JP6264255B2 - コモンモードチョークコイル - Google Patents

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Description

本発明は、コモンモードチョークコイルに関し、より特定的には、3本巻きのコモンモードチョークコイルに関する。
従来のコモンモードチョークコイルとしては、例えば、特許文献1に記載の巻線型コモンモードチョークコイルが知られている。該コモンモードチョークコイルでは、3本のワイヤがコアに巻き付けられて3つのコイル(第1のコイルないし第3のコイル)を構成している。図9は、特許文献1に記載の巻線型コモンモードチョークコイル110が適用された送受信システムの回路図である。
図9に示すように、コモンモードチョークコイル110は、送信回路120と受信回路122との間に設けられる。具体的には、第1のコイル112は、送信回路120と受信回路122とを接続する信号線123の途中に接続され、第2のコイル114は、送信回路120と受信回路122とを接続する信号線124の途中に接続され、第3のコイル116は、送信回路120と受信回路122とを接続するグランド線126の途中に接続される。
このような送受信システムでは、送信信号Sig1,Sig2がそれぞれ信号線123,124を介して送信回路120から受信回路122に伝搬される。すると、送信信号Sig1,Sig2がグランド線126を介して受信回路122から送信回路120に伝搬される。これにより、第1のコイル112が発生する磁界の向き及び第2のコイル114が発生する磁界の向きと、第3のコイル116が発生する磁界の向きと、が逆向きとなる。すなわち、第1のコイル112及び第2のコイル114が発生する磁界と第3のコイル116が発生する磁界とが互いに打ち消し合う。その結果、コアにおいて磁束密度が高くなり過ぎて磁気飽和が発生することが抑制される。すなわち、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルは、優れた直流重畳特性を有している。
しかしながら、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルでは、定格電流値を大きくすることが困難である。より詳細には、第3のコイル116には、第1のコイル112及び第2のコイル114よりも大きな電流が流れる。第1のコイル112、第2のコイル114及び第3のコイル116の巻き数は同じであるので、第1のコイル112、第2のコイル114及び第3のコイル116の抵抗値も同じである。したがって、第3のコイル116は、第1のコイル112及び第2のコイル114よりも発熱しやすい。そのため、第3のコイル116に流すことができる電流の上限値によってコモンモードチョークコイルの定格電流値が定まる。その結果、第1のコイル112及び第2のコイル114には定格電流値よりも小さな電流が流れているにも関わらず、第3のコイル116に定格電流値と等しい電流が流れると、第1のコイル112及び第2のコイル114にはそれ以上の電流を流すことができなくなる。すなわち、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルでは、定格電流値を大きくすることが困難である。
特許第3952971号
そこで、本発明の目的は、定格電流値を大きくすることができるコモンモードチョークコイルを提供することである。
本発明の一形態に係るコモンモードチョークコイルは、コアと、前記コアに巻き付けられている第1の巻線、第2の巻線及び第3の巻線と、を備えており、前記第3の巻線の巻き数は、前記第1の巻線の巻き数及び前記第2の巻線の巻き数よりも少なく、前記第1の巻線に流れる第1の送信信号と前記第2の巻線に流れる第2の送信信号とにコモンモードノイズが含まれる場合には、前記第1の巻線と前記第2の巻線とが互いに強め合う磁界を発生し、前記第3の巻線には、前記第1の巻線及び前記第2の巻線が発生する磁界を打ち消すように前記第1の送信信号及び前記第2の送信信号を合わせた電流が流れること、を特徴とする。
本発明によれば、定格電流値を大きくすることができる。
コモンモードチョークコイル1を下側から平面視した図である。 コモンモードチョークコイル1を上側から平面視した図である。 コモンモードチョークコイル1を前側から平面視した図である。 コモンモードチョークコイル1が適用された送受信システムの回路図である。 第1の実験に用いたコモンモードチョークコイル1のコア12及び天板コア90を示した図である。 実験結果を示したグラフである。 実験結果を示したグラフである。 実験結果を示したグラフである。 特許文献1に記載の巻線型コモンモードチョークコイル110が適用された送受信システムの回路図である。
