JP6255458B1 - 転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物品の上面と天井との間から容易に取り外すことができる転倒防止装置を提供する。【解決手段】転倒防止装置1は、設置面上に設置された家具F(物品)の上面と天井Cとの間に取り付けられる。転倒防止装置1は、ダンパ10及び一対のベース部21,22(伸縮部材)と、規制部材30と、長さ調整部材40と、を備えている。ダンパ10は、伸長方向に付勢力が付与されて伸縮する。一対のベース部21,22は、ダンパ10の両端に夫々連結されるとともに、一方が家具Fの上面に当接し、他方が天井Cに当接する。規制部材30は、ダンパ10の伸長を規制する。長さ調整部材40は、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制した状態で、ダンパ10が伸縮する方向の長さを調整する。【選択図】図1

Description

本発明は転倒防止装置に関する。
特許文献1は従来の転倒防止装置を開示している。この転倒防止装置は、床面上に設置された家具の上面と天井との間に取り付けられる。転倒防止装置はダンパを備えている。ダンパの両端部には一対のベース部が連結されている。これら一対のベース部は、圧縮ガスのガス圧による付勢力がダンパの伸長方向に働くことにより、一方のベース部は家具の上面に当接し、他方のベース部は天井に当接している。転倒防止装置は、地震等の揺れによって家具が傾くと、ダンパが収縮して減衰力を発生させ、家具の転倒を防止することができる。
特開2015−6330号公報
しかし、特許文献1の転倒防止装置は、家具の上面と天井との間から取り外す際、ダンパの伸長方向に働く圧縮ガスのガス圧に抗して収縮させなければならない。また、ダンパを収縮させる際には、ダンパの減衰力となる作動油(作動液体)の抗力も生じる。これらの力に抗して、作業者が家具の上方で転倒防止装置を収縮させる作業は困難性を有する。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、物品の上面と天井との間から容易に取り外すことができる転倒防止装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の転倒防止装置は、設置面上に設置された物品の上面と天井との間に取り付けられる。転倒防止装置は、伸縮部材、規制部材、及び長さ調整部材を備えている。伸縮部材は、一方の端部が物品の上面に直接的又は間接的に当接し、他方の端部が天井に直接的又は間接的に当接する。伸縮部材は、伸長方向に付勢力が付与されて物品の上面と天井との間に伸縮自在に設けられている。規制部材は、伸縮部材の伸長を規制する。長さ調整部材は、規制部材により伸縮部材の伸長を規制した状態で、伸縮部材が伸縮する方向の長さを調整する。
このような構成により、本発明の転倒防止装置は、取り外す時には、伸縮部材による伸長を規制部材で規制し、この状態で伸縮部材が伸縮する方向の装置全体の長さを短く調整する。これにより、物品の上面と伸縮部材の物品側端部との間、又は天井と伸縮部材の天井側端部との間に隙間を生じさせ、物品の上面及び天井に作用する付勢力を解除することができる。このように、本発明の転倒防止装置は、付勢力に抗して伸縮部材を収縮させることなくその全長を短くして、物品の上面及び天井に作用する付勢力が解除された取り外し可能な状態にすることができる。
したがって、本発明の転倒防止装置は、物品の上面と天井との間から容易に取り外すことができる。
本発明の転倒防止装置において、伸縮部材には、伸縮部材の伸長に伴って互いに遠ざかる位置に設けられた第1係合部及び第2係合部が設けられ得る。そして、規制部材は、第1係合部及び第2係合部に係合して、伸縮部材の伸長を規制する。この場合、伸縮部材の伸縮を好適に規制できる。
