JP6251865B1 - ゴルフクラブ - Google Patents
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Abstract
【課題】 フェース面の横溝の断面形状を改善し、良好なスピンが掛かるようにする。【解決手段】 多数枚の板状部材12乃至28が上下に積み重ねられて積層体4が形成されている。積層体4の一番上と一番下に保護プレートとしての板状部材11と29が重ねられて、ボルト31乃至34で締結されることで一体化したヘッド3が構成されている。積層体4の前面がフェース面30を成す。板状部材12乃至28は積層体4の前面側で一段置きに前後にずらされることにより、フェース面30にトゥ−ヒール方向に延びた多数の横溝41、42、・・・が形成されている。【選択図】 図3
Description
本発明はゴルフクラブに係り、とくにヘッドのフェース面に多数の横溝が形成されたゴルフクラブに関する。
ゴルフクラブのヘッドのフェース面にはボールにスピンが掛かり易くするなどのため、トゥとヒールを結ぶ方向へスコアラインと呼ばれる多数の横溝が上下に間隔を空けて平行に設けられている。この横溝は図1(1)に示す如く、フェース面120から後方へ窪んだ横溝121、122、・・の断面の上下に対向する溝壁121aと121b、122aと122b、・・が平行を成すのが理想である。従来は、図1(2)に示す如く、フェース面130を構成する金属部材131をエンドミルにより横送り切削加工を施して横溝132、133、・・を形成するようにしていたため、横溝132、133、・・に抜き勾配(ドラフトアングル)が付いて断面が台形状に鈍ってしまい、スピンの掛かり具合が良くないという欠点があった。
また、各横溝121、122、・・の前端縁部の縦断面形状が揃っていることが理想であるが(図1(1)の符号121cと121d、122cと122d、・・参照)、従来は、横溝132、133、・・を切削後、フェース面130全体を研磨していたため、各横溝132、133、・・の前端縁部の縦断面形状が不揃いになり易い欠点があった(図1(2)の符号132cと132d、133cと133d、・・参照)。
また、各横溝121、122、・・の前端縁部の縦断面形状が揃っていることが理想であるが(図1(1)の符号121cと121d、122cと122d、・・参照)、従来は、横溝132、133、・・を切削後、フェース面130全体を研磨していたため、各横溝132、133、・・の前端縁部の縦断面形状が不揃いになり易い欠点があった(図1(2)の符号132cと132d、133cと133d、・・参照)。
本発明は上記した従来技術の問題に鑑みなされたもので、横溝の断面形状を改善し、良好なスピンの掛かるゴルフクラブを提供することを、その目的とする。
本発明のゴルフクラブは、
ヘッドが多数枚の板状部材を上下に多数枚積み重ねた積層体を含み、
積層体の前面をフェース面とし、
積層体の前面側で板状部材が一段置きに前後にずらされてフェース面に多数の横溝が形成されていること、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体を構成する多数枚の板状部材の内、前面側が前寄りにずらされた板状部材の前端面が側面的に見て垂直面より後ろに傾斜した傾斜面に沿って配設されていること、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体の各板状部材の左右両端部は比重の重い材質、他の部分は比重が軽い材質からなること、
を特徴としている。
また、更に他の発明では、積層体を構成する各板状部材の内、前側にずれた板状部材の前端縁部と左右両端部、後ろ側にずれた板状部材の左右両端部は比重の重い材質、他の部分は比重が軽い材質からなること、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体を構成する各板状部材の比重の重い材質部分と軽い材質部分は着脱自在に嵌合して形成されており、積層体を構成する各板状部材も分解、一体化自在に形成されていること、
を特徴としている。
また、他の発明では、ヘッドは積層体の下端と上端に各々付設された保護用の板状部材を含むこと、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体の下端に付設された保護用の板状部材の比重が上端に付設された保護用の板状部材より重い材質としたこと、
を特徴としている。
また、他の発明では、ヘッドの上端から下端または下端近くまで貫通して装備されたシャフトを有し、
シャフトの上下方向の複数個所に形成した水平向きの嵌合溝に、積層体を構成する多数枚の板状部材の内の2以上の板状部材を水平に嵌合することによりシャフトをヘッドに取着したこと、
を特徴としている。
ヘッドが多数枚の板状部材を上下に多数枚積み重ねた積層体を含み、
積層体の前面をフェース面とし、
積層体の前面側で板状部材が一段置きに前後にずらされてフェース面に多数の横溝が形成されていること、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体を構成する多数枚の板状部材の内、前面側が前寄りにずらされた板状部材の前端面が側面的に見て垂直面より後ろに傾斜した傾斜面に沿って配設されていること、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体の各板状部材の左右両端部は比重の重い材質、他の部分は比重が軽い材質からなること、
