JP6259922B2 - 半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法 - Google Patents

半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法 Download PDF

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Description

本発明は、指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法およびシステムに関する。
一般的に、眼用レンズは2つの対向反射面を有し、眼の機能を支援するために眼鏡フレーム内に眼に近接して装着される。レンズ装着者の眼用レンズを製造する1つの既存の方法では、半完成眼用レンズが最初に片側のみに仕上げ面を備えてレンズ製造者により製造される。半完成眼用レンズの反対側の面は、例えば、処方箋(Rx)ラボにおいてレンズ装着者の処方箋に合うように、かつ完成眼用レンズを形成するようにさらに研削および研磨することにより、その後仕上げられる。レンズ装着者の眼処方箋(Rxスクリプト)は、レンズ装着者の視界内の異常を補正するために試験者により決定された(通常は偏心だけでなく、球、円柱、加入度およびプリズム屈折力を含む)式であることが当業者に理解される。
上記の既存の半完成眼用レンズに関して、一例では、Rxラボは、試験者からレンズ装着者(例えば球、円柱、加入度およびプリズム屈折力データ)の処方箋データを受け取り、レンズ装着者の処方箋に合うレンズを製造するためにさらに研削および研磨するための半完成眼用レンズの組内の1つを選択する。半完成眼用レンズの組は指定屈折率(例えば1.67)を有する指定レンズ材料で製作され、レンズのそれぞれは、ほぼすべての眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲のうちの1つを含む所定の幾何学形状を有する。半完成眼用レンズ上の基本曲は、研削および研磨された後に第2の側(例えば、装着者の眼に面する後面)の曲と組み合わせられると所望のレンズ屈折力を生ずる第1の側の曲(例えば前面)の面屈折力を与える。第1および/または第2の側の曲は球面、非球面および/または累進面であり得ることを当業者は理解する。組内のレンズの所定幾何学形状は様々な指定屈折率に応じて異なり、例えば1.67の屈折率を有するレンズは1.6の屈折率を有するものより薄いことも理解される。基本曲はレンズの最終的に仕上げられる他の面と組み合わせられると所望レンズ屈折力を生じる半完成レンズの仕上げ面の面屈折力であることも理解される。したがって、例えば、レンズ製造者は、Rxラボがほぼすべての可能な処方箋の完成レンズを形成するように、それぞれが異なる基本曲を有する半完成眼用レンズの組(例えば13)を製造する。したがって、特に「フリーフォーム(Freeform)」使用のための半完成レンズの組(当該技術分野において時にブランク(blank)またはパック(puck)と呼ばれる)内のそれぞれは好適な完成レンズを製造するために装着者および/またはフレームデータの一部分を満足することができなければならない。「フリーフォーム」は、規定の方法で半完成眼用レンズをカットすることにより半完成眼用レンズから大部分の曲構成を生成し得るレンズ製造工程を指す。「フリーフォーム」工程は、従来のレンズ製造工程よりさらに高度化されており、例えばレンズを伝統的に研削するよりもむしろレンズをカットするためにCNC機械により制御された刃部(cutting point)を採用することが当業者により理解される。その結果、「フリーフォーム」工程は、これらに限定しないが、球屈折力、円柱屈折力、およびこれらの組合せの加入度屈折力を含むさらに複雑な面を製造することができる。レンズ面の複雑性はレンズ面の製造困難性に関係することが理解される。
説明したように、既存の例示的な半完成眼用レンズの組内の各レンズの幾何学形状は、生成される各基本曲へ広汎な範囲の眼用レンズ処方箋が割り当てられ得る(例えば、通常、6ジオプタの円柱屈折力を越えない)ように決定される。レンズの幾何学形状はその直径と厚さを含むことが理解される。したがって、組内の各レンズは、基本曲のそれぞれへ割り当てられるほぼすべての処方箋の製造を可能にするために厚さおよび直径が十分に大きい幾何学形状を有するように設計される。したがって、すべての処方箋(一般的処方箋の基準(norm)から大きく離れたいくつかの稀な処方箋を含む)およびフレームサイズに合うように厚い大直径半完成レンズが製造される。したがって、このような厚く大きい半完成レンズを必要としない一般的処方箋については、著しいレンズ材料浪費である。極異常(extreme outlier)Rxスクリプト(臨床的に稀)は、非常に大きい特注パック部品を使用する特別なケースとして生成され、「標準範囲母集団(standard range population)」(すなわち、ほぼすべての眼用レンズ処方箋)の一部と見なされない。
したがって、本発明の目的は、例えばレンズ材料浪費を最小限にするために半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法を提供することである。
本発明の概要へ移る前に、本発明の背景の論述は本発明の文脈を説明するために含まれることが理解される。参照される材料のいかなるものも公開済みまたは公知であるか、またはオーストラリアもしくはその他の国における一般的知識の一部であることを認めるものではない。
本発明は、指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法を提供する。組内の半完成眼用レンズのそれぞれが、眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有する。本方法は、
複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを電子的に提供する工程と、
半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を電子的に決定する工程と、
半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを電子的に提供する工程と、
組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部と制約とを使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を電子的に決定する工程と、
1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを電子的に出力する工程と
を含む。
通常、最適化は、有利には、製造制約の影響を受ける費用を最小限にすることを含む。したがって、例えば、最適化は、半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化することによって、レンズ材料の使用を最小限にすることにより費用を最小限にすることを含む。それにもかかわらず、最適化はまた、例えば運送料を最小限にすることと、浪費および環境へのその影響を最小限にすることとを含み得ることが理解される。