本発明の転倒防止装置において、伸縮部材は、ダンパ及びロッド側ベース部を有し得る。ダンパは、シリンダ、及びロッドを具備する。シリンダは筒状に形成されている。ロッドは、シリンダの一端から突出し、中心軸方向に往復移動自在にシリンダに挿入されている。ロッド側ベース部は、ダンパのロッド側の端部を回動自在に軸支する連結部材を具備し、この連結部材を介してダンパに連結されている。そして、第1係合部は、連結部材に設けられている。この場合、ダンパの付勢力及び減衰力に抗して収縮させることなく転倒防止装置の全長を短くして、家具の上面及び天井に作用する付勢力が解除された取り外し可能な状態にすることができる。
本発明の転倒防止装置において、伸縮部材は、ダンパのシリンダ側の端部に連結されたシリンダ側ベース部を有し得る。長さ調整部材は、シリンダとシリンダ側ベース部との間に設けられ得る。そして、長さ調整部材は、シリンダとシリンダ側ベース部との間隔を変化させて長さを調整する。この場合、転倒防止装置の長さを長さ調整部材により好適に調整できる。
実施形態1の転倒防止装置を家具の上面と天井との間に取り付けた状態を模式的に示す側面図である。 実施形態1の転倒防止装置を模式的に示す側面図である。 実施形態1の転倒防止装置を模式的に示す正面図である。 実施形態1の転倒防止装置のロッド側ベース部を示す部分断面図である。 実施形態1の転倒防止装置を家具の上面と天井との間から取り外す時の状態を模式的に示す側面図である。 実施形態2の転倒防止装置を家具の上面と天井との間に取り付けた状態を模式的に示す側面図である。 実施形態2の転倒防止装置を家具の上面と天井との間から取り外す時の状態を模式的に示す側面図である。
本発明の転倒防止装置を具体化した実施形態1及び2について、図面を参照しつつ説明する。
<実施形態1>
実施形態1の転倒防止装置1は、図1に示すように、家具F(本発明に係る物品として例示する。)の上面と天井Cとの間に少なくとも1個以上が取り付けられる。転倒防止装置1は、地震等の揺れが生じて家具Fが傾いた際に、減衰力により家具Fの揺れを抑制して家具Fの転倒を防止する。家具Fは、設置面となる床面(図示せず)から鉛直方向に伸びた壁面Wに背面を対向させて床面上に設置されている。また、この家具Fは、直方体形状をなしており、正面(図1における右側面)に図示しない扉や引き出し等を有し、内部に衣類や装身具等を収納することができる。家具Fは、水平断面形状が左右方向(図1において奥行き方向)に長い長方形状である。この家具Fは、転倒防止装置が取り付けられていない場合、地震等の揺れによって、前方向(図1において右方向)に傾いて転倒するおそれがある。
転倒防止装置1は、図1〜図3に示すように、ダンパ10と、一対のベース部21,22と、規制部材30と、長さ調整部材40と、を備えている。一対のベース部21,22は、ダンパ10の両端に夫々連結され、一方が家具Fの上面に当接し、他方が天井Cに当接する。これらダンパ10及び一対のベース部21、22は、本発明に係る伸縮部材に相当する。
ダンパ10は油圧ダンパである。ダンパ10は、シリンダ11、及びロッド13を有している。また、ダンパ10は、図示しないロッドガイド、ピストン14、及び2個のジョイント部18を有している。シリンダ11は筒状に形成されている。シリンダ11は、一端が閉塞されているとともに、他端に開口部が設けられた有底筒状である。シリンダ11内には作動油及び圧縮ガスが封入されている。ロッド13は、シリンダ11の開口部側の一端から突出し、中心軸方向に往復移動自在にシリンダ11に挿入されている。ロッドガイドはシリンダ11の開口部を封鎖している。また、ロッドガイドは、ロッド13を摺動自在に挿通している。ピストン14は、シリンダ11内に摺動自在に収納されている。ピストン14には、ロッド13の基端部が接続されている。各ジョイント部18は、ダンパ10の両端に夫々設けられ、一対のベース部21,22に接続される。各ジョイント部18は、図4に示すように、平板状の金具を折り曲げて形成されている。各ジョイント部18はダンパ10の軸線に直交する方向に貫通した貫通孔18Aが形成されている。
