JP6256823B2 - 収納装置 - Google Patents

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Description

本発明は、屋内スペースを仕切るように設置される収納装置に関する。
従来より、屋内スペースを仕切るように設置される上下に長尺な収納装置が知られている。
例えば、下記特許文献1では、天板、地板、側板からなる枠体の両面に開閉自在な扉を両開き状に設け、枠体の対向する側板の内側に棚板を自在に載置する構成とした両面収納戸棚が提案されている。
実開昭63−73040号公報
ところで、このような両開き状の扉を設けた場合には、これら扉の突合せ側となる戸先側端部を受け止めるラッチ部等の受止部が設けられる場合がある。このような受止部を、天板や地板等に設けることも考えられるが、上下に長尺な場合には、扉の戸先側端部の上下方向途中部位を安定的に受け止め難くなることが考えられた。また、側板間に架設される棚板に設けることも考えられるが、この場合には、上下に長尺な物品を収納し難くなることが考えられ、更なる改善が望まれていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、奥行方向両側の開口部をそれぞれに開閉する両開き状の開き戸板の戸先側端部を安定的に受け止め可能でありながらも、上下に長尺な物品を収納し得る収納装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る収納装置は、屋内スペースを仕切るように設置される上下に長尺な収納装置であって、天板、底板及び両側の側板を有し奥行方向に貫通して奥行方向両側に開口した箱本体と、該箱本体の奥行方向両側の開口部のそれぞれに両開き状に設けられ、かつ互いに同幅寸法とされた開き戸板と、収納間口方向一方側に棚部を形成するように前記箱本体内に設けられ、かつ奥行方向両側の両開き戸板の戸先側端部をそれぞれに受け止める受止部が当該収納装置の上下方向中程に位置するように設けられた棚ユニットと、を備えており、前記棚ユニットは、奥行方向両側のそれぞれに収納間口方向中心から等間隔を空けた位置に前記受止部をそれぞれ設けた構成とされ、かつ、前記箱本体内を収納間口方向に仕切るように立設される縦仕切板部を備え、該縦仕切板部の収納間口方向一方側の側板側に向く面が該箱本体の収納間口方向中心よりも僅かに収納間口方向他方側の側板側に寄った位置となるように設けられていることを特徴とする。
本発明においては前記棚ユニットを収納間口方向一方側半部及び他方側半部のいずれ側にも反転状に設置可能とされたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記棚ユニットを、前記底板から当該収納装置の上下方向中程に至る上下寸法とされ前記箱本体内を収納間口方向に仕切るように立設される縦仕切板部と、該縦仕切板部の上端部と一方の側板との間に架け渡されるように設けられ前記棚部を構成する上棚板部と、を備えたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記両側の側板の各内側面に、前記箱本体内を上下に区画する棚板の両端部を支持するための棚支持部材の受部を上下方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設け、前記上棚板部の一方の側板側の端部が、一方の側板の前記受部に保持された棚支持部材によって支持される構造としてもよい。
また、本発明においては、前記縦仕切板部の一方の側板側に向く面に、前記縦仕切板部と前記一方の側板との間に架け渡される中棚板の縦仕切板部側の端部を支持するための棚支持部材の受部を上下方向に沿って間隔を空けてかつ前記一方の側板に設けられた受部と同高さ位置となるように設けてもよい。
また、本発明においては、前記両側の側板間に架け渡されるように、前記棚ユニットの上方側に設けられた棒状吊下部材を備えていてもよい。
また、本発明においては、当該収納装置の高さ寸法を1800mm以上とし、前記受止部を、閉鎖状態から押し込まれた前記開き戸板を、その押し込みが解除されれば開放側へ押し出すプッシュラッチとし、前記奥行方向両側の両開き戸板の表面を手掛けのない平坦面としてもよい。
本発明に係る収納装置は、上述のような構成としたことで、奥行方向両側の開口部をそれぞれに開閉する両開き状の開き戸板の戸先側端部を安定的に受け止め可能でありながらも、上下に長尺な物品を収納することができる。
本発明の一実施形態に係る収納装置の一例を用いた収納構造の一例を模式的に示す一部破断概略平面図である。 (a)、(b)は、いずれも図1におけるX1−X1線矢視に対応させた概略正面図であり、(a)は、開き戸板を閉鎖させた状態を示し、(b)は、開き戸板を開放させた状態を示している。 (a)、(b)は、いずれも図1におけるX2−X2線矢視に対応させた概略正面図であり、(a)は、開き戸板を閉鎖させた状態を示し、(b)は、開き戸板を開放させた状態を示している。 (a)は、図1におけるX3−X3線矢視に対応させた概略正面図、(b)は、図1におけるX4−X4線矢視に対応させた概略正面図である。 (a)は、図2(a)におけるY1−Y1線矢視に対応させた一部を省略した一部破断概略横断面図、(b)は、図2(b)におけるY2−Y2線矢視に対応させた一部を省略した一部破断概略横断面図である。 (a)は、図2(a)におけるZ1−Z1線矢視に対応させた一部を省略した概略縦断面図、(b)は、図2(a)におけるZ2−Z2線矢視に対応させた一部を省略した概略縦断面図である。 同収納構造の一変形例を模式的に示す一部破断概略平面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図7は、本実施形態に係る収納装置及びこれを用いた収納構造(間仕切収納構造)の一例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る収納装置を設置した状態を基準として、上下方向等を原則的に説明する。
本実施形態に係る収納装置10は、図1及び図2に示すように、屋内スペース1を仕切るように設置される。本実施形態では、この収納装置10を、屋内スペース1の玄関スペース2と後記する区画スペースとしての他のスペース(寝室(居室)スペース)8とを仕切るように設置した例を示している。
また、本実施形態では、この収納装置10を第1収納箱体10とし、この第1収納箱体10の幅方向一方側に、この第1収納箱体10と同高さ寸法とされた第2収納箱体30を横並び状に設けた収納構造を例示している。また、第1収納箱体10の幅方向他方側に、この第1収納箱体10と同高さ寸法とされた第3収納箱体40を横並び状に設けた収納構造を例示している。つまり、本実施形態では、第1収納箱体10の幅方向両側に、第2収納箱体30及び第3収納箱体40をそれぞれ横並び状に設けた収納構造を例示している。
また、本実施形態では、図1に示すように、屋内スペース1の一部に区画スペース8を形成するように、平面視して少なくともL字状となるように複数の収納箱体10(,40),30,60(,60)を隣接させて設けた間仕切収納構造を例示している。
また、L字状の直線部位となる一辺部及び他辺部を構成する収納箱体10(,40),60(,60)を、区画スペース8の内側及び外側の両方または一方に開口する収納スペースを設けた構造としている。また、L字状の一辺部と他辺部とが交わるコーナー部位のコーナー収納箱体30の一方の側板34を、当該コーナー収納箱体30に隣接された一辺部の収納箱体10の側板14に当接させた構造としている(図2参照)。また、このコーナー収納箱体30の背板35を、当該コーナー収納箱体30に隣接された他辺部の収納箱体60の側板34,34,64,44に当接させた構造としている(図4参照)。
上記のような構成とすれば、平面視して少なくともL字状となるように設けられた複数の収納箱体10(,40),30,60(,60)のコーナー部位のコーナー収納箱体30の使い勝手を向上させることができる。
つまり、これら収納箱体10(,40),30,60(,60)を、区画スペース8を間仕切る壁体として利用でき、例えば、間仕切壁の両面に収納を設けたようなものと比べて、収納スペースを効果的に大きくすることができる。また、間仕切壁体として機能するこれら一辺部及び他辺部の収納箱体10(,40),60(,60)の収納スペースに、区画スペース8の内側及び外側の両方または一方側から物品を出し入れすることができる。また、コーナー収納箱体30の開口が区画スペース8の外側に向けて開口、つまり、コーナー収納箱体30が一辺部の収納箱体10の奥行方向と同方向で区画スペース8の外側に向けて開口することとなる。これにより、このコーナー収納箱体30に、区画スペース8の外側から物品をスムーズに出し入れすることができ、このコーナー収納箱体30の使い勝手を向上させることができる。