好ましくは、最適化は、遺伝的アルゴリズム(genetic algorithm)などの進化アルゴリズム(evolutionary algorithm)を使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化することを含む。進化アルゴリズムは、問題に対する最適解を見つけるために生殖、突然変異、遺伝子組み換えおよび/または淘汰などの生物進化の側面に基づく遺伝的母集団ベース最適化アルゴリズム(genetic population based optimisation algorithm)であることが当業者により理解される。進化アルゴリズムは、これらの進化的側面に起因する多くの点で、他の例えば古典的最適化アルゴリズムとは異なることも理解される。第1に、進化アルゴリズムは、変数の無作為抽出に起因する同じ変数によるアルゴリズムの異なる実行毎に異なる解をもたらし得る非決定性アルゴリズム(nondeterministic algorithm)である。第2に、進化アルゴリズムは、これまでに発見された単一最良解を単に維持するよりもむしろ候補解の母集団を生成する。第3に、進化アルゴリズムは、新しい候補解をもたらすために候補解の現在の母集団のメンバ内にランダムな変化または突然変異(例えば、進化におけるDNA突然変異に基づく)を定期的になす。第4に、進化アルゴリズムは、新しい候補解を生成するために(例えば、進化における有性生殖に基づき)既存候補解の要素を組み合わせようとする。最後に、進化アルゴリズムは、候補解母集団の「最適」メンバが生き残り「最不適」メンバが抹消される(例えば、進化における自然淘汰に基づき)選択工程を行う。この場合、生存のための「適格性」の程度は、例えばアルゴリズムに適用される制約が満たされるレベルに基づき指定され得る。
好ましくは、本方法は、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を決定する工程をさらに含む。すなわち、組内の各基本曲レンズに対し、本方法は、その基本曲を有するレンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定し、次にこれらの最終幾何学形状のそれぞれに対応する処方箋のうちの一部を決定する。一実施形態では、本方法はさらに、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの最終幾何学形状の各1つに対応する処方箋のうちの一部を使用して、これらの最終幾何学形状を繰り返し最適化する。すなわち、基本曲毎に、本方法は、その基本曲を有するレンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定し、次に基本曲毎に最適最終幾何学形状を導出するためにこれらの最終幾何学形状を繰り返し最適化する。したがって、本方法を使用して、半完成眼用レンズの初期組内の1つまたは複数のレンズ(それぞれが異なる基本曲と初期幾何学形状とを有する)は、これらの初期レンズのそれぞれの1つまたは複数の最終幾何学形状を導出するために最適化される。したがって、半完成眼用レンズの導出最終幾何学形状は、作製されると、ほぼすべての眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズを製造することに付随する製造費を一括して低減することになる。
説明したように、遺伝的アルゴリズムは、自然界に見られる遺伝的繁殖の側面を模擬するものであり、製造制約などの外的制約を受ける最適化問題を解決するのに特に適する。このような製造制約は、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの指定レンズ材料の体積だけでなく、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの基本曲の異なる幾何学形状当たりの費用、指定レンズ材料の費用、および半完成眼用レンズの最小厚さのうちの1つまたは複数を含む。さらに、異なる材料当たりの費用があり、レンズ材料としては、CR−39(登録商標)として知られたアリルジグリコールカーボネート単量体などのプラスチック、MR−7(商標)およびMR−8(商標)などのティオウレタン、およびポリカーボネートが挙げられる。他の制約は、レンズ中心厚さ、レンズ端厚さ、レンズ直径、レンズ後面/前面半径、レンズ前面/後面サジタル(sagittal)値、レンズ密度および球状ギャップ体積を含む。球状ギャップ体積は同軸円柱容器を囲む前球面と後球面とを有する半完成眼用レンズの体積に対応することを当業者は理解する。半完成眼用レンズは円柱容器に対する非球面および/または非同軸球中心を有し得ることも理解される。半完成レンズが球面を有する場合、レンズの体積は、前面の球状キャップ(すなわち面によりスライスされた球)+キャップの平坦面から延びる円柱の体積−後面の球状キャップの体積により構成される。前面および後面の両方の球の中心は円柱の軸上に配置される。
さらに、制約を示すデータは上記最小値(すなわち下限)に加えて上限を示すデータを含み得る。すなわち、例えば、制約データは例えば半完成眼用レンズの最小中心厚さとレンズの最大中心厚さとの両方を含む。
基本曲の異なる幾何学形状当たりの費用は、例えば、様々な幾何学形状を有するレンズを成型するために様々なダイを製作する費用を含むことも当業者は理解する。様々な幾何学形状の製造可能性に関係する費用に加えて、倉庫保管複雑性の増加(例えばSKU増殖)の費用もまた存在する。また、論述したように、半完成レンズは、さらなる研削および研磨により完成され、したがって最小中心厚さを必要とする。使用中、例えば、レンズ厚さが余りに薄ければ、眼鏡レンズを製造する(すなわちレンズを仕上げる)「フリーフォーム」工程中に歪みが発生し得る。ここで、「フリーフォーム」工程は、限定しないが特にレンズが累進レンズである場合に眼用レンズ業界により使用されるレンズをカットするためのCNC技術である。実際、例えば、様々なレンズ材料の経験的試験を通して、最小厚さは最適化方法の制約として決定される。また、一実施形態では、基本曲の異なる幾何学形状当たりの上述の費用は、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの基本曲の異なる直径当たりの費用および/または組内の半完成眼用レンズのそれぞれの異なる後面曲当たりの費用を含む。
好ましくは、処方箋データは、レンズの球屈折力と円柱屈折力とを含むデータを含む。加えて、処方箋データはまた、軸データだけでなく、加入度屈折力、プリズム屈折力、フレーム形状および偏心データなどのデータ(例えばRxスクリプトデータ)を含み得る。軸データは、レンズの処方円柱屈折力の方位角を示すデータに関係する。一実施形態では、フレーム形状および偏心データは、半完成眼用レンズの最小直径および最小厚さの製造制約を決定するために使用される。加えて、別の実施形態では、初期幾何学形状と1つまたは複数の最終幾何学形状とは直径を含み、本方法はさらに、フレーム形状および偏心データを使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた直径を最適化する工程を含む。したがって、本方法は、有利には、例えばいくつかのより一般的な球および円柱屈折力レンズ処方箋に関係する組内の幾何学形状を最適化する。
説明したように、半完成レンズの組内の各レンズは、特定の基本曲に対して決定されたフレーム処方箋の範囲のレンズを製造するのに十分に大きい初期幾何学形状を有する。初期幾何学形状と最終幾何学形状との両方を含むレンズの幾何学形状は、一実施形態では厚さ(中心厚さおよび端厚さ)、直径、前面曲率半径、および後面曲率半径を含む。前面および後面曲率半径は、レンズの前面と後面との曲率を通常はミリメートルで表す。したがって、レンズの1つまたは複数の最適化された最終幾何学形状は、レンズ材料の使用(特に、より一般的な処方箋の)を最小限にするために、基本曲当たりのこれらのパラメータのうちの1つまたは複数が小さい。すなわち、好ましくは、本方法は、そのレンズにおいて使用されるレンズ材料の体積を低減するためにレンズの組内のより一般的なレンズの幾何学形状を最適化し、これによりRxラボにより浪費される材料の体積を低減する。有意な計算結果を得るため、統計的に有意となるのに十分に大きいRxスクリプトデータの代表的サンプルが必要であることが理解される。一例では、処方箋データは例えば60,000のRxスクリプト母集団から採取される。
