JP6252806B2 - ロックパウルの製造方法及び非対称部品の製造方法 - Google Patents

ロックパウルの製造方法及び非対称部品の製造方法 Download PDF

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本発明は、主としてシートベルトリトラクタにおけるロックパウルの製造方法に関するものである。
従来、シートベルトリトラクタにおけるロックパウルとしては、例えば中間部にシャフトを結合する結合孔を有するパウル本体の一端部にラチェット爪部が一体に形成され、他端部に係合部が一体に形成された構成のものが知られている。
このように構成されたロックパウルは、シャフトを回転軸として回動し、その回動によりラチェット爪部がウエビング巻取軸に設けられたロックベースにおけるラチェット部に係脱可能に噛合されて、緊急時にロックベースの引き出し方向への回転が規制されるようになっている。その際、巻取軸側に設けられるギヤを強制的に逆回転させるラックが、その逆回転操作後にロックパウルの係合部に当接してこれを押圧し、この押圧によりロックパウルを回動させて上記ラチェット爪部をラチェット部に噛合させるようになっている。
一方、上記したロックパウルを製造する方法としては、最大肉厚部分の厚みよりもやや厚い金属板を用いてこれに多段プレス加工を施し、一端部にラチェット爪部を有し、他端部に係合部を有するパウル本体とからなる所定形状のロックパウルを成形し、その後、適宜打抜き加工により求める輪郭形状に打抜き加工すると共に結合孔を穴明け加工して、ロックパウルを1個ずつ製造するようにしている。
特開2009−227062号公報
ところで、例えば図1及び図5に示すようなロックパウルを製造する場合、つまりパウル本体の厚みに対してラチェット爪部の厚みを厚くし、またパウル本体の厚みに対して係合部の厚みを薄くした非対称形状で各部分において厚みの大きく異なるロックパウルを製造する場合、上記した従来の最大肉厚部分の厚みよりもやや厚い金属板から多段プレスで成形する製造方法では、非常に大きなプレス荷重が必要となり金型に大きな荷重負荷を与えることになる。
すなわち、最大肉厚となるラチェット爪部の厚みに対し最小肉厚となる係合部の厚みが極端に小さくなる形状、つまり、最大肉厚となるラチェット爪部と最小肉厚の係合部との厚み差が大きい形状であることから、最大肉厚となるラチェット爪部よりもやや厚い金属板を用い、その表面をオス型とメス型でプレス加工して最大肉厚のラチェット爪部と、中間肉厚のパウル本体と、最小肉厚の係合部とを一体成形しようとすると、非常に大きなプレス荷重が必要となり、かつ、複雑な形状であればそのプレス成形自体が困難となる問題がある。そして、プレス荷重を大きくすると金型に大きな荷重負荷がかかり高価な金型の寿命が短くなるといった問題もあった。その上、1個ずつ製造するため、量産する場合に時間を要するものであった。
そこで、本発明は、非対称形状で厚みの異なるロックパウルなどの非対称部品を、1個のブランクから複数の圧造作業と打抜き加工との組み合わせにより製造するようにして、金型に大きな荷重負担をかけることなく、かつ、同時に多数個製造することができるロックパウルの製造方法及び非対称部品の製造方法の提供を課題とする。
本願の請求項1記載の発明は、中間部にシャフトを結合する結合孔を有するパウル本体の一端部にパウル本体の厚みに対して厚い厚みのラチェット爪部が一体に形成され、他端部にパウル本体の厚みに対して薄い厚みの係合部が一体に形成されたロックパウルの製造方法であって、まず、前段側の圧造工程のダイとパンチで1個の棒状ブランクAを据込み加工して円盤形状の予備成形品Bを形成し、次いで、第1圧造工程のダイとパンチで予備成形品Bを圧造成形して、上面中央に凹部を備えた皿形状を呈し、かつ、下面中央部周りにラチェット爪部の一部でパウル本体よりも厚肉となるとなる多数個の起立突出部を、皿形状の中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突設