JP6259754B2 - ロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法 - Google Patents

ロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法 Download PDF

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Description

本発明は、パネル材を所定の位置に位置決めして固定するロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法に関する。
自動車の車体は複数のパネル材を溶接することにより接合されている。各パネル材を溶接する際には、パネル材をロケートクランプ装置により位置決めして固定する。ロケートクランプ装置には、パネル材を設計通りに組み上げるために、精度の高い位置決めが要求される。
図21は、第1従来例のロケートクランプ装置101の軸線方向に沿った断面図である。ロケートクランプ装置101は、ハウジング104に着座面104aが設けられ、着座面104aから突出するようにロケートピン105がハウジング104に固定されている。ロケートピン105には、スリット105aが軸線に沿って形成され、外周面に開口している。クランプアーム106は、スリット105aに内設され、シリンダ102の出力ロッド103に揺動可能に連結されている。クランプアーム106は、ハウジング104に設けられたカムピン104bがカム溝106aに係合し、先端部106bがスリット105aの開口部105bから突出したり退避したりするタイミングを制御されている。
このようなロケートクランプ装置101は、パネル材W1を搬入する場合、シリンダ102の出力ロッドが上昇しており、クランプアーム106の先端部106bがスリット105a内に退避している。ロケートクランプ装置101は、パネル材W1のパネル穴W11にロケートピン105を挿入してパネル材W1を着座面104aに着座させることにより、パネル材W1を位置決めする。ここで、位置決め精度は、パネル穴W11とロケートピン105の隙間で決定される。その後、ロケートクランプ装置101は、シリンダ102が出力ロッド103を介してクランプアーム106を下向きに引っ張る。すると、クランプアーム106は、先端部106bをスリット105aの開口部105bから突出させながら下降し、パネル材W1を先端部106bと着座面104aとの間で挟み込んで固定する(例えば特許文献1参照)。
ここで、別のクランプ方式について説明する。図22は、第2従来例のクランプ装置201の縦断面図であって、アンクランプ状態を示す。クランプ装置201は、ハウジング202に駆動部材203が図中上下方向に移動可能に配置されている。プルロッド204は、駆動部材203内に配置され、先端部がハウジング202から図中上方へ突出している。駆動部材203とプルロッド204は、復帰ばね208により図中上向きに常時付勢されている。プルロッド204と駆動部材203との間には、軸線方向に沿って環状隙間209が設けられている。プルロッド204と駆動部材203は、入力部204cと出力部203aを介して係合する。プルロッド204は、ハウジング202から突出する部分に、ボール205を径外方向と径内方向に移動自在に支持する支持孔204aが複数形成されている。操作具206は、プルロッド204に摺動可能に内挿され、進出ばね207により図中上向きに常時付勢されている。操作具206の上端部外周には、複数のボール205を支持孔204aから突出させたり退避させたりするためのカム面206aが設けられている。
このようなクランプ装置201は、駆動部材203とプルロッド204と操作具206が復帰ばね208と進出ばね207に付勢されて上限位置に配置されていると、ボール205はカム面206aの位置まで支持孔204a内を自由に退避可能な状態である。この状態で、クランプ装置201は、プルロッド204が被固定物W201の段付き穴W202に挿入され、被固定物W201が支持面Sに載置される。その後、クランプ装置201は、駆動部材203が復帰ばね208に抗して下降し、出力部203aが入力部204cに当接すると、プルロッド204が下降し始める。この時点では、操作具206は、上端部206bがプルロッド204の上部内壁204bに当接していないため、駆動力を付与されず、進出ばね207に付勢されたまま動かない。そのため、ボール205は、カム面206aにより径外方向に押し出され、支持孔204aから突出する。操作具206は、上端部206bが上部内壁204bに当接すると、進出ばね207に抗して、ボール205を突出位置に配置させたままプルロッド204と一体的に下降する。ボール205は、段付き穴W202の傾斜面W203に押しつけられ、支持面Sとの間で被固定物W201を固定する。クランプ装置201は固定装置であって、被固定物W201の水平方向の位置決めは、別の方法にて行われている。従って、クランプ装置201と被固定物W201との水平方向の位置決めは必ずしも一致しない状態となっている。クランプ装置201のプルロッド204、ボール205の位置は、被固定物W201の位置に倣って固定される構造となっている(例えば特許文献2参照)。
特開2013−244585号公報 特許第3954704号公報
しかしながら、従来のロケートクランプ装置101及びクランプ装置201には、以下の問題があった。
ロケートクランプ装置101は、パネル材W1の位置決め精度を高めるために、ロケートピン105の着座面104a付近の外径寸法をパネル穴W11の内径寸法に近似させていた。そのため、ロケートクランプ装置101は、パネル材W1の搬入時に、パネル材W1がパネル穴W11の内周面をロケートピン105にこじらせて着座面104aに対して傾いた状態や、着座面に接触しない状態で取り付けられることがあった。
また、ロケートクランプ装置101は、パネル材W1の溶接時に、パネル穴W11の内径寸法に合わせてロケートピン105を選定する必要があった。パネル穴W11は、パネル材W1の種類や公差により少しずつ異なる。そのため、ロケートクランプ装置101は、位置決め精度を高めるために、0.1mmから0.3mm刻みで外径寸法の異なる、多数のロケートピン105を用意する必要がある。現場では、ロケートクランプ装置101の位置決め精度低下などに備えて、ロケートピン105の予備品を持つ必要があるが、外径寸法の異なるロケートピン105の種類が多いと、多数の予備品を抱えて経済的な効率が悪い。よって、ロケートピン105の外径寸法の種類を減らすことが求められている。
また、ロケートクランプ装置101では、パネル材W1が、位置決め精度を決めるロケートピン105の外周面がパネル穴W11の内壁と接触しながら搬入されるため、ロケートピン105の外周面が摩耗して位置決め精度が低下する。よって、位置決め精度が低下するのを防止するため、ロケートピン105の交換頻度が高かった。ロケートピン105を交換する場合、溶接ラインを停止しなければならないため、ロケートピンの交換頻度を減らすことが求められている。
