JP2021001813A - 非破壊検査用磁気センサ及び非破壊検査装置 - Google Patents

非破壊検査用磁気センサ及び非破壊検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】金属性の構造物や、鋼板などの金属素材の微小なき裂やピンホールなどの欠陥検出ができる非破壊検査用磁気センサ及び非破壊検査装置を提供する。【解決手段】被検査体(T)に印加する交流磁場を生じさせる交流電源(20)と、交流磁場によって被検査体(T)に生じさせた渦電流の磁場を検出する磁場検出素子(11)を備えた磁気センサ(10)と、この磁気センサ(10)の出力信号を解析する解析機(30)とを備えた非破壊検査装置とし、磁気センサ(10)の先端には、磁場検出素子(11)の感度軸と直交する方向に延伸させた直線状配線(13)を設け、この直線状配線(13)に交流電源(20)から出力された交流電流を通電させて交流磁場を生じさせる。【選択図】 図1

Description

本発明は、被検査体に交流磁場を印加することで被検査体に渦電流を生じさせ、この渦電流によって生じる2次的磁場を検出して被検査体の欠陥を探傷する非破壊検査用の磁気センサ及び非破壊検査装置に関する。
従来、金属製構造物等の被検査体に生じた欠陥を磁気的に検査する方法として、渦電流探傷法や漏洩磁束探傷法が知られている。特に、渦電流探傷法では、印加コイルを用いて被検査体に交流磁場を印加することで被検査体に渦電流を発生させており、この被検査体に生じた渦電流が、被検査体に生じている傷などの欠陥の存在によって乱れることを利用して検査している。この渦電流の乱れの検出は、渦電流によって生じている2次的磁場の変化として検出しており、具体的には、コイルあるいは磁気センサ等を用いて検出している。
このような渦電流探傷法は、被検査体の表面に生じるき裂の検査に広く用いられている。表面のき裂を効率よく検出するためには、検出手段としてのコイルや磁気センサにどのようなものを用いるかだけでなく、渦電流を発生させるための印加コイルの最適化も重要である。
印加コイルの形状は、被検査体の形状に合わせて適宜の形状としている。例えば、鋼管などの円筒あるいは円柱形状の被検査体の場合には、空芯の円筒状の貫通コイルが用いられることが多い。鋼管内部の欠陥を検出する場合には、鋼管と同じ円筒状で、径を鋼管より小さくした内挿コイルを用いることが多い。また、被検査体の表面が色々な形状となっている場合には、上置コイルを用いることが多い。
渦電流によって生じる2次的磁場の検出は、一般的に検出コイルが使われている。この検出コイルも、検出する2次的磁場の方向に対応させて各種の形状としたコイルが提案されている。一般的には、印加用の上置コイルの中心軸と同じ向きに中心軸を向けた検出コイルを用いることが多く、この印加用の上置コイルと検出コイルとを一組として検出プローブを構成していることが多い。
また、最近では、コイルではなく、磁気センサを用いて2次的磁場を検出するプローブも提案されている。磁気センサは、低い周波数まで高感度で計測でき、比較的小さな箇所も計測できる特徴を有しており、利便性が高いことが知られている。非破壊検査に用いられる磁気センサとしては、具体的には、ホール素子、磁気抵抗素子(MR)、磁気インピーダンス素子(MI)、さらには超伝導量子干渉素子(SQUID)等が磁場検出素子として用いられている。
このような磁気センサを用いた磁気プローブは、一般的に、印加用の上置コイルを備え、この上置コイルで被検査体の表面の法線方向に向けて磁場を印加し、この磁場によって生じた渦電流に起因する2次的磁場を磁気センサで検出している。
特に、磁気センサは、検出コイルと比較して小さく、被検査体に生じる微小な欠陥の検出に有利であり、さらに、色々な工夫を施すことで、より微小な欠陥を検出可能とする磁気プローブが提案されている。例えば、磁気センサを針状とすることで狭い穴の内部の欠陥を検出可能とした磁気プローブが提案されている。
また、微小な欠陥を検出可能とする別の方法として、一つの印加コイルの内部に複数個の磁気センサを並設した磁気プローブも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この磁気プローブでは、それぞれの磁気センサの出力信号の差をとることで、各磁気センサに入り込む印加磁場の成分を除去するとともに、微小な欠陥による磁場の微弱な変化を磁気センサ間の出力信号の差として検出可能としている。
国際公開第2019/07778号明細書
