JP2017185952A - 水難救助用球状型シェルター - Google Patents

水難救助用球状型シェルター Download PDF

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Abstract

【課題】人が居住できる内球を水に浮く外球に対して回転自在に収納し、外球が回転しても内球の回転を抑制し、津波や洪水の一時避難とする。【解決手段】壁体に通常出入り口と緊急出入り口が形成され、内部に複数の人が入れる居住空間が確保され、底部に水溜りが形成された水密的な内球と、内球の外側に間隙を隔てて外球が被覆される二重球体構造の水に浮かぶ水難災害時の球状型シェルターであり、間隙に複数のボールが設けられて内球と外球とが任意の方向に相対回転可能に構成され、かつ、外球の吃水面下の位置と内球の水溜りに面する位置にそれぞれ通孔を形成して水が間隙を介して外球の外部と内球の水溜りの間を自由に流通できるようにするとともに、内球の通常出入り口と緊急出入り口の外側の外球に通常出入り口と緊急出入り口よりも大きな窓が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、津波や洪水といった水難災害、水難事故(以下、水難災害という)が起きたときに安全に避難ができる水難救助用球状型シェルター(以下、単にシェルターという)に関するものである。
この種の災害時には高所に避難するのが一般的であるが、急なときや大量の水が押し寄せたときには間に合わないことがある。このため救命ボートのようなものを災害が予想される個所に据え付けたりしているが、急なときには準備が間に合わない。仮に、間に合ったとしても、大きな波や流れの速い水では転覆してしまう。また、流されている間に物にぶつかって破壊したりする。このように、艇状のものでは浸水したり壊れて沈没してしまう。
このため、次のようなものが提案されている。特許文献1は家屋に蓋部分を強化したユニットバスを収容した浴室を設け、水難災害時には流されている家屋から浴室が飛び出し、更に浴室からユニットバスが飛び出るから、ユニットバスに乗っている限りは難を逃れられるというものである。特許文献2は水に浮くカプセルであり、水難災害時にはこのカプセルに入って危険を回避しようとするものである。特許文献3は陸に設けたアンカーに鎖等で繋がれた同じく水に浮く建屋(シェルター)を設け、水難災害時にはこのシェルターに入って難を逃れようというものである。
しかし、これらに共通するのは、シェルターが基本的に縦形又は横形の箱型になっていることである。津波や洪水の水(以下、津波水という)は波高が高く、流速の早い乱流、激流であり、流れる方向も流速も部分的に違う。このため、いくら底に錘を付けたとしても、姿勢の復元作用は弱く、姿勢を崩して横転し、その状態で流されて行くこともある。また、特に上層部の水密は弱く、水が入って濡れたり、溺れたりすることもある。何よりも、箱型は破損し易く、物に衝突すると、簡単に破壊する。さらに、これらのシェルターは基本的に一人用であり、箱に入っている者は非常に不安感を覚える。
特開2013−151810号公報 特開2013−083042号公報 特開2013−063753号公報
そこで、本発明は中に人が避難できる内球と、内球を覆う外球との二重球体構造であり、間に間隙を設けてここにボールを介在させてベアリング効果を派出させ、外球は津波水の動きに翻弄されるものの。外球内の内球はボールの作用で少なくとも回動、傾動、搖動を極力抑えて姿勢を安定させ、安全を図ろうとしたものである。
津波水が押し寄せると、外球は津波水の流れに沿って倒れ、揺れ、回転、上下、左右に動く、つまり、回転を伴わない平行移動(便宜のため、これを並動という)と、あらゆる方向に回動、傾動、搖動といった動きの合成的な挙動をする。しかし、このとき、内球を水密状態にして外球に対して自由に回転できるようにするとともに、内球の底を重くしておけば、内球の姿勢変動は抑制され、中で人は耐えられるものになる。加えて、内球、外球ともに球形であるから、外力に対して力を分散させ易く、変形、破壊を起こし難い。さらに、最大の特徴は、いかなる大波、荒波でも、内球(外球も)は沈み込んだままにはならないということであり(直ぐに浮力で浮き上がる)、溺れたりすることはない。
