JP6256390B2 - ロータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はロータの製造方法に関する。
永久磁石を備えるロータとコイルを備えるステータとで構成された回転電機では、ステータ側のコイルに通電して磁界を形成することでロータを回転駆動する。例えば、ロータは、複数の電磁鋼板を積層して形成されたロータコアと、このロータコアに埋設された磁石とを備える。
特許文献1には、ロータコアが備える複数の開口部の各々に磁石を挿入してロータを製造する技術が開示されている。特許文献1にかかる技術において、ロータコアは複数の電磁鋼板を積層することで形成されている。
特開2007−89291号公報
背景技術で説明したように、回転電機に用いられるロータは、ロータコアが備える複数の開口部の各々に磁石を組み付けて形成される。ここで、回転電機のトルクを向上させるためには磁石からの磁場をロータコアに効率よく伝える必要があるが、このためにはロータコアの開口部の内壁と磁石との間の隙間を狭くする必要がある。
しかしながら、複数の電磁鋼板を積層することでロータコアを形成した場合は、各々の電磁鋼板を積層する際の位置ずれ等によりロータコアの開口部にばらつきが生じてしまう(図14参照)。つまり、ロータコアの開口部の真直度が悪化する。このため、ロータコアの開口部の内壁と磁石との間の隙間を狭くし過ぎると、開口部の内壁と磁石との接触面積が増加し、ロータコアの開口部に磁石を挿入しづらくなるという問題がある。
上記課題に鑑み本発明の目的は、ロータコアの開口部に磁石を容易に組み付けることが可能なロータの製造方法を提供することである。
本発明にかかるロータの製造方法は、複数の電磁鋼板を治具に積層して固定する工程と、前記複数の電磁鋼板が積層されたロータコアが有する複数の開口部の各々に磁石を挿入する工程と、を備え、前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記ロータコアと前記治具とを含む構造体の共振周波数で前記構造体を振動させながら前記磁石を前記開口部に挿入する。
本発明にかかるロータの製造方法では、ロータコアの開口部に磁石を挿入する際、ロータコアと治具とを含む構造体の共振周波数でこの構造体を振動させながら磁石を開口部に挿入している。このように、ロータコアと治具とを含む構造体を共振周波数で振動させることで、ロータコア(複数の電磁鋼板)を大きな振幅で振動させることができ、磁石を開口部に挿入する際、磁石が各々の電磁鋼板の段差を超えるようにすることができる。よって、開口部の内壁(電磁鋼板)と磁石との接触面積を低減させることができ、開口部に磁石を挿入する際に必要な荷重を低減させることができる。したがって、ロータコアの開口部に磁石を容易に組み付けることが可能なロータの製造方法を提供することができる。
本発明にかかるロータの製造方法において、前記構造体は更に、前記磁石を前記開口部に挿入する際に前記磁石を前記開口部へとガイドするガイド部材を備えていてもよく、前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記ロータコアと前記治具と前記ガイド部材とを含む前記構造体の共振周波数で前記構造体を振動させながら前記磁石を前記開口部に挿入してもよい。このようにガイド部材を用いることで、ロータコアの開口部に磁石を確実に挿入することができる。
本発明にかかるロータの製造方法において、前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記開口部の開口方向が鉛直方向に対して斜めになるように前記構造体を傾けながら前記磁石を前記開口部に挿入するようにしてもよい。このようにすることで、開口部に磁石を挿入する際、磁石の速度が速くなり過ぎることを抑制することができ、磁石が治具と衝突して破損することを抑制することができる。
本発明にかかるロータの製造方法において、前記複数の電磁鋼板の各々は、前記複数の電磁鋼板を積層した際に、積層方向において互いに嵌合することで前記各々の電磁鋼板間の面内方向における位置を決定する位置決め部を備えていてもよく、前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記構造体の振幅幅が、前記各々の電磁鋼板同士の前記面内方向における変位量よりも大きくなるようにしてもよい。これにより、磁石を開口部に挿入する際に各々の電磁鋼板同士が面内方向において変位した場合であっても、磁石が電磁鋼板の段差を超えるようにすることができ、開口部の内壁(電磁鋼板)と磁石との接触面積を低減させることができる。