被検査体に生じたより微小な欠陥を精度よく検出しようとする場合、磁気プローブをできるだけ小型化した方がよく、磁気センサ及び印加コイルも小型化することが求められている。磁気センサは実用的な小型のセンサが市販されている一方で、印加コイルを小型化することが困難であるという現状から、上述したように印加コイルの内側に複数個の磁気センサを配設した構造や、磁気センサと印加コイルを分離した構造が提案されている。
しかしながら、印加コイルの内側に複数個の磁気センサを配設した構造の磁気プローブでは、印加コイルの大きさの制限から1mmよりも小さなサブミリオーダーの微小な欠陥を検出することが困難であった。また、磁気センサと印加コイルを分離した構造の磁気プローブでは、被検査体の形状によって、磁気センサに対して印加コイルの配置が一定とすることができないことがあり、用途が限定されるという問題があった。
本発明者は、このような現状に鑑み、より小型の磁気プローブを作成すべく研究開発を行って、本発明を成すに至ったものである。
本発明の非破壊検査用磁気センサは、被検査体に交流磁場を印加することで被検査体に生じさせた渦電流の磁場を磁場検出素子で検出して行う非破壊検査に用いる磁気センサであって、磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸させ直線状配線を設け、この直線状配線に交流電流を通電することで交流磁場を生じさせるものである。
さらに、本発明の非破壊検査用磁気センサでは、以下の点にも特徴を有するものである。
(1)直線状配線は、磁場検出素子と被検査体との間となる位置に配設していること。
(2)直線状配線は、磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸した直交部と、この直交部の両端にそれぞれ接続するとともに互いに平行とした第1平行部と第2平行部とを有すること。
また、本発明の非破壊検査装置では、被検査体に印加する交流磁場を生じさせる交流電源と、交流磁場によって被検査体に生じさせた渦電流の磁場を検出する磁場検出素子を備えた磁気センサと、この磁気センサの出力信号を解析する解析機とを備えた非破壊検査装置であって、磁気センサの先端には、磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸させた直線状配線を設け、この直線状配線に交流電源から出力された交流電流を通電させて交流磁場を生じさせているものである。
さらに、本発明の非破壊検査装置では、以下の点にも特徴を有するものである。
(1)直線状配線は、磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸した直交部と、この直交部の両端にそれぞれ接続するとともに互いに平行とした第1平行部と第2平行部とを有すること。
(2)磁気センサは、複数の磁場検出素子を、それぞれの感度軸を互いに平行として並設していること。
本発明によれば、直線状配線で被検査体に磁場を印加しているので、局所的な渦電流を生じさせることができる磁気プローブを構成することができる。特に、局所的な渦電流を生じさせることで、様々な形態の被検査体に対して利用可能とすることができるだけでなく、微小な欠陥を検出する際に、欠陥のない正常な領域と、欠陥が生じている領域とで、検出される信号の差を大きくすることができ、検出精度を向上させることができる。
さらには、直線状配線は、磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸させて設けることで、この直線状配線を流れる交流電流によって生成された磁場を磁場検出素子で検出することにより生じるオフセットの磁場成分を少なくすることができ、磁場検出素子から出力される検出信号において渦電流によって生じた磁場成分の比率を大きくすることができる。
本発明に係る非破壊検査装置の概略説明図である。 本発明に係る非破壊検査用磁気センサの概略説明図である。 模擬欠陥を形成したアルミニウム板をラインスキャンニングして得られた信号変化のグラフである。 模擬欠陥を形成したSPCC鋼板をラインスキャンニングして得られた信号変化のグラフである。 他の実施形態の非破壊検査用磁気センサの概略説明図である。 模擬欠陥を形成したSPCC鋼板をラインスキャンニングして得られた信号変化のグラフである。 他の実施形態の非破壊検査用磁気センサの概略説明図である。
本発明の非破壊検査用磁気センサ及び非破壊検査装置では、被検査体に印加する磁場を、交流電流が通電される直線状配線によって生じさせているものである。