すなわち、一例では、最適化法は、Rxスクリプト毎に最小幾何学形状を決定し、次に、製造制約を最適化工程へ加える前にRxスクリプト毎に最小レンズ幾何学形状を決定する。次に、本方法は、材料使用を最小限にするために、必要グループに量子化されるレンズの組の最終幾何学形状を決定する。
例えば、本方法は、半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の球屈折力および円柱屈折力のうちの一部分を決定する工程を含む。次に、本方法は、基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の球屈折力および円柱屈折力のうちの一部分を使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化する。別の例では、本方法は加えて(または代替的に)、半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の加入度屈折力およびプリズム屈折力のうちの一部分を決定する工程を含み、基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の加入度屈折力およびプリズム屈折力のうちの一部分を使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化する。したがって、多くの一般的処方箋を包含する組内の初期幾何学形状を有する半完成レンズに関し、本方法は、そのレンズが例えば2つの小さい幾何学形状と1つの大きいレンズ幾何学形状とを有するように最適幾何学形状を決定する。この最終幾何学形状の組み合わせは、Rxラボにより生成されるすべての処方箋を可能にするが、著しく少ないレンズ材料を必要とする。この利点は、例えば、費用を低減するための製造中の材料節約、輸送費を低減するためのより軽い全重量、および環境浪費を最小限にするためにRxラボにおける少ない廃棄物除去を含む。したがって、最適化された最終幾何学形状は、著しい材料節約を可能にするのに十分小さく、Rxスクリプトの大部分が処理され得るように十分に大きい。
本発明はまた、指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化するためのシステムを提供する。組内の半完成眼用レンズのそれぞれが、眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有する。本システムは、
複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを提供するように構成された提供モジュールであって、さらに、半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを提供するように構成された提供モジュールと、
半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を決定するように構成された処理モジュールであって、さらに、組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部と制約とを使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定するように構成された最適化モジュールを含む、処理モジュールと、
1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを出力するように構成された出力モジュールと
を含む。
本発明の別の態様によると、本発明は、上記方法を実施することにより決定される1つまたは複数の最終幾何学形状を含む最適化された幾何学形状を有する指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズを提供する。
別の態様では、本発明は、実行されると上記方法を実施するコンピュータプログラムコードを提供し、また上記コンピュータプログラムコードを含む有形コンピュータ可読媒体を提供する。さらに別の態様によると、本発明は、上記プログラムコード、または上記コンピュータプログラムコードの実行により決定される1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータのいずれかを含むデータ信号を提供する。
具体的には、本発明は、指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法を実施するようにサーバを構成するのに使用可能なコンピュータプログラムコードを提供する。組内の半完成眼用レンズのそれぞれが、眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有する。サーバは、
複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを提供し、
半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を決定し、
半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを提供し、
組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部と制約とを使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定し、および
1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを出力する
ように構成される。
処理モジュールは、好ましくはさらに、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を決定するように構成される。最適化モジュールは、好ましくはさらに、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を使用して、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズのこれらの最終幾何学形状を繰り返し最適化するように構成される。
説明したように、処方箋データは球屈折力と円柱屈折力とを含み得、処理モジュールはさらに、半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の球屈折力および円柱屈折力のうちの一部分を決定するように構成され得る。
さらに、最適化モジュールは、基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の球屈折力および円柱屈折力のうちの一部分を使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化するように構成され得る。さらに、処方箋データは加入度屈折力とプリズム屈折力とを含み得、処理モジュールはさらに、半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の加入度屈折力およびプリズム屈折力のうちの一部分を決定するように構成され、最適化モジュールはさらに、基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋の加入度屈折力およびプリズム屈折力のうちの一部分を使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化するように構成され得る。
初期幾何学形状と1つまたは複数の最終幾何学形状とは直径を含み得、最適化モジュールはさらに、処方箋データ内のフレーム形状および偏心データを使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた直径を最適化するように構成され得る。
