JP6253118B2 - 導電性材料の異常を検出するための微分センサ、検査システム、及びその方法 - Google Patents

導電性材料の異常を検出するための微分センサ、検査システム、及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電性材料の異常を検出するための微分センサ、検査システム、及びその方法に関する。
材料の異常の非破壊的検出は、現在では極めて重要なものである。異常は、例えば、亀裂、不純物、又は他の何らかの材料不均質性(例えば、導電性の局所的な不均一性)のような欠陥とすることができる。高い荷重−質量比を有する材料が極めて必要とされることにより、特に高品質の材料が要求される。生成される各品目の品質を低コストで決定するために、欠陥の検出及び位置特定並びに材料パラメータの決定のための非破壊的方法が益々使用されてきている。金属材料は産業上の特別な役割を果たすので、導電性材料の非破壊的調査は、研究、開発、及び応用の課題である。
非破壊的材料試験(非破壊試験、NDT)において、今日では、試験片のタイプ、並びに調査中の求められる材料特性に応じて、様々な方法が使用される。論文「From Fifteen to Two Hundred NDT Methods in 50 years」by T. Aastroem in: 17th World Conference on Non−destructive Testing(2008年)によれば、非破壊材料試験について200を超える方法が、従来技術から公知である。
特に、電磁法は、導電性材料の異常を検出するのに良好であることが立証されている。しかしながら、利用可能な方法の一部は、解像度、浸透深さ及び完了時間又は試験速度の点で制限がある。しかしながら、このために欠陥を識別する確率も更に増大するはずである。
様々なサイズのセンサアレイ状態でのセンサの配列は、対応するアルゴリズムの助けによって欠陥を再構成することを可能にする。しかしながら、このような配列は、センサがコンパクトな構成であることを前提としている。
渦電流試験(ECT)は、多くの応用分野での導電性材料の検査において、例えば、金属生成及び金属加工産業用の半製品の自動非破壊試験において、陸上車及び航空機もしくはプラント建設の安全に関連し且つ機能的に重要な構成要素に試験を実施するのに良好であることが立証されている。
コイルにより構成された従来の渦電流センサは、1又はそれ以上の界磁コイル(すなわち、励磁コイル)を含み、該界磁コイルは、試験を実施するために交流電圧源に接続されて交流電磁場(一次磁場)を発生することができ、試験中、この磁場は、供試材料内に浸透し、反誘導により供試材料の表面付近に実質的に層状に渦電流を発生させ、該渦電流は、渦電流プローブの1又はそれ以上の測定コイル(すなわち、受信コイル)に対して遡及的効果を有する。試験される領域の欠陥(例えば、亀裂、不純物、又は他の何らかの材料不均質性)は、供試材料において渦電流の伝播を変動させ、その結果渦電流強度が変化し、これにより測定しているコイルに対して遡及的に作用する二次磁場の強度を変化させる。これにより測定コイルにおいて引き起こされる電気的特性の変化(例えば、インピーダンス)は、電圧変化の形式で電気的測定信号を生じ、この信号は、評価デバイスを用いて欠陥の識別及び特性化のため評価することができる。渦電流センサはまた、欠陥の無い材料に対しても、検査又は測定の目的で、例えば、導電率又は透磁率の測定の際に用いることができる。
渦電流試験は、高感度及び高空間解像度で表面付近の欠陥を検査することができる。詳細には、論文「Application of Motion Induced Remote−Field Eddy current Effect to Online Inspection and Quality Examination of Rolling Metallic Strips」by Sun, Y., Udpa, S., Lord, W., Udpa, L. and Ouyang, T. in: AIP Conf. Proc. 557 (2001) pages 1541−1548に記載された、「運動誘起型遠隔磁場渦電流試験」と呼ばれる試験を適用することにより、高試験速度で高空間解像度が示される。
例えば、論文「Electromagnetic Imaging Using Probe Arrays」 by: Mook, G., Michel, F. and Simonin, J. in: Strojniski vestnik − Journal of Mechanical Engineering 57 (2011) 3, pages 227−236に記載されたイメージング法は、調査中の材料の異常に対して高感度であることを示す。
試験片の材料内に浸透する一次磁場を生成するために交番磁場を使用することには、調査中の材料への浸透深さが周波数により制限されるという欠点がある。従って、より深部にある異常及びスリット様異常の深さは、一般に、浸透深さの3倍を超える場合には十分に良好に判定することができない(論文「Deep Penetrating Eddy Currents and Probes」 by Mook, G., Hesse, O. & Uchanin, V. in: 9th European Conference on Non−Destructive Testing(2006)を参照)。しかしながら、浸透深さにほぼ相当する深さにある異常であっても、このタイプのセンサシステムにおいて問題が生じる可能性があることが観測されている。浸透深さが周波数に依存する場合、使用されるセンサシステムのこれに対応した空間解像度がある。深部にある異常を検出することを意図する場合には、より低い周波数が必要とされる。従って、より低い試験速度しか実施可能ではなく、その結果、本センサシステムによる物体の調査の通し時間が増大する。
欠陥を検出する方法及びセンサが記載された多くの文献があり、センサと調査中の材料との間の相対移動が達成されている。
