JP6261173B2 - 高炉の操業方法 - Google Patents

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本発明は、高炉の操業方法に関する。
従来から、高炉(竪型冶金炉)では、その上部から鉄鉱石(ペレット、焼結鉱、塊鉱石など)、コークス、石灰石などの原料を層状に装入し、下部から熱風を吹込んで、鉄鉱石の還元、溶解等の一連の反応を行わせ、銑鉄を製造している。高炉の操業では、還元材として、微粉炭を高炉の羽口から熱風と共に吹き込んで操業している。羽口に微粉炭を吹き込んだ場合、レースウェイの内部に「鳥の巣」と言われるスラグ層が形成され、この鳥の巣によって高炉内の通気性が低下してしまう。微粉炭の吹き込みによる鳥の巣の形成を抑制する技術として、特許文献1及び2に示すものがある。
特許文献1では、高炉羽口部から送風ガスと共に微粉炭を吹き込む際、微粉炭とともに、レースウェイの温度以下の融点を有し、リンの含有量が1.0%以下の塩基性スラグを特定量吹き込み、レースウェイ奥に生成する高融点の鳥の巣の成長を抑制して、微粉炭吹き込み時の炉内通気性を改善している。
特許文献2では、高炉の羽口から微粉炭を吹込む高炉操業方法において、羽口から微粉炭とともに、粒度範囲が0.5mm以上3mm以下で、かつ微粉炭の吹込み量の10%以下の返し鉱を吹き込んでいる。
特開平10−204511号公報 特開平10−219318号公報
上述した特許文献1及び2は、塩基性スラグや返し鉱を吹き込むことにより、鳥の巣の成長を抑制して高炉の下部における通気性を確保しようとするものであるが、これらの技術だけでは十分に鳥の巣の成長を抑制することができず、通気性悪化に伴う装入物異常降下が発生する虞があった。
そこで、本発明は上記問題点を鑑み、金属鉄とFeOを含有するプリメルト物を用いることによって、鳥の巣の成長を確実に抑制することができ、当該プリメルト物を有効に活用しつつ装入物異常降下も防止することができる高炉の操業方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る高炉の操業方法は、金属鉄と酸化鉄とを含有するプリメルト物を、金属鉄を含み且つFeOが10質量%以下である第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下の第2分離物とに分離しておき、前記第2分離物を羽口に吹き込む吹き込み副原料に対して20質量%以上とすると共に、吹き込み副原料の粒径を10〜1000μmに調整し、調整した吹き込み副原料を羽口に吹き込み、前記第1分離物を前記竪型冶金炉の原料として供給することを特徴とする。
また、前記調整した吹き込み副原料を、入口径及び出口径よりも径小とされた縮流部を有する羽口に吹き込むことが好ましい。
なお、本発明にかかる高炉の操業方法の最も好ましい形態は、高炉を操業するにあたり、金属鉄と酸化鉄とを含有するプリメルト物を、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下とされ且つ前記高炉で使用される鉄鉱石に比して酸化度が低くされた第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下とされ同化性・滓化性及び粉砕性を向上させた第2分離物とに分離しておき、前記第2分離物を羽口に吹き込む吹き込み副原料に対して20質量%以上とすると共に、吹き込み副原料の粒径を10〜1000μmに調整し、調整した吹き込み副原料を羽口に吹き込み、前記第1分離物を装入原料として高炉の上方から供給することを特徴とする。
本発明によれば、金属鉄とFeOを含有するプリメルト物を用いることによって、高炉における鳥の巣の成長を確実に抑制することができ、当該プリメルト物を有効に活用しつつ装入物異常降下も防止することができる。
