JP6252748B2 - 遠心機、及び遠心機におけるロータ室の開放方法 - Google Patents

遠心機、及び遠心機におけるロータ室の開放方法 Download PDF

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Description

本発明は、減圧されたロータ室内で試料の遠心分離や精製等を行う遠心機、及び遠心機におけるロータ室の開放方法に関する。
例えば下記特許文献1に示されるように、遠心機では、一般に、分離対象の試料を収容した遠心チューブやボトル等の試料容器をロータに保持し、ドアにより密閉されたロータ室(回転室)内でモータ等の駆動装置によりロータを高速回転させ、ロータと共に回転する試料容器内の試料の分離や精製等を行う。一方、下記特許文献2及び3に示されるように、試料を連続的に流して遠心分離を行う遠心機(連続遠心機)も知られている。
いずれのタイプの遠心機においても、引火性を有する試料(引火性試料)の取扱いを想定する場合には、試料への引火を避けるための配慮が必要になってくる。下記特許文献1は、遠心機において引火性試料を取り扱う場合の安全対策を開示する。具体的には、ロータを収納するロータ室内に窒素ガス等の不活性ガスを充満させた状態でロータを回転させる。なお、不活性ガスは、一度の充満よりも、ロータの回転中に連続的に供給するほうが効果的とされている。不活性ガスの充満は、ロータ室内の酸素濃度を測定することによって確認される。こうした構成には、ロータ室内を真空あるいは減圧状態にしなくても引火性試料に対する安全対策が可能なため、ロータやロータ室などを耐真空構成にする必要がなく、遠心機の構成が複雑化しないというメリットがある。
特開2001−321699号公報 特開2006−247610号公報 特開2012−11342号公報
高速回転するロータの風損低減を目的としてロータ室内を減圧すると、ロータ室内の酸素が減少するため、引火性試料に対する安全対策にもなる。しかし、ロータ室内を減圧する場合であっても、ロータから引火性試料が漏洩するとロータ室内に希薄な引火性試料のガスが生成されるため、この状態でロータ室内の開放を回避することが安全対策上必要である。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、引火性試料を安全に取り扱うことの可能な遠心機、及び遠心機におけるロータ室の開放方法を提供することにある。
本発明のある態様は、遠心機である。この遠心機は、
ロータと、
前記ロータを回転駆動する駆動部と、
前記ロータを収納するロータ室と、
前記ロータ室内を減圧する減圧手段と、
前記ロータ室内と外部との間の空気経路を開閉するエアリークバルブと、
前記ロータ室内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
前記駆動部を制御する制御装置と
前記ロータ室内への試料漏れを検知するガス検知手段と、を有する遠心機において、
前記制御装置は、前記ガス検知手段により前記試料が検知されると、前記減圧手段の運転を止めてから前記不活性ガス供給手段をオンするように制御することを特徴とする。
前記制御装置は、前記ロータ室内を減圧した状態で前記ロータを停止させ、前記不活性ガス供給手段を稼働させ不活性ガスを前記ロータ室に注入した後に、前記ロータ室を開放できるように制御してもよい。
記制御装置は、前記ガス検知手段により前記試料が検知されると、前記駆動部を停止し、前記ロータが停止した後、前記不活性ガスによる前記ロータ室内の換気完了を前記エアリークバルブの開放を許可するために必要な条件としてもよい。
試料漏れの検知により前記駆動部への電力供給が停止された後、前記ロータを制動せずに自然減速させてもよい。
前記ガス検知手段により試料の漏れが検知されたか否かを知らせる信号を送信する送信手段を備えてもよい。
前記制御装置は、前記ガス検知手段により試料の漏れが検知されると前記ロータへの試料供給を停止するよう試料移送手段を制御してもよい。
前記ロータ室内から排気するための排気用バルブを備え、前記排気用バルブによる排気先の空間と、前記エアリークバルブによる接続先の空間とが異なってもよい。
