JP6258566B1 - 電解セル、オゾン水噴出装置及び電導性ダイヤモンド電極の製造方法 - Google Patents

電解セル、オゾン水噴出装置及び電導性ダイヤモンド電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の電解セル(30)は原料水(RW)を電解してオゾン水(OW)を生成する電解セル(30)であって、第1ホルダー(31)と、第1ホルダー(31)の内側に配置された陰極(32)と、陰極(32)の第1ホルダー(31)とは反対側に配置されたイオン交換膜(33)と、イオン交換膜(33)の陰極(32)とは反対側に配置された陽極(34)と、陽極(34)が載置される第2ホルダー(35)と、を備え、第1ホルダー(31)は、原料水(RW)の電解によって生じる水素を電解セル(30)から容器(10)の外へガイドする水素ガイドチューブ(40)を有する。本発明によれば、高濃度のオゾン水(OW)を生成可能な電解セル(30)、オゾン水噴出装置(1)及び導電性ダイヤモンド電極の製造方法を提供できる。

Description

本発明は、電解セル、オゾン水噴出装置及び電導性ダイヤモンド電極の製造方法に関する。
従来、衛生観念の向上により、消毒や殺菌等を行うため、オゾン水を含む電解水を生成する電解セル及び電解水スプレー装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、オゾン等の電解生成物を従来より高濃度で溶解する電解水製造用の膜−電極接合体や電解セル、及びこれらを使用して得られた電解水を噴出する装置、特に得られた電解水を霧状に噴霧する小型スプレー装置を提供することを目的として、棒状陽極の周囲に筒状の隔膜を設置し、隔膜の周囲に線状陰極を配置し、線状陰極を使用して隔膜を陽極に固定し、これにより隔膜と陽極の間に気液流路を有する陽極室を形成させる膜−電極接合体、これを用いる電解セル、電解水スプレー装置及び殺菌方法が開示されている。
しかしながら、スプレー装置によって霧状に噴出される電解水は拡散してしまうので、電解セルによって得られる電解水の電解生成物はできるだけ高濃度であることが好ましいが、特許文献1の電解セルによって得られる電解水の電解生成物の濃度は十分ではなかった。
特開2009−138262号公報
本発明は、上述のような課題に鑑み、高濃度のオゾン水を生成可能な電解セル、オゾン水噴出装置及び電導性ダイヤモンド電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の構成によって把握される。
(1)本発明の電解セルは、原料水を電解してオゾン水を生成する電解セルであって、第1ホルダーと、前記第1ホルダーの内側に配置された陰極と、前記陰極の前記第1ホルダーとは反対側に配置されたイオン交換膜と、前記イオン交換膜の前記陰極とは反対側に配置された陽極と、前記陽極が載置される第2ホルダーと、を備え、前記第1ホルダーは、原料水の電解によって生じる水素を前記電解セルから外へガイドする水素ガイドチューブを有する。
(2)上記(1)の構成において、前記第1ホルダー及び前記第2ホルダーは、互いに雌雄篏合自在であり、互いに雌雄篏合した状態で全体が略円筒状であり、前記第1ホルダーは外周面に凹凸を有し、前記第2ホルダーは多角柱形状を有する。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記陽極は、導電性ダイヤモンド電極である。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの構成において、前記陽極は、四角形状又は六角形状である。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの構成において、前記陽極は、板状基材の表面に導電性ダイヤモンドがコーティングされた状態の導電性ダイヤモンド電極であり、多角形状の周縁に沿う段部を有する。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの構成において、前記陽極は、板状基材の表面に導電性ダイヤモンドがコーティングされた状態の導電性ダイヤモンド電極であり、多角形状の周縁の一部に繋ぎ目の切断部を有する。
(7)本発明のオゾン水噴出装置は、前記原料水を収容する容器と、前記容器の取付部に取り付けられるヘッドと、上記(1)から(6)のいずれかに記載の電解セルと、前記オゾン水を前記電解セルから前記ヘッドへガイドするためのオゾン水ガイドチューブと、を備える。
(8)上記(7)の構成において、前記第1ホルダー及び前記第2ホルダーは、直径方向の最大寸法が、前記取付部における開口の最小内径寸法より小さい。
(9)本発明の導電性ダイヤモンド電極の製造方法は、板状の基材母材に直線状に断続するスリットを施し、隣り合うスリット間に繋ぎ目を形成するプレ加工ステップと、前記プレ加工ステップの後に、前記基材母材の上に導電性ダイヤモンドを化学蒸着する被覆ステップと、前記被覆ステップの後に、前記繋ぎ目を切断する切断ステップと、を備える。
(10)上記(9)の構成において、前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記スリットを互いに90°を成す関係となるようにして、前記スリットに囲まれた四角形状の厚肉部を形成する。
(11)上記(9)の構成において、前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記スリットを互いに60°を成す関係となるようにして、前記スリットに囲まれた六角形状の厚肉部を形成する。
(12)上記(11)の構成において、前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記スリットを互いに60°を成す関係となるようにして、前記スリットに囲まれた三角形状部を形成し、前記切断ステップの後に、前記三角形状部を6片組み合わせて六角形状の厚肉部を形成する片組ステップを備える。