ダンパ10は収縮動作時に発生する減衰力が伸長動作時に発生する減衰力よりも大きい圧効きダンパである。ダンパ10の収縮動作とは、シリンダ11からロッド13の突出長さ(ダンパ10の全長)が短くなっていく動作を意味する。また、ダンパ10の伸長動作とは、シリンダ11からロッド13の突出長さ(ダンパ10の全長)が長くなっていく動作を意味する。また、ダンパ10は、シリンダ11に封入した圧縮ガスのガス圧により、ダンパ10が伸長する方向に付勢力を作用させている。そして、この圧縮ガスの作用により、ダンパ10は、家具F側の端部であるシリンダ11の下端部と天井C側の端部であるロッド13の上端部とが互いに遠ざかる方向に付勢力を付与する。
ダンパ10の減衰力が発生するメカニズムは、周知の構造であるため、図示を省略して説明する。シリンダ11は、ピストン14によって、ロッド13の基端部が収納されているロッド側圧力室と、反ロッド側圧力室とにその内部が仕切られている。ピストン14は両圧力室間を連通させる絞り弁であるオリフィスが形成されている。オリフィスは、ダンパ10の伸縮動作に伴うロッド側圧力室と反ロッド側圧力室との間の作動油の流れに抵抗を付与して減衰力を発生する減衰力発生部として機能する。また、ピストン14は逆止弁を介して両圧力室間を連通する連通路が形成されている。逆止弁は、ロッド側圧力室から反ロッド側圧力室への作動油の流れを許容し、その逆の流れを阻止する。このため、ダンパ10は、伸長動作時、ロッド側圧力室から反ロッド側圧力室への作動油の流路経路が、オリフィスと連通路の経路になる。一方、ダンパ10は、収縮動作時、反ロッド側圧力室からロッド側圧力室への作動油の流路経路がオリフィスのみとなる。このため、ダンパ10は収縮動作時に発生する減衰力が伸長動作時に発生する減衰力よりも大きくなる。
一対のベース部21,22のうち、ロッド側ベース部21は、ダンパ10のロッド13側に連結される。シリンダ側ベース部22は、ダンパ10のシリンダ11側に連結される。また、ロッド側ベース部21は、天井Cに当接する。シリンダ側ベース部22は、家具Fの上面に当接する。これにより、ダンパ10は、ロッド13を天井C側、シリンダ11を家具Fの上面側に向けて配置される。ロッド側ベース部21及びシリンダ側ベース部22は、ダンパ10に対して回動自在に夫々設けられている。ロッド側ベース部21及びシリンダ側ベース部22は略同じ形態及び構造とされている。
また、ロッド側ベース部21及びシリンダ側ベース部22は、ベース部本体23(図4参照)、ピン24、止め輪25、及びブッシュ26(図4参照)を夫々有している。上述のように、ロッド側ベース部21及びシリンダ側ベース部22は略同じ形態及び構造とされているので、以下の説明ではロッド側ベース部21を例示して説明する。
図4に示すように、ベース部本体23は、その内部が空洞とされている。ベース部本体23は挿通孔23Aを有している。ピン24は、この挿通孔23Aに挿通される。回動軸部材であるピン24は、その軸部24Aがベース部本体23の挿通孔23Aの一方から挿入されて貫通し、挿通孔23Aの他方において軸部24Aの先端に止め輪25が嵌め込まれている。このピン24の中心軸が各ベース部21,22におけるダンパ10の回動軸になる。特に、ロッド側ベース部21との連結において、ピン24は本発明に係る連結部材として機能する。ロッド側ベース部21において、ピン24の基端部には、後述する規制部材30の第1被係合部30Aが係合する。なお、ピン24の先端部と基端部とは略同径とされており、第1被係合部30Aはピン24のいずれの端部にも係合可能とされている。
ブッシュ26は、図4に示すように、略円筒状である。ブッシュ26は弾性体である。ブッシュ26の長さは、ベース部本体23に取り付けられたときに、その両端面とベース部本体23との間に僅かに隙間が生じる長さとされている。ブッシュ26は中央部の外周面を一周した凹部26Aが形成されている。この凹部26Aの外径がダンパ10のジョイント部18に形成された貫通孔18Aの内径に略等しい。ブッシュ26は凹部26Aの両端から立ち上がった部分の外径がダンパ10のジョイント部18に形成された貫通孔18Aの内径よりも大きい。また、ブッシュ26は両端部の外周面26Bが外方向に縮径している。このため、ブッシュ26はダンパ10のジョイント部18に形成された貫通孔18Aに弾性変形させながら挿入される。そして、ブッシュ26は、貫通孔18Aに凹部26Aが嵌まり込んで、ダンパ10のジョイント部18に取り付けられる。