直線状配線で磁場を生成することで、磁場生成手段を小型化することができ、より小型の磁気プローブを構成することができる。したがって、様々な形態の被検査体に対して利用可能な非破壊検査装置とすることができる。
特に、直線状配線は、磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸させて設けることで、直線状配線によって生成された磁場を磁場検出素子で検出することにより生じるオフセットの磁場成分を少なくすることができ、磁場検出素子から出力される検出信号において渦電流によって生じた磁場成分の比率を大きくすることができる。
非破壊検査装置では、後述するように、磁気センサの磁場検出素子から出力された信号から実数成分と虚数成分を検出して解析することで、被検査体に生じた欠陥を検出できる。
以下において、本発明の実施形態を、添付する図面を参照して詳細に説明する。同様の用途及び機能を有する部材には同符号を付してその説明を省略する。
本発明の非破壊検査装置は、図1に示すように、被検査体Tに印加する交流磁場を生じさせる交流電源20と、交流磁場によって被検査体Tに生じさせた渦電流の磁場を検出する磁場検出素子11を備えた磁気センサ10と、この磁気センサ10の出力信号を解析する解析機30とを備えている。
本実施形態では、被検査体Tは、板厚が2mmのSPCC鋼板またはアルミニウム板とし、それぞれ放電加工によって1mmφ以下で深さの異なる穴とした模擬欠陥dを形成している。
磁気センサ10は、図2に示すように、支持基板ともなる配線基板12の所定位置に磁場検出素子11を実装しており、さらに、配線基板12の先端縁に沿って直線状配線13を設け、本実施形態では、配線基板12を絶縁樹脂14で被覆して円柱形状としている。本実施形態では、直径約2mmの円柱形状としている。
磁場検出素子11としては、本実施形態ではトンネル型MR素子(TMR)を用いた。TMR以外にも、異方性MR素子、巨大MR素子、MI素子、あるいはホール素子等を利用することができる。
磁場検出素子11は、その感度軸を図2中の両矢印X1の方向、すなわち、図1に示すように平板状とした被検査体Tの表面の法線方向と平行としている。
直線状配線13は、本実施形態では配線基板12の上面に形成した配線パターンとして構成しており、磁場検出素子11の感度軸の方向(両矢印X1の方向)と直交する方向に延伸した直交部13aを設けている。すなわち、この直交部13aは、被検査体Tの表面の面方向と平行ともなっている。
さらに、図2に示すように、直交部13aの両端には、互いに平行とした第1平行部13bと第2平行部13cとそれぞれ接続して、第1平行部13bと、直交部13aと、第2平行部13cとでコ字状の配線パターンを形成している。
直交部13aの両端に互いに平行な第1平行部13bと第2平行部13cとを設けておくことで、第1平行部13b及び第2平行部13cにも通電される交流電流によって生じる交流磁場が、被検査体T及び磁場検出素子11に影響を与えることを極力抑制することができ、直交部13aに通電された交流電流によって生じる交流磁場を被検査体Tに効果的に作用させて渦電流を生じさせることができる。
さらに、直交部13aに通電された交流電流によって生じる交流磁場の向きは、磁場検出素子11の感度軸と直交状態となり、直交部13aに通電された交流電流によって生じる交流磁場が磁場検出素子11で検出されることを抑制でき、被検査体Tに生じた渦電流の磁場の検出精度を向上させることができる。
しかも、直線状配線13の直交部13aは、磁場検出素子11と被検査体Tとの間となる位置に配設していることとなり、直交部13aに通電された交流電流によって生じる交流磁場を、効果的に被検査体Tに作用させることができる。
本実施形態では、直交部13aを、配線基板12の上面に形成した配線パターンとしているが、磁場検出素子11の先端に絶縁膜で被覆された銅線を装着して直線状配線としてもよい。この場合、銅線は、一本だけでなく、複数本としてもよい。
さらに、磁場検出素子11は、絶縁性のモールド樹脂等で被覆されているが多いが、このモールド樹脂内の素子本体の位置を考慮して直線状配線13を設けて、磁場検出素子11の素子本体の直下方位置に直線状配線13を配置させてもよい。
磁気センサ10の直線状配線13には、図1に示すように、交流電源20から出力される交流電流を供給可能としており、直線状配線13の他端は接地している。
さらに、磁気センサ10は、図1に示すように、磁気センサ用電源40から供給された電力で駆動させており、磁気センサ10の出力信号は、差動アンプ31を介してAD変換器を内蔵した解析機30に入力している。