(コモンモードチョークコイルの構成)
以下に、本発明の一実施形態に係るコモンモードチョークコイルについて図面を参照しながら説明する。図1は、コモンモードチョークコイル1を下側から平面視した図である。図2は、コモンモードチョークコイル1を上側から平面視した図である。図3は、コモンモードチョークコイル1を前側から平面視した図である。以下では、巻芯部14の中心軸が延在している方向を左右方向と定義する。また、右側から平面視したときに、鍔部16の長辺に沿う方向を前後方向と定義し、鍔部16の短辺に沿う方向を上下方向と定義する。
コモンモードチョークコイル1は、図1に示すように、コア12、巻線32,34,36及び外部電極40,42,44,46,48,50を備えている。
コア12は、例えばフェライト等の磁性材料やアルミナ等により構成され、巻芯部14、鍔部16,18及び電極形成部20,22,24,26,28,30を含んでいる。
巻芯部14は、左右方向に延在している四角柱状の部材である。ただし、巻芯部14は、四角柱状に限らず、円柱状であってもよい。
鍔部16は、略直方体状をなし、巻芯部14の右端に設けられている。鍔部18は、略直方体状をなし、巻芯部14の左端に設けられている。鍔部16,18は、巻芯部14に対して上側、前側及び後ろ側に突出している。
電極形成部20,22,24は、鍔部16の下面に設けられており、後ろ側から前側へとこの順に並んでいる。電極形成部20,22,24は、鍔部16の下面から下側に向かって突出する四角柱状の部材である。
電極形成部26,28,30は、鍔部18の下面に設けられており、後ろ側から前側へとこの順に並んでいる。電極形成部26,28,30は、鍔部18の下面から下側に向かって突出する四角柱状の部材である。
外部電極40,42,44はそれぞれ、電極形成部20,22,24の下面に設けられており、コモンモードチョークコイル1と外部回路との接続に用いられる端子である。外部電極46,48,50はそれぞれ、電極形成部26,28,30の下面に設けられており、コモンモードチョークコイル1と外部回路との接続に用いられる端子である。また、外部電極40,42,44,46,48,50は、下側から平面視したときに、略矩形状を成している。ただし、外部電極42の面積は、外部電極40,44の面積よりも大きい。同様に、外部電極48の面積は、外部電極46,50の面積よりも大きい。外部電極40,42,44,46,48,50は、Ni−Cr、Ni−Cu,Ni等のNi系合金やAg、Cu、Sn等により作製されている。
巻線32,34,36は、銅や銀といった導電性材料を主成分とする芯線がポリウレタン等の絶縁材料で被覆されることにより構成されている導線である。また、巻線32,34,36は、巻芯部14に巻き付けられている。具体的には、巻線32,34,36は、右側から平面視したときに、反時計回りに周回しながら、左側から右側へと進行する螺旋状をなすように、巻芯部14の周囲に巻き付けられている。また、巻線32と巻線36とは、巻芯部14の略全長にわたって並走している。一方、巻線34は、巻芯部14の左半分において巻線32,36と並走し、巻芯部14の右半分において巻線32,36と並走していない。巻線34は、巻芯部14の右半分において巻芯部14の上面をその右端まで直線的に延在している。これにより、巻線32の巻き数と巻線36の巻き数とは、等しく7周である。また、巻線34の巻き数は、巻線32,36の巻き数よりも少なく、4周である。その結果、巻線34の抵抗値は、巻線32,36の抵抗値よりも低くなっている。
巻線32の右端は、外部電極40に接続されており、巻線32の左端は、外部電極46に接続されている。巻線34の右端は、外部電極42に接続されており、巻線34の左端は、外部電極48に接続されている。巻線36の右端は、外部電極44に接続されており、巻線36の左端は、外部電極50に接続されている。
以上のように構成されたコモンモードチョークコイル1の動作について説明する。巻線32に送信信号Sig1が流れ、巻線36に送信信号Sig2が流れる。そして、送信信号Sig1,Sig2にコモンモード信号が含まれている場合には、コモンモード信号により巻線32と巻線36とが同じ方向に磁界を発生する。すなわち、コモンモード信号により巻線32が発生した磁界とコモンモード信号により巻線36が発生した磁界とが強め合う。これにより、巻線32,36内にはコモンモード信号により強い磁界が発生し、巻線32,36は、電磁誘導により該磁界の変化を抑制しようとする。その結果、コモンモード信号が巻線32,36を通過することが妨げられる。