また、本実施形態では、一辺部及び他辺部の収納箱体10(,40),60(,60)のそれぞれに、それぞれの辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた背板、前板及び中仕切板のうちの少なくとも一つとしての板体17,35,37,37A,47,55等を設けた構造としている。このような構成とすれば、これら一辺部及び他辺部の収納箱体10(,40),60(,60)のそれぞれに設けられた板体17,35,37,37A,47,55等によって、区画スペース8の内側と外側とを遮断することができ、より効果的に間仕切ることができる。
本実施形態では、第1収納箱体10及びこの第1収納箱体10の幅方向他方側に隣接された第3収納箱体40を、L字状の一辺部を構成する収納箱体とした例を示している。つまり、L字状の直線部位となる一辺部を構成する収納箱体を、複数の収納箱体10,40を横並び状に設けた構造としている。
また、第1収納箱体10の幅方向一方側に隣接された第2収納箱体30を、コーナー収納箱体とした例を示している。また、L字状の直線部位となる他辺部を構成する収納箱体を、複数の収納箱体(第4収納箱体)60,60を横並び状に設けた構造としている。これら第4収納箱体60,60は、互いに同様の構成とされ、上記した各収納箱体10,30,40と同高さ寸法とされている(図4参照)。
また、本実施形態では、L字状の他辺部を構成する複数の第4収納箱体60,60の反コーナー部位側に、第5収納箱体30Aを更に設けた例を示している。また、この第5収納箱体30AにおけるL字状の一辺部の延びる方向側の側方に、区画スペース8への出入口を隔てるようにして第6収納箱体70を設けた例を示している。つまり、出入口及び第6収納箱体70を、L字状の一辺部を構成する第1収納箱体10及び第3収納箱体40に対して対向状にかつ平行状に設けた例を示している。これら第5収納箱体30A及び第6収納箱体70は、上記した各収納箱体10,30,40,60,60と同高さ寸法とされている(図4参照)。
上記のような構成により、本実施形態では、出入口を含み平面視して略コ字状となるように複数の収納箱体10,30,40,60,60,30A,70を隣接させて設けた間仕切収納構造としている。
また、本実施形態では、これら複数の収納箱体10,30,40,60,60,30A,70を、屋内スペース1の一部に区画スペースとしての寝室スペース8を形成するように設けた間仕切収納構造を例示している。また、L字状の一辺部の先端部分となる第3収納箱体40を、屋内スペース1を区画し、玄関スペース2の一方側に連なる一壁体に当接させて設置した例を示している。また、寝室スペース8の反玄関スペース2側を区画し、第3収納箱体40に対して対向状に配置された第6収納箱体70を、第3収納箱体40が当接された一壁体に当接させて設置した例を示している。
つまり、本実施形態では、屋内スペース1を区画する一壁体と、出入口を含み平面視して略コ字状となるように設けられた複数の収納箱体10,30,40,60,60,30A,70と、によって寝室スペース8を区画した例を示している。なお、これら互いに隣り合う収納箱体10,30,40,60,60,30A同士は、適宜のねじや釘等の止具や、連結具、接着剤等によって接合するようにしてもよい。
また、L字状の一辺部を構成する第1収納箱体10及び第3収納箱体40並びにL字状のコーナー部位を構成する第2収納箱体30を、玄関スペース2と寝室スペース8とを間仕切るように設けた例を示している。また、玄関スペース2の他方側に廊下スペース3を隔てて洗面・トイレスペース4とバススペース5とを設けた例を示している。また、バススペース5との間に廊下スペース3を形成するように当該間仕切収納構造を設けた例を示している。また、廊下スペース3の奥側のリビングスペース6及びキッチンスペース7と寝室スペース8とを区画するように当該間仕切収納構造を設けた例を示している。
なお、図1及び図7において、符号9は、バルコニー(ベランダ)である。
また、図例では、鉄筋コンクリート造の集合住宅の一室となる屋内スペース1に、上記収納構造を含む間仕切収納構造を設けた例を示しているが、他の構造の集合住宅や戸建住宅等に設けるようにしてもよい。また、上記収納構造を含む間仕切収納構造を、住宅に限られず、種々の建物内の屋内スペースに設けるようにしてもよい。
また、図例では、玄関スペース2や廊下スペース3等と寝室スペース8とを間仕切る構造とした例を示しているが、他のスペースと他のスペースとを間仕切る構造としてもよい。また、区画スペース8としては、寝室スペース8に限られず、例えば、リビングやダイニング、キッチン、和室、収納、応接、執務(事務)等の種々のスペースとしてもよい。
また、屋内スペース1を区画する壁体は、屋内スペース1と屋外とを区画する壁体としてもよく、屋内スペース1と他の屋内スペースとを区画する壁体としてもよい。
次に、各収納箱体の具体的構成の一例について説明する。
第1収納箱体10は、図2、図3及び図5に示すように、天板12、底板13及び両側の側板14,14を有し奥行方向に貫通して奥行方向両側に開口し、上下に長尺な収納スペースを設けた枠状の箱本体11を備えている。このような構成とすれば、当該第1収納箱体10を、屋内スペース1を仕切るように設置することで、奥行方向両側から箱本体11に物品を出し入れすることができ、使い勝手を向上させることができる。特に、図例のように、玄関スペース2と他のスペース8とを仕切るように第1収納箱体10を設けた構造とすることで、収納されたコート等の衣類を、玄関スペース2及び他のスペース8のいずれ側からも出し入れすることができ、利便である。また、例えば、玄関スペース2側において、履物と衣類等とを組み合わせる作業なども容易に行うことができ、利便である。
また、本実施形態では、図6に示すように、両側の側板14,14の互いに対向する各内側面に、箱本体11内を上下に区画する棚板18の両端部を支持するための棚支持部材28,28の受部15,15を上下方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けている。このような構成とすれば、棚板18を設ける枚数や高さ位置等を変更することができ、使い勝手を向上させることができる。
図例では、受部15,15を、両側の側板14,14の各内側面において互いに向き合う方向に開口したダボ穴15,15とし、棚支持部材28,28を、ダボ穴15,15に挿入されるダボ28,28とした例を示している。
また、棚板18の奥行方向両端部を支持可能なように、各側板14,14の奥行方向両端部に対状にダボ穴15,15,15,15を設けた例を示している。また、これら対状のダボ穴15,15を、各側板14,14の内側面に、上下方向に沿って等間隔を空けて複数箇所に設けている。また、これらダボ穴15,15を、各側板14,14の内側面に、上下方向の概ね全体に亘って等間隔を空けて複数箇所に設けた例を示している。
また、図例では、棚板18を、箱本体11の上端部近傍において、両側の側板14,14間に架け渡すように設けた例を示している。この棚板18の幅方向両端部の奥行方向両側には、それぞれにダボ穴15,15,15,15に挿入されて支持されたダボ28,28,28,28が係合する係合凹所18a,18a,18a,18aが設けられている。
また、第1収納箱体10は、奥行方向両側の開口を開閉する開き戸板17,17を備えている。このような開き戸板17,17を設けることで、これらを閉鎖すれば、箱本体11内を目立ち難くすることができる。これら奥行方向両側の開き戸板17,17は、閉鎖した状態で、上記一辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた前板を構成する。また、閉鎖状態の開き戸板17,17の表面が当該第1収納箱体10の奥行方向両面を構成する。
本実施形態では、第1収納箱体10の奥行方向両側の開口部のそれぞれに、両開き状(観音開き状)に開き戸板17,17,17,17を設けた例を示している。
本実施形態では、これら開き戸板17,17,17,17を、箱本体11の両側の側板14,14にスライド蝶番等の回動連結部材16によって連結した例を示している。また、各開き戸板17,17,17,17の吊元側となる連結側端部を、上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数(図例では、4つ)の回動連結部材16によって両側の側板14,14の奥行方向の各端部に連結した例を示している。
また、本実施形態では、これら開き戸板17,17,17,17を、閉鎖した状態で箱本体11の奥行方向両面(天板12、底板13及び両側の側板14,14の奥行方向両端面)に沿うように納められるアウトセット納めとした例を示している(図5及び図6参照)。このような構成とすれば、図2(a)及び図3(a)に示すように、開き戸板17,17,17,17を閉鎖した状態では、箱本体11の天板12、底板13及び両側の側板14,14が目立ち難くなり、すっきりとした印象を与えることができる。
また、本実施形態では、これら開き戸板17,17,17,17を、互いに同幅寸法としている。つまり、奥行方向両側の開口を、それぞれ両開き戸板17,17,17,17によって閉鎖した状態では、両開き状とされた開き戸板17,17,17,17の戸先側端部同士の突合せ部が第1収納箱体10の幅方向中心に位置することとなる。これら開き戸板17,17,17,17の幅寸法は、それぞれ箱本体11(第1収納箱体10)の幅寸法の略1/2の寸法とされている。また、これら開き戸板17,17,17,17の高さ寸法(上下寸法)は、箱本体11(第1収納箱体10)の高さ寸法と略同寸法とされている。
