JP6255626B2 - 塗料組成物、及び該塗料組成物で塗装された物品 - Google Patents

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Description

本発明は、低温硬化性に優れるとともに、耐酸性等の塗膜物性に優れる硬化塗膜が得られる塗料組成物、及び該塗料組成物で塗装された物品に関する。
従来、アクリル樹脂及びアミノ樹脂を含有する塗料組成物は、120℃以上の高温で硬化させる焼付け型塗料として、各種物品の塗装に利用されている。これらの組成物では、硬化性向上のため硬化触媒の利用も検討されており、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂及び硬化触媒を含む塗料組成物等が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、近年においては、エネルギーコストの低減、及びプラスチック等の高温焼付け処理が困難な基材への利用などの観点から、焼付温度の低減が求められている。しかしながら、上記の塗料組成物では、100℃未満の低温硬化条件において得られる塗膜の耐酸性等が不十分であるという問題があった。
そこで、低温硬化性に優れるとともに、耐酸性等の塗膜物性に優れる硬化塗膜を得ることのできる塗料組成物が求められていた。
特開平10−36758号公報
本発明が解決しようとする課題は、低温硬化性に優れるとともに、耐酸性等の塗膜物性に優れる硬化塗膜が得られる塗料組成物、及び該塗料組成物で塗装された物品を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアクリル単量体を必須原料として共重合して得られたアクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂及び硬化触媒を含有することを特徴とする塗料組成物を用いることで、低温硬化条件下においても、耐酸性等の塗膜物性に優れる硬化塗膜が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、アクリル樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)及び硬化触媒(D)を含有する塗料組成物であって、前記アクリル樹脂(A)が、不飽和ジカルボン酸(無水物)(a1)、リン酸基を有する単量体(a2)、及びスチレンを必須原料として共重合して得られたものであり、原料である単量体成分中のスチレンの質量比率が45〜90質量%の範囲であることを特徴とする塗料組成物、及び該塗料組成物で塗装された物品に関する。
本発明の塗料組成物は、低温硬化性に優れ、耐酸性等の塗膜物性に優れる硬化塗膜が得られることから、塗料として有用であり、該塗料を各種物品に塗装することができる。したがって、本発明の塗料組成物は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン等の家電製品の筐体;パソコン、スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機等の電子機器の筐体;自動車、鉄道車輌等の各種車輌の内装材;FRP浴槽などのプラスチック基材、及び、外壁や屋根等の建築部材、ガードレール、防音壁、排水溝等の土木部材、家電製品、産業機械、自動車の部品;バッグ、装飾品の金具等の金属基材を塗装する塗料に好適に用いることができる。
本発明の塗料組成物は、アクリル樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)及び硬化触媒(D)を含有する塗料組成物であって、前記アクリル樹脂(A)が、不飽和ジカルボン酸(無水物)(a1)、リン酸基を有する単量体(a2)、及びスチレンを必須原料として共重合して得られたものであり、原料である単量体成分中のスチレンの質量比率が45〜90質量%の範囲であるものである。
まず、前記アクリル樹脂(A)について説明する。このアクリル樹脂(A)は、不飽和ジカルボン酸(a1)、リン酸基を有する単量体(a2)、及びスチレンを必須原料として共重合して得られたものであり、原料である単量体成分中のスチレンの質量比率が45〜90質量%の範囲であるものである。
前記不飽和ジカルボン酸(a1)としては、例えば、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸及びこれらの酸無水物等が挙げられ、これらの中でも、フマル酸が好ましい。また、これらの不飽和ジカルボン酸(a1)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記リン酸基を有する単量体(a2)としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドジフェニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドジアルキルホスフェートのほか、アリルベンジルメチルフェニルホスホニウムブロバイド、アリルベンジルエチルフェニルホスホニウムブロバイド、トリフェニルビニルホスホニウムブロマイド、アリルトリフェニルホスホニウムブロマイド、トリビニルホスフィン、ジプロピルビニルホスフィン、メチルビニルフェニルホスフィン、ジフェニルビニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィン、ジエチルビニルホスフィンオキサイド、ジプロピルビニルホスフィンオキサイド、ジビニルフェニルホスフィンオキサイド、エチルビニルフェニルホスフィンオキサイド、ジブチルビニルホスフィンオキサイド、ジアリルフェニルホスフィンオキサイド、ジフェニルビニルホスフィンオキサイド、ジアリルフェニルホスホネート、ビニルホスホニックジクロライド、ジエチルビニルホスホネート、アリルジクロロホスファイト、ジアリルホスファイト、トリアリルホスファイト、トリアリルホスフェート等が挙げられる。これらの中でも、得られる塗膜の耐酸性がより向上することから、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートが好ましい。また、これらの単量体(a2)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