一方、クランプ装置201は、プルロッド204と駆動部材203の間に環状隙間209を設け、プルロッド204を水平方向に移動させることでプルロッド204と段付き穴W202との心ずれを解消するようにしている。よって、クランプ装置201は、位置決めに必要な剛性を欠き、被固定物W201を位置決めできない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、パネル材を着座面に取り付けやすく、ロケートピンの外径寸法の種類を減らしつつパネル材を所定位置に精度良く位置決めして固定することができ、用意するロケートピンの交換頻度を少なくできるロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、次のような構成を有している。
(1)出力ロッドを直線往復運動させる駆動部と、前記駆動部に接続し、パネル穴を形成されたパネル材が着座する着座面を備えるハウジングと、前記着座面から突出する状態で前記ハウジングに装備されるロケートピンとを備え、前記パネル穴に前記ロケートピンを挿入することにより前記パネル材が前記着座面に着座し、前記パネル材を位置決めして固定するロケートクランプ装置において、前記ロケートピンは、複数のボールと、前記出力ロッドに連結される内軸と、前記内軸に外装され、前記ハウジングに突出可能に装備されており、前記ハウジングから突出する部分に形成され、前記複数のボールを軸線に対して直交する方向に移動可能に支持する支持孔を形成された外軸と、前記外軸を前記出力ロッドと反対方向に付勢する付勢部材と、前記内軸に設けられるものであって、前記駆動部が駆動しない場合に前記複数のボールが前記支持孔から突出する突出位置から前記支持孔の内部へ退避することを許容する第1カム面と、前記第1カム面の前記出力ロッドと反対側に設けられ、前記複数のボールを径外方向に各々押し出す第2カム面と、前記第2カム面の前記出力ロッドと反対側に設けられ、前記複数のボールを前記突出位置に各々配置する第3カム面とを備えるカム部と、前記複数のボールが前記第3カム面に配置される場合に、前記内軸と前記外軸を連結させ、前記駆動部の駆動力を前記外軸に伝達する一方、前記複数のボールが前記第3カム面に配置されない場合に、前記内軸と前記外軸を連結せず、前記駆動部の駆動力を前記外軸に伝達しない駆動力伝達部とを有すること、前記ハウジングと同軸上に配置され、前記外軸が摺動可能に挿通される第1軸受と、前記複数の支持孔を挟んで前記外軸に同軸上に配置され、前記内軸を摺動可能に挿通される第2及び第3軸受とを有すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載の構成において、前記内軸が前記出力ロッドと同軸上に配置され、軸線方向と直交する方向に切り欠き部を有すること、前記出力ロッドが前記切り欠き部に係合する係合部を有することが好ましい。
(3)(1)又は(2)に記載の構成において、前記ハウジングは、前記ハウジングと前記駆動部との間に形成される内部空間に連通してパージ流体を供給するパージ流体供給ポートを有すること、前記外軸は、前記内軸が挿通される内軸用挿通孔と、前記内軸用挿通孔が前記内部空間に開口する開口部に形成され、前記第3軸受が装着される第3軸受装着孔と、前記第3軸受装着孔の内壁に軸線に沿って形成された第2導入溝と、前記内軸用挿通孔と同軸上に設けられて前記カム部を配置されるものであって前記支持孔に連通するカム室とを有すること、前記ハウジング又は前記外軸が、前記内軸と前記外軸が連結されている場合に前記内軸用挿通孔と前記カム室を連通する第3導入溝を有することが好ましい。
(4)(1)乃至(3)の何れか一つに記載の構成において、弾性変形可能に前記外軸に取り付けられ、前記複数のボールを前記突出位置に向かって付勢する付勢手段を有することが好ましい。
(5)(3)又は(4)に記載の構成において、前記ハウジングは、前記外軸が挿通される外軸用挿通孔と、前記外軸用挿通孔と同軸上に設けられ、前記第1軸受を装着される第1軸受装着孔と、前記第1軸受装着孔の内壁に軸線に沿って形成された第1導入溝と、前記内部空間を前記第1導入溝に連通させる連通孔とを有することが好ましい。
(6)(1)乃至(4)の何れか一つに記載するロケートクランプ装置において、前前記ハウジングは、前記外軸が挿通される外軸用挿通孔を前記着座面に開口するように形成され、スクレーパが前記外軸用挿通孔の開口部内周に配置されていることが好ましい。
(7)ハウジングに形成された着座面から突出する状態で前記ハウジングに往復直線運動可能に配置されるロケートピンを上昇させ、パネル材に形成されたパネル穴に隙間を空けて貫通するように挿入した後、前記ロケートピンを前記ハウジング内へ下降させることにより前記パネル材を位置決めして固定するロケートクランプ方法において、前記ロケートピンが、径内方向と径外方向に移動可能に配置される3個以上のボールを備え、前記3個以上のボールは、前記ロケートピンが上昇して初期位置に配置される場合には、前記ロケートピンの外周面から突出する突出位置から退避することを許容される一方、前記ロケートピンが前記初期位置から下降する場合には、前記突出位置に配置されること、前記ロケートピンを前記初期位置に配置した状態で前記パネル穴に挿入し、前記パネル材を前記着座面に着座させるパネル材搬入工程と、前記ロケートピンを前記初期位置に維持したまま、前記3個以上のボールを前記突出位置に配置するボール押出工程と、前記3個以上のボールを前記突出位置に配置した状態で前記ロケートピンを下降させることにより、前記パネル穴の内周面と、前記着座面と反対側に位置する前記パネル材の上面とが交差する角部に前記3個以上のボールを点接触させて、前記パネル穴を前記ロケートピンに対してセンタリングし、前記パネル材を位置決めするパネル材位置決め工程と、前記3個以上のボールが前記パネル材を位置決めした状態で前記ロケートピンに下向きの推力が加わることにより、前記3個以上のボールが前記角部に押し付けられ、前記3個以上のボールと前記着座面との間で前記パネル材を挟み込んで固定するパネル材固定工程と、を有することを特徴とする。
上記構成のロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法では、駆動部が駆動しない場合には、外軸は、付勢手段に付勢されてハウジングから突出し、内軸は、カム部の第1カム面が複数のボールに対応するように配置される。この状態で、ロケートピンがパネル材のパネル穴に挿入され、パネル材が着座面に着座する。このとき、複数のボールは、支持孔から突出する突出位置から支持孔の内部へ退避することを許容されている。駆動部が駆動すると、複数のボールが第3カム面に配置されるまでの間、駆動力伝達部が内軸と外軸を連結しない。そのため、外軸は付勢部材に付勢されて動かず、内軸のみが移動する。内軸は、第1カム面と第2カム面と第3カム面を複数のボールに対応する位置に順次配置するように移動し、複数のボールを支持孔から突出する突出位置に配置する。複数のボールが第3カム面に配置されると、駆動力伝達部が内軸と外軸を連結させる。これにより、内軸と外軸が一体的に移動し、パネル材に形成されたパネル穴の内周面と、着座面と反対側に位置するパネル材の上面とが交差する角部に複数のボールを点接触させ、パネル材を位置決めする。更に、外軸と内軸が一体的に移動することにより、パネル材が複数のボールと着座面との間で挟み込まれて固定される。
