JP6260206B2 - アナログデジタル変換装置 - Google Patents
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Description
[第1実施形態]
<全体構成>
図1に示すアナログデジタル(AD)変換装置1は、変換実行部10と、フィルタ処理部20と、クロック生成部30とを備える。
このように構成されたAD変換装置1では、図3に示すように、二つのAD変換器11,12は、アナログ入力信号AinをAD変換した結果S1,S2,…を、変換データAD1,AD2として、動作クロックCK1,CK2の1/2半周期毎に交互に出力する。そして、加算器21は、動作クロックCK1の立ち上がりタイミングで、その時点でAD変換器11,12が出力している変換データAD1,AD2を加算し、その加算した結果を加算データMDとして出力する。従って、加算データMDの値は、変換データAD1の値がS1からS3に切り替わるタイミングでS1+S2に切り替わり、以下1周期毎に同様のタイミングでS3+S4,S5+S6…に切り替わる。また、移動和演算器22は、2周期前の加算データMDと1周期前の加算データを加算した結果をAD変換データDoutとして出力する。従って、AD変換データDoutの値は、加算データMDがS3+S4からS5+S6に切り替わるタイミングでS1+S2+S3+S4に切り替わり、以後1周期毎に同様のタイミングで、S3+S4+S5+S6,S5+S6+S7+S8…に切り替わる。
以上説明したように、AD変換装置1によれば、タイムインタリーブにより動作クロックCK1,CK2の2倍のサンプリングレートとなる変換データAD1,AD2を生成し、その変換データAD1,AD2に対してフィルタ処理を施すことによってAD変換データDoutの量子化雑音を低減する、いわゆるノイズシェーピングを行っているため、図16,図17に示した従来装置と同様に、高分解能なAD変換データDoutを得ることができる。
なお、本実施形態では、フィルタ処理部20を、動作クロックCK1に従って動作するように構成したが、図4に示すAD変換装置2のように、動作クロックCK2に従って動作するように構成してもよい。この場合、図5に示すように、フィルタ処理部20の動作が、動作クロックCK1,CK2の1/2周期分だけずれる以外は、AD変換装置1の場合と同様に動作する。
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
これに対し、本実施形態のAD変換装置3では、図6に示すように、クロック生成部30aによって、動作クロックCK1,CK2とは同じ周波数で、かつ、いずれとも位相が異なる動作クロックCK3を生成し、この動作クロックCK3によって、フィルタ処理部20を動作させている。
AD変換装置3によれば、第1実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、これらより早いタイミングでAD変換データDoutを得ることができる。
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
これに対し、本実施形態のAD変換装置4では、図8に示すように、フィルタ処理部20aに、加算器21および移動和演算器22に使用するものと同じ動作クロックCK1に従って、変換データAD1をラッチするDFF23と、同じく動作クロックCK1に従って、変換データAD2をラッチするDFF24とを設け、このDFF23が出力するラッチデータADF1およびDFF24が出力するラッチデータADF2を加算器21に供給するように構成されている。
このように構成されたAD変換装置4では、第1実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、図9に示すように、加算器21での加算対象となる二つのデータADF1,ADF2が同じタイミングで供給されるため、加算器21の動作時間に余裕を持たせることができ、加算器21を容易かつ安価に設計することができる。
なお、本実施形態では、フィルタ処理部20aに動作クロックCK1を供給するように構成したが、第1実施形態の変形例と同様に動作クロックCK2を供給するように構成したり、第2実施形態と同様に、クロック生成部30aが生成する動作クロックCK3を供給するように構成したりしてもよい。
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
このように構成されたAD変換装置5では、図11に示すように、二つのAD変換器11,12は、アナログ入力信号AinをAD変換した結果S1,S2,…を、変換データAD1,AD2として、動作クロックCK1,CK2の1/2半周期毎に交互に出力する。そして、移動和演算器25は、2周期前および1周期前の変換データAD1を加算した結果を演算結果ADD1として出力する。また、移動和演算器26は、2周期前および1周期前の変換データAD2を加算した結果を演算結果ADD2として出力する。従って、演算結果ADD1の値は、変換データAD1がS3からS5に切り替わるタイミングでS1+S3に切り替わり、以後1周期毎にS3+S5,S5+S7…に切り替わる。また、演算結果ADD2の値は、変換データAD2がS4からS6に切り替わるタイミングでS2+S4に切り替わり、以後1周期毎にS4+S6,S6+S8に切り替わる。また、加算器27は、クロックCK1の立ち上がりタイミングで、その時点で移動和演算器25,26が出力している演算結果ADD1,ADD2を加算し、その加算した結果をAD変換データDoutとして出力する。従って、AD変換データDoutは、変換データAD1がS5からS7に切り替わるタイミングで、S1+S2+S3+S4に切り替わり、以後、1周期毎に、S3+S4+S5+S6,S5+S6+S7+S8…に切り替わる。
以上説明したように、AD変換装置5によれば、タイムインタリーブにより動作クロックCK1,CK2の2倍のサンプリングレートとなる変換データAD1,AD2を生成し、その変換データAD1,AD2に対してフィルタ処理を施すことによってAD変換データDoutの量子化雑音を低減する、いわゆるノイズシェーピングを行っているため、高分解能なAD変換データDoutを得ることができる。