また、図例では、箱本体11を台輪29上に設置した例を示している(図6も参照)。この台輪29は、図2、図3及び図6に示すように、箱本体11の奥行寸法及び幅寸法と同寸法とされている。
この第1収納箱体10の高さ寸法は、収納対象や設置箇所、使い勝手等の観点や、所望する仕切度合い等に応じて適宜、設定するようにしてもよい。例えば、床面や比較的に低いソファ等に座位状態で、他のスペースからの目線を遮るような仕切度合いとする場合には、第1収納箱体10の高さ寸法を、600mm〜1200mm程度としてもよい。また、例えば、椅子等に座位状態で、他のスペースからの目線を遮り、かつ立位状態では見渡せるような仕切度合いとする場合には、第1収納箱体10の高さ寸法を、1200mm〜1500mm程度としてもよい。
本実施形態では、他のスペースからの目線を立位状態でも遮るような仕切度合いとしており、第1収納箱体10の高さ寸法を、1800mm以上としている。このような構成とすれば、当該第1収納箱体10が平均的な成人の立位状態における目の高さよりも高くなり、当該第1収納箱体10によって効果的に間仕切ることができる。つまりは、各収納箱体10,30,40,60,60,30A、70の高さ寸法を、1800mm以上としている。このような構成とすれば、これら各収納箱体10,30,40,60,60,30A、70によってより効果的に間仕切ることができる。
この第1収納箱体10の高さ寸法は、床面から天井面までの高さ寸法に応じた寸法(例えば、2400mm〜2600mm程度)としてもよく、搬送や組付性(施工性)等の観点から、1800mm〜2200mm程度としてもよい。なお、この第1収納箱体10の高さ寸法は、台輪29を含んだ高さ寸法としてもよい。
また、第1収納箱体10の奥行寸法(箱本体11の開口方向に沿う寸法)は、収納対象や設置箇所、使い勝手、安定性等の観点から適宜、設定するようにしてもよく、例えば、300mm〜900mm程度としてもよい。本実施形態では、この第1収納箱体10の奥行寸法を、600mmとしている。
また、第1収納箱体10の幅寸法(収納間口方向に沿う寸法(高さ方向及び奥行方向に直交する方向に沿う寸法))は、上記同様の観点から適宜、設定するようにしてもよく、本実施形態では、幅寸法を奥行寸法よりも大きい寸法としている。この第1収納箱体10の幅寸法は、600mm〜1200mm程度としてもよく、本実施形態では、900mmとしている。
また、第1収納箱体10は、収納間口方向一方側に棚部23,24を形成するように箱本体11内に設けられる棚ユニット20を備えている。この棚ユニット20には、奥行方向両側の両開き戸板17,17,17,17の戸先側端部をそれぞれに受け止める受止部25,25,25,25が当該第1収納箱体10の上下方向中程に位置するように設けられている。このような構成とすることで、奥行方向両側の開口部をそれぞれに開閉する両開き状の開き戸板17,17,17,17の戸先側端部を安定的に受け止め可能でありながらも、上下に長尺な物品を収納することができる。
つまり、棚ユニット20に設けられた受止部25,25,25,25によって奥行方向両側の開口部をそれぞれに開閉する両開き状の開き戸板17,17,17,17の戸先側端部を安定的に受け止めることができる。つまりは、上下方向に長尺な開き戸板17,17,17,17の上下方向中程の部位を受止部25,25,25,25によって受け止めることができ、開き戸板17,17,17,17の撓み等に起因する受止不良等の発生を抑制することができる。
また、棚ユニット20によって形成される棚部23,24によって収納間口方向一方側を上下に区画することができる。また、収納間口方向他方側に、比較的に上下に大きい収納スペースを確保することができ、このスペースに上下に長尺な物品を収納することができる。また、このスペースを、通り抜ける非常通路等として利用するようなこともできる。
また、本実施形態では、棚ユニット20を、奥行方向両側のそれぞれに収納間口方向中心から等間隔を空けた位置に受止部25,25,25,25をそれぞれ設けた構成とし、かつ収納間口方向一方側半部及び他方側半部のいずれ側にも反転状に設置可能としている。つまり、棚ユニット20を上下方向に沿う軸廻りに180度回転させ、奥行方向に反転させた状態で、奥行方向両側の受止部25,25,25,25が同じ位置となるような構成とされている(図2及び図3参照)。また、いずれ側に設置された場合においても、互いに同幅寸法とされた各開き戸板17,17,17,17を閉鎖した状態で、それぞれの戸先側端部を受止部25,25,25,25によって受止可能な構成とされている。
このような構成とすれば、使い勝手や趣向等に応じて、棚ユニット20を、収納間口方向一方側半部または他方側半部に設置することができ、汎用性を向上させることができる。また、この棚ユニット20によって形成される棚部23,24によって収納間口方向いずれかの半部を上下に区画することができ、残余の半部を、上下に大きい収納スペースとして利用することができる。
また、本実施形態では、棚ユニット20を、底板13から当該第1収納箱体10の上下方向中程に至る上下寸法とされ箱本体11内を収納間口方向に仕切るように立設される縦仕切板部21を備えた構成としている。また、棚ユニット20を、この縦仕切板部21の上端部と一方の側板14との間に架け渡されるように設けられ棚部を構成する上棚板部23を備えた構成としている。つまり、棚ユニット20を、奥行方向に見てL字状とされたものとしている。このような構成とすれば、棚ユニット20の上棚板部23上に物品を載置したり、棚ユニット20の上方側空間を収納スペースとして利用することができる。また、上棚板部23の両側を保持する縦仕切板部を設けた場合と比べて、棚ユニット20の構造の簡略化を図ることができ、棚ユニット20の内方空間(収納間口方向に沿う寸法)を大きくすることができる。
また、上棚板部23と縦仕切板部21との角部付近の奥行方向両側に、受止部25,25,25,25を設けることができ、両開き戸板17,17,17,17の受止部25,25,25,25を効率的に設けることができる。図例では、互いに別体とされた縦仕切板部21と上棚板部23とを、縦勝ち状に接合し、縦仕切板部21の上端部の奥行方向両側及び上棚板部23の縦仕切板部側端部の奥行方向両側に受止部25,25,25,25を設けた例を示している。
これら縦仕切板部21と上棚板部23とは、適宜のねじや釘等の止具や、連結具、接着剤等によって接合するようにしてもよい。また、これら縦仕切板部21と上棚板部23とを、別体とされたものとせずに、一体的に形成されたものとしてもよい。
また、この棚ユニット20の高さ寸法(縦仕切板部21の上下寸法(底板13から上棚板部23の上面までの高さ寸法))は、受止部25,25,25,25が第1収納箱体10の上下方向中程に位置するように適宜、設定するようにしてもよい。例えば、本実施形態のように、第1収納箱体10の高さ寸法を、1800mm以上とした場合には、棚ユニット20の高さ寸法を、この第1収納箱体10の1/3〜2/3程度の高さ寸法としてもよい。
また、この棚ユニット20の奥行寸法(縦仕切板部21及び上棚板部23の奥行寸法)は、箱本体11の奥行寸法と同寸法とされている。
また、図5に示すように、縦仕切板部21の一方の側板14側に向く面が、当該第1収納箱体10の概ね幅方向中心に位置する構成とされている。図例では、縦仕切板部21の一方の側板14側に向く面が、当該第1収納箱体10の幅方向中心よりも僅かに他方の側板14側に寄った位置となるように構成した例を示している。
また、本実施形態では、棚ユニット20の上棚板部23の一方の側板14側の端部が、一方の側板14のダボ穴(受部)15に保持されたダボ(棚支持部材)28によって支持される構造としている。このような構成とすれば、棚ユニット20の上棚板部23の端部を、一方の側板14の内側面に設けられたダボ穴15に保持されたダボ28を介して支持させることができる。これにより、例えば、一方の側板14の内側面に、上棚板部23の端部を支持する専用の支持部材や固定部材等を設けたような場合と比べて、部品点数を削減することができる。また、上棚板部23の一方の側板14側の端部の奥行方向両側には、図5及び図6に示すように、ダボ28,28が係合する係合凹所23a,23aが設けられている。この棚ユニット20は、箱本体11に対して着脱可能な構成とされたものとしてもよい。
