JP2021166614A - 水害用ベッド - Google Patents

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Abstract

【課題】高齢者であっても操作しやすく、屋外に逃げ出したときに、水の流れが激しく濁流が発生している状況下でも転覆のリスクを低減し、水面上に安定して浮かぶことが可能な水害対策用ベッドを提供する。【解決手段】平時は寝台のベース部分10の一部として使用され、浸水時は人が乗った状態で床から浮上することができる、浮体31を有した本体部30と、前記本体部30に対して回動可能に連結されており、浸水時に前記本体部30の側方に位置するアウトリガー50(51,52)を備えたベッド1である。【選択図】図4

Description

本発明は、ベッドに関するものである。
より詳しくは、本発明のベッドは、津波、高潮、台風、豪雨による河川の氾濫等によって洪水が発生し、家屋が浸水したときに、水没を避け、人が乗った状態で水面上に浮上することができる水害対策用ベッドに関するものである。
平時は通常のベッドとして使用されるが、洪水が発生した時は、避難用ボートのように使用できるベッドが提案されている(特許文献1、2)。
特許文献1のボート兼用シェルタベッドは、少なくとも1名が横臥できるサイズのマット部材と、このマット部材の下面に設けた舟型形状の浮力部と、前記マット部材の幅方向両側に設けた脚部とを備える。前記浮力部は、たとえば発泡スチロール等の浮力の大きい発泡樹脂で構成される。
また、特許文献2の浮き袋付きベッドは、ベッド本体と、ベッド本体に装備された袋体を備える。この袋体に気体を吹き込むことによって浮き袋とし、全体の比重を下げることで、ベッド本体を水に浮かせることを可能とする。
ところで、国土交通省のウェブサイト「川の防災情報」の「浸水深と避難行動について」(https://www.river.go.jp/kawabou/reference/index05.html)によれば、一般家屋の場合、浸水深(洪水が発生した浸水域の地面から水面までの高さ)が0.5m以下で「床下浸水」、0.5〜1.0mで「床上浸水」、1.0〜2.0mで「1階の軒下まで浸水」、2.0〜5.0mで「2階の軒下まで浸水」、5.0m以上で「2階の屋根以上が浸水」と説明されている。このように、近年、地震による津波や地球温暖化による気候変動の影響を受けて水害が激甚化しており、寝室がある階の軒下まで浸水することが想定されている。そのため、水害対策用ベッドには、屋内から屋外へ逃げ出した後も、人が乗った状態で安定して水面上に浮かぶことができる構造が求められる。
しかし、上記した従来の水害対策用ベッドは、以下の課題があった。
先ず、特許文献1のベッドは、マット部材の下面にのみ浮力が大きい浮力部が取り付けられ、マット部材の幅方向の両側には、浮くための構造物ではない脚部が取り付けられている。そのため、特許文献1のベッドは、水の流れが激しく濁流が発生している屋外に逃げ出したときに、ベッドの長手方向を軸とするローリング(横揺れ)に耐えられず、バランスを崩して横向きに転覆してしまうリスクがあった。
上記課題は特許文献2のベッドにおいても未解決である。特許文献2のベッドはベッド本体の下部には浮力を発生させる構造がなく、ベッド本体の周囲に取り付けた浮き袋により浮力を得るものであるが、ベッド本体の幅に対する浮き袋の幅は不十分であり、横揺れによる転覆のリスクを低減できる構成は存在しない。
加えて、特許文献2では、ベッド本体の周囲に取り付けた袋体に気体を送り込む手段として、例えば、電動の気体送入機やガスボンベをベッドに装備する方法、ガス発生剤と酸化剤とを反応させるなどして気体を化学的に生成するエアバッグシステムをベッドに搭載する方法などが開示されている。しかし、これらの方法は、水害発生時の緊急性、切迫した状況を鑑みると、特に高齢者にとっては操作が難しいものであった。
特開2007−222320号公報 特開2014−113439号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来の水害対策用ベッドは、濁流が発生している屋外に逃げ出したときに、横揺れに耐えられず、バランスを崩して転覆してしまうリスクがあった点である。加えて、高齢者にとっては操作が困難という課題もある。
一般に、災害時の人命救助では、生死を分けるタイムリミット(生存率が激減するライン)として「72時間の壁」ということが言われている。
本発明は、浸水時(以下の説明では、津波、高潮、台風、豪雨による河川の氾濫等、原因の如何を問わず、洪水が発生して、家屋、病院、宿泊施設等、人が就寝している建物が浸水する時を、単に「浸水時」という。)、水の流れが激しく濁流が発生している状況下でも転覆のリスクを低減し、水面上に安定して浮かぶことが可能な水害対策用ベッドを提供することを目的としている。
加えて、本発明は、浸水時の操作が容易であると共に、上記タイムリミットに鑑み、水害の発生から少なくとも72時間程度、風雨をしのぎ、プライバシーを確保し、水、食料等を補給しながら救助隊の到着を待つことができる水害対策用ベッドを提供するものである。
