JP6253200B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力電圧を所望の電圧に変換して電子機器等の負荷に供給するためのスイッチング電源装置に関する。
(従来の降圧チョッパー回路)
従来、入力電圧を低い電圧に変換して出力する非絶縁の降圧コンバータとして、降圧チョッパー回路が良く知られている。
図15は従来の降圧チョッパー回路を示した回路ブロック図である。図15に示すように、降圧チョッパー回路200は、MOS−FETを用いた主スイッチング素子204、転流素子として機能するダイオード206、出力チョークコイル208、出力コンデンサ210及び制御回路212を備え、入力電源202から入力した所定の直流電圧をスイッチング制御により降圧して安定化した所定の直流電圧に変換して負荷214に出力する。
図16は図15の降圧チョッパー回路の動作波形であり、図16(a)〜(d)に分けて、MOS−FETを用いた主スイッチング素子204のゲート・ソース間電圧VGS、ドレイン・ソース間電圧VDS、ダイオード206のカソード・アノード間電圧VKA、及び出力チョークコイル208を流れるチョークコイル電流ILを示している。
主スイッチング素子204は、出力電圧を所定の設定電圧に保つデューティ制御によりオン、オフされており、主スイッチング素子204をオンした場合は出力チョークコイル208から出力コンデンサ210を通る経路でチョークコイル電流ILを増加するように流して出力チョークコイル208に磁気的エネルギーを蓄え、主スイッチング素子202をオフした場合には出力チョークコイル208からのエネルギー放出により出力コンデンサ210及びダイオード206を通る経路でチョークコイル電流ILを流す動作を繰り返している。
このような従来の降圧チョッパー回路は、他励式(固定周波数方式)と自励式(可変周波数方式)の2種類の制御方法があるが、自励式の降圧チョッパー回路は、入力電圧、出力電圧、および、出力電流の変化に対してスイッチング周波数が変化するため、計測機器等に用いる場合は、計測誤差を引き起こす。これは計測機器内に用いられているADコンバータのサンプリング周期とスイッチング周波数の逓倍周波数が重なるとAD変換誤差を発生させることによる。
このため、一般的には、ADコンバータのサンプリング周期と重ならないように設定することができる固定周波数方式が好まれる。以下では固定周波数方式の降圧チョッパー回路を設計する場合についての従来技術を説明する。
(従来の降圧チョッパー回路における出力チョークコイル設計)
他励式の降圧チョッパー回路を高効率なコンバータにするための設計として、図16(d)に示すように、出力チョークコイル208のチョークコイル電流ILを直流重畳させて用いるように設計されることが一般的である。このとき、チョークコイル電流ILの電流振幅は、スイッチング電源装置の最大定格電流IoMAXの50%以下に設定されている場合が多い。この設計は、以下の2点に着眼している。
(出力チョークコイルのコアロスの低減)
出力チョークコイルのコアに使用する磁性材料は、図17に示したようなB−H曲線の特性を持つ。図17のX軸は、磁場Hを表し、出力チョークコイルを流れる電流ILに比例する。Y軸は、磁束密度Bを表し、出力チョークコイルのコアに用いられている磁性材料内部の磁束密度である。
出力チョークコイルのコアは、外部から磁場Hを受けると、磁気を帯びて磁石になる(磁化される)。このとき、単位面積当たりのN極からS極へ向かう磁気の流れを磁束密度Bといい、磁石の強さを表す。外部磁場Hが強くなると磁束密度Bが増えていく。
まず、出力チョークコイルのコアに外部から磁場Hを与え、点Cまで磁化させたとする。次に、出力チョークコイルのコアを反対方向に磁化させる場合、点Dを通り点Fに磁化される曲線を移動する。これを再度、点Cに磁化する場合、点Gを通る曲線を移動する。この曲線を磁気ヒステリシス曲線と呼び、曲線内を移動する際には、エネルギーが消費され、損失(コアロス)が発生する。即ち、コアロスはコアに用いた磁性材料のヒステリシス損失である。
出力チョークコイルのコアロスは磁気ヒステリシス曲線の面積に比例するため、面積が少ないほど損失が少なくなる。そこで、一般的な降圧チョッパー回路では、出力チョークコイルの磁束密度の変化が小さくなるように設計することで、コアロスを低減する。
出力チョークコイルの磁束密度の変化が小さくなるようにするために、一般的な他励式の降圧チョッパー回路では、負荷電流が小さい領域から、出力チョークコイルが直流重畳するように設計を行い、出力チョークコイルの磁束密度の変化が小さくなるように用いられる。
(実効電流の低減による電流通過経路の抵抗成分による損失の低減)
出力チョークコイルを流れる電流を直流重畳させた状態では、出力チョークコイルの磁束密度変化が小さくなると同時に、電流経路の電流振幅も小さくなる。電流振幅を小さくすることで、実効電流を低減することができる。これにより、電流通過経路である半導体素子やチョークコイル巻線の抵抗成分による損失を低減することができる。
(従来の降圧チョッパーの同期整流化)
降圧チョッパー回路の効率を向上させる手段として、転流素子をダイオードではなく、MOS−FET等のスイッチング素子を用いて同期整流を行うことが良く知られている。
図18に従来の同期整流チョッパー回路を示す。図18に示すように、同期整流降圧チョッパー回路220は、MOS−FETを用いた主スイッチング素子204、出力チョークコイル208、出力コンデンサ210及び制御回路212を備え、MOS−FETを用いた転流素子222を設けており、入力電源202から入力した所定の直流電圧をスイッチング制御により降圧して安定化した所定の直流電圧に変換して負荷214に出力する。
図19は、図18の同期整流降圧チョッパー回路の動作波形であり、図19(a)〜(d)に分けて、主スイッチング素子204及び転流素子222のゲート・ソース間電圧VGS1、VGS2、ドレイン・ソース間電圧VDS1,VDS2、及び出力チョークコイル208の電流ILを示している。
同期整流降圧チョッパー回路220の制御は、図19に示すように、一般的には、転流素子222のオフと主スイッチング素子204のオンの間に、両方ともオフとなるデッドタイムとなる期間Aが設けられる。これは主スイッチング素子204のオフと転流素子222のオンを同時に行うと主スイッチング素子204と転流素子222が同時オンする期間が存在し、入力電源202を主スイッチング素子204と転流素子222の経路で短絡した期間が発生する。これを防止するためにデッドタイムとなる期間Aが設けられる。
ここで、転流素子222のオフと主スイッチング素子204のオンの間に、主スイッチング素子204と転流素子222の両方がオフするデッドタイムとなる期間Aを設けると、転流素子222の寄生ダイオード226に電流が流れる期間が発生する。寄生ダイオード226に電流が流れると、デッドタイムとなる期間Aを過ぎて主スイッチング素子204がオンするときに、転流素子222の寄生ダイオード226に逆バイアス電圧が加わることでリカバリー動作が発生し、蓄積キャリアが移動して空乏層ができるまでのあいだ導通状態となる。
このため入力電源202を主スイッチング素子204及び転流素子222の寄生ダイオード226となる経路で短絡した状態となり、瞬間的に大きな貫通電流が流れる。この大きな貫通電流は、配線のインダクタンス成分にエネルギーを供給することになり、高電圧で高周波の電圧振動であるサージ電圧Vsを発生させる。
特開2012−100490号公報
図15に示した従来の降圧チョッパー回路200にあっては、出力チョークコイル208を直流重畳させる設計を行うことでコアロスを低減し、また、実効電流値を低下させることで導通損失を低減し、さらに、図18に示した同期整流化によって導通損失の低減を行っている。
しかしながら、同期整流化した場合には、転流素子として使用するMOS−FETに発生する寄生ダイオードのリカバリー動作によって貫通電流が発生して効率が低下し、また、MOS−FETにサージ電圧が印加されるため、MOS−FETは高い耐圧のものを必要とするが、耐圧が高いと導通抵抗が大きくなり、効率の低下を招いている。さらには、サージ電圧は高周波の電圧振動であるので、ノイズの発生源になるという問題がある。
一方、図18に示した従来の同期整流降圧チョッパー回路220は、例えば、コンピュータ機器のマザーボード上のCPU等を駆動するスイッチング電源回路として良く用いられている。コンピュータ機器のマザーボードは、12V程度と言った比較的低い電圧が給電されており、マザーボード上の同期整流降圧チョッパー回路は、12V程度の低い電圧が入力される。
例えば、12Vが入力される同期整流降圧チョッパー回路では、耐圧30VのMOS−FETが使用される。30V耐圧のMOS−FETは、寄生ダイオードのリカバリー特性が優れているため、高効率の同期整流降圧チョッパー回路を作ることができる。
しかしながら、特許文献1にあっては、降圧チョッパー回路で高い電圧を取り扱う例として、DC1500VをDC600Vに降圧する例が開示されている。ここで、高い電圧が入力される降圧チョッパー回路に同期整流を適用すると、効率が著しく低下する。特に、耐圧200V以上のMOS−FETを用いた同期整流降圧チョッパー回路では、効率の低下やノイズの増大が見られる。これは耐圧200V以上のMOS−FETでは、寄生ダイオードのリカバリー特性が著しく悪いことによる。
そこで、高い電圧が入力される降圧チョッパー回路では、転流素子としてMOS−FETの同期整流は用いられず、ファーストリカバリーダイオードのようなリカバリー特性の良いダイオードが用いられる。ファーストリカバリーダイオードは、順方向電圧降下による損失がMOS−FETによる同期整流の損失よりも大きくなるが、高い電圧の降圧チョッパー回路は、通常は電流を小さくして用いられるため(電流が小さくても、電圧が高いため電力が大きい)、それぞれを比較した場合の損失差は小さい。