差動アンプ31では、磁気センサ10の出力信号がされるとともに、交流電源20から出力している交流電流の交流信号を、減衰器32を介して適当な大きさの信号として入力しており、この交流電源20からの信号を利用して、被検査体Tがない場合や、被検査体Tの欠陥の生じていない領域を検査している場合に、差動アンプ31から出力される信号をゼロとするオフセット調整手段としている。
解析機30は、本実施形態では所用のプログラムをインストールしたパーソナルコンピュータで構成しているが、適宜の専用機で構成してもよい。
解析機30では、差動アンプ31から入力された信号を、交流電源20の出力信号と同期させてFFT解析し、デジタル解析による検波を行って実数成分と虚数成分の信号を生成し、信号の強度を検出している。この検波としてはアナログ回路でロックインアンプによって行ってもよい。
上述した非破壊検査装置を用い、模擬欠陥dを形成した被検査体Tで、模擬欠陥dを通過するように磁気センサ10をラインスキャニングさせた場合の信号強度のグラフを図3に示す。ここで、被検査体Tは非磁性体のアルミニウム板であり、模擬欠陥dは、穴径が1mmφ、0.7mmφ、0.5mmφの3種類で、それぞれ深さ0.3mmとした。交流電源20から出力する交流電流は、0.25Aで50kHzとした。図3に示すように、いずれの穴径であっても模擬欠陥dを検出できていることが分かる。
同様に、模擬欠陥dを形成した被検査体Tで、模擬欠陥dを通過するように磁気センサ10をラインスキャニングさせた場合の信号強度のグラフを図4に示す。ここで、被検査体Tは磁性体のSPCC鋼板であり、模擬欠陥dは、穴径が1mmφ、0.7mmφ、0.5mmφの3種類で、それぞれ深さ0.3mmとした。交流電源20から出力する交流電流は、0.25Aで1kHzとした。図4に示すように、いずれの穴径であっても模擬欠陥dを検出できていることが分かる。
磁気センサの他の実施形態として、図5に示すように、支持基板ともなる配線基板12の所定位置に第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bの2つの磁場検出素子を実装した磁気センサとすることもできる。特に、第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bは、それぞれの感度軸を互いに平行として並設している。さらに、この磁気センサでも、配線基板12の先端縁に沿って直線状配線13を設け、本実施形態でも、配線基板12を絶縁樹脂14で被覆して円柱形状としている。本実施形態では、直径約4mmの円柱形状としている。
第1磁場検出素子11a及び第2磁場検出素子11bは、本実施形態でもTMRを用いた。TMR以外にも、異方性MR素子、巨大MR素子、MI素子、あるいはホール素子等を利用することができる。
第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bは、それぞれの感度軸を図5中の両矢印X2の方向、すなわち、図1に示すように平板状とした被検査体Tの表面の法線方向と平行としている。
直線状配線13は、本実施形態でも配線基板12の上面に形成した配線パターンとして構成しており、第1磁場検出素子11a及び第2磁場検出素子11bの感度軸の方向(両矢印X2の方向)と直交する方向に延伸した直交部13aを設けている。すなわち、この直交部13aは、被検査体Tの表面の面方向と平行ともなっている。
さらに、図5に示すように、直交部13aの両端には、互いに平行とした第1平行部13bと第2平行部13cとそれぞれ接続して、第1平行部13bと、直交部13aと、第2平行部13cとでコ字状の配線パターンを形成している。
このように、第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bを備えた磁気センサを用いて、模擬欠陥dを通過するように磁気センサ10をラインスキャニングさせた場合の信号強度のグラフを図6に示す。ここで、被検査体Tは磁性体のSPCC鋼板であり、模擬欠陥dは、穴径が1mmφ、0.7mmφ、0.5mmφの3種類で、それぞれ深さ0.3mmとした。交流電源20から出力する交流電流は、0.25Aで1kHzとした。ラインスキャニングにおけるスキャニング方向として、並設した第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bの並設方向と平行とした。