なお、上記のような態様に代えて、一方の側板14の内側面に、上棚板部23の一方の側板14側の端部を支持する専用の支持部材や固定部材等を設けた態様としてもよい。また、縦仕切板部21の下端は、箱本体11の底板13に対して適宜のねじや釘等の止具や、連結具、接着剤等によって接合するようにしてもよい。または、縦仕切板部21の下端及び箱本体11の底板13のそれぞれに互いに係合する係合部(例えば、ダボ及びダボ穴)等を設け、縦仕切板部21を箱本体11の底板13に対して容易に着脱可能とした構成としてもよい。この場合は、収納間口方向一方側半部及び他方側半部のいずれ側にも設置可能なように、底板13側には二箇所に係合部を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、縦仕切板部21の一方の側板14側に向く面に、この縦仕切板部21と一方の側板14との間に架け渡される中棚板24の縦仕切板部21側の端部を支持するための棚支持部材28の受部22を上下方向に沿って間隔を空けて設けている。この受部22は、上記同様、棚支持部材としてのダボ28が挿入されるダボ穴22とされ、一方の側板14に設けられたダボ穴15と同高さ位置となるように設けられている。つまり、図5及び図6に示すように、一方の側板14の内側面に設けられたダボ穴15と縦仕切板部21の一方の側板14側に向く面に設けられたダボ穴22とは、互いに向き合う方向に開口するように設けられている。
このような構成とすれば、一方の側板14及び縦仕切板部21に設けられたダボ穴15,15,22,22にダボ28,28,28,28を保持させ、これら両側のダボ28,28,28,28に中棚板24を支持させることができる。この中棚板24の幅方向両端部の奥行方向両側には、上記同様の係合凹所24a,24a,24a,24aが設けられている。
また、本実施形態では、受止部25,25,25,25を、閉鎖状態から押し込まれた開き戸板17,17,17,17を、その押し込みが解除されれば開放側へ押し出すプッシュラッチ(押出機構)25,25,25,25としている。また、奥行方向両側の両開き戸板17,17,17,17の表面(閉鎖状態における反箱本体側に向く面)を、手掛けのない平坦面としている。このような構成とすれば、奥行方向両側の両開き戸板17,17,17,17の開放性を向上させることができる。また、開き戸板17,17,17,17に手掛けを設ける必要がなく、奥行方向両側の両開き戸板17,17,17,17の表面を、手掛けのない平坦面とでき、両開き戸板17,17,17,17を閉鎖させれば、壁状の外観となり、すっきりとした印象を与えることができる。また、閉鎖状態の両開き戸板17,17,17,17の表面に突出物が形成されないため、引っ掛かり等を防止することができる。
また、これらプッシュラッチ25,25,25,25が上下に長尺とされた第1収納箱体10の上下方向中程に位置されるため、開き戸板17の撓み等による動作不良等を抑制することができる。
これらプッシュラッチ25,25,25,25は、互いに同様の構成とされている。本実施形態では、これらプッシュラッチ25,25,25,25を、棚ユニット20の縦仕切板部21と上棚板部23との角部付近の奥行方向両側に埋め込み状に設けた例を示している。このプッシュラッチ25としては、公知のいわゆるプッシュオープン機構(飛出機構)の採用が可能である。
例えば、プッシュラッチ25としては、ラッチ本体26と、このラッチ本体26に対して奥行方向に出没自在(進退自在)とされ、開き戸板17の裏面に当接されるロッド状またはアーム状の押出部27と、を備えたものとしてもよい。また、ラッチ本体26内には、押出部27を開き戸板17の開放側へ付勢する圧縮コイルばね等のばねが設けられている。
また、ラッチ本体26内には、ばねの付勢に抗して押出部27を没入位置(ロック位置)で規制(ロック)し、該ロック位置から奥方に押し込まれてロック解除位置とされた押出部27の押し込みが解除されれば、ロックを解除するラッチ等のロック手段が設けられている。このロック手段は、ロックとその解除とを、押出部27が奥方に押し込まれる毎に交互に繰り返す構成とされたものとしてもよい。また、押出部27は、図5(b)に示すように、そのロックが解除されれば、ばねの付勢によって開き戸板17の開放側へ押し出されて突出位置(前進位置)とされる。
このプッシュラッチ25は、図5(a)に示すように、開き戸板17が閉鎖状態で、押出部27が上記ロック位置とされ、その先端が開き戸板17の裏面に当接される。また、閉鎖状態とされた開き戸板17の戸先側端部が奥方に押し込まれれば、ロック位置とされた押出部27がロック解除位置に押し込まれる。この状態で、開き戸板17の押し込みを解除すれば、ロックが解除されて押出部27が前方に押し出され、これにより、開き戸板17を開放側に押し出す構成とされている。
なお、本実施形態では、このように受止部をプッシュラッチ25とし、開き戸板17,17,17,17をアウトセット納めとしている。そのため、閉鎖状態の各開き戸板17,17,17,17の裏面(奥行方向内側に向く面)と箱本体11の奥行方向両面(奥行方向外側に向く面)との間に、押し込み代を確保するための隙間を設けている。このような隙間としては、プッシュラッチ25の構成によって適宜、設定するようにしてもよく、例えば、1mm〜5mm程度としてもよい。
また、押出部27の先端部等に磁石(マグネット)を有したプッシュラッチ25としてもよい。この場合は、開き戸板17の裏面の押出部27が当接される部位に、適宜、鉄板や鋼板等からなるマグネット受座を設けるようにしてもよい。その他、開き戸板17の閉鎖状態を規制する種々のキャッチ機構を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、プッシュラッチ(受止部)25を、棚ユニット20に埋め込み状に設けた例を示しているが、このような態様に代えて、縦仕切板部21や上棚板部23に付設状に設けた態様としてもよい。
また、各開き戸板17の戸先側端部を受け止める受止部としては、このようなプッシュラッチ25に限られず、マグネットラッチ等の他のラッチ部としてもよく、さらには、ゴム等の弾性体等としてもよい。この場合は、適宜、必要に応じて、各開き戸板17,17,17,17に把手等の手掛けを設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、第1収納箱体10は、両側の側板14,14間に架け渡されるように、棚ユニット20の上方側に設けられた棒状吊下部材19を備えた構成としている。このような構成とすれば、図2及び図3に示すように、棚ユニット20の側方の上下に大きい収納スペースに、長尺なコート等を吊り下げて収納することができる。これによれば、上記のように、奥行方向一方側を玄関スペース2に開口させ、奥行方向他方側を居室スペース8等に開口させるように設置される玄関収納装置として好適なものとなる。
この棒状吊下部材19は、第1収納箱体10の幅方向に長手方向を沿わせて配設されている。この棒状吊下部材19は、その長手方向両端部を両側の側板14,14に適宜の固定具によって固定して設けるようにしてもよい。または、この棒状吊下部材19を、棚板18の下面や天板12の下面等に固定具を介して固定するようにしてもよい。
なお、上記のような態様に代えて、第1収納箱体10の奥行方向に長手方向を沿わせた棒状吊下部材19を設けるようにしてもよく、さらには、このような棒状吊下部材19を設けないようにしてもよい。
また、上記した例では、両側の側板14,14及び縦仕切板部21に受部としてダボ穴15,15,22を設け、棚支持部材をダボ28とした例を示しているが、このような態様に限られず、種々の受部15,15,22及び棚支持部材28の採用が可能である。
また、本実施形態では、棚ユニット20を、縦仕切板部21と上棚板部23とによって奥行方向に見てL字状とされたものとした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、棚ユニット20を、奥行方向に見て下向きに開口する略コ字状とされたものや、略ロ字状等とされたものとしてもよい。つまりは、上棚板部23の両側に縦仕切板部を設けたような態様としてもよい。この場合は、両側の縦仕切板部の対向する内側面に、これらの間に架け渡される中棚板24の両端部を支持するための棚支持部材の受部を上下方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、棚ユニット20の縦仕切板部21と上棚板部23との角部付近に受止部25,25,25,25を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、縦仕切板部21に受止部25,25,25,25を設けた態様としてもよく、さらには、中棚板24に受止部25,25,25,25を設けた態様等としてもよい。また、棚ユニット20に加えて、箱本体11の天板12や底板13、棚板18等に、上記同様の受止部を設けた態様としてもよい。
また、本実施形態では、開き戸板17,17,17,17を、互いに同幅寸法とし、棚ユニット20を、収納間口方向一方側半部及び他方側半部のいずれ側にも反転状に設置可能とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、奥行方向両側の幅方向一方側の開き戸板17,17の幅寸法よりも、奥行方向両側の幅方向他方側の開き戸板17,17の幅寸法を大きくした態様としてもよい。この場合は、棚ユニット20を、これら開き戸板17,17,17,17の戸先側端部を受止可能な位置となるように受止部25,25,25,25を設けた構成とすればよい。