また、リカバリー動作による損失は、耐圧の高いMOS−FETに発生する寄生ダイオードのリカバリー特性が悪いことから、これを止めて転流素子にファーストリカバリーダイオードを用いた方が小さくなる。しかし、ファーストリカバリーダイオードを用いた場合には、サージ電圧の発生を無くすことができないため、低ノイズのコンバータを作ることが難しい。
この問題を解決するため、特許文献1にあっては、主スイッチング素子として使用するソフトスイッチング回路が提案されている。このソフトスイッチング回路は、第1ダイオード、共振コンデンサ及び第2ダイオードを直列接続し、第1ダイオードと共振コンデンサの直列回路に半導体デバイスの第1スイッチを並列接続すると共に、共振コンデンサと第2ダイオードの直列回路に半導体デバイスの第2スイッチを並列接続し、第1及び第2スイッチの端子間の電圧ゼロ及び又は電流ゼロでオン、オフするソフトスイッチ動作を実現している。
しかしながら、このようなソフトスイッチング回路を用いた降圧チョッパー回路は、高効率で低ノイズのスイッチング電源装置を実現できるが、ソフトスイッチング回路が複雑で部品点数が増加し、高コストになってしまう問題がある。
本発明は、高耐圧の同期整流降圧チョッパー回路について、少ない部品点数でソフトスイッチング動作を実現して、高効率、低ノイズ及び低コストを可能とするスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
(他励式のスイッチング電源装置)
本発明は、
入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、
主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、
出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、
出力コンデンサの他端と転流素子の他端と入力電源の他端が接続され
スイッチング制御回路により、主スイッチング素子及び転流素子のオン、オフが制御される構成を持つ他励式の同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置であって
出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が定格値以下ときにスイッチングの1周期内において、出力チョークを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、
スイッチング制御回路は、スイッチング周波数発生回路を備え、スイッチング周波数発生回路が出力する所定の固定周波数に同期して、主スイッチング素子および転流素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするように制御するものであり、更に
出力チョークコイルの極性を検出して出力する極性検出回路と、
極性検出回路により出力チョークコイルの他端にプラス極性の電圧が発生している期間を検出しているときには、スイッチング制御回路が出力する主スイッチング素子のオン信号を保留してオフを継続するように制御することで、転流素子のサージ電圧の発生を抑制する主スイッチング素子オン保留制御回路と、
備えたことを特徴とする。
スイッチング制御回路は、更に、スイッチング1周期内に主スイッチング素子のオフ期間を設けるように制御し、
主スイッチング素子のオン期間の上限を決定することで最大出力電流を抑制する電流制限回路を備える。
(回生機能を備えたスイッチング電源装置)
本発明は、
入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、
主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、
出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、
出力コンデンサの他端と転流素子の他端と入力電源の他端が接続され
スイッチング制御回路により、主スイッチング素子及び転流素子のオン、オフが制御される構成を持つ回生機能を備えた同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置であって
出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が定格値以下ときにスイッチングの1周期内において、出力チョークコイルを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、
スイッチング制御回路は、スイッチング周波数発生回路を備え、スイッチング周波数発生回路が出力する所定の固定周波数に同期して、主スイッチング素子および転流素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフすると共に、スイッチングの1周期内に転流素子のオフ期間を設けるように制御するものであり、更に
出力チョークコイルの極性を検出して出力する極性検出回路と、
極性検出回路により出力チョークコイルの一端にプラス極性の電圧が発生している期間を検出しているときには、スイッチング制御回路が出力する転流素子のオン信号を保留してオフを継続するように制御することで、主スイッチング素子のサージ電圧の発生を抑制する転流素子オン保留制御回路と、
備えたことを特徴とする。

(交流入力電圧を直流出力電圧に変換するスイッチング電源装置)
本発明のスイッチング電源装置は、同期整流降圧チョッパー回路の入力段に、入力した交流電圧を直流電圧に変換して出力する力率改善機能を備えた昇圧コンバータ回路を直列に接続し、
同期整流降圧チョッパー回路の出力段に、絶縁と電圧変換を行う非安定コンバータ回路を直列に接続したことを特徴とする。
(基本的な効果)
本発明は、入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、出力コンデンサの他端と転流素子の他端と入力電源の他端が接続される構成を持つ同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置に於いて、出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が所定の定格値以下のときにスイッチングの1周期内において、出力チョークコイルを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、所定のスイッチング周期で主スイッチング素子および転流素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするように制御するスイッチング制御回路を設けるようにしたため、出力電流が零から定格電流の範囲では、出力チョークコイルの電流がマイナス方向を向いている状態で転流素子をオフさせることで主スイッチング素子の寄生容量を引く抜くことができるように、出力チョークコイルのインダクタンスが設定されている。また、主スイッチング素子がオンする直前のタイミングでは、通常の降圧チョッパー回路と異なり転流素子の寄生ダイオードに電流が流れていないため、転流素子の寄生ダイオードにリカバリー電流が流れることがない。
この場合、通常の降圧チョッパー回路では用いられないような大きな電流振幅で出力チョークコイルを動作させることになるため、コアロスの増加による損失の増大や実効電流の増加による電流通過経路の抵抗成分による損失の増大が発生する。しかしながら、同期整流、リカバリー動作の抑制、ソフトスイッチング動作が実現できるため、スイッチング電源装置全体としての見た場合の損失が低減できる。
また、サージ電圧が発生しないため、通常の同期整流やダイオード整流を用いた降圧チョッパー回路よりも耐圧の低いMOS−FET等の半導体素子(オン抵抗の小さい素子)が使用可能となり、高効率化に寄与し、さらに、スイッチングノイズも低減できる。このような効果は、リカバリー特性の良くないMOS−FET等の半導体素子を主スイッチング素子や転流素子に用いなければならないような高い入力電圧で用いられる同期整流降圧チョッパー回路で顕著となる。
また、本発明のスイッチング電源装置の出力チョークコイルの電流と似たような電流が流れるスイッチング電源装置として、自励式(可変周波数方式)のスイッチング電源装置があるが、これは、出力チョークコイルの電流が臨界状態(ゼロとプラスの間で振幅させる)となるように制御されるため、入力電圧、出力電圧、出力電流の変化に対して、スイッチング周波数を可変させる必要があり、例えば、計測機器等に用いる場合は、計測誤差を引き起こす原因となる。これに対し、本発明のスイッチング電源装置は、スイッチング周波数が他励式(固定周波数方式)で制御されているため、本発明のスイッチング電源装置を計測機器等に用いても、計測誤差等の悪影響を及ぼすことがない。
(負荷過大電流に対するサージ発生防止による効果)
本発明は、入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、出力コンデンサの他端と転流素子の他端と入力電源の他端が接続される構成を持つ同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置に於いて、出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が定格値以下のときにスイッチングの1周期内において、出力チョークを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、所定のスイッチング周期で主スイッチング素子および転流素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするように制御するスイッチング制御回路と、出力チョークコイルの極性を検出して出力する極性検出回路と、極性検出回路により出力チョークコイルの他端にプラス極性の電圧が発生している期間を検出しているときには、制御回路が出力する主スイッチング素子のオン信号を保留してオフを継続するように制御する主スイッチング素子オン保留制御回路と、を設けるようにしたため、最大出力電流値以上の電流を流そうとした場合でも、転流素子の寄生ダイオードに電流が流れていない状態で、主スイッチング素子がオンすることになるため、サージ電圧を発生させることがない。