さらに、アクリル樹脂(A)の原料として、上記の必須原料である前記不飽和ジカルボン酸(a1)、前記リン酸基を有する単量体(a2)、及びスチレン以外のその他の単量体を用いても構わない。このその他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、3−(メタ)アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、末端に水酸基を有するラクトン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらの単量体は、単独で用いることも2種以上併用することもできるが、低温硬化性がより向上し、得られる塗膜の耐酸性がより向上することから、水酸基を有するアクリル単量体を用いることが好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方をいい、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリロイル」とは、メタクリロイルとアクリロイルの一方又は両方をいう。
前記不飽和ジカルボン酸(無水物)(a1)の使用量は、得られる塗膜の耐酸性がより向上することから、前記アクリル樹脂(A)の原料である単量体成分中の質量比率で、0.1〜10質量%の範囲が好ましく、0.5〜5質量%の範囲がより好ましい。
前記リン酸基を有する単量体(a2)の使用量は、得られる塗膜の耐酸性がより向上することから、前記アクリル樹脂(A)の原料である単量体成分中の質量比率で、0.1〜5質量%の範囲が好ましく、0.2〜3質量%の範囲がより好ましい。
スチレンの使用量は、前記アクリル樹脂(A)の原料である単量体成分中の質量比率で、45〜90質量%の範囲であるが、低温硬化性及び得られる塗膜の耐酸性がより向上することから、55〜80質量%の範囲が好ましい。
前記アクリル樹脂(A)の製造方法としては、前記不飽和ジカルボン酸(無水物)(a1)、前記リン酸基を有する単量体(a2)、スチレン、及び必要に応じて用いるその他の単量体を原料として、公知の重合方法で行うことができるが、溶液ラジカル重合法が最も簡便であることから好ましい。
上記の溶液ラジカル重合法は、原料である各単量体を溶剤に溶解し、重合開始剤存在下で重合反応を行う方法である。この際に用いることができる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、オクタン等の炭化水素系溶剤;メタノール、エタノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記アクリル樹脂(A)の製造で用いる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物;tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物;過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機過酸化物などが挙げられる。これらの重合体開始剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。また、前記重合開始剤は、前記アクリル樹脂(A)の原料となる単量体の合計に対して、0.1〜10質量%の範囲内で使用することが好ましい。
また、前記重合開始剤とともに、必要に応じて、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸、α−メチルスチレン・ダイマー等の連鎖移動剤も用いることができる。
また、前記アクリル樹脂(A)のガラス単位温度(Tg)は、得られる塗膜の耐酸性がより向上することから、60〜100℃の範囲が好ましく、70〜100℃の範囲がより好ましい。
なお、本発明において、ガラス転移温度とは、
FOXの式:1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・
(Tg:求めるべきガラス転移温度、W1:成分1の重量分率、Tg1:成分1のホモポリマーのガラス転移温度)
に従い計算により求めたものである。各成分のホモポリマーのガラス転移温度の値は、日刊工業新聞社の「粘着技術ハンドブック」またはWiley−Interscienceの「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」に記載の値を採用するものとする。なお、本発明において2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェード(共栄社化学工業株式会社製、ライトエステルP−1M)のホモポリマーのガラス転移温度は50℃とする。
以下、この計算によるガラス転移温度を「設計Tg」と略称する。
前記アクリル樹脂(A)の水酸基価は、低温硬化性がより向上することから、20〜120mgKOH/gの範囲が好ましく、60〜100mgKOH/gの範囲がより好ましい。
なお、本発明において水酸基価は、原料となる単量体組成から計算により求めた値である。