論文「A new NDT method based on permanent magnet(永久磁石)ic field perturbation」 by Sun, Y., Kang, Y. and Quio, C. in: NDT & E International 44 (2011) pages 1 − 7には、漏れ磁束試験による強磁性材料の非破壊検査法が記載されている。試験されることになる構成要素の面に対して垂直に整列された永久磁石の周りには、受信コイルが巻かれている。これにより、試験片の表面に沿って当該表面から規定の距離において垂直に整列した磁石を移動させたときに、PMFP効果(永久磁場摂動効果)と呼ばれるものが観測可能となる。この方法は、強磁性材料における配向の異なる欠陥を十分な感度で検出可能にすることを目的としている。
米国特許第7,023,205号明細書は、導電性障壁を通って導電性構成要素を検出できる渦電流センサを記載している。センサは、周囲がコイルで巻かれた永久磁石を備える。渦電流センサは、回転構成要素を有するタービン又は他の何れかの機械のハウジングの外部に装着され、ハウジングを通ってハウジングの内側に沿って移動する導電性構成要素(例えば、タービンブレード)の特性を測定することができる。
国際公開第00/58695号は、金属物体に作用する力が決定付けられる金属物体パラメータを測定する方法を提示している。金属物体は、この事例では、有限寸法を有する流体金属と固体金属の両方を意味するものと理解される。
米国特許第6,002,251号明細書は、渦電流センサの助けによって「遠隔磁場」を測定するセンサ構成を提示しており、励磁コイル及び受信コイルの局所的分離並びに励磁システムの磁気シールドが達成されている。
国際公開第2007/053519号は、磁石が試験物体に対して移動したときに該磁石に作用する抗力の助けによる欠陥検出を記載している。
最近では、用語「Lorentz force eddy current testing(ローレンツ力渦電流試験)」(LET)で知られる新規の非接触型非破壊材料試験法がIlmenau工科大学にて開発された。基本原理は、例えば、論文「Eddy current Testing of Metallic Sheets with Defects Using Force Measurements」 by Brauer, H., Ziolkowski, M. in: Serbian Journal of Electrical Engineering 2008, 5, pages 11 − 20に記載されている。金属試験片及び永久磁石が相互に関連して相対運動するようになっている場合、試験片に渦電流が誘導される結果、磁石システムに対応する反力を生じさせるローレンツ力が発生する。例えば、亀裂又は他の何れかの欠陥によって引き起こされる試験片の材料の導電率の不均質性は、ローレンツ力の変化の形で表され、これは、磁石システムの力センサの助けにより検出することができる。ローレンツ力渦電流試験は、磁石システムに作用するローレンツ力の測定値に基づいてより深部にある欠陥を検出することを可能にする。
独国特許出願公開第10 2011 056 650号明細書は、ローレンツ力渦電流試験に基づく材料の導電率を求める方法及び装置を記載している。これは、ローレンツ力が異なる方向の複数の力の作用を含むことを利用している。異なる方向で作用する第1の力作用及び第2の力作用が測定され、商を形成することにより関連する値が計算される。本方法はまた、材料の不均質性を特定する目的で使用することができる。
非破壊材料試験用に多様な既存のセンサシステムがあるにもかかわらず、高感度に異常を検出できるようにするセンサ及びセンサシステムに対する要求が依然としてある。特に、調査中の材料の深部に位置する異常を高試験速度で検出することには、十分には解決されていない問題が引き続き存在する。
米国特許第7,023,205号明細書 国際公開第00/58695号 米国特許第6,002,251号明細書 国際公開第2007/053519号 独国特許出願公開第10 2011 056 650号
"Application of Motion Induced Remote-Field Eddy Current Effect to Online Inspection and Quality Examination of Rolling Metallic Strips"by Sun,Y.,Udpa,S.,Lord,W.,Udpa,L. and Ouyang,T. in: AIP Conf. Proc. 557 (2001) pages 1541-1548 "Electromagnetic Imaging Using Probe Arrays"by: Mook,G.,Michel,F. and Simonin,J. in: Strojniski vestnik - Journal of Mechanical Engineering 57 (2011) 3,pages 227-236 "Deep Penetrating Eddy Currents and Probes"by Mook,G.,Hesse,O. & Uchanin,V. in: 9th European Conference on Non-Destructive Testing,2006 "A new NDT method based on permanent magnetic field perturbation"by Sun,Y.,Kang,Y. and Quio,C. in: NDT & E International 44 (2011) pages 1 - 7 "Eddy Current Testing of Metallic Sheets with Defects Using Force Measurements"by Brauer,H.,Ziolkowski,M. in: Serbian Journal of Electrical Engineering 2008,5,pages 11 - 20
本発明によって対処される課題は、高試験速度でも高感度及び低誤検出率で異常を検出可能な導電性材料の異常を検出する微分センサ、検査システム、及び方法を提供することであり、また、調査中の材料のより深部にある異常の検出を達成することを可能にする。
この問題及び他の問題を解決するために、請求項1に記載の特徴を備えた微分センサが提供される。更に、請求項6に記載の特徴を備えた検査システムが提供される。問題はまた、請求項13の特徴を備えた導電性材料の異常を検出する方法によって解決され、センサ及び/又は検査システムを用いて実施することができる。
有利な発展形態は、従属請求項に記載される。請求項の全ての表現は、引用によって本明細書の内容に組み込まれる。