また、サージ電圧の発生が無いことから、主スイッチング素子及び転流素子として使用するMOS−FETなどの半導体素子に低耐圧で導通抵抗の低い素子を用いることができ、低ノイズで高効率のスイッチング電源装置を実現することができる。
また、スイッチング制御回路は、スイッチング制御の1周期内に主スイッチング素子のオフ期間を設けて最大出力電流を制限する電流制限回路を設けるようにしたため、出力チョークコイルの電流ピーク値が、主スイッチング素子のオン時間で制限されてスイッチングの1周期以上にはならず、過大な電流が流れることを抑制する機能である過電流保護機能を併せ持つことになる。
(回生動作による効果)
本発明は、入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、出力コンデンサの他端と転流素子の他端と入力電源の他端が接続される構成を持つ同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置に於いて、出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が定格値以下のときにスイッチングの1周期内において、出力チョークコイルを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、所定のスイッチング周期で主スイッチング素子および転流素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフすると共に、スイッチングの1周期内に転流素子のオフ期間を設けるように制御するスイッチング制御回路と、出力チョークコイルの極性を検出して出力する極性検出回路と、極性検出回路により出力チョークコイルの一端にプラス極性の電圧が発生している期間を検出しているときには、スイッチング制御回路が出力する転流素子のオン信号を保留してオフを継続するように制御する転流素子オン保留制御回路と、を設けるようにしたため、出力側から入力側に電力を回生する機能を備えた、低ノイズで高効率なスイッチング電源装置を実現可能とする。
この回生動作は、スイッチング電源装置が出力している出力電圧設定値よりも高い電圧をスイッチング電源装置の出力側に印加されている場合や、出力側に大容量のコンデンサを取り付けた状態で、出力電圧設定値を急に下げる場合等に発生する。
また、本発明のスイッチング電源装置は、回生動作を利用して、双方向スイッチング電源装置を作ることを可能とする。
また、本発明のスイッチング電源装置では、回生動作中においても、回生電流となる出力チョークコイルの電流がゼロを跨いで変化する状態であれば、主スイッチング素子および転流素子の寄生ダイオードにリカバリー電流が流れることが無いため、サージ電圧が発生しない。また、主スイッチング素子および転流素子の寄生容量の引き抜きが行われるため、ソフトスイッチング動作が実現できる。これにより、高効率、低ノイズの双方向スイッチング電源装置を実現可能とする。
また、大きな回生電流が流れた場合でも、主スイッチング素子の寄生ダイオードに電流が流れている最中に転流素子がオンすることがなくなるため、サージ電圧を発生させることがない。また、サージ電圧の発生がないため、主スイッチング素子や転流素子に低耐圧で導通抵抗の低いMOS―FET等の半導体素子を用いることができ、低ノイズで高効率で回生機能を持ったスイッチング電源装置を実現可能とする。
また、出力チョークコイルの回生電流のピーク値は、スイッチングの1周期以上にはならないように転流素子のオン時間で制限されるため、過大な回生電流が流れることを抑制する機能である回生過電流保護機能を併せ持つことになる。
(交流入力電圧を直流出力電圧に変換するスイッチング電源装置の効果)
本発明は、同期整流降圧チョッパー回路の入力段に、入力した交流電圧を直流電圧に変換して出力する力率改善機能を備えた昇圧コンバータ回路を直列に接続し、同期整流降圧チョッパー回路の出力段に、絶縁と電圧変換を行う非安定コンバータ回路を直列に接続するようにしたため、交流入力電圧を直流出力電圧に変換して負荷に供給するスイッチング電源装置として、さらに高効率で低ノイズとなるスイッチング電源装置を実現可能とする。
同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図 図1について出力電流が零の場合の動作波形を示した説明図 図1について出力電流が大きい場合の動作波形を示した説明図 図1についてスイッチングの1周期の回路動作を期間A〜Fに分けて示した説明図 過大出力電流に対するサージ電圧防止機能を備えたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図 過大出力電流に対するサージ電圧防止機能がない場合の動作波形を示した説明図 図6の出力電流が定格電流を超えた期間G及び期間Hの回路動作を示した説明図 過大出力電流に対するサージ電圧防止機能を設けた図6の実施形態の動作波形を示した説明図 過大出力電流に対するサージ電圧防止機能と過電流保護機能を備えたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図 過大回生電流に対するサージ電圧防止機能がない場合の回生電流が定格電流以下の場合と定格電流を超えた場合の動作波形を示した説明図 図10の回生電流が定格電流を超えた期間I及び期間Jの回路動作を示した説明図 過大回生電流に対するサージ電圧防止機能と回生過電流保護機能を備えたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図 図12の実施形態の動作波形を示した説明図 本発明による同期整流降圧コンバータを用いた多段コンバータ構成のスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図 転流素子にダイオードを用いた従来の降圧チョッパー回路を示した回路ブロック図 図15の動作波形を示した説明図 出力チョークコイルのコアにおけるB−H曲線を示したグラフ図 従来の同期整流降圧チョッパー回路を示した回路ブロック図 図18の動作波形を示した説明図
[スイッチング電源装置の構成]
図1は同期整流方式の降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置は、入力電源12の入力電圧を同期整流降圧チョッパー回路10により所望の出力電圧に変換し、電子機器等の負荷22に供給するものであり、特に、入出力電圧の高い同期整流降圧チョッパー回路10において、少ない部品点数でソフトスイッチング動作を実現し、高効率、低ノイズ、低コストといった課題を解決する。
(同期整流降圧チョッパー回路)
図1に示すように、同期整流降圧チョッパー回路10は、MOS−FETを用いた主スイッチング素子14、MOS−FETを用いた同期整流を行う転流素子16、出力チョークコイル18、出力コンデンサ20及びスイッチング制御回路24を備える。
同期整流降圧チョッパー回路10のパワー回路部は、入力電源12のプラス側の一端に主スイッチング素子14のドレイン端子Dが接続され、主スイッチング素子14の他端となるソース端子Sに転流素子16のドレイン端子Dと出力チョークコイル18の一端が接続されている。出力チョークコイル18の他端には出力コンデンサ20の一端が接続され、出力コンデンサ20の他端と転流素子16のソース端子Sと入力電源12のマイナス側の他端が接続される。
出力チョークコイル18のインダクタンスLは、出力電流Ioが所定の定格電流IoMAX以下ときに、スイッチングの1周期内において、出力チョークコイル18を流れるチョークコイル電流ILが正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されている。この詳細は後の説明で明らかにする。
また、主スイッチング素子14及び転流素子16は、MOS−FETの半導体素子構造に起因して、それぞれのソース・ドレイン間と並列に、寄生ダイオード60,64と寄生容量62,66を発生している。
スイッチング制御回路24は、所定のスイッチング周期で主スイッチング素子14および転流素子16を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするように制御する。
(スイッチング制御回路)
スイッチング制御回路24は、スイッチング周波数発生回路26、三角波発生回路28、PWM回路(パルス幅変調回路)32、フィードバック回路30、第1デッドタイム発生回路34、第2デッドタイム発生回路36で構成されている。
スイッチング周波数発生回路26は発振回路25を備え、所定のスイッチング周波数fswのクロック信号E1を出力する。
三角角波発生回路28は、MOS−FETを用いたスイッチング素子40、抵抗42とコンデンサ44を直列接続した充放電回路を備え、発振回路25のパルス信号E1のLレベルへの立下りでスイッチング素子40をオフし、抵抗42を介してコンデンサ44を充電して直線的に増加する信号電圧を生成し、続いて発振回路25のパルス信号E1のHレベルへの立上りでスイッチング素子40をオンしてコンデンサ44を放電リセットし、これにより発振回路25の発振周期で繰り返す三角波信号E2を生成する。