してなる1次成形品Cを形成し、その後、第2圧造工程のダイとパンチで1次成形品Cを圧造成形して、厚みがパウル本体の厚みとほぼ同一とした円盤形状で、その上面が扁平状に形成され、かつ、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されてなる2次成形品Dを形成し、然る後、第3圧造工程のダイとパンチで2次成形品Dを圧造成形して、厚みがパウル本体の厚みとほぼ同一で半径が求めるロックパウルよりもやや長寸とした円盤形状でその上面が扁平状に形成される一方、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されると共に、その下面外周部周りで各起立突出部と対応する位置に傾斜状連結部が多数個突出形成され、かつ、傾斜状連結部の外側周りから全外周にわたって係合部の厚みとほぼ同一なる薄肉段部が形成されてなる3次成形品Eを形成し、さらに、プレス機により、複数の打抜き工程で3次成形品Eに段階的に打抜き加工を施して、求めるロックパウルの外形に合わせて外形抜きすると共に中間部に結合穴を穴明けして、最終製品としてのロックパウルを放射方向に配列した状態で多数個同時に分離形成するようにしたことを特徴とする。
本願の請求項2記載の発明は、本願の請求項1記載の第3圧造工程において、扁平状の上面中央部周りにラチェット爪部の一部を構成する複数個の傾斜膨出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に上方へ突出形成されていることを特徴とする。
本願の請求項3記載の発明は、所定厚みを有する板状本体と、板状本体の厚みよりも厚い厚肉係止部とを一体に備えた非対称形状で厚みの異なる非対称部品を多数同時に製造する非対称部品の製造方法であって、まず、前段側の圧造工程のダイとパンチで1個の棒状ブランクを据込み加工して円盤形状の予備成形品を形成し、次いで、第1圧造工程のダイとパンチで予備成形品を圧造成形して、上面中央に凹部を備えた皿形状を呈し、かつ、下面中央部周りに厚肉係止部の一部で板状本体よりも厚肉となるとなる多数個の起立突出部を、皿形状の中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突設してなる1次成形品を形成し、その後、第2圧造工程のダイとパンチで1次成形品を圧造成形して、厚みが板状本体の厚みとほぼ同一とした円盤形状で、その上面が扁平状に形成され、かつ、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されてなる2次成形品を形成し、その後、プレス機による打抜き工程で2次成形品に打抜き加工を施して、求める非対称部品の外形に合わせて外形抜きし、最終製品としての非対称部品を放射方向に配列した状態で多数個同時に分離形成するようにしたことを特徴とする。
本願の請求項1記載のロックパウルの製造方法によれば、上記した構成により、非対称形状で厚みの異なるロックパウルを、1個のブランクから複数の圧造作業と打抜き加工との組み合わせによって製造するようにしたから、金型に大きな荷重負担をかけることなく、かつ、同時に多数個製造することができる。その結果、非対称形状で厚みの異なるロックパウルを簡単容易にかつ高精度に製造することができると共に高価な金型の長期にわたって使用することができ、その上、量産が容易でコスト面でも安価に提供できる。
また、本願の請求項1記載の第3圧造工程において扁平状の上面中央部周りにラチェット爪部の一部を構成する複数個の傾斜膨出部を、円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に上方へ突出形成するように構成すれば、パウル本体の厚みに対してその厚み方向両方に厚くなるラチェット爪部を金型への荷重負担を効果的に抑えながら簡単容易に圧造成形できるのでこのましい。