ブッシュ26は中央部の内径がピン24の軸部24Aの外径よりも僅かに大きい。また、ブッシュ26は両端部の内周面26Cが外方向に拡径している。このため、このブッシュ26はピン24の軸部24Aの周方向に回動自在である。また、このブッシュ26は、拡径した両端部の内周面26Cがピン24の軸部24Aの外周面に当接する範囲で、ピン24の軸部24Aに対して傾くことができる。つまり、ブッシュ26をジョイント部18に取り付けたダンパ10は、ピン24の軸部24Aの周方向に回動自在であり、回動方向に交差する方向に揺動自在である。さらに、ブッシュ26が弾性変形することによって、ダンパ10は回動方向に交差する方向に、より大きく揺動することができる。
上述のように、シリンダ側ベース部22は、ロッド側ベース部21と略同様のベース部本体23を有し、上述のブッシュ26、ピン24、及び止め輪25によりロッド側ベース部21と略同様にジョイント部18に連結され、略同様に回動及び揺動する。
規制部材30はダンパ10の伸長を規制する。規制部材30は板状に形成されている。規制部材30は、ロッド側ベース部21に設けられた第1係合部31、及びシリンダ11に設けられた第2係合部32に係合する。規制部材30は、これら第1係合部31及び第2係合部32に夫々係合する第1被係合部30A、及び第2被係合部30Bを有している。第1係合部31及び第2係合部32は、ダンパ10の伸長に伴って互いに遠ざかる位置に夫々設けられている。具体的には、図1〜図3に示すように、第1係合部31は、連結部材であるロッド側ベース部21のピン24に設けられている。第2係合部32はシリンダ11に設けられている。第2係合部32は、シリンダ11の外周面から、シリンダ11の軸線に直交する方向に突出するピン形状に形成されている。第1被係合部30Aは、ピン形状をなす第1係合部31の基端部が挿入されて係合する孔である。第2被係合部30Bは、ピン形状をなす第2係合部32が挿入されて係合する孔である。規制部材30は、第1係合部31及び第2係合部32と係合して、これら第1係合部31及び第2係合部32が遠ざかることを規制し、ダンパ10の伸長を規制する。なお、第2被係合部30Bは、ダンパ10の伸長量に応じて第2係合部32との係合位置を変更できるように、複数(図1〜図3中5個)設けられている。複数の第2被係合部30Bは、所定間隔で並んで配置されている。
長さ調整部材40は、ダンパ10が伸縮する方向の長さを調整する。長さ調整部材40は、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制した状態で長さを調整する。長さ調整部材40は、シリンダ11とシリンダ側ベース部22との間に設けられている。長さ調整部材40は、シリンダ11とシリンダ側ベース部22との間隔を変化させて長さを調整する。
より詳細には、図1〜図3に示すように、長さ調整部材40は、シリンダ11の底部と、シリンダ側ベース部22に連結されたジョイント部18と、の間に設けられている。このため、本実施形態1において、シリンダ11側のジョイント部18は、長さ調整部材40を介してシリンダ11の底部に接続されている。長さ調整部材40は、シリンダ11の底部とジョイント部18との間隔を変化させることにより長さを調整する。