PWM回路32はフィードバック回路30から出力電圧Voに応じて変化するフィードバック信号E3と三角波発生回路28からの三角波信号E2を入力し、フィードバック信号E3の信号レベルに応じたオンデューティをもつPWM信号E4を出力し、主スイッチング素子14のオン、オフを制御する。
PWM回路32からのPWM信号E4は第1デッドタイム発生回路34を介して転流制御用インバータ38に入力され、転流制御用インバータ38で反転された転流制御信号E7により、主スイッチング素子14のオンオフ制御に対し相補的に転流素子16をオンオフ制御させる。
第1デッドタイム発生回路34は、抵抗50とコンデンサ52を直列接続した遅延回路であり、PWM信号E4を一定時間遅延させた遅延信号E6を転流制御用インバータ38に出力し、遅延信号E6が転流制御用インバータ38のスレッショルドレベル以下となった遅延後にHレベルとなる転流制御信号E7を出力することで、主スイッチング素子14のオフと転流素子16のオンの間に所定の第1テッドタイムを設ける。
第2デッドタイム発生回路36は、発振回路46とダイオード48を備え、発振回路25と発振回路46の周波数を同期させており、発振回路25のパルス信号E1が発生する直前に発振回路46からパルス信号E5を出力することで所定の第2デッドタイムを発生させ、転流素子16のオフと主スイッチング素子14のオンの間に第2デッドタイムを設ける。
(スイッチング電源装置の動作)
図2は図1について出力電流が零の場合の動作波形を示した説明図、図3は図1について出力電流が大きい場合の動作波形を示した説明図である。
ここで、図2及び図3は、その(a)〜(j)に、発振回路25のパルス信号E1、発振回路46のパルス信号E5、PWM制御回路32の入力する三角波信号E2とフィードバック信号E3、PWM回路32から出力するPWM信号E4、第1デッドタイム発生回路34の遅延信号E6、主スイッチング素子14のゲート・ソース間電圧VGS1、転流素子16のゲート・ソース間電圧VGS2、主スイッチング素子14のドレイン・ソース間電圧VDS1、転流素子16のドレイン・ソース間電圧VDS2及び出力チョークコイル18のチョークコイル電流ILを示している。また、図4は図1についてスイッチングの時刻t1〜t2となる1周期の回路動作をA〜Fの6期間に分けて示している。
図1に示した本実施形態のスイッチング電源装置は、出力電流Ioが零から所定の定格電流IoMAXの範囲において、主スイッチング素子14のオンデューティが出力電圧Voと入力電圧Vinの比(Vo/Vin)となるように動作する。また、出力電流Ioの平均値は、出力チョークコイル18を流れるチョークコイル電流ILの平均値となる。
(期間Aの動作)
出力電流Ioが零から定格電流IoMAXの範囲では、図2の期間Aに示すように、図2(f)のVGS1がHレベルにあることで主スイッチング素子14がオンしており、また図2(g)のVGS2がLレベルにあることで転流素子16がオフしており、図2(J)のチョークコイル電流ILがプラス方向を向いて増加している。
このとき図4(期間A)に矢印で示すように、入力電源12のプラス側から主スイッチング素子14、出力チョークコイル18、出力コンデンサ20及び入力電源12のマイナス側となる経路で電流が流れ、出力チョークコイル18に磁気的エネルギーが蓄積される。
期間Aの間に図2(c)に示す三角波信号E2がフィードバック信号E3のレベルに交差すると、図2(d)のPMW信号E4がHレベルからLレベルに立下り、図2(f)のVGS1がHレベルからLレベルとなり、期間Aの最後に示すように、主スイッチング素子14がオフする。
(期間Bの動作)
主スイッチング素子14がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第1デッドタイムとなる期間Bを持つ。このとき出力チョークコイル18はチョークコイル電流ILを流し続けようと動作するため、出力チョークコイル18のドットで示す側がプラス極性となり、反対側がマイナス極性となる。従って、図4(期間B)に矢印で示すように、出力チョークコイル18のドットで示すプラス側から出力コンデンサ20、転流素子16の寄生容量66及び出力チョークコイル18のマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れる。このため、第1デットタイムの期間Bで転流素子16の寄生容量66に蓄えられた電荷が引き抜かれる。
(期間Cの動作)
期間Bの第1デットタイムが過ぎて図2(g)のVGS2がLレベルからHレベルに立ち上がって転流素子16がオンするタイミングでは、転流素子16の寄生容量66の電荷が期間Bで引き抜かれているため、期間Cの最初で転流素子16はソフトスイッチング動作によりオンすることができる。
即ち、寄生容量66は放電状態にあることから、転流素子16のドレイン・ソース間電圧VDS2は零ボルトとなっており、この状態で転流素子16がオンするソフトスイッチング動作を行うことができる。
転流素子16がオンすると、図4(期間C)に示すように、出力チョークコイル18のドットで示すプラス側から出力コンデンサ20、転流素子16及び出力チョークコイル18のマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出によるチョークコイル電流ILが流れ、図2(j)に示すように、チョークコイル電流ILは直線的に減少する。
(期間Dの動作)
期間Cにおいて、主スイッチング素子14がオフし、転流素子16がオンしている状態で、出力チョークコイル18の電流が低下して零を過ぎると、電流方向がマイナス方向となる期間Dに入る。
このときには、図4(期間D)に示すように、出力コンデンサ20のプラス側から出力チョークコイル18、転流素子16及び出力コンデンサ20のマイナス側となる経路で出力チョークコイル18に磁気的エネルギーを蓄えるように電流が流れ、図2(j)に示すように、チョークコイル電流ILはマイナス方向に直線的に増加する。
期間Dの最後に近づくと、図2(b)に示す発振回路46のパルス信号E5により図2(g)のVGS2がHレベルからLレベルとなり、期間Dの最後に示すように、転流素子16がオフする。
(期間Eの動作)
転流素子16がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第2デッドタイムとなる期間Eを持つ。このとき出力チョークコイル18はチョークコイル電流ILを流し続けようと動作するため、出力チョークコイル18のドットの無い側がプラス極性となり、ドットで示す側がマイナス極性となる。
従って、図4(期間E)に矢印で示すように、出力チョークコイル18のプラス側から主スイッチング素子14の寄生容量62、入力電源12、出力コンデンサ20及び出力チョークコイル18のドットで示したマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れる。このため、第2デットタイムの期間Eで主スイッチング素子14の寄生容量62に蓄えられた電荷が回収される。
(期間Fの動作)
期間Eの第2デットタイムが過ぎて図2(f)のVGS1がLレベルからHレベルに立ち上がって主スイッチング素子14がオンするタイミングでは、主スイッチング素子14の寄生容量62の電荷が期間Eで回収されているため、期間Fの最初で主スイッチング素子14はソフトスイッチング動作によりオンすることができる。
即ち、寄生容量62は放電状態にあることから、主スイッチング素子14のドレイン・ソース間電圧VDS1は零ボルトとなっており、この状態で主スイッチング素子14をオンするソフトスイッチング動作を行うことができる。
主スイッチング素子14がオンすると、図4(期間F)に示すように、出力チョークコイル18のプラス側から主スイッチング素子14、入力電源12、出力コンデンサ20及び出力チョークコイル18のドットで示したマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れ、図2(j)の期間Fに示すように、チョークコイル電流ILはマイナス方向から零に向かって直線的に変化する。
なお、期間A〜Fの動作は図2の出力電流が零の場合の動作波形を例にとっているが、図3の出力電流が大きい場合の動作波形についても、チョークコイル電流ILの平均値がプラスになっている以外は、同様の動作となる。
(出力チョークコイルのインダクタンス)
図2乃至図4に示した期間A〜Fの動作を実現するために、出力チョークコイル18のインダクタンスLは、式(5.1)を満たすように設定される。
但し、
L:出力チョークコイルのインダクタンス
Vin:入力電圧
Vo:出力電圧
IoMAX:スイッチング電源装置の定格出力電流
fsw:スイッチング周波数
式(5.1)は、次の式(5.2)〜式(5.6)により導出される。
主スイッチング素子14がオンする時に、出力チョークコイル18の電流ILは、必ずマイナス方向を向いていなければならないことから、出力チョークコイル18の電流振幅(電流変化量)ΔILは必ず、電流零を跨ぐ設計としなければならない。ここから、出力チョークコイル18の電流変化量ΔILの最小値は、定格電流IoMAXの2倍となる。
これは電流振幅ΔILの平均値が出力電流Ioであり、電流振幅ΔILが定格電流IoMAXの2倍より大きい値とならないと、電流が零まで戻ってこないからである。したがって次の式(5.2)の関係が必要となる。
また、出力チョークコイル18の電流振幅ΔIL は、出力チョークコイル18に印加される電圧VL、印加時間Ton、インダクタンスLにより次の(5.3)式で表される。
また、出力チョークコイルに印加される電圧VLは、入力電圧Vinと出力電圧Voの差分であり、次の式(5.4)となる。

(5.4)
また、出力チョークコイルにVLが印加されている時間Tonは、主スイッチング素子14のオン時間であり、スイッチング周波数とデューティから求められ、次の式(5.5)となる。