このように、上記ロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法は、ロケートピンの外周面でなく、複数のボールをパネル材の角部に点接触させることでパネル材を位置決めするので、ロケートピンの外径寸法をパネル穴の内径寸法に近似させる必要がない。また、上記ロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法は、内軸を外軸に対して相対的に移動させることで複数のボールを突出位置に配置してから、内軸と外軸を一体的に移動させてパネル材を複数のボールと着座面との間で固定するので、複数のボールを変位させる機構をコンパクトにできる。そのため、ロケートピンを細くしてパネル穴に入れやすくしても、パネル材を高精度で位置決めして固定できる。そして、上記ロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法は、支持孔から突出する複数のボールをパネル材の角部に点接触させる位置を変えることで、パネル穴の内径が異なるパネル材を位置決めできる。そのため、ロケートピンの外径は、ボールが支持孔から突出する量との関係で設定でき、例えば1mm刻みで設定可能になる。その結果、上記ロケートクランプ装置は、外径寸法の異なるロケートピンの種類が減り、位置決め精度の低下に備えて用意するロケートピンの数を少なくして経済効率を向上させることが可能である。また、上記ロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法は、ロケートピンの外周面でなく、複数のボールを用いてパネル材の位置決め固定を行うので、ロケートピンの先端部が摩耗しても、位置決め精度に影響せず、ロケートピンの交換頻度を少なくできる。更に、第1〜第3軸受を用いて外軸と内軸、すなわちロケートピンをハウジングに対して同軸上に支持するので、位置決めに必要な剛性が確保され、高精度で位置決めできる。
上記構成のロケートクランプ装置では、出力ロッドと内軸の移動方向に対して直交する方向に沿って、内軸の切り欠き部と出力ロッドの係合部を係合させるので、シリンダからハウジングを簡単に取り外すことが可能である。よって、上記構成では、共通のシリンダを使用してロケートピンを簡単に交換することができる。
上記構成のロケートクランプ装置では、パージ流体供給ポートに供給されたパージ流体は、内軸と外軸が連結しない場合には、内部空間、第2導入溝、第3軸受装着孔、内軸用挿通孔、カム室、支持孔を介して大気に排出される一方、内軸と外軸が連結する場合には、内部空間、第2導入溝、第3軸受装着孔、内軸用挿通孔、第3導入溝、カム室、支持孔を介して大気に排気される。このようなロケートクランプ装置は、例えばパネル材を溶接する場合に、異物やスパッタ、火花が支持孔に入り込みにくい。そのため、ロケートクランプ装置は、第2及び第3軸受が損傷しにくく、耐久性が向上する。
上記構成のロケートクランプ装置では、弾性変形可能に外軸に取り付けられ、複数のボールを前記突出位置に向かって付勢する付勢手段を有するので、ボールが、パネル材に押圧される荷重と付勢手段の付勢力とのバランスによって、突出位置と突出位置から退避する退避位置との間で移動する。そのため、支持孔は、パネル材がボールの有る位置を通過する間のみ解放され、その他は、ボールに塞がれることになる。これにより、異物や火花、スパッタ等が支持孔より内側に入り込みにくくなる。よって、上記構成によれば、第2及び第3軸受が損傷しにくく、耐久性が向上する。
上記構成のロケートクランプ装置では、パージ流体供給ポートに供給されたパージ流体は、内部空間、連通孔、第1導入溝、第1軸受装着孔、外軸用挿通孔を介して大気に排出される。このようなロケートクランプ装置は、例えばパネル材を溶接する場合に、異物やスパッタ、火花が外軸用挿通孔から内部に入り込みにくい。そのため、ロケートクランプ装置は、第1軸受が損傷しにくく、耐久性が向上する。
上記構成のロケートクランプ装置では、スクレーパが、外軸用挿通孔の開口部内周に配置され、異物やスパッタ、火花等が外軸用挿通孔より内側へ入り込むことを防ぐと共に、外軸に付着した異物やスパッタを掻き落とすので、第1軸受が損傷しにくく、耐久性が向上する。
従って、上記構成によれば、パネル材を着座面に取り付けやすく、ロケートピンの外径寸法の種類を減らしつつパネル材を所定位置に精度良く位置決めして固定することができ、用意するロケートピンの交換頻度を少なくできるロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るロケートクランプ装置の正面図である。 図1の中央縦断面図である。 図2のAA断面図であって、ボールの退避位置を示す。 図2のAA断面図であって、ボールの突出位置を示す。 図1に示すロケートクランプ装置がパネル材を位置決めして固定する方法を説明する図であって、パネル材搬入工程を示す。 図1に示すロケートクランプ装置がパネル材を位置決めして固定する方法を説明する図であって、ボール押出工程を示す。 図1に示すロケートクランプ装置がパネル材を位置決めして固定する方法を説明する図であって、位置決め固定工程を示す。 図7のB部拡大断面図である。 図7に示すパネル材のパネル穴と内径が異なるパネル穴を備えるパネル材を位置決め固定する場合を説明する図であって、ボール周辺の部分拡大断面図である。 図7に示す位置決め固定工程における位置決め動作であるセンタリング方法を説明する図であって、センタリング開始時を示す。 図10のCC断面図である。 図7に示す位置決め固定工程におけるセンタリング方法を説明する図であって、センタリングの途中を示す。 図12のDD断面図である。 図7に示す位置決め固定工程におけるセンタリング方法を説明する図であって、センタリング完了時を示す。 図14のEE断面図である。 図1に示すロケートクランプ装置のパージ流体の流れを説明する図である。 本発明の第2実施形態に係るロケートクランプ装置の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るロケートクランプ装置のロケートピン先端拡大断面図である。 図18に示すロケートクランプ装置のロケートピン先端拡大段面図であって、パネル材通過時を示す。 図18に示す付勢手段の展開図である。 第1従来例のロケートクランプ装置の軸線方向に沿った断面図である。 第2従来例のクランプ装置の縦断面図であって、アンクランプ状態を示す。
以下に、本発明に係るロケートクランプ装置及びロケートクランプ方法の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るロケートクランプ装置1Aの正面図である。ロケートクランプ装置1Aは、駆動力を発生するシリンダ(駆動部の一例)2と、ボール43を用いてパネル材W1(図5等参照)の位置決めと固定を行うクランプ部4とを、ボルト9を用いて分離可能に接続したものである。