前記ロータ室の内外を仕切る開閉機構を備え、前記制御装置は、前記エアリークバルブの開放完了を、前記開閉機構の開放を許可するために必要な条件としてもよい。
前記ロータ室内の酸素濃度を検知する酸素濃度検知手段を備え、前記制御装置は、前記減圧手段による減圧開始後、前記ロータ室内の酸素濃度が所定値以下であることを運転開始に必要な条件とする制御を実行可能であってもよい。
本発明のもう1つの態様は、遠心機におけるロータ室の開放方法であり、ロータ室内への試料漏れを検知すると、前記ロータ室内減圧を停止し、前記ロータ室内を不活性ガスにより換気してから前記ロータ室を開放する。
前記不活性ガスによる換気は、減圧された前記ロータ室内に不活性ガスを充満させてから行ってもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、引火性試料を安全に取り扱うことの可能な遠心機、及び遠心機におけるロータ室の開放方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る遠心機1の全体を示す斜視図である。 遠心機1のブロック構成図。 遠心機1の操作入力部15の表示例を示す説明図。 遠心機1の動作を示すフローチャート。 遠心機1の通常運転時の例示的なタイミングチャート。 遠心機1の、引火性試料が漏洩した場合の例示的なタイミングチャート。 本発明の実施の形態2に係る遠心機1Aの概略構成図。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る遠心機1の全体を示す斜視図である。図1に示されるように、遠心機1は、メインユニット(遠心分離部)2と、制御ユニット3の2つの主要部分から構成される。メインユニット2と制御ユニット3との間は配線・配管群50で接続される。
メインユニット2は、遠心室となる円筒状のロータ室(チャンバ)8と、ロータ室8を支持するベース110と、ロータ室8の内部に出し入れ自由に収容されて高速回転するロータ9と、ロータ室8の上部に配置されてロータ9を吊り下げた状態でこれを回転駆動するモータ(駆動部)10と、ロータ室8の下側に取り付けられる下部軸受部140と、モータ10を上下及び前後方向に移動させるためのリフト160及びアーム160Aとを有する。アーム160Aの先端には、モータ10が取付けられているアッパーディスク(アッパープレート)14が取付けられており、更にロータ9に試料を連続的に供給する図示していないポンプとパイプ等から構成される。ロータ室8の内部には、モータ10に吊り下げられたロータ9が収容される。
ロータ9は高速で回転駆動されるため、運転時の大気との風損や摩擦熱による発熱を抑える目的で遠心分離中はロータ室8の内部を減圧された状態に保たれる。ロータ室8の内部を減圧された状態にするために、ロータ室8内の空気を排出する図示せぬ排出口がロータ室8の胴部に形成され、図示しない真空ポンプが接続される。ロータ室8は複数のボルト110Aでベース110に固定され、ベース110は複数のボルト110Bにより床面に固定される。
制御ユニット3には、ロータ室8内部の遠心室全体を冷却するための図示せぬ冷却装置、ロータ室8内部の遠心室を減圧された状態にするための図示せぬ真空ポンプ、ロータ9を駆動制御する図示せぬ遠心機コントローラ(制御装置)等が収容される。制御ユニット3の上部には、操作・入力する箇所である操作入力部(操作パネル)15が配置される。制御部は、図示しないマイクロコンピュータ、記憶装置を含んだ電子回路で構成され、ロータ9を駆動制御だけでなく連続遠心分離機全体の制御を行う。
図2は、遠心機1のブロック構成図である。遠心機1は、試料を連続的に流して遠心分離を行う連続遠心機である。遠心機1は、メインユニット(遠心機部)2と、制御ユニット3とを備える。メインユニット2は遠心分離室102に設置され、制御ユニット3は制御室103に設置される。遠心分離室102と制御室103は、仕切り壁101によって仕切られている。メインユニット側制御部7と制御ユニット3は、ケーブル5によって相互に電気的に接続され、電源供給及び信号送受信が可能となっている。