本発明のベッドは、
平時は寝台のベース部分の一部として使用され、浸水時は人が乗った状態で床から浮上することができる、浮体を有した本体部と、
前記本体部に対して回動可能に連結されており、浸水時に前記本体部の側方に位置するアウトリガーと、
を備えたことを最も主要な特徴としている。
本発明のベッドは、寝台のベース部分の一部を構成する本体部が、十分な浮力を発生させる浮体を備えている。従って、本発明のベッドは、平時は通常のベッドとして使用できるが、浸水時は、本体部の作用のみで、水没を避けることができ、人が乗った状態で床から水面上に浮上し、避難用ボートと同様の機能を発揮できる。
加えて、本発明のベッドは、前記本体部に対してアウトリガーが回動可能に連結されており、浸水時は、アウトリガーを本体部の側方に位置させることができる。従って、本発明のベッドは、濁流が発生している状況下でも転覆のリスクを低減できる。
ここで、アウトリガーは、一般に、船体の横に固定される浮体(舷外浮材)を意味する語である。本明細書においても、浸水時、船体の役割を果たす本体部の横揺れに対する安定性を増し、転覆を防止するための浮体を意味する語として用いる。
本発明のベッドの分解斜視図であり、(a)は平時に使用する敷布団と枕、(b)は敷布団の下に敷くマット、(c)はマットの下に敷く簀子、(d)は寝台のベース部分を示している。 本発明のベッドの平時における使用状態を示す図である。 取り外し可能な後板部と、後板部の分離手段を示す図である。 本体部及びアウトリガーの正面図であり、(a)はアウトリガーが回動する前の状態を示す図、(b)はアウトリガーが回動して本体部の側方に位置している状態を示す図である。 解除手段として用いるロープの実施形態を示す図である。 本体部及びアウトリガーの側面図であり、アウトリガーが回動する前の状態を示す図である。 本体部及びアウトリガーの平面図であり、(a)はアウトリガーが回動する前の状態を示す図、(b)はアウトリガーが回動して本体部の側方に位置している状態を示す図である。 本体部及びアウトリガーの底面図であり、(a)はアウトリガーが回動する前の状態を示す図、(b)はアウトリガーが回動して本体部の側方に位置している状態を示す図である。 本体部のフレームに対し、アウトリガーのフレームを回動可能に連結するための手段を示す図である。 本発明のベッドの浸水時における使用状態を示す図である。 浸水時にテントを設置した状態を示す図である。 浸水時に設置するテントの他の例であり、(a)は1本の支柱を立てるだけで設置できるテント、(b)はルーフテントである。 第1アウトリガーと第2アウトリガーの間に、水の導入口となる隙間が存在しない実施例であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。 第1アウトリガーと第2アウトリガーの間に、水の導入口となる切り欠き部を設けた実施例であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図1〜図14を用いて説明する。
図1〜図2において、1は本実施例のベッドであり、寝台のベース部分10の上に、就寝時の通気性を良好にするための簀子5、マット4、敷布団2、枕3を設置して構成される。ベッド1は平面視矩形状で、たとえば大人1名が就寝するのに適したサイズであり、図2に示すように、平時は心地よく睡眠できる快適なベッドとして使用できる。
浮体31を有した本体部30は、平時は寝台のベース部分10の一部(中央部分)として使用される(図1(d)参照)。本体部30の周囲は、前衝立部11、右側板部12、左側板部13、後板部14で囲まれており、平時は外部から見えることがないので、ベッド1は市販のベッドと同様、所望のデザインを採用できる。
一方、浸水時は、図4に示す本体部30及びアウトリガー50を寝台のベース部分10から取り出して、水面上に浮かぶための船体として使用する。なお、図4は、図1(d)の矢印Aの方向(後板部14側)から見た図である。
ベッド1は、本体部30及びアウトリガー50の側方の周囲をカバーする筐体(前衝立部11、右側板部12、左側板部13、後板部14)を有するが、一部の板材(本実施例では後板部14)は、分離手段15によって取り外すことが可能になっている。
具体的には、ベッド1は、図2〜図3に示すように、分離手段15として螺子式のピン15aと螺孔15bを備える。後板部14の両側部に螺孔15bが設けられており、後板部14は、右側板部12、左側板部13に対して螺子式のピン15aのみによって取り付けられている。従って、浸水時は、螺子式のピン15aを取り外すだけで、後板部14は他の筐体から容易に分離することができる。
本体部30は、下面の4隅にキャスター16を有している。よって、浸水時は、最初に後板部14を取り外し、その後、本体部30及びアウトリガー50は、少ない力で引っ張るだけでもキャスター16の作用によって床面上を軽やかに移動して、寝台のベース部分10から簡単に取り出すことができる。
