JP6253443B2 - 把持鉗子用アタッチメント - Google Patents
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Description
すなわち、肺リング鉗子で切除対象の腫瘍を挟んだ状態で腫瘍を切除する場合、十分な腫瘍の断端距離を確保することが断端再発を防ぐ重要な因子となっているが、従来、切除の断端距離の計測は視診や触診に頼っており、十分に切除しているつもりでも、実際には距離が確保できていない場合がある。特に、近年の小開胸、完全鏡視下手術では、手指が入らないため、必要な断端距離の確認が難しい場合があった。
すなわち、この把持鉗子用アタッチメントでは、環状部固定部に嵌め込まれた際の環状部よりも内側の領域に貫通孔が形成されているので、貫通孔から把持した部分の対象物を視認することが可能になると共に、把持した対象物が貫通孔内に入り込むことで、ずれ難くなり、正確に断端距離を確保することができる。
すなわち、この把持鉗子用アタッチメントでは、断端距離確保部が、先端側だけに形成され、全体として先端側に長い板状とされているので、全体として幅が狭い長板状であることで、胸腔等の体内への挿入が容易になる。
すなわち、この把持鉗子用アタッチメントでは、断端距離確保部の把持面に凹部が形成されているので、腫瘍等の対象物を挟み込んだ際に凹部内に対象物の一部組織が入り込んでずれ難くなると共に対象物の反りも少なくなって、より正確に断端距離を確保することができる。
すなわち、この把持鉗子用アタッチメントでは、一対の凹部の間に凹部よりも厚いと共に先端側に向けて延在する肉厚部が形成されているので、肉厚部によって断端距離確保部の剛性を高めて把持時に断端距離確保部が反ることを抑制し、正確に切除することが可能になる。
すなわち、この把持鉗子用アタッチメントでは、樹脂で形成されているので、金属で形成した場合に比べて軽量であると共に、対象物の組織等を傷つけ難い。なお、使用される樹脂は、透明又は半透明であることが好ましい。
すなわち、本発明に係る把持鉗子用アタッチメントによれば、環状部が嵌め込み可能な環状部固定部と、先端側に向けて所定幅延在して形成された断端距離確保部とを有しているので、容易に把持鉗子に装着でき、装着した一対のアタッチメントによって腫瘍等の対象物を挟み込むことができると共に、断端距離確保部を目安にして正確かつ確実に断端距離を確保することができる。したがって、小開胸、完全鏡視下手術等においても、必要な断端距離を正確に確保することができ、肺の腫瘍等を的確に切除することが可能になる。
上記把持鉗子2は、図4に示すように、交差部を支点にして回動する一対の軸2bの先端にそれぞれ円環状の環状部2aを有した肺リング鉗子である。
上記環状部固定部4は、把持面3Aの反対面3Bに環状部2aの形状に対応して円環状に形成された溝部である。この溝部の開口部は、環状部2aが嵌め込まれた際に容易に抜けないように内部の幅よりも狭く設定されている。
この環状部固定部4に嵌め込まれた際の環状部2aよりも内側の領域には、貫通孔6が形成されている。この貫通孔6は、嵌め込まれた環状部2aと同心円の円形孔であって、環状部固定部4の内径よりも若干小さい径とされている。
さらに、一対の凹部5aの間には、凹部5aよりも厚いと共に先端側に向けて延在する肉厚部5bが形成されている。この肉厚部5bは、断端距離確保部5の中央部に設けられており、凹部5aの周囲の肉厚部分と共に断端距離確保部5に必要な剛性を確保している。
なお、樹脂で形成されているが、上記のようなある程度の厚さによって必要な剛性と硬度とを有しており、対象物Lを把持した際の反りが抑えられると共に、自動縫合器がアタッチメント1を切り込んで肺を切除しないようになっている。また、樹脂成形する際に、凹みが生じ易い部分に凹部5aを形成していることで、安定した樹脂成形が可能になる。
なお、本実施形態では、一対の把持鉗子用アタッチメント1が面接触した状態で、互いの環状部固定部4により構成される角度θが、一対の軸2bの角度θに対応して2.82°に設定されている。
また、環状部固定部4に嵌め込まれた際の環状部2aよりも内側の領域に貫通孔6が形成されているので、貫通孔6から把持した部分の対象物Lを視認することが可能になると共に、把持した対象物Lが貫通孔6内に入り込むことで、ずれ難くなり、正確に断端距離を確保することができる。
また、断端距離確保部5の把持面3Aに凹部5aが形成されているので、腫瘍等の対象物Lを挟み込んだ際に凹部5a内に対象物Lの一部組織が入り込んでずれ難くなると共に対象物Lの反りも少なくなって、より正確に断端距離を確保することができる。
また、全体が樹脂で形成されているので、金属で形成した場合に比べて軽量であると共に、対象物Lの組織等を傷つけ難い。なお、使用される樹脂が、透明又は半透明であることで、挟んだ対象物Lをアタッチメント1を通して目視することも可能になる。
この場合、断端距離確保部が環状部の周方向の大部分にあることで、横幅が広がって上記実施形態よりも体内へ挿入する際に開口部を広げる必要があるが、断端距離確保部の範囲が周方向の大部分にわたっていることで、周方向における対象物の切除がし易くなる。なお、この他の例では、上記実施形態の切り欠き部に対応する部分を完全に切断し、円環状の一部を切断したC字状に形成されている。
また、上記実施形態では、肺悪性腫瘍を切除する際に用いる肺リング鉗子に本発明のアタッチメントを装着したが、他の臓器を把持する把持鉗子の環状部に装着して用いても構わない。
Claims (6)
- 対象物を把持する一対の環状部を先端に有する把持鉗子に装着するアタッチメントであって、
全体が前記環状部より大きい板状に形成されていると共に一方の面が前記対象物を把持する把持面とされ、
前記把持面の反対面に形成され前記環状部が嵌め込み可能な環状部固定部と、
前記環状部固定部に嵌め込まれた際の前記環状部の位置から少なくとも先端側に向けて所定幅延在して形成された断端距離確保部とを有していることを特徴とする把持鉗子用アタッチメント。 - 請求項1に記載の把持鉗子用アタッチメントにおいて、
前記環状部固定部に嵌め込まれた際の前記環状部よりも内側の領域に貫通孔が形成されていることを特徴とする把持鉗子用アタッチメント。 - 請求項1又は2に記載の把持鉗子用アタッチメントにおいて、
前記断端距離確保部が、先端側だけに形成され、
全体として先端側に長い板状とされていることを特徴とする把持鉗子用アタッチメント。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の把持鉗子用アタッチメントにおいて、
前記断端距離確保部の前記把持面に凹部が形成されていることを特徴とする把持鉗子用アタッチメント。 - 請求項4に記載の把持鉗子用アタッチメントにおいて、
前記凹部が一対形成され、一対の前記凹部の間に前記凹部よりも厚いと共に先端側に向けて延在する肉厚部が形成されていることを特徴とする把持鉗子用アタッチメント。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の把持鉗子用アタッチメントにおいて、
樹脂で形成されていることを特徴とする把持鉗子用アタッチメント。
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JP2014029145A JP6253443B2 (ja) | 2014-02-19 | 2014-02-19 | 把持鉗子用アタッチメント |
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JP2015150350A JP2015150350A (ja) | 2015-08-24 |
JP6253443B2 true JP6253443B2 (ja) | 2017-12-27 |
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