制約は、組内の半完成眼用レンズの指定レンズ材料の体積を含み得、最適化モジュールは、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの指定レンズ材料の体積を最小限にするために、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化するようにさらに構成され得る。
本発明の実施形態について、一例として、以下の添付図面を参照し次に説明する。
本発明の実施形態の概要図である。 本発明の実施形態の別の概要図である。 本発明の一実施形態による組内の半完成眼用レンズの基本曲当たりの処方箋データ分布を一例として示す。 本発明の一実施形態による組内の半完成眼用レンズの基本曲当たりの処方箋データ分布と最適化された最終幾何学形状からのレンズ材料節約とを別の一例として示す。 本発明の実施形態による半完成眼用レンズの様々な幾何学形状を示す。 本発明の一実施形態による半完成眼用レンズの幾何学形状の計算の例を示す。 本発明の実施形態の流れ図である。
一実施形態によると、図1に示すように指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化するためのシステム10が提供される。説明したように、組内の半完成眼用レンズのそれぞれが、ほぼすべての眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有する。眼用レンズ処方箋を参照して本明細書で使用される場合の用語「ほぼすべて」は、眼用レンズ処方箋を有する全母集団に好適な眼用レンズ処方箋のうちの指定割合を指すことを当業者は理解する。例えば、「ほぼすべて」の眼用レンズ処方箋は、眼用レンズ装着者の全母集団に好適な眼用レンズ処方箋の約99.99%を指す。したがって、ほぼすべての眼用レンズ処方箋の範囲外にある極めて稀な眼科レンズ処方箋の完成眼用レンズ(例えば、レンズ装着者の母集団の約0.01%未満に存在するいくつかの処方箋の「専用」レンズ)は上記半完成眼用レンズの組から製造されない。
システム10は、最適化を実施する多くのモジュールを実施するためのプロセッサ12を含む。モジュールは、複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを提供するように構成された提供モジュール14と、半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を決定するように構成された処理モジュール16とを含む。提供モジュール14はさらに、半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを提供するように構成される。一実施形態では、提供モジュール14は、プロセッサ12とデータ通信中にサーバから処方箋データおよび製造データを受信する。いずれにしても、処理モジュール16はさらに、必要とされる材料の全体積が最小化されるように、かつ製造制約として本明細書に記載されるすべての入力制約に従う半完成眼用レンズのそれぞれのすべての入力された初期に定められた幾何学形状が、潜在的半完成眼用レンズの最適幾何学形状範囲に入るように、所与の潜在的半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化することにより、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定するように構成された最適化モジュール18を含む。さらに、プロセッサ12は、1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを出力するように構成された出力モジュール20を含む。
加えて、処理モジュール16はさらに、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を決定するように構成される。最適化モジュール18はさらに、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの最終幾何学形状の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を使用して、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズのこれらの最終幾何学形状を繰り返し最適化するように構成される。したがって、最適化モジュール18は最適化された最終幾何学形状を導出し、出力モジュール20は最適化された最終幾何学形状を示すデータを出力するように構成される。
図2に示す組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化するためのシステム22の別の実施形態では、プロセッサ12は好適なデータリンク26によりインターネットなどのネットワーク28上でアクセス可能なサーバ24上に存在する。したがって、サーバ24は任意数の接続された計算装置(図示せず)を有するネットワーク28上でデータを送受信する。サーバ24はまた、プロセッサ12に加え、1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを生成するためにモジュールに最適化を行わせる命令を格納するためのメモリ30を含む。したがって、上記実施形態では、サーバ24上の提供モジュール14は、複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを、例えばネットワーク28へ接続された他のサーバから、および半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを、例えばネットワーク28へ接続されたレンズ設計者の計算装置から受信する(または既に格納し得る)。さらに、モジュールは1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを生成するためにサーバ24上で最適化を行い、このデータは例えばネットワーク28へ接続されたレンズ設計者の計算装置へ出力される。この実施形態では、システム22は、上記Rxラボにより浪費されるより少ないレンズ材料でほぼすべての眼用レンズ処方箋の製造を依然として可能にする幾何学形状を有する、新しい半完成眼用レンズの組を製作するために、組内の半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する。
したがって、使用中、例えば、レンズ設計者の計算装置は、複数の眼用レンズ装着者からの眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを照合または取得する。一実施形態では、レンズ設計者の計算装置は、分布解析が行われるように多くの異なる視力検査医および眼科医から処方箋データを受信する多くの異なるRxラボからの大母集団のRxスクリプトデータを長期にわたって照合する。説明したように、処方箋は、レンズ装着者の視界の異常を補正するとともに球屈折力および円柱屈折力情報を含むように、視力検査医または眼科医により決定される。したがって、分析のためのRxスクリプトデータの母集団は、所望母集団の最適化された半完成眼用レンズの組を製造するようにグローバルであってもよく、または局地化されてもよい(例えば、母集団データはコーカサス人レンズ装着者に限定され得る)ことが理解される。
図3は、x軸上に球屈折力、y軸上に円柱屈折力を有する所与の母集団の処方箋データの照合の例を示す。ここでは、濃い陰影領域により、高球屈折力および円柱屈折力よりむしろ低球屈折力および円柱屈折力を有する処方箋を有する高密度の母集団が存在することが示される。実際、例えば球屈折力0.00および円柱屈折力1.00の処方箋周囲の濃い陰影領域は、例えば球屈折力8.00および円柱屈折力−4.00の処方箋よりも約1000:1だけより一般的である。様々な基本曲を有する指定レンズ材料の半完成眼用レンズの組(例えば1.6または1.67の屈折率を有する)が実際にはレンズ処方箋の全範囲を包含することも図3に示される。すなわち、半完成レンズの組は、その範囲を包含するために多くの異なる基本曲を含むレンズ毎の初期に定められた幾何学形状を有する。基本曲描写A〜M(C1〜I1とE2〜G2とを含む)は、純粋に説明の目的のためのものであって、必ずしも実際の描写を表さないことを当業者は認識する。これらの描写は、例えば加入度屈折力、プリズム屈折力、偏心および直径要件などの追加パラメータに基づき得る。