更に、主スイッチング素子14のデューティdutyは、入力電圧Vinと出力電圧Voから次の式(5.6)として求められる。
このため式(5.6)のデューティdutyを式(5.5)に代入してオン時間Tonを求め、これを式(5.3)に代入し、また式(5.4)から求めた印加電圧VLを式(5.3)に代入して電流振幅ΔILを求め、これを式(5.2)に代入して整理することで、式(5.1)を満たすインダクタンスLを求めることができる。
(図1のスイッチング電源装置の有用性)
図1に示したスイッチング電源装置は、出力電流Ioが零から所定の定格電流IoMAxの範囲では、出力チョークコイル18の電流がマイナス方向を向いている状態で転流素子16をオフさせることで主スイッチング素子14の寄生容量の引く抜くことができるように出力チョークコイル18のインダクタンスLが設定されている。
また、主スイッチング素子14がオンする直前のタイミングでは、転流素子16の寄生ダイオードに電流が流れていないため、転流素子16の寄生ダイオードにリカバリー電流が流れることがない。
この動作を実現するために、通常の降圧チョッパー回路では用いられないような大きな電流振幅ΔILで出力チョークコイル18を動作させることになるため、コアロスの増加による損失の増大や実効電流の増加による電流通過経路の抵抗成分による損失の増大が発生する。
しかしながら、図1の実施形態に示すスイッチング電源装置は、同期整流、リカバリー動作の抑制、ソフトスイッチング動作が実現できるため、スイッチング電源装置全体としての見た場合の損失が低減できる。
また、サージ電圧が発生しないため、通常の同期整流やダイオード整流を用いた降圧チョッパー回路よりも耐圧の低いMOS−FET等の半導体素子(オン抵抗の小さい半導体素子)が使用可能となり、高効率化に寄与し、さらに、スイッチングノイズも低減できる。このような有用性は、リカバリー特性の良くない高耐圧の半導体素子を用いなければならないような高い入力電圧で用いられる降圧チョッパー回路で顕著となる。
また、本実施形態のスイッチング電源装置の出力チョークコイル18の電流と似たような電流が流れるスイッチング電源装置として、自励式のスイッチング電源装置がある。しかしながら、自励式のスイッチング電源装置は、出力チョークコイルの電流が零とプラスの間で電流を振幅させる臨界状態となるように制御されるため、入力電圧、出力電圧、出力電流の変化に対して、スイッチング周波数を可変させる必要があり、例えば、計測機器等に用いる場合は、計測誤差を引き起こす原因となる。
これに対し、本実施形態のスイッチング電源装置は、スイッチング周波数が他励式(固定周波数)で制御されているため、本実施形態のスイッチング電源装置を計測機器等に用いても、計測誤差等の悪影響を及ぼすことがない。
[過大出力電流に対しサージ電圧を防止する実施形態]
(スイッチング電源装置の構成)
図5は過大出力電流に対するサージ電圧防止機能を備えたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図である。
図5に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置は、入力電源12の入力電圧を同期整流降圧チョッパー回路10により所望の出力電圧に変換して負荷22に供給する。
同期整流降圧チョッパー回路10は、MOS−FETを用いた主スイッチング素子14、MOS−FETを用いた同期整流を行う転流素子16、出力チョークコイル18、出力コンデンサ20及びスイッチング制御回路24を備える。なお、主スイッチング素子14及び転流素子16のソース・ドレイン間と並列に発生する寄生ダイオードと寄生容量は省略している。
スイッチング制御回路24は、スイッチング周波数発生回路26、三角波発生回路28、PWM回路32、フィードバック回路30、第1デッドタイム発生回路34、第2デッドタイム発生回路36で構成されている。
これらの構成は図1の実施形態と同じであるが、本実施形態にあっては、極性検出回路70と主スイッチング素子オン保留制御回路74が付加される。
極性検出回路70は、出力チョークコイル18に結合した極性検出コイル72を備え、出力チョークコイル18に発生している電圧の極性を検出して極性検出信号E8を出力する。即ち、極性検出回路70は、出力チョークコイル18のドットで示す側にプラスの電圧が発生している場合にLレベルとなる極性検出信号E8を出力し、また、出力チョークコイル18のドットで示す側の反対側にプラスの電圧が発生している場合にHレベルとなる極性検出信号E8を出力する。
主スイッチング素子オン保留制御回路74は、極性検出回路70により出力チョークコイル18にドットで示す側にプラスの電圧が発生してLレベルとなる極性検出信号E8を出力しているときに、スイッチング制御回路24が出力するHレベルとなるPWM信号E4をLレベルに固定し、主スイッチング素子14のオンを保留してオフを継続するように制御する。
(サージ電圧防止機能がない場合の動作)
図5の実施形態のように、極性検出回路70と主スイッチング素子オン保留制御回路74を付加していない場合に、出力電流Ioが定格出力電流IoMAX以上に流れた場合の動作について、図6及び図7に基づいて説明する。
図6は過大出力電流に対するサージ電圧防止機能がない場合の動作波形を示した説明図であり、図2(a)〜(j)と同様に、図6(a)〜(j)に分けて示している。
(期間Aの動作)
図6(c)に示すように、負荷22が大電流を要求して出力電流Ioが定格出力電流IoMAX以上に流れたことに対しフィードバック信号E3の信号電圧が上昇し、三角波信号E2がフィードバック信号E3に交差するまでの期間が長くなるため、図6(d)のPMW信号がHレベルからLレベルに立下るまでの期間が長くなる。
このように負荷22に大電流が流れると、主スイッチング素子14のオンデューティが増加し、図6(j)の期間Aに示すように、チョークコイル電流ILが上昇する。
(期間Bの動作)
主スイッチング素子14がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第1デッドタイムとなる期間Bを持つことで、転流素子16の寄生容量66に蓄えられた電荷が引き抜かれる。
(期間Cの動作)
期間Bの第1デットタイムが過ぎて図6(g)のVGS2がLレベルからHレベルに立ち上がって転流素子16がオンするタイミングでは、転流素子16の寄生容量66の電荷が期間Bで引き抜かれているため、転流素子16はソフトスイッチング動作によりオンすることができる。転流素子16がオンしている期間Cでは、出力チョークコイル18がエネルギーを放出し、チョークコイル電流ILが低下する。
この場合、主スイッチング素子14がオフし、転流素子16がオンしている状態で、チョークコイル電流ILが低下してくるが、出力電流Ioが定格電流IoMAXよりも大きくなっている状態であるので、チョークコイル電流ILは零以下まで低下してこない。
この状態で期間Cの最後に近づくと、図6(b)に示す発振回路46のパルス信号E5により図6(g)のVGS2がHレベルからLレベルとなり、期間Cの最後に示すように、転流素子16がオフする。
(期間Gの動作)
転流素子16がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第2デッドタイムとなる期間Gを持つ。このとき出力電流Ioが定格電流IoMAXよりも大きくなっている状態であるので、チョークコイル電流ILは零以下まで低下しない。
このため図7(期間G)に矢印で示すように、出力チョークコイル18のドットで示すプラス側から出力コンデンサ20、転流素子16の寄生ダイオード64及び出力チョークコイル18のマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れることになる。
(期間Hの動作)
期間Gの第2デットタイムが過ぎて図6(f)のVGS1がLレベルからHレベルに立ち上がって主スイッチング素子14がオンする。しかし、主スイッチング素子14がオンした直後、転流素子16の寄生ダイオード64のリカバリー動作により、図7(期間H)に矢印で示すように、入力電源12のプラス側、主スイッチング素子14、転流素子16の寄生ダイオード64及び入力電源12のマイナス側となる経路で大きな貫通電流が流れ、配線による寄生インダクタンスにエネルギーが蓄えられ、この寄生インダクタンスに蓄えられたエネルギーが転流素子16に図6(i)のVSD2に示すようにサージ電圧Vsを発生させる。
このように図5で極性検出回路70と主スイッチング素子オン保留制御回路74を付加していない場合には、負荷が大電流を要求した場合、出力チョークコイル18の電流が直流重畳してしまう現象が発生し、転流素子16にサージ電圧が発生してしまうことになる。
(サージ電圧防止機能がある場合の動作)
図5の実施形態のように、極性検出回路70と主スイッチング素子オン保留制御回路74を付加した場合に、出力電流Ioが定格出力電流IoMAX以上に流れた場合の動作について、図8に基づいて説明する。
図8は過大出力電流に対するサージ電圧防止機能を設けた場合の動作波形を示した説明図であり、図8(a)〜(k)に分けて示しており、図6に対し、図8(f)に極性検出信号E8が追加されている。
(期間Aの動作)
図8(c)に示すように、負荷22が大電流を要求して出力電流Ioが定格出力電流IoMAX以上に流れたことに対しフィードバック信号E3の信号電圧が上昇し、三角波信号E2がフィードバック信号E3に交差するまでの期間が長くなるため、図8(d)のPMW信号がHレベルからLレベルに立下るまでの期間が長くなる。
このように負荷22に大電流が流れると、主スイッチング素子14のオンデューティが増加し、図8(k)の期間Aに示すように、チョークコイル電流ILが上昇する。