(13)本発明の導電性ダイヤモンド電極の製造方法は、板状の基材母材に直線状に連続する溝を施し、薄肉部を形成するプレ加工ステップと、前記プレ加工ステップの後に、前記基材母材の上に導電性ダイヤモンドを化学蒸着する被覆ステップと、前記被覆ステップの後に、前記薄肉部を切断する切断ステップと、を備える。
(14)上記(13)の構成において、前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記溝を互いに90°を成す関係となるようにして、前記溝に囲まれた四角形状の厚肉部を形成する。
(15)上記(13)の構成において、前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記溝を互いに60°を成す関係となるようにして、前記溝に囲まれた六角形状の厚肉部を形成する。
(16)上記(15)の構成において、前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記溝を互いに60°を成す関係となるようにして、前記溝に囲まれた三角形状部を形成し、
前記切断ステップの後に、前記三角形状部を6片組み合わせて六角形状の厚肉部を形成する片組ステップを備える。
本発明によれば、高濃度のオゾン水を生成可能な電解セル、オゾン水噴出装置及び電導性ダイヤモンド電極の製造方法を提供できる。
(a)は、(b)のA矢視断面図であり、本実施形態に係るオゾン水スプレーを正面から見た断面図である。(b)は、本実施形態に係るオゾン水スプレーを側面から見た断面図である。 (a)は、電解セルの平面図であり、(b)は、電解セルの正面図であり、(c)は、電解セルの底面図であり、(d)は、(a)におけるB矢視断面図である。 電解セルの分解斜視図である。 (a)は第1変形例に係る陽極の平面図であり、(b)は(a)におけるC矢視断面図である。 第1製造方法の手順を示す説明図である。 (a)は第2変形例に係る陽極の平面図であり、(b)は(a)におけるD矢視断面図である。 第2製造方法の手順を示す説明図である。 (a)は第3変形例に係る陽極の平面図であり、(b)は(a)におけるE矢視断面図である。 第3製造方法の手順を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を、添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1(a)は、(b)のA矢視断面図であり、本実施形態に係るオゾン水スプレー1を正面から見た断面図である。図1(b)は、本実施形態に係るオゾン水スプレー1を側面から見た断面図である。
(オゾン水噴出装置)
オゾン水噴出装置の一態様として、オゾン水スプレー1を取り上げて説明する。オゾン水スプレー1は、図1に示すように、容器10と、容器10に取り付けられるヘッド20と、原料水RWを電気分解するための電解セル30と、オゾン水OWを電解セル30からヘッド20へガイドするためのオゾン水ガイドチューブ50と、水素Hを電解セル30から大気に解放するための水素ガイドチューブ40と、を備える。
このようにすることで、電解セル30をできるだけ水密にしながらも、発生する水素Hを気密性の高い容器10内に留まらせることなく確実に大気に解放できる。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能な電解セル30を提供できる。
(容器)
容器10は、原料水RWを収容する容器本体14と、容器本体14にヘッド20を取り付けるための取付部12と、容器本体14及び取付部12を包み込むジャケット11と、を備える。容器本体14は、内側に開口12aを有する取付部12とは別に、原料水RWや添加剤等を注入するための給水口13を備える。
容器本体14は、硬質なものでも、軟質なものでもよいが、保管時及び使用時の起立性の観点から、各種硬質樹脂、金属、ガラス、セラミックス等の硬質材料で形成することが好ましい。詳しくは後述するように、電解セル30は電解のために電流が流れるとその度に発熱することから、容器本体14を起立できるように構成しておくことにより、電解セル30を容器本体14の内部に残存する原料水RWに水没した状態にでき、冷却することができる。
ジャケット11は、図1(a)に示すように、側面に溝状の把持部11gを備える。これにより、ユーザが、容器10を掌で握った状態でトリガ22に指を掛けて操作しやすくなっている。また、ジャケット11は、下部に、バッテリ60及び電解を制御する制御部70を備える。
容器本体14は、2つの開口を有する。1つ目の開口はヘッド20を取り付けるための取付部12である。2つ目の開口は原料水RWや添加剤等を容器本体14に注入するための給水口13である。取付部12にはヘッド20が、着脱自在に螺合又は嵌合される。同様に、給水口13にはキャップ15が、着脱自在に螺合又は嵌合される。
通常のスプレー容器とは異なり、給水口13を取付部12とは別に設ける理由は、ヘッド20にはオゾン水ガイドチューブ50、水素ガイドチューブ40及び電解セル30が取り付けられていることから、原料水RWを注入する度にヘッド20を容器本体14の取付部12から取り外したり取り付けたりを繰り返すと、電解セル30が容器本体14の内外で他の物体と衝突して破損するおそれがあるためである。また、取り外した場合、電解セル30が原料水RWから露出し、水没している時間が短くなって、冷却の効果が損なわれるためである。
(ヘッド)
容器本体14の取付部12に取り付けられるヘッド20は、ヘッド本体21と、ヘッド本体21の前方下側に設けられたトリガ22と、ヘッド本体21の前方中央に設けられたノズル23と、を備える。ヘッド本体21は、硬質材料で形成されており、その形状は、図示されているものに限定されるものではない。