説明したように、「フリーフォーム」製造において使用される半完成眼用レンズは、当該技術分野では「パック」と一般的に呼ばれる。したがって、用語「半完成眼用レンズ」は本明細書では単にパックと以降呼ばれる。用語「パック」は用語「半完成眼用レンズ」と同じ前面設計(例えば、球状、非球状、および累進)範囲を包含することを当業者は理解する。
図3に示す例では、処方箋のすべてをほぼ包含するように決定されたパックの組内にはパックA〜Mの13の異なる所定の基本曲が存在する。これらの基本曲は既存基本曲選択チャートを使用して決定され得、上記例では、基本曲は球屈折力の約1ジオプタ間隔で決定される。例えば、球屈折力8.00および円柱屈折力−4.00より高い屈折力を必要とする処方箋が存在し得るが、これらの処方箋は極めて稀であり、パックの組により包含されるように意図されていないことを当業者は理解する。これらの稀な処方箋は、最適化パック手法(optimised puck approach)にとって重要ではない極めて少量製作される非常に大きい特殊目的パックを使用して作製されるであろう。
使用中、パックA〜Mの組内のレンズの幾何学形状を最適化しようとする設計者は、照合された処方箋データをサーバ24に利用可能にするために自らの計算装置を使用する。サーバ24の提供モジュール14はデータを受信し、サーバ24の処理モジュール12は、組内のパックA〜Mのそれぞれに対応するレンズ処方箋のうちの一部を決定する。この工程はまた、例えば照合された処方箋データをホスティングするサーバにおいても行われ得ることを当業者は理解する。いずれにしても、レンズ処方箋のうちの一部は図3では陰影により示され、例えばパックE、F、Gは、他の基本曲を有するパックより著しく多いRxスクリプトを有する。
自らの計算装置を使用する設計者はまた、パックの組の製造に影響を与える選択された制約を示す製造データを提供する。すなわち、設計者は、自らの計算装置を使用して、基本曲当たりのパックの数を含む所望の実際的製造制約を識別および決定する。すなわち、この制約は、基本曲当たりの異なる幾何学形状のパックを製造する費用と利便性とに関係する。この制約無しに、最適化工程はレンズ材料節約を最大化するために基本曲毎に多数の最終パック幾何学形状を決定するであろうことが理解される。したがって、基本曲当たりのパックの数は、様々な最終パック幾何学形状の数(例えば、製造すべき様々なSKUの数)と達成される材料節約との間の実際的バランスを図るように制約される。図3に示すように、いくつかの基本曲は極低母集団のRxスクリプト(例えば極めて高いRxスクリプト)を有し、したがって複数のパックは、いくつかの可能な節約を示す一方で、製造費および複雑性の増加のために非実用的である。基本曲当たり2つ以上の最終幾何学形状のパックは、大きいRxスクリプト割合を有する基本曲に対して決定され、したがって材料節約を実現できるようにする。使用中、例えば、設計者は、製造すべき基本曲当たり異なる幾何学形状のパックの最大数が3となるように選択する。加えて、設計者は、複数パックが製造費および複雑性のために非実用的であるため、製造すべき極低母集団のRxスクリプト(例えば基本曲A)を有する基本曲を有するパックの単一幾何学形状を選択し、したがって、材料節約は、その費用効率が高くないがそれにもかかわらず妨げられない。
自らの計算装置を使用する設計者はまた、歪み無しにRxラボによるパックからの完成眼用レンズの製造を可能にするための基本曲当たりのパックの最小厚さを決定する。特に、設計者は、自らの計算装置を使用して、その後のRx処理工程中の屈曲を回避するために必要なパックの基本曲当たりの最小中心厚さを決定する。この制約無しに、最適化工程は、その後の仕上げ工程中に歪みを導入し得る過度に低い中心厚さ値を有する解をもたらし得ることが理解される。すなわち、大きい材料節約を示す一方で、このような薄いパックのRxラボにおける実際のRx処理は、例えば薄いパックに特徴的な屈曲のために、歪んだレンズまたは公差外レンズを生じるであろう。
さらに、別の実施形態では、基本曲毎の異なる幾何学形状当たりの費用は、基本曲当たりのパックの異なる直径当たりの費用を含む。この製造制約は、母集団内のレンズ装着者のフレームデータを含む照合された処方箋データから、自らの計算装置を使用する設計者によって決定される。また、別の実施形態では、処方箋データは偏心データを含む。例えば、処方箋データは、フレーム形状情報(例えば、ラップアラウンドレンズのフレーム形状)、レンズの顧客規定直径、および実際のRx処理工程中のレンズの「扱い」のためのRxラボ規定直径を含む。フレーム形状情報は、フレームに合わせられることになる完成レンズの形状に関する情報を含み、レンズの「扱い」は、例えばRx処理中に半完成レンズを研削および研磨する工程を含むことを当業者は理解する。また、偏心データは、Rx処理工程後のパックの幾何学的中心に対し完成レンズの光学的中心がどこにあるかに関する情報を含む。この制約無しに、最適化工程は、大きい材料節約を可能にするが不当な製造費を追加する大きい範囲の様々な直径要件を有する解を生じ得ることが理解される。したがって、自らの計算装置を使用する設計者は、多くの異なる直径選択を少数の異なる直径へ量子化し、これにより材料節約の大部分を保持する一方で実際的製造解決策を提供する。例えば、設計者は、自らの計算装置を使用して、基本曲当たりのパックの異なる直径の最大数が2となるように選択する。さらに、異なる厚さのパックが同じダイ(ならびに鋳型およびガスケット)を使用して成型され得る一方で、異なる直径パックには異なるダイが必要とされることを当業者は理解する。したがって、製造費は、異なる厚さを有するパックを製造するよりも、異なる直径パックを製造する方が高い。逆に、使用される製造方法がこの制約を有しなければ、直径パラメータは最適化計算毎により自由に変更することができる。
加えて、基本曲毎の異なる幾何学形状当たりの費用は基本曲当たりのパックの異なる後面曲当たりの費用を含む。後面曲は、完成レンズを製作するためにRxラボにより「仕上げられる」眼側曲である。この制約無しに、最適化工程は、最終レンズ形態(装着時)の複雑性と変形性(variants)とのために極広範囲の後面曲要件を有する解をもたらし得ることが理解される。しかし、実際的パック製造観点から、最適化パック幾何学形状解のための限定数の後面曲解が、自らの計算装置を使用する設計者により選択されるべきである。一実施形態では、パックの組は現在の業界基準であるため、球状後面曲を有する。しかし、円筒状部品を有するものなど他の後面曲が使用され得ることが想定される。
使用中、図3に示すパックの組A〜M内のパックの幾何学形状を最適化しようとする設計者は、自らの計算装置を使用して、上記制約を示す製造データをサーバ24に入力する。例えば、レンズ設計者は、決定された制約をネットワーク28に接続される自らの計算装置から入力する。サーバ24の提供モジュール14はデータを受信し、サーバ24の最適化モジュール18は最適化工程を行うことによりパックA〜Mの組のそれぞれの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定する。具体的には、最適化モジュール18は、基本曲当たりの処方箋母集団データと最適化アルゴリズム内の製造データとを使用して、パックの組の基本曲当たりの初期に定められた幾何学形状を最適化することにより最適化工程を行う。一実施形態では、本アルゴリズムは、上に列挙した母集団データおよび制約を使用して、基本曲当たりの最適パック幾何学形状を繰り返し同定する「ソルバー(Solver)」アルゴリズムである。「ソルバー」アルゴリズムは線形および非線形最適化問題を解決するために使用されるアルゴリズムであることを当業者は理解する。「ソルバー」アルゴリズムの例はFrontline Solvers(商標)により提供されるMicrosoft Office Excel(商標)ソルバーツールである。このソルバーツールは最適解を得るために上記タイプの進化論的アルゴリズムを含む進化論的解決法を使用する。