さらに、本願の請求項3記載の非対称部品の製造方法によれば、非対称形状で厚みの異なる非対称部品を、1個のブランクから複数の圧造作業と打抜き加工との組み合わせにより製造するようにしたから、金型に大きな荷重負担をかけることなく、かつ、同時に多数個製造することができる。その結果、非対称形状で厚みの異なる非対称部品を簡単容易にかつ高精度に製造することができると共に高価な金型を長期にわたって使用することができ、その上、量産が容易でコスト面でも安価に提供できる。
本発明に係るロックパウルの斜視図である。 同ロックパウルの裏面側から見た斜視図である。 同ロックパウルの正面図である。 同ロックパウルの側面図である。 図3のA−A断面図である。 ロックパウルの圧造工程における圧造素材の正面図である。 同予備成形品の説明図である。 同1次成形品の説明図である。 同2次成形品の説明図である。 同3次成形品の説明図である。 3次成形品を1次プレス打抜きした4次成形品の説明図である。 同2次プレス打抜きした5次成形品の説明図である。 同3次プレス打抜きした6次成形品の説明図である。 同4次プレス打抜きした7次成形品の説明図である。 同5次プレス打抜きした多数個のロックパウルの説明図である。
以下本発明に係る実施の形態を図に基づいて説明する。
図1〜5は、シートベルトリトラクタにおけるロックパウルを示し、ロックパウル1は、中間部にシャフト(図示せず)を結合する結合孔2aを有するパウル本体2の一端部にラチェット爪部3が、また他端部に係合部4がそれぞれ一体に形成された構成となっている。また、図1及び図5に示すようにパウル本体2の厚みに対してラチェット爪部3の厚みが厚くなっており、またパウル本体2の厚みに対して係合部4の厚みが薄くなっていて、各部において厚みに大きな差を有する断面形状となっている。
具体的には、パウル本体2は環状でその両端に連結部2b,2cを有している。一方の連結部2bは、パウル本体2の環状部分と同じ厚みでその先端にラチェット爪部3が一体に連設されている。ラチェット爪部3は正面視爪形を呈し、その正面側部分の全体がパウル本体2の前面よりも前方側へ起立状に突出(以下起立突出部3aという)し、また、背面側においては爪部3の先端部分が先端側に行くほどやや肉厚となるよう傾斜面状に膨出(以下傾斜膨出部3bという)している。他方の連結部2cは、外方へ渦巻状に延びかつ正面側においてパウル本体2の環状部分に対し後方へ少し凹んだ段状となっていると共に、渦巻状の先端側に行くにしたがって正面側の厚みが次第に肉薄になるよう傾斜状になっている。そして、連結部2cの先端には横方向に延びる係合部4が連設されている。
次に、以上のように構成するロックパウル1の製造方法について説明する。
その場合、多段式の圧造成形機により段階的に1個の中実ブランクAからロックパウル1をブランクAの中心を中心点として点対称に多数個(図では6個)同時にかつ一体に圧造成形し、その後、その圧造成形した最終圧造成形品(3次成形品E)を多段式プレス機で段階的に打抜き加工を行って求める形状のロックパウル1を同時に多数個分離形成する。
図6〜10は多段式の圧造成形機により段階的に1個の中実ブランクからロックパウル1をブランクの中心を中心点として点対称に6個一体に圧造成形する圧造工程を示す。
まず、圧造素材として、図6に示すようなステンレス鋼からなる所定長さの中実丸棒状ブランクAを用い、このブランクAを圧造成形機(図示せず)における前段側圧造工程のダイとパンチで据え込み加工して図7の正面図(イ)及び底面図(ロ)に示すような円盤形状の予備成形品Bを形成する。なお、この予備成形品Bを形成するに際し、ブランクAから直ちに予備成形品Bを成形する他、複数段の圧造工程で行ってもよいこと勿論である。
次いで、予備成形品Bを圧造成形機における第1圧造工程のダイとパンチで圧造成形して、図8の平面図(イ)、正面から見た場合の断面説明図(ロ)及び底面図(ハ)に示すように、図から見て上面中央に凹部を備えた平面視六角の皿形状を呈し、かつ、下面中央部周りにラチェット爪部3の一部でパウル本体2よりも厚肉となる6個の起立突出部3a…3aを、皿形状の中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突設してなる1次成形品Cを形成する。このとき、図8の(ロ)から明らかなように円盤状の予備成形品Bの上面側中心部周りの広い範囲を凹ませることにより、金型に対し局部的に大きな圧造荷重をかけるといったことなくラチェット爪部3における起立突出部3a…3aを簡単容易に予備成形品Bの下面から下方に6個突設できる。