メインユニット2は、ロータ室8(チャンバ)を備える。ロータ室8内には、ロータ9が収納される。ロータ室8の上部開口は、開閉機構としてのアッパーディスク14によって閉じられる。アッパーディスク14の上方には、駆動部としてのモータ10が設けられる。ロータ9、モータ(駆動部)10、及びアッパーディスク14は、図1のリフト160により上下及び前後に移動可能となっている。リフト160の動作は、使用者によるリフト操作スイッチ13の操作に応じてメインユニット側制御部7が制御する。リフト160によりロータ9をロータ室8内に下降させると、アッパーディスク14がロータ室8の上部開口を閉じてロータ室8が密閉される(気密状態となる)。ロータ室8内には、引火性ガス検知器18と、酸素濃度検知器19が設けられる。引火性ガス検知器18は、ロータ室8内の所定の引火性ガスの有無あるいは濃度を検知する。酸素濃度検知器19は、ロータ室8内の酸素濃度を検知する。
ロータ室8は、真空ホース6によって、制御ユニット3側に設けられた減圧手段としての真空ポンプ11に接続される。真空ポンプ11の排気口にはパイプ11aが接続されており、パイプ11aの他端11bは、制御室外に通じており、真空ポンプ11によって吸引されたロータ室8内の気体は制御室外(例えば屋外)に排出される。ロータ室8は、また、エアリークバルブ12によって外部(ロータ室8の外部で、例えば遠心分離室102内の空間)と接続される。エアリークバルブ12を開放すると、ロータ室8内と外部との間の空気経路が開かれ、ロータ室8内外の空気の出入りが可能となる。エアリークバルブ12を閉じると、ロータ室8内と外部との間の空気経路が閉じられ、真空ポンプ11による減圧が可能となる。
ロータ室8は、不活性ガス供給用配管20及び不活性ガス供給用バルブ22によって不活性ガスタンク24に接続される。ロータ室8は、また、不活性ガス排出用配管21及び不活性ガス排出用バルブ23によって外部(例えば屋外)に接続される。不活性ガス供給用バルブ22を開くと、不活性ガス供給用配管20を介して不活性ガスタンク24からロータ室8内に不活性ガスが供給される。不活性ガスとしては、窒素ガスが好適であり、他にもアルゴンガスやヘリウムガスなどを利用可能であるが、一般的に窒素ガスが用いられることが多い。不活性ガス排出用バルブ23を開くと、ロータ室8内に供給された不活性ガスを外部に排出できる。
ロータ9は、試料供給用配管17によって試料タンク16に接続される。ロータ9は、また、試料回収用配管26によって試料回収タンク25に接続される。運転時には、試料タンク16から試料供給用配管17を介してロータ9に試料が供給され、ロータ9によって遠心分離された上澄み液が試料回収用配管26を介して試料回収タンク25に回収される。なお、遠心機1における遠心分離(連続遠心分離)に係る構成、動作は周知なのでこれ以上の詳細な説明は省略する。
図3は、遠心機1の操作入力部15の表示例を示す説明図である。制御ユニット3は、使用者の操作を受け付ける操作入力部15を備える。操作入力部15は、例えばタッチセンサー機能を持つLCD(Liquid Crystal Display)で実現できる。操作入力部15は、スタートボタン31、ストップボタン32、減圧操作ボタン33等を表示する。スタートボタン31は、ロータ9の回転開始を指示するためのボタンである。ストップボタン32は、ロータ9の停止を指示するためのボタンである。減圧操作ボタン33は、減圧開始又は減圧開放を指示するためのボタンである。なお、ここでいう「ボタン」は、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)上のボタンであるが、機械的な押しボタンであってもよい。ロータ1の目標回転速度や回転継続時間等の運転条件の設定も操作入力部15によって行える。