本発明により、ロータコアの開口部に磁石を容易に組み付けることが可能なロータの製造方法を提供することができる。
実施の形態1にかかるロータの製造方法を用いて製造されるロータを示す上面図および断面図である。 実施の形態1にかかるロータの製造方法を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1にかかるロータの製造方法で用いられる電磁鋼板を示す上面図である。 実施の形態1にかかるロータの製造方法で用いられる治具を示す上面図および断面図である。 実施の形態1にかかるロータの製造方法の一例を説明するための断面図である。 構造体の振動周波数と伝達関数との関係を示す図である。 ロータコアの開口部と磁石との位置関係を示す断面図である。 ロータコアの振動方向を説明するための上面図である。 ロータコアの振動方向を説明するための上面図である。 ロータコアを振動させる加振手段の配置例を示す断面図である。 実施の形態1にかかるロータの製造方法の他の例を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかるロータの製造方法の他の例を説明するための断面図である。 実施の形態1にかかるロータの製造方法の他の例を説明するための断面図である。 ロータコアの開口部付近の拡大断面図である。 本発明の効果を説明するための図である。 実施の形態2にかかるロータの製造方法の一例を説明するための断面図である。 実施の形態2にかかるロータの製造方法の他の例を説明するための断面図である。 電磁鋼板の他の構成例を示す上面図である。 電磁鋼板の他の構成例を示す断面図である。 ロータの他の構成例を示す断面図である。 その他の実施の形態にかかるロータの製造方法を説明するためのフローチャートである。 その他の実施の形態にかかるロータの製造方法を説明するためのフローチャートである。
<実施の形態1>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかるロータの製造方法を用いて製造されるロータを示す上面図(a)および断面図(b)である。なお、図1(b)に示す断面図は、図1(a)の切断線IB−IBにおける断面図である。図1に示すように、ロータ1は、ロータコア10と磁石21とを備える。ロータコア10は円柱形状であり、複数の電磁鋼板をロータ1の回転軸方向に積層することで形成することができる。ロータコア10は複数の開口部11を備えており、複数の開口部11の各々には磁石21が設けられている。ロータコア10の中央部には貫通孔12が形成されている。なお、図1ではロータコア10の周方向に形成された8つの開口部11の各々に磁石21を設けた場合を例として示したが、開口部11および磁石21の配置はこの配置に限定されることはない。
次に、図2〜図5を用いて本実施の形態にかかるロータの製造方法について説明する。図2に示すように、本実施の形態にかかるロータの製造方法は、複数の電磁鋼板を治具に積層して固定する工程(ステップS1)と、ロータコアの開口部に磁石を挿入する工程(ステップS2)と、を備える。図3は、本実施の形態にかかるロータの製造方法で用いられる電磁鋼板を示す上面図である。図3に示すように、電磁鋼板40は円盤形状(薄板)であり、中央部に貫通孔42を有する。電磁鋼板の周方向には開口部41が形成されている。この開口部41は、電磁鋼板40を積層してロータコア10を形成した際のロータコア10の開口部11に対応している。
図4は、本実施の形態にかかるロータの製造方法で用いられる治具を示す上面図(a)および断面図(b)である。なお、図4(b)に示す断面図は、図4(a)の切断線IVB−IVBにおける断面図である。図4に示すように、治具30は、ベース31と、ベース31から積層方向に突出している突出部32とを備える。電磁鋼板40を治具30に積層する際は、治具30の突出部32が電磁鋼板40の貫通孔42を貫通するように積層される。例えば、治具30は、金属材料や樹脂材料を用いて構成することができる。