クランプ部4は、パネル材W1のパネル穴W11(図5等参照)に挿入されるロケートピン42がハウジング41に設けられた着座面44からシリンダ2と反対側に向かって突出している。ロケートピン42は、図中実線及び二点鎖線に示すように、ハウジング41に軸線方向に沿って直線往復運動するように装備されている。クランプ部4は、図中実線に示すように、ロケートピン42が初期位置に配置されている場合には、ロケートピン42の外周面からボール43が突出せず、図中二点鎖線に示すように、ロケートピン42がシリンダ2側に移動してクランプ位置に配置されている場合には、ロケートピン42の外周面からボール43が突出するように構成されている。
図2は、図1の中央縦断面図である。シリンダ2は、一方に開口するシリンダボディ21の開口部にシリンダカバー22が固定リング23を介して固定され、ピストン室24が形成されている。ピストン25は、シリンダボディ21に摺動可能に装填され、ピストン室24を第1圧力室24aと第2圧力室24bに区画している。ピストン25の外周面には、シール用のピストンリング26と、位置検出用のマグネット27が装着されている。シリンダボディ21には、圧縮流体を吸排気するための第1及び第2ポート21a,21bが第1及び第2圧力室24a,24bに連通するように形成されている。出力ロッド28は、ピストン25に螺設され、先端部がシリンダカバー22のロッド孔22aに貫き通されてクランプ部4内に突出している。シリンダカバー22と出力ロッド28の間には、シールリング29が配置され、圧縮流体の漏れを防止している。シリンダ2は、耐圧性を確保するために、ピストンリング26、シールリング29、マグネット27以外の部品が金属で構成されている。
クランプ部4は、両端部が開口するハウジング本体51の一端にハウジングカバー52を配置することで、一方に開口するハウジング41が形成されている。ハウジング本体51とハウジングカバー52は、耐圧性と耐熱性を確保するために、金属で形成されている。ハウジング41は、シリンダ2との間に内部空間45を形成している。出力ロッド28は、ハウジング41の軸線に沿って図中上下方向に直線往復運動するように内部空間45に突出している。
ハウジング41は、ハウジングカバー52のシリンダ2と反対側に位置する端面(図中上面)に円柱形状の突部53がハウジング41と同軸上に設けられている。突部53の図中上端面は、ハウジング41の軸線に対して直交するように加工されて着座面44を構成している。ハウジングカバー52は、シリンダ2側に位置する端面(図中下面)に円柱形状の調整用突部54がハウジング41と同軸上に設けられている。調整用突部54は、外径寸法が内部空間45の内径寸法より小さく、調整用突部54の外周面とハウジング本体51の内周面との間には、隙間55が環状に形成されている。ハウジング41は、ロケートピン42を挿通する挿通孔(外軸用挿通孔の一例)56が軸線に沿って形成されている。ハウジングカバー52は、挿通孔56が内部空間45に開口する部分に、第1軸受61を装着するための第1軸受装着孔57が挿通孔56と同軸上に形成されている。
ロケートピン42は、出力ロッド28に連結される内軸82と、内軸82に外装されてボール43を支持する外軸71との2軸で構成されている。内軸82と外軸71とボール43は剛性を確保するために金属で形成されている。
内軸82は、丸棒形状をなす。内軸82は、シリンダ2側の端部外周面に、軸線に対して直交する方向に沿って切り欠き部83が設けられている。一方、出力ロッド28の先端部には、切り欠き部83に係合する係合部30が軸線方向の断面形状がクランク形状に設けられている。内軸82は、切り欠き部83に係合部30を引っかけるようにして係合されることにより、出力ロッド28に着脱可能に連結されている。
外軸71は、ハウジング41に突出可能に装備されている。外軸71(軸本体72)は、シリンダ2側に位置する端部外周面にフランジ部79が径外方向に張り出すように設けられ、そのフランジ部79を調整用突部54に突き当てることによりハウジング41から突出する量を設定されている。圧縮ばね(付勢部材の一例)64は、フランジ部79とシリンダ2側に設けられたばね受け65との間に縮設され、外軸71をシリンダ2と反対方向(図中上方向)に常時付勢している。
外軸71には、内軸82が配置される挿通孔(内軸用挿通孔の一例)74が軸線に沿って形成されている。外軸71は、軸本体72に軸カバー73を螺設することで挿通孔74の上部を閉鎖し、パネル材W1の溶接時に火花やスパッタがカム室76や挿通孔74に入るのを防止している。また、外軸71の先端部外周面は、テーパ形状をしており、パネル穴の挿入案内の役目をする。軸本体72と軸カバー73の間には、後述するカム部84を配置するためのカム室76が、挿通孔74と同軸上に形成されている。
図3及び図4は、図2のAA断面図を示し、特に図3はボール43の退避位置を示し、図4はボール43の突出位置を示す。外軸71は、ハウジング41から突出する部分の同一断面上に複数の支持孔77が円周方向に等間隔に形成されている。各支持孔77は、外軸71の外周面から軸芯へ向かって形成され、カム室76に連通している。図2に示すように、支持孔77は、外周面側の開口部に脱落防止部78を設けられ、ボール43が外軸71の外側に脱落するのを防止されている。
図2に示すように、カム部84は、内軸上部ガイド部87および内軸下部ガイド部88に対して同軸上に設けられ、外径寸法が内軸下部ガイド部88の径より大きい円柱形状をなす。そのため、カム部84と内軸下部ガイド部88の間には、第1段差部85が設けられている。また、外軸71は、挿通孔74とカム室76の間に第2段差部75が設けられている。カム部84は、軸線方向の長さがカム室76の軸線方向の長さより短く、内軸82が外軸71に対して相対的に移動することを可能にしている。カム部84は、出力ロッド28が上限位置に配置される場合に、第1段差部85と第2段差部75との間に軸線方向に沿って所定量の間隔L1を設けるように、内軸82に一体に設けられている。
カム部84の外周面には、シリンダ2側から順に、第1カム面84aと第2カム面84bと第3カム面84cが設けられている。第1カム面84aは、第3カム面84cより凹んだ位置に設けられ、出力ロッド28が上限位置に配置される場合(出力ロッド28の上昇時)に3個のボール43が支持孔77から突出する突出位置から支持孔77の内部へ退避することを許容するように設けられている。第2カム面84bは、第1カム面84aの反シリンダ側から径外方向に傾斜する傾斜面であって、3個のボール43を径外方向に押し出すように設けられている。第3カム面84cは、第2カム面84bの反シリンダ側に設けられ、3個のボール43を突出位置に配置するように設けられている。
第2カム面84bは、軸線方向の長さL2が、出力ロッド28の上昇時における第1及び第2段差部85,75の間隔L1より短く形成されている。そのため、内軸82は、出力ロッド28と一体的に下降する場合に、3個のボール43に対して第1カム面84a、第2カム面84b、第3カム面84cを順次接触させてボール43を退避位置から突出位置に変位させた後、第1及び第2段差部85,75が当接し、外軸71と一体的に下降する。よって、本実施形態では、第1及び第2段差部85,75により「駆動力伝達部」が構成される。