さらに、第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bのそれぞれから出力された信号に対して、解析機30でデジタル解析による検波を行って、それぞれの実数成分と虚数成分の信号を検出し、この実数成分と虚数成分とで表される各ベクトルの差ベクトルを生成し、この差ベクトルの強度を図6のグラフにおける縦軸の信号強度としている。
本実施形態の磁気センサにおいて、第1磁場検出素子11aと第2磁場検出素子11bの中心間隔は約2mmであり、模擬欠陥dの穴径より大きくなっているため、ラインスキャンニングした場合に、図6に示すように、それぞれの磁場検出素子の信号ピークが正と負の形で現れることとなっている。また、図6に示すように、模擬欠陥dが存在しない領域でのベースラインをほとんど基線上とすることができ、安定したセンサ出力が得られることが分かる。
本発明では、被検査体に交流磁場を印加する直線状配線13は、磁場検出素子の感応軸と直交状態として、磁場検出素子の先端に配設することで、直線状配線13が磁場検出素子と被検査体との間となる位置に配設しており、2以上の磁場検出素子を併設することも可能である。
例えば、図7に示すように、被検査体T'が円筒管である場合に、磁場検出素子11c,11d,11e,11fが配設される配線基板12'をフレキシブル基板で構成し、この配線基板12'に直線状配線13'を設けるとともに、各磁場検出素子11c,11d,11e,11fを直線状配線13'に沿って並設して磁気センサとすることもできる。この場合において、各磁場検出素子11c,11d,11e,11fの感度軸の方向は、それぞれ被検査体T'の径方向と平行として、直線状配線13'と直交させている。
特に、フレキシブル基板を用いることで、径寸法の異なる被検査体T'に対して用いることができ、各種の被検査体に対して利用することができる。
本発明の非破壊検査用磁気センサ及び非破壊検査装置は、金属性の構造物や、鋼板などの金属素材に生じるき裂や腐食によるピンホールなどの欠陥の検出に広く用いることができる。特に、複雑な形状箇所があることで検査が困難であった鉄鋼製の構造物、たとえば橋梁やビル、工場プラント、発電設備、あるいは鉄道などの幅広い分野において欠陥検出の検査を可能とすることができ、効果的な維持管理を可能とすることができる。
10 磁気センサ
11,11a,11b,11c,11d,11e,11f 磁場検出素子
12,12' 配線基板
13,13' 直線状配線
13a 直交部
13b 第1平行部
13c 第2平行部
20 交流電源
30 解析機
31 差動アンプ
32 減衰器
40 磁気センサ用電源
T,T' 被検査体
d 模擬欠陥

Claims (6)

  1. 被検査体に交流磁場を印加することで前記被検査体に生じさせた渦電流の磁場を磁場検出素子で検出して行う非破壊検査に用いる磁気センサにおいて、
    前記磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸させ直線状配線を設け、この直線状配線に交流電流を通電することで前記交流磁場を生じさせる非破壊検査用磁気センサ。
  2. 前記直線状配線は、前記磁場検出素子と前記被検査体との間となる位置に配設している請求項1に記載の非破壊検査用磁気センサ。
  3. 前記直線状配線は、前記感度軸と直交する方向に延伸した直交部と、この直交部の両端にそれぞれ接続するとともに互いに平行とした第1平行部と第2平行部とを有する請求項1または請求項2に記載の非破壊検査用磁気センサ。
  4. 被検査体に印加する交流磁場を生じさせる交流電源と、
    前記交流磁場によって前記被検査体に生じさせた渦電流の磁場を検出する磁場検出素子を備えた磁気センサと、
    この磁気センサの出力信号を解析する解析機と
    を備えた非破壊検査装置において、
    前記磁気センサの先端には、前記磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸させた直線状配線を設け、この直線状配線に前記交流電源から出力された交流電流を通電させて前記交流磁場を生じさせている非破壊検査装置。
  5. 前記直線状配線は、前記磁場検出素子の感度軸と直交する方向に延伸した直交部と、この直交部の両端にそれぞれ接続するとともに互いに平行とした第1平行部と第2平行部とを有する請求項4に記載の非破壊検査装置。
  6. 前記磁気センサは、複数の前記磁場検出素子を、それぞれの感度軸を互いに平行として並設している請求項4または請求項5に記載の非破壊検査装置。
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