図5を用いて本実施の形態にかかるロータの製造方法について詳細に説明する。本実施の形態にかかるロータの製造方法では、まず、図5(a)に示すように、複数の電磁鋼板40(図3参照)を治具30に積層して固定してロータコア10を形成する。このとき、各々の電磁鋼板40の開口部41(図3参照)が積層方向において互いに同じ位置となるように配置する。このようにすることで、複数の電磁鋼板40を積層してロータコア10を形成した際に、積層方向に開口した開口部11が形成される。
なお、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、各々の電磁鋼板40の厚みのばらつきを考慮し、複数の電磁鋼板40を治具30に積層してロータコア10を形成する際、一定の枚数毎に電磁鋼板40を面内方向にずらして配置してもよい(つまり、位相をずらして配置してもよい(転積))。このように配置することで、各々の電磁鋼板40の厚みのばらつきを吸収することができる。この場合、各々の電磁鋼板40の開口部41(図3参照)が積層方向において互いに対応する位置となるように配置する。
次に、図5(b)に示すように、ロータコア10が有する複数の開口部11の各々に磁石21を挿入する。このとき、ロータコア10と治具30とを含む構造体80の共振周波数で構造体80を振動させながら磁石21を開口部11に挿入する。図5(c)は、磁石21がロータコア10の開口部11に挿入された状態を示している。
構造体80は、ロータコア10と治具30とが一体となった構造体である。このため、構造体80は固有の共振周波数を有する。本実施の形態では、構造体80の共振周波数は予め求めておく。構造体80の共振周波数を求める際は、例えば図6に示すように、構造体80を所定の周波数で振動させた際の伝達関数を求める。つまり、構造体80を振動させる周波数を掃引し、伝達関数が最も高くなる周波数を共振周波数frとする。
本実施の形態では、ロータコア10と治具30とを含む構造体80を振動させる際に共振周波数で構造体80を振動させているので、小さいエネルギーで大きな振幅を得ることができる。
図7は、ロータコア10の開口部11と磁石21との位置関係を示す断面図である。図7に示すように、開口部11の断面形状(つまり、電磁鋼板の積層方向と垂直な断面形状)は矩形状である。また、磁石21の断面形状(つまり、電磁鋼板の積層方向と垂直な断面形状)は、開口部11の断面形状と対応した矩形状である。磁石21の断面形状は、開口部11に磁石21を挿入することができるように開口部11の断面(矩形)よりも小さい断面(矩形)となっている。
ここで、開口部11に磁石21を挿入した際の矩形の長手方向の端部における開口部11の内壁と磁石21の側壁との隙間を隙間d1とする。また、開口部11に磁石21を挿入した際の矩形の長手方向と垂直な方向の端部における開口部11の内壁と磁石21の側壁との隙間を隙間d2とする。本実施の形態にかかるロータの製造方法では、例えば、隙間d1と隙間d2とのうち狭い方の隙間d2が変動するように構造体80を振動させる(図7の振動方向参照)。この場合は、図8に示すように、互いに対向する位置にある一対の開口部にそれぞれ同時に磁石22、23を挿入することができる。
このように、隙間d1と隙間d2とのうち狭い方の隙間d2が変動するように構造体80を振動させることで、隙間d2における開口部11の内壁(電磁鋼板)と磁石の側壁との接触面積(挿入抵抗)を低減させることができ、開口部11に磁石21を挿入する際に必要な荷重を低減させることができる。
また、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、構造体80を振動させる際に、図9に示すように8方向(ランダム方向)に振動させてもよい(図9の振動方向参照)。つまり、図8に示した振動方向の場合は、同時に挿入できる磁石は、互いに対向する位置にある2つの磁石22、23のみであったが、図9に示すように8方向(ランダム方向)に構造体80を振動させた場合は、全ての位置にある磁石24を開口部11に挿入することができる。
本実施の形態にかかるロータの製造方法では、例えば、図10に示すように、構造体80の底部に設けられた加振手段50を用いて構造体80を振動させてもよい。加振手段50は、振動部51と接続部52とを有する。振動部51は構造体80の共振周波数で振動する。接続部52は構造体80の底部(つまり、治具30の底部)と接触しており、振動部51から伝達された振動を構造体80に伝達する。振動部51は、特定の方向に振動するように構成されていてもよく(図8参照)、またランダム方向に振動するように構成されていてもよい(図9参照)。