また、本実施形態では、棚ユニット20の底板13からの高さ寸法を、第1収納箱体10の上下方向中程に至る寸法とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、棚ユニット20を、箱本体11内の上下の全長に亘る寸法とされたものとしてもよい。この場合は、例えば、棚ユニット20を、上下端部が箱本体11の天板12及び底板13に固定された縦仕切板部と、この縦仕切板部と一方の側板14との間に架け渡され、棚部を構成する中棚板と、を備えた構成としてもよい。
また、本実施形態では、開き戸板17,17,17,17を、アウトセット納めとした例を示しているが、閉鎖状態で箱本体11内に納められるインセット納めとしてもよい。この場合は、棚ユニット20や受止部25,25,25,25、回動連結部材16,16,16,16等を必要に応じて、適宜、変形するようにしてもよい。
この第1収納箱体10の幅方向一方側に横並び状に設けられた第2収納箱体30は、図2及び図4(a)に示すように、天板32、底板33及び両側の側板34,34を有している。また、この第2収納箱体30に、棚板、背板及び奥行方向に厚さ方向を沿わせた中仕切板のうちの少なくとも一つとしての背板35を、両側の側板34,34に固定して設けた構造としている。このような第2収納箱体30を、第1収納箱体10に横並び状に設けた収納構造とすることで、奥行方向両側に開口した枠状の第1収納箱体10に、上下に長尺な物品の収納を可能としながらも、第1収納箱体10の変形を抑制することができる。
つまり、第2収納箱体30によって上下に長尺な収納スペースを設けた枠状の第1収納箱体10の変形を抑制することができる。つまりは、第2収納箱体30に、棚板、背板及び中仕切板のうちの少なくとも一つとしての背板35を両側の側板34,34に固定して設けた構造としているので、第2収納箱体30自体の側板34,34の収納間口方向への変形が抑制される。この第2収納箱体30を、上下に長尺で枠状とされているために斜め状となったり、撓んだりし易くなる第1収納箱体10の少なくとも幅方向一方側に横並び状に設けることで、第1収納箱体10を補強することができ、第1収納箱体10の変形を抑制することができる。
また、本実施形態のように、第1収納箱体10の奥行方向両側に開き戸板17,17,17,17を設けた場合には、これらの荷重や開閉動作等によって、第1収納箱体10がより変形し易くなることも考えられる。このような開き戸板17,17,17,17を設けた場合にも、第2収納箱体30によって第1収納箱体10の変形を抑制することができる。また、第1収納箱体10の箱本体11を設置した後に、開き戸板17,17,17,17を組み付けるような場合には、第1収納箱体10(箱本体11)の変形に起因して開き戸板17,17,17,17の組み付け性や開閉安定性が阻害されるようなことも考えられるが、このようなことを抑制することができる。
また、上記のように、開き戸板17,17,17,17の吊元側端部と両側の側板14,14とを、上下方向に間隔を空けて設けた複数の回動連結部材16,16,16によって連結した構造とした場合には、箱本体11の変形に起因して開き戸板17,17,17,17の組み付け性や開閉安定性の低下が顕著となることが考えられる。本実施形態によれば、第1収納箱体10の開き戸板17,17,17,17の組み付け性や開閉安定性を向上させることができる。
また、上記のように各収納箱体10,30の高さ寸法を比較的に大きくした場合にも、枠状の第1収納箱体10の変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、この第2収納箱体30を、図1に示すように、第1収納箱体10の開口方向に沿う方向で、かつ玄関スペース2側に向けて開口するように設けた構造としている。このような構成とすれば、この第2収納箱体30の収納スペースに、玄関スペース2側から物品を出し入れすることができ、この第2収納箱体30を、玄関収納装置として利用することができる。
また、本実施形態では、この第2収納箱体30を、幅寸法が奥行寸法よりも大きい寸法としている。このような構成とすれば、コーナー収納箱体を構成する第2収納箱体30の開口幅寸法が比較的に大きくなり、物品の出し入れ性をより向上させることができ、使い勝手をより向上させることができる。
また、本実施形態では、この第2収納箱体30の奥行寸法を、図1に示すように、L字状の一辺部を構成する第1収納箱体10(及び第3収納箱体40)の奥行寸法と同寸法としている。このような構成とすれば、一辺部の収納箱体10(40)及び第2収納箱体30の奥行方向外側面(区画スペース8の外側に向く面)同士が略同一平面状となり、すっきりとした印象を与えることができる。
また、本実施形態では、この第2収納箱体30の幅寸法を、L字状の他辺部を構成する第4収納箱体60(,60)の奥行寸法と同寸法としている。このような構成とすれば、第2収納箱体30の他方の側板34の外側面と他辺部の収納箱体60(,60)の奥行方向外側面(区画スペース8の外側に向く面)とが略同一平面状となり、すっきりとした印象を与えることができる。また、この第2収納箱体30の幅寸法を、第1収納箱体10の幅寸法と同寸法としている。
また、本実施形態では、第2収納箱体30を、複数の収納ユニット31,31Aを上下に積み重ねて連結した構造としている。また、これら収納ユニット31,31Aを、天板32,32、底板33,33及び両側の側板34,34,34,34をそれぞれに有した構造としている。また、これら収納ユニット31,31Aを、棚板、背板及び奥行方向に厚さ方向を沿わせた中仕切板のうちの少なくとも一つとしての背板35,35を、両側の側板34,34,34,34に固定してそれぞれに設けた構造としている。このような構成とすれば、第1収納箱体10の変形の抑制が可能でありながらも第2収納箱体30を構成する複数の収納ユニット31,31Aを利用して種々の物品を収納することができる。
本実施形態では、第2収納箱体30を、2つの収納ユニット31,31Aを上下に積み重ねて連結した構造としている。また、これら収納ユニット31,31Aを、奥行寸法及び幅寸法が互いに同寸法とされたものとしている。また、これら収納ユニット31,31Aを、高さ寸法が互いに同寸法とされたものとしている。つまり、各収納ユニット31,31Aの高さ寸法を、第1収納箱体10の箱本体11の高さ寸法の1/2とした例を示している。
また、これら収納ユニット31,31Aからなる第2収納箱体30を、台輪39上に設置した例を示している(図2及び図4(a)参照)。この台輪39は、図2及び図4(a)に示すように、各収納ユニット31,31Aの箱本体の奥行寸法及び幅寸法と同寸法とされている。
これら収納ユニット31,31Aは、概ね同様の構成とされており、図例では、背板35,35を、各収納ユニット31,31Aの奥行方向反開口側面となる背面の全面に亘って設けた例を示している。つまり、背板35,35の四周端部の表面に、天板32,32、底板33,33及び両側の側板34,34,34,34の奥側端面を当接させて接合した例を示している。つまりは、背板35,35を、アウトセット状に設けた例を示している。これら収納ユニット31,31Aの背板35,35の裏面が第2収納箱体30の奥行方向一方面を構成する。
このような態様とすれば、これら収納ユニット31,31Aの背板35,35が露出するように設置した場合にも、天板32,32、底板33,33及び両側の側板34,34,34,34の奥側端面が露出せず、背板35,35の裏面側を化粧面とすることで、見栄えを向上させることができる(図2(a)参照)。なお、このような態様に代えて、背板35,35を、天板32,32、底板33,33及び両側の側板34,34,34,34によって囲むように設けた態様としてもよい。
また、これら収納ユニット31,31Aの開口部には、上記同様の両開き状の開き戸板37,37,37,37がそれぞれに設けられている。これら開き戸板37,37,37,37は、上記同様、回動連結部材36,36,36,36によって両側の側板34,34,34,34に連結固定されている。また、各収納ユニット31,31Aには、これら開き戸板37,37,37,37の戸先側端部をそれぞれに受け止める上記同様の受止部25,25,25,25が設けられている。図例では、各収納ユニット31,31Aの天板32,32に、上記同様の受止部25,25,25,25を埋め込み状に設けた構成としている。
これら収納ユニット31,31Aの閉鎖状態の開き戸板37,37,37,37の表面が第2収納箱体30の奥行方向他方面を構成する。
本実施形態では、図5(a)に示すように、この第2収納箱体30の奥行方向両面と、第1収納箱体10の奥行方向両面と、が略同一平面状となるように、これら第1収納箱体10と第2収納箱体30とを横並び状に設けた構造としている。
また、これら収納ユニット31,31Aのうちの上段側の収納ユニット31は、収納スペース内に棚板を設けていない戸有棚無収納ユニット31とされている。一方、下段側の収納ユニット31Aは、収納スペース内を上下に区画する棚板38を設けた戸有棚有収納ユニット31Aとされている。図例では、この戸有棚有収納ユニット31Aに、複数(図例では、4枚)の棚板38を設けた例を示している。これら棚板38は、上記同様、両側の側板34,34に上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の受部に保持された棚支持部材によって着脱自在に支持される態様としてもよく、または、幅方向両端部が両側の側板34,34に固定された固定棚板としてもよい。