トリガ22は、容器本体14に注入されている原料水RWからオゾン水OWを生成して噴霧させる引き金となる。容器10の下部には電解セル30に電圧を印加するためのバッテリ60及び制御部70が内蔵されており、トリガ22を手前に引くと制御部70によってバッテリ60がスイッチオンとなり、トリガ22を放すスイッチオフとなる。バッテリ60は、1次電池、充電可能な2次電池のいずれでもよいが、使用頻度の多い用途に用いられるような場合には、充電可能なものが好ましい。なお、バッテリ60の代わりに、交流電源から直流電力を供給できるアダプタを配置してもよい。
また、充電可能なバッテリ60として、リチウムイオン電池を好適に採用できる。リチウムイオン電池は、他の電池よりも寿命が長く、ほとんど液漏れしない、軽い、低温でもパワーが落ちない、自己放電がほとんどない等の長所がある。充電にあたっては、USBによるものとしておくとよい。例えば、容器10の下部にUSB端子16を設けておき、USBケーブル(不図示)の他端をコンセント(不図示)に接続して充電できる。そして、非常時にはパソコンやスマートフォン等の携帯端末(不図示)に接続してそれらのバッテリを共用できる。
印加する電圧の大きさは、消臭、殺菌等の用途や対象物に応じて、所定の殺菌力を得るために適した濃度、電気分解される溶液量等により適宜定められる。例えば、1回のトリガ22の操作で0.1cc〜1ccを噴霧する場合、電解セル30の電極間には3V〜40V程度印加する。
制御部70は、電解セル30に印加する電圧を制御する。具体的には、制御部70は、超昇圧プログラムによりバッテリ60で発生する電圧を昇圧できるように構成されており、高い電圧を電解セル30に印加し、効率の良い電解すなわちオゾン水OWの生成を行うことができる。また、制御部70には、一定以上の電圧とはならないように、安全作動機能を付与しておいてもよい。さらに、制御部70に、前述したUSBケーブルを介して接続された携帯端末に対し、オゾン水スプレー1の使用履歴データを記録したり、携帯端末の側から制御部70の超昇圧プログラムを含む制御プログラムを変更できるようにしてもよい。具体的には、制御部70に対し、USBケーブルを介して、携帯端末から電圧及び電流の変更を可能となるようにしてもよい。なお、制御部70と携帯端末との接続は、USBケーブル以外にも、Wi−Fi(登録商標)やブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信を介してもよい。
トリガ22の操作によりスイッチオンとなり制御部70に電流が流れると、オゾン水ガイドチューブ50の先端部に取り付けられている電解セル30内の原料水RWはほとんど瞬時に電気分解され、ヘッド本体21の内部に設けられているピストン・シリンダ機構(不図示)により、生成された直後のオゾン水OWがヘッド本体21のノズル23から外部に噴霧される。ピストン・シリンダ機構については、公知のスプレーで採用されているものを適宜採用することができる。
このように、オゾン水スプレー1では、原料水RWを電解してオゾン水OWを生成する過程と、生成されたオゾン水OWを噴霧する過程をほとんどタイムラグなく行うことができることから、オゾン濃度が減少しないうちにオゾン水OWを噴霧して消毒や殺菌等の効果を得ることができる。トリガ22の操作開始から1秒以内で電解により生成したオゾン水OWを噴霧することが好ましい。
(オゾン水ガイドチューブ)
オゾン水ガイドチューブ50は、その上端において、ヘッド本体21の内部に設けられているピストン・シリンダ機構(不図示)に接続されている。他方、その下端は、電解セル30に接続されている。ところで、トリガ22を操作しても最初においては電解されていない原料水RWがノズル23から噴霧される、いわゆる「無駄打ち」が生じる。この傾向は、特に電解セル30からノズル23までの距離が長くなればなるほど、顕著となる。
そこで、この無駄打ちの回数を減らすため、オゾン水ガイドチューブ50の内径は、所望の噴霧量を確保できる範囲で極力最小限にすることが好ましい。例えば、2mm程度が好ましく、2mmを下回ると噴霧量が少量になり過ぎ、2mmを上回ると無駄打ちが多くなる。
(水素ガイドチューブ)
水素ガイドチューブ40は、原料水RWの電解によって生じる水素Hを容器10の外へガイドするものである。
水素ガイドチューブ40は、下端が、原料水RWを電解したときに水素Hが生じる側、すなわち、電解セル30の陰極側に接続される。また、水素ガイドチューブ40の上端は、水素ガイドチューブ40の内腔が容器本体14及びジャケット11から大気に臨むようにして、例えば、取付部12の近傍に取り付けられる。
なお、水素ガイドチューブ40の内径は、水素ガスが通過できればよいので、オゾン水ガイドチューブ50の内径よりも小さくできる。
(電解セル)
図2(a)は、電解セル30の平面図である。図2(b)は、電解セル30の正面図である。図2(c)は、電解セル30の底面図である。図2(d)は、図2(a)におけるB矢視断面図である。図3は、電解セル30の分解斜視図である。
図2及び図3に示すように、電解セル30は、分離式のものであって、全体が略円筒状であり、原料水RWを電気分解して、水素Hと、酸素O及びオゾンOを分離して生成するものである。
電解セル30は、高濃度のオゾン水OWを生成するため、水素Hを排出する水素排出口31W、原料水RWを取り入れる取水口351及びオゾン水OWを排出する排出口352を除き、水密な構造となっている。
電解セル30は、第1ホルダー31と、第1ホルダー31の内側に配置された陰極32と、陰極32の第1ホルダー31とは反対側に配置されたイオン交換膜33と、イオン交換膜33の陰極32とは反対側に配置された陽極34と、陽極34が載置される第2ホルダー35と、を備える。
第1ホルダー31と第2ホルダー35とは、互いに雌雄篏合自在であり、互いに雌雄篏合した状態で全体が略円筒状である。