一方、送信信号Sig1,Sig2にノーマルモード信号が含まれている場合には、ノーマルモード信号により巻線32と巻線36とが逆方向に磁界を発生する。すなわち、ノーマルモード信号により巻線32が発生した磁界とノーマルモード信号により巻線36が発生した磁界とが弱め合う。これにより、ノーマルモード信号により巻線32,36内には強い磁界が発生しなくなり、巻線32,36では電磁誘導が殆ど発生しない。よって、ノーマルモード信号が巻線32,36を通過することができる。
以上のように構成されたコモンモードチョークコイル1は、以下に説明するように用いられる。以下に、図面を参照しながら説明する。図4は、コモンモードチョークコイル1が適用された送受信システムの回路図である。
図4に示すように、コモンモードチョークコイル1は、送信回路60と受信回路62との間に設けられる。具体的には、送信回路60には、信号線70,74及びグランド線72が接続されている。受信回路62には、信号線76,80及びグランド線78が接続されている。
外部電極40は信号線70に接続され、外部電極46は信号線76に接続されている。これにより、巻線32は、信号線70と信号線76との間に接続されている。
外部電極42はグランド線72に接続され、外部電極48はグランド線78に接続されている。これにより、巻線34は、グランド線72とグランド線78との間に接続されている。
外部電極44は信号線74に接続され、外部電極50は信号線80に接続されている。これにより、巻線36は、信号線74と信号線80との間に接続されている。
このような送受信システムでは、送信信号Sig11が信号線70,76及び巻線32を介して送信回路60から受信回路62に伝搬される。また、送信信号Sig12が信号線74,80及び巻線36を介して送信回路60から受信回路62に伝搬される。すると、送信信号Sig11,Sig12がグランド線72,78及び巻線34を介して受信回路62から送信回路60に伝搬される。これにより、巻線32が発生する磁界の向き及び巻線36が発生する磁界の向きと巻線34が発生する磁界の向きとが逆向きとなる。すなわち、巻線32,34,36が発生する磁界が互いに打ち消し合う。その結果、コア12において磁束密度が高くなり過ぎて磁気飽和が発生することが抑制される。すなわち、コモンモードチョークコイル1は、優れた直流重畳特性を有している。
(効果)
以上のように構成されたコモンモードチョークコイル1によれば、定格電流値を大きくすることが可能である。より詳細には、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルでは、第3のコイル116には、第1のコイル112及び第2のコイル114よりも大きな電流が流れる。第1のコイル112、第2のコイル114及び第3のコイル116の巻き数は同じであるので、第1のコイル112、第2のコイル114及び第3のコイル116の抵抗値も同じである。したがって、第3のコイル116は、第1のコイル112及び第2のコイル114よりも発熱しやすい。そのため、第3のコイル116に流すことができる電流の上限値によってコモンモードチョークコイルの定格電流値が定まる。その結果、第1のコイル112及び第2のコイル114には定格電流値よりも小さな電流が流れているにも関わらず、第3のコイル116に定格電流値と等しい電流が流れると、第1のコイル112及び第2のコイル114にはそれ以上の電流を流すことができなくなる。すなわち、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルでは、定格電流値を大きくすることが困難である。
そこで、コモンモードチョークコイル1では、巻線34の巻き数は、巻線32,36の巻き数よりも少ない。これにより、相対的に発熱しやすい巻線34の抵抗値は、相対的に発熱しにくい巻線32,36の抵抗値よりも低い。よって、巻線34の発熱が抑制され、巻線34に流すことができる電流の上限値が大きくなる。その結果、コモンモードチョークコイル1では、定格電流値を大きくすることが可能となる。
ここで、本願発明者は、コモンモードチョークコイル1において、巻線34の好ましい巻き数を求めるために以下に説明する第1の実験を行った。図5は、第1の実験に用いたコモンモードチョークコイル1のコア12及び天板コア90を示した図である。