本体部30を構成する浮体31は、浸水時、浮体30に十分な浮力が得られるように、例えば発泡スチロール等の発泡樹脂材で構成される。従って、本発明のボート1は、浸水時、本体部30の作用のみで水没を避けることができ、人が乗った状態で床から水面上に浮上して、避難用ボートと同様の機能を発揮できる(図10を参照)。
加えて、ベッド1は、本体部30に対して回動可能に連結され、浸水時に本体部30の側方に位置するアウトリガー50(51,52)を備える。従って、浸水時、避難者が乗る本体部30は、屋外に逃げ出して濁流が発生している状況下でも、本体部30の一方の側方に連結された第1アウトリガー51と、これと向かい合う他方の側方に連結された第2アウトリガー52の作用によって、ローリングに対する安定性が格段に向上し、転覆のリスクを低減できる。
ここで、アウトリガー50(51,52)は、平面視略長方形状の本体部30に対し、一方の長辺に第1アウトリガー51を、これと向かい合う他方の長辺に第2アウトリガー52を連結するのが良い(図7を参照)。本体部30の短手方向の両端にアウトリガー50(51,52)を回動可能に連結することで、本体部30の長手方向を軸とするローリングに対応することができる。
本体部30を構成する浮体31は、これにアウトリガー50(51,52)を構成する浮体53を直接連結すると、連結部が耐久性の点で弱点となる。また、本体部30の浮体31は、長手方向の強度が不足しやすい。そこで、ベッド1においては、図6、図7、図8に示すように、本体部30を構成する浮体31の縁部にはフレーム33a、33bを取り付けると共に、アウトリガー50(51,52)を構成する浮体53の縁部にはフレーム54a,54bを取り付けている。また、図8に示すように、浮体31の底面31aの幅方向中央部にセンターフレーム35を取り付けて、浮体31の長手方向の強度を高めている。
そして、本体部30を構成する浮体31の縁部に取り付けたフレームの一部33aに対し、アウトリガー50(51,52)を構成する浮体53の縁部に取り付けたフレームの一部54bを連結手段を用いて回動可能に連結している。この連結手段は、たとえば図9に示すように、ボルト61、ナット62、ワッシャー63、木片からなるスペーサー64を用いて、本体部30を構成する浮体31の長辺の縁部に取り付けたフレーム33aに対し、アウトリガー50(51,52)を構成する浮体53の短辺の縁部に取り付けたフレーム54bを回動可能に連結すれば良い。なお、本体部30とアウトリガー50(51,52)は、図9の構成に限らず、例えばヒンジ機構で回動可能に連結しても良い。
本実施例のベッド1は、本体部30を構成する浮体31やアウトリガー50(51,52)を構成する浮体53に、スタイロフォーム(登録商標)を使用している。スタイロフォーム(登録商標)はザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの商標名であるが、押出法ポリスチレンフォーム(XPS:Extruded Polystyrene)であり、完全に独立した無数の空洞を有する発泡体で、1立方メートルあたりの重量が20〜30Kg程度の軽量でありながら適度な硬さを有している。耐水性に優れる上、熱伝導率も低いので、救助隊が到着するまで水上で待つ間、寒さをしのぐのにも好適である。また、スタイロフォーム(登録商標)は難燃性の点でも優れており、火災発生時に焼失もしくは溶解するおそれもない。
また、本実施例では、図4に示すように、アウトリガー50(51,52)は、平時は本体部30の浮体31の底面31aに接しており、本体部30と共に、寝台のベース部分10の一部を構成している。
図4において、17は、本実施例において解除手段として用いているロープ17aと突起部17bを示している。アウトリガー50(51,52)は、平時は寝台のベース部分10の一部として使用されるが、浸水時はロープ17aの両端の輪状部を突起部17bから取り外すだけで、本体部30に対して回動可能な状態となる。なお、ロープの形状は、例えば図5(b)に示すロープ17aaのように、全体が1つの輪を形成しているものでも良い。
36は、本体部30に乗って避難していた人が水中に落下した場合に、できるだけ早く本体部30の浮体31の上面31bに昇れるようにするための梯子を示している。図10に示すように、梯子36は、そのステップ36aが水中に位置しており、水中に落下した人は、ステップ36aを水中で見付け、手で掴むことができる。
ベッド1は、浸水時、アウトリガー50(51,52)と本体部30の浮体31の底面31aの間に浸入する水の作用によって、アウトリガー50(51,52)が本体部30の浮体31の底面31aから離れ、アウトリガー50(51,52)に生じる浮力によって本体部30に対して回動し、本体部30の側方に位置させることができる。
つまり、本実施例のベッド1は、アウトリガー50(51,52)を回動させるための動力を発生させる機構は必要とせず、浸水時は水の作用のみによってアウトリガー50(51,52)を適切な位置まで展開させることができる。