そして、第1ホルダー31は外周面に凹凸31Rを有し、第2ホルダー35は直方体状の下部35Dを備えるので、第1ホルダー31の雌ねじ31qと第2ホルダー35の雄ねじ35pとを雌雄篏合する際に、例えば、左手によって第1ホルダー31を保持した状態で、右手によって第2ホルダー35を回転しやすい。よって、第1ホルダー31と第2ホルダー35を、手で簡単に締め付けて組み立てられる。したがって、第1ホルダー31と第2ホルダー35とを組み合わせた状態で、雌雄篏合部の水密性を確保できる。
また、第1ホルダー31及び第2ホルダー35は、直径方向の最大寸法が、容器本体14にヘッド20を取り付けるための取付部12(図1参照)における開口の最小内径寸法よりやや小さい。よって、第1ホルダー31及び第2ホルダー35を互いに雌雄篏合して組み合わされた状態で、電解セル30は取付部12の内外に挿通自在となっている。
(パッキン)
また、電解セル30は、第1ホルダー31と陰極32との間に、パッキン36を有する。
パッキン36は、全体が円盤状であり、中央に、一端が陰極32に連通し、他端が水素ガイドチューブ40の内腔と連通する貫通穴36aを有する。これにより、陰極32で発生した水素Hを漏れなく水素ガイドチューブ40の内腔に案内できる。
パッキン36は、陰極32に対向する面に、原料水RWが通過するための溝を有する。
また、パッキン36は、第1ホルダー31と第2ホルダー35とを互いに雌雄篏合して締結すると、第1ホルダー31と陰極32との間に挟まれて変形し、第1ホルダー31と第2ホルダー35との隙間を塞ぐようになる。これにより、陰極32、イオン交換膜33、陽極34の密着度が確保されるとともに、電解セル30の水密性が高まり、陰極32及び陽極34に電圧を印加したとき、原料水RWを効率良く電解できる。よって、高濃度のオゾン水を生成可能となる。
(第1ホルダー)
第1ホルダー31は、上部に、水素排出口31Wが設けられた上底311を備え、上底311の外周から下方に延在する環状の側壁312を備える。また、第1ホルダー31は雌ねじ31qを側壁312内周に有し、外周面に凹凸31Rを有する。
また、第1ホルダー31は、原料水RWの電解によって生じる水素Hを容器10の外にガイドする水素ガイドチューブ40を有する。水素ガイドチューブ40は、内腔が第1ホルダー31の水素排出口31Wに連通するようにして、第1ホルダー31に水密的に接続される。これにより、高濃度のオゾン水OWを生成するために電解セル30を水密な構造とし、容器本体14を水密な構造にしたとしても、水素Hのガスを容器10の内部に溜めることなく確実に容器10の外に排出でき、爆鳴気の発生を抑制でき、万が一の爆発を避けられる。
(第2ホルダー)
第2ホルダー35は、外周面に雄ねじ35pが設けられる円筒状の上部35Uと、直方体形状を有する下部35Dとを備える。なお、第2ホルダー35は、直方体形状に限らず、他の多角柱形状を有してもよい。
上部35Uは、陽極34を収容する四角形状の窪みKを有する。また、四角形状の窪みKの周縁は、一部が取水口351及び排出口352に連通している。窪みKの底面には、図3に示すように、電線34aを収容する溝Gが形成されている。窪みKは、詳細には、陽極34の外形状(ここでは四角形状)に応じて、四隅に陽極34を規制する規制部αを有し、規制部α以外の部分が第2ホルダー35の外側に向けて拡幅する拡幅部βを有する。そして、拡幅部βは、平面視において陽極34と重ならないようになっており、取水口351及び排出口352に連通している。
第2ホルダー35の下部35Dは、原料水RWを取り入れる取水口351及びオゾン水OWを排出する排出口352を有する。
第2ホルダー35は、一端が排出口352に連通し他端がヘッド20に連通するオゾン水ガイドチューブ50を備える。これにより、電解によって生成された高濃度のオゾン水OWを直接にヘッド20へガイドできる。
(陰極)
陰極32は、発生する水素Hに対して脆化しない、白金族金属、ニッケル、ステンレス、チタン、ジルコニウム、金、銀、カーボン又はダイヤモンド等で形成されることが好ましい。ここでは、ステンレス304(SUS304)を採用している。
また、陰極32は、板状のステンレス鋼によって形成されており、バッテリ60に連なる電極線32aが接続されている。
(陽極)
陽極34は、酸化鉛、酸化錫、白金等の貴金属、DSA(貴金属酸化物を主体とする電極)、カーボン又は導電性ダイヤモンド等で形成されている。陽極34は、耐食性の観点から、白金、イリジウム等の貴金属及びそれらの酸化物又は導電性ダイヤモンドで形成されることが好ましく、導電性ダイヤモンドで形成されることが最も好ましい。
また、陽極34からバッテリ60への電線34aは、劣化を最小限に抑える目的でチタン線を採用している。
なお、陽極34及び/又は陰極32は、板状であってよく、複数の孔を有する板状であってもよく、メッシュ状であってもよい。陽極34及び/又は陰極32が板状であると、塊状のものに比べて、原料水RWとの接触面積を増やすことができ、電解の効率が向上する。また、陽極34及び/又は陰極32をメッシュ状とすると、塊状のものに比べて、原料水RWとの接触面積を増やすことができ、電解の効率が更に向上する。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
実施形態における陽極34は、図3に示すように、外形が四角形状の板状であり、第2ホルダー35の上部35Uに形成された四角形状の窪みKの上に載置され、規制部αに嵌った状態で収容されている。
(イオン交換膜)