外軸71は、第1軸受61に摺動可能に挿通され、ハウジング41に対して同軸上に配置されている。外軸71は、軸カバー73のカム室76側に位置する端面に、第2軸受62を装着される第2軸受装着孔80が第1軸受61の内周面により構成される軸本体ガイド部70と同軸上に開設され、軸本体72の内部空間45側に位置する端面に、第3軸受63を装着される第3軸受装着孔81が軸本体ガイド部70と同軸上に開設されている。内軸82は、第2及び第3軸受62,63に摺動可能に挿通され、外軸71に対して同軸上に配置されている。そのため、外軸71、内軸82、ボール43などから構成されるロケートピン42は、パネル材W1の位置決め時や固定時にボール43に荷重がかかっても、ハウジング41に対して傾かず、安定して軸線方向に沿って移動することが可能である。
ここで、第1〜第3軸受61〜63は、含油金属や金属・樹脂の複層材などで形成され、異物や溶接時の火花、スパッタ等により損傷する恐れがある。そこで、ロケートクランプ装置1Aは、着座面44に開口する挿通孔56とロケートピン42に開口する支持孔77からパージ流体を排出し、異物や火花、スパッタが内部に入り込まないようにしている。
クランプ部4は、パージ流体を供給する第3ポート51aがハウジング本体51に開設され、内部空間45に連通している。ロケートピン42は、第3軸受装着孔81の内周面に軸線方向と平行に導入溝(第2導入溝の一例)66が形成され、内部空間45が導入溝66、第3軸受装着孔81、挿通孔74、カム室76、支持孔77を介して大気に連通する。第1段差部85には、導入溝(第3導入溝の一例)85aが径方向に沿って形成され、第1及び第2段差部85,75が当接する場合でも、内部空間45が導入溝66、第3軸受装着孔81、挿通孔74、導入溝85a、カム室76、支持孔77を介して大気に連通するようになっている。また、ハウジング41は、第1軸受装着孔57に軸線方向と平行に導入溝(第1導入溝の一例)67が設けられている。ハウジング41の調整用突部54には、導入溝67と隙間55を連通させる連通孔68が設けられている。これにより、内部空間45は、隙間55、連通孔68、導入溝67、挿通孔56を介して大気に連通する。
次に、ロケートクランプ装置1Aを用いたロケートクランプ方法について、図2、図5〜図8を参照して説明する。図5〜図7は、ロケートクランプ装置1Aがパネル材W1を位置決めして固定する方法を説明するための図である。図8は、図7のB部拡大断面図である。尚、図5〜図7は、ボール43とパネル材W1の位置関係を明確にするために、ボール43の周辺部分を120度断面で記載する。
ロケートクランプ装置1Aは、図2に示すように、パネル材W1を搬入しない場合には、シリンダ2の第1圧力室24aに圧縮流体が供給されず、出力ロッド28が上限位置に配置される。この場合、外軸71は、圧縮ばね64に付勢されてフランジ部79を調整用突部54に当接させる。また、内軸82は、出力ロッド28に押し上げられ、第1カム面84aがボール43に当接する。そのため、ロケートピン42は、上限位置に配置されると共に、ボール43が支持孔77から突出しない退避位置へ自由に退避可能な状態となる。以下、このロケートピン42の位置を「初期位置」という。
図示しない搬送装置は、例えば、図5に示すように、パネル材W1のパネル穴W11を初期位置のロケートピン42上に配置し、パネル材W1を下降させる。これにより、パネル材W1は、パネル穴W11にロケートピン42が挿入され、着座面44に着座する。初期位置のロケートピン42は、ボール43が退避位置に自由に退避可能な状態であるため、パネル材W1は、ボール43に引っ掛かったり、ボール43を摩耗させたりすることなく、着座面44に正常に着座する。
そして、ロケートクランプ装置1Aは、図示しない着座検出装置がパネル材W1の着座を検出すると、図6に示すように、シリンダ2の第1ポート21aに圧縮空気が供給される。すると、ピストン25は、第2圧力室24bから第2ポート21bへ排気させながら図中下向きに摺動する。これにより、出力ロッド28が内軸82と一体的にシリンダ2側へ移動し始める。
外軸71は、シリンダ2に直接連結されず、圧縮ばね64に付勢されている。この時点では、第1段差部85が第2段差部75に当接していないので、内軸82は単独でシリンダ2側へ移動する。これにより、カム部84は、第1カム面84aから第2カム面84b、第3カム面84cが複数のボール43に対応する位置に順次移動し、ボール43を退避位置(図3参照)から突出位置(図4参照)へ押し出す。3個のボール43が突出位置に配置された後、第1段差部85と第2段差部75が当接し、外軸71と内軸82がボール43と第3カム面84cの位置関係を維持しながら圧縮ばね64に抗してシリンダ2側へ移動し始める。このように、ロケートピン42の位置を維持したまま、ボール43が突出位置に配置される。このことにより、ボール43のカム部84との接触による移動は荷重負荷が加わることなく行われ、ボール突出位置でのボール43とカム部84の位置は、第3カム面84cの決まった位置で固定されることから、カム部84の損傷を抑制すると共に、パネル材W1の板厚が変わった場合でも、再現性良く位置決め固定できるという効果を奏する。
突出位置に配置された3個のボール43は、外軸71と内軸82のシリンダ2側への移動に伴って、図8に示すように、着座面44と反対側に位置するパネル材W1の上面とパネル穴W11の内周面とが交差する角部W11aに押し当てられ、パネル穴W11とロケートピン42の軸芯を一致させてパネル材W1を位置決めする(このときのロケートピン42の位置を「位置決め位置」という。)。外軸71には下向きにシリンダの推力が加わっているため、ボール43がパネル材W1の角部W11aに強く押しつけられ、3個のボール43と着座面44との間でパネル材W1が挟み込まれて固定される(このときのロケートピン42の位置を「クランプ位置」という。)。
ロケートピン42とパネル穴W11の軸芯を一致させるセンタリング方法について説明する。図10は、図7に示す位置決め固定工程におけるセンタリング方法を説明する図であって、センタリング開始時を示す。図11は、図10のCC断面図である。図12は、図7に示す位置決め固定工程におけるセンタリング方法を説明する図であって、センタリングの途中を示す。図13は、図12のDD断面図である。図14は、図7に示す位置決め固定工程におけるセンタリング方法を説明する図であって、センタリング完了時を示す。図15は、図14のEE断面図である。尚、説明の便宜上、図10〜図15では、3個のボール43に添え字A〜Cを付けて図面に記載する。
例えば、図10及び図11に示すように、ロケートピン42の外周面の一部がパネル穴W11の内周面に当接し、パネル穴W11とロケートピン42の軸芯がずれた状態で、パネル材W1が着座面44に着座した場合、ロケートピン42が下降すると、パネル穴W11のボール43Aがパネル材W1の角部W11aに当接し、ボール43B,43Cがパネル材W1の角部W11aに当接しない。図11に示すように、ボール43Aからパネル材W1に加わる力F1は、垂直方向の力F2と水平方向の力F3に分解される。パネル材W1は、水平方向の力F3によって移動し、パネル穴W11の中心をロケートピン42の軸芯に近づけていく。
図12及び図13に示すように、パネル材W1は、ボール43B,43Cが角部W11aに当接するまでは、ボール43Aから水平方向の力F6を受け、移動し続ける。