本願発明者は、巻線32,36の巻き数を7周とした状態で巻線34の巻き数を1周から7周の間で変化させて、コモンモードチョークコイル1の直流重畳特性及びコモンモードチョークコイル1の温度上昇を調べた。コモンモードチョークコイルの直流重畳特性の実験では、コモンモードチョークコイル1のコモンモードインピーダンス値が初期値(送信信号Sig1,Sig2の電流値が略0A時のコモンモードインピーダンス値)から30%低下する時の送信信号Sig1,Sig2の電流値を調べた。コモンモードチョークコイルの温度上昇の実験では、コモンモードチョークコイル1のコモンモードインピーダンス値が初期値(室温)から30℃上昇した時の送信信号Sig1,Sig2の電流値を調べた。
また、その他の条件を以下に示す。なお、第1の実験では、図5に示すように、鍔部16及び鍔部18の上に板状の天板コア90を配置した。
コア12:左右長さ3.2mm 前後幅2.5mm 上下高さ1.5mm
天板コア90:左右長さ3.2mm 前後幅2.5mm 上下高さ1.5mm
コア12及び天板コア90の材料の比透磁率:1000(Ni−Zn系フェライト)
実行飽和磁束密度:350mT(1kHz時)
鍔部16,18と天板コア90とのギャップ:2μm以上5μm以下
巻線32,34,36の直径:50μm
図6は、実験結果を示したグラフである。縦軸は、電流値を示し、横軸は、巻き数を示す。図6において、四角がコモンモードチョークコイル1の温度上昇の実験結果を示し、丸がコモンモードチョークコイル1の直流重畳特性の実験結果を示している。
図6において、直流重畳特性の実験における電流値と温度上昇の実験における電流値とのいずれか小さい方が定格電流値となる。よって、図6において、太線で示された部分が定格電流値を意味している。
図6によれば、巻線32,34,36の巻き数を7周とした場合(すなわち、コモンモードチョークコイル110と同等の構成)には、定格電流値は約300mAである。一方、巻線34の巻き数を巻線32,36の巻き数よりも少なくすると、定格電流値は増加していく。特に、巻線34の巻き数が2周以上4周以下である場合には、定格電流値は、400mA以上となり、コモンモードチョークコイル110の定格電流値(300mA)に対して30%以上増加する。したがって、巻線34の巻き数は、巻線32,36の巻き数を7周とした場合には、2周以上4周以下であることが好ましい。
ここで、本願発明者は、巻線32,36の巻き数に対する巻線34の巻き数の比の値(巻き数比)の好ましい範囲を求めるために以下の第2の実験を行った。具体的には、本願発明者は、巻線32,36の巻き数を7周とした状態で巻線34の巻き数を0周から20周の間で変化させて、コモンモードチョークコイル1の直流重畳特性及びコモンモードチョークコイル1の温度上昇を調べた。コモンモードチョークコイルの直流重畳特性の実験では、コモンモードチョークコイル1のコモンモードインピーダンスが初期値(送信信号Sig1,Sig2の電流値が0A時のコモンモードインピーダンス値)から30%低下する時の送信信号Sig1,Sig2の電流値を調べた。コモンモードチョークコイルの温度上昇の実験では、コモンモードチョークコイル1のコモンモードインピーダンスが初期値(室温)から30℃上昇した時の送信信号Sig1,Sig2の電流値を調べた。第2の実験におけるコモンモードチョークコイル1の条件は、第1の実験と同じであるので説明を省略する。
図7は、実験結果を示したグラフである。縦軸は、定格電流値の比を示し、横軸は、巻き数比を示す。定格電流値の比は、定格電流値を巻線34の巻き数が0(つまり、巻線32,36のみのとき)の定格電流値で割った値である。また、巻き数比は、巻線32又は巻線36の巻き数に対する巻線34の巻き数の比の値である。図7において、細線がコモンモードチョークコイル1の温度上昇の実験結果を示し、太線がコモンモードチョークコイル1の直流重畳特性の実験結果を示している。
図7によれば、巻き数比が20%以上60%以下の範囲において、定格電流値がコモンモードチョークコイル110の定格電流値に比べて30%以上向上することがわかる。したがって、実験によれば、巻き数比は、20%以上60%以下であることが好ましい。これにより、定格電流値の増大を図ることができる。
なお、図7において、直流重畳特性の実験における電流値と温度上昇の実験における電流値とのいずれか小さい方が定格電流値となる。
また、コモンモードチョークコイル1によれば、コモンモード信号の挿入損失(Scc21)を大きくすることができる。より詳細には、コモンモードチョークコイル1では、巻線34の巻き数が巻線32,36の巻き数よりも少ない場合、巻線34と巻線32,36との間に形成される浮遊容量が小さくなる。これにより、コモンモード信号の挿入損失を大きくすることができる。すなわち、コモンモードチョークコイル1によれば、コモンモード信号が効果的に除去される。