1つの態様によれば、請求項に記載される発明は、導電性材料の異常を検出するための微分センサを提供する。試験されることになる材料に渦電流を発生させる目的で、センサは、(少なくとも1つの)永久磁石を含む。交流電流で動作する励磁コイルの代わりに永久磁石が使用される場合には、材料中の(一次)磁場の浸透深さが増大することができる。このことは、材料の表面下のより深い位置にある異常をも検出することを可能にする。
センサ信号の発生において、センサは、永久磁石の周りに延び且つ第1のコイル軸を定める1又はそれ以上の第1の巻線を備えた第1のコイルと、永久磁石の周りに延び且つ第2のコイル軸を定める1又はそれ以上の第2の巻線を備えた第2のコイルと、を有する。従って、コイルは、互いに対して平行ではなく互いに対して有限の角度で位置するコイル軸を有する。用語「コイル軸」は、本明細書では、巻線が辿る経路により定められる巻線平面に実質的に垂直な方向を指す。コイルの向きはまた、それぞれのコイル軸に垂直で且つ同様に互いに交差するコイル平面により定めることができる。
誘導渦電流により引き起こされる二次磁場は、永久磁石により提供される一次磁場と相互作用する。よって、相対移動の間に、一次磁場により影響を受けた領域を異常が通過している場合には、この異常により二次磁場が変動を生じ、関連する磁束の変化によって(少なくとも)2つのコイルの各々において電圧が誘導される。
この文脈における用語「微分センサ」は、巻線又はコイルにおいて誘導される電圧を検知することにより磁束Φの経時的変化を検知するセンサの能力を記述するものである。この経時的変化は、微分dΦ/dtにより記述することができるので、このセンサは、「微分センサ」と呼ばれる。「微分」センサが公知の渦電流差動プローブと区別される手法の1つは、渦電流差動プローブの場合、差動信号を得るために軸方向に平行なコイルが互いにペアで異なる接続方式(例えば、反対の巻線方向で)で接続されているのに対して、「微分センサ」のコイルは、異なる接続方式で互いに接続されておらず、互いに独立した信号を発生し、また、互いに独立して評価できることである。
少なくとも2つの異なるコイル(第1のコイル及び第2のコイル)が設けられ、そのコイル軸は、互いに平行に延びておらず、互いに交差して整列されるので、磁束の経時的変化は、複数の空間方向に対して別個に検知することができる。非平行コイル軸を有する2つ(又はそれ以上)のコイルを設けることにより、結果として、複数の空間方向における磁束変化の成分を相互に独立して検知することが可能となる。この機能により、センサはまた「多成分センサ」とも呼ばれ、用語「成分」は、本明細書では、異なる空間方向の磁束変化の成分に関係している。
このような多成分センサは、磁束の変化を複数の空間方向において同時に検知することができるので、1つのコイルのみを備えた対応するセンサと比べて誤った測定値となる確率を低減できることが分かっている。そのため、センサ信号は、例えば、亀裂又はボイドなどの「真の」欠陥と、例えば、コイルのうちの1つにおける磁束の有意な変化のみを発生させるような擬似欠陥とを区別するための基礎として用いることができる。
磁束の変化の多次元検知には2つのコイルで十分とすることができるが、第3のコイルが設けられる好ましい実施形態の場合、永久磁石の周りに延びて第3のコイル軸を定める1又はそれ以上の第3の巻線を有し、該第3のコイル軸は、第1のコイル軸及び第2のコイル軸に交差して延びる。その結果、異なる空間方向又は成分への磁束の経時的変化の更に正確な分析が可能となる。センサは、正確には3つの非同軸コイルを有するのが好ましい。
好ましい実施形態において、コイルのコイル軸は、互いに垂直に交互に配向され、これにより、磁束の全体の変化をデカルト座標系の3方向の成分に分離することが可能となる。このことは、評価を大幅に簡素化する効果がある。また、コイル軸が互いに対して異なる角度(例えば、60°の角度、又は30°の角度、又は同様のもの)を有するように、第1のコイル、第2のコイル、及び存在する場合には第3のコイルを互いに対して配向することも実施可能となる。
一般に、第1のコイル、第2のコイル、及び/又は第3のコイルが永久磁石に固定される実施形態が好都合である。永久磁石とコイルとの間の機械的に固定された接続は、永久磁石とコイルとの間で相対移動がないことを確実にする作用があり、その結果、永久磁石の一次磁場は、作動中にコイルに電圧を誘導することができず、そのためコイルに誘導される電圧の全てが、完全に材料中の誘導渦電流によって誘導される二次磁場に起因するものとなる。しかしながら、コイルのうちの1又はそれ以上は、永久磁石に直接固定しないが、永久磁石に機械的に固定される方式で結合されるのが好ましいセンサの別の構成要素に固定することも可能である。
永久磁石へのコイルの固定はまた、特に小さな空間的寸法を備えてこれに対応して小さな設置スペースしか必要としない小型のセンサを構成することが可能となる。この構成はまた、永久磁石及びコイルは別にして、追加の電気/磁気構成要素を必要としないので、低価格である。また、この小型の構成により、このようなセンサは、例えば、試験されることになる材料の比較的広範囲の領域を同時に検知することを可能にするために、センサアレイの形態で、すなわち、1次元又は2次元配列で互いに比較的近接した複数のセンサを有するセンサシステムで使用するのが特に好適になる。一部の実施形態の場合には、複数の微分センサは、1次元又は2次元センサアレイを形成する。
本発明による微分センサを上述のローレンツ力渦電流試験用のセンサと比較した場合、本発明による微分センサは、磁束の変化を検出するのに対して、ローレンツ力渦電流試験の場合、磁石システムに作用する力の絶対値が対応する力センサにより記録されて評価されることが分かる。しかしながら、機械的力測定システムは、力測定においてシステムにおける機械的変化が生じなければならないことに起因して、測定条件のために比較的限定された動特性しか有さないが、本発明による誘導型センサの場合には、測定動特性に対してこうした制限は存在しない。そのため、ローレンツ力渦電流試験と比べて、高試験速度での測定が実施可能である。
ローレンツ力渦電流試験の場合に測定に使用されるローレンツ力の変化は、磁束の変化に直接相関付けることができることは理論的に示すことができ、よって、ローレンツ力渦電流試験の信号評価に関して得られた知見は、請求項に記載される本発明による微分センサを用いた試験においても用いることができる。