なお、本実施形態では、加算器27を、動作クロックCK1に従って動作するように構成したが、動作クロックCK2に従って動作するように構成してもよい。
第5実施形態は、基本的な構成は第4実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
これに対し、本実施形態のAD変換装置6では、図12に示すように、クロック生成部30aによって、動作クロックCK1,CK2とは同じ周波数で、かつ、いずれとも位相が異なる動作クロックCK3を生成し、この動作クロックCK3によって、加算器27を動作させている。
AD変換装置3によれば、第4実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、これらより早いタイミングでAD変換データDoutを得ることができる。
第6実施形態は、基本的な構成は第4実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
これに対し、本実施形態のAD変換装置7では、図14に示すように、フィルタ処理部20cに、加算器27に使用するものと同じ動作クロックCK1に従って、演算結果ADD1をラッチするDFF23aと、同じく動作クロックCK1に従って、演算結果ADD2をラッチするDFF24aとを設け、このDFF23aが出力するラッチデータADF1およびDFF24aが出力するラッチデータADF2を加算器27に供給するように構成されている。
このように構成されたAD変換装置7では、第4実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、加算器27での加算対象となる二つのデータADF1,ADF2が同じタイミングで供給されるため、加算器27の動作時間に余裕を持たせることができ、加算器27を容易かつ安価に設計することができる。
なお、本実施形態では、DFF23a,24a、加算器27を動作クロックCK1で動作させるように構成したが、動作クロックCK2や、クロック生成部30aが生成する動作クロックCK3で動作させるように構成してもよい。
第7実施形態は、基本的な構成は第4実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
これに対し、本実施形態のAD変換装置8では、図15に示すように、フィルタ処理部20dに、動作クロックCK1に従って、変換データAD1をラッチするDFF23bと、同じく動作クロックCK1に従って、変換データAD2をラッチするDFF24bとを設け、このDFF23bが出力するラッチデータADF1を移動和演算器25に供給し、DFF24bが出力するラッチデータADF2を移動和演算器26に供給すると共に、移動和演算器26は、フィルタ処理部20dを構成せる他の部位と同様に動作クロックCK1に従って動作するように構成されている。
このように構成されたAD変換装置8では、第4実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、加算器27での加算対象となる二つのデータADD1,ADD2が同じタイミングで供給されるため、第6実施形態と同様に、加算器27の動作時間に余裕を持たせることができ、加算器27を容易かつ安価に設計することができる。
なお、本実施形態では、フィルタ処理部20dを動作クロックCK1で動作させるように構成したが、動作クロックCK2や、クロック生成部30aが生成する動作クロックCK3で動作させるように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2)本発明の各構成要素は概念的なものであり、上記実施形態に限定されない。例えば、一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
Claims (5)
- 同じ周波数の動作クロックに従って動作するm個のアナログデジタル変換器を、前記動作クロックの1/m周期分ずつ位相をずらして動作させることによって、前記動作クロックの1周期当たりm個の変換データを生成する変換実行部(10)と、
前記変換実行部で生成された変換データに基づき、前記動作クロックの1周期当たり1個のAD変換データを生成するフィルタ処理部(20b,20c,20d)と、
を備え、
前記フィルタ処理部は、
前記動作クロックの1周期毎に、前記変換実行部を構成する前記アナログデジタル変換器のそれぞれについて、該アナログデジタル変換器の出力n個分の移動和を求めるm個の移動和演算器(25,26)と、
前記動作クロックの1周期毎に、該動作クロックの1周期の間に生成されるm個の前記移動和の加算値を求め、該加算値を前記AD変換データとして出力する加算器(27)と、
を備えることを特徴とするアナログデジタル変換装置。 - 前記フィルタ処理部(20c)は、
前記動作クロックの1周期毎に、該動作クロックの1周期の間に生成されるm個の前記移動和を同じタイミングでラッチするm個のラッチ回路(23a,24a)を備え、
前記加算器は、前記ラッチ回路にラッチされたデータに従って前記加算値を求めることを特徴とする請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。 - 前記移動和演算器を動作させるクロックとして、前記移動和の算出対象となる前記変換データの供給元となる前記アナログデジタル変換器と同じ動作クロックを用い、
前記移動和演算器より後段を動作させるクロックとして、前記変換実行部で使用するm種類の前記動作クロックのうちいずれか一つを用いることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載のアナログデジタル変換装置。 - 前記フィルタ処理部(20d)は、
前記動作クロックの1周期毎に、該動作クロックの1周期の間に生成されるm個のAD変換データを同じタイミングでラッチするm個のラッチ回路(23b,24b)を備え、
前記移動和演算器は、前記ラッチ回路にラッチされたデータに従って前記移動和を求めることを特徴とする請求項1に記載のアナログデジタル変換装置。 - 前記フィルタ処理部を動作させるクロックとして、前記変換実行部で使用するm種類の前記動作クロックのうちいずれか一つを用いることを特徴とする請求項4に記載のアナログデジタル変換装置。
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