高炉(竪型冶金炉)の全体図を示したものである。 (a)従来の高炉の操業において、レースウェイ内に形成された鳥の巣による通気性の影響を説明する図、(b)高炉全体のガスの流れを示す図である。 プリメルト物を分離して、分離した第1分離物と第2分離物を供給する状況を説明する図である。 (a)本発明の高炉の操業において、レースウェイ内に形成された鳥の巣による通気性の影響を説明する図、(b)高炉全体のガスの流れを示す図である。 吹き込み副原料の鳥の巣到達率を示す図である。
以下、本発明に係る高炉の操業方法の実施の形態を、図をもとに説明する。
図1は、竪型冶金炉の代表例である高炉1の全体の概略図を示したものである。
図1に示すように、高炉1は、外部を鋼板製の鉄皮で覆い且つ、内部を耐火物で内張りされた炉体2を有している。高炉1の炉体2は、上部から下方にかけて下広がりになっており、上からシャフト部3、直胴状のベリー部4、さらにその下に、上広がりのボッシュ部5、そして最下部の炉床部6を有する。炉床部6の側壁には、羽口7が設けらていると共に、銑鉄(溶銑)を取り出す出銑口8が設けられている。
このような高炉1では、炉体2の上方から鉄鉱石、コークス、石灰石などの原料を投入すると共に、羽口7に微粉炭などを吹き込むことにより、銑鉄を製造する。
竪型冶金炉の操業において、吹き込みランス等を介して羽口7に微粉炭を吹き込んだ場合、図2(a)に示すように、レースウェイ10に入った微粉炭の燃焼による灰等の影響によって、レースウェイ10の内部には、鳥の巣11と言われる低塩基度の領域が形成され易くなる。
ここで、レースウェイ10に形成された鳥の巣11が大きい場合、図2(a)に示すように、レースウェイ10に吹き込んだ熱風、富化酸素などのガスG1は、鳥の巣11を通過できず、炉心(炉体の中心部に向かわずに、レースウェイ10の上方へと流れることになる。レースウェイ10に形成された鳥の巣11が大きい場合でのガスの流れを高炉全体で見ると、図2(b)に示すように、ガスは、レースウェイ10から炉体2の中心部に向かって流れず、炉体2の側壁に沿って上昇してしまう。
このような場合、炉体2の中心部において融着帯12の垂れ下がりが生じてW字状になり、局所偏流(周辺流化)が助長される。炉体内(高炉内)において、局所偏流が助長され大きくなり、炉体内において鉄鉱石やコークスなどの装入物の降下よりもガスが上昇する力が強くなる。その結果、装入物の流動化が進み、炉体2の上部側において鉄鉱石とコークスとが混合してしまう混合層が形成され易くなる。混合層は、通気抵抗が小さくガスが急激に通り抜けるという吹き抜け現象が発生し易くなる。吹き抜け現象が発生してしまうと、装入物異常降下(サウジングの急降下)が生じ、ガスと装入物間の熱交換や反応効率が低下し、還元が停滞してしまう虞がある。
このようなことから、高炉1の操業においては、レースウェイ10内に、鳥の巣11が形成され難くすることが必要である。鳥の巣11の形成を抑制(解消)するため、石灰石,ドロマイトなどの塩基性フラックスを羽口7から微粉炭と共に吹き込むことにより、鳥の巣を抑制することが考えられるが、しかし、石灰石やドロマイトのみでは、高融点であって分解熱も発生することがあるため、塩基度が上がりにくく、鳥の巣の形成を十分に抑制することができないことがある。
そこで、本発明では、鳥の巣の形成を抑制するため、FeOを含有するプリメルト物を羽口7に吹き込むこととしている。
以下、高炉1の操業方法について詳しく説明する。
鳥の巣の形成を解消するプリメルト物として本発明では、転炉で精錬時に生成した転炉スラグを用いることとしている。転炉スラグ(プリメルト物)は、例えば、表1の組成のものを用いる。
転炉スラグ(プリメルト物)を用いるにあたっては、そのまま転炉スラグを用いるのではなく、転炉スラグを分離して、1つの分離物(第1分離物)は装入原料として高炉1の上方から装入し、他の分離物(第2分離物)は鳥の巣の形成を解消するために羽口7に、微粉炭や塩基性フラックス(石灰石,ドロマイトなど)と共に供給することとしている。
具体的には、図3に示すように、まず、転炉スラグ(金属鉄と酸化鉄を含有するプリメルト物)を、第1分離物と第2分離物とに分ける。なお、金属鉄とは、滴定法で検出されたM.Feのことであり、酸化鉄は、FeOやFeのことである。