一部の実施形態の場合には、微分センサに加えて、力センサが設けられ、力センサを用いて複数の空間方向において微分センサに作用するローレンツ力を検知できるように微分センサに機械的に結合される。結果として、組み合わせセンサ又はセンサ結合体が得られる。このような力ピックアップへの結合は、2つの異なる方法を同時に実施するのを可能にし、すなわち、複数の空間方向において検知される磁束の変化(dΦ/dt)により、微分センサの助けによって検知されることになる欠陥に対する1つの検査方法が可能となり、また同時に、ローレンツ力成分の好都合な相関付けにより同じ試験体積に対して測定法において異なる空間方向で検知されることになる導電率について実施可能となる。
本明細書で記載されるタイプの微分センサは、例えば、上述の独国特許出願公開第10 2011 056 650号(特許文献5)による、材料の導電率を決定する方法及び装置と組み合わせて用いることができ、この特許の開示内容は、この程度まで引用により本明細書の内容を形成する。
本発明はまた、上述のタイプの少なくとも1つの微分センサを有する、導電性材料における異常を検出する検査システムに関する。試験動作において、センサは、評価デバイスに接続され、該評価デバイスは、少なくとも2つのコイルの巻線に誘導される電圧又はそこから生成された信号を各コイルについて別個に検知し、これらを少なくとも1つの評価方法を適用することにより相関付けるように構成されている。
例えば、評価デバイスは、欠陥に特有の電圧変化が第1のコイル及び第2のコイルの両方で誘導された場合にのみ、欠陥を示す欠陥信号又はこれに基づく欠陥通知を発生させるように設計することができる。これにより、誤検出率を低減することが可能になる。
微分センサに機械的に結合される上述のタイプの多次元作用の力センサも設けられる場合には、複数の空間方向に対する力センサの信号の評価を行う評価デバイスが設けられる。
本発明はまた、導電性材料の異常を検出するための方法に関し、ここでは微分センサ又はこのようなセンサを備えた検査システムが使用される。この場合、(少なくとも1つの)微分センサは、永久磁石によって発生する磁場が試験物体内に浸透深さまで浸透することができるように、導電性材料の試験物体の表面近傍に配置される。移動方向に平行な微分センサと試験物体との間の相対移動が発生する。このことは、静止状態のセンサに対して試験物体を移動させること、又は静止状態の試験物体に対してセンサを移動させること、或いは試験物体とセンサの移動の組み合わせによって実施することができる。この場合、センサと試験片の表面との間の距離はできる限り一定にすべきである。相対移動は、磁場が作用する領域において材料内に渦電流を、すなわち、微分センサのコイルに作用する渦電流の二次磁場を発生させる効果を有する。微分センサのコイルの巻線に誘導される電圧又はそこから生じる信号は、各コイルに対して別個に検知されて、少なくとも1つの評価方法を適用することにより評価され、これにより導電性材料の異常を検出することができる。
これら及び他の特徴は、請求項からだけではなく、本明細書及び図面からも明らかになり、個々の特徴は、本発明の実施形態及び他の分野において何れの場合にもこれらの特徴単独で又は部分的組み合わせの形態で、複数で実現することができ、有利且つ本質的に保護可能な実施形態を構成することができる。本発明の例示的な実施形態を図面において例示し、下記でより詳細に説明する。
本発明の1つの実施形態による、試験動作中の微分センサを有する検査システムの1つの実施形態を示す図である。 3次元で動作する微分センサの1つの実施形態の概略図である。 2次元で動作する微分センサの1つの実施形態の概略図である。 欠陥なし(実線)と欠陥あり(破線)の従来のローレンツ力渦電流試験の信号測定において、材料の移動方向の力信号を示す概略図である。 欠陥なし(実線)と欠陥あり(破線)の従来のローレンツ力渦電流試験の信号測定において、引き上げ方向の力信号を示す概略図である。 本発明の1つの実施形態による、微分センサの場合の誘導電圧信号であり、x方向(移動方向)のコイル軸を有するコイルの信号を示す図である。 本発明の1つの実施形態による、微分センサの場合の誘導電圧信号であり、z方向(引き上げ方向)のコイル軸を有するコイルの信号を示す図である。 ローレンツ力渦電流試験と微分渦電流試験を組み合わせるよう構成された検査システムの概略図である。 同一の複数の微分センサを有する2次元センサアレイを示す図である。 距離補償の目的で試験物体から異なる検査距離に配置された2つの微分センサを有するセンサシステムを備えた検査システムを示す図である。
概略図を示す図1は、表面OB領域の少なくとも一部又は可能であれば全体が導電性材料からなる試験物体OBJの異常を検出する方法を実行する際の試験動作中の本発明の1つの実施形態による微分センサを備えた検査システムの1つの実施形態を示している。
この検査及び測定装置の場合、試験物体がX方向の移動方向Rにおいて速度vにて相対移動している間、検査システムは、空間的に固定のデカルト座標系KSに対しては静止している。試験物体、例えば、鋼鉄、アルミニウム、又は他の何れかの強磁性もしくは非強磁性金属のプレート又はストリップは、この実施例の場合、試験物体の表面OBまでは延びずに一定深さの位置にある隠れた欠陥D1と、表面OBまで到達しているボイドの形態の表面付近の欠陥D2とを含む。
検査システムSYSは、評価デバイスAに接続された微分センサSENS1を有する。センサSENS1は、この実施例の場合では、希土類磁石の立方体片である永久磁石PMを有する。検査を実行するために、永久磁石は、試験物体の近傍に位置して、磁気軸、すなわち、磁北極Nと磁南極Sとの間をつなぐ線が試験物体の面OBにできる限り垂直であるような向きにされる。
センサは、永久磁石の周りに延び且つ(巻線に垂直に配向された)第1のコイル軸を定める1又はそれ以上の第1の巻線を備えた第1のコイルS1を有し、この実施例の場合、第1のコイル軸は、永久磁石の磁気軸に平行又はz方向に平行に延びている。また、永久磁石の周りに延び且つ第1のコイル軸に垂直に延びて正確にx方向にある第2のコイル軸を定める1又はそれ以上の第2の巻線を備えた第2のコイルS2が設けられ、該第2のコイル軸は、検査中は移動方向Rにできる限り平行に配向される。加えて同様に、永久磁石の周りに延び且つ第3のコイル軸を定める1又はそれ以上の巻線を有する第3のコイルS3が設けられ、該第3のコイル軸は、第1及び第2のコイル軸に垂直に延び、場合によってはy方向に平行である。