このとき、極性検出回路70から出力される極性検出信号E8はHレベルであるので、主スイッチング素子オン保留回路74は、主スイッチング素子14のオンを保留することは無く、PWM回路32からのPWM信号E4に同期して、主スイッチング素子14をオンオフさせる。
(期間Bの動作)
主スイッチング素子14がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第1デッドタイムとなる期間Bを持つことで、転流素子16の寄生容量66に蓄えられた電荷が引き抜かれる。
(期間Cの動作)
期間Bの第1デットタイムが過ぎて図8(h)のVGS2がLレベルからHレベルに立ち上がって転流素子16がオンするタイミングでは、転流素子16の寄生容量の電荷が期間Bで引き抜かれているため、転流素子16はソフトスイッチング動作によりオンすることができる。転流素子16がオンしている期間Cでは、出力チョークコイル18がエネルギーを放出し、チョークコイル電流ILが低下する。
この状態で、図8(b)に示す発振回路46のパルス信号E5により図8(h)のVGS2がHレベルからLレベルとなり、期間Cの最後に示すように、転流素子16がオフする。
(期間C1の動作)
転流素子16がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第2デッドタイムとなる期間C1を持つ。期間C1では、図7(期間G)と同様に、出力チョークコイル18のドットで示すプラス側から出力コンデンサ20、転流素子16の寄生ダイオード64及び出力チョークコイル18のマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れ、チョークコイル電流ILは低下し続ける。
(期間C2の動作)
期間C2では、図8(d)のPWM信号E4がHレベルとなって主スイッチング素子14をオンさせようとするが、このときは、出力チョークコイル18はエネルギーを放出している状態であるため、極性検出回路70からの極性検出信号E8はLレベルの状態を維持している。
このように極性検出信号E8がLレベルの状態であるとき、PWM信号E4が主スイッチング素子14をオンするためにHレベルとなっても、主スイッチング素子オン保留制御回路74のアンド回路76がLレベルの極性検出信号E8により禁止状態となってLレベル出力に固定されており、主スイッチング素子オン信号保留制御回路74は主スイッチング素子14のオンを保留してオフを継続させる。
従って、期間C1と同様に、転流素子16の寄生ダイオードに電流が流れることで、出力チョークコイル18が出力コンデンサ20及び負荷22に向かってエネルギーを放出し続け、チョークコイル電流ILが低下し続ける。
出力チョークコイル18がエネルギー放出を終えると、極性検出回路70からの極性検出信号がHレベルとなり、主スイッチング素子保留制御回路74に設けたアンド回路76の禁止状態が解除され、このときPWM信号E4はHレベルにあることから、主スイッチング素子14がオンする。
また、期間C2の最後では、チョークコイル電流ILが零になった後に主スイッチング素子14がオンする。従って、転流素子16の寄生ダイオードに流れる電流がゼロになった後に主スイッチング素子14がオンすることになる。このため転流素子16の寄生ダイオードにはリカバリー動作が発生しないため、図7(H)に示したような貫通電流が流れず、転流素子16にサージ電圧が発生することがない。
(図5のスイッチング電源装置の有用性)
図5に示したスイッチング電源装置は、極性検出回路70と主スイッチング素子オン保留制御回路74の機能により、定格電流IoMAXとなる最大出力電流値以上の出力電流Ioを流そうとした場合でも、転流素子16の寄生ダイオードに電流が流れている最中に主スイッチング素子14がオンすることがなくなるため、転流素子16にサージ電圧を発生させることがなく、転流素子16として使用するMOS−FET等の半導体素子に低耐圧で導通抵抗の低い素子を用いることができ、低ノイズで高効率のスイッチング電源装置を実現することができる。
[過電流保護機能を備えたスイッチング電源装置]
図9は過大出力電流に対するサージ電圧防止機能及び過電流保護機能を備えたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図である。
図9に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置は、図5に示したスイッチング電源装置に、出力電流制限回路として機能する最大デューティ制限回路78が付加される。
最大デューティ制限回路78は、インバータ80とアンド回路82を備え、インバータ80により発振回路25からのパルス信号E1を反転してアンド回路82の一方に入力し、アンド回路82の他方にはPWM回路32からのPWM信号E4を入力し、スイッチングの1周期内に、主スイッチング素子14が必ずオフする期間を設けるように制御する。
即ち、最大デューティ制限回路78は、発振回路25からのパルス信号E1がLレベルからHレベルに立ち上がったときに、主スイッチング素子14をオフするように制御し、これにより過大な出力電流が流れることを抑制する。
更に具体的に説明すると、図8の動作波形にあっては、フィードバック信号E3が三角波信号E2と交差している状態について説明したが、出力電流Ioの増加に伴いフィードバック信号E3が更に上昇すると、三角波信号E2と交差できない状態になり、主スイッチング素子14がオフできなくなってしまい、出力電流Ioの上昇が継続して過電流となってしまう。
そこで、図9に示すように、最大デューティ制限回路78を設けることで、主スイッチング素子14のオン期間の上限を決定することが可能となり、また、出力電流の電流上昇が主スイッチング素子14の最大デューティで制限されることになるため、スイッチング電源装置に過大な電流が流れることを抑制することができる。
[回生機能を備えたスイッチング電源装置]
図1に示したスイッチング電源装置は、出力側から入力側に電力を回生する機能を有する。回生動作は、スイッチング電源装置が出力している出力電圧設定値よりも高い電圧を出力側に印加されている場合や、出力側に大容量のコンデンサを取り付けた状態で、出力電圧設定値を急に下げる場合等に発生する。また、図1に示したスイッチング電源装置は、回生現象を利用して、双方向スイッチング電源装置を実現することが可能である。
(スイッチング電源装置の回生動作)
図1のスイッチング電源装置について、回生機能を実現するソフトスイッチング動作を説明する。
図10は回生電流が定格電流以下の場合とその後に定格電流を超えた場合の動作波形を示した説明図であり、図2(a)〜(j)と同様に、図10(a)〜(j)に分けて示している。
まず、回生電流が定格電流IoMAX以下の場合の動作を図10の期間A〜Eに分けて説明する。
スイッチング電源装置の出力に外部電圧が印加されると、回生電流が流れる。スイッチング電源装置は、出力電圧Voが自身の設定値になるように電流を回生する。即ち、スイッチング電源装置の出力端子に印加される外部電圧は、回生電流が流れることで電圧降下が発生し、スイッチング電源装置の出力端子に印加される電圧Voが設定値になる。回生電流が流れている状態では、出力チョークコイル18のチョークコイル電流ILの平均値がマイナスになる。
回生電流の大小によらず、スイッチング制御回路24により主スイッチング素子14のオンデューティを出力電圧Voと入力電圧Vinの比(Vo/Vin)となるように制御される。また、他励式(固定周波数方式)で制御されているため、主スイッチング素子14のオンタイミングが発振回路25を備えたスイッチング周波数発生回路26で生成される。
(期間Aの動作)
PWM信号E4がHレベルにあることで主スイッチング素子14がオンし、一方、転流素子16がオフしており、回生電流の大小によらず、出力チョークコイル18の電流がプラス方向を向いている。この状態で、図10(c)に示す三角波信号E2がフィードバック信号E3に交差すると、図10(d)のPMW信号がHレベルからLレベルに立下り、図10(f)のVGS1がHレベルからLレベルとなることで、期間Aの最後に示すように、主スイッチング素子14がオフする。
(期間Bの動作)
主スイッチング素子14がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第1デッドタイムとなる期間Bを持つことで、転流素子16の寄生容量66に蓄えられた電荷を回収する。
(期間Cの動作)
期間Bの第1デットタイムが過ぎて図10(g)のVGS2がLレベルからHレベルに立ち上がって転流素子16がオンするタイミングでは、転流素子16の寄生容量の電荷が期間Bで回収されているため、転流素子16はソフトスイッチング動作によりオンすることができる。
(期間Dの動作)
期間Cにおいて、主スイッチング素子14がオフし、転流素子16がオンしている状態で、出力チョークコイル18のチョークコイル電流ILが低下して零を過ぎると、電流方向がマイナス方向となる期間Dに入る。
期間Dの最後に近づくと、図10(b)に示す発振回路46のパルス信号E5により図10(g)のVGS2がHレベルからLレベルとなり、期間Dの最後に示すように、転流素子16がオフする。
(期間Eの動作)
転流素子16がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第2デッドタイムとなる期間Eを持つ。このとき出力チョークコイル18はチョークコイル電流ILを流し続けようと動作するため、出力チョークコイル18のドットの無い側がプラス極性となり、ドットで示す側がマイナス極性となる。
従って、出力チョークコイル18のプラス側から主スイッチング素子14の寄生容量62、入力電源12、出力コンデンサ20及び出力チョークコイル18のドットで示したマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れる。このため、第2デットタイムの期間Eで主スイッチング素子14の寄生容量62に蓄えられた電荷が回収される。