イオン交換膜33は、フッ素樹脂系、炭化水素樹脂系のいずれでもよいが、オゾンOや過酸化物耐食性の面で前者が好ましい。例えば、ナフィオン(登録商標)を好適に用いることができる。ナフィオン(登録商標)は、スルホ化されたテトラフルオロエチレンを基にしたフッ素樹脂の共重合体であり、イオン伝導性を持つポリマーである。ナフィオンの類稀なイオン伝導性はスルホ基で修飾されたテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))にペルフルオロビニルを組み込むことによるものであり、陰イオンや電子は膜内を移動せず、陽イオンの水素H+だけが移動することができる。膜の厚さは、0.1mmから1mmの範囲が好ましい。
陰極32及びイオン交換膜33は、平面視で略同形の略円形状である。陽極34は、平面視で四角形状であるが、略円形状であってもよく、後述のように、六角形状であってもよい。
イオン交換膜33の外形は、平面視で略円形状であり、第2ホルダー35の座部Z(図3参照)の内径と略同じ寸法となっている。これにより、イオン交換膜33は、原料水RWに浸されて膨潤し、電解セル30の内部空間を、陽極34側と陰極32側とに区画できる。
図2(d)に示すように、イオン交換膜33で覆われた電解セル30の内部の第1ホルダー31と第2ホルダー35との間を原料水RWが(図中左下側から)通過すると、陽極34と陰極32に印加された電圧によって原料水RWは電解される。すると、陽イオンの水素H+が陰極32の側へ移動し、イオン交換膜33の上側の陰極32で水素Hが発生する。他方、イオン交換膜33の下側における陽極34の側には、酸素OとオゾンOが生成され、オゾン水OWが(図中右下側へ)排出される。これにより、水素Hがオゾン水OWに混入しないため、高濃度のオゾン水OWを得ることができる。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。なお、オゾンOの生成プロセスは次のとおりである。
3HO=O+6H+6e
実施形態では、図1で示したように、電解セル30は、オゾン水スプレー1の容器本体14の底部に横置き状態となるように配置されている。これは、上記したような原理を、容器本体14に注入されている原料水RWの残量ひいては水位にかかわらず常時発揮できるように、電解セル30を原料水RW中に水没させて冷却しておくためである。
(第1変形例)
次に、第1の変形例(以下、「第1変形例」という。)を説明する。
第1変形例は、上述の実施形態に対して、主に陽極34が異なるので、共通する部分については説明を省略する場合がある。
図4(a)は第1変形例に係る陽極34の平面図である。図(b)は図(a)におけるC矢視断面図である。
図4に示すように、第1変形例の陽極34は、板状基材341に、表面処理を施した後、導電性ダイヤモンド342を化学蒸着等によりコーティングした導電性ダイヤモンド電極である。
導電性ダイヤモンド342は、ダイヤモンドに窒素やホウ素を含有させることによって電気伝導性を発現させたものであり、広い電位領域、特に貴の電位領域で安定に作動する。よって、電解セル30の陽極34に導電性ダイヤモンド電極を採用することにより、効率良く原料水RWを電解し、オゾン水OWを生成できる。よって、電解セル30の小型化に応じて陽極34を小さくしても、電解の効率を高く維持できる。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
陽極34の板状基材341としては、酸性溶液中の陽極電位領域で安定なニオブ、タンタル、チタン及びジルコニウム等のバルブメタルやそれらの合金が適用でき、ここではニオブを採用する。
陽極34は、外形が六角形状である。なお、第1変形例は外形が六角形状である場合で説明するが、外形が四角形状であってもよい。陽極34の外形を四角形状又は六角形状とすることにより、外形の加工が直線的になって加工性及び加工精度が向上する。また、円筒形状の電解セル30の内部に収容しても、できるだけ大きな面積を確保できる。円筒形状の電解セル30の内部に収容しても、できるだけ大きな面積を確保できるという観点においては、陽極34の外形を四角形状とするよりも、六角形状とする方が優れる。このように、陽極34の外形を六角形状とすることにより、加工性を確保できるとともに、小型の電解セル30に陽極34を適用しても電解の効率を高められる。よって、高濃度のオゾン水を生成可能となる。
なお、図4は、導電性ダイヤモンド342を板状基材341の表側面にコーティングした例を示すが、導電性ダイヤモンド342を板状基材341の裏側面にもコーティングしてもよい。
また、陽極34は、多角形状(ここでは六角形状)の周縁に沿う段部Cを有する。具体的には、陽極34の中央の厚肉部mから周縁の薄肉部eに遷移する段部Cを有する。これにより、陽極34の厚肉部mにおける周縁の各辺kを、コーティングした後に切断加工しなくて済み、周縁の厚肉部mの各辺kにコーティングした導電性ダイヤモンド342が切断加工に伴って剥離する機会がなくなる。また、導電性ダイヤモンド342が段部Cに沿ってコーティングされて段部Cに機械的に係合するので、板状基材341の表面に、導電性ダイヤモンド342をコーティングした後に、薄肉部eを切断加工して外形状を形成しても、陽極34の厚肉部mの周縁にコーティングした導電性ダイヤモンド342まで切断加工の影響が到達せず、導電性ダイヤモンド342が剥離しにくくなる。よって、陽極34の性能及び耐久性が向上する。すなわち、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
(導電性ダイヤモンド電極の第1製造方法)
次に、陽極34に適用できる導電性ダイヤモンド電極の第1の製造方法(以下、「第1製造方法」という。)を説明する。第1製造方法は、上述の第1変形例における陽極34の製造に適した製造方法である。
図5は、第1製造方法の手順を示す説明図である。
(A1)図5(a)に示すように、まず、ニオブ等のバルブメタル製である板状の基材母材3410に、レーザーにより、直線状に連続する溝Vを施し、残された部分である薄肉部eを形成する(プレ加工ステップ)。