その後、圧造成形機における第2圧造工程のダイとパンチで1次成形品Cを圧造成形して、図9の平面図(イ)、正面から見た場合の断面説明図(ロ)及び底面図(ハ)に示すように、厚みがパウル本体2の厚みとほぼ同一とした円盤形状で、図から見てその上面が扁平状に形成され、かつ、下面中央部周りに6個の起立突出部3a…3aが円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されてなる2次成形品Dを形成する。
然る後、圧造成形機における第3圧造工程のダイとパンチで2次成形品Dを圧造成形して、図10の平面図(イ)、正面から見た場合の断面説明図(ロ)及び底面図(ハ)に示すように、厚みがパウル本体2の厚みとほぼ同一で半径が求めるロックパウル1よりもやや長寸とした円盤形状を呈し、図から見てその上面が扁平状に形成されると共に、その扁平な上面中央部周りにラチェット爪部3の一部を構成する6数個の傾斜膨出部3b…3bが円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に上方へ突出形成するように形成される一方、下面中央部周りに多数個の起立突出部3a…3aが円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成され、さらに、その下面外周部周りで各起立突出部3a…3aと放射方向にて相対する位置に傾斜状連結部2c…2cが6個形成されると共に、これら傾斜状連結部2c…2cの外側周りから全外周部にわたって係合部4の厚みとほぼ同一なる薄肉段部E1が形成されてなる3次成形品Eを形成する。
その後、以上のように圧造作業で形成された3次成形品Eを、図11〜15に示すようにプレス機(図示せず)による複数の打抜き工程(図では5工程)で段階的に打抜き加工して、求める最終製品としてのロックパウル1を同時に6個打抜き形成する。
具体的には、まず、プレス機による第1打抜き工程で先の圧造作業で形成された3次成形品Eを、図11の平面図(イ)、正面から見た場合の断面説明図(ロ)及び底面図(ハ)に示すように、6個の結合孔用下穴20…20と、中心部の捨て孔5と外周部6個の捨て孔6…6を打抜き形成して4次成形品Fを形成する。その場合、図11の底面図(ハ)において仮想線で示す各ロックパウル(符号は付けず)におけるパウル本体の中間位置にそれぞれ下穴20…20を打抜き形成すると共に、外周部に各下穴20…20に対し周方向に30度の角度差をおいて6個の捨て孔6…6を打抜き形成する。これにより打抜き時にかかる荷重の分散化を図っている。
次に、プレス機による第2打抜き工程で、4次成形品Fを図12の平面図(イ)及び底面図(ロ)に示すように、4次成形品Fの中心部分に放射状で3方向に延びる中心型抜き孔7と、外周部3個所に外周型抜き孔8…8とを打抜き加工して5次成形品Gを形成する。その場合、図12の底面図(ロ)において仮想線で示す各ロックパウルのラチェット爪部(起立突出部3a…3a)側中心部分に、一つ飛びで隣り合う起立突出部3a…3aに沿うよう放射状で3方向に延びる中心型抜き孔7を打抜き形成すると共に、各ロックパウルの係合部4側の外周部分に、一つ飛びで隣り合う係合部4,4に沿うように外周型抜き孔8…8を3個所打抜き形成する。また、中心打抜き孔7と外周打抜き孔8…8とは周方向に60度ずつ角度をずらせて形成し、打抜き時にかかる荷重の分散化を図っている。