期間Eの第2デットタイムが過ぎて図10(f)のVGS1がLレベルからHレベルに立ち上がって主スイッチング素子14がオンするタイミングでは、主スイッチング素子14の寄生容量62の電荷が期間Eで回収されているため、主スイッチング素子14はソフトスイッチング動作によりオンすることができる。
(回生動作の有用性)
このように本実施形態のスイッチング電源装置では、回生動作中においても、回生電流が定格電流IoMAX以下であれば、即ち出力チョークコイル18のチョークコイル電流が零を跨いで変化すれば、主スイッチング素子14および転流素子16の寄生ダイオードにリカバリー電流が流れることが無いため、サージ電圧が発生しない。
また、デッドタイムの設定により主スイッチング素子14および転流素子16の寄生容量の引き抜きが行われるため、ソフトスイッチング動作が実現できる。これにより、高効率、低ノイズ、低コストの回生機能を備えたスイッチング電源装置及び双方向スイッチング電源装置を実現することができる。
[過大回生電流に対するサージ電圧防止機能を備えたスイッチング電源装置]
(サージ電圧防止機能がない場合の動作)
図1の実施形態のスイッチング電源装置の回生時において、定格電流IoMAX以上の回生電流を流そうとした場合にサージ電圧が発生する。この場合の動作を図10及び図11に基づいて説明する。なお、図11は図10の期間I,Jで流れる電流を示している。
(期間Fの動作)
図1のスイッチング電源装置の負荷側に外部電圧を印加し、回生電流を流している状態で、回生電流を増やす方向に印加電圧を上昇させたとすると、図10(c)に示すように、フィードバック信号E3の信号電圧が低下し、三角波信号E2がフィードバック信号E3に交差するまでの期間が短くなるため、これによりPWM信号E4がHレベルからLレベルになるまでの期間が短くなる。このように負荷側に外部電圧を印加すると主スイッチング素子14のオンデューティを狭くするようにスイッチング制御回路24が動作する。
(期間Iの動作)
主スイッチング素子14がオフした後、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第1デッドタイムとなる期間Iを持つ。このとき出力チョークコイル18はチョークコイル電流ILを流し続けようと動作するため、出力チョークコイル18のドットの無い側がプラス極性となり、ドットで示す側がマイナス極性となる。
従って、図11(期間I)に矢印で示すように、出力チョークコイル18のプラス側から主スイッチング素子14の寄生容量62、入力電源12、出力コンデンサ20及び出力チョークコイル18のドットで示したマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れる。
(期間Jの動作)
期間Iの第1デットタイムが過ぎて図10(g)のVGS2がLレベルからHレベルに立ち上がって転流素子16がオンする。しかし、転流素子16がオンした直後、期間Iで電流が流れていた主スイッチング素子14の寄生ダイオード60のリカバリー動作により、図11の(期間J)に矢印で示すように、入力電源12のプラス側、主スイッチング素子14の寄生ダイオード60、転流素子16及び入力電源12のマイナス側となる経路で大きな貫通電流が流れ、配線による寄生インダクタンスにエネルギーが蓄えられ、この寄生インダクタンスに蓄えられたエネルギーが転流素子16に図10(h)のVSD1に示すようにサージ電圧Vsを発生させる。
(スイッチング電源装置の構成)
図12は過大回生電流に対するサージ電圧防止機能を備えたスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図である。
図12に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置は、スイッチング電源装置が出力している出力電圧設定値よりも高い電圧を出力側に印加されている場合や、出力側に大容量のコンデンサを取り付けた状態で、出力電圧設定値を急に下げる場合等に、同期整流降圧チョッパー回路10の回生動作により出力側から入力側に電力を回生する機能を有する。
同期整流降圧チョッパー回路10は、MOS−FETを用いた主スイッチング素子14、MOS−FETを用いた同期整流を行う転流素子16、出力チョークコイル18、出力コンデンサ20及びスイッチング制御回路24を備える。なお、主スイッチング素子14及び転流素子16のソース・ドレイン間と並列に発生する寄生ダイオードと寄生容量は省略している。
スイッチング制御回路24は、スイッチング周波数発生回路26、三角波発生回路28、PWM回路32、フィードバック回路30、第1デッドタイム発生回路34、第2デッドタイム発生回路36で構成されている。
これらの構成は図1の実施形態と同じであるが、本実施形態にあっては、極性検出回路84と転流素子オン保留制御回路88が付加される。
極性検出回路84は、出力チョークコイル18に結合した極性検出コイル86を備え、出力チョークコイル18に発生している電圧の極性を検出して極性検出信号E9を出力する。即ち、極性検出回路84は、出力チョークコイル18にドットある方向にプラスの電圧が発生している場合にHレベルとなる極性検出信号E9を出力し、また、ドットが無い方向にプラスの電圧が発生している場合にLレベルとなる極性検出信号E9を出力する。これは図5の極性検出回路70の場合と逆になる。
転流素子オン信号保留制御回路88は、極性検出回路84により出力チョークコイル18にドットの無い方向にプラスの電圧が発生してLレベルとなる極性検出信号E9を出力しているときに、スイッチング制御回路24が出力する同期整流制御信号E7がHレベルになっても、転流素子14のオンを保留するように制御する。
図13は過大回生電流に対するサージ電圧防止機能を設けた場合の動作波形を示した説明図であり、図13(a)〜(k)に分けて示しており、図10に対し、図13(f)に極性検出信号E9が追加されている。
期間A〜Eの動作は、図10と同じになることから省略し、それ以降の期間F,F1,F2の動作を説明する。
(期間Fの動作)
図12のスイッチング電源装置の負荷側に外部電圧を印加し、回生電流を流している状態で、回生電流を増やす方向に印加電圧を上昇させたとすると、図13(c)に示すように、フィードバック信号E3の信号電圧が低下し、三角波信号E2がフィードバック信号E3に交差するまでの期間が短くなるため、これによりPWM信号E4がHレベルからLレベルになるまでの期間が短くなる。このように負荷側に外部電圧を印加すると主スイッチング素子14のオンデューティを狭くするようにスイッチング制御回路24が動作する。
(期間F1の動作)
期間F1は、主スイッチング素子14および転流素子16の両方がオフする第1デッドタイムであり、出力チョークコイル18はチョークコイル電流ILを流し続けようと動作するため、出力チョークコイル18のドットの無い側がプラス極性となり、ドットで示す側がマイナス極性となる。
従って、出力チョークコイル18のプラス側から主スイッチング素子14の寄生容量62、入力電源12、出力コンデンサ20及び出力チョークコイル18のドットで示したマイナス側となる経路で、出力チョークコイル18のエネルギー放出による電流が流れ、チョークコイル電流ILが上昇し続ける。
(期間F2の動作)
期間F2では、スイッチング制御回路24の遅延回路34からの遅延信号E6を転流制御用インバータ36に出力することでHレベルとなる転流制御信号E7が出力されるが、このとき、出力チョークコイル18がエネルギーを放出している状態であるため、極性検出回路84の極性検出信号E9はLレベルの状態を維持している。
このためスイッチング制御信号24がHレベルとなる転流制御信号E7を出力しても、極性検出回路84からのLレベルとなる極性検出信号E9により転流素子オン保留制御回路88のアンド回路90は禁止状態にあり、その出力はLレベルを維持しており、転流素子16のオンを保留する。
従って、期間F2は期間F1と同様に、転流素子16の寄生ダイオードに電流が流れることで、出力チョークコイル18がエネルギーを放出し続け、チョークコイル電流ILが零に向かって変化し続ける。
この状態で、出力チョークコイル18がエネルギー放出を終えると、極性検出回路84の極性検出信号E9がHレベルとなり、転流素子オン保留制御回路88のアンド回路90の禁止状態が解除され、このときHレベルにあるスイッチング制御回路24からの転流制御信号E7が転流素子16に出力され、転流素子16がオンする。
このため期間F2の最後では、出力チョークコイル18のチョークコイル電流ILが零になった後に、即ち主スイッチング素子14の寄生ダイオードに流れる電流が零になった後に転流素子16がオンすることになる。これにより主スイッチング素子14の寄生ダイオードのリカバリー動作が発生せず、図11(期間J)に示したような貫通電流が流れず、主スイッチング素子14にサージ電圧が発生することがない。
(回生電流の過電流保護機能)
図12のスイッチング電源装置は、極性検出回路84と転流素子オン保留制御回路88による図13の期間F2における転流素子14のオン保留制御で、これに続く期間D1のように、転流素子16のオン期間が長くなっても、第2デッドタイム発生回路36に設けた発振回路46からのパルス信号E5により転流素子16がオフとなるように制御され、このためスイッチング電源装置に過大な回生電流が流れることを抑制する過電流防止機能を実現できる。即ち、スイッチング電源装置は、回生動作を行うスイッチングの1周期内に転流素子16のオフ期間を設けるように制御することで、過大な回生電流が流れることを抑制する過電流防止機能を実現できる。
(図12のスイッチング電源装置の有用性)