説明したように、最適化アルゴリズムの目的は、限定幾何学形状が利用可能パック内の最低全材料使用を有するパックにより満足されるようにすべての処方箋をほぼ包含するパックの組を提供するために使用されるレンズ材料の全体積を最小化することである。最終解がすべての入力された幾何学形状を満足するようには処方箋の制限幾何学形状を提供しないアルゴリズムの解決策に対して大きいペナルティが導入される。選択論理が限定幾何学形状に合う最低体積を選択するようにパックの最低体積から最高体積までの順番を生成するために、小さいペナルティが導入される。小さいペナルティおよび大きいペナルティは、制約に著しく違反する解を無視するための制約の違反の小さい測度および大きい測度に対応することを当業者は理解する。一例では、同アルゴリズムにおける最小ペナルティと最大ペナルティ間の差は略10000程度である。したがって、例えば、パック直径制約の指定上限および下限から大きく外れたパック直径を有する解には、実行可能な解決策と考えられるその機会を低減するために10000のペナルティが適用される。また、最適化アルゴリズムの目的関数は非線形であり、不連続導関数を有し、整数変数と浮動小数点変数との混合を含むため、最適解を発見するために上記実施形態では遺伝的アルゴリズムソルバーが選択された。
一般的に、遺伝的アルゴリズムでは、最適化工程において同定された各解の可変値は「一系列のビットが入力制約に規定された範囲の値を表す」方法で一系列のビットとしてデジタル化される。これらの解は個別解(individual)と呼ばれる。個別解の集合はその問題に対する様々な可能解を表すために使用される。母集団は、その時点の最良入力解と、規定された限度内の可変値を有する無作為生成された個別解の組とにより初期化される。各解は目的関数に対して試験される。次に、2つの修正が母集団に対してなされる。無作為対の個別解が選択され、ビット系列内の無作為点が選択される。選択されたビット位置の後のビットはクロスオーバと呼ばれる演算中に交換される。これは新しい個別解を生じる。その後、無作為数が選択され、それが規定閾値パラメータを満たせば、個別解内の無作為ビットが突然変異と呼ばれる演算中に変更される。次に、目的関数に対する照合が、その結果の新母集団に対して再び行われ、母集団が所定サイズであるように最低特性(lowest performing)個別解を除去する。この処理は時限が発生するか、またはすべての個別解が十分に同じような目的値を有するかのいずれかまで繰り返される。この場合、この処理は、パックの組内の各パックの1つまたは複数の最終幾何学形状に達するまでパックの異なる提案幾何学形状に対して繰り返される。
図3を参照すると、基本曲E、F、Gを有するパックはそれぞれ、上記製造制約を受ける材料の使用を最小限にするために最終幾何学形状E、E1&E2、F、F1&F2、G、G1&G2を有すべきであると最適化アルゴリズムは判断した。すなわち、パックの組内の3つの最も一般的な基本曲のそれぞれに対して、3つの異なる幾何学形状が最適化パックの組内に作製され、より少ない材料が、これらのパックから完成レンズを製作するRxラボにより浪費されるようにする。また、基本曲C、D、H、Iを有するパックは最終幾何学形状C&C1、D&D1、H&H1、I&I1を有すべきであると最適化アルゴリズムは判断した。すなわち、組内の次に最も一般的な4つの基本曲のそれぞれに対して、2つの異なる幾何学形状がパックの組内に作製される。したがって、この例では、出力モジュール20は、レンズ提供者によるその後の製造のために、設計者へ決定された最終幾何学形状を示すデータを出力する。すなわち、出力モジュール20は、最適化幾何学形状を有するパックの組を形成するために、パックA、B、C&C1、D&D1、E、E1&E2、F、F1&F2、G、G1&G2、H&H1、I&I1、J、K、L、Mを示すデータを設計者へ出力する。最終幾何学形状の組は最適化幾何学形状だけでなくC〜Iの初期幾何学形状も保持して、稀な処方箋がこれらのパックから依然として製造され得るようにすることが理解される。したがって、この例では、最適化工程は、組内に最適には23の最終幾何学形状のパックが存在することを決定する。
図4は、最適化アルゴリズムにより決定されたそれらの最終幾何学形状を有するパックの組の別の例を示す。この例では、節約された材料の体積に基づくパックの組の最終幾何学形状のグラフ34が示される。パックの組はまた、13の基本曲(図4の左端の列に示すように050、130、190、240、340、460、560、690、790、850、950、1080)を有し、基本曲のそれぞれの使用の割合が示される。より一般的な基本曲については、Rxラボは基本曲当たり3つの最適化幾何学形状から選択し得る。余り一般的でないものについては、基本曲当たり2つの最適化幾何学形状が存在し、最も一般的な基本曲については、所望「完成」レンズを製作するために基本曲当たり単一最終幾何学形状のみが存在する。例えば、母集団の22%を有する最も一般的な基本曲340については、最適化アルゴリズムは、使用されしたがって浪費される材料の35%低減を実現する。実際、組内のすべてのパックの幾何学形状を最適化することによる全体材料節約はこの例では35.1%である。
図4では、パックの最適化最終幾何学形状は、基本曲毎に異なる厚さ、直径、前面曲率半径、および/または後面曲率半径を有し得ることも分かる。例えば、基本曲130を有するパックの最適化最終幾何学形状は、73mmの同じ直径であるが異なる厚さおよび異なる後面曲率半径(および後面曲屈折力)を有する2つの幾何学形状である。この場合、10.1mmの中心厚さを有するより厚いパックにはこのようなパックが「完成」レンズを製作するために必要な時間の3.3%のみが必要とされると最適化モジュール18は判断した。したがって、28.5%のレンズ材料節約となるように、5.4mmの中心厚さを有する最適化されたより薄いパックがRxラボによる使用のために配備され得る。別の例では、基本曲950を有するパックの最適化最終幾何学形状は、異なる厚さと異なる後面曲率半径(および後面曲屈折力)だけでなく69および73mmの異なる直径を有する2つの幾何学形状である。このパックについて、より大きい直径パックは「完成」レンズを製作するために必要な時間の23.5%のみが必要とされ、したがって30.1%の材料節約が実現される可能性があると最適化モジュール18は判断した。基本曲から生成されるRxスクリプト(例えばグローバル使用の1%および2%)について、より小さいパックを導入することによりなされるいかなる材料節約も製造の費用に比較して財政的に有益でないと最適化モジュール18が判断することも分かる。したがって、図4に示す例では050、1080の基本曲を有する1つの大きいパックのみが決定された。
さらに、パックの組内で決定されるパックの32の最終幾何学形状が存在し、したがって35.1%材料節約が達成されることが図4に示す例から分かる。1.6の屈折率を有する指定レンズ材料を有するパックの組を使用する別の例では、最適化アルゴリズムがこのパックの組へ適用された後、45.7%の材料節約がある。本方法の入力パラメータのうちの任意のもの(例えば製造制約)を変更することで、異なる割合の使用および節約を有する最適化パックの異なる出力組を生じることが当業者により認識される。
