JP6256964B1 - 浮遊傾動式避難カプセル - Google Patents

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Abstract

地震発生から短時間で襲来する巨大津波に対して、迅速に避難可能であるとともに、避難空間内の安全を確保することができる浮遊傾動式の避難カプセルを提供するものである。避難カプセル1は水面に浮遊可能であって、構造体8と、出入口16に設けられた扉11aと、床6の下方に設けられた船底7と、錘12等で構成される傾動機構を備えており、傾動機構は、避難カプセル1が水面に浮遊するとき、構造体の後壁4が前壁5よりも深く沈み込むとともに、扉が喫水線Lの上方に位置するように設定されていることを特徴としている。これによって、扉10からの水の侵入を防止できるとともに、津波に対しても安定して浮遊することができる。

Description

本発明は、地震による津波が発生した場合、退避することができる浮遊傾動式の避難カプセルに関する。
東日本大震災では、巨大津波によって多くの人命が失われた。このような巨大津波から生命を守るためには、津波襲来前に迅速に高台に避難することが防災上有効な手段の一つである。しかしながら、東海、東南海、南海の三連動地震が発生した場合、地震発生後わずか5分で30mの津波が襲来する地域も存在することが予測されており、このような短時間で高台に避難することは、特に高齢者・障害者の方々にとっては困難を極める。仮に、避難ビルに退避するとしても、階段を上ることすら困難であるのが現状である。
解決策として、避難カプセルの導入が有効である。地震発生とともに速やかに避難カプセル内に退避し、津波襲来時に立てこもり、津波が去ったあとに脱出することで高齢者・障害者の方々をはじめ多くの人々の人命を津波災害から守ることができる。
避難カプセルは、個人の敷地内に簡単に設置することができ、短時間に避難可能であることから、地震発生から短時間で津波が襲来したとしても有効である。また、階段を使用して避難ビルに避難する場合と異なり、上下方向の移動がほとんど生じないので、高齢者・障害者の方々の避難にも適している。さらに、高台への避難と異なり、避難時の交通渋滞や道路閉塞の影響を受けることもない。
避難カプセルのうち、浮遊式のものについては、津波に逆らわず浮遊することができるので、巨大津波に対してもその有効性が変わらない点で有利となる。
浮遊式の避難カプセルとして、特許文献1が提案されている。特許文献1の発明によれば、多くの家庭で購入することができて、庭の片隅に置き、水害時に、軽量で強度にすぐれたカプセル内に避難することにより、津波等の水害からの避難を可能とする安価な避難救命カプセルが提供されている。具体的には、概ね枡形で下部が括れた形状のカプセル本体を樹脂で一体成形しカプセル本体の上部に防水シートカバーを被せるための骨組みを構築し、防水シートカバーには出入口扉を設け、カプセル本体には少なくとも4人の大人が膝を抱えて座ることができる空間を設けるとともに、シートベルトを取付け、カプセル本体の下部には重心を下げるための錘とキャスター付き台座を取り付けた発明である。
特開2014−58296号公報
しかしながら、上記の従来技術は、カプセル本体が樹脂製であり、構造的に弱く、巨大津波の破壊力に対して対応できない問題がある。また、漂流する瓦礫に衝突して破壊する問題もある。さらに、津波火災が発生した場合、カプセル本体を構成する樹脂が炎上する問題もある。
本発明は、これらの問題点に着目してなされたものであり、地震発生から短時間で巨大津波が襲来したとしても、迅速に避難可能であるとともに、避難空間内の安全を確保することができる避難カプセルを提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、水面に浮遊可能な避難カプセルであって、天板、前壁、後壁、側壁、および床を有する構造体と、前壁に形成された出入口と、出入口に設けられた扉と、床の下方に設けられた船底と、避難カプセルが水面に浮遊するとき、構造体の後壁が前壁よりも深く沈み込むとともに、扉が喫水線の上方に位置するようにするための傾動機構と、を備え、前記構造体の天板、前壁、後壁、側壁、および床は、コア材の両面を鋼板で挟持し一体化した構造であり、前記扉および船底は、鋼製であることを特徴とする。
この構成によれば、避難カプセルが水面に浮遊しているとき、扉は喫水線の上方に位置しているので、扉からの水の侵入を防止することができる。
また、この構成によれば、傾動機構により避難カプセルは後壁が前壁よりも深く沈んだ状態で、すなわち傾動した状態で浮遊している。そのため、津波の波力に対して転倒しにくい構造となっている。