これら収納ユニット31,31Aの天板32と底板33とを適宜のねじや釘等の止具や、連結具、接着剤等によって接合するようにしてもよい。
なお、第2収納箱体30を構成する収納ユニット31,31Aとしては、上記のような態様に限られない。例えば、両方に棚板38を設けた態様としてもよく、両方に棚板38を設けない態様としてもよい。また、開き戸板37,37,37,37に代えて、引戸や折戸等を前板として設けた態様としてもよく、または、抽斗を設けてその前板によって開口が開閉されるものとしてもよく、さらには、開口を開閉する前板を設けない態様としてもよい。
また、第2収納箱体30を、3つ以上の収納ユニット31,31Aを上下に積み重ねて連結した構造としてもよく、または、単一の収納箱体としてもよい。
また、第2収納箱体30の収納スペースを、玄関スペース2側に向けて開口させた例を示しているが、廊下スペース3側に向けて開口させた態様としてもよい。つまりは、第2収納箱体30を、奥行寸法が幅寸法よりも大きい寸法とされたものとしてもよい。この場合は、上記一辺部を他辺部として把握し、上記他辺部を一辺部として把握するようにしてもよい。
第1収納箱体10の幅方向他方側に横並び状に設けられた第3収納箱体40は、図2及び図3に示すように、天板32,52、底板33,53及び両側の側板34,34,54,54を有している。また、この第3収納箱体40に、棚板、背板及び奥行方向に厚さ方向を沿わせた中仕切板のうちの少なくとも一つとしての背板35,55を、両側の側板34,34,54,54に固定して設けた構造としている。このような第3収納箱体40を、第1収納箱体10に横並び状に設けた収納構造とすることで、第1収納箱体10の変形をより効果的に抑制することができる。つまり、本実施形態では、枠状とされた第1収納箱体10の幅方向両側に、この第1収納箱体10を補強する第2収納箱体30及び第3収納箱体40を設けた構造としている。このような構成とすれば、上記のように、第1収納箱体10の奥行方向両側の両開き状の両開き戸板17,17,17,17と両側の側板14,14とを、上下方向に間隔を空けて設けた複数の回動連結部材16,16,16,16によって連結した構造とした場合にも、これら開き戸板17,17,17,17の組み付け性や開閉安定性を向上させることができる。
また、この第3収納箱体40は、奥行寸法及び幅寸法が第1収納箱体10の奥行寸法及び幅寸法と同寸法とされている。
また、本実施形態では、この第3収納箱体40を、複数の収納ユニット31B,41,51を組み合わせた構成としている。本実施形態では、上下に2段に分割されたものとし、下段側を単一の収納ユニット31Bからなるものとし、上段側を、奥行方向に分割された2つの収納ユニット41,51からなるものとしている。このような構成とすれば、第3収納箱体40の上段側を、奥行方向両側において利用することができ、この上段側に、区画スペース8の内側及び外側から物品を出し入れすることができる。
また、これら複数の収納ユニット31B,41,51からなる第3収納箱体40を、上記同様の台輪29上に設置した例を示している。
下段側の収納ユニット31Bの箱本体は、図2、図3及び図4(b)に示すように、上記した第2収納箱体30の各収納ユニット31,31Aの箱本体と概ね同様の構成とされ、天板32、底板33、両側の側板34,34及び背板35を有した構成とされている。また、この収納ユニット31Bを、箱本体に対して奥行方向に出し入れ自在とされた抽斗36Aを設けた抽斗収納ユニット31Bとしている。図例では、この抽斗収納ユニット31Bに、上下に複数段(図例では4段)の抽斗36Aを設けた例を示している。また、これら抽斗36Aの前板37Aによって抽斗収納ユニット31Bの箱本体の開口が閉鎖される構成としている。なお、図例では、前板37Aの表面から突出するような把手を設けた例を示しているが、掘込状の把手を設けた態様としたり、プッシュオープン機構を設けて把手を設けない態様としてもよい。
また、図例では、この抽斗収納ユニット31Bを、その背板35側を玄関スペース2に向けて設けた構造としている。このような構成とすれば、抽斗収納ユニット31Bの抽斗36Aに、区画スペース8の内側から物品を出し入れすることができる。
この抽斗収納ユニット31Bの背板35及び抽斗36Aの前板37Aが、上記一辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた背板及び前板を構成する。また、この抽斗収納ユニット31Bの背板35の裏面(玄関スペース2側に向く面)及び収納状態の抽斗36Aの前板37Aの表面が第3収納箱体40の奥行方向両面を構成する。
なお、この抽斗収納ユニット31Bに代えて、上記した戸有棚無収納ユニット31または戸有棚有収納ユニット31Aを第3収納箱体40の下段側収納ユニットとして設けるようにしてもよい。
上段側の収納ユニット41,51は、奥行寸法が互いに同寸法とされている。これら上段側の収納ユニット41,51の奥行寸法は、第1収納箱体10(当該第3収納ユニット40自体(抽斗収納ユニット31B))の奥行寸法の1/2の寸法とされている。
また、これら上段側の収納ユニット41,51の高さ寸法及び幅寸法は、抽斗収納ユニット31Bの高さ寸法及び幅寸法と同寸法とされている。
これら収納ユニット41,51のうちの奥行方向一方側(玄関スペース2側)の収納ユニット41は、図2及び図4(b)に示すように、天板42、底板43及び両側の側板44,44を有した構成とされている。
また、この収納ユニット41の開口部には、上記同様の両開き状の開き戸板47,47がそれぞれに設けられている。これら開き戸板47,47は、上記一辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた前板を構成する。また、この収納ユニット41の閉鎖状態の開き戸板47,47の表面が第3収納箱体40の奥行方向一方面を構成する。
また、これら開き戸板47,47は、上記同様、回動連結部材46,46によって両側の側板44,44に連結固定されている。また、この収納ユニット41には、これら開き戸板47,47の戸先側端部をそれぞれに受け止める上記同様の受止部25,25が設けられている。図例では、収納ユニット41の天板42に、上記同様の受止部25,25を埋め込み状に設けた構成としている。
また、この収納ユニット41は、収納スペース内を上下に区画する棚板48を設けた戸有棚有薄型収納ユニット41とされている。図例では、この戸有棚有薄型収納ユニット41に、複数(図例では、4枚)の棚板48を設けた例を示している。これら棚板48は、上記同様、両側の側板44,44に上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の受部に保持された棚支持部材によって着脱自在に支持される態様としてもよく、または、幅方向両端部が両側の側板44,44に固定された固定棚板としてもよい。
上段側の収納ユニット41,51のうちの奥行方向他方側(区画スペース8側)の収納ユニット51は、図3及び図4(b)に示すように、天板52、底板53、両側の側板54,54及び背板55を有した構成とされている。この背板55は、上記一辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた背板を構成する。また、この背板55は、図2(b)に示すように、上記した戸有棚有薄型収納ユニット41の背板としても機能する。このような構成とすれば、戸有棚有薄型収納ユニット41の収納スペースを効果的に大きくすることができる。つまりは、背中合わせの収納ユニット41,51同士の背板を、単一の背板55によって兼用させた構造としている。なお、このような態様に代えて、戸有棚有薄型収納ユニット41にも背板を設けた構造としてもよい。
また、この奥行方向他方側の収納ユニット51には、収納スペース内を上下に区画する上記同様の棚板58が設けられている。図例では、この収納ユニット51に、複数(図例では、3枚)の棚板58を設けた例を示している。これら棚板58は、上記同様、両側の側板54,54に上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の受部に保持された棚支持部材によって着脱自在に支持される態様としてもよく、または、幅方向両端部が両側の側板54,54に固定された固定棚板としてもよい。
また、この収納ユニット51は、図3に示すように、その開口部に開き戸板等の前板を備えていない戸無棚有薄型収納ユニット51とされている。つまり、この戸無棚有薄型収納ユニット51は、その開口部が常時開放された状態とされている。この戸無棚有薄型収納ユニット51の天板52、底板53及び両側の側板54,54の表面側端面が第3収納箱体40の奥行方向他方面を構成する。
本実施形態では、図5(a)に示すように、この第3収納箱体40の奥行方向両面と、第1収納箱体10の奥行方向両面と、が略同一平面状となるように、これら第1収納箱体10と第3収納箱体40とを横並び状に設けた構造としている。