図10に示すように、構造体80の底部側から加振する場合は、製造ラインを流れてきた構造体80を加振手段50に載せるだけで構造体80を加振することができるので、装置構成が簡単になる。
また、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図11に示すように、磁石21を開口部11に挿入する際に磁石21を開口部11へとガイドするガイド部材60を用いてもよい。つまり、図11(a)に示すように、複数の電磁鋼板40(図3参照)を治具30に積層して固定してロータコア10を形成した後、更にガイド部材60をロータコア10の上に配置してもよい。図11に示すガイド部材60は円柱形状であり、ロータコア10の複数の開口部11の各々と対応する位置に導入孔61が形成されている。導入孔61は、入り口側(上側)が広くなるよう形成されている。これにより、磁石21を開口部11に導き易くすることができる。例えば、ガイド部材60は、金属材料や樹脂材料を用いて構成することができる。
次に、図11(b)に示すように、ガイド部材60の各々の導入孔61に磁石61をそれぞれ配置し、ガイド部材60の導入孔61を介して、ロータコア10が有する複数の開口部11の各々に磁石21を挿入する。このとき、ロータコア10と治具30とガイド部材60とを含む構造体81の共振周波数で構造体81を振動させながら磁石21をガイド部材60を介して開口部11に挿入する。図11(c)は、磁石21がロータコア10の開口部11に挿入された状態を示している。
このようにガイド部材60を用いることで、磁石21を開口部11に確実に挿入することができる。
また、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図12に示すように、磁石21を開口部11に挿入する際に、磁石21を開口部11に押し込むための押し込み治具70を用いてもよい。つまり、図12に示すように、複数の電磁鋼板40(図3参照)を治具30に積層して固定してロータコア10を形成した後、ロータコア10が有する複数の開口部11の各々に磁石21を挿入する。このとき、ロータコア10と治具30とを含む構造体80の共振周波数で構造体80を振動させ、更に押し込み治具70の突起71で磁石21を開口部11の方向に押しながら、磁石21を開口部11に挿入する。押し込み治具70の突起71は磁石21と対応する位置に設けられている。つまり、図9に示すように8箇所の開口部11に磁石を同時に挿入する場合は、押し込み治具70に8つの突起71を設ける。
例えば、開口部11が狭い場合は、重力の力だけでは開口部11に磁石21を挿入しづらい場合もある。このような場合は押し込み治具70を用いることで磁石21を開口部11に確実に挿入することができる。なお、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図11に示したように、ガイド部材60を用いて磁石21を開口部11に挿入する際に、押し込み治具70を用いてもよい。
また、図11では、複数の導入孔61が形成されているガイド部材60を用いる場合について説明したが、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図13に示すように、ロータコア10の1つの開口部11にガイド部材63を設けるようにしてもよい。この場合は、ロータコア10の1つの開口部11毎に磁石21を挿入する。図13に示す場合は、ロータコア10と治具30とガイド部材63とを含む構造体の共振周波数で構造体を振動させながら磁石21をガイド部材63を介して開口部11に挿入する。
背景技術で説明したように、回転電機に用いられるロータは、ロータコアが備える複数の開口部の各々に磁石を組み付けて形成される。ここで、回転電機のトルクを向上させるためには磁石からの磁場をロータコアに効率よく伝える必要があるが、このためにはロータコアの開口部の内壁と磁石との間の隙間を狭くする必要がある。