ここで、本願発明者は、コモンモードチョークコイル1においてコモンモード信号の挿入損失(Scc21)がコモンモードチョークコイル110の挿入損失(Scc21)より大きくなることを確認するために、以下に説明する第3の実験を行った。具体的には、巻線32,34,36の巻き数を7周としたコモンモードチョークコイル(以下、第1のサンプル)及び巻線32,36の巻き数を7周とし巻線34の巻き数を4周としたコモンモードチョークコイル(以下、第2のサンプル)を作製した。そして、第1のサンプル及び第2のサンプルにおいて挿入損失(Scc21)を測定した。図8は、実験結果を示したグラフである。縦軸は、挿入損失を示し、横軸は、周波数を示す。挿入損失Scc21は、巻線34の両端に接続された外部電極42,48をオープンとし、巻線34に接続された外部電極40から入力されるコモンモード信号に対する巻線34に接続された外部電極46から出力されるコモンモード信号の比の値である。
図8によれば、第2のサンプルの方が、第1のサンプルよりも、約1GHz以上の周波数において損失が大きくなっていることが分かる。よって、コモンモードチョークコイル1はコモンモード信号の挿入損失(Scc21)を大きくすることができる。
また、コモンモードチョークコイル1では、温度上昇を抑制できる。より詳細には、巻線34に流れる電流は、巻線32,36のそれぞれに流れる電流よりも大きい。したがって、巻線34に接続されている外部電極42に流れる電流は、巻線32,36に接続されている外部電極40,44のそれぞれに流れる電流よりも大きい。すなわち、外部電極42の面積と外部電極40,44の面積とが等しい場合には、外部電極42における発熱量が外部電極40,44における発熱量よりも大きくなる。
そこで、巻線34に接続されている外部電極42の面積は、巻線32,36のそれぞれに接続されている外部電極40,44の面積よりも大きい。これにより、外部電極42の抵抗値が外部電極40,44の抵抗値よりも小さくなる。その結果、外部電極42における発熱量が小さくなり、コモンモードチョークコイル1の温度上昇が抑制される。なお、同じ理由により、外部電極48の面積は、外部電極46,50の面積よりも大きい。
(その他の実施形態)
本発明に係るコモンモードチョークコイルは、コモンモードチョークコイル1に限らずその要旨の範囲内において変更可能である。
なお、巻線32の巻き数と巻線36の巻き数とは等しくなくてもよい。
また、外部電極42の面積は、外部電極40,44の面積よりも大きくなくてもよい。同様に、外部電極48の面積は、外部電極46,50の面積よりも大きくなくてもよい。
以上のように、本発明は、コモンモードチョークコイルに有用であり、特に、定格電流値を大きくすることができる点において優れている。
1:コモンモードチョークコイル
12:コア
14:巻芯部
16,18:鍔部
20,22,24,26,28,30:電極形成部
32,34,36:巻線
40,42,44,46,48,50:外部電極
90:天板コア

Claims (3)

  1. コアと、
    前記コアに巻き付けられている第1の巻線、第2の巻線及び第3の巻線と、
    を備えており、
    前記第3の巻線の巻き数は、前記第1の巻線の巻き数及び前記第2の巻線の巻き数よりも少なく、
    前記第1の巻線に流れる第1の送信信号と前記第2の巻線に流れる第2の送信信号とにコモンモードノイズが含まれる場合には、前記第1の巻線と前記第2の巻線とが互いに強め合う磁界を発生し、
    前記第3の巻線には、前記第1の巻線及び前記第2の巻線が発生する磁界を打ち消すように前記第1の送信信号及び前記第2の送信信号を合わせた電流が流れること、
    を特徴とするコモンモードチョークコイル。
  2. 前記第1の巻線の巻き数と前記第2の巻線の巻き数とは等しいこと、
    を特徴とする請求項1に記載のコモンモードチョークコイル。
  3. 前記第1の巻線の両端のそれぞれに接続されている第1の外部電極及び第2の外部電極と、
    前記第2の巻線の両端のそれぞれに接続されている第3の外部電極及び第4の外部電極と、
    前記第3の巻線の両端のそれぞれに接続されている第5の外部電極及び第6の外部電極と、
    を更に備えており、
    前記第5の外部電極の面積は、前記第1の外部電極の面積及び前記第3の外部電極の面積よりも大きいこと、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のコモンモードチョークコイル。
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