長さ調整部材40は回転部41を有している。回転部41は貫通孔が形成された略筒状に形成されている。回転部41は、貫通孔の一端側の内壁に右雌ねじ42Aが形成されているとともに、他端側の内壁に左雌ねじ42Bが形成されている。また、図1〜図3に示すように、シリンダ11の底部及びジョイント部18には、右雄ねじ43Aと左雄ねじ43Bが設けられている。回転部41は、雌ねじ42A,42Bが雄ねじ43A,43Bに夫々螺合している。そして、回転部41を回転させてシリンダ11の底部とジョイント部18を接近又は離間させることにより、ダンパ10が伸縮する方向の長さにおける転倒防止装置1の長さを調整する。なお、長さ調整部材40により調整可能な長さは、複数の第2被係合部30Bの配置間隔よりも大きく設定されている。
このような構成を有する転倒防止装置1は、次に示すようにして家具Fの上面と天井Cとの間から取り外される。取り外し前の状態の転倒防止装置1は、図1に示すように、ロッド側ベース部21及びシリンダ側ベース部22が天井C及び家具Fの上面に当接しており、圧縮ガスのガス圧によるダンパ10の付勢力が天井C及び家具Fの上面に作用している。
最初に、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制する。具体的には、第1係合部31及び第2係合部32に、規制部材30の第1被係合部30A及び第2被係合部30Bを夫々係合させる。そして、この状態で、長さ調整部材40により転倒防止装置1の長さを調整する。具体的には、シリンダ11の底部とジョイント部18との間隔が小さくなる方向に回転部41を回転させて、ダンパ10の伸縮方向における転倒防止装置1の長さを短くする。すると、天井Cとロッド側ベース部21との間に隙間が生じる。すなわち、規制部材30によってダンパ10の伸長が規制され、この状態で装置全長を短くしたことにより、天井Cと家具Fの上面に作用する付勢力が解除された状態となる。
これにより、転倒防止装置1を取り外すことができる。
なお、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制するとき、第2係合部32に対して、複数の第2被係合部30Bの位置がいずれも合っていない場合がある。その場合には、長さ調整部材40の回転部41をいずれかの方向に回転させて、第2係合部32と第2被係合部30Bの位置合わせを行う。このときの長さ調整部材40による長さの調整は、シリンダ11の底部とジョイント部18との間隔が変化するが、その変化量はダンパ10の伸長又は収縮により吸収される。このため、転倒防止装置1の全長は変化しない。また、長さ調整部材40により調整可能な長さは、複数の第2被係合部30Bの配置間隔よりも大きく設定されている。このため、長さ調整部材40の回転部41を回転させることで、複数の第2被係合部30Bのいずれかの位置を第2係合部32の位置に合わせることができる。
以上説明したように、転倒防止装置1は、設置面上に設置された家具Fの上面と天井Cとの間に取り付けられる。転倒防止装置1は、伸縮部材であるダンパ10及び一対のベース部21,22と、規制部材30と、長さ調整部材40と、を備えている。ダンパ10は、伸長方向に付勢力が付与されて伸縮する。一対のベース部21,22は、ダンパ10の両端に夫々連結されるとともに、一方が家具Fの上面に当接し、他方が天井Cに当接する。規制部材30は、ダンパ10の伸長を規制する。長さ調整部材40は、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制した状態で、ダンパ10が伸縮する方向の長さを調整する。
このような構成により、転倒防止装置1は、取り外す時には、ダンパ10による伸長を規制部材30で規制し、この状態でダンパ10が伸縮する方向の装置全体の長さを短く調整する。これにより、天井Cとロッド側ベース部21との間に隙間を生じさせ、家具Fの上面及び天井Cに作用する付勢力を解除することができる。このように、転倒防止装置1は、付勢力及び減衰力に抗してダンパ10を収縮させることなくその全長を短くして、家具Fの上面及び天井Cに作用する付勢力が解除された取り外し可能な状態にすることができる。
したがって、実施形態1の転倒防止装置1は、家具Fの上面と天井Cとの間から容易に取り外すことができる。