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、壁体に通常出入り口と緊急出入り口が形成され、内部に複数の人が入れる居住空間が確保され、底部に水溜りが形成された水密的な内球と、内球の外側に間隙を隔てて外球が被覆される二重球体構造の水に浮かぶ水難災害時の球状型シェルターであり、間隙に複数のボールが設けられて内球と外球とが任意の方向に相対回転可能に構成され、かつ、外球の水面下の位置と内球の水溜りに面する位置にそれぞれ通孔を形成して水が間隙を介して外球の外部と内球の水溜りの間を自由に流通できるようにするとともに、内球の通常出入り口と緊急出入り口の外側の外球に通常出入り口と緊急出入り口よりも大きな窓が形成されていることを特徴とする水難災害時の球状型シェルターを提供したものである。
また、本発明は、以上の球状型シェルターにおいて、請求項2に記載された、窓が外側への開閉式又は開放式である構成、請求項3に記載された、ボールが内球の表面に凹みを形成して回転可能に埋設されている構成、請求項4に記載された、通常出入り口が側面に形成され、緊急出入り口が頂面に形成される構成、請求項5に記載された、外球の外面に複数の突起が形成される構成、請求項6に記載された、内球の内部に少なくとも椅子、食料や飲料水の備蓄箱、トイレが設けられており、トイレの排出筒が水溜りに突入している水洗式トイレである構成を提供する。
まず、発明者がこのシェルターの模型を作って種々の波に曝して観察したところ、外球は球体でもあることから、津波水の流れに沿って不規則な変動、つまり、並動と回転をしながら流されて行く。しかし、外球内の内球の底を重くしておけば、内球は大して回動、傾動、搖動をしないし、仮にそうなっても早期に復帰することを見出した。具体的にいえば、外球が大揺れに揺れ、360°回転しても内球はせいぜいが60°程度で収まるということを確認している。この程度であると、内球の中に水は入ってこず、中の人はシートベルト等で椅子に身体を固定しておけば身の安全は図られる。また、大波を被って球体が沈み込んでも、しばらく(数秒)待てば浮上するし、その間、窒息や溺れは生じない。さらに、外球が物にぶつかっても回転により巧みにその力を逃がし、容易に変形や破壊を起こさないことを確認している。
本発明に係るシェルターの外形図であり、右半分は中央断面図、左下は外球の正面図、左上は内球の正面図である。 本発明に係るシェルターの中央断面正面図である。 本発明に係るシェルターの正面図である。 本発明に係るシェルターの別の例の一部断面正面図である。 本発明に係るシェルターの別の例の一部断面平面図である。 本発明に係るシェルターの更に別の例の正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。このシェルターは、内球1と、内球1の外側を一定の間隙2を隔てて被覆する外球3との二重球体構造をしている。素材は水に浮いて強度が高いことが条件であり、強化樹脂が最適である。強化樹脂であれば多少の弾力性もあり、衝突したときの力の逃がしにも役立つ。間隙2にはボール4をベアリングとして介在させ、このボール4で内球1と外球3とを自由に回転できるようにしている。このボール4も軽さを要求されるために高強度の樹脂等で作られていきる。ボール4の球径は適切なベアリング効果を出させるため200〜300mm程度が標準となるが、これに限定されるものではない。なお、内球1は一体成形できても、外球3は最初から球体にはできないから(内球1に被覆できない)、部分的なものを作って接合するが、大きさによって4〜8分割したものを貼り合わせたりすることになる。ただ、上下2分割のものが好ましい。
本例の場合、内球1の表面にボール4の径に応じた凹み5を抉り、この凹み5にボール4を回転可能に嵌め込んでいる。内球1とボール4との位置が変わらないようにするためである。したがって、内球1と外球3とが回転するときは、ボール4は内球1の凹み5の中では自転するが、外球3に対しては転がり接触する。つまり、ボール4は凹み5の中で回転しつつ外球3に擦れて移動するのであるが内球1に対する位置は変わらない。この構成によると、当然ながら、凹み5の最大径はボール4の半径までとなるが、滑り接触を避けて抵抗を少なくする意味では凹み5は浅いほどよい。ボール4は内球1の表面にバランスよく配される必要があり、本例では、30°間隔の直径線と両側位置の極方向に鉢巻状(周方向)に2〜4線設けているが、個数、方向ともこれに限らない。ただ、底部分は内球1の重量を担うために配置の密度を高めている。