従って、3つのコイル軸又はそれぞれのコイル軸に垂直に延びるコイル平面は、互いに交互に垂直に延びる。この実施例の場合、コイルは、絶縁線で巻かれ、互いに電気的に絶縁される。コイルは、例えば、接着により永久磁石に固定され、磁石に対する相対移動が実施可能ではないようになる。永久磁石及びコイルを含む装置は、非導電性非着磁性のポリマー化合物でキャストすることができ、これらは簡単にするために図示されていない。コイルは各々、評価デバイスAに互いに別個に接続され、コイルの各々には固有の入力チャンネルが割り当てられている。
検査システムは、個々のコイルの巻線において誘導される電圧は、評価デバイスによって検知されて評価されるという点で、コイルによって検知される領域の磁束Φの経時的変化を検出することができる。磁束の経時的変化は、デカルト座標系の3つの空間方向に対して別個に検知することができる。z方向の磁束変化の成分は、第1のコイルS1によって検知され、これに応じて電圧Uzが誘導される。x方向すなわち、試験物体の移動方向Rに略平行な磁束変化の成分は、第2のコイルS2において対応する電圧Uxを発生させる。上記2つの成分に垂直な成分は、y方向に平行に、すなわち、移動方向に横断して配向され、第3のコイルS3において対応する電圧Uyを発生させる。個々の電圧は、評価デバイスにおいて個別に検知され、次いで、異なる評価方法の助けにより互いに相関付けることができる。
センサSENS1は、磁束の経時的変化、すなわち、複数の空間方向で別個に微分dΦ/dtを検知することができるので、「微分多成分センサ」とも呼ばれる。
図2は、図1による3次元作動センサSENS1の1つの実施可能な構成を概略的に示す。第1のコイルS1及び第2のコイルS2の巻線は各々、互いに垂直な方向で永久磁石の外周上に直接巻かれるが、第3のコイルS3の巻線は、他の2つのコイルの周りでこれらのコイルの巻線に対して垂直に巻かれる。この逆の構成も実施可能である。
図3は、センサSENS2の簡易的な変形形態を示しており、該センサは、単に第1のコイルS1と第2のコイルS2とを有し、磁束の変化の2つの成分のみを互いに垂直な2つの空間方向で検知することができる。これは、多くの測定又は試験目的において十分とすることができる。
センサ又は検査システムの基本原理は、以下のように説明することができる。コイルが巻かれた永久磁石と、導電性材料の試験物体との間の相対移動により、永久磁石の磁場によって試験物体に渦電流が誘導される。これらの渦電流は更に、永久磁石の一次磁場と相互作用してその上に重畳される二次磁場を発生する。コイルは、全体として重畳された磁場(一次磁場と二次磁場)を認識するが、二次磁場の変化のみが、誘導電圧としてコイルに記録される。試験物体の異常は、コイルの領域において磁束の変化を引き起こし、その結果として微分センサにより検知することができる。
従来の渦電流試験(励磁コイルに電流が流れることによる一次磁場の励磁)と比べると、本発明の検査方法、検査システム、及びセンサは、浸透深さの増大を含む、複数の利点を提供し、これらは、最初に記載したローレンツ力渦電流試験によって達成することができる。しかしながら、ローレンツ力渦電流試験と比べて、特に試験の実施可能な高い動特性及び誤検出の回避に関して、更なる利点が得られる。より良好に理解するために、2つの方法及びセンサシステムの共通する特徴及び本質的な相違点の一部を以下で説明する。
上述のように、ローレンツ力渦電流試験の場合、例えば、永久磁石又は直流電流で作動するコイルによって生じる均一磁場は、試験される材料において渦電流を発生させるのに使用される。材料との相互作用している間の磁場の経時的変化は、試験物体と均一磁場源との間の相対速度を発生させることにより生成される。
電荷キャリアの移動についてのオームの法則によれば、磁束密度B及び相対移動速度vとすると、電流密度jの渦電流が試験物体に誘導される。
これらの一部の渦電流は、一次均一磁場と再度相互作用する。材料容積Vにおけるこの相互作用は、試験されることになる材料に対する力作用をもたらし、これはローレンツ力FLFと呼ばれる。
ニュートンの第3法則「作用=反作用」によれば、永久磁石PMを特徴付けることになるローレンツ力の要因に対して、すなわち一次磁場の発生源に対して遡及的に作用する第2の力があるはずである。この力は、ベクトル値であり、3つの空間方向を有する。図1において、対応する力成分Fx、Fy、及びFzがx、y及びz方向で描かれている。試験される材料が欠陥を含んでいない場合には、渦電流の経路は変動せず、ローレンツ力は一定である。欠陥が渦電流の経路を変動させた場合には、力の変化が誘起され、これを測定することができる。
図4は、例示の目的で、欠陥なし(実線)と欠陥あり(破線)のローレンツ力渦電流試験の典型的な測定信号を示し、図4Aは材料の移動方向(x軸)での力信号を、図4Bは引き上げ方向(z軸)での力信号を示している。
一次磁場が均一磁場であるので、材料への渦電流の浸透深さは、従来の渦電流試験のように主として励起周波数によってではなく、相対速度により決定付けられる。その結果、欠陥は、潜在的に同じ測定条件下でより深い位置にて検出することができる。
力は、単にこれらの作用に基づいて測定することができる。一般的には、作用している力を逆算するためのベースとして歪み及び圧縮を受ける機械的な変形体を用いる。構造力学の観点から、これらの変形体は、低剛性の傾向がある。この理由から、固有周波数は、より低い周波数レンジであることが多い。高測定速度は、高い動特性の測定システムを必要とし、低固有周波数のシステムは好適ではない。変動が短い時間期間で起こる場合には、システムによって変動を感知することは容易ではない(振動絶縁)。
同様に、恒久的に作用するローレンツ力は、検査システムに対する悪影響を有する場合がある。センサ機器は、これに対応する大きな測定レンジをカバーしなければならない。欠陥を示す変動は、作用しているローレンツ力と比べて小さなものである。これに応じて、高解像度を確保する必要がある。2つの要求(測定レンジ、解像度)は、相反するものであり、通常は技術的な妥協策によってのみ解決することができる目標の競合を示す。
