JP6261173B2 - 高炉の操業方法 - Google Patents
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Description
特許文献2では、高炉の羽口から微粉炭を吹込む高炉操業方法において、羽口から微粉炭とともに、粒度範囲が0.5mm以上3mm以下で、かつ微粉炭の吹込み量の10%以下の返し鉱を吹き込んでいる。
そこで、本発明は上記問題点を鑑み、金属鉄とFeOを含有するプリメルト物を用いることによって、鳥の巣の成長を確実に抑制することができ、当該プリメルト物を有効に活用しつつ装入物異常降下も防止することができる高炉の操業方法を提供することを目的とする。
本発明に係る高炉の操業方法は、金属鉄と酸化鉄とを含有するプリメルト物を、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下である第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下の第2分離物とに分離しておき、前記第2分離物を羽口に吹き込む吹き込み副原料に対して20質量%以上とすると共に、吹き込み副原料の粒径を10〜1000μmに調整し、調整した吹き込み副原料を羽口に吹き込み、前記第1分離物を前記竪型冶金炉の原料として供給することを特徴とする。
なお、本発明にかかる高炉の操業方法の最も好ましい形態は、高炉を操業するにあたり、金属鉄と酸化鉄とを含有するプリメルト物を、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下とされ且つ前記高炉で使用される鉄鉱石に比して酸化度が低くされた第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下とされ同化性・滓化性及び粉砕性を向上させた第2分離物とに分離しておき、前記第2分離物を羽口に吹き込む吹き込み副原料に対して20質量%以上とすると共に、吹き込み副原料の粒径を10〜1000μmに調整し、調整した吹き込み副原料を羽口に吹き込み、前記第1分離物を装入原料として高炉の上方から供給することを特徴とする。
図1は、竪型冶金炉の代表例である高炉1の全体の概略図を示したものである。
図1に示すように、高炉1は、外部を鋼板製の鉄皮で覆い且つ、内部を耐火物で内張りされた炉体2を有している。高炉1の炉体2は、上部から下方にかけて下広がりになっており、上からシャフト部3、直胴状のベリー部4、さらにその下に、上広がりのボッシュ部5、そして最下部の炉床部6を有する。炉床部6の側壁には、羽口7が設けらていると共に、銑鉄(溶銑)を取り出す出銑口8が設けられている。
竪型冶金炉の操業において、吹き込みランス等を介して羽口7に微粉炭を吹き込んだ場合、図2(a)に示すように、レースウェイ10に入った微粉炭の燃焼による灰等の影響によって、レースウェイ10の内部には、鳥の巣11と言われる低塩基度の領域が形成され易くなる。
以下、高炉1の操業方法について詳しく説明する。
鳥の巣の形成を解消するプリメルト物として本発明では、転炉で精錬時に生成した転炉スラグを用いることとしている。転炉スラグ(プリメルト物)は、例えば、表1の組成のものを用いる。
具体的には、図3に示すように、まず、転炉スラグ(金属鉄と酸化鉄を含有するプリメルト物)を、第1分離物と第2分離物とに分ける。なお、金属鉄とは、滴定法で検出されたM.Feのことであり、酸化鉄は、FeOやFe2O3のことである。
第1分離物は、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下のものである。FetOは、滴定法による化学分析により得られるT.Feから同じく滴定法による化学分析より得られる金属鉄濃度(質量%)を差し引いた酸化鉄中のFe濃度を全てFetOとして換算した値である。
上述したように、第2分離物は、鳥の巣に対して浸潤作用や拡散作用が大きいため、羽口7への第2分離物の吹き込みにより、鳥の巣の発生を抑制することができる。ここで、第2分離物の効果をより発揮させるためには、十分に第2分離物を羽口7に吹き込む必要がある。具体的には、第2分離物と塩基性フラックスとを混合物を、吹き込み副原料としたとき、第2分離物は、吹き込み副原料(第2分離物+塩基性フラックス)に対して20質量%以上としている。即ち、第2分離物を吹き込む前に、当該第2分離物が吹き込み副原料に対して20質量%以上となるように、第2分離物と塩基性フラックスとの配合比を調整することとしている。