外球3の表面には突起6が適当間隔で突設されている。この突起6は外球3が何かに衝突したときの緩衝材となるものである。つまり、衝突の衝撃を吸収し、外球3の球形形状と相まって衝突の力を分散し、変形、破壊を阻止するものである。この点で、突起6は衝突の衝撃を吸収する角がないものが適する(本例では半球状のものを示した)。内球1の内部には複数の人(後述するが、5〜20人)が入れるようになっており、このシェルターは通常は津波や洪水が予想される個所の地上に据え付けられており、いざというときには内球1の中に人が入る。そして、津波水が来れば浮上して押し流されるが、中の人は持ちこたえてその間に救助されるのを待つということになる。なお、どんな荒波でも転覆しないという最大の利点を生かして船舶に積み込む救難ボートに代えることもできる。、
内球1の壁体には人が出入りできる出入り口が設けられている。一般的には、内球1の内部には少なくとも床面7が設けられており(天井8が設けられることもある)、上方の頂部には緊急出入り口9が設けられており、側面には通常出入り口10が設けられている。本例の場合、いずれの出入り口9、10とも、開閉は内側から操作できて内側に開くようにしているが、このとき、通常出入り口10は水面のレベルよりは高くして出入りを容易にするのが好ましい。また、内球1内の容積をできるだけ広くとるためにも、床面7のレベルは外球3を水に浮かべたときに水面のレベル等に大体等しくなるように設定されている。以上より、内球1内において、床面7より上方の空間が人が避難するときの居住空間1aとなる。
加えて、出入口9,10の外側の外球3の壁体にはそれぞれ窓11、12が設けられている。なお、窓11、12は開閉式と開放式とがあるが、本例のようにボール4の保持は外球3に当てるしかない場合は開閉式として外側に開く円形のハッチ式としている(内側には出入り口9、10に当たって開けないから)。この場合、窓11、12の広さは出入り口9、10よりもやや広いものにしている。同じにすると、間隙2に人が挟まれる危険があるのと、内外球1、2の相対回転による両者の位置がずれても開けるようにするためである。なお、上記した突起6は外球2の窓12の個所では除かれるのが適する。
このシェルターは災害時の短時日(最長でも一週間程度)過ごせれはよいのであるから、内球1の居住空間1aの中には最低限の居住設備を備えるだけでよい。具体的には、床面7の上に人が座ることができる円形の形をした強固な椅子13、トイレ14、緊急出入り口9から人が出入りするときの梯子(図示省略)等が設けられている。また、床面7下に飲料水や食料を保管する備蓄庫15がバランスよく設けられている(天井8があるときはその上にも備蓄児16かもう蹴られている)。この場合、椅子13はスペースやバランスを考えて二重円形にしているし、クッション材が貼られている。また、図示はされていないが、手摺りや人を固定する強固な三点シートベルト等も設けられている。
トイレ14は内球1内に囲い14aで覆われて設けられており、内部に筒状の排出筒17を有してその上端は強固なロックができる蓋17aで覆われている。排出筒17の下端は床面7下の後述する備蓄庫15の周囲に形成される水溜り18の中に突入されていて汚物を排出する。したがって、このトイレ14は水洗式である。さらに、排出筒17の中には水が跳ね上がって来るのを防止する跳ね止め17bも設けられている。この場合の跳ね止め17bは上面が45°程度の下り斜面、下面が水平な板状のものを交互に組み合わせたもので、水の跳ね上がりを防止している。このため、固形の汚物は排出筒17を逆流せず、水溜り18から孔20、21や間隙2を通って外球3の外に出て行き、水溜り18内には逆流しない。
内球1の底部は重量が重くしてあることは前述した。起き上がり小法師やダルマの原理と同じで、外球3が回転しても内球1は極力その姿勢を保持し、崩れても素早く復帰できるようにするためである。この重さは上記した備蓄庫15と水溜り18によるものであり、重い方がその効果が大きい。そのため、素材の重量や容積で最適になるように設定しているが、場合によっては別の素材を用いることがある。つまり、底に錘を取り付ける錘効果を出すためであり、この錘効果によって外球3の吃水線19の位置が決まる。一般に、床面7は内球1の中心より下げた位置に設定し、外球3の吃水19とほぼ同じ程度にしている。なお、このシェルターを穏やかな水面に浮かべた場合、内球1内の底面7や天井8は水平になるが、この姿勢を以下では正規姿勢という。