なお、第3収納箱体40の上段側の奥行方向他方側の収納ユニット51に、上記同様の前板としての開き戸板や、引戸、折戸、抽斗の前板等を設けた態様としてもよい。
また、これら第3収納箱体40を構成する収納ユニット31B,41,51同士を、適宜のねじや釘等の止具や、連結具、接着剤等によって接合するようにしてもよい。
また、第3収納箱体40を構成する収納ユニット31B,41,51としては、上記のような態様に限られず、種々の変形が可能である。例えば、下段側も上段側と同様、奥行方向に分割された2つの収納ユニットからなるものとしてもよい。また、例えば、奥行方向にのみ分割された複数の収納ユニットを背中合わせに連結した構成としてもよく、または、上下方向のみに分割された複数の収納ユニットを上下に積み重ねて連結した構成としてもよい。さらには、奥行方向一方側を単一の収納ユニットからなるものとし、奥行方向他方側を、複数の収納ユニットを上下に積み重ねて連結した構成としてもよい。
また、例えば、上段側の奥行寸法を、下段側の奥行寸法よりも小さい寸法とし、上段側の収納ユニットを下段側の奥行方向一方側に寄った部位上に連結した態様としてもよい。このような構成とすれば、下段側の奥行方向他方側の上面を、物品の載置スペースや、作業スペース、手掛け等として利用することができる。さらには、第3収納箱体40を、このような複数の収納ユニット31B,41,51を組み合わせた態様に代えて、単一の収納箱体からなるものとしてもよい。
また、上記した例では、第2収納箱体30及び第3収納箱体40に、背板35,55を設けた例を示しているが、これに代えてまたは加えて、固定棚板や中仕切板を両側の側板に固定して設けた態様としてもよい。
第4収納箱体60は、図4に示すように、その幅寸法が上記した各収納箱体10,30,40の幅寸法と同寸法とされている。また、本実施形態では、この第4収納箱体60を、奥行方向両側に分割された収納ユニット31,31,61,41Aを背中合わせに組み合わせて奥行方向両側に開口させた構造としている。このような構成とすれば、コーナー収納箱体を構成する第2収納箱体30の背板35側に隣接された他辺部を構成する第4収納箱体60に、区画スペース8の内側及び外側から物品を出し入れすることができる。
本実施形態では、この第4収納箱体60を、上下及び奥行方向のそれぞれに2つに分割された4つの収納ユニット31,31,61,41Aからなるものとしている。
また、これら複数の収納ユニット31,31,61,41Aからなる第4収納箱体60を、上記同様の台輪39,49上に設置した例を示している。
図例では、区画スペース8内側の上下の収納ユニット31,31を、図4に示すように、上記同様の戸有棚無収納ユニット31,31とした例を示している。これら戸有棚無収納ユニット31,31の背板35,35及び開き戸板37,37,37,37が、上記他辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた背板及び前板を構成する。また、これら上下の戸有棚無収納ユニット31,31の閉鎖状態の開き戸板37,37,37,37の表面が第4収納箱体60の奥行方向一方面を構成する。
なお、区画スペース8内側の上下の収納ユニット31,31の上下両方または一方を、上記した戸有棚有収納ユニット31Aや、抽斗収納ユニット31B等の他の収納ユニットとしてもよい。
区画スペース8外側の上下の収納ユニット61,41Aは、高さ寸法、幅寸法及び奥行寸法が互いに同寸法とされており、奥行寸法が戸有棚無収納ユニット31,31の奥行寸法の1/2の寸法とされている。
これら区画スペース8外側の上下の収納ユニット61,41Aのうちの上段側の収納ユニット61は、図4(a)に示すように、天板62、底板63及び両側の側板64,64を有した構成とされている。また、この収納ユニット61には、背板が設けられておらず、上記した第3収納箱体40の上段側と同様、戸有棚無収納ユニット31の背板35が収納ユニット61の背板としても機能する構成とされている。なお、このような態様に代えて、この収納ユニット61にも背板を設けた構造としてもよい。
また、この区画スペース8外側の上段側の収納ユニット61には、収納スペース内を上下に区画する上記同様の棚板68が設けられている。図例では、この収納ユニット61に、複数(図例では、4枚)の棚板68を設けた例を示している。これら棚板68は、上記同様、両側の側板64,64に上下方向に沿って間隔を空けて設けられた複数の受部に保持された棚支持部材によって着脱自在に支持される態様としてもよく、または、幅方向両端部が両側の側板64,64に固定された固定棚板としてもよい。
また、この収納ユニット61は、図4(a)に示すように、その開口部に開き戸板等の前板を備えていない戸無棚有薄型収納ユニット61とされている。つまり、この戸無棚有薄型収納ユニット61は、その開口部が常時開放された状態とされている。この戸無棚有薄型収納ユニット61の天板62、底板63及び両側の側板64,64の表面側端面が第4収納箱体60の奥行方向他方面を構成する。
なお、この収納ユニット61に、上記同様の前板としての開き戸板や、引戸、折戸、抽斗の前板等を設けた態様としてもよい。
また、区画スペース8外側の上下の収納ユニット61,41Aのうちの下段側の収納ユニット41Aは、棚板を備えていない点を除いては、上記した第3収納箱体40の上段側の戸有棚有薄型収納ユニット41と概ね同様の構成とされている。つまり、この収納ユニット41Aは、戸有棚無薄型収納ユニット41Aとされている。この戸有棚無薄型収納ユニット41Aの閉鎖状態の開き戸板47,47の表面が第4収納箱体60の奥行方向他方面を構成する。
また、この戸有棚無薄型収納ユニット41Aには、上段側と同様、背板が設けられておらず、戸有棚無収納ユニット31の背板35が当該戸有棚無薄型収納ユニット41Aの背板としても機能する構成とされている。なお、このような態様に代えて、この戸有棚無薄型収納ユニット41Aにも背板を設けた構造としてもよい。
本実施形態では、この第4収納箱体60の奥行方向両面と、第2収納箱体30の幅方向両側面と、が略同一平面状となるように、これら第2収納箱体30と第4収納箱体60とを隣接させて設けた構造としている(図1参照)。
なお、この第4収納箱体60を構成する収納ユニット31,31,61,41A同士を、適宜のねじや釘等の止具や、連結具、接着剤等によって接合するようにしてもよい。
また、第4収納箱体60を構成する収納ユニット31,31,61,41Aとしては、上記のような態様に限られず、上記した第3収納箱体40と概ね同様、種々の変形が可能である。さらには、第4収納箱体60を、このような複数の収納ユニット31,31,61,41Aを組み合わせた態様に代えて、単一の収納箱体からなるものとしてもよい。また、第4収納箱体60を、上記した第1収納箱体10と概ね同様、枠状の箱本体を備えた構成としてもよい。この場合は、この箱本体の奥行方向両側の開口を開閉する上記同様の開き戸板や、上記同様の棚ユニット等を設けるようにしてもよい。
第5収納箱体30Aは、図4に示すように、その背板35,35を、この背板35,35側に隣接し、上記他辺部を構成する第4収納箱体60の側板64,44,34,34に当接させた構造とされている。また、この第5収納箱体30Aを、第2収納箱体30の開口方向に沿う方向で、かつキッチンスペース7側に向けて開口するように設けた構造としている。つまり、この第5収納箱体30Aを、L字状の他辺部の延びる方向で、かつ第2収納箱体30の開口方向逆側に開口させた構造としている。
また、この第5収納箱体30Aは、奥行寸法及び幅寸法が上記した第2収納箱体30の奥行寸法及び幅寸法と同寸法とされている。つまり、この第5収納箱体30Aの幅寸法を、L字状の他辺部を構成する第4収納箱体60の奥行寸法と同寸法としている。このような構成とすれば、上記同様、第5収納箱体30Aの区画スペース8の外側の側板34の外側面と上記他辺部の収納箱体60の奥行方向外側面(区画スペース8の外側に向く面)とが同一平面状となり、すっきりとした印象を与えることができる。本実施形態では、この第5収納箱体30Aの幅方向両側面と、第4収納箱体60の奥行方向両面と、が略同一平面状となるように、これら第5収納箱体30Aと第4収納箱体60とを隣接させて設けた構造としている(図1参照)。
また、第5収納箱体30Aは、上下に複数の収納ユニット31,31Aを積み重ねた構成とされた第2収納箱体30と概ね同様の構成とされており、第2収納箱体30とは上下を逆にして積み重ねた構成とされている。つまり、第5収納箱体30Aは、上段側の戸有棚有収納ユニット31Aと下段側の戸有棚無収納ユニット31とを有した構成とされている。
また、この第5収納箱体30Aの側板34,34,34,34は、上記他辺部の延びる方向に面域方向を沿わせた板体として機能し、上記同様、区画スペース8の内側と外側とを遮断することができ、より効果的に間仕切ることができる。
なお、この第5収納箱体30Aを、コーナー収納箱体として把握するようにしてもよい。