また、この構成によれば、床の下方に船底が設けられているので、津波に流されたとき避難カプセルの進行方向を一定方向に保つことができる。
この構成によれば、避難カプセルの外面は鋼板で覆われているので、津波火災が発生したとしても、避難カプセルは炎上から免れることができる。すなわち、耐火性を有し、津波火災に対しても対応可能となっている。
また、この構成によれば、構造体を構成する天板、前壁、側壁および床のそれぞれは、コア材の両面を鋼板で挟持し一体化したいわゆるサンドイッチ構造となっている。このようなサンドイッチ構造は、鋼板単体またはコンクリート単体の構成に比べ、面外方向の剛性、および強度が格段に向上する。そのため、仮に瓦礫等の漂流物が衝突したとしても、破損を免れることができる。
請求項に係る発明は、水面に浮遊可能な避難カプセルであって、天板、前壁、後壁、側壁、および床を有する構造体と、前記前壁に形成された出入口と、前記出入口に設けられた扉と、前記床の下方に設けられた船底と、前記避難カプセルが水面に浮遊するとき、前記構造体の後壁が前壁よりも深く沈み込むとともに、前記扉が喫水線の上方に位置するようにするための傾動機構と、を備え、構造体の天板に用いるコア材は、構造体の床に用いるコア材よりも単位体積重量が小さいことを特徴とする。
この構成によれば、天板および床に同じ単位体積重量のコア材を用いる場合に比べ、重心を下方寄りに位置させることができる。そのため、浮遊した時の避難カプセルの安定性を増すことができる。
請求項に係る発明は、水面に浮遊可能な避難カプセルであって、天板、前壁、後壁、側壁、および床を有する構造体と、前記前壁に形成された出入口と、前記出入口に設けられた扉と、前記床の下方に設けられた船底と、前記避難カプセルが水面に浮遊するとき、前記構造体の後壁が前壁よりも深く沈み込むとともに、前記扉が喫水線の上方に位置するようにするための傾動機構と、を備え、傾動機構は、前壁および扉と、前壁および扉の総重量よりも重い後壁と、で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、避難カプセルの前方に配置されている前壁および扉と、後方に配置されている後壁との重量差によって浮遊状態の避難カプセルを傾動させることができる。
請求項に係る発明は、請求項1または2の避難カプセルにおいて、傾動機構は、構造体の床、後壁および/または船底に設けられた錘で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、錘を後壁寄りに偏載することにより、浮遊状態の避難カプセルを傾動させることができる。
請求項に係る発明は、請求項に記載の避難カプセルにおいて、錘は、コンクリートおよび/または鋼板から構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、錘はコンクリートおよび/または鋼板で構成されているので、所定の位置に所定の重量の錘を簡単に配置することができる。
請求項に係る発明は、請求項1からの避難カプセルにおいて、構造体を支持するための支持部をさらに備え、支持部は床から下方に延びる支柱と、支柱の下端に固定された安定板とを有することを特徴とする。
この構成によれば、安定板が設けられていることにより、構造体を地面上に安定して設置可能であるとともに、避難カプセルが水面に浮遊するとき、搖動を抑止することができる。
請求項に係る発明は、請求項1からの避難カプセルにおいて、扉は、前壁の片側に設けられており、前壁の他方の側に設置されたトイレと、前壁の前側に設置された玄関と、をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、避難カプセルはトイレと玄関がさらに設けられているので、災害時のみならず常時においても避難カプセルを居住空間等として有効に活用することができる。常時活用することにより、定期的な点検・メンテナンスを行うことが容易となり、災害時に欠陥のない状態で避難カプセルを使用することができる。
(a)は本実施形態の正面図であり、(b)は同右側面図である。 図1(a)のA―A断面である。 本発明実施形態の避難カプセルが水面に浮遊する状態を示す説明図である。 (a)は前壁および天板の断面構成図であり、(b)は側壁、後壁、および床の断面構成図である。 本発明実施形態の避難カプセルの斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1、2および5に示すように、本実施形態の避難カプセル1は、構造体8、船底7、玄関9、トイレ11等を備えている。
構造体8は、天板2、前壁5、後壁4、側壁3、および床6から構成されており、内部は、災害時に避難空間となる内部空間8aが形成されている。構造体8の内壁に断熱材と、断熱材の内側にサイディングと、を設けても良い。