また、転倒防止装置1は、ダンパ10が、シリンダ11、及びロッド13を有している。シリンダ11は筒状に形成されている。ロッド13は、シリンダ11の一端から突出し、中心軸方向に往復移動自在にシリンダ11に挿入されている。ロッド側ベース部21は、ダンパ10のロッド13側の端部を回動自在に軸支する連結部材であるピン24を具備し、このピン24を介してダンパ10に連結されている。そして、第1係合部31は、ピン24に設けられている。このため、ダンパ10の伸長を規制部材30により好適に規制できる。
また、転倒防止装置1は、ダンパ10のシリンダ11側の端部に連結されたシリンダ側ベース部22を備えている。長さ調整部材40は、シリンダ11とシリンダ側ベース部22との間に設けられている。そして、長さ調整部材40は、シリンダ11とシリンダ側ベース部22との間隔を変化させて長さを調整する。このため、転倒防止装置1の長さを長さ調整部材40により好適に調整できる。
また、転倒防止装置1は、長さ調整部材40が、シリンダ11の底部と、シリンダ側ベース部22に連結されたジョイント部18と、の間に設けられている。すなわち、長さ調整部材40は、家具Fの上面に当接するシリンダ側ベース部22寄りの位置に設けられている。このため、長さ調整部材が、天井Cに当接するロッド側ベース部21寄りの位置に設けられている場合と比較してより低い位置に設けられており、長さ調整をより容易に行うことができる。
また、転倒防止装置1は、長さ調整部材40が回転部41を有している。回転部41は貫通孔が形成された略筒状に形成されている。回転部41は、貫通孔の一端側の内壁に右雌ねじ42Aが形成されているとともに、他端側の内壁に左雌ねじ42Bが形成されている。また、シリンダ11の底部及びジョイント部18には、右雄ねじ43A及び左雄ねじ43Bが設けられている。回転部41は、雌ねじ42A,42Bが雄ねじ43A,43Bに夫々螺合している。これにより、回転部41を回転させることによって、シリンダ11の底部とジョイント部18との間隔を容易に接近又は離間させることができる。このため、ダンパ10が伸縮する方向の長さにおける転倒防止装置1の長さを容易に調整することができる。
また、転倒防止装置1は、長さ調整部材40による長さ調整の範囲が、複数の第2被係合部30Bの配列間隔よりも大きく設定されている。このため、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制する前の状態で、長さ調整部材40によりダンパ10を伸縮させることにより、複数の第2被係合部30Bのいずれかと、第2係合部32と、の位置を合わせることができる。これにより、規制部材30を確実に係合させることができる。
<実施形態2>
次に、図6及び図7などを参照し、実施形態2について説明する。
図6及び図7に示す実施形態2の転倒防止装置201は、長さ調整部材による長さの調整形態の点において、実施形態1の転倒防止装置1とは異なる。その他の部分は、実施形態1と略同一の構成をなし、同一の機能を有する。よって、他の部分については実施形態1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、以下の説明でも、物品の例として、設置面上に設置された家具Fを例示するが、家具以外の物品に適用してもよい。
図6及び図7に示すように、転倒防止装置201は、シリンダ側ベース部222のベース部本体223が挿通長孔223Aを有している。挿通長孔223Aは、その長手方向の軸が上下方向(ベース部本体223の家具Fの上面又は天井Cに当接する当接面に略直交する方向)となる向きで形成されている。ピン24は、上下方向に移動自在に挿通長孔223Aに挿通される。長さ調整部材240は、ベース部本体223に対して回動自在に設けられた回動部241を有している。回動部241には挿通長孔223Aと略同型状の長孔241Aが形成されており、ピン24は、挿通長孔223Aとともに、長孔241Aにも挿通されている。回動部241は、ベース部本体223に設けられたガイドレール223Bにより、挿通長孔223Aの上側半円の中心軸を回動軸として回動自在に設けられている。これにより、回動部241は、長孔241Aの向きを、挿通長孔223Aに対して略直交する方向(図6参照)と、挿通長孔223Aと略同じ方向(図7参照)と、に切り替えることができる。また、長さ調整部材240は切替レバー242を有している。切替レバー242は、回動部241を回動させて長孔241Aの向きを切り替える。