第1分離物と第2分離物とへの分離は、例えば、磁選によって行う。第1分離物は、鉄鉱石、コークス、副原料と共に装入原料として高炉1に装入する。一方、第2分離物は、石灰石やドロマイドなどの塩基性フラックスと微粉炭と共に羽口7に吹き込む。第2分離物は、羽口7に吹き込む前に、縦型タイヤミルなどの粉砕ミルによって粉砕し、粉砕した第2分離物は、燃焼排ガス、エア、窒素などの気流を配管に通すことによって羽口7に向けて搬送(輸送)する。
図4(a)に示すように、吹き込みランス等を介して羽口7に、第2分離物、塩基性フラックスや微粉炭を吹き込んだ場合、レースウェイ10に入った微粉炭の燃焼による灰等の影響によって鳥の巣ができるものの、第2分離物や塩基性フラックスによって鳥の巣の形成を抑制し、レースウェイ10に吹き込んだ熱風、富化酸素などのガスG2は、炉心(炉体の中心部)に向けて流れ易くなる。このガスの流れを高炉全体で見ると、第2分離物や塩基性フラックスを吹き込むことにより鳥の巣11を抑制した場合、図4(b)に示すように、ガスは、レースウェイ10から炉体2の中心部に向かって流れ易く、融着帯12を理想的な逆V字状にし易くなり、高炉1における通気性が向上する。
次に、供給する第1分離物や第2分離物について詳しく説明する。
第1分離物は、金属鉄を含み且つFeOが10質量%以下のものである。FeOは、滴定法による化学分析により得られるT.Feから同じく滴定法による化学分析より得られる金属鉄濃度(質量%)を差し引いた酸化鉄中のFe濃度を全てFeOとして換算した値である。
第1分離物は、金属鉄を含んでいると共にFeOが10質量%以下であるため、高炉1で使用されている鉄鉱石と比べ、酸化度が低いものとなっている。そのため、原料として使用した場合、高炉1での還元負荷が低減し還元余裕ができるため、操業での熱余裕を向上させることができる。一方、FeOが10質量%超えてしまうと、プリメルトであることが影響して高炉1内において還元停滞を生じさせてしまうことがあり、装入物異常降下が生じ易くなると共に、熱余裕を得ることができない。
第2分離物は、FeOが5質量%以上、金属鉄が1質量%以下、粒鉄混入率が0.5%以下のものである。第2分離物を羽口7に吹き込んだ場合、FeOが5質量%以上であるため、短時間に溶解し、FeOによる充填層内への浸潤作用や拡散作用によって鳥の巣の生成を抑制し、通気性を向上させることができる。また、FeOが5質量%以上の第2分離物を塩基性フラックスと共に供給した場合、塩基性フラックスの融点が下がるため、フラックスによる鳥の巣への同化・滓化を促進でき、鳥の巣の生成を抑制することができる。一方、FeOが5質量%未満の場合、上述したような同化・滓化作用を十分に得ることができない。なお、FeOは、滴定法による化学分析で求めた値である。
金属鉄が1質量%以下で且つ粒鉄混入率が0.5%以下である場合、第2分離物を粉砕するときに粉砕し易く、粉砕を連続して続けることができる。また、第2分離物を羽口7に向けて搬送するにあたって、第2分離物を通す配管の閉鎖を防止することができる。なお、粒鉄混入率とは、金属鉄のうち10μm以上の鉄の質量の割合のことである。
上述したように、第2分離物は、鳥の巣に対して浸潤作用や拡散作用が大きいため、羽口7への第2分離物の吹き込みにより、鳥の巣の発生を抑制することができる。ここで、第2分離物の効果をより発揮させるためには、十分に第2分離物を羽口7に吹き込む必要がある。具体的には、第2分離物と塩基性フラックスとを混合物を、吹き込み副原料としたとき、第2分離物は、吹き込み副原料(第2分離物+塩基性フラックス)に対して20質量%以上としている。即ち、第2分離物を吹き込む前に、当該第2分離物が吹き込み副原料に対して20質量%以上となるように、第2分離物と塩基性フラックスとの配合比を調整することとしている。
このように、吹き込み副原料に対して第2分離物を20質量%以上とすることにより、短時間で第2分離物の液滴を塩基性フラックスに接触させることができ、塩基性フラックスの溶解、同化・滓化を十分に促進することができる。
