JP6256201B2 - 精米設備 - Google Patents

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Description

本願発明は、精米機を備える精米設備に関するもので、特に、精米運転で発生した糠を処理することに関する。
利用者が持参した玄米を精米処理し、当該精米処理した糠をパックにして利用者に提供する技術が特許文献1に開示されている。
特開2013−154280号公報
特許文献1の精米設備は糠パック装置を機械室後部に設けるため、糠パックを作成しない場合に糠を収容する糠収容容器が一つしか設けられない。そのため、精米設備の管理者は頻繁に糠収容容器の糠を回収しなければならない。
本発明は、機械室内の限られたスペースを有効に利用することを課題とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
建屋(1)内の前側に客室(2)を設け、後側に機械室(3)を設け、客室(2)と機械室(3)を仕切壁(5)で仕切り、
機械室(3)内に精米運転をする精米機(14)と、精米運転をして発生した糠をパック詰めする糠パック装置(16)と、糠パック装置(16)で糠をパック詰めしないときの糠を収容する糠収容袋(19)を備える精米設備において、
糠パック装置(16)でパック詰めされた糠パック(P)を客室(2)側の糠パック収容容器(8)へ搬送する糠パック案内シュータ(17)を設け、
糠パック装置(16)へ糠を移送する第一糠移送螺旋(33)を内装する第一糠移送樋(30)と、糠収容袋(19)へ糠を移送する第二糠移送螺旋(39)を内装する第二糠移送樋(31)を設け
第一糠移送樋(30)に糠パック装置(16)への糠供給口(35)を設け、第二糠移送樋(31)に糠収容袋(19)への糠供給口(38)を設け
糠パック装置(16)を客室(2)側に近い側に設け、第一糠移送樋(30)を前後方向に延びる構成とし、第二糠移送樋(31)を左右方向に延びる構成とし、
第一糠移送樋(30)の後端部と第二糠移送樋(31)の左右端部を交差する方向で接近して設けると共に、第一糠移送樋(30)の後端部が第二糠移送樋(31)の左右端部より上位置にあって平面視で上下方向にラップする部位を構成し、該ラップする部位の第一糠移送樋(30)の内部と第二糠移送樋(31)の内部を互いに連通する構成とし、
機械室(3)には、糠収容袋(19)を機械室(3)外に引き出すための扉(41)を設け、
前記ラップする部位を、前記扉(41)と対向する位置に設けることを特徴とする精米設備。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
精米機から空気搬送されてサイクロン(18)で分離された糠を第一糠移送樋(30)の途中部に供給する構成とし、第一糠移送螺旋(33)を正逆転可能に構成することを特徴とする。
請求項1記載の発明により、糠パック装置と糠収容袋にそれぞれ別の糠移送螺旋樋で糠を移送する構成により、第二糠移送樋下方にスペースができるので、糠収容袋を複数設けることが可能となる。また、第一糠移送樋の一端と第二糠移送樋の一端を交差する方向で接近して設けることで、省スペースに配置できる。
また、糠パック装置、糠収容袋のいずれにも円滑に糠を移送することができる。
また、糠パック装置を客室側に近い側に設けることで、客室側に糠パックを移送し易くなる。
また、精米設備の管理者が糠収容袋を扉から機械室外に引き出すときに、第一糠移送樋が障害にならないため、糠収容袋を円滑に扉から引き出すことができる。
請求項2記載の発明により、サイクロンで分離された糠を第一糠移送螺旋にて糠パック装置に順次移送することで良好に糠を移送することができるものでありながら、螺旋による移送距離を短くすることで糠を迅速に糠パックに移送することができる
平面から見た精米設備のレイアウト及び側面から見た精米設備のレイアウト 別実施例のサイクロンの配置場所を示す図 別実施例のサイクロンの配置場所を示す図 精米設備の工程図 正面から見た客室を示す図 糠収容容器を示す図 フローチャート 糠パックの作成のタイミングを示す図 糠パック装置の内部を示す図 糠パック装置の内部を示す図 ブロック図 第二糠移送樋と糠収容袋を示す斜視図、及び側面から見た第一糠移送樋と第二糠移送樋のラップしている状態を示す図