その後、プレス機による第3打抜き工程で、5次成形品Gを図13の平面図(イ)及び底面図(ロ)に示すように示すように、5次成形品Gの中心部分における残された部分に打抜き加工を施して6方向の放射状に延びる中心型抜き孔9を形成すると同時に、外周部分の残された3個所に係合部4に沿うように打抜き加工を施して全周型抜き部10を打抜き形成する。これにより、ロックパウルが図13の底面図(ロ)において一部仮想線で示すように点対称状に6個形成されると共に、そのパウル本体2…2部分がリング状連結部11で互いに連結された6次成形品Hを形成する。
その後、プレス機による第4打抜き工程で、6次成形品Hを図14の平面図(イ)、正面から見た場合の断面説明図(ロ)及び底面図(ハ)に示すように、5次成形品Hの面押しを行うと同時に各下孔20…20にサイジング用の前加工を施して段付孔21…21を形成して7次成形品Iを形成する。
然る後、プレス機による第5打抜き工程で、図15の平面図(イ)及び底面図(ロ)に示すように、7次成形品Iの各ロックパウル1…1におけるリング状連結部の打抜き加工と同時に段付孔21…21にサイジング加工を施して高精度の結合孔2a…2aを形成し、求める最終成形品としてのロックパウル1…1を放射方向に配列した状態で6個同時に分離形成する。
以上のように本発明のロックパウルの製造方法によれば、非対称形状で厚みの異なるロックパウル1を、1個のブランクAから複数の圧造作業と打抜き加工との組み合わせによって製造するようにしたから、金型に大きな荷重負担をかけることなく、かつ、同時に多数個製造することができる。その結果、非対称形状で厚みの異なるロックパウルを簡単容易にかつ高精度に製造することができると共に高価な金型の長期にわたって使用することができ、その上、量産が容易でコスト面でも安価に提供できる。
上述した実施の形態では、その後、以上のように圧造作業で形成された3次成形品Eを、打抜き5工程で段階的に打抜き加工して、求める最終成形品としてのロックパウルを打抜き形成するようにしたけれども、何ら打抜き5工程に限定されるものではない。たとえば第2打抜き工程と第3打抜き工程や、第4打抜き工程と第5打抜き工程をそれぞれ一つの打抜き工程で行うようにしてもよいし、さらに、打抜き工程を増やしてより精度の高いロックパウル1…1が得られるようにしてもよい。
また、上記した実施の形態では、ロックパウル1について説明したけれども、本発明の製造方法は、ロックパウル1に限定されるものではなく、他の非対称形状で厚みの異なる非対称部品を多数同時に製造する非対称部品の製造方法としても幅広く適用できること勿論である。
例えば所定厚みを有する板状の本体と、本体の厚みよりも厚い厚肉係止部とを一体に備えた非対称形状で厚みの異なる非対称部品を多数同時に製造方法する場合、まず、前段側の圧造工程のダイとパンチで1個の棒状ブランクを据込み加工して円盤形状の予備成形品を形成し、次いで、第1圧造工程のダイとパンチで予備成形品を圧造成形して、上面中央に凹部を備えた皿形状を呈し、かつ、下面中央部周りに厚肉係止部の一部で板状本体よりも厚肉となるとなる多数個の起立突出部を、皿形状の中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突設してなる1次成形品を形成し、その後、第2圧造工程のダイとパンチで1次成形品を圧造成形して、厚みが板状本体の厚みとほぼ同一とした円盤形状で、その上面が扁平状に形成され、かつ、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されてなる2次成形品を形成し、その後、プレス機による打抜き工程で2次成形品に打抜き加工を施して、求める非対称部品の外形に合わせて外形抜きし、最終製品としての非対称部品を放射方向に延びる状態で多数個同時に形成するようにしてもよい。
このように構成した非対称部品の製造方法によっても、非対称形状で厚みの異なる非対称部品を、1個のブランクから複数の圧造作業と打抜き加工との組み合わせにより金型に大きな荷重負担をかけることなく、かつ、同時に多数個製造することができる。その結果、非対称形状で厚みの異なる非対称部品を簡単容易にかつ高精度に製造することができると共に高価な金型を長期にわたって使用することができ、その上、量産が容易でコスト面でも安価に提供できる。
1 ロックパウル