図4は、図2に示す遠心機1の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、遠心機1が通常運転をしている状態からスタートする。制御ユニット3は、引火性ガス検知器18により引火性ガスが検知されない間は(S1,No)、遠心機1の通常運転を継続する(S2)。制御ユニット3は、引火性ガス検知器18により引火性ガスが検知されると(S1,Yes)、モータ10への通電を停止し(S3)、減速(例えば自然減速)によりロータ9が停止するのを待つ(S4,No)。制御ユニット3は、ロータ9が停止すると(S4,Yes)、真空ポンプ11を停止し(S5)、不活性ガス供給用バルブ22を開き(S6)、一定時間が経過するのを待つ(S7,NO)。制御ユニット3は、不活性ガス供給用バルブ22を開いてから一定時間が経過すると(S7,Yes)、不活性ガス排出用バルブ23を開く(S8)。制御ユニット3は、引火性ガス検知器18により引火性ガスを検知できなくなる、又は一定時間が経過するまで待ち(S9,No)、いずれかの条件が満たされると(S9,Yes)、不活性ガス供給用バルブ22を閉じ(S10)、さらに不活性ガス排出用バルブ23を閉じ(S11)、減圧操作ボタン33を有効化する(S12)。制御ユニット3は、使用者による減圧操作ボタン33の操作(減圧開放操作)に従ってエアリークバルブ12を開くか、自動的にエアリークバルブ12開き(S13)、リフト操作スイッチ13を有効化する(S14)。制御ユニット3は、使用者によるリフト操作スイッチ13の操作(リフトアップ操作)に従って図1のリフト160を動作させ、ロータ室8内からロータ9を取り出す(S15)。
図5は、図2に示す遠心機1の通常運転時の例示的なタイミングチャートである。時刻t1において使用者が減圧操作ボタン33の操作(減圧開始操作)を行うと、制御ユニット3は、真空ポンプ11の動作を開始すると共にエアリークバルブ12を閉じ、リフト操作スイッチ13を無効化する。真空ポンプ11による減圧が進み、時刻t2においてロータ室8内が運転開始可能な真空度になると、制御ユニット3は、使用者によるスタートボタン31の操作に従って、ロータ9の回転を開始すると共に、減圧操作ボタン33の操作を受け付けないようする(無効化)。なお、制御ユニット3は、ロータ室8内が運転開始可能な真空度になると自動的にロータ9の回転を開始する制御を行ってもよい。時刻t3において使用者がストップボタン32を操作すると(あるいは所定の遠心分離時間が経過すると)、制御ユニット3は、ロータ9の減速(制動)を開始する。時刻t4においてロータ9が停止すると、制御ユニット3は、減圧操作ボタン33を有効化し、使用者による減圧操作ボタン33の操作(減圧開放操作)に従って真空ポンプ11をオフすると共にエアリークバルブ12を開く。なお、制御ユニット3は、ロータ9の停止に連動して自動的に真空ポンプ11をオフすると共にエアリークバルブ12を開く制御を行ってもよい。制御ユニット3は、エアリークバルブ12を開いてからリフト操作スイッチ13を有効化する。
図6は、図2に示す遠心機1の、引火性試料が漏洩した場合の例示的なタイミングチャートである。なお、時刻t11において引火性ガスが検知されるまでは図5と同じなのでここでは説明を省略する。引火性試料は、例えば、エタノール、エーテル、THF(テトラヒドロフラン)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、トルエン、アセトン、MEK(エチルメチルケトン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)等である。運転中にロータ9から引火性試料が漏洩し、時刻t11において引火性ガス検知器18により引火性ガスが検知されると、制御ユニット3は、モータ10への通電を停止すると共に試料をロータ9に移送するための不図示のポンプ(試料移送手段)も停止させる。このとき、ロータ9の制動は行わない。自然減速により時刻t12においてロータ9が停止すると、制御ユニット3は、真空ポンプ11をオフする。その後の時刻t13において、制御ユニット3は、不活性ガス供給用バルブ22を開く。これにより、ロータ室8内に不活性ガスが充満する。制御ユニット3は、不活性ガス供給用バルブ22を開いてから一定時間が経過した時刻t14において、不活性ガス排出用バルブ23を開く。