前記アクリル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、5,000〜100,000の範囲が好ましく、8,000〜80,000の範囲がより好ましく、15,000〜50,000の範囲がさらに好ましい。ここで、重量平均分子量(Mw)はゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略記する。)測定に基づきポリスチレン換算した値である。なお、GPCの測定条件は以下の通りである。
[GPC測定条件]
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記アミノ樹脂(B)について説明する。前記アミノ樹脂(B)としては、アルキルエーテル化メラミン樹脂、アルキルエーテル化アセトグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化尿素樹脂、アルキルエーテル化スピログアナミン樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、アルキルエーテル化メラミン樹脂が好ましく、アルキル部分の炭素原子数が1〜4のものがより好ましく、具体的には、n−ブチルエーテル化メラミン樹脂、i−ブチルエーテル化メラミン樹脂、メチルエーテル化メラミン樹脂等が挙げられる。
また、これらのアミノ樹脂(B)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記エポキシ樹脂(C)について説明する。前記エポキシ樹脂(C)としては、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記したビスフェノール型エポキシ樹脂は、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールとを、必要に応じて酸またはアルカリ触媒の存在下に高分子量まで縮合させてなる樹脂、エポキシ樹脂とビスフェノールとを重付加反応させることにより得られた樹脂のいずれであってもよい。
前記ビスフェノールとしては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン[ビスフェノールF]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン[ビスフェノールB]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、p−(4−ヒドロキシフェニル)フェノール、オキシビス(4−ヒドロキシフェニル)、スルホニルビス(4−ヒドロキシフェニル)、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタンなどを挙げることができる。上記ビスフェノール類は単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
前記硬化触媒(D)としては、前記アクリル樹脂(A)、前記アミノ樹脂(B)及び前記エポキシ樹脂(C)の反応を促進させるものであればよいが、酸性触媒が好ましい。
前記酸性触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等の無機酸、スルホン酸等の有機酸、有機酸のエステル、有機酸の中和物;燐酸エステル、燐酸の中和物などが挙げられ、これらの中でも、スルホン酸、スルホン酸エステル、スルホン酸中和物、及び燐酸エステル、燐酸中和物が特に好ましい。スルホン酸の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタリンジスルホン酸、ジノニルナフタリンジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。
また、これらの硬化触媒(D)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明の塗料組成物中の硬化触媒(D)の含有量としては、低温硬化性及び得られる硬化塗膜の耐酸性がより向上することから、塗料組成物中の樹脂成分に対して、0.1〜5質量%の範囲が好ましく、0.3〜3質量%の範囲がより好ましい。
本発明の塗料組成物は、樹脂成分として、アクリル樹脂(A)、アミノ樹脂(B)及びエポキシ樹脂(C)を含有するものであるが、低温硬化性及び得られる硬化塗膜の耐酸性がより向上することから、全樹脂成分中の前記アクリル樹脂(A)の質量比率が45〜85質量%の範囲であり、前記アミノ樹脂(B)の質量比率が10〜50質量%で範囲であり、前記エポキシ樹脂(C)の質量比率が2〜15質量%の範囲であることが好ましく、前記アクリル樹脂(A)の質量比率が55〜75質量%の範囲であり、前記アミノ樹脂(B)の質量比率が20〜40質量%で範囲であり、前記エポキシ樹脂(C)の質量比率が3〜10質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明の塗料組成物は、上記のアクリル樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)及び硬化触媒(D)を含有するものであるが、必要に応じて、その他の配合物として、無機顔料、有機顔料、体質顔料、ワックス、界面活性剤、安定剤、流動調整剤、染料、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、顔料分散剤等の各種の添加剤等を使用することができる。