パックの組内のパック36の初期幾何学形状が図5に示される。ここで、パック36の初期幾何学形状からの材料節約は、最適化パック38の厚さを低減することにより、または別の最適化パック40の直径を低減することによりなされ得ることが分かる。すなわち、上記最適化工程を実施することにより、最適化パック38、40は、図内の陰影領域42により示すようにより少ない材料を有する。加えて、厚さと直径との両方のパラメータが同時に調整され得る。
上記例では、最適化工程は、Frontline Solvers(商標)により提供されるMicrosoft Office Excel(商標)ソルバーツールである「ソルバー」アルゴリズムにより行われる。図6は、この「ソルバー」アルゴリズムを使用して得られた最適化パック幾何学形状計算の例のスクリーンショット43を示す。具体的には、「ソルバー」アルゴリズムは、パックの組内の6.4基本曲(例えば図4の640)を有するパックの最終幾何学形状を決定するために使用された。ここでは、本アルゴリズムの目的は、6.4基本曲パックについて所定最終幾何学形状により使用される重量を最小化することであることが分かる。この場合、パックの組内の既存パックは50gを有する。また、所与の期間にわたるRxラボによる使用のために配備されたすべての既存6.4基本曲パックの重量は総計2,042,439gとなった。本アルゴリズムを適用することにより、同じ期間にわたるRxラボによる使用のために配備された最終最適化幾何学形状6.4基本曲パックの重量は1,052,778g(48.5%の軽量化)になる。したがって、本アルゴリズムは、このパックの幾何学形状を最適化する価値があることを、6.4基本曲パックを使用する処方箋のうちの一部の量に基づき判断した。
具体的には、図6は、初期の既存6.4基本曲パック(Existing(1))の幾何学形状と、この6.4基本曲パックに対する3つの提案最終幾何学形のパック(Prop(2)、Prop(3)、Prop(4))とを示す。既存パックは、初期に決定され列AOに列挙された前面径、後面径などの幾何学形状特性を有する。パックの幾何学形状を最適化する「ソルバー」アルゴリズムが適用され、提案最終パックの幾何学形状特性が決定され、図の列AP〜ARに列挙される。また列AT、AUに列挙されるのは、これらの最終幾何学形状を決定するための制約を形成する上限および下限である。ここで、制約は、パック中心厚さ(「PuckCT」)、パック直径(「PuckDia」)、後面半径、パック端厚さ(「PuckET」)、サジタル前面/後面値(「sag前面」/「sag後面」)、「DeltaGascet」、密度、「体積1球状ギャップ」の上限および下限である。したがって、例えば、最適化された6.4基本曲パックの最終幾何学形状の最終パック直径は55〜78の制約付きで示され、したがって、10のパック直径を有する提案パックProp(4)は、この制約範囲内に入れなかったため、6.4基本曲パックの最終幾何学形状のパックの一部分を最終的に形成しない。すなわち、6.4基本曲パックについて、その最終幾何学形状はExisting(1)幾何学形状に加えてProp(2)およびProp(3)幾何学形状を含むことになると本アルゴリズムは列挙された制約を使用して判断した。本アルゴリズムはまた、処方箋の4.5%はExisting(1)パックを必要とし、59.1%はPro(2)パックを使用することができ、36.3%はProp(3)パックを使用することができると判断した。したがって、最適化に従って、今や6.4基本曲パックのすべての処方箋の95.4%は低減された重量パックを使用することができる。
ここで図7を参照すると、指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法44の概要が示される。方法44は、複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを電子的に提供する工程46と、初期に定められた幾何学形状を有する半完成眼用レンズの組内の半完成眼用レンズの複数の基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部を電子的に決定する工程48であって、これにより複数の基本曲はほぼすべての眼用レンズ処方箋の完成眼用レンズの製造を可能にするように決定される、工程と、半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを電子的に提供する工程50と、組内の半完成眼用レンズの基本曲の各1つに対応する眼用レンズ処方箋のうちの一部と制約とを使用して、組内の半完成眼用レンズのそれぞれの初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を電子的に決定する工程52と、1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを電子的に出力する工程54とを含む。
本方法の別の態様はシステム10の上記説明から明らかになる。本方法は、プロセッサにより実行されるとともに多くの方法で(例えば、ディスクまたはメモリなどのコンピュータ可読媒体上に、またはサーバから送信することによるデータ信号として)提供され得るプログラムコードで具現化され得ることを当業者は理解する。
また、半完成眼用レンズの組内の各半完成眼用レンズは眼用レンズ製造技術を使用して指定レンズ材料(例えば1.6の屈折率を有する)から製造され、それらの最終最適化幾何学形状は上述の方法を実施することにより決定されることを当業者は理解する。
最後に、本発明の範囲にも入る本明細書に記載の構成に対する他の変形形態および修正形態が存在し得ることが理解される。

Claims (13)

  1. 指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法(44)であって、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれが、眼用レンズ処方箋が定める完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲面のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有し、前記方法(44)は、
    複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを電子的に提供する工程(46)と、
    前記半完成眼用レンズの組内の前記半完成眼用レンズの前記基本曲面毎に、当該基本曲面を含む幾何学形状を有する前記半完成眼用レンズを用いて製造することができる前記完成眼用レンズを定める眼用レンズ処方箋を示す前記処方箋データのうちの一部を、当該基本曲面に対応する前記処方箋データのうちの一部として電子的に決定する工程(48)と、
    前記半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを電子的に提供する工程(50)と、
    前記組内の前記半完成眼用レンズの前記基本曲面の各1つに対応する前記処方箋データのうちの前記一部と前記制約とを使用して、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれの前記初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を電子的に決定する工程(52)であって、より多数の眼用レンズ処方箋を示す前記処方箋データに対応する前記基本曲面に対して、より多数の前記最終幾何学形状を決定し、前記制約の影響を受ける費用を最小限にするために、前記1つまたは複数の最終幾何学形状を繰り返し最適化して前記基本曲面毎に最適な前記最終幾何学形状を導出する工程と、
    前記1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを電子的に出力する工程(54)と
    を含む、方法(44)。