ここで、図5(b)に示すように、複数の溝Vを互いに60°を成す関係となるようにして、溝Vに囲まれた六角形状の厚肉部mを複数形成する
(A2)図5(c)に示すように、プレ加工ステップの後に、基材母材3410の上に導電性ダイヤモンド342を化学蒸着する(被覆ステップ)。
(A3)図5(d)に示すように、被覆ステップの後に、薄肉部eを切断する(切断ステップ)。
そして、図5(d)又は図4に示すような、多角形状(ここでは六角形状)の周縁に沿う段部Cを有する陽極34に適用できる導電性ダイヤモンド電極が得られる。
このように、陽極34(導電性ダイヤモンド電極)を製造することで、1枚の基材母材3410から陽極34を大量に歩留り良く製造できる。また、陽極34の周縁に段部Cが形成されるので、陽極34の厚肉部mにおける周縁の各辺kを、コーティングした後に切断加工しなくて済み、周縁の厚肉部mにおける各辺kにコーティングした導電性ダイヤモンド342が切断加工に伴って剥離する機会がなくなる。よって、陽極34の性能及び耐久性が向上する。
また、導電性ダイヤモンド342が段部Cに沿ってコーティングされて段部Cに機械的に係合するので、板状基材341の表面に、導電性ダイヤモンド342をコーティングした後に、薄肉部eを切断加工して外形状を形成しても、陽極34の厚肉部mの周縁にコーティングした導電性ダイヤモンド342まで切断加工の影響が到達せず、導電性ダイヤモンド342が剥離しにくくなる。よって、陽極34の性能及び耐久性が向上する。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
さらに、陽極34は、六角形状であるので、円筒形状の電解セル30の内部空間に、できるだけ大きな面積を確保しつつ、収容できる。
(第2変形例)
次に、第2の変形例(以下、「第2変形例」という。)を説明する。
第2変形例は、上述の第1変形例に対して、主に陽極34が異なるので、共通する部分については説明を省略する場合がある。
図6(a)は第2変形例に係る陽極34の平面図である。図6(b)は図6(a)のD矢視断面図である。
図6(a)及び図6(b)に示すように、第2変形例の陽極34は、第1変形例と同様に、板状基材341に、導電性ダイヤモンド342をコーティングした導電性ダイヤモンド電極である。
陽極34は、外形が六角形状である。第2変形例は外形が六角形状である場合で説明するが、外形が四角形状であってもよい。
また、陽極34は、多角形状(ここでは六角形状)の周縁の一部に繋ぎ目Pの切断部を有する。具体的には、陽極34の周縁から外方に向き、導電性ダイヤモンド342がコーティングされていない切断面を有する。これにより、陽極34の周縁の各辺kを切断加工しなくて済み、周縁の各辺kにコーティングした導電性ダイヤモンド342が剥離しにくくなる。よって、電極の性能及び耐久性が向上する。
なお、図示はしないが、陽極34は、周縁の繋ぎ目Pの切断部に、段部Cを有してもよい。すなわち、繋ぎ目Pの切断部を板状基材341の中央の厚肉部mと比較して薄肉としてよい。これにより、板状基材341に対する導電性ダイヤモンド342の耐剥離性が更に向上する。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
(導電性ダイヤモンド電極の第2製造方法)
次に、陽極34に適用できる導電性ダイヤモンド電極の第2の製造方法(以下、「第2製造方法」という。)を説明する。第2製造方法は、上述の第2変形例における陽極34の製造に適した製造方法である。
図7は、第2製造方法の手順を示す説明図である。
(B1)図7(a)に示すように、まず、ニオブ等のバルブメタル製である板状の基材母材3410に、レーザーにより、直線状に断続するスリットSを施し、隣り合うスリットS間に繋ぎ目Pを形成する(プレ加工ステップ)。なお、スリットSは、基材母材3410を貫通する細長い穴である。
ここで、図7(b)に示すように、複数のスリットSを互いに60°を成す関係となるように施して、スリットSに囲まれた六角形状の厚肉部m及び三角形状部を複数形成する
(B2)図7(c)に示すように、プレ加工ステップの後に、基材母材3410の上に導電性ダイヤモンド342を化学蒸着する(被覆ステップ)。
(B3)図7(d)に示すように、被覆ステップの後に、繋ぎ目Pを切断する(切断ステップ)。
そして、図7(d)又は図6に示すような、多角形状(ここでは六角形状)の周縁の一部に繋ぎ目Pの切断部を有する陽極34に適用できる導電性ダイヤモンド電極が得られる。
また、次のようなステップを追加してもよい。
(B4)切断ステップの後に、三角形状部を6片組み合わせて六角形状の厚肉部mを形成する(片組ステップ)。このように組み合わせて形成された導電性ダイヤモンド電極は、1片の六角形状のものよりも表面積が大きくなるので、電解効率を高くできる。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
このように、陽極34(導電性ダイヤモンド電極)を製造することで、1枚の基材母材3410から陽極34を大量に歩留り良く製造できる。また、基材母材3410から陽極34を切り出す際の切断部は、繋ぎ目Pの部分だけであり、板状基材341の表面に、導電性ダイヤモンド342をコーティングした後に、繋ぎ目Pを切断しても、陽極34の厚肉部mの周縁にコーティングした導電性ダイヤモンド342まで切断加工の影響が到達せず、導電性ダイヤモンド342が剥離しにくくなる。よって、陽極34の性能及び耐久性が向上する。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
また、板状基材341は、スリットSの内壁、すなわち、板状基材341の周縁の各辺kを含む側面を、微小な切断面を除いて導電性ダイヤモンド342でコーティングされるので、電解効率を高くできる。
さらに、陽極34は、六角形状であるので、円筒形状の電解セル30の内部空間に、できるだけ大きな面積を確保しつつ、収容できる。