従来の渦電流試験と対比してみると、ローレンツ力渦電流試験は、強磁性材料の試験に対して条件付きで好適である。磁石と試験材料との間の高引力を補償しなければならない。そうでなければ、ローレンツ力及び特に引力に起因した変動が重畳され、満足のいくような検出を行うことができない。
ローレンツ力渦電流試験は、周波数に依存した浸透深さによって制限されないが、速度に依存した浸透深さによって制限される。速度制限は、力作用の線形的挙動の示し方によって1m/sの速度から認識可能である。本方法は、表面を浸透し又は表面付近に位置する非強磁性材料の欠陥を検出するのに好適となる可能性がある。試験材料の特定導電率は、2つの測定した力成分の助けにより決定することができる(独国特許出願公開第10 2011 056 650号(特許文献5)を参照)。
ローレンツ力渦電流試験との検査目標の記載した競合を解消するために、力信号の経時的変化のみを検知することが可能である。信号の変化は、一方では、一方のシステムが試験される材料の欠陥の無い部分を調べ、他方のシステムが欠陥を通過する、2つの同じ測定システムを必要とする異なる構成により決定することができ、他方では、変化は、信号の時間的導関数(微分)によって決定することができる。
この場合、ノイズが増加することに起因して、力信号から時間微分を求めるのに問題となることが分かっている。経時的変化によってローレンツ力に連携した物理値を測定する方がよい。
力信号は、全体として一次磁場と二次磁場の相互作用により生成される磁場により発生する。二次磁場における経時的変化はまた、全体として磁場の経時的変化を引き起こす。一定の一次成分は、時間微分に影響を及ぼさない。二次磁場は、変動した渦電流経路に対する反応として変化する。磁場におけるこの経時的変化は、様々なセンサ、例えば誘導コイルによって測定することができる。巻線数N及びコイル面積Aのコイルにおいて、磁束の経時的変化が電圧Uを発生する。
この電圧は、ローレンツ力である対応する成分に比例していることが分かる。
従って、発生電圧は、本体の縁部又は材料特性の異常によって生じる磁場の変化を含む。材料特性の異常は、とりわけ、導電率及び透磁率の偏差、空気含有物及び亀裂とすることができる。時間微分を使用する理由から、本方法は「微分」法と呼ばれる。詳細には、本方法は、「運動誘起型二次磁場渦電流試験」(MISFECT)と呼ぶことができる。
経時的に不変の信号(材料が試験を受けていない、材料は試験を受けたが欠陥が無かった)では、電圧はゼロであり、変化があった場合のみ測定されるので、欠陥を検出するのに小さな測定レンジをカバーすることで十分である。その結果、実施可能となる測定システムの高解像度は、欠陥検出の確率を向上させることができる。このようなセンサは、エネルギー供給源が必要ではないので受動的であり、センサを破壊することができない小電圧のみ誘導されるので、過負荷の影響を受けることはない。
例示の目的で、図5は、異なる向きを有するコイル誘導電圧信号を示し、図5Aは、x方向(移動方向)のコイル軸を有する第2のコイルの信号、図5Bは、z方向(引き上げ方向)のコイル軸を有する第1のコイルの信号を示している。
2又はそれ以上の電圧信号の時間相関を用いて擬似不合格(良好な部品を誤って検査してしまうこと)を低減することができる。磁場の変化は、複数のコイルにおいて同時に起こるはずなので、センサの1成分でのみ起こる欠陥信号は無視することができる。
ローレンツ力渦電流試験とは対照的に、磁気引力はもはや測定システムを変動させることはない。これに対応して、ここで提示される運動誘起型二次磁界渦電流試験では、高感度及び高試験速度で強磁性材料を調査することが可能である。
これまで記載してきたタイプの微分渦電流センサは、それぞれの空間方向において誘導ローレンツ力の絶対値の成分を検知するよう設計された多成分ローレンツ力渦電流センサと組み合わせて有利に用いることができる。2つの方法の間の関係の理由で、結果として、とりわけ、例えば試験される材料の特定導電率の測定についても欠陥の非破壊試験と同時に実施することが可能である。
例証として、図6は、このような組み合わせた試験用に構成された検査システムSYS1の基本的構成要素を概略的に示している。この検査システムの組み合わせセンサSS又はセンサ結合体SSは、3次元で磁束の変化を検知する微分センサSENS3を有し、その構造及び機能は、図1又は2によるセンサSENS1のものに相当することができる。対応する構成要素は、図1及び2と同じ符号を有する。この点に関して説明を行う。3つのコイルS1、S2、S3は、永久磁石の周りに互いに直交して巻かれ、互いから第1の評価デバイスA1に別個に接続される。
センサSENS3は、非導電性で非着磁性材料の保持装置Hの助けにより力センサF−SENSの下面に締結され、これにより機械的固定方式で力センサに結合される。保持装置は、例えば、力センサの好適な接続部位に接着可能に取り付けられ又はスクリュー留めされるセンサSENS3のプラスチック封止によって形成することができる。力センサF−SENSは、空間的に固定された方式で設置された検査システムSYS1の構成要素Kに機械的に堅固な方式で結合され、その空間的位置及び向きは、空間的に固定の座標系KSによって記述することができる。
力センサは、機械的剛性の低い変形体によって概略的に表され、その延伸又は圧縮もしくは捻れは、歪みゲージ又は他の電気機械変換器により外部力に基づいて検知することができ、変形を引き起こしている力を逆算するためのベースとして変換器電気信号を得ることが可能である。力センサは、第2の評価デバイスA2に接続され、該センサに関連した力作用の値を3つの空間方向で決定することができる。
この実施例の場合、組み合わせセンサSSは、金属的導電性の試験物体OBJの表面OB上の小さな検査距離PAに配置され、試験物体は、静止している組み合わせセンサSSに対してx方向に平行に速度vで移動する。
試験物体は、例えば、前縁及び後縁(移動方向で見て)と表面付近の欠陥D3とを有する金属プレートとすることができる。図4及び5は、具体的には、一方で、図4A及び5Aの突き抜け方向(x方向)に平行で、またz方向、すなわち、図4B及び5Bにおいて試験片の表面に垂直な引き上げ方向の2次元で欠陥なし(実線)と欠陥あり(破線)の実施可能なセンサ信号を概略的に示している。