図7に示すように、本体部30は、浸水時、体を休めることができる凹状部32を備えている。また、凹状部32の壁面(内側の面)に、取付け具34a、ロープ34bからなる手摺り34が取り付けられている。従って、浸水時、避難者は本体部30が激しく揺れるときは手摺り18を掴むこと揺れの恐怖を緩和でき、また凹状部32内で休息することができる。
また、凹状部32には、少なくとも水、食料を含む避難用品を収容するケース37が設置されているので、避難者は、水や食料を補給しながら、救助隊の到着を待つことができる。なお、ケース37には、必要に応じて風邪薬、絆創膏、防寒具、下着、靴下、手袋、ラジオ、救命道具、懐中電灯等を格納しても良い。
図8に示すように、本実施例のベッド1は、第1アウトリガー51と第2アウトリガー52の間に、浸水時、アウトリガー50(51,52)と本体部30の底面31aの間に浸入する水の導入口となる所要の間隔56が設けられている。
このように水の導入口となる所要の間隔56を設けることによって、本実施例のベッド1は、アウトリガー50(51,52)を本体部30の側方の位置まで速やかに展開させることが可能となる。
また、浸水時は、図11に示すように、本体部30の浮体31の上面31bに、風雨をしのぎ、プライバシーを確保するためのテント70aを設置する。テント70aは、2本のポール71a,71bを備え、各ポールの先端を浮体31の上面31bの四隅に設けた差込部に挿入して設営したもので、生地72の一箇所に出入口73が設けられている。この場合、出入口73は、梯子36が存在する位置に設けることが好ましい。
なお、テント70aの構成は特に限定されない。例えば、図12(a)に示すような、1本の支柱74を差込部75に挿入するだけで設営できるテント70bは高齢者であっても設置しやすい。また、図12(b)に示すような、板状のルーフ76の後端をヒンジ77で結合し、前記ルーフ76の前端側を折り畳み式のリンクアーム78で上昇位置で保持するルーフテント70cも、高齢者が簡単に設置できて利用しやすいものである。なお、図11〜図12において、80は、浸水時、救助者に対して光によって居場所を報知するためのライトである。
以上に説明したとおり、本発明のベッド1は、浸水時、水の流れが激しく濁流が発生している状況下でも転覆のリスクを低減し、水面上に安定して浮かぶことが可能であると共に、高齢者であっても浸水時の操作が容易で、水害の発生から少なくとも72時間程度、風雨をしのぎ、プライバシーを確保し、水、食料等を補給しながら救助隊の到着を待つことができるものである。
本発明は、前記の実施例に限るものではなく、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば、上記実施例では、浮体31は発泡樹脂材で構成する例を示したが、これに限らず、内部が空洞の樹脂材で構成された浮力室としても良い。また、浮力室の内部にポリウレタンフォーム、発泡スチロール、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等の発泡材を充填した構成でも良い。浮力室でも良い点は、アウトリガー50(51,52)を構成する浮体53についても同様である。
また、上記実施例では、第1アウトリガー51と第2アウトリガー52の間に所要の間隔を設けて水の導入口とする例を、より望ましい構成として開示したが、この点は本発明において必須ではない。たとえば図13に示すように、第1アウトリガー51と第2アウトリガー52の間に隙間が無く、両者の先端が接している構成でも良い。
また、例えば図14に示すように、第1アウトリガー51及び第2アウトリガー52の長手方向両端部に、浸水時、アウトリガー50(51,52)と本体部30の底面31aの間に浸入する水の導入口となる切り欠き部55を設ける構成でも良い。
もっとも、本発明者がテストしたところによると、図8に示す所要の間隔56を設ける構成は、アウトリガー50(51,52)を素早く展開するという点で、最も好適な構成である。
また、上記実施例では、本体部30の下面の4隅にキャスター16を設ける例を開示したが、この点は本発明において必須の構成ではない。もっとも、車輪の向きを水平方向に360°回転自在なキャスター16を設けた場合は、水位が低い浸水初期の段階においても、第1アウトリガー51と第2アウトリガー52が、左右方向に展開しやすくなる。
また、キャスター16を設けた場合は、図10に示すように水面上に浮上した段階において、水面上に浮遊している瓦礫がキャスター16と衝突することで、瓦礫とアウトリガー50(51,52)の直接の衝突を避けることができるので、これによって本体部30及びアウトリガー50(51,52)を保護する効果も得られる。
1 ベッド
2 敷布団
3 枕
4 マット
5 簀子
10 寝台のベース部分
11 前衝立部
12 右側板部
13 左側板部
14 後板部
15 分離手段
15a 螺子式のピン
15b 螺孔
16 キャスター
17 解除手段