吹き込み副原料を羽口7に吹き込むにあたって、吹き込み副原料(第2分離物と塩基性フラックスとの混合物)の粒径(平均粒径)は、10〜1000μmとしている。羽口7に吹き込んだ全ての吹き込み副原料(100%の吹き込み副原料)が鳥の巣に到達することが望ましいが、粒径が10μm未満の場合は、図5に示すように、鳥の巣への吹き込み副原料の到達は100%未満となる。即ち、吹き込み副原料の粒径が10μm未満の場合、炉体内でのガスの気流に乗って飛散し、鳥の巣に到達し難くなる。
以上、第1分離物及び第2分離物を高炉1の操業に用いることによって、転炉スラグ(プリメルト物)を用いて鳥の巣の発生を防止することができ、転炉スラグも有効にリサイクルすることができる。また、第1分離物を、鉄鉱石の一部として装入することにより、鉄鉱石の使用量を下げることが可能となる。
以上まとめると、高炉1の操業方法では、まず、転炉スラグ(金属鉄とFeOを含有するプリメルト物)を、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下である第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下の第2分離物とに分離しておく。そのうえで、吹き込み副原料に対して20質量%以上を含む第2分離物を羽口7に吹き込むと共に、粒径が10〜1000μmとなる副原料を羽口7に吹き込む。第1分離物は、竪型冶金炉の原料として供給(装入)する。
さて、第2分離物及び吹き込み副原料を吹き込むにあたっては、図4(a)や特開2000−239719号公報に開示されているように、羽口7を、入口径及び出口径よりも小さい縮流部13(径小となる縮流部13)を有するものとすることが好ましい。この羽口7を用いれば、レースウェイ10ではコークス粉の発生が少なく、充填層の平均空隙が、図2(a)に示すような従来型羽口7に比較して高く維持されるため、鳥の巣の滴下促進を行う場合、炉芯への通気を従来羽口7使用時のレースウェイ10よりも早く改善して確保しやすく、風圧変動の抑制にも寄与することができる。
竪型冶金炉は、羽口7本数が25本の高炉1とした。微粉炭比は200kg/tpとし、微粉炭灰分は15%、酸素富化率[送風中の酸素濃度であって空気(酸素濃度21%)からの富化分]は4%とし、高炉1に吹き込む送風温度を1200℃、高炉1に吹き込む空気と酸素の湿度である送風湿度を20g/Nm3とした。第1分離物や第2分離物に分離する前のプリメルト物は、転炉スラグとした。表中のプリメルト物のその他の成分は、Al2O3、MgO、MnO、TiO2、P2O5、Na2O、K2Oの合計である。
し、この値からどれだけ変化したかを風圧変動量の相対量として求めた。
実施例1〜22では、第1分離物は、金属鉄を含んでいて(第1分離物の金属鉄の欄)、FetOが10質量%以下(第1分離物のFetOの欄)となっている。また、第2分離物は、FeOが5質量%以上(第2分離物のFeOの欄)であり、金属鉄が1質量%以下(第2分離物の金属鉄の欄)であり、粒鉄混入率が0.5%以下である(第2分離物の粒鉄の欄)である。
比較例6〜11、19、20では、吹き込み副原料の粒径が10μm未満であったり、粒径が1000μmを超えた。また、比較例12、21では、第1分離物に金属鉄が含まれなかったり、比較例13〜15、22では、第1分離物のFetOが10質量%を超えた。比較例16、23では、第2分離物のFeOが5質量%未満であったり、比較例17、18、24では、吹き込み副原料に対する第2分離物が20質量%未満であった。そのため、比較例6〜24では、装入物異常降下が発生した。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
2 炉体
3 シャフト部
4 ベリー部
5 ボッシュ部
6 炉床部
7 羽口
8 出銑口
10 レースウェイ
11 鳥の巣
12 融着帯
Claims (2)
- 高炉を操業するにあたり、
金属鉄と酸化鉄とを含有するプリメルト物を、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下とされ且つ前記高炉で使用される鉄鉱石に比して酸化度が低くされた第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下とされ同化性・滓化性及び粉砕性を向上させた第2分離物とに分離しておき、
前記第2分離物を羽口に吹き込む吹き込み副原料に対して20質量%以上とすると共に、吹き込み副原料の粒径を10〜1000μmに調整し、調整した吹き込み副原料を羽口に吹き込み、前記第1分離物を装入原料として高炉の上方から供給することを特徴とする高炉の操業方法。 - 前記調整した吹き込み副原料を、入口径及び出口径よりも径小とされた縮流部を有する羽口に吹き込むことを特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
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