吹き込み副原料を羽口7に吹き込むにあたって、吹き込み副原料(第2分離物と塩基性フラックスとの混合物)の粒径(平均粒径)は、10〜1000μmとしている。羽口7に吹き込んだ全ての吹き込み副原料(100%の吹き込み副原料)が鳥の巣に到達することが望ましいが、粒径が10μm未満の場合は、図5に示すように、鳥の巣への吹き込み副原料の到達は100%未満となる。即ち、吹き込み副原料の粒径が10μm未満の場合、炉体内でのガスの気流に乗って飛散し、鳥の巣に到達し難くなる。
一方、吹き込み副原料の粒径が1000μmを超えてしまうと、羽口7に吹き込む吹き込み副原料の反応界面積が少なすぎ、塩基性フラックスの同化の促進や鳥の巣の滓化促進を行ううえでの起点数が不足することになる。また、粒子の有効受熱面積も低下してしまい、昇熱が遅くなる。
以上、第1分離物及び第2分離物を高炉1の操業に用いることによって、転炉スラグ(プリメルト物)を用いて鳥の巣の発生を防止することができ、転炉スラグも有効にリサイクルすることができる。また、第1分離物を、鉄鉱石の一部として装入することにより、鉄鉱石の使用量を下げることが可能となる。
さて、実際の操業では、羽口7〜レースウェイにおいては、第2分離物に含まれるFeOの影響によって吸熱反応が生じ熱不足が発生する。しかしながら、第2分離物の吹き込みと同時に装入原料として第1分離物を供給しているため、銑鉄1トンあたりの被還元酸素量を低下させることができ、操業による熱余裕を確保することができる。
以上まとめると、高炉1の操業方法では、まず、転炉スラグ(金属鉄とFeOを含有するプリメルト物)を、金属鉄を含み且つFeOが10質量%以下である第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下の第2分離物とに分離しておく。そのうえで、吹き込み副原料に対して20質量%以上を含む第2分離物を羽口7に吹き込むと共に、粒径が10〜1000μmとなる副原料を羽口7に吹き込む。第1分離物は、竪型冶金炉の原料として供給(装入)する。
これにより、転炉スラグ(プリメルト物)を用いて鳥の巣の発生を防止することができ、転炉スラグも有効にリサイクルすることができる。
さて、第2分離物及び吹き込み副原料を吹き込むにあたっては、図4(a)や特開2000−239719号公報に開示されているように、羽口7を、入口径及び出口径よりも小さい縮流部13(径小となる縮流部13)を有するものとすることが好ましい。この羽口7を用いれば、レースウェイ10ではコークス粉の発生が少なく、充填層の平均空隙が、図2(a)に示すような従来型羽口7に比較して高く維持されるため、鳥の巣の滴下促進を行う場合、炉芯への通気を従来羽口7使用時のレースウェイ10よりも早く改善して確保しやすく、風圧変動の抑制にも寄与することができる。
表2〜7、本発明の高炉1の操業方法を行った実施例と、本発明とは異なる方法で操業を行った比較例とを示したものである。
まず、実施例及び比較例における実施条件について説明する。
竪型冶金炉は、羽口7本数が25本の高炉1とした。微粉炭比は200kg/tpとし、微粉炭灰分は15%、酸素富化率[送風中の酸素濃度であって空気(酸素濃度21%)からの富化分]は4%とし、高炉1に吹き込む送風温度を1200℃、高炉1に吹き込む空気と酸素の湿度である送風湿度を20g/Nmとした。第1分離物や第2分離物に分離する前のプリメルト物は、転炉スラグとした。表中のプリメルト物のその他の成分は、Al、MgO、MnO、TiO、P、NaO、KOの合計である。
実施例及び比較例では、第2分離物と塩基性フラックスとを合わせた吹き込み副原料を粉砕ミルで粉砕する際、スムーズに粉砕が行うことができたか否かを評価する(粉砕ミルの欄)と共に、粉砕後の混合物(第2分離物+塩基性フラックス)を気流によって配管詰まりもなく輸送できたか否かについて評価を行った(気体輸送の欄)。加えて、実施例及び比較例では、装入物異常降下の発生の有無について評価を行った(装入物異常降下の欄)。なお、装入物異常降下の発生の有無は、高炉1の上部に設けたサウジング(装入物降下検出装置)によって当業者常法通りに行った。また、第2分離物及び塩基性フラックスの羽口7への吹き込みは、ランスによって当業者常法通りに行った。