17a,17aa ロープ
17b 突起部
30 本体部
31 浮体
31a 浮体の底面
31b 浮体の上面
32 凹状部
33a,33b フレーム
34 手摺り
34a 取付け具
34b ロープ
35 センターフレーム
36 梯子
37 ケース
50 アウトリガー
51 第1アウトリガー
52 第2アウトリガー
53 浮体
54a,54b フレーム
55 切り欠き部
56 所要の間隔
61 ボルト
62 ナット
63 ワッシャー
64 スペーサー
70a,70b,70c テント
71a,71b ポール
72 シート
73 出入口
74 支柱
75 差込部
76 ルーフ
77 ヒンジ
78 リンクアーム
80 ライト
本発明のベッドは、
平時は寝台のベース部分の一部として使用され、浸水時は人が乗った状態で床から浮上することができる、浮体を有した本体部と、
前記本体部に対して回動可能に連結されており、浸水時に前記本体部の側方に位置するアウトリガーと、
を備え、前記本体部は、平面視略長方形状であって、前記アウトリガーは、前記本体部の一方の長辺に第1アウトリガーが、これと向かい合う他方の長辺に第2アウトリガーが、回動可能に連結されていることを最も主要な特徴としている。

Claims (11)

  1. 平時は寝台のベース部分の一部として使用され、浸水時は人が乗った状態で床から浮上することができる、浮体を有した本体部と、
    前記本体部に対して回動可能に連結されており、浸水時に前記本体部の側方に位置するアウトリガーと、
    を備えたことを特徴とするベッド。
  2. 前記本体部の浮体の縁部に取り付けたフレームの一部に対して、前記アウトリガーの縁部に取り付けたフレームの一部が回動可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のベッド。
  3. 前記本体部は、平面視略長方形状であって、
    前記アウトリガーは、前記本体部の一方の長辺に第1アウトリガーが、これと向かい合う他方の長辺に第2アウトリガーが、回動可能に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のベッド。
  4. 前記アウトリガーは、平時は前記本体部の底面に接しており、寝台のベース部分の一部を構成し、
    浸水時、前記アウトリガーは、前記アウトリガーと前記本体部の底面の間に浸入する水の作用によって前記本体部の底面から離れ、前記アウトリガーに生じる浮力によって前記本体部に対して回動することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のベッド。
  5. 前記アウトリガーは、浸水時、一方の側方に位置する第1アウトリガーと、他方の側方に位置する第2アウトリガーからなり、
    前記第1アウトリガー及び前記第2アウトリガーの長手方向両端部に、浸水時、前記アウトリガーと前記本体部の底面の間に浸入する水の導入口となる切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のベッド。
  6. 前記アウトリガーは、浸水時、一方の側方に位置する第1アウトリガーと、他方の側方に位置する第2アウトリガーからなり、
    前記第1アウトリガーと前記第2アウトリガーの間に、浸水時、前記アウトリガーと前記本体部の底面の間に浸入する水の導入口となる所要の間隔が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のベッド。
  7. 前記アウトリガーは、平時は寝台のベース部分の一部として使用され、浸水時は解除手段によって前記本体部に対して回動可能な状態となることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のベッド。
  8. 前記本体部はキャスターを有し、
    前記本体部と前記アウトリガーの側方をカバーする筐体を有すると共に、
    前記筐体は、浸水時に前記筐体を構成する一部の板材を取り外すことが可能な分離手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のベッド。
  9. 前記本体部は、浸水時、体を休めることができる凹状部を備え、この凹状部の壁面に、手摺りが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のベッド。
  10. 前記凹状部に、少なくとも水、食料を含む避難用品を収容するケースが設置されていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のベッド。
  11. 浸水時、前記本体部の上面に設置するテントを備えたことを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載のベッド。
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