また、切断ステップの後に、三角形状部を6片組み合わせて六角形状の厚肉部mを形成するので、この六角形状の厚肉部mを陽極34として利用できる。よって、1枚の基材母材3410からほとんど無駄なく、複数の陽極34を歩留り良く製造できる。
(第3変形例)
次に、第3の変形例(以下、「第3変形例」という。)を説明する。
第3変形例は、上述の第1変形例及び第2変形例に対して、主に陽極34が異なるので、共通する部分については説明を省略する場合がある。
図8(a)は第3変形例に係る陽極34の平面図である。図8(b)は図8(a)のE矢視断面図である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、第3変形例の陽極34は、第1変形例及び第2変形例と同様に、板状基材341に、導電性ダイヤモンド342をコーティングした導電性ダイヤモンド電極である。
陽極34は、外形が四角形状である。第3変形例は外形が四角形状である場合で説明するが、外形が六角形状であってもよい。
また、陽極34は、多角形状(ここでは四角形状)の周縁の一部に繋ぎ目Pの切断部を有する。具体的には、陽極34の周縁の一部である各辺kの中央から外方に向く突出部の先端に、導電性ダイヤモンド342がコーティングされていない切断面を有する。これにより、陽極34の周縁の各辺kを切断加工しなくて済み、周縁の各辺kにコーティングした導電性ダイヤモンド342が剥離しにくくなる。よって、電極の性能及び耐久性が向上する。よって、高濃度のオゾン水を生成可能となる。
なお、図示はしないが、陽極34は、周縁の繋ぎ目Pの切断部に、段部Cを有してもよい。すなわち、繋ぎ目Pの切断部を板状基材341の中央の厚肉部mと比較して薄肉としてよい。これにより、板状基材341に対する導電性ダイヤモンド342の耐剥離性が更に向上する。
(導電性ダイヤモンド電極の第3製造方法)
次に、陽極34に適用できる導電性ダイヤモンド電極の第3の製造方法(以下、「第3製造方法」という。)を説明する。第3製造方法は、上述の第3変形例における陽極34の製造に適した製造方法である。
図9は、第3製造方法の手順を示す説明図である。
(C1)図9(a)に示すように、まず、ニオブ等のバルブメタル製である板状の基材母材3410に、レーザーにより、直線状に断続するスリットSを施し、隣り合うスリットS間に繋ぎ目Pを形成する(プレ加工ステップ)。
ここで、図9(b)に示すように、複数のスリットSを互いに90°を成す関係となるように施して、スリットSに囲まれた四角形状の厚肉部mを複数形成する。
(C2)図9(c)に示すように、プレ加工ステップの後に、基材母材3410の上に導電性ダイヤモンド342を化学蒸着する(被覆ステップ)。
(C3)図9(d)に示すように、被覆ステップの後に、繋ぎ目Pを切断する(切断ステップ)。
そして、図9(d)又は図8に示すような、多角形状(ここでは四角形状)の周縁の一部に繋ぎ目Pの切断部を有する陽極34に適用できる導電性ダイヤモンド電極が得られる。
このように、陽極34(導電性ダイヤモンド電極)を製造することで、1枚の基材母材3410から陽極34を大量に歩留り良く製造できる。特に、陽極34は、四角形状であるので、1枚の基材母材3410からほとんど無駄なく、複数の陽極34を歩留り良く製造できる。
また、基材母材3410から陽極34を切り出す際の切断部は、繋ぎ目Pの部分だけであり、板状基材341の表面に、導電性ダイヤモンド342をコーティングした後に、繋ぎ目Pを切断しても、陽極34の厚肉部mの周縁にコーティングした導電性ダイヤモンド342まで切断加工の影響が到達せず、導電性ダイヤモンド342が剥離しにくくなる。よって、陽極34の性能及び耐久性が向上する。よって、高濃度のオゾン水OWを生成可能となる。
また、板状基材341は、スリットSの内壁、すなわち、板状基材341の周縁の各辺kを含む側面を、微小な切断面を除いて導電性ダイヤモンド342でコーティングされるので、電解効率を高くできる。
以上、実施形態及び変形例を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
1 オゾン水スプレー(オゾン水噴出装置)
10 容器
11 ジャケット
11g 把持部
12 取付部
12a 開口
13 給水口
14 容器本体
15 キャップ
16 端子
20 ヘッド
21 ヘッド本体
22 トリガ
23 ノズル
30 電解セル
31 第1ホルダー
31q 雌ねじ
31R 凹凸
31W 水素排出口
32 陰極
32a 電極線
33 イオン交換膜
34 陽極
34a 電線
35 第2ホルダー
35p 雄ねじ
35D 下部
35U 上部
36 パッキン
36a 貫通穴
40 水素ガイドチューブ
50 オゾン水ガイドチューブ
60 バッテリ
70 制御部
311 上底
312 側壁
341 板状基材
342 導電性ダイヤモンド
351 取水口
352 排出口
3410 基材母材
C 段部
e 薄肉部
G 溝
K 窪み
k 辺
m 厚肉部
OW オゾン水
P 繋ぎ目
RW 原料水
S スリット
V 溝

Claims (15)

  1. 原料水を電解してオゾン水を生成する電解セルであって、
    第1ホルダーと、
    前記第1ホルダーの内側に配置された陰極と、
    前記陰極の前記第1ホルダーとは反対側に配置されたイオン交換膜と、
    前記イオン交換膜の前記陰極とは反対側に配置された陽極と、
    前記陽極が載置される第2ホルダーと、を備え、
    前記第1ホルダーは、原料水の電解によって生じる水素を前記電解セルから外へガイドする水素ガイドチューブを有し、
    前記陽極は、四角形状又は六角形状である
    ことを特徴とする電解セル。
  2. 前記第1ホルダー及び前記第2ホルダーは、互いに雌雄篏合自在であり、互いに雌雄篏合した状態で全体が略円筒状であり、