また、実施例及び比較例では、特開2000−239719号公報で示されている値(通常羽口7での微粉炭吹込み比200kg/銑鉄t)で求められる値を基準値(=1)と
し、この値からどれだけ変化したかを風圧変動量の相対量として求めた。
実施例1〜22では、第1分離物は、金属鉄を含んでいて(第1分離物の金属鉄の欄)、FeOが10質量%以下(第1分離物のFeOの欄)となっている。また、第2分離物は、FeOが5質量%以上(第2分離物のFeOの欄)であり、金属鉄が1質量%以下(第2分離物の金属鉄の欄)であり、粒鉄混入率が0.5%以下である(第2分離物の粒鉄の欄)である。
また、実施例1〜22では、第2分離物を吹き込み副原料に対して20質量%以上(羽口7吹き込み副原料中の配合割合の欄)であり、吹き込み副原料の粒径は10〜1000μm(羽口7吹き込み副原料の粒径の欄)である。なお、この実施例1〜22では、「縮流部を有する羽口7の欄」に示すように、縮流部の羽口7は用いずに吹き込みを行った。その結果、粉砕ミルによる粉砕も連続的に行える(粉砕ミルの欄、「○」)と共に、気流輸送もスムーズに進み(気流輸送の欄、「○」)、装入物異常降下も無かった(装入物異常降下の欄、「○」)。
また、実施例23〜41では、第1分離物、第2分離物、吹き込み副原料の条件は、実施例1〜22とそれぞれ同一条件しつつ、縮流部の羽口7を用いて吹き込みを行った。その結果、粉砕ミルによる粉砕が連続的に行えると共に気流輸送もスムーズであり、装入物異常降下も無かったのに加え、実施例1〜22に比べて風圧変動の相対値を下げることができた。
一方、比較例1〜5では、第2分離物の金属鉄が1質量%を超えたり、粒鉄混入率が0.5%を超えたため、粉砕ミルによる粉砕ができなかったり、気体による輸送がスムーズに行えなかった。
比較例6〜11、19、20では、吹き込み副原料の粒径が10μm未満であったり、粒径が1000μmを超えた。また、比較例12、21では、第1分離物に金属鉄が含まれなかったり、比較例13〜15、22では、第1分離物のFeOが10質量%を超えた。比較例16、23では、第2分離物のFeOが5質量%未満であったり、比較例17、18、24では、吹き込み副原料に対する第2分離物が20質量%未満であった。そのため、比較例6〜24では、装入物異常降下が発生した。
以上、本発明によれば、装入物異常降下を起こすことなく、竪型冶金炉の操業を行うことができると共に、転炉スラグのような金属鉄とFeOを含有するプリメルト物を竪型冶金炉で有効活用することができる。また、縮流部を有する羽口7を併用することにより、風圧変動の相対値を小さくすることができる。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
1 高炉
2 炉体
3 シャフト部
4 ベリー部
5 ボッシュ部
6 炉床部
7 羽口
8 出銑口
10 レースウェイ
11 鳥の巣
12 融着帯

Claims (2)

  1. 高炉を操業するにあたり、
    金属鉄と酸化鉄とを含有するプリメルト物を、金属鉄を含み且つFetOが10質量%以下とされ且つ前記高炉で使用される鉄鉱石に比して酸化度が低くされた第1分離物と、FeOが5質量%以上で金属鉄が1質量%以下であって且つ粒鉄混入率が0.5%以下とされ同化性・滓化性及び粉砕性を向上させた第2分離物とに分離しておき、
    前記第2分離物を羽口に吹き込む吹き込み副原料に対して20質量%以上とすると共に、吹き込み副原料の粒径を10〜1000μmに調整し、調整した吹き込み副原料を羽口に吹き込み、前記第1分離物を装入原料として高炉の上方から供給することを特徴とする高炉の操業方法。
  2. 前記調整した吹き込み副原料を、入口径及び出口径よりも径小とされた縮流部を有する羽口に吹き込むことを特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
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