本発明の塗料組成物の塗装方法としては、塗装する物品により異なるが、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、キスコーター、シャワーコーター、ホイーラーコーター、スピンコーター、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー、アプリケーター、バーコーター等の方法が挙げられる。
さらに、本発明の塗料組成物は、上記の塗装方法に適した粘度に調整するため、有機溶剤で希釈することが好ましい。この有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ダイアセトンアルコール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ノルマルプロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
本発明の塗料組成物は、各種物品の表面に、耐酸性等の塗膜物性に優れる硬化塗膜を付与することができる。
本発明の塗料組成物は、被塗装物となる物品に、直接塗装してもよいし、被塗装物に適合したプライマー塗材を塗装してから、本発明の塗料組成物を塗装してもよい。
被塗装物となる物品の材質としては、ポリカーボネート(以下、「PC」と略記する。)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(以下、「ABS」と略記する。)、PC−ABSのポリマーアロイ、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)等の各種樹脂;これらの樹脂にガラス繊維等のフィラーを入れた繊維強化プラスチック(FRP);鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の各種金属及びこれらの合金などが挙げられる。
本発明の塗料組成物を塗装することのできる物品としては、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン等の家電製品の筐体;パソコン、スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機等の電子機器の筐体;自動車、鉄道車輌等の各種車輌の内装材;FRP浴槽などのプラスチック基材が挙げられる。また、外壁や屋根等の建築部材、ガードレール、防音壁、排水溝等の土木部材、家電製品、産業機械、自動車の部品;バッグ、装飾品等の金具などの金属基材が挙げられる。
以下に本発明を具体的な実施例を挙げてより詳細に説明する。なお、樹脂の重量平均分子量(Mw)は、下記のGPC測定条件で測定したものである。
[GPC測定条件]
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度4mg/mLのテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の単分散ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
(合成例1:アクリル樹脂(A−1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ノルマルブチルアルコール266.7質量部、トルエン160.0質量部、フマル酸14.0質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、110℃まで昇温した。次いで、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製「ライトエステルP−1M」)5.0質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0質量部、メタクリル酸メチル10.0質量部、ノルマルブチルアクリレート41.0質量部、スチレン730.0質量部、トルエン220質量部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート20.0質量部、tert−ブチルパーオキシベンゾエート2.0質量部4時間かけて滴下し、110℃でさらに8時間反応させた後、不揮発分を調整するためにトルエンを添加し、アクリル樹脂(A−1)の60質量%溶液を得た。このアクリル樹脂(A−1)の設計Tgは80℃、重量平均分子量は25,000であった。
(合成例2:アクリル樹脂(A−2)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ノルマルブチルアルコール266.7質量部、トルエン160.0質量部、フマル酸14.0質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、110℃まで昇温した。次いで、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製「ライトエステルP−1M」)5.0質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0質量部、メタクリル酸メチル137.0質量部、ノルマルブチルアクリレート44.0質量部、スチレン600.0質量部、トルエン220質量部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート20.0質量部、tert−ブチルパーオキシベンゾエート2.0質量部4時間かけて滴下し、110℃でさらに8時間反応させた後、不揮発分を調整するためにトルエンを添加し、アクリル樹脂(A−2)の60質量%溶液を得た。このアクリル樹脂(A−2)の設計Tgは80℃、重量平均分子量は27,000であった。