しかしながら、複数の電磁鋼板を積層することでロータコアを形成した場合は、各々の電磁鋼板を積層する際の位置ずれ等によりロータコアの開口部にばらつきが生じてしまう。図14はロータコア10の開口部11付近の拡大断面図である。図14に示すように、複数の電磁鋼板40を積層してロータコア10を形成した場合は、各々の電磁鋼板40を積層する際の位置ずれ等によりロータコア10の開口部11にばらつきが生じてしまう。つまり、各々の電磁鋼板40の開口部は幅d11であるが、各々の電磁鋼板40を積層した場合は、各々の電磁鋼板40の位置ずれ等によりロータコア10の開口部10の実際の幅は幅d11よりも狭い幅d12となる。
また、図14に示すように、各々の電磁鋼板40を積層した場合は、各々の電磁鋼板40の位置ずれ等により開口部10の側壁に凹凸ができ、開口部10の真直度が悪化する。このため、ロータコア10の開口部11の内壁と磁石21との間の隙間を狭くし過ぎると、開口部11の内壁と磁石21との接触面積が増加し、ロータコア10の開口部11に磁石21を挿入しづらくなるという問題があった。
そこで本実施の形態にかかるロータの製造方法では、ロータコア10の開口部11に磁石21を挿入する際、ロータコア10と治具30とを含む構造体80(図11の場合は、ロータコア10と治具30とガイド部材60とを含む構造体81)の共振周波数でこの構造体を振動させながら磁石21を開口部11に挿入している。つまり、ロータコア10を振動させながら磁石21を開口部11に挿入することで、図14に示すように、磁石21が電磁鋼板40の段差を超えながら挿入される。よって、開口部11の内壁(電磁鋼板)と磁石21との接触面積を低減させることができ、開口部11に磁石21を挿入する際に必要な荷重を低減させることができる。このとき、ロータコア10と治具30とを含む構造体80(図11の場合は、ロータコア10と治具30とガイド部材60とを含む構造体81)を共振周波数で振動させているので、小さいエネルギーで大きな振幅を得ることができる。
図15は、磁石21を開口部11に挿入した際の挿入加重を示す図であり、ロータコア10を含む構造体を振動させた場合と振動させなかった場合とにおける結果を示している。図15に示すように、ロータコア10を含む構造体を振動させた場合は、振動させなかった場合と比べて、磁石21を開口部11に挿入した際の挿入加重が大幅に低減した。
また、本実施の形態にかかるロータの製造方法を用いることで、開口部11の内壁(電磁鋼板)と磁石21との接触面積を低減させることができるので、磁石21に傷がつくことを抑制することができる。また、開口部の内壁と磁石との間の隙間を狭くすることができるので、回転電機のトルクを向上させることができる。
以上で説明した本実施の形態にかかるロータの製造方法により、ロータコアの開口部に磁石を容易に組み付けることが可能なロータの製造方法を提供することができる。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図16に示すように、磁石21を開口部11に挿入する際、開口部11の開口方向が鉛直方向に対して斜めになるように構造体81を傾けながら磁石21を開口部11に挿入するようにしてもよい。なお、これ以外の構成は、実施の形態1で説明した場合(特に、図11参照)と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
実施の形態1で説明したロータの製造方法では、ロータコア10の開口部11の開口方向(換言すると、磁石21の挿入方向)が鉛直方向と平行になるようにしていた。このように、開口部11の開口方向を鉛直方向と平行にした場合は、磁石21に働く重力が最も大きくなるので、開口部11に磁石21を挿入する際の速度が速くなり過ぎる場合がある。このため、磁石21が開口部11に挿入された際に治具30に勢いよく衝突し、磁石21が破損する場合がある。
そこで本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図16に示すように、ロータコア10と治具30とガイド部材60とを含む構造体81を鉛直方向に対して斜めに傾けながら磁石21を開口部11に挿入している。換言すると、ロータコア10の開口部11の開口方向(換言すると、磁石21の挿入方向)が鉛直方向に対して斜めになるようにしている。このようにすることで、開口部11に磁石21を挿入する際、磁石21の速度が速くなり過ぎることを抑制することができ、磁石21が破損することを抑制することができる。