2 パウル本体
2a 結合孔
2c 傾斜状連結部
3 ラチェット爪部
3a 起立突出部
3b 傾斜膨出部
4 係合部
5 薄肉段部
A ブランク
B 予備成形品
C 1次成形品
D 2次成形品
E 3次成形品

Claims (3)

  1. 中間部にシャフトを結合する結合孔を有するパウル本体の一端部にパウル本体の厚みに対して厚い厚みのラチェット爪部が一体に形成され、他端部にパウル本体の厚みに対して薄い厚みの係合部が一体に形成されたロックパウルの製造方法であって、まず、前段側の圧造工程のダイとパンチで1個の棒状ブランクAを据込み加工して円盤形状の予備成形品Bを形成し、次いで、第1圧造工程のダイとパンチで予備成形品Bを圧造成形して、上面中央に凹部を備えた皿形状を呈し、かつ、下面中央部周りにラチェット爪部の一部でパウル本体よりも厚肉となるとなる多数個の起立突出部を、皿形状の中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突設してなる1次成形品Cを形成し、その後、第2圧造工程のダイとパンチで1次成形品Cを圧造成形して、厚みがパウル本体の厚みとほぼ同一とした円盤形状で、その上面が扁平状に形成され、かつ、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されてなる2次成形品Dを形成し、然る後、第3圧造工程のダイとパンチで2次成形品Dを圧造成形して、厚みがパウル本体の厚みとほぼ同一で半径が求めるロックパウルよりもやや長寸とした円盤形状でその上面が扁平状に形成される一方、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されると共に、その下面外周部周りで各起立突出部と対応する位置に傾斜状連結部が多数個突出形成され、かつ、傾斜状連結部の外側周りから全外周にわたって係合部の厚みとほぼ同一なる薄肉段部が形成されてなる3次成形品Eを形成し、さらに、プレス機により、複数の打抜き工程で3次成形品Eに段階的に打抜き加工を施して、求めるロックパウルの外形に合わせて外形抜きすると共に中間部に結合穴を穴明けして、最終製品としてのロックパウルを放射方向に配列した状態で多数個同時に分離形成するようにしたことを特徴とするロックパウルの製造方法。
  2. 第3圧造工程において、扁平状の上面中央部周りにラチェット爪部の一部を構成する複数個の傾斜膨出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に上方へ突出形成されていることを特徴とする請求項1記載のロックパウルの製造方法。
  3. 所定厚みを有する板状本体と、板状本体の厚みよりも厚い厚肉係止部とを一体に備えた非対称形状で厚みの異なる非対称部品を多数同時に製造する非対称部品の製造方法であって、まず、前段側の圧造工程のダイとパンチで1個の棒状ブランクを据込み加工して円盤形状の予備成形品を形成し、次いで、第1圧造工程のダイとパンチで予備成形品を圧造成形して、上面中央に凹部を備えた皿形状を呈し、かつ、下面中央部周りに厚肉係止部の一部で板状本体よりも厚肉となるとなる多数個の起立突出部を、皿形状の中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突設してなる1次成形品を形成し、その後、第2圧造工程のダイとパンチで1次成形品を圧造成形して、厚みが板状本体の厚みとほぼ同一とした円盤形状で、その上面が扁平状に形成され、かつ、下面中央部周りに多数個の起立突出部が円盤中心を対称点として周方向に等角度おいて点対称状に下方へ突出形成されてなる2次成形品を形成し、その後、プレス機による打抜き工程で2次成形品に打抜き加工を施して、求める非対称部品の外形に合わせて外形抜きし、最終製品としての非対称部品を放射方向に配列した状態で多数個同時に分離形成するようにしたことを特徴とする非対称部品の製造方法。
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