これにより、ロータ室8内が不活性ガスにより換気される(不活性ガス供給用バルブ22を介して供給された不活性ガスがロータ室8内を通って不活性ガス排出用バルブ23を介して排出される)。制御ユニット3は、換気開始から一定時間が経過した又は引火性ガス検知器18により引火性ガスを検知できなくなった時刻t15において不活性ガス供給用バルブ22を閉じ、不活性ガス排出用バルブ23を閉じ、減圧操作ボタン33を有効化し、使用者による減圧操作ボタン33の操作(減圧開放操作)に従ってエアリークバルブ12を開く。制御ユニット3は、エアリークバルブ12を開いてからリフト操作スイッチ13を有効化する。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) ロータ室8内で引火性ガスが検知した場合に、制御ユニット3は、不活性ガスによるロータ室8内の換気完了をエアリークバルブ12の開放を許可するために必要な条件とするため、ロータ室8内に引火性ガスがある状態でエアリークバルブ12を開放してロータ室8内に酸素が入り込むリスクを低減できる。このため、引火性試料を安全に取り扱うことが可能となる。
(2) ロータ室8内で引火性ガスが検知した場合に、制御ユニット3は、モータ10への通電を停止する一方でロータ9に制動をかけない(ロータ9を自然減速させる)ため、引火性ガスが存在するロータ室8内で火花が飛ぶリスクを低減できる。
(3) エアリークバルブ12とは別に不活性ガス排出用バルブ23を設けており、不活性ガス排出用バルブ23による排気先の空間(例えば屋外)とエアリークバルブ12による接続先の空間(例えば遠心分離室102内)とを別々にしているため、不活性ガス排出用バルブ23を介して引火性ガスを安全に排出するとともにエアリークバルブ12を介してロータ室8内に塵等が入り込むことを好適に防止できる。
(4) 酸素濃度検知器19によりロータ室8内の酸素濃度を検知可能としており、例えば真空ポンプ11による減圧開始後にロータ室8内が一定の酸素濃度以下にならない限り制御ユニット3がロータ9の回転開始を許可しない構成とすれば、さらに安全性を向上させることができる。
実施の形態2
図7は、本発明の実施の形態2に係る遠心機1Aの概略構成図である。遠心機1Aは、試料(例えば培養液や血液など)を収容した遠心チューブやボトル等の試料容器をロータに保持して遠心分離を行うタイプである。遠心機1Aにおいて、ロータ9は、開閉機構としてのドア14aによって密閉可能なロータ室8内に設置される。ロータ9は、分離対象の試料を収容した遠心チューブやボトル等の試料容器が保持される。油拡散真空ポンプ11a及び油回転真空ポンプ11bは、ロータ室8内を減圧するために設けられる。油回転真空ポンプ11bは、油拡散真空ポンプ11aの排気動作が可能となる臨界背圧以下(約13〜20Pa以下)の低真空にロータ室8内を減圧させる目的で付加される。本実施の形態においても、引火性ガスが検知された場合には実施の形態1と同様の制御により不活性ガスによる換気を行ってからロータ室8を開放する。なお、実施の形態1におけるリフト操作スイッチ13の有効、無効は、ドア14aのロック解除機構の有効、無効に置き換えることができる。本実施の形態も、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
実施の形態では、引火性ガスが検知されたことを条件に不活性ガスによる換気を行う例を説明したが、引火性ガス検知の有無にかかわらず不活性ガスによる換気を行う構成として、換気完了まではリフト操作スイッチ13又はドア14aのロック解除機構を無効とする制御を行ってもよい。この場合、引火性ガス検知器18は省略してもよい。また、不活性ガス供給用バルブ22及び不活性ガス排出用バルブ23の開閉は、制御ユニット3の制御による自動開閉に替えて、使用者によるボタン操作に従ってもよいし、手動で行ってもよい。この場合、制御ユニット3は、不活性ガス供給用バルブ22及び不活性ガス排出用バルブ23の開閉を画面表示や音声によって使用者に指示してもよい。また、引火性ガスが検知された場合のロータ9の減速は自然減速に限定されず、制動をかけてもよい。