(合成例3:アクリル樹脂(A−3)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ノルマルブチルアルコール266.7質量部、トルエン160.0質量部、フマル酸14.0質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、110℃まで昇温する。次いで、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製「ライトエステルP−1M」)5.0質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0質量部、メタクリル酸メチル3.0質量部、ノルマルブチルアクリレート17.8質量部、スチレン600.0質量部、トルエン220質量部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート20.0質量部、tert−ブチルパーオキシベンゾエート2.0質量部4時間かけて滴下し、110℃でさらに8時間反応させた後、不揮発分を調整するためにトルエンを添加し、アクリル樹脂(A−3)の60質量%溶液を得た。このアクリル樹脂(A−3)の設計Tgは49℃、重量平均分子量は23,000であった。
(合成例4:アクリル樹脂(RA−1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ノルマルブチルアルコール266.7質量部、トルエン160.0質量部、フマル酸17.0質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、110℃まで昇温する。次いで、2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0質量部、メタクリル酸メチル137.0質量部、ノルマルブチルアクリレート46.0質量部、スチレン600.0質量部、トルエン220質量部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートO20.0質量部、tert−ブチルパーオキシベンゾエート2.0質量部4時間かけて滴下し、110℃でさらに8時間反応させた後、不揮発分を調整するためにトルエンを添加し、アクリル樹脂(RA−1)の60質量%溶液を得た。このアクリル樹脂(RA−1)の設計Tgは80℃、重量平均分子量は27,000であった。
(合成例5:アクリル樹脂(RA−2)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ノルマルブチルアルコール266.7質量部、トルエン160.0質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、110℃まで昇温する。次いで、ライトエステルP−1M32.0質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0質量部、メタクリル酸メチル132.0質量部、ノルマルブチルアクリレート36.0質量部、スチレン600.0質量部、トルエン220質量部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート20.0質量部、tert−ブチルパーオキシベンゾエート2.0質量部4時間かけて滴下し、110℃でさらに8時間反応させた後、不揮発分を調整するためにトルエンを添加し、アクリル樹脂(RA−2)の60質量%溶液を得た。このアクリル樹脂(RA−2)の設計Tgは80℃、重量平均分子量は27,000であった。
(合成例6:アクリル樹脂(RA−3)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、ノルマルブチルアルコール266.7質量部、トルエン160.0質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、110℃まで昇温する。次いで、ライトエステルP−1M32.0質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート200.0質量部、メタクリル酸メチル333.0質量部、ノルマルブチルアクリレート48.0質量部、スチレン400.0質量部、トルエン220質量部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート20.0質量部、tert−ブチルパーオキシベンゾエート2.0質量部4時間かけて滴下し、110℃でさらに8時間反応させた後、不揮発分を調整するためにトルエンを添加し、アクリル樹脂(RA−3)の60質量%溶液を得た。このアクリル樹脂(RA−3)の設計Tgは80℃、重量平均分子量は27,000であった。
上記で合成したアクリル樹脂(A−1)〜(A−3)及び(RA−1)〜(RA−3)の原料である単量体の仕込み量を表1に示す。
Figure 0006255626
表1中のライトエステルP−1Mは、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製)である。
(実施例1:塗料組成物(1)の調製及び評価)
合成例1で得られたアクリル樹脂(A−1)の60質量%溶液108.3質量部(アクリル樹脂(A−1)として65質量部)に、n−ブチルエーテル化メラミン樹脂の60質量%溶液(DIC株式会社製「スーパーベッカミン L−117−60」)50質量部(アミノ樹脂(B−1)として、30質量部)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の70質量%溶液(DIC株式会社製「エピクロン EP−1050−70X」)7.1質量部(エポキシ樹脂(C−1)として5質量部)、p−トルエンスルホン酸アミン中和物の25質量%溶液(キングインダストリーズ社製「NACURE 2500」)5.2質量部(硬化触媒(D−1)として1.3質量部)を加えて、ディスパーで均一に混合し、塗料組成物(1)を得た。