さらに、外球3の底部の吃水線19下には間隙2と通ずる通孔20が形成されており、内球1の底部の水溜り18に面して間隙2と通ずる通孔21も形成されている。したがって、水は通孔20、21から間隙2を介して水溜り18と外球3の外部とを自由に流通する。つまり、間隙2の中にも吃水線19以下には水がたまっていることになる。この吃水線19の位置は津波水のレベルによって大きく変わるが、最終的には穏やかな水平面になる。なお、水溜り18の水は内球1がどのような姿勢であっても、床面7よりは上方の居住空間1aには入ってこないようにシールされている。この点で、水溜り18は内球1内に封入されているといえる。このようなことから、内球1は水密的になっているといえる。これに対して、外球3内は通孔20等が存在するから水密的でなくてもよい。以上より、内球1の居住空間1aは姿勢如何に拘わらず、水が入ってこず、人は溺れないようになっている。
このシェルターが水難災害時に濁流に流されているとき、外球3は任意の方向に変動(並動と回転)することは前述した。また、波に被されて大きく水面下に沈み込むことがあるのも前述した。このとき、内球1は外球3に追随して並動するものの、回転(回動、傾動、搖動)についてはボール4と水溜り18等による錘効果で比較的回転しないことも前述した。ただ、このとき、外球3の窓12が開放されていると、ボール4が窓12の個所に来ると、外れて脱落するおそれがある。したがつて、窓12は開閉式にして常時は閉めておき、ボール4の接触面を確保する必要がある。
そこで、ボール4に通常のベアリンクのようにリテーナ22を設けることが考えられる。図4にその一部正面図、図5に一部平面図を示すが、リテーナ22で各ボール4を保持するのである。なお、図4のリテーナ22は周方向に延びる帯状のものであるが、内球1全体を包む球面状のものにしてもよい。これによると、内球1におけるボール4の個所に摩擦抵抗を増やす凹み5を設ける必要もないし、窓11、12を常時開けておく解放型にしてもよく、構造が簡単になる。リテーナ22が帯状であろうが、球面状であろうが、通常出入り口10が確保できて人が出入りできるものでなければならない。したがって、通常出入り口10とそれに伴う窓12の位置にはリテーナ22を避けるか、邪魔になる場合は一部を欠いたりすることもある。この他、各窓11、12にボール4が存在するときにはそのボール4を除いておく。
図6は更に別の例の正面図であるが、本例のものは、内球1の床面7が水平になっている正規姿勢をしているときにその赤道に廻りに土星の輪のようなリング23を設けたものである。これも強化樹脂で作成するが、この位置には窓11があるから、その部分は欠如させる必要がある(リング23があっても人が出入りできればそのままでよい)。波を被っての沈み込みをリング23の抵抗によって緩和する作用があるからであり、傾きや揺れを抑制する作用もある。この他、図示は省略するが、内球1の緊急出入り口9の中心には150mm程度の大きさの小ハッチ9aを設けておく。正規姿勢における小ハッチ9aが位置する外側(間隙2)には空気が存在するから、ここを開けて空気を取り入れることができる。また、緊急出入り口9と窓11を複数設ける場合もある。その場合、二個であれば対極の位置、三個以上であれは等分の位置が好ましい。外球3が回転して角度が変わったような場合、緊急出入り口9に近いものを使用できるからである。
以上のシェルターのサイズ等は特に限定されないが、通常考えられるものとして以下のようなものがある。、
外球3の直径 人員 対称
a 3m 5人 家庭用
b 5m 10〜15人 地区用
c 8〜10m 20〜30人 地域用
この他、図示は省略するが、内球1の中に人が出入りするときの安全のために内球1と外球2の相対的な動きを止めるブレーキのようなものを設けることもある。また、各図面において、19は前記のように正規姿勢野時の吃水線を示す水面であるが、これは一例にすぎずこれに限らない。ただ、外球3(当然に内球1も)については水面下の丈が長いほど姿勢は安定する他、内球1は底面の重量が重いほど回転が少ないし、姿勢復帰の作用が強い。さらに、内球1の中には床面7以上の水が入らないようになっているが、床面7上の居住空間1aには空気が存在しなければならないので、上記した小ハッチ9aの他に水密化された空気取り入れ口のようなものを設けるのが好ましい。この他、酸素吸入器もあった方が好ましいし(緊急用として)、内部にはラジオや送受信機を備えておくといったことが考えられる。以上のシェルターには推進器がないが、大型のものでは、蓄電池とモーターからなる簡易型のものを備えていてもよい。