また、天板2、後壁4、側壁3の少なくとも一面に、喫水線Lの上方の位置する窓(図示略)および非常口(図示略)を設けることが好ましい。
これにより、窓から外の様子が視認できる。また、扉10が開閉できなくなった場合でも、非常口から脱出することができる。
図4(a)(b)に示すように、天板2、前壁5、後壁4、側壁3、および床6は、軽量コンクリート板82aまたは普通コンクリート板82bをコア材とし、両面を鋼板81で挟持するいわゆるサンドイッチ構造となっている。このようなサンドイッチ構造とすることで、鋼板単体またはコンクリート単体の構造に比べ面外方向の剛性および強度が格段に向上する。そのため、津波等で発生する漂流物の衝突に対する安全性を向上させることができる。また、耐火性を有する鋼板およびコンクリートで構成されているため、津波火災に遭遇したとしても炎上することはない。
避難カプセル1は、所定の外力、例えば水深20メートルで水圧200kN/mに耐えうるように設計される。また、台風・竜巻にも耐えうる。
設計は、構造体8の鉛直荷重時、津波荷重時を計算した本体の設計、構造体8設置時の基礎を鉛直荷重時の計算を基に行う。なお、津波波圧算定式は津波防災地域づくり法告示等の新ガイドラインに従って、算出する。
一例を示すと、構造体8の形状寸法を、縦3500mm、横2400mm、高さ2400mmとしたとき、鋼板81の必要厚さは3mm、軽量コンクリート板82a、および普通コンクリート板82bの必要厚さは60mmとなる。
前壁5にはトイレ11と干渉しない位置に出入口16が形成されている。また、出入口16には、水密性を確保した扉10が設けられている。出入口16は車椅子での出入りが可能となるように、開口を広くとることが好ましい。扉10は、一重、または、二重の扉構造であり、耐火構造となっており、ヒンジによる片開きが好ましい。また単位面積当たりの重量は前壁5と同程度、またはそれ以下とすることが好ましい。
前壁5はコア材として軽量コンクリート板82aを用いており、後壁4はコア材として普通コンクリート板82bを用いている。普通コンクリートでは約25kN/mになるのに対して、軽量コンクリートは、普通コンクリートくらべ軽い骨材を混ぜることにより約18kN/mまで軽量化することができる。この単位体積の重量差を利用して前壁5と扉10の総重量よりも重い後壁4とすることができる。その結果、側面から見たときの重心の位置を後壁4寄りに設定可能となり、避難カプセル1が浮遊したとき、後壁4を深く沈み込ませることができる。さらに深く後壁4を沈み込ませるには、後壁4のコア材を厚くすればよい。
側壁3は対向する位置に一対設けられており、コア材として普通コンクリート板82bを用いている。また、コア材として軽量コンクリート板を用いてもよい。これにより避難カプセル1を軽量化することができ、水面上の浮遊体積を増加させることができる。
天板2は平面形状がアーチ型であり、コア材として軽量コンクリート板82aを用いており、床6はコア材として普通コンクリート板82bを用いている。これにより上下方向の重心位置を下げることができ、浮遊した時の避難カプセル1を安定化させることができる。
船底7は、水面上での姿勢安定のために床6の下方に設けてあり、鋼板で構成された中空構造である。その形状、構造は、船の一般常識に従う。
錘12は鋼板で構成されている。本実施形態では、中空の船底7の内底面の後壁4寄りに張り付けられている。これにより、側面から見たときの重心の位置を後壁4寄りに設定可能となり、避難カプセル1が浮遊したとき、後壁4を深く沈み込ませることができる。錘12として、コンクリートを用いてもよい。また、錘12は床6、または後壁4のいずれかに設けてもよく双方に設けてもよい。また、前述した船底7に用いた錘12と併用してもよい。
構造体8を安定して地盤上に設置するため支持部13aを備えている。支持部13aは床6から下方に延びる2つの支柱14aと、支柱14aの端部に固定された安定板15aを有している。安定板15aを地盤上に載置することにより、構造体8を安定して地盤上に設置することができる。また、安定板15aは、構造体8が浮遊したとき、横揺れを低減し、安定性を高める機能も有する。
内部空間8aは、所定の人数を収容したとき、水面に浮遊する浮力を付与する内容積を有している。構造体8のサイズは、1人当たり1.5mの必要空間として換算する。一般家族用で収容人数を4人とすると、4人×1.5m=6.0mが必要となる。既設建物や収容人数などの条件によって構造体8のサイズの変更が可能である。
内部空間8a内には酸素ボンベが用意してある。酸素を吹き出すことで、救命の可能性が高くなる。