図14及び図15に示すように、パネル穴W11の中心とロケートピン42の軸芯が一致すると、ボール43A,43B,43Cがパネル材W1を押す力F10が均一になり、水平方向の力F12が釣り合うため、パネル材W1が動かなくなる。これによって、センタリングが完了する。
上記のようにボール43A〜43Cがパネル材W1の角部W11aを偏って加圧する場合、内軸82がハウジング41に対して傾くと、パネル材W1を正確に位置決めできない。本実施形態のロケートクランプ装置1Aは、ボール43を突出位置に保持するカム部84が内軸82に一体に設けられ、その内軸82が、第2及び第3軸受62,63、外軸71、第1軸受61を介してハウジング41に対して同軸上に配置され、ボール43Aがパネル材W1から受ける反力をハウジング41で受けるようになっている。よって、ロケートクランプ装置1Aは、パネル材W1の位置決めと固定を行う場合に、内軸82が傾かず、パネル材W1を高精度で位置決めできる。
図9は、図7に示すパネル材W1のパネル穴W11と内径が異なるパネル穴W22を備えるパネル材W2を位置決め固定する場合を説明する図である。
ロケートクランプ装置1Aは、図8及び図9に示すように、ボール43が外軸71の外周面から所定量Xを突出させている。このようなロケートクランプ装置1Aは、所定量Xの範囲であれば、パネル穴の内径が異なってもパネル材を位置決め固定できる。すなわち、ロケートクランプ装置1Aは、図8及び図9に示すように、パネル穴W11の内径D1より内径D2が大きいパネル穴W22を備えるパネル材W2の場合、図8に示すようにボール43をパネル材W1に点接触させる位置P1よりも、ボール43をパネル材W2に点接触させる位置P2が径外方向にずれ、パネル材W2を位置決めできる。その結果、ロケートクランプ装置1Aでは、例えば、ボール43の直径が5mm、ボール43が外軸71から突出する所定量がボール43の直径の25%である場合、ロケートピン42の外径寸法を1mm刻みで設定することが可能になる。これにより、外径寸法が異なるロケートピン42の種類が減る。よって、本実施形態によれば、1種類のロケートピン42で内径D1,D2が異なるパネル材W1,W2を位置決め固定できる範囲が広がるので、位置決め精度の低下等に備えて用意するロケートピン42の数を少なくすることができる。
また、本実施形態のロケートクランプ装置1Aは、第1従来例のロケートクランプ装置101(図21参照)のようにロケートピン105の外周面で位置決めするのではなく、3個のボール43を用いてパネル材W1の位置決めを行うので、ロケートピン42(外軸71)の先端部外周面が摩耗しても、位置決め精度に影響しない。よって、本実施形態のロケートクランプ装置1Aでは、摩耗によるロケートピン42の交換頻度を減らすことができる。
また、本実施形態のロケートクランプ装置1Aは、第1従来例のロケートクランプ装置101(図21参照)のようにロケートピン105の外周面で位置決めするのではなく、3個のボール43を用いてパネル材W1の位置決めを行うので、ロケートピン42(外軸71)の外径寸法をパネル穴W11の内径D1に近似させる必要がない。また、ロケートクランプ装置1Aは、シリンダ2の出力ロッド28に内軸82を連結し、内軸82を直接引っ張ってボール43を退避位置から突出位置へ移動させたり、パネル材W1の位置決め保持を行うので、内軸82と外軸71を細くしてロケートピン42を細くできる。よって、本実施形態のロケートクランプ装置1Aは、ロケートピン42をパネル穴W11に挿入して着座面44に着座させやすく、パネル材W1を取り付ける際に失敗しにくい。
ロケートクランプ装置1Aは、溶接が完了すると、第2ポート21bに圧縮流体が供給され、ピストン25が第1ポート21aから排気しながら反シリンダ側へ移動し、出力ロッド28を上限位置に復帰させる。内軸82は、出力ロッド28に押し上げられ、外軸71は、圧縮ばね64に付勢されるため、ロケートピン42は初期位置に復帰する。すると、ボール43が第1カム面84aに対応する位置に配置され、ボール43が突出位置から退避位置に自由に退避可能となる。その後、図示しない搬送手段が着座面44からパネル材W1を持ち上げて搬出する。
従って、本実施形態によれば、パネル材W1を着座面44に取り付けやすく、ロケートピン42の外径寸法の種類を減らしつつパネル材W1を所定位置に精度良く位置決めして固定することができ、用意するロケートピン42の交換頻度を少なくできるロケートクランプ装置1A及びロケートクランプ方法を提供することができる。
ところで、例えば、自動車の溶接ラインにロケートクランプ装置1Aを適用した場合、ロケートクランプ装置1Aは、一日に何回もパネル材W1を位置決めして固定する。ロケートクランプ装置1Aの耐久性が低いと、位置決め精度を維持するために、溶接ラインを止めて部品を交換しなければならず、溶接効率が悪い。
この点、ロケートクランプ装置1Aは、ボール43が脱落防止部78に近づいた状態でパネル材W1を位置決めして固定するので、ボール43と外軸71との間の隙間が小さい。また、ロケートクランプ装置1Aは、外軸71の外周面と着座面44に開口する挿通孔56の内周面との間の隙間が小さい。よって、溶接時に発生する大きい異物や火花、スパッタが、支持孔77や挿通孔56に入り込みにくい。
図16は、図1に示すロケートクランプ装置1Aのパージ流体の流れを説明する図である。溶接現場では、溶接時に小さい異物やスパッタが飛散するのに加え、非常に細かい火花が空中に舞う環境にあり、ロケートクランプ装置1Aに小さい異物やスパッタ、火花等が入り込みやすい。これに対し、ロケートクランプ装置1Aは、支持孔77と挿通孔56からパージ流体を噴出することにより、小さい異物やスパッタ、空中に舞う火花等が内部に入り込みにくく、耐久性が向上する。
具体的には、ロケートクランプ装置1Aは、第3ポート51aにパージ流体が供給される。パージ流体は、第1段差部85と第2段差部75が当接しない場合には、内部空間45から導入溝66、第3軸受装着孔81、挿通孔74、カム室76、支持孔77を介して大気に放出される一方、第1段差部85と第2段差部75が当接している場合には、内部空間45から導入溝66、第3軸受装着孔81、挿通孔74、導入溝85a、カム室76、支持孔77を介して大気に放出される。つまり、ロケートクランプ装置1Aは、溶接時に、常時支持孔77からパージ流体が噴出する。このようなロケートクランプ装置1Aは、小さい異物やスパッタ、火花等が支持孔77に入り込みにくい。そのため、ロケートクランプ装置1Aは、第2及び第3軸受62,63が異物や熱によって損傷しにくく、耐久性が向上する。
また、ロケートクランプ装置1Aは、第3ポート51aに供給されたパージ流体が、内部空間45から隙間55、連通孔68、導入溝67、第1軸受装着孔57、挿通孔56を介して大気に放出される。このようなロケートクランプ装置1Aは、小さい異物やスパッタ、火花等が着座面44に開口する挿通孔56から第1軸受装着孔57に入り込みにくい。そのため、ロケートクランプ装置1Aは、第1軸受61が損傷しにくく、耐久性が向上する。
上記の通り、ロケートクランプ装置1Aは、第1〜第3軸受61〜63が異物や火花、スパッタ等で損傷しにくく、位置決めや固定に対する剛性が長期間維持されるので、耐久性が良く、高い位置決め精度を長く維持できる。そのため、例えば、自動車の溶接ラインにロケートクランプ装置1Aを適用した場合に、溶接ラインを止めて部品を交換する回数が少なく済み、溶接効率を向上させることが可能である。