開口部11に磁石21を挿入する際の速度は、ロータコア10の開口部11の傾きを変更することで調整することができる。つまり、ロータコア10の開口部11の傾きが鉛直方向に近づくほど、開口部11に磁石21を挿入する際の速度が速くなる。逆に、ロータコア10の開口部11の傾きが水平方向に近づくほど、開口部11に磁石21を挿入する際の速度が遅くなる。
また、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、図17に示すように、磁石21を開口部11に挿入する際、開口部11の開口方向が水平方向と平行になるように構造体81を配置し、磁石21を押し込み治具70を用いて開口部11に挿入するようにしてもよい。この場合は、開口部11に磁石21を挿入する際の速度を、押し込み治具70の押し込み速度を変えることで調整することができる。図17に示した構成の場合においても、開口部11に磁石21を挿入する際、磁石21の速度が速くなり過ぎることを抑制することができ、磁石21が破損することを抑制することができる。また、磁石の挿入位置を調整することができる。
なお、本実施の形態にかかるロータの製造方法では、開口部11の開口方向が鉛直方向に対して斜めになるように(図16)、または開口部11の開口方向が水平方向と平行になるように(図17)しているので、ロータコア10の開口部11に磁石21をガイドするためのガイド部材60が必要となる。
<その他の実施の形態>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。
図18に示すように、本実施の形態では、各々の電磁鋼板45に位置決め部47を設けてもよい。位置決め部47は、各々の電磁鋼板45を積層した際に、各々の電磁鋼板45間の面内方向における位置を決定する。例えば、各々の位置決め部47は、電磁鋼板45の外周に沿って形成する。
図19は、各々の電磁鋼板45を積層した状態を示す断面図である。図19に示すように、例えば、各々の電磁鋼板45の位置決め部47は、電磁鋼板45の上部に凸部を下部に凹部を有するダボかしめ構造とすることができる。例えば、位置決め部47は、電磁鋼板45をプレス加工する際に形成することができる。
図19に示すように、各々の電磁鋼板45の位置決め部47は積層方向において互いに嵌合するように配置されている。よって、各々の電磁鋼板45の面内方向における位置を決定することができる。このように、各々の電磁鋼板45に位置決め部47を設けることで、各々の電磁鋼板45を積層してロータコア10を形成した後、ロータコア10を積層方向に加圧する必要がなくなる。したがって、電磁鋼板45の弾性を利用して電磁鋼板45毎に振動させることができ、効率的に磁石21を開口部11に挿入することができる。
ここで、各々の電磁鋼板45に設けられた位置決め部47は、互いに嵌合している状態において位置決め部47の凸部と凹部との間に所定の隙間(クリアランス)が存在する。このため、各々の電磁鋼板45を積層した際、各々の電磁鋼板45同士が面内方向において若干変位する。この点を考慮し、本実施の形態では、磁石21を開口部11に挿入する際、ロータコア10等を含む構造体80、81の振幅幅が、各々の電磁鋼板45同士の面内方向における変位量よりも大きくなるようにする。換言すると、磁石21を開口部11に挿入する際、ロータコア10等を含む構造体80、81の振幅幅が、位置決め部47の凸部と凹部との間のクリアランス量よりも大きくなるようにする。これにより、各々の電磁鋼板45同士が面内方向において変位した場合であっても、磁石21が電磁鋼板45の段差を超えるようにすることができ、開口部11の内壁(電磁鋼板)と磁石21との接触面積を低減させることができる。
また、本実施の形態では、複数の磁石21に加えて複数の磁性体28をロータコア10’に埋設してもよい。ここで、複数の磁性体28は、複数の磁石21が生成する磁束の向き等を調整する働きをする。例えば、磁性体28は非磁性体を用いて構成することができる。