内部空間8a内の酸素容量では、酸素呼吸が困難となるため、事前に搭載してある酸素ボンベからの酸素供給を行う。酸素ボンベについては、収容人数、子供、大人などの条件によって異なるので、カプセル1内部に滞在できるための容量を確保する。
適切な酸素濃度の確保のため、避難カプセル1内部の安全・安心な居住性を保つために必要な酸素、二酸化炭素の濃度が室内の濃度計で分かるようにし、適切な基準値でなくなった場合には備え付けの酸素缶を噴射することで酸素濃度の調整を行う事を可能にしている。また、二酸化炭素も同様に濃度調整を可能にしていく。ここでの目標値はカプセル1内部の酸素濃度20%である。必要な装置としては、酸素供給器具セット、気圧調整器具、二酸化炭素低減器具セット等である。酸素濃度下限値は空気中の酸素の割合が安全限界の18%で、二酸化炭素濃度上限値は前記空気中の二酸化炭素の割合が労働衛生上の長期安全限界の0.5%が例示される。
構造体8の内部の気体の圧力を抜く減圧弁(逆止弁)も備えている。水道のパーツも備えている。二酸化炭素の増え過ぎを防止するため、二酸化炭素を消石灰水溶液、またはゼオライトで吸着して二酸化炭素を減らすようにしてある。太陽光発電パネルにより蓄電池が満タンになっているので、その蓄電池が消石灰のポンプを駆動させ続けるように構成している。
モニターを複数(ここでは2か所)設けている。外気温、内気温度、酸素濃度、二酸化炭素の濃度を所定時間(たとえば30分)おきに表示できる。外にモニターを設置すると、夜中にモニターを見ても真っ暗で表示が見にくいので、外気温度計を外に設置するとともに、モニターを避難カプセル1の内部に設置している。真冬の場合、津波が浸入して来たら外気温度計の温度が上がるので、津波が来たのが夜中でもわかる。
構造体8の内部空間8a内に携帯電話、衛星電話、トランシーバー等の通信機能を備えている。AED、防災グッズ等も備えている。
前壁5の前側に玄関9、およびトイレ11が設けられている。玄関9は、鋼板の一重構造で構成されており、トイレ11は、扉11a、給水タンク(図示略)、便器11b、下水タンク(図示略)を備えている。トイレ11には窓を設けてもよい。便器11bの電源は家庭電源のコンセントから、または、発電機、外部電源等から取ることができる。
玄関9、およびトイレ11を安定して地盤上に設置するため支持部13bを備えている。支持部13bは玄関9、およびトイレ11の底面から下方に延びる支柱14bと、支柱14bの端部に固定された安定板15bを有している。安定板15bを地盤上に載置することにより、玄関9、およびトイレ11を安定して地盤上に設置することができる。
玄関9、およびトイレ11は、構造体8と分離可能となっており、避難カプセル1は津波によって構造体8、船底7および支持部13aが一体として浮遊することになる。これにより通常時は、構造体8を通常時に居住空間として快適に利用することができるとともに、津波等の水害時は、水面上に安定して浮遊させることができる。
図3に示すように、構造体8は後壁4が前壁5よりも深く沈み込んでいる。さらに扉10は喫水線L上方に位置している。後壁4、前壁5および扉10の重量、並びに錘12の重量および取り付け位置を内部空間8aの内容積に合わせて適切に設定することによりこのような状態とすることが可能となる。
避難カプセル1の使用方法について説明する。
避難カプセル1をクレーンで吊り下げるか、フォークリフトで持ち上げて所定の位置、例えば敷地内に設置する。なお、避難カプセル1の床面積を10mとすると、建築確認申請は不要となる。
避難カプセル1は、玄関9、およびトイレ11が設けられているので、障害者、老人、子供等に便宜を与えることができる。また、生活にも活用できる効果がある。例えば、寝室、居住空間、離れ、として利用できる。
地震が発生し、津波の襲来が危ぶまれる場合は、速やかに内部空間8aに避難し、扉10を閉めロックする。このような行動をとることで高齢者・障害者の方々も津波襲来前に内部空間8a内に確実に避難することがでる。
津波が襲来すると、避難カプセル1は波にのまれ水没するが、前述したとおり、構造体8は、水深20メートルで水圧200kN/mに耐えうるように設計されるため、水没によって破壊されることはない。その後、地盤上に載置されている構造体8は浮力を受けることにより水面上に浮遊する。
津波の破壊力によって瓦礫化された構造物は、漂流物となり、また、津波火災が発生する状況も想定される。構造体8はコンクリートをコア材として両面が鋼板で挟持されている構造であることから、面外方向の強度に優れ耐火性も有している。従って、漂流物の衝突によって破壊されることもなく、津波火災によって炎上することもない。