このような構成の転倒防止装置201は、家具Fの上面と天井Cの間に取り付けられた状態では、図6に示すように、回動部241は、長孔241Aの長手方向の軸が挿通長孔223Aの長手方向の軸と略直交する向きとされている。このとき、ピン24は、挿通長孔223Aの上側に配置されている。
転倒防止装置201を取り外すときには、最初に、実施形態1と同様に、規制部材30によりダンパ10の伸長を規制する。この状態で、切替レバー242を操作して回動部241を回動させ、長孔241Aの向きを、挿通長孔223Aの向きと同じ方向に切り替える。これにより、長孔241Aの長手方向の軸が上下方向に切り替えられる。すると、長孔241Aと挿通長孔223Aは、長手方向の軸の向きが上下方向となり、ピン24が挿通長孔223A内を下方に移動可能となる。ピン24が挿通長孔223A内を下方に移動すると、ロッド側ベース部21と天井Cとの間に、ピン24の下方への移動量分の隙間が生じる。これにより、転倒防止装置201を取り外し可能な状態とすることができる。
このように、転倒防止装置201もまた、付勢力及び減衰力に抗してダンパ10を収縮させることなくその全長を短くして、家具Fの上面及び天井Cに作用する付勢力が解除された取り外し可能な状態にすることができる。
以上のように、本構成の転倒防止装置201は、実施形態1の転倒防止装置1と同様に、家具Fの上面と天井Cとの間から容易に取り外すことができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態1及び2に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1及び2では、転倒防止装置を家具に対して取り付けたが、これに限定されず、例えば、複数の寝台を上下方向に連結したベッド、大型テレビ、冷蔵庫、書棚、ショーケース、サーバーラック等、地震等の揺れによって転倒するおそれのある他の物品に対して取り付けてもよい。
(2)実施形態1及び2では、転倒防止装置を壁面に背面を対向させて床面上に載置された家具に対して取り付けたが、壁面に隣接させずに床面上に載置された家具等に対して取り付けてもよい。
(3)実施形態1及び2では、伸縮部材として、付勢力と減衰力が作用するダンパを有する伸縮部材を示したが、本発明において、伸縮部材がダンパを有することは必須ではない。伸縮部材は、伸長方向に付勢力が付与されて伸縮する構成であればよい。
(4)実施形態1及び2では、圧縮ガスのガス圧を付勢力として作用させる形態例示したが、これに限定されず、例えば、圧縮コイルばね等の他の手段又はそれらの組み合わせ等を付勢力として作用させる形態であってもよい。
(5)実施形態1及び2では、ダンパを液体圧式ダンパとし、シリンダ内に封入する作動液体として作動油を採用したが、これに限定されない。ダンパを用いる場合には、例えば、作動液体として他の液体を封入した液体圧式ダンパを採用したり、固体同士の摩擦により減衰力を発生させる固体ダンパ等の他の形式のダンパを採用したりしてもよい。
(6)実施形態1及び2では、ロッド側ベース部が天井に当接する形態を例示したが、これに限定されず、家具等の物品の上面に当接する形態であってもよい。すなわち、ロッドがシリンダから下方に突出する向きでダンパが配置される形態であってもよい。
(7)実施形態1及び2では、規制部材が板状をなす形態を例示したが、規制部材の形態はこれに限定されず、他の形状であってもよい。また、規制部材はひも等の柔軟なものであってもよいが、伸長方向に対する変形(伸び)の生じ難いものであることが好ましい。