第6収納箱体70は、図1に示すように、区画スペース8内側に開口する収納スペースを設けた箱本体71と、この箱本体71の背板側に設けられた戸袋部72と、を備えている。図例では、この第6収納箱体70の戸袋部72を含む奥行寸法(箱本体71の奥行方向に沿う寸法)及び幅寸法を、第1収納箱体10の奥行寸法及び幅寸法と同寸法とした例を示している。また、図例では、この箱本体71の開口を開閉する上記同様の両開き状の開き戸板を設けた例を示している。また、区画スペース8の上記出入口を開閉する引戸73を、戸袋部72に収容可能な構成としている。つまり、この第6収納箱体70は、区画スペース8の出入口を開閉する建具を有した建具付収納箱体70とされている。なお、区画スペース8の出入口を開閉する建具としては、戸袋部72に納められるものに限られず、箱本体71の背板に沿ってアウトセット状に納められる引戸としてもよく、さらには、引戸に限られず、開き戸や折戸等としてもよい。
また、図7の変形例に示すような態様としてもよい。図7は、間仕切収納構造の一変形例を模式的に示しており、上記した例とは、建具付収納箱体70を設けていない点で異なる。なお、本変形例の他の構成については、上記した例と同様であるので同一符号を付し、その説明を省略する。
本変形例では、収納機能を有していない間仕切壁体75を、上記した屋内スペース1を区画する一壁体に対して直交状(上記一辺部と平行状)に設けた例を示している。また、この間仕切壁体75と第5収納箱体30Aとの間の出入口を開閉する建具としての開き戸74を設けた例を示している。なお、図例では、開き戸74を開閉自在に支持する吊元側の縦枠を、第5収納箱体30A側に設けた例を示しているが、間仕切壁体75側に設けるようにしてもよい。また、本変形例に適用される建具としては、開き戸74に限られず、引戸や折戸等としてもよい。
なお、上記した各収納箱体10,30,40,60,60,30A,70を構成する板体は、木質系材料等から形成されたものとしてもよい。また、各板体の露出する面は、適宜、化粧シートや突板の貼着、塗装等の表面化粧処理が施された化粧面としてもよい。
また、上記した各収納箱体10,30,40,60,60,30A,70において説明した互いに異なる構成を、適宜、組み替えたり、組み合わせたりして、適用するようにしてもよい。この場合は、各収納箱体10,30,40,60,60,30A,70を適宜、必要に応じて変形するようにしてもよい。
また、複数の収納ユニットを組み合わせて構成された収納箱体を構成する収納ユニットとしては、上記した態様に限られず、適宜、変形可能である。例えば、奥行寸法や高さ寸法、幅寸法等を異ならせたものとしたり、開き戸等の前板の有無や棚の有無、背板の有無等を変更したりしてもよい。この場合は、上記した第1収納箱体10、第2収納箱体30及び第3収納箱体40のように、横並び状に隣り合う収納箱体の奥行方向両面同士が略同一平面状となるように複数の収納ユニットを構成するようにしてもよい。また、上記した第2収納箱体30と第4収納箱体60のように背側と幅方向一方側とを当接させて隣り合わせた場合に、背側を当接させた収納箱体の幅方向両側面と幅方向一方側を当接させた収納箱体の奥行方向両面とが略同一平面状となるように複数の収納ユニットを構成するようにしてもよい。
また、上記した図1に示す例では、出入口を含み平面視して略コ字状となるように複数の収納箱体10,30,40,60,60,30A,70を隣接させて設けた間仕切収納構造とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、出入口を含み平面視して略ロ字状となるように複数の収納箱体を隣接させて設けた間仕切収納構造としてもよい。この場合は、適宜の箇所に出入口やこれを開閉する建具を設けるようにしてもよい。また、直線部位が交わるコーナー部位のコーナー収納箱体の一方の側板を、当該コーナー収納箱体の一方側に隣接された直線部位の収納箱体の側板に当接させ、このコーナー収納箱体の背板を、当該コーナー収納箱体の他方側に隣接された直線部位の収納箱体の側板に当接させた構造としてもよい。
また、上記した例では、一辺部及び他辺部を構成する収納箱体10(,40),60(,60)を、全体または一部が区画スペース8の内側及び外側の両方に開口する収納スペースを設けた構造とした例を示しているが、このような態様に限られない。これら収納箱体10(,40),60(,60)を、区画スペース8の内側または外側にのみ開口する収納スペースを設けた構造としてもよい。
また、上記した例では、屋内スペース1の一部に区画スペース8を形成するように、平面視して少なくともL字状となるように複数の収納箱体10(,40),30,60(,60)を隣接させて設けた間仕切収納構造を例示しているが、このような態様に限られない。例えば、第1収納箱体10の幅方向両側に、第2収納箱体30及び第3収納箱体40を横並び状に設けた収納構造としてもよい。
また、上記した第2収納箱体30と第3収納箱体40とを互いに同様の構成とされたものとしてもよい。
また、第1収納箱体10の幅方向一方側のみに、第2収納箱体30または第3収納箱体40を横並び状に設けた構造としてもよい。この場合は、第1収納箱体10の幅方向他方側を、建物の壁面等に当接させた構造としてもよい。
また、第1収納箱体10の設置態様としては、上記のように他の収納箱体と横並び状に設けて収納構造を構成するような設置態様に限られず、単一で設置するようにしてもよい。
1 屋内スペース
10 第1収納箱体(収納装置)
11 箱本体
12 天板
13 底板
14 側板
15 ダボ穴(受部)
17 開き戸板
18 棚板
19 棒状吊下部材
20 棚ユニット
21 縦仕切板部
22 ダボ穴(受部)
23 上棚板部(棚部)
24 中棚板(棚部)
25 プッシュラッチ(受止部)
28 ダボ(棚支持部材)

Claims (7)

  1. 屋内スペースを仕切るように設置される上下に長尺な収納装置であって、
    天板、底板及び両側の側板を有し奥行方向に貫通して奥行方向両側に開口した箱本体と、
    該箱本体の奥行方向両側の開口部のそれぞれに両開き状に設けられ、かつ互いに同幅寸法とされた開き戸板と、
    収納間口方向一方側に棚部を形成するように前記箱本体内に設けられ、かつ奥行方向両側の両開き戸板の戸先側端部をそれぞれに受け止める受止部が当該収納装置の上下方向中程に位置するように設けられた棚ユニットと、
    を備えており、
    前記棚ユニットは、奥行方向両側のそれぞれに収納間口方向中心から等間隔を空けた位置に前記受止部をそれぞれ設けた構成とされ、かつ、前記箱本体内を収納間口方向に仕切るように立設される縦仕切板部を備え、該縦仕切板部の収納間口方向一方側の側板側に向く面が該箱本体の収納間口方向中心よりも僅かに収納間口方向他方側の側板側に寄った位置となるように設けられていることを特徴とする収納装置。
  2. 請求項1において、
    前記棚ユニットは収納間口方向一方側半部及び他方側半部のいずれ側にも反転状に設置可能とされていることを特徴とする収納装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記棚ユニットは、前記底板から当該収納装置の上下方向中程に至る上下寸法とされ前記箱本体内を収納間口方向に仕切るように立設される縦仕切板部と、該縦仕切板部の上端部と一方の側板との間に架け渡されるように設けられ前記棚部を構成する上棚板部と、を備えていることを特徴とする収納装置。
  4. 請求項3において、
    前記両側の側板の各内側面には、前記箱本体内を上下に区画する棚板の両端部を支持するための棚支持部材の受部が上下方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けられ、前記上棚板部の一方の側板側の端部が、一方の側板の前記受部に保持された棚支持部材によって支持される構造とされていることを特徴とする収納装置。
  5. 請求項4において、
    前記縦仕切板部の一方の側板側に向く面には、前記縦仕切板部と前記一方の側板との間に架け渡される中棚板の縦仕切板部側の端部を支持するための棚支持部材の受部が上下方向に沿って間隔を空けてかつ前記一方の側板に設けられた受部と同高さ位置となるように設けられていることを特徴とする収納装置。
  6. 請求項3乃至5のいずれか1項において、
    前記両側の側板間に架け渡されるように、前記棚ユニットの上方側に設けられた棒状吊下部材を備えていることを特徴とする収納装置。
  7. 屋内スペースを仕切るように設置される上下に長尺な収納装置であって、
    天板、底板及び両側の側板を有し奥行方向に貫通して奥行方向両側に開口した箱本体と、
    該箱本体の奥行方向両側の開口部のそれぞれに両開き状に設けられた開き戸板と、
    収納間口方向一方側に棚部を形成するように前記箱本体内に設けられ、かつ奥行方向両側の両開き戸板の戸先側端部をそれぞれに受け止める受止部が当該収納装置の上下方向中程に位置するように設けられた棚ユニットと、を備えており、
    当該収納装置は、高さ寸法が1800mm以上とされており、
    前記受止部は、閉鎖状態から押し込まれた前記開き戸板を、その押し込みが解除されれば開放側へ押し出すプッシュラッチとされ、前記奥行方向両側の両開き戸板の表面が手掛けのない平坦面とされていることを特徴とする収納装置。
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