浮遊している状態では、図3に示す通り、船底7により水中での姿勢が安定し、前壁5が後壁4よりも高くなることによって、扉10が喫水線L上に浮上する。これにより、扉10から内部への水の浸入を防止できる。
津波が沈静化した後も、暫くの間、海上を漂う。この間、収容された人々は内部空間8a内にあらかじめ用意されている緊急避難用品を使用して救援を待つ。また、備えられている携帯電話等を利用して救援を要請する。
陸地に打ち上げられたときは、扉10を開き脱出する。扉10が瓦礫等により使用できない場合は、脱出可能な位置にある非常口から脱出する。
避難カプセル1は、特に、沿岸部地域に居住、今後、居住する人、或いは、居住を希望されている人に対して津波の心配を解消した安心・安全な住宅を提供することができる。
津波襲来時における利用方法を述べたが、避難カプセル1は、津波だけでなく、火災、土石流という二次災害にも耐えられ、そして、高齢者・障害者の方々も安全に避難することができる、現代社会において必要性が高く、革新的でより安心できる性能を提供できる。
家庭用の避難カプセル1を安価で工期も短縮して提供でき、津波、火災、竜巻等に対して安心安全な環境を提供できる。特に、沿岸部において、その産業上の利用価値は大である。
1・・・・・・・避難カプセル
2・・・・・・・天板
3・・・・・・・側壁
4・・・・・・・後壁
5・・・・・・・前壁
6・・・・・・・床
7・・・・・・・船底
8・・・・・・・構造体
8a・・・・・・内部空間
9・・・・・・・玄関
10・・・・・・扉
11・・・・・・トイレ
12・・・・・・錘
13a,b・・・支持部
14a,b・・・支柱
15a,b・・・安定板
81・・・・・・鋼板
82a・・・・・軽量コンクリート板(コア材)
82b・・・・・普通コンクリート板(コア材)
L・・・・・・・喫水線

Claims (7)

  1. 水面に浮遊可能な避難カプセルであって、
    天板、前壁、後壁、側壁、および床を有する構造体と、
    前記前壁に形成された出入口と、
    前記出入口に設けられた扉と、
    前記床の下方に設けられた船底と、
    前記避難カプセルが水面に浮遊するとき、前記構造体の後壁が前壁よりも深く沈み込むとともに、前記扉が喫水線の上方に位置するようにするための傾動機構と、を備え
    前記構造体の天板、前壁、後壁、側壁、および床は、コア材の両面を鋼板で挟持し一体化した構造であり、前記扉および船底は、鋼製であることを特徴とする避難カプセル。
  2. 水面に浮遊可能な避難カプセルであって、
    天板、前壁、後壁、側壁、および床を有する構造体と、
    前記前壁に形成された出入口と、
    前記出入口に設けられた扉と、
    前記床の下方に設けられた船底と、
    前記避難カプセルが水面に浮遊するとき、前記構造体の後壁が前壁よりも深く沈み込むとともに、前記扉が喫水線の上方に位置するようにするための傾動機構と、を備え、
    前記構造体の天板に用いるコア材は、前記構造体の床に用いるコア材よりも単位体積重量が小さいことを特徴とする避難カプセル。
  3. 水面に浮遊可能な避難カプセルであって、
    天板、前壁、後壁、側壁、および床を有する構造体と、
    前記前壁に形成された出入口と、
    前記出入口に設けられた扉と、
    前記床の下方に設けられた船底と、
    前記避難カプセルが水面に浮遊するとき、前記構造体の後壁が前壁よりも深く沈み込むとともに、前記扉が喫水線の上方に位置するようにするための傾動機構と、を備え、
    前記傾動機構は、前記前壁および前記扉と、前記前壁および前記扉の総重量よりも重い前記後壁と、で構成されていることを特徴とする避難カプセル。
  4. 前記傾動機構は、前記構造体の床、後壁および/または船底に設けられた錘で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の避難カプセル。
  5. 前記錘は、コンクリートおよび/または鋼板から構成されていることを特徴とする請求項に記載の避難カプセル。
  6. 前記構造体を支持するための支持部をさらに備え、
    前記支持部は前記床から下方に延びる支柱と、前記支柱の下端に固定された安定板とを有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の避難カプセル。
  7. 前記扉は、前記前壁の一方の側に設けられており、
    前記前壁の他方の側に設置されたトイレと、
    前記前壁の前側に設置された玄関と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の避難カプセル。
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