尚、ロケートクランプ装置1Aは、ロケートピン42が劣化したり、既設のロケートピン42では対応できない場合には、ボルト9を取り外してハウジング41を取り外し、残りのクランプ部4をシリンダ2に対して軸線と直交する方向にずらすことで内軸82の切り欠き部83を出力ロッド28の係合部30から外せば、クランプ部4とシリンダ2の結合を解除できる。そして、既存のシリンダ2に対して、別のロケートピン42又はクランプ部4を取り付ければ、ロケートピン42やクランプ部4を簡単に交換できる。この場合、別のクランプ部4は、シリンダ2に対して軸芯をすこしずらした状態で当接され、圧縮ばね64を圧縮させながらシリンダ2と同軸上に配置するようにスライドさせ、切り欠き部83を係合部30に係合させた後、ボルト9でシリンダ2に固定されることにより、交換される。よって、ロケートクランプ装置1Aは、ロケートピン42を簡単に交換できる。また、シリンダ2を複数のクランプ部4に対して共通して使用できるので、コストダウンを図ることが可能である。
(第2実施形態)
続いて本発明の第2実施形態について説明する。図17は、本発明の第2実施形態に係るロケートクランプ装置1Bの縦断面図である。ロケートクランプ装置1Bは、挿通孔56に異物等が入り込むことを防止する構造が第1実施形態と相違し、その他の構成は第1実施形態と共通する。ここでは、第1実施形態と相違する点を説明し、第1実施形態と共通する構成には図面に第1実施形態と同じ符号を用い、適宜説明を省略する。
ハウジング90(ハウジングカバー93)は、第1実施形態のように導入溝(第1導入溝の一例)67、連通孔68を備えず、着座面44に開口する挿通孔56の開口部内周面に環状溝91を形成し、スクレーパ92が装着されている。ロケートピン42は、スクレーパ92に摺動可能に挿通されている。かかる第2実施形態のロケートクランプ装置1Bは、挿通孔56の上端開口部がスクレーパ92で塞がれ、小さい異物やスパッタ、火花が挿通孔56から第1軸受装着孔57内に入り込むことを防止できる。また、ロケートクランプ装置1Bでは、外軸71に付着した異物やスパッタをスクレーパ92で掻き落し、第1軸受装着孔57内に入り込ませない。よって、第2実施形態のロケートクランプ装置1Bによれば、第1軸受61が損傷しにくく、耐久性が向上する。そして、ロケートクランプ装置1Bは、高い位置決め精度を長く維持でき、部品の交換頻度を少なくできる。
(第3実施形態)
続いて本発明の第3実施形態について説明する。図18は、本発明の第3実施形態に係るロケートクランプ装置1Cのロケートピン先端拡大断面図である。図19は、図18に示すロケートクランプ装置1Cのロケートピン先端拡大段面図であって、パネル材通過時を示す。図20は、図18に示す付勢手段99の展開図である。尚、図18、図19は、ボール43の位置を把握しやすくするために、第3実施形態のロケートクランプ装置1Cは、付勢手段99により複数のボール43を突出位置へ向かって付勢することで、パーティクル等が装置内に侵入することを防ぐ点が、第1実施形態と相違している。ここでは、第1実施形態と相違する点を説明し、第1実施形態と共通する構成には図面に第1実施形態と同じ符号を用い、適宜説明を省略する。
図18に示すように、ロケートクランプ装置1Cは、カム室76の内周面に沿って、付勢手段99が配置されている。図20に示すように、付勢手段99は、板状をなし、帯状の帯部99aに対して、ボール43に対応する数(本実施形態では3個)の加圧部99dが可撓部99cを介してそれぞれ接続している。帯部99aは、可撓部99cに対応する位置に、位置決め凸部99bが突設されている。
図8に示すように、ロケートピン42は、軸本体72の上端開口部内周面に形成された雌ねじより奧側であって、支持孔77の上方の位置に、位置決め凹部98がそれぞれ形成されている。付勢手段99は、帯部99aを円筒状に丸められた状態で、位置決め凸部99bを位置決め凹部98に嵌合するようにして、軸本体72に挿入される。この状態において、付勢手段99は、可撓部99cを外軸71の軸心方向に撓ませた状態で、加圧部99dをボール43の球面にそれぞれ接触させる。よって、各ボール43は、可撓部99cのバネ力が加圧部99dを介してボール43に作用し、ボール43を脱落防止部78に接する位置(突出位置)まで突出させる。
このようなロケートクランプ装置1Cは、ボール43が、パネル穴W11の内壁に押圧される荷重と付勢手段99の付勢力とのバランスによって、支持孔77内を径内方向と径外方向に移動する(突出位置と退避位置との間で移動する)。具体的には、ロケートクランプ装置1Cは、パネル材W1を搬入するまでは、図18に示すように、ボール43が付勢手段99に付勢されて突出位置に配置される。パネル材W1の搬入時には、図19に示すように、パネル材W1がパネル穴W11の内壁をボール43に接触させながら図中下向きに(着座面側へ)移動する間、ボール43が付勢手段99の付勢力に抗してパネル穴W11の内壁に押圧され、突出位置から支持孔77の内部へ退避する。その後、パネル材W1がボール43を通過すると、図18に示すように、ボール43は、突出位置に復帰する。
このようなロケートクランプ装置1Cは、パネル材W1がボール43の有る位置を通過する間だけ支持孔77が開放され、その他は、支持孔77がボール43に塞がれている。そのため、パネル材W1の搬入前や、着座面44に着座するパネル材W1を溶接する際には、支持孔77がボール43に塞がれ、空中に浮遊する異物や火花、スパッタ等が支持孔77より内部に入り込みにくい。よって、本実施形態のロケートクランプ装置1Cによれば、第2及び第3軸受62,63が損傷しにくく、耐久性が向上する。
また、本実施形態のロケートクランプ装置1Cは、付勢手段99をカム室76に配置するだけで異物等の侵入を防止できるので、第1実施形態のようにパージ流体を支持孔から噴出するための流路を必要とせず、部品加工数を減らしてコストダウンを図ることができる。
尚、ロケートクランプ装置1Cは、ボール43が付勢手段99のバネ力のみで突出位置に配置されているので、ボール43とパネル穴W11の内壁との間に生じる摩擦が小さく、ボール43が摩耗しにくい。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、モータで駆動部を構成しても良い。
例えば、上記実施形態では、切り欠き部83と係合部30により内軸82と出力ロッド28を着脱自在に連結したが、ねじ構造等により内軸82と出力ロッド28を着脱自在に連結しても良い。この場合、内軸82に回り止め構造を設け、ねじの緩みを防止することが好ましい。
例えば、上記実施形態ではボール数量を3個にした場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、パネル穴の内径寸法が大きくなる場合は、ボールの数量を増やすことが好ましい。
例えば、上記実施形態では、ロケートクランプ装置1A,1Bをパネル材W1の溶接時に用いたが、パネル材W1のような軽量で穴が設けられた非固定物であれば、他の用途(例えばマテリアルハンドリング等)にロケートクランプ装置1A,1Bを用いても良い。