図20に示す構造のロータを製造する際は、図21のフローチャートに示すように、まず、複数の電磁鋼板を治具に固定してロータコア10’を形成する(ステップS11)。次に、ロータコア10’の開口部に磁石21を挿入する(ステップS12)。このとき、ロータコア10’と治具30とを含む構造体の共振周波数で構造体を振動させながら磁石21を開口部に挿入する。次に、ロータコア10’の開口部に磁性体28を挿入する(ステップS13)。ステップS12において磁石21を開口部に挿入すると、磁石21によって各々の電磁鋼板の面内方向の位置が矯正される。このため、磁性体28を挿入する開口部の真直度が向上するので、磁性体28を開口部に挿入する際は、ロータコア10’と治具30とを含む構造体を振動させなくてもよい。
つまり、磁石21と磁性体28とをロータコア10’の開口部に同時に挿入するのではなく、磁石21を挿入する工程(ステップS12)と磁性体28を挿入する工程(ステップS13)と別々にすることで、後工程で磁性体28を容易に挿入することができるようになる。
なお、図20に示す構造のロータを製造する際は、磁石21を挿入する工程(ステップS12)と、磁性体28を挿入する工程(ステップS13)とを逆にしてもよい。すなわち、図22のフローチャートに示すように、まず、複数の電磁鋼板を治具に固定してロータコア10’を形成する(ステップS21)。次に、ロータコア10’の開口部に磁性体28を挿入する(ステップS22)。このとき、ロータコア10’と治具30とを含む構造体の共振周波数で構造体を振動させながら磁性体28を開口部に挿入する。次に、ロータコア10’の開口部に磁石21を挿入する(ステップS23)。この場合も、ステップS22で磁性体28を開口部に挿入すると、磁性体28によって各々の電磁鋼板の面内方向の位置が矯正される。このため、磁石21を挿入する開口部の真直度が向上するので、磁石21を開口部に挿入する際は、ロータコア10’と治具30とを含む構造体を振動させる必要がなくなる。
なお、以上で説明した本実施の形態にかかるロータの製造方法では、ロータコア10の開口部11に磁石21を挿入した後に磁石21を着磁するようにしてもよい。これにより、磁石21を開口部11に挿入する際に、磁石21の磁力の影響で磁石21が開口部11に入りにくくなることを抑制することができる。
また、図13のように、ロータコア10の1つの開口部11にガイド部材63を設けた場合は、ガイド部材63のみを振動させて、磁石21をガイド部材63を介して開口部11に挿入するようにしてもよい。このように、ガイド部材63のみを振動させる構成とすることで、安価に設備を構成することができる。
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
10 ロータコア
11 開口部
12 貫通孔
21 磁石
30 治具
31 ベース
32 突出部
40、45 電磁鋼板
41 開口部
42 貫通孔
47 位置決め部
50 加振手段
51 振動部
52 接続部
60 ガイド部材
61 導入孔
70 押し込み治具
71 突起
80、81 構造体

Claims (3)

  1. 複数の電磁鋼板を治具に積層して固定する工程と、
    前記複数の電磁鋼板が積層されたロータコアが有する複数の開口部の各々に磁石を挿入する工程と、を備え、
    前記複数の電磁鋼板の各々は、前記複数の電磁鋼板を積層した際に積層方向において互いに嵌合し前記各々の電磁鋼板間の面内方向における位置を決定する位置決め部を備え、
    前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記ロータコアと前記治具とを含む構造体の振幅幅が前記各々の電磁鋼板同士の前記面内方向における変位量よりも大きくなるように、前記構造体の共振周波数で前記構造体を振動させながら前記磁石を前記開口部に挿入する、
    ロータの製造方法。
  2. 前記構造体は更に、前記磁石を前記開口部に挿入する際に前記磁石を前記開口部へとガイドするガイド部材を備え、
    前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記ロータコアと前記治具と前記ガイド部材とを含む前記構造体の共振周波数で前記構造体を振動させながら前記磁石を前記開口部に挿入する、
    請求項1に記載のロータの製造方法。
  3. 前記磁石を前記開口部に挿入する際、前記開口部の開口方向が鉛直方向に対して斜めになるように前記構造体を傾けながら前記磁石を前記開口部に挿入する、請求項2に記載のロータの製造方法。
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