図12のスイッチング電源装置は、極性検出回路84と転流素子オン保留制御回路88を付加したことにより、大きな回生電流が流れた場合でも、主スイッチング素子14の寄生ダイオードに電流が流れている最中に転流素子16がオンすることがなくなるため、主スイッチング素子14にサージ電圧を発生させることがなく、主スイッチング素子14に用いるMOS−FET等の半導体素子に低耐圧で導通抵抗の低い素子を用いることができ、低ノイズで高効率の回生機能を持ったスイッチング電源装置を実現することができる。
また、出力チョークコイル18の回生電流のピーク値は、転流素子16のオン時間で制限されてスイッチングの1周期以上にはならないため、過大な回生電流が流れることを抑制する機能である回生過電流保護機能を併せ持つことになる。
[交流入力のスイッチング電源装置]
(多段コンバータ構成)
図14は本発明による同期整流降圧チョッパー回路を用いた多段コンバータ構成のスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図である。
図14に示すように、交流の入力電圧を直流電圧に変換するスイッチング電源装置として、図1乃至図13の実施形態に示した同期整流降圧チョッパー回路10の前段に力率改善用の昇圧コンバータ回路94を設けて交流電源92からの交流電圧をダイオードブリッジ93で全波整流して入力し、また、同期整流降圧チョッパー回路10の後段に絶縁と電圧変換用のDC/DCコンバータ回路95を設けることによって、多段コンバータとして構成している。なお、昇圧コンバータ回路94、同期整流降圧チョッパー回路10及びDC/DCコンバータ回路95の制御回路は省略している。
力率改善用の昇圧コンバータ回路94は、入力チョークコイル96、MOS−FETを用いたスイッチング素子98、整流ダイオード100及び出力コンデンサ102で構成され、図示しない制御回路により全波整流した電圧と電流の位相が一致して力率1を保つようにスイッチング素子98のオンオフにより電流がスイッチング制御される。
同期整流降圧チョッパー回路10は、図14の交流の入力電圧を直流電圧に変換するスイッチング電源装置電圧の出力電圧を所定の設定電圧に安定化するために用いられる。
DC/DCコンバータ回路95は、電圧制御機能を持たず、入力された電圧を一定の比率で変換し出力する非安定コンバータである。本実施形態で、DC/DCコンバータ回路95は、MOS−FETを用いたスイッチング素子104,106,108,110で構成したブリッジ回路、絶縁トランス112、スイッチング素子114,116,118,120で構成したブリッジ回路及び出力コンデンサ122で構成し、約50%のデューティで相補的にオンオフを行う非安定コンバータ回路としている。約50%のデューティで相補的にオンオフを行う構成とすることで、電圧変換を高効率、低ノイズで行うことができる。
交流の入力電圧を直流電圧に変換するスイッチング電源装置では、入力電圧の上限が264Vに設定されているものが一般的であるため、初段の力率改善用の昇圧コンバータ回路94の出力電圧は380V程度に設定される。これは、実効電圧264Vの交流電圧のピーク電圧が372V(=264V×1.41)に対して、力率改善用の昇圧コンバータ回路94の出力電圧は、入力電圧の上限である372Vよりも高く設定される必要があるからである。
従って、力率改善用の昇圧コンバータ回路94の後段に接続される同期整流降圧チョッパー回路10は、DC380Vが入力されることになる。同期整流降圧チョッパー回路10では、DC380Vを降圧した電圧を作り、最終段のDC/DCコンバータ回路95に出力する。
(交流入力のスイッチング電源装置の有用性)
図12と同様な多段コンバータ構成をとる従来の交流入力のスイッチング電源装置では、中段の降圧チョッパー回路に、DC380Vといった高い電圧が入力されるため、転流素子16として高耐圧のMOS−FETの使用が考えられるが、その寄生ダイオードのリカバリー特性が著しく悪いため使用することができず、リカバリー特性に優れたショットキーダイオードが用いられており、かなり高効率なスイッチング電源装置を得ることができるが、転流素子のサージが発生するため、ノイズが大きい問題を持っていた。
これに対し図14のスイッチング電源装置にあっては、中段の降圧チョッパー回路を、図1乃至図13の実施形態で説明した同期整流降圧チョッパー回路10とすることで、さらに高効率で低ノイズなスイッチング電源装置を得ることができる。
[本発明の変形例]
本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:同期整流降圧チョッパー回路
12:入力電源
14:主スイッチング素子
16:転流素子
18:出力チョークコイル
20:出力コンデンサ
22:負荷
24:スイッチング制御回路
25,46:発振回路
26:スイッチング周波数発生回路
28:三角波発生回路
30:フィードバック回路
32:PWM回路
34:第1デッドタイム発生回路
36:第2デッドタイム発生回路
38:転流制御用インバータ
60,64:寄生ダイオード
62,66:寄生容量
70,84:極性検出回路
74:主スイッチング素子オン保留制御回路
78:最大デューティ制限回路
88:転流素子オン保留制御回路
94:昇圧コンバータ回路
95:DC/DCコンバータ回路

Claims (4)

  1. 入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、
    前記主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、
    前記出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、
    前記出力コンデンサの他端と前記転流素子の他端と前記入力電源の他端が接続され
    スイッチング制御回路により、前記主スイッチング素子および前記転流素子のオン、オフが制御される構成を持つ他励式の同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置であって
    前記出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が定格値以下ときにスイッチングの1周期内において、前記出力チョークコイルを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、
    前記スイッチング制御回路は、スイッチング周波数発生回路を備え、前記スイッチング周波数発生回路が出力する所定の固定周波数に同期して、前記主スイッチング素子および前記転流素子をデッドタイムを設けて相補的にオン、オフするように制御するものであり、更に
    前記出力チョークコイルの極性を検出して出力する極性検出回路と、
    前記極性検出回路により前記出力チョークコイルの他端にプラス極性の電圧が発生している期間を検出しているときには、前記スイッチング制御回路が出力する前記主スイッチング素子のオン信号を保留してオフを継続するように制御することで、前記転流素子のサージ電圧の発生を抑制する主スイッチング素子オン保留制御回路と、
    備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 請求項記載のスイッチング電源装置に於いて
    前記スイッチング制御回路は、更に、スイッチング1周期内に前記主スイッチング素子のオフ期間を設けるように制御し、
    前記主スイッチング素子のオン期間の上限を決定することで最大出力電流を制限する電流制限回路を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置
  3. 入力電源の一端に主スイッチング素子の一端が接続され、
    前記主スイッチング素子の他端に転流素子の一端と出力チョークコイルの一端が接続され、
    前記出力チョークコイルの他端に出力コンデンサの一端が接続され、
    前記出力コンデンサの他端と前記転流素子の他端と前記入力電源の他端が接続され
    スイッチング制御回路により、前記主スイッチング素子および前記転流素子のオン、オフが制御される構成を持つ回生機能を備えた同期整流降圧チョッパー回路を用いたスイッチング電源装置であって
    前記出力チョークコイルのインダクタンスは、出力電流が定格値以下ときにスイッチングの1周期内において、前記出力チョークコイルを流れる電流が正方向と負方向の双方に流れるような所定の値に設定されており、
    前記スイッチング制御回路は、スイッチング周波数発生回路を備え、前記スイッチング周波数発生回路が出力する所定の固定周波数に同期して、前記主スイッチング素子および前記転流素子をデッドタイムを設けて相補的にオン、オフすると共に、前記スイッチングの1周期内に前記転流素子のオフ期間を設けるように制御するものであり、更に
    前記出力チョークコイルの極性を検出して出力する極性検出回路と、
    前記極性検出回路により前記出力チョークコイルの一端にプラス極性の電圧が発生している期間を検出しているときには、前記スイッチング制御回路が出力する前記転流素子のオン信号を保留してオフを継続するように制御することで、前記主スイッチング素子のサージ電圧の発生を抑制する転流素子オン信号保留制御回路と、
    備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 請求項1乃至の何れかに記載のスイッチング電源装置に於いて、
    前記同期整流降圧チョッパー回路の入力段に、入力した交流電圧を直流電圧に変換して出力する力率改善機能を備えた昇圧コンバータ回路を直列に接続し、
    前記同期整流降圧チョッパー回路の出力段に、絶縁と電圧変換を行う非安定コンバータ回路を直列に接続したことを特徴とするスイッチング電源装置
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