例えば、上記実施形態では、第3導入溝の一例である導入溝85aを第1段差部85に形成したが、外軸71の第2段差部75側に第3導入溝を形成しても良い。
1A,1B ロケートクランプ装置
2 シリンダ(駆動部の一例)
28 出力ロッド
30 係合部
4 クランプ部
41 ハウジング
42 ロケートピン
43 ボール
45 内部空間
56 挿通孔(外軸用挿通孔の一例)
57 第1軸受装着孔
61〜63 第1〜第3軸受
64 圧縮ばね(付勢部材の一例)
71 外軸
74 挿通孔(内軸用挿通孔の一例)
85a 導入溝(第3導入溝の一例)
76 カム室
77 支持孔
66 導入溝(第2導入溝の一例)
67 導入溝(第1導入溝の一例)
68 連通孔
80 第2軸受装着孔
81 第3軸受装着孔
82 内軸
84 カム部
84a 第1カム面
84b 第2カム面
84c 第3カム面
85,75 第1、第2段差部(駆動力伝達部の一例)
83 切り欠き部
92 スクレーパ
99 付勢手段

Claims (7)

  1. 出力ロッドを直線往復運動させる駆動部と、前記駆動部に接続し、パネル穴を形成されたパネル材が着座する着座面を備えるハウジングと、前記着座面から突出する状態で前記ハウジングに装備されるロケートピンとを備え、前記パネル穴に前記ロケートピンを挿入することにより前記パネル材が前記着座面に着座し、前記パネル材を位置決めして固定するロケートクランプ装置において、
    前記ロケートピンは、
    複数のボールと、
    前記出力ロッドに連結される内軸と、
    前記内軸に外装され、前記ハウジングに突出可能に装備されており、前記ハウジングから突出する部分に形成され、前記複数のボールを軸線に対して直交する方向に移動可能に支持する支持孔を形成された外軸と、
    前記外軸を前記出力ロッドと反対方向に付勢する付勢部材と、
    前記内軸に設けられるものであって、前記駆動部が駆動しない場合に前記複数のボールが前記支持孔から突出する突出位置から前記支持孔の内部へ退避することを許容する第1カム面と、前記第1カム面の前記出力ロッドと反対側に設けられ、前記複数のボールを径外方向に各々押し出す第2カム面と、前記第2カム面の前記出力ロッドと反対側に設けられ、前記複数のボールを前記突出位置に各々配置する第3カム面とを備えるカム部と、
    前記複数のボールが前記第3カム面に配置される場合に、前記内軸と前記外軸を連結させ、前記駆動部の駆動力を前記外軸に伝達する一方、前記複数のボールが前記第3カム面に配置されない場合に、前記内軸と前記外軸を連結せず、前記駆動部の駆動力を前記外軸に伝達しない駆動力伝達部とを有すること、
    前記ハウジングと同軸上に配置され、前記外軸が摺動可能に挿通される第1軸受と、
    前記複数の支持孔を挟んで前記外軸に同軸上に配置され、前記内軸を摺動可能に挿通される第2及び第3軸受とを有すること、
    を特徴とするロケートクランプ装置。
  2. 請求項1に記載するロケートクランプ装置において、
    前記内軸が前記出力ロッドと同軸上に配置され、軸線方向と直交する方向に切り欠き部を有すること、
    前記出力ロッドが前記切り欠き部に係合する係合部を有すること、
    を特徴とするロケートクランプ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するロケートクランプ装置において、
    前記ハウジングは、前記ハウジングと前記駆動部との間に形成される内部空間に連通してパージ流体を供給するパージ流体供給ポートを有すること、
    前記外軸は、前記内軸が挿通される内軸用挿通孔と、前記内軸用挿通孔が前記内部空間に開口する開口部に形成され、前記第3軸受が装着される第3軸受装着孔と、前記第3軸受装着孔の内壁に軸線に沿って形成された第2導入溝と、前記内軸用挿通孔と同軸上に設けられて前記カム部を配置されるものであって前記支持孔に連通するカム室とを有すること、
    前記ハウジング又は前記外軸が、前記内軸と前記外軸が連結されている場合に前記内軸用挿通孔と前記カム室を連通する第3導入溝を有すること
    を特徴とするロケートクランプ装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載するロケートクランプ装置において、
    弾性変形可能に前記外軸に取り付けられ、前記複数のボールを前記突出位置に向かって付勢する付勢手段を有すること
    を特徴とするロケートクランプ装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載するロケートクランプ装置において、
    前記ハウジングは、前記外軸が挿通される外軸用挿通孔と、前記外軸用挿通孔と同軸上に設けられ、前記第1軸受を装着される第1軸受装着孔と、前記第1軸受装着孔の内壁に軸線に沿って形成された第1導入溝と、前記内部空間を前記第1導入溝に連通させる連通孔とを有すること
    を特徴とするロケートクランプ装置。
  6. 請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載するロケートクランプ装置において、
    前記ハウジングは、前記外軸が挿通される外軸用挿通孔を前記着座面に開口するように形成され、スクレーパが前記外軸用挿通孔の開口部内周に配置されていること
    を特徴とするロケートクランプ装置。
  7. ハウジングに形成された着座面から突出する状態で前記ハウジングに往復直線運動可能に配置されるロケートピンを上昇させ、パネル材に形成されたパネル穴に隙間を空けて貫通するように挿入した後、前記ロケートピンを前記ハウジング内へ下降させることにより前記パネル材を位置決めして固定するロケートクランプ方法において、
    前記ロケートピンが、径内方向と径外方向に移動可能に配置される3個以上のボールを備え、前記3個以上のボールは、前記ロケートピンが上昇して初期位置に配置される場合には、前記ロケートピンの外周面から突出する突出位置から退避することを許容される一方、前記ロケートピンが前記初期位置から下降する場合には、前記突出位置に配置されること、
    前記ロケートピンを前記初期位置に配置した状態で前記パネル穴に挿入し、前記パネル材を前記着座面に着座させるパネル材搬入工程と、
    前記ロケートピンを前記初期位置に維持したまま、前記3個以上のボールを前記突出位置に配置するボール押出工程と、
    前記3個以上のボールを前記突出位置に配置した状態で前記ロケートピンを下降させることにより、前記パネル穴の内周面と、前記着座面と反対側に位置する前記パネル材の上面とが交差する角部に前記3個以上のボールを点接触させて、前記パネル穴を前記ロケートピンに対してセンタリングし、前記パネル材を位置決めするパネル材位置決め工程と、
    前記3個以上のボールが前記パネル材を位置決めした状態で前記ロケートピンに下向きの推力が加わることにより、前記3個以上のボールが前記角部に押し付けられ、前記3個以上のボールと前記着座面との間で前記パネル材を挟み込んで固定するパネル材固定工程と、を有すること
    を特徴とするロケートクランプ方法。
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