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
建屋1内を装置各部を収容する機械室2と、利用者が入る客室3に仕切壁5で仕切る。
客室3側には利用者が持参した穀物(玄米)を投入する投入ホッパ4の投入口4aを臨ませる。また、仕切壁5の正面側には利用者用の操作盤6及び料金投入口28を設ける。また、精米処理して収容する白米タンク7の取出口7aと、後述する糠パックPを収容する糠パック収容容器8を設ける。
投入ホッパ4内には穀物の有無を検出する穀物有無検出センサ9を設け、投入ホッパ4の底部には穀物を繰り出すロータリバルブ10を設けている。
機械室2内にはロータリバルブ10で繰り出された穀物を揚穀する第一昇降機11と、石抜き処理する石抜機12と、石抜機12で選別された穀物を揚穀する第二昇降機13と、第二昇降機13で揚穀された穀物を精米する精米機14を備える。
機械室2内には精米機14で精米処理され発生した糠を搬送する糠搬送ファン15と、糠搬送ファン15で搬送された糠をパック詰めする糠パック装置16と、糠パック装置16でパック詰めされた糠パックPを客室3側の糠パック収容容器8へ搬送する糠パック案内シュータ17を備える。なお、糠搬送ファン15で搬送された糠はサイクロン18で空気と糠とに分離され、糠は糠パック装置16か糠収容袋19のいずれかに搬送する構成である。
糠パック装置16は糠パック1袋につき、約1kg収容できる構成としている。
操作盤6には精白度を選択する精白度選択スイッチ25を設ける。精白度スイッチは1分搗き・3分搗き・5分搗き・8分搗き・標準・上白・無洗米を選択可能に構成している。
操作盤6の裏側には機械室2内の各装置を駆動制御する制御部26が内蔵されており、精米設備の管理者が任意に制御内容を設定可能に構成している。客室3側には糠パック持ち帰り用スイッチ27を設ける。本実施の形態の糠パック持ち帰り用スイッチ27は糠をパック詰めして持ち帰ることを希望する利用者が操作すると糠パックPが作成される構成である。
次に、精米設備の装置各部の配置構成について説明する。
本実施の形態においては、客室3側を前、機械室2側を後とする。
客室3の左右一側に投入ホッパ4の投入口4aを設け、左右他側に糠パック収容容器8を設ける。正面視で糠パック収容容器8の左右内側隣接位置に白米タンク7の取出口7aを設ける。白米タンク7の取出口7aと投入ホッパ4の投入口4aの間の仕切壁5に操作盤6及び料金投入口28を設けている。
機械室3の前側の左右一側に投入ホッパ4及び第一昇降機11を設け、第一昇降機11の後方に石抜機12を設ける。機械室3の前側の左右中央部には白米タンク7、精米機14、第二昇降機13を設ける。機械室3の前側の左右他側に糠パック装置16を設ける。糠パック装置16の上方から後方に向かって延びる第一糠移送樋30を設ける。
機械室3の後側には左右方向に延びる第二糠移送樋31を設け、第二糠移送樋32の下方には左右方向に複数(本実施例では2つ)の糠収容袋19を設けている。
第一糠移送樋30の前端部を糠パック装置16の上方に設け、第一糠移送樋30の後端部と第二糠移送樋31の左右一側を平面視でラップする。第一糠移送樋30が第二糠移送樋31の上位置になるように配置する。
図1に示すように第一糠移送樋30の中間部の上方にサイクロン18を設ける。サイクロン18の下方には第一糠移送樋30内に糠を供給する第一糠供給口32を設けている。
第一糠移送樋30の内部に第一糠移送螺旋33を設ける。第一糠移送螺旋33は正逆転モータ34により正逆転可能に構成する。
第二糠移送樋31の内部に第二糠移送螺旋39を設ける。第二糠移送螺旋39は正転モータ40により、第一糠移送樋30側から離れる側(右側から左側)に糠を移送するよう回転する。
第一糠移送樋30の前端部には糠パック装置16へ糠を供給する第二糠供給口35を設け、第二糠移送樋30の後端部には第二糠移送樋31に糠を供給する第三糠供給口36を設けている。第二糠移送樋31の左右一側には第三糠供給口36から落下した糠を受ける第四糠供給口37を設け、第二糠移送樋31の途中部には糠収容袋19に糠を供給する第五糠供給口38を糠収容袋19の数に対応して形成する。すなわち、第三糠供給口36と第四糠供給口は上下方向にラップする構成である。糠収容袋19の上部を第五糠供給口に取り付け、糠収容袋19の下部を台車57に載置する構成である。