[評価用硬化塗膜の作製]
ボンデ処理鋼板(SPCCN144処理、150×70×1mm)の表面に上記で得られた塗料組成物(1)をスプレー塗装が可能な粘度になるまでシンナー(キシレン/ブタノール=60/40(質量%))で希釈した後、乾燥後の膜厚が20μmとなるようにスプレー塗装した。その後、室温(25℃)で5分間放置した後、乾燥機にて90℃で30分間乾燥し、評価用硬化塗膜を作製した。
[耐酸性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜に、69%硝酸をシリンジで0.1mL垂らし、10秒又は30秒経過した後に、硝酸を拭き取り、塗膜表面を観察し、以下の基準により耐酸性(1)を評価した。
○:30秒経過後の拭き取りで痕跡なし
△:10秒経過後の拭き取りで痕跡なし、30秒経過後の拭き取りで痕跡あり
×:10秒経過後の拭き取りで痕跡あり
[低温硬化性の評価]
上記の評価用硬化塗膜の作製で基材として用いたボンデ処理鋼板に代えて、ポリプロピレン板(150×70×3mm)を用いた以外は同様に操作して、硬化塗膜を作製した。得られた硬化塗膜を基材から剥がして、50mm×50mmの大きさに切断して秤量した後、アセトンに浸漬し、24時間後に取り出した。取り出した硬化塗膜を108℃で1時間乾燥し、再び秤量した。硬化塗膜のアセトン浸漬前後の質量から、下式に従ってゲル分率を計算し、以下の基準により低温硬化性を評価した。
ゲル分率(%)=(浸漬後の硬化塗膜質量)/(浸漬前の硬化塗膜質量)×100
○:ゲル分率85%以上
×:ゲル分率85%未満
(実施例2〜3:塗料組成物(2)〜(3)の調製及び評価)
実施例1で使用したアクリル樹脂(A−1)の代わりに、アクリル樹脂(A−2)〜(A−3)を使用した以外は、実施例1と同様にして、塗料組成物(2)〜(3)を調製した。
また、実施例1で使用した塗料組成物(1)の代わりに、塗料組成物(2)〜(3)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、評価用硬化塗膜を作製して、硬化塗膜の耐酸性及び低温硬化性を評価した。
(比較例1:塗料組成物(R−1)の調製及び評価)
実施例1で添加したp−トルエンスルホン酸アミン中和物の25質量%溶液を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、塗料組成物(R−1)を調製した。
また、実施例1で使用した塗料組成物(1)の代わりに、塗料組成物(R−1)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、評価用硬化塗膜を作製して、硬化塗膜の耐酸性及び低温硬化性を評価した。
(比較例2〜4:塗料組成物(R−2)〜(R−4)の調製及び評価)
実施例1で使用したアクリル樹脂(A−1)の代わりに、アクリル樹脂(RA−1)〜(RA−3)を使用した以外は、実施例1と同様にして、塗料組成物(R−2)〜(R−4)を調製した。
また、実施例1で使用した塗料組成物(1)の代わりに、塗料組成物(R−2)〜(R−4)を使用した以外は、実施例1と同様に操作して、評価用硬化塗膜を作製して、硬化塗膜の耐酸性及び低温硬化性を評価した。
上記で得られた塗料組成物(1)〜(3)及び(R−1)〜(R−4)の組成及び評価結果を表2に示す。
Figure 0006255626
実施例1〜3の評価結果から、本発明の塗料組成物は、低温硬化性に優れ、耐酸性に優れた硬化塗膜を得られることが確認された。
一方、比較例1は、塗料組成物中に、硬化触媒を含有しない例であるが、低温硬化性が不良であることが確認された。
比較例2は、アクリル樹脂の原料として、リン酸基を有する単量体を使用しない例であるが、得られる塗膜の耐酸性が不良であることが確認された。
比較例3は、アクリル樹脂の原料として、不飽和ジカルボン酸を使用しない例であるが、得られる塗膜の耐酸性が不良であることが確認された。
比較例4は、アクリル樹脂の原料であるスチレンの質量比率が、本発明の下限である45質量%を下回る例であるが、得られる塗膜の耐酸性が不良であることが確認された。

Claims (5)

  1. アクリル樹脂(A)、アミノ樹脂(B)、エポキシ樹脂(C)及び硬化触媒(D)を含有する塗料組成物であって、前記アクリル樹脂(A)が、不飽和ジカルボン酸(a1)、リン酸基を有する単量体(a2)、及びスチレンを必須原料として共重合して得られたものであり、原料である単量体成分中のスチレンの質量比率が45〜90質量%の範囲であることを特徴とする塗料組成物。
  2. 前記アクリル樹脂(A)の原料である単量体成分中の不飽和ジカルボン酸(無水物)(a1)の質量比率が0.1〜10質量%の範囲であり、リン酸基を有する単量体(a2)の質量比率が0.1〜5質量%の範囲である請求項1記載の塗料組成物。
  3. 前記アクリル樹脂(A)のガラス転移温度が60〜100℃の範囲である請求項1又は2記載の塗料組成物。
  4. 全樹脂成分中の前記アクリル樹脂(A)の質量比率が45〜85質量%の範囲であり、前記アミノ樹脂(B)の質量比率が10〜50質量%で範囲であり、前記エポキシ樹脂(C)の質量比率が2〜15質量%の範囲である請求項1〜3いずれか1項記載の塗料組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載の塗料組成物が塗装されたことを特徴とする物品。
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