    前記第1ホルダーは外周面に凹凸を有し、
    前記第2ホルダーは多角柱形状を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電解セル。
  3. 前記陽極は、導電性ダイヤモンド電極である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の電解セル。
  4. 前記陽極は、板状基材の表面に導電性ダイヤモンドがコーティングされた状態の導電性ダイヤモンド電極であり、多角形状の周縁に沿う段部を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電解セル。
  5. 前記陽極は、板状基材の表面に導電性ダイヤモンドがコーティングされた状態の導電性ダイヤモンド電極であり、多角形状の周縁の一部に繋ぎ目の切断部を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電解セル。
  6. オゾン水噴出装置であって、
    前記原料水を収容する容器本体及び前記原料水の給水口を備える容器と、
    前記オゾン水を噴霧するピストン・シリンダ機構を備え、
    前記容器本体の取付部に取り付けられるヘッドと、
    前記容器本体の内部の前記原料水に水没した状態とされる電解セルと、
    前記オゾン水を前記電解セルから前記ヘッドへガイドするためのオゾン水ガイドチューブと、を備えるオゾン水噴出装置であって、前記容器の下部に、前記電解セルに電圧を印加するバッテリ、及び該バッテリの電圧のオン/オフの切り替えを行う制御部を備え前記給水口を、前記容器本体の前記取付部の位置とは異なる位置に配置し、なおかつ、前記ヘッドは、前記オゾン水ガイドチューブから供給されたオゾン水を、前記ピストン・シリンダ機構を介して噴霧するとともに、その際、前記制御部における前記電圧のオン/オフの切り替えと連動し、前記噴霧を行う場合には、前記制御部の電圧をオンにするトリガを有するノズルを備える、
    ことを特徴とするオゾン水噴出装置。
  7. 前記第1ホルダー及び前記第2ホルダーは、直径方向の最大寸法が、前記取付部における開口の最小内径寸法より小さい
    ことを特徴とする請求項6に記載のオゾン水噴出装置。
  8. 導電性ダイヤモンド電極の製造方法であって、
    板状の基材母材に直線状に断続するスリットを施し、隣り合うスリット間に繋ぎ目を形成するプレ加工ステップと、
    前記プレ加工ステップの後に、前記基材母材の上に導電性ダイヤモンドを化学蒸着する被覆ステップと、
    前記被覆ステップの後に、前記繋ぎ目を切断する切断ステップと、を備える
    ことを特徴とする導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  9. 前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記スリットを互いに90°を成す関係となるようにして、前記スリットに囲まれた四角形状の厚肉部を形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  10. 前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記スリットを互いに60°を成す関係となるようにして、前記スリットに囲まれた六角形状の厚肉部を形成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  11. 前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記スリットを互いに60°を成す関係となるようにして、前記スリットに囲まれた三角形状部を形成し、
    前記切断ステップの後に、前記三角形状部を6片組み合わせて六角形状の厚肉部を形成する片組ステップを備える
    ことを特徴とする請求項10に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  12. 導電性ダイヤモンド電極の製造方法であって、
    板状の基材母材に直線状に連続する溝を施し、薄肉部を形成するプレ加工ステップと、
    前記プレ加工ステップの後に、前記基材母材の上に導電性ダイヤモンドを化学蒸着する被覆ステップと、
    前記被覆ステップの後に、前記薄肉部を切断する切断ステップと、を備える
    ことを特徴とする導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  13. 前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記溝を互いに90°を成す関係となるようにして、前記溝に囲まれた四角形状の厚肉部を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  14. 前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記溝を互いに60°を成す関係となるようにして、前記溝に囲まれた六角形状の厚肉部を形成する
    ことを特徴とする請求項12に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
  15. 前記プレ加工ステップにおいて、複数の前記溝を互いに60°を成す関係となるようにして、前記溝に囲まれた三角形状部を形成し、
    前記切断ステップの後に、前記三角形状部を6片組み合わせて六角形状の厚肉部を形成する片組ステップを備える
    ことを特徴とする請求項14に記載の導電性ダイヤモンド電極の製造方法。
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