GPaであった。そして、これを用いて、200〜1000℃の範囲におけるダイヤモンドチップの電気抵抗値を測定し、その結果について、縦軸を電気抵抗値(Ω・cm)、横軸を温度(℃)としたグラフにプロットした。
プロットしたグラフを図5に示す。なお、各温度での電気抵抗値の測定はそれぞれ5回ずつ行い、各温度での電気抵抗値の平均が○で示され、そのばらつき(標準偏差)がI字形状で示される。図5を参照し、実施例1において製造されたナノ多結晶ダイヤモンドは、200〜1000℃の範囲において、自身の温度が上昇するに連れてその電気抵抗値が低下する特性を有することがわかった。
さらに、このナノ多結晶ダイヤモンドを用いて大気圧下での燃焼試験を行ったところ、1100℃以上で燃焼し始めることがわかった。このため、このナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具を用いて被加工物を加工する場合、ナノ多結晶ダイヤモンドが1000℃以上とならないようにその電気抵抗値をモニタリングすることによって、工具の長寿命化、被加工物の損傷の抑制が可能となる。
なお、上記の燃焼開始の温度は、ドープされていないナノ多結晶ダイヤモンドよりも高い。この理由は明確ではないが、硫黄がナノ多結晶ダイヤモンドの難燃化に寄与してことが予想される。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ダイヤモンドバイト
2,31 台金
3 ろう付け層
4 メタライズ層
10,30 ナノ多結晶ダイヤモンド
20 加工システム
21 工具
22 駆動部
23 測定部
24 制御部

Claims (5)

  1. 被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、
    前記ナノ多結晶ダイヤモンドは、
    炭素と、前記炭素により構成される結晶構造内にドープされた硫黄と、を含み、
    前記硫黄の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である、工具。
  2. 前記ナノ多結晶ダイヤモンドの任意の位置における前記硫黄の原子濃度は、前記ナノ多結晶ダイヤモンドの他の任意の位置における前記硫黄の原子濃度の0.1倍以上10倍以下である、請求項1に記載の工具。
  3. 前記ナノ多結晶ダイヤモンドを構成する単結晶の粒径は500nm以下である、請求項1または請求項2に記載の工具。
  4. 被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、前記ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、前記炭素により構成される結晶構造内にドープされた硫黄と、を含み、前記硫黄の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である工具と、
    前記工具と前記被加工物とを接触させるための駆動部と、
    前記工具によって前記被加工物が加工される間の前記ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定する測定部と、
    前記電気抵抗値が閾値以下である場合に、前記電気抵抗値が前記閾値を超えるように、前記駆動部による前記工具と前記被加工物との接触の程度を制御する制御部と、を備える加工システム。
  5. 被加工物との接触領域にナノ多結晶ダイヤモンドを備える工具であって、前記ナノ多結晶ダイヤモンドは、炭素と、前記炭素により構成される結晶構造内にドープされた硫黄と、を含み、前記硫黄の原子濃度は1×1014/cm3以上1×1020/cm3未満である工具と、前記被加工物とを接触させる接触工程と、
    前記被加工物と接触する前記工具を駆動させて前記被加工物を加工する加工工程と、
    前記工具によって前記被加工物が加工される間の前記ナノ多結晶ダイヤモンドの電気抵抗値を測定する測定工程と、
    前記電気抵抗値が閾値以下である場合に、前記電気抵抗値が前記閾値を超えるように前記工具と前記被加工物との接触の程度を制御する制御工程と、を備える加工方法。
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