以上により、津波水が押し寄せたとき、高台等への避難が間に合わないときは、人々はこのシェルターに入ればよい。津波水が来れば、シェルターは自然に浮き上がって大きく変動しながら流されて行くが、その場合でも内球1の回転は比較的小さいから、中の避難者は持ちこたえられる。さらに、大きな波を被れば外球3は一時的に沈むこともあるが、内球1の居住空間1aは水密的に作られているから、少々の沈み込みでは床面7上には水が入らず、浮き上がるのが数秒間と考えられるので溺れることもない。また、流されている間に種々の物に衝突するが、外球3が球形であること、外球3の表面には突起6が設けられていることから、この衝撃を逃がし、変形や破壊が起こり難い。流れが収まると、助けを呼ぶか、助けが来てくれるが、このときの便利のために、内外球1、2の上部は外が見えて採光が図れるように透明にしておく。この場合、内球1の中には複数の人が入るから、互いに助け合ったり、励ましたりすることができ、救命率が上がる。
本発明は、以上のとおりであるが、要点を記すと以下のようになる。
1)このシェルターは浸水したり、沈んだりしない構造である。つまり、人が溺れる心配はない。
2)人が入る内球は外球に対して間隙に存在するボールによって回転可能であり、内球の底に形成された錘効果で、倒れ、揺れ、回転は極めて小さ軀、人は耐えられる。つまり、外球の変動に対して独立している。
3)外球は球形であって表面に角のない突起が付いているから、流されている間に物に衝突しても、衝撃を吸収し、変形や壊れが少ない。
4)内外球とも上部は採光と視認のために透明になっている。また、上部の出入り口には空気取り入れ口となる小ハッチが付いている。
5)内球の内部には人が居住できるように椅子や食料、水を収納しておく備蓄庫等が備えられている。
6)同じく水洗式のトイレも備えられている。
7)このシェルターは津波や洪水等の水難だけではなく、船舶に積み込む救難ボートにも適用できる。
8)家庭用、地域用等と種々のサイズのものが考えられる。
9)大きな浮力を得る球体であり、絶対に沈没、沈下しない構造である。
1 内球
1a内球内の居住空間
2 間隙
3 外球
4 球体
5 凹み
6 突起
7 床面
8 天井
9 緊急出入り口
9a 小ハッチ
10 通常出入り口
11 窓
12 窓
13 椅子
14 トイレ
14aトイレ用の囲い
15 備蓄庫
16 備蓄庫
17 排出筒
17aトイレの蓋
17b跳ね止め
18 水溜り
19 吃水線
20 外球の通孔
21 内球の通孔
22 リテーナ
23 リング





Claims (6)

  1. 壁体に通常出入り口と緊急出入り口が形成され、内部に複数の人が入れる居住空間が確保され、底部に水溜りが形成された水密的な内球と、内球の外側に間隙を隔てて外球が被覆される二重球体構造の水に浮かぶ水難災害時の球状型シェルターであり、間隙に複数のボールが設けられて内球と外球とが任意の方向に相対回転可能に構成され、かつ、外球の吃水面下の位置と内球の水溜りに面する位置にそれぞれ通孔を形成して水が間隙を介して外球の外部と内球の水溜りの間を自由に流通できるようにするとともに、内球の通常出入り口と緊急出入り口の外側の外球に通常出入り口と緊急出入り口よりも大きな窓が形成されていることを特徴とする水難災害時の球状過だシェルター。
  2. 窓が外側への開閉式又は開放式である請求項1の水難災害時の球状救助箱。
  3. 球体が内球の表面に凹みを形成して回転可能に埋設されている請求項1又は2の球状救助箱。
  4. 通常出入り口が側面に形成され、緊急出入り口が頂面に形成される請求項1〜3いずれかの水難災害時の球状救助箱。
  5. 外球の外面に複数の突起が形成される請求項1〜4いずれかの水難災害時の球状救助箱。
  6. 内球の内部に少なくとも椅子、食料や飲料水の備蓄箱、トイレが設けられており、トイレの排出筒が水溜りに突入している水洗式トイレである請求項1〜5いずれかの水難災害時の球状救助箱。

































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