  2. 前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの前記1つまたは複数の最終幾何学形状の各1つに対応する前記処方箋データのうちの一部を決定する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法(44)。
  3. 前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの前記1つまたは複数の最終幾何学形状の各1つに対応する前記処方箋データのうちの前記一部を使用して、前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの前記1つまたは複数の最終幾何学形状を繰り返し最適化する工程をさらに含む、請求項2に記載の方法(44)。
  4. 前記処方箋データはフレーム形状、偏心、球屈折力、円柱屈折力、加入度屈折力、プリズム屈折力データ、軸データのうちの1つまたは複数を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法(44)。
  5. 前記半完成眼用レンズの前記基本曲面の各1つに対応する前記処方箋データの前記球屈折力および円柱屈折力のうちの一部分を決定する工程をさらに含む、請求項4に記載の方法(44)。
  6. 前記初期幾何学形状と前記1つまたは複数の最終幾何学形状とは厚さ、直径、前面曲率半径、および後面曲率半径のうちの少なくとも1つを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法(44)。
  7. 前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの前記指定レンズ材料の体積を最小限にするために、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれの前記初期に定められた幾何学形状を最適化する工程をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法(44)。
  8. 前記制約は、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれを、異なる幾何学形状のそれぞれを有する前記基本曲面を含むように製造するための費用、前記指定レンズ材料の費用、および前記半完成眼用レンズの最小厚さのうちの1つまたは複数を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法(44)。
  9. 前記異なる幾何学形状のそれぞれを有する前記基本曲面を含むように製造するための費用は、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれを、異なる直径のそれぞれを有する前記基本曲面を含むように製造するための費用および/または前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれを、異なる後面曲面のそれぞれを含むように製造するための費用を含む、請求項8に記載の方法(44)。
  10. 指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化するシステム(10)であって、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれが、眼用レンズ処方箋が定める完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲面のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有し、前記システム(10)は、
    複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを提供するように構成された提供モジュール(14)であって、さらに、前記半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを提供するように構成された提供モジュール(14)と、
    前記半完成眼用レンズの組内の前記半完成眼用レンズの前記基本曲面毎に、当該基本曲面を含む幾何学形状を有する前記半完成眼用レンズを用いて製造することができる前記完成眼用レンズを定める眼用レンズ処方箋を示す前記処方箋データのうちの一部を、当該基本曲面に対応する前記処方箋データのうちの一部として決定するように構成された処理モジュール(16)であって、さらに、前記組内の前記半完成眼用レンズの前記基本曲面の各1つに対応する前記処方箋データのうちの前記一部と前記制約とを使用して、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれの前記初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定し、より多数の眼用レンズ処方箋を示す前記処方箋データに対応する前記基本曲面に対して、より多数の前記最終幾何学形状を決定するように構成された最適化モジュール(18)を含む、処理モジュール(16)と、
    前記1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを出力するように構成された出力モジュール(20)と
    を含み、前記最適化モジュールは、前記制約の影響を受ける費用を最小限にするために、前記1つまたは複数の最終幾何学形状を繰り返し最適化して前記基本曲面毎に最適な前記最終幾何学形状を導出するように構成されている、システム(10)。
  11. 指定レンズ材料を有する半完成眼用レンズの組内の少なくとも1つの半完成眼用レンズの幾何学形状を最適化する方法を実施するようにサーバ(24)を構成するのに使用可能なコンピュータプログラムコードであって、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれが、眼用レンズ処方箋が定める完成眼用レンズの製造を可能にするように決定された複数の基本曲面のうちの1つを含む初期に定められた幾何学形状を有し、前記サーバ(24)は、
    複数の眼用レンズ装着者の眼用レンズ処方箋を示す処方箋データを提供し、
    前記半完成眼用レンズの組内の前記半完成眼用レンズの前記基本曲面毎に、当該基本曲面を含む幾何学形状を有する前記半完成眼用レンズを用いて製造することができる前記完成眼用レンズを定める眼用レンズ処方箋を示す前記処方箋データのうちの一部を、当該基本曲面に対応する前記処方箋データのうちの一部として決定し、
    前記半完成眼用レンズの組の製造に影響を与える制約を示す製造データを提供し、
    前記組内の前記半完成眼用レンズの前記基本曲面の各1つに対応する前記処方箋データのうちの前記一部と前記制約とを使用して、前記組内の前記半完成眼用レンズのそれぞれの前記初期に定められた幾何学形状を最適化することにより、前記組内の前記少なくとも1つの半完成眼用レンズの1つまたは複数の最終幾何学形状を決定し、より多数の眼用レンズ処方箋を示す前記処方箋データに対応する前記基本曲面に対して、より多数の前記最終幾何学形状を決定し、この決定において、前記制約の影響を受ける費用を最小限にするために、前記1つまたは複数の最終幾何学形状を繰り返し最適化して前記基本曲面毎に最適な前記最終幾何学形状を導出し、および
    前記1つまたは複数の最終幾何学形状を示すデータを出力する
    ように構成される、コンピュータプログラムコード。
  12. 実行されると請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法(44)を実施するコンピュータプログラムコード。
  13. 請求項11または12に記載のコンピュータプログラムコードを含む有形コンピュータ可読媒体。
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