建屋1の後側の左右一側には扉41を設け、精米設備の管理者が機械室3内に出入りする。扉41と対向する位置に第一糠移送樋30と第二糠移送樋31がラップする部分を配置する。
第一糠移送樋30及びサイクロン18は第一支持部材42で建屋1の天井から吊り下げ支持され、第二糠移送樋31は第二支持部材43で建屋1の天井から吊り下げ支持される。
次に、糠パック装置16について説明する。
パック用の二重の透明樹脂シートロールSからシートS1を糠受け位置まで持ち上げるシート支持部材52と、シートS1を熱による切断及び溶着によりパックにするパック成形部材53を設け、シート支持部材52は第一昇降装置54で昇降し、パック成形部材は第二昇降装置55で昇降する。
図9はこれから糠を受ける状態を示し、図10はパックに糠が充填されている状態を示す。所定量糠がパックに充填されたらパック成形部材53によりパックの上部を溶着し、糠パックPを形成する。糠パックPは糠パック案内シュータ17を滑り落ち、糠パック収容容器20へ収容される。
次に、精米運転について説明する。
利用者は、料金投入口28へ料金を投入し、持参穀物を投入ホッパ4へ投入する。そして精白度選択スイッチ25で所望の精白度を選択すると投入料金(例えば玄米10kgあたり100円)に応じた運転時間、精米運転が開始される。
投入ホッパ4内の穀物はロータリバルブ10で繰り出され、第一昇降機11・石抜機12・第二昇降機13を通過し、精米機14で精米処理され、白米タンク7に収容される。利用者は白米取出口7aから白米を取り出す。
利用者が糠パック持ち帰り用スイッチ27を操作している場合には、精米運転で発生した糠は糠搬送ファン15で空気搬送され、サイクロン18を通過し、正転する第一糠移送螺旋33で糠パック装置16側へ順次搬送され、第二糠供給口35から糠パック装置16へ供給される。そして、設定糠量(糠1kg毎)毎に糠パックPが作成される。作成された糠パックPは糠パック案内シュータ17で滑落し、客室3側に設ける糠パック収容容器8内へ搬送される。そして、利用者は糠パックPを取り出して持ち帰る。
例えば、精白度を標準とした場合、玄米10kgにつき約1kgの糠が発生する。すなわち、一回の運転で30kgの玄米を精米したら糠パックPが3袋順次作成されることになる。
発生する糠量はロータリバルブ10の回転数で換算される玄米量と選択した精白度の関係から換算することが可能である。あるいは、設定した精白度と精米機14による連続精米運転時間の関係から換算することも可能である。
糠の発生量は精白度によって異なる。すなわち、例えば精白度が標準なら玄米10kgにつき発生する糠量は約1kgであるが、5分搗きの場合には玄米10kgにつき発生する糠量は約500gである。本実施の形態の糠パックPは1パックにつき、糠を約1kg収容できる構成としているため、糠をパックするタイミングは標準時よりも5分搗きの場合のほうがタイミングを長くしている。標準の場合には玄米10kgの精米処理毎に糠パックPを1袋作成することになるが、5分搗きの場合には20kgの精米処理毎に糠パックPを1袋作成することになる。
利用者が糠パック持ち帰り用スイッチ27を操作しない場合には、精米運転で発生した糠は糠搬送ファン15で空気搬送され、サイクロン18を通過し、逆転する第一糠移送螺旋33で第二糠移送螺旋39側へ移送され、第三糠供給口36及び第四糠供給口37を落下した糠は、第二糠移送螺旋39で移送され、第五糠供給口38から糠収容袋19へ収容される。
以下、本実施の形態の効果について説明する。
糠パック装置16と糠収容袋19にそれぞれ別の糠移送螺旋樋で糠を搬送する構成により、第二糠移送樋31に糠収容袋を複数設けることが出来る。また、第一糠移送樋30の一端と第二糠移送樋31の一端を交差する方向で接近して設けることで、第一糠移送樋30を機械室3の左右一側の側壁Fに沿う方向に配置し、第二糠移送樋31を機械室3の後壁Gに沿う方向に配置することで限られた機械室3のスペースを有効に利用することができる。すなわち、平面視で第一糠移送樋30と第二糠移送樋31はL字型とすることで機械室3の左右一側及び後部のスペースを有効利用できるものである。