制御ユニット3は、引火性ガスが検知された場合に、ロータ9への試料供給を停止させてもよい。あるいは、制御ユニット3は、引火性ガスが検知された場合に、画面表示や音声等により使用者に報知し、ロータ9への試料供給を停止する操作を促してもよい。あるいは、制御ユニット3は、引火性ガスが検知された場合に所定の信号を外部に送信し、当該信号を受信した試料供給装置側でロータ9への試料供給を停止してもよい。
1,1A 遠心機、2 メインユニット、3 制御ユニット、5 ケーブル、6 真空ホース、8 ロータ室、9 ロータ、10 モータ、11 真空ポンプ、12 エアリークバルブ、13 リフト操作スイッチ、14 アッパーディスク、15 操作入力部、18 引火性ガス検知器、19 酸素濃度検知器、20 不活性ガス供給用配管、21 不活性ガス排出用配管、22 不活性ガス供給用バルブ、23 不活性ガス排出用バルブ、31 スタートボタン、32 ストップボタン、33 減圧操作ボタン、
101 仕切り壁、102 遠心分離室、103 制御室

Claims (11)

  1. ロータと、
    前記ロータを回転駆動する駆動部と、
    前記ロータを収納するロータ室と、
    前記ロータ室内を減圧する減圧手段と、
    前記ロータ室内と外部との間の空気経路を開閉するエアリークバルブと、
    前記ロータ室内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、
    前記駆動部を制御する制御装置と
    前記ロータ室内への試料漏れを検知するガス検知手段と、を有する遠心機において、
    前記制御装置は、前記ガス検知手段により前記試料が検知されると、前記減圧手段の運転を止めてから前記不活性ガス供給手段をオンするように制御することを特徴とする、遠心機。
  2. 前記制御装置は、前記ロータ室内を減圧した状態で前記ロータを停止させ、前記不活性ガス供給手段を稼働させ不活性ガスを前記ロータ室に注入した後に、前記ロータ室を開放できるように制御することを特徴する、請求項1に記載の遠心機。
  3. 記制御装置は、前記ガス検知手段により前記試料が検知されると、前記駆動部を停止し、前記ロータが停止した後、前記不活性ガスによる前記ロータ室内の換気完了を前記エアリークバルブの開放を許可するために必要な条件とする、請求項1に記載の遠心機。
  4. 試料漏れの検知により前記駆動部への電力供給が停止された後、前記ロータを制動せずに自然減速させる、請求項1からのいずれか一項に記載の遠心機。
  5. 前記ガス検知手段により試料の漏れが検知されたか否かを知らせる信号を送信する送信手段を備える請求項1からのいずれか一項に記載の遠心機。
  6. 前記制御装置は、前記ガス検知手段により試料の漏れが検知されると前記ロータへの試料供給を停止するよう試料移送手段を制御することを特徴とする、請求項から5のいずれか一項に記載の遠心機。
  7. 前記ロータ室内から排気するための排気用バルブを備え、前記排気用バルブによる排気先の空間と、前記エアリークバルブによる接続先の空間とが異なる、請求項1から6のいずれか一項に記載の遠心機。
  8. 前記ロータ室の内外を仕切る開閉機構を備え、前記制御装置は、前記エアリークバルブの開放完了を、前記開閉機構の開放を許可するために必要な条件とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の遠心機。
  9. 前記ロータ室内の酸素濃度を検知する酸素濃度検知手段を備え、前記制御装置は、前記減圧手段による減圧開始後、前記ロータ室内の酸素濃度が所定値以下であることを運転開始に必要な条件とする制御を実行可能である、請求項1から8のいずれか一項に記載の遠心機。
  10. ロータ室内への試料漏れを検知すると、前記ロータ室内減圧を停止し、前記ロータ室内を不活性ガスにより換気してから前記ロータ室を開放する、遠心機におけるロータ室の開放方法。
  11. 前記不活性ガスによる換気は、減圧された前記ロータ室内に不活性ガスを充満させてから行う、請求項10に記載の遠心機におけるロータ室の開放方法。
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