移動方向の力信号Fxは、前縁に達するときに有限値まで増大し、次いで、後縁がセンサを通過するまで実質的に一定レベルに維持されて、その後再度ゼロまで降下する。抗力に対応するこの信号は、欠陥の存在下では停滞領域で僅かに低下し、これは、欠陥が、材料中の渦電流の伝播を変動させ、その結果として二次磁場を変動させることに起因する。引き上げ力(図4B)が存在するときには、縁部は、逆向きの大きな偏位として示され、これらの間で生じる欠陥は、比較的小さな信号の略正弦波変動を引き起こす。
微分センサSENS3において発生した電圧信号は、異なるプロファイルを有する。図5Aによれば、本体の縁部は、第2のコイルS2の電圧信号により示され、そのコイル軸は、反対方向の大きな偏位でx方向に延びており、電圧信号は、間にある試験片の変動されていない材料が通過するときに消失する。欠陥がセンサレンジにわたって延びている場合、略正弦波の欠陥信号が生成される。試験片の表面に垂直に、すなわち引き上げ方向に作用する磁束の変化の当該成分は、第1のコイルS1により検知され、そのコイル面は、試験片の面に平行に延びる。これにより、前縁及び後縁は、反対向きの大きな歪み正弦波の偏位を生成する。間に欠陥のない領域において、電圧はゼロまで低下する。欠陥が生じた場合、電圧信号の歪み正弦波偏位として示される。
両方の信号タイプ、すなわち、力作用に起因する力センサF−SENSの信号と微分センサSENS3の誘導電圧は、試験されている材料に関する知見を得るために検査システムSYS1において評価される。欠陥の有無は、微分センサSENS3のセンサ信号から評価ユニットA1の助けにより高感度及び高動特性で決定される。同時に、試験片の材料の特定導電率は、力センサの信号から同じ試験において決定される。これは商Fz/Fxの形成を含み、その被除数は、引き上げ方向(Fz)の力作用の測定値であり、その除数は、移動方向に平行な力作用の測定値、すなわち、抗力(Fx)の測定値である。これらの測定値に基づいて、試験片の導電率は、独国特許出願公開第10 2011 056 650号に記載された方法に従って決定することができる。その際には、測定結果に対する磁石の磁束密度の影響並びに永久磁石と材料との間の距離の影響は、商の形成により最小限にすることができ、よって導電率の非接触決定が高精度で実施可能となる。独国特許出願公開第10 2011 056 650号のこの点に関する開示内容は、この程度まで引用により本明細書の内容を形成する。
組み合わせ検査システムSYS1又は組み合わせセンサSSは、機械的及び電気的に比較的簡単で堅牢な構造を有し、例えば、導電率に関する定量的な表現を正確にするためにも、高動特性及び高感度の欠陥検査だけでなく、生産と直接関連した導電性材料の認定に使用される。このような組み合わせセンサは、例えば、アルミニウムの生産で優れた利点を有して用いられ、これまでの別個の検査方法に取って代わることができる。
一部の実施形態の場合には、検査システムは、構造が互いに類似又は同一とすることができる2又はそれ以上の微分センサを備えたセンサシステムを有する。
図7は、互いに同一の複数(例えば、9個)の微分センサを備えたセンサアレイARの形態のセンサシステムを示し、これら複数のセンサは、矩形グリッドの2次元平面アレイ構成で互いに比較的近接しており、例えば、試験されることになる材料の比較的広範囲の領域を同時に検知することができる。また、より少ない又はより多いセンサ(例えば、4〜20のセンサもしくはそれ以上)をセンサアレイに設けることも可能である。
個々の微分センサは、各成分(磁束の変化)に対しての特性像関数(点広がり関数)を有する。よって、複数のセンサがセンサアレイの形態で作動し、個々のセンサの信号が少なくとも1つの評価アルゴリズムによりセンサの位置と相関付けられる場合、調査されている試験材料の2次元(2D)、好ましくは3次元(3D)像を生成することができる。評価アルゴリズムを更に使用することで、欠陥の3D再構成をもたらすことができる。小型構成である理由から、結果として、微分センサは、検査の結像法又は測定法にも良好に用いることができる。
少なくとも2つの単一の微分センサを用いて、例えば、検査距離の変化の成分などの変動の影響を補償することができる。この目的において、単一のセンサの距離挙動(検査距離に対する信号振幅の依存性)もできる限り認知する必要がある。よって、2つの単一のセンサが2つの異なる検査距離で作動する場合、どんな量で検査距離が変化するかを判定することができ、またこれに対応して、測定信号を補正(距離補償)することができる。
検査システムSYS3において複数の微分センサを用いたこのような実現性について、図8に基づいて説明する。センサシステムSABSは、同一構成である、第1の微分センサSENS4−1及び第2の微分センサSENS4−2を有する。更に別の微分センサ(図示せず)を更に設けることもできる。2つのセンサは、例えば、センサアレイの形態で統合することができる。センサの各々の3つのコイルそれぞれの信号は、割り当てられた評価ユニットAij(i=1,2,3及びj=1,2,3)において別個に検知されて相関付けされる。2つのセンサは、z方向で互いに対してオフセットされ、その結果、センサシステムが試験片の表面OBの近傍で位置付けられたときに試験物体OBJに対して同じ高さでないようにされる。第1の検査距離PA1は、第2の検査距離PA2よりも大きい。センサ信号の一般的な評価により、距離補償付きの検査システムを提供することができる。
図示の実施形態の場合、永久磁石は、電磁石の場合のように磁場を発生するのに必要な電流なしで静磁場が得られる磁化可能材料の少なくとも1つの要素を含む磁石である。永久磁石は、電流なしで作動する均一磁場源である。請求項に記載した本発明の一部の利点は、直流が流れる少なくとも1つのコイルを有する均一磁場源により達成することもでき、この場合、このコイルは、均一磁場を得るために、できる限り一定の電流源に接続されるべきである。本明細書で記載される利点が実質的に得られる限り、用語「永久磁石」は、広義の意味で、均一磁場源を指す。
更に、永久磁石又は均一磁場源の磁気軸が、試験物体の表面に可能な限り垂直であることは必須ではない。また、傾斜配向又は試験物体の表面に平行な配向も実施可能である。しかしながら、幾つかの理由の中でも、垂直配向が特に好都合とすることができる理由は、達成可能な磁界強度がより大きいことである。