また、第三糠供給口36と第四糠供給口37を上下方向に連通する構成にすることで、第一糠移送螺旋33から第二糠移送螺旋39に糠を落下供給することができ、糠収容袋19に円滑に糠を移送することができる。
また、サイクロン18で分離された糠を第一糠移送螺旋33を介して糠パック装置16に移送することで、糠パックPに順次糠を供給することができ、糠パックPからの糠の散乱を防止し、良好な糠パックPを作成することができる。さらに、第一糠移送螺旋33による移送距離を短くすることで糠を迅速に糠パックPに移送することができる。
また、糠パック装置16を客室2側に近い側に設けることで、糠パック装置16で作成された糠パックPを糠パック案内シュータ17で糠パック収容容器8に滑落して供給でき、専用の駆動搬送コンベアを設けなくても客室2側に糠パックを移送することができる。
また、精米設備の管理者が糠収容袋19を扉41から機械室3外に引き出すときに、第一糠移送樋30が第二糠移送樋31よりも上位にあるため、第一糠移送樋30が障害にならないため、糠が充填された糠収容袋19を円滑に引き出すことができる。
次に、サイクロン18の配置の別実施例について説明する。
図2に示すようにサイクロン18を第一糠移送樋の後端部の上方に設ける構成である。この場合には第三供給口と第四供給口との間には開閉シャッタ(図示せず)を設けることで、サイクロン18から落下する糠を第一糠移送樋30又は第二糠移送樋31のいずれかに糠を供給する構成である。また、この構成においては第一糠移送螺旋33の駆動モータは前側のみに搬送する正転モータでよい。
図3に示すようにサイクロン18を第一糠移送樋30の前端部の上方に設ける構成である。この構成においては第一糠移送螺旋33の駆動モータは後側のみに搬送する正転モータでよい。
この構成によると、サイクロン18から落下した糠が直接糠パック装置16へ供給できるため、迅速に糠を糠パック装置16へ供給できるメリットがある。しかしながら、糠の落下速度が大きいため、糠の一部が糠パックPに良好に充填されないで周辺に飛散する場合があるというデメリットが生じる。
1 建屋
2 客室
3 機械室
5 仕切壁
14 精米機
16 糠パック装置
18 サイクロン
19 糠収容袋
30 第一糠移送樋
31 第二糠移送樋
33 第一糠移送螺旋
35 糠供給口(第二糠供給口)
38 糠供給口(第五糠供給口)
41 扉

Claims (2)

  1. 建屋内の前側に客室を設け、後側に機械室を設け、客室と機械室を仕切壁で仕切り、
    機械室内に精米運転をする精米機と、精米運転をして発生した糠をパック詰めする糠パック装置と、糠パック装置で糠をパック詰めしないときの糠を収容する糠収容袋を備える精米設備において、
    糠パック装置でパック詰めされた糠パックを客室側の糠パック収容容器へ搬送する糠パック案内シュータを設け、
    糠パック装置へ糠を移送する第一糠移送螺旋を内装する第一糠移送樋と、糠収容袋へ糠を移送する第二糠移送螺旋を内装する第二糠移送樋を設け
    第一糠移送樋に糠パック装置への糠供給口を設け、第二糠移送樋に糠収容袋への糠供給口を設け
    糠パック装置を客室側に近い側に設け、第一糠移送樋を前後方向に延びる構成とし、第二糠移送樋を左右方向に延びる構成とし、
    第一糠移送樋の後端部と第二糠移送樋の左右端部を交差する方向で接近して設けると共に、第一糠移送樋の後端部が第二糠移送樋の左右端部より上位置にあって平面視で上下方向にラップする部位を構成し、該ラップする部位の第一糠移送樋の内部と第二糠移送樋の内部を互いに連通する構成とし、
    機械室には、糠収容袋を機械室外に引き出すための扉を設け、
    前記ラップする部位を、前記扉と対向する位置に設けることを特徴とする精米設備。
  2. 精米機から空気搬送されてサイクロンで分離された糠を第一糠移送樋の途中部に供給する構成とし、第一糠移送螺旋を正逆転可能に構成することを特徴とする請求項1記載の精米設備。
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