(8)実施形態1及び2では、規制部材と各係合部との係合形態として、孔とピン形状とが係合する形態を例示したが、係合形態は特に限定されない。
(9)実施形態1では、長さ調整部材が回転部を有する形態を例示し、実施形態2では、長さ調整部材が回動部を有する形態を例示したが、本発明に係る長さ調整部材の形態はこれらに限定されるものではない。
(10)実施形態1及び2では、長さ調整部材をシリンダとシリンダ側ベース部の間に設ける例を示したが、これに限定されず、例えば、ロッドとロッド側ベース部の間など、規制部材により伸縮部材の伸長が規制された状態において長さ調整可能であれば、どのような位置に設けられていてもよい。
(11)実施形態1及び2では、連結部材としてピンを例示したが、これに限定されず、例えば、ボルト等の他の形態の部材であってもよい。
(12)実施形態1及び2では、伸縮部材の一方の端部としてのシリンダ側ベース部22が物品である家具Fの上面に直接的に当接し、伸縮部材の他方の端部としてのロッド側ベース部21が天井Cに直接当接する形態を示したが、これに限定されない。本発明においては、伸縮部材の両端部のうちの少なくとも一方は、滑り止め用のゴムシートやかさ上げ部材等の他部材を介して、間接的に物品の上面又は天井に当接してもよい。
C…天井、F…家具(物品)、W…壁面、1,201…転倒防止装置、10…ダンパ、11…シリンダ、13…ロッド、14…ピストン、18…ジョイント部、18A…貫通孔、21,22,222…ベース部(21…ロッド側ベース部、22,222…シリンダ側ベース部)、23,223…ベース部本体、23A…挿通孔、223A…挿通長孔、223B…ガイドレール、24…ピン(連結部材)、24A…軸部、25…止め輪、26…ブッシュ、26A…凹部、26B…外周面、26C…内周面、30…規制部材(30A…第1被係合部、30B…第2被係合部)、31…第1係合部、32…第2係合部、40,240…長さ調整部材、41…回転部、42A,42B…雌ねじ(42A…右雌ねじ、42B…左雌ねじ)、43A,43B…雄ねじ(43A…右雄ねじ、43B…左雄ねじ)、241…回動部、241A…長孔、242…切替レバー

Claims (4)

  1. 設置面上に設置された物品の上面と天井との間に取り付けられる転倒防止装置であって、
    一方の端部が前記物品の上面に直接的又は間接的に当接し、他方の端部が前記天井に直接的又は間接的に当接し、伸長方向に付勢力が付与されて前記物品の上面と前記天井との間に伸縮自在に設けられた伸縮部材と、
    前記伸縮部材の伸長を規制する規制部材と、
    前記規制部材により前記伸縮部材の伸長を規制した状態で、前記伸縮部材が伸縮する方向の長さを調整する長さ調整部材と、
    を備えていることを特徴とする転倒防止装置。
  2. 前記伸縮部材には、前記伸縮部材の伸長に伴って互いに遠ざかる位置に設けられた第1係合部及び第2係合部が設けられており、
    前記規制部材は、前記第1係合部及び前記第2係合部に係合して、前記伸縮部材の伸長を規制することを特徴とする請求項1記載の転倒防止装置。
  3. 前記伸縮部材は、
    筒状のシリンダ、及び前記シリンダの一端から突出し、中心軸方向に往復移動自在に前記シリンダに挿入されたロッドを具備するダンパと、
    前記ダンパの前記ロッド側の端部を回動自在に軸支する連結部材を具備し、前記連結部材を介して前記ダンパに連結されたロッド側ベース部と、
    を有し、
    前記第1係合部は前記連結部材に設けられていることを特徴とする請求項2記載の転倒防止装置。
  4. 前記伸縮部材は前記ダンパの前記シリンダ側の端部に連結されたシリンダ側ベース部を有しており、
    前記長さ調整部材は、前記シリンダと前記シリンダ側ベース部との間に設けられ、前記シリンダと前記シリンダ側ベース部との間隔を変化させて前記長さを調整することを特徴とする請求項3記載の転倒防止装置。
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