図示の実施形態の場合、異なる向きのコイルは、コイルに作用する磁場の変化が存在するときに誘導電圧の形態のセンサ信号を発生させる磁場センサとして機能する。この点に関して、用語「コイル」は、広義の意味で、磁場の変化を感知するセンサ、すなわち、センサに作用する磁場の変化が存在するときにこの変化に比例したセンサ信号を例えば電圧信号の形態で発生するセンサを意味する。また、コイルのうちの1つ、一部、又は全ては、磁場の変化を感知する別のセンサ、例えば、ホールセンサ又は超伝導量子干渉ユニット(SQUID)で置き換えることができる。
別の構成によれば、均一磁場源と、磁場の変化を感知し且つ第1のセンサ軸を定める第1のセンサと、磁場の変化を感知し且つ第1のセンサ軸に交差して(詳細には垂直に)延びる第2のセンサ軸を定める少なくとも1つの第2のセンサと、を備え、センサ軸がそれぞれ磁場の変化に対するセンサの最大感度の方向であるような、導電性材料の異常を検出するための微分センサが提供される。
D1、D2 欠陥
OB 表面
R 移動方向
KS デカルト座標系
OBJ 試験物体
SYS 検査システム
SENS1 微分センサ
A 評価デバイス
S1、S2、S3 コイル
PM 永久磁石

Claims (13)

  1. 導電性材料の異常を検出するための微分センサであって、
    永久磁石(PM)と、
    前記永久磁石の周りに延び且つ第1のコイル軸(A1)を定める1又はそれ以上の第1の巻線を有する第1のコイル(S1)と、
    前記永久磁石の周りに延び且つ前記第1のコイル軸に交差して延びる第2のコイル軸(A2)を定める1又はそれ以上の第2の巻線を有する第2のコイル(S2)と、
    を備え
    前記第1のコイルはz方向の磁束変化の成分を検知し、
    前記第2のコイルはx方向すなわち試験物体の移動方向に略平行な磁束変化の成分を検知することで、磁束の経時的変化をデカルト座標系の各空間方向に対して別個に検出する、微分センサ。
  2. 前記永久磁石の周りに延び且つ前記第1のコイル軸(A1)及び前記第2のコイル軸(A2)に交差して延びる第3のコイル軸(A3)を定める1又はそれ以上の第3の巻線を有する第3のコイル(S3)を更に備え、
    前記第3のコイルはy方向の磁束変化の成分を検知する、請求項1に記載の微分センサ。
  3. 前記コイル軸(A1、A2、A3)が互いに垂直に交互に配向される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の微分センサ。
  4. 前記第1のコイル(S1)、前記第2のコイル(S2)、及び前記第3のコイル(S3)が、前記永久磁石に固定される、請求項に記載の微分センサ。
  5. 前記微分センサ(SENS3)は、前記微分センサに作用するローレンツ力を力センサ(F−SENS)によって複数の空間方向において検知できるように前記力センサに機械的に結合される、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の微分センサ。
  6. 導電性材料の異常を検出するための検査システムであって、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の少なくとも1つの微分センサ(SENS1、SENS2、SENS3)と、
    前記微分センサのコイル(S1、S2、S3)の巻線に誘導される電圧又はこれから生じる信号を各コイルに対して別個に検知してこれらを少なくとも1つの評価法を適用することにより相関付けるように構成された評価デバイス(A、A1)と、
    を備え、
    第1のコイル(S1)はz方向の磁束変化の成分を検知し、
    第2のコイル(S2)はx方向すなわち試験物体の移動方向に略平行な磁束変化の成分を検知し、
    第3のコイル(S3)はy方向の磁束変化の成分を検知することで、磁束の経時的変化をデカルト座標系の各空間方向に対して別個に検出する、検査システム。
  7. 前記評価デバイス(A、A1)が、欠陥に特有の電圧変化が第1のコイル及び第2のコイルの両方で誘導された場合にのみ、欠陥を示す欠陥信号を発生させるように構成される、ことを特徴とする請求項6に記載の検査システム。
  8. 力センサ(F−SENS)を更に備え、該力センサが、前記微分センサに作用するローレンツ力を前記力センサによって複数の空間方向において検知できるように前記微分センサ(SENS3)に機械的に結合される、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の検査システム。
  9. 前記力センサの信号の評価は、商を形成することを含み、その被除数が試験片の表面に垂直な力作用の測定値であり、その除数が移動方向に平行な力作用の測定値である、ことを特徴とする請求項8に記載の検査システム。
  10. 前記検査システム(SYS3)が、少なくとも2つの微分センサ(SENS4−1、SENS4−2)を有するセンサシステム(SABS)を有し、前記微分センサは、前記センサシステムが試験片の表面(OB)の近傍に位置付けられたときに試験物体から異なる検査距離(PA1、PA2)に位置するように互いに対してオフセットして配置される、ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の検査システム。
  11. 前記評価デバイスが、距離補償をするように構成される、ことを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の検査システム。
  12. 前記複数の微分センサが、1次元又は2次元センサアレイ(AR)を形成する、ことを特徴とする請求項6から11のいずれか1項に記載の検査システム。
  13. 請求項1から5のいずれか1項に記載の微分センサを用いて及び/又は請求項6から12のいずれか1項に記載の検査システムを用いて、導電性材料の異常を検出する方法であって、
    前記永久磁石によって発生する磁場が試験物体内に浸透深さまで浸透できるように、導電性材料の前記試験物体の表面の近傍に前記微分センサを配置するステップと、
    移動方向に平行な前記微分センサと前記導電性材料の試験物体との間の相対移動を発生させるステップと、
    前記コイル(S1、S2、S3)の巻線に誘導される電圧又はそれから生じる信号を各コイルに対して別個に検知するステップと、
    少なくとも1つの評価方法を適用することにより前記コイルに誘導された電圧又はそれから生じる信号を評価するステップと、
    を含む、方法。
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