を特徴としている。
また、更に他の発明では、積層体を構成する各板状部材の内、前側にずれた板状部材の前端縁部と左右両端部、後ろ側にずれた板状部材の左右両端部は比重の重い材質、他の部分は比重が軽い材質からなること、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体を構成する各板状部材の比重の重い材質部分と軽い材質部分は着脱自在に嵌合して形成されており、積層体を構成する各板状部材も分解、一体化自在に形成されていること、
を特徴としている。
また、他の発明では、ヘッドは積層体の下端と上端に各々付設された保護用の板状部材を含むこと、
を特徴としている。
また、他の発明では、積層体の下端に付設された保護用の板状部材の比重が上端に付設された保護用の板状部材より重い材質としたこと、
を特徴としている。
また、他の発明では、ヘッドの上端から下端または下端近くまで貫通して装備されたシャフトを有し、
シャフトの上下方向の複数個所に形成した水平向きの嵌合溝に、積層体を構成する多数枚の板状部材の内の2以上の板状部材を水平に嵌合することによりシャフトをヘッドに取着したこと、
を特徴としている。
本発明によれば、ヘッドが多数枚の板状部材を上下に多数枚積み重ねた積層体を含み、積層体の前面をフェース面とし、積層体の前面側で板状部材を一段置きに前後にずらしてフェース面に多数の横溝を形成するようにしたので、横溝の縦断面の上下壁を容易に平行化でき、良好なスピンを掛けられるゴルフクラブが得られる。
以下、本発明の最良の形態を実施例に基づき説明する。
図2は本発明の一実施例に係るゴルフクラブの一部省略した正面図、図3は図2の一部破断した平面図、図4は図2の一部省略した拡大側面図、図5は図2中のヘッドの部分拡大図、図6はヘッドの変形例を示す部分拡大図、図7乃至図10はヘッドを構成する板状部材の平面図、図11(1)は図2中のシャフトの下端部の一部省略した外観斜視図、図11(2)はシャフトの下端部の正面図、図11(3)はシャフトの下端部の側面図、図12乃至図14はゴルフクラブの組み立て方法の説明図であり、以下これらの図を参照して本発明の実施例を説明する。
図2乃至図5、図7乃至図14において、1はゴルフクラブの一例としてのパターであり、この内、2は丸パイプ状のシャフト、3はシャフト2の下端部に装着されたヘッドである。図2乃至図4に示すようにヘッド3は、横長で上面を上向きに配設した長方形状の金属製の板状部材12乃至28が上下に多数枚積み重ねられるとともに、前面がフェース面30を成す積層体4、積層体4の上に重ねて水平に配設された保護用の金属製の板状部材(トッププレート)11、積層体4の下に重ねて水平に配設された保護用の金属製の板状部材(ソールプレート)29が4本のボルト31乃至34により一体的に締結されてなる。
図2乃至図5、図7乃至図14において、1はゴルフクラブの一例としてのパターであり、この内、2は丸パイプ状のシャフト、3はシャフト2の下端部に装着されたヘッドである。図2乃至図4に示すようにヘッド3は、横長で上面を上向きに配設した長方形状の金属製の板状部材12乃至28が上下に多数枚積み重ねられるとともに、前面がフェース面30を成す積層体4、積層体4の上に重ねて水平に配設された保護用の金属製の板状部材(トッププレート)11、積層体4の下に重ねて水平に配設された保護用の金属製の板状部材(ソールプレート)29が4本のボルト31乃至34により一体的に締結されてなる。
ヘッド3の内、上端の板状部材(トッププレート)11から積層体4の一番下の板状部材28まで上下に連通するシャフト穴11a乃至28aが穿設されている。これらのシャフト穴11a乃至28aにシャフト2の下端部が貫通して装着されている。
また、ヘッド3の一番上の板状部材(トッププレート)11から一番下の板状部材(ソールプレート)29の途中まで上下に連通するボルト穴11b乃至29b、11c乃至29c、11d乃至29d、11e乃至29eが穿設されており、この内、板状部材29のボルト穴29b乃至29eにはボルト31乃至34の雄ネジ部31a乃至34aに螺合する雌ネジ部29b’乃至29e’が刻設されている。ボルト31はボルト穴11b乃至29bに通されて雄ネジ部31aの先端部が雌ネジ部29b’に螺合されており、頭部31bが板状部材11のボルト穴11bの段部11b’を押圧している。ボルト32はボルト穴11c乃至29cに通されて雄ネジ部32aの先端部が雌ネジ部29c’に螺合されており、頭部32bが板状部材11のボルト穴11cの段部11c’を押圧している。ボルト33はボルト穴11d乃至28dに通されて雄ネジ部33aの先端部が雌ネジ部29d’に螺合されており、頭部33bが板状部材11のボルト穴11cの段部11d’を押圧している。ボルト34はボルト穴11e乃至28eに通されて雄ネジ部34aの先端部が雌ネジ部29e’に螺合されており、頭部34bが板状部材11のボルト穴11eの段部11e’を押圧している。これにより、板状部材(トッププレート)11、積層体4、板状部材(ソールプレート)29が一体化されている。
また、ヘッド3の一番上の板状部材(トッププレート)11から一番下の板状部材(ソールプレート)29の途中まで上下に連通するボルト穴11b乃至29b、11c乃至29c、11d乃至29d、11e乃至29eが穿設されており、この内、板状部材29のボルト穴29b乃至29eにはボルト31乃至34の雄ネジ部31a乃至34aに螺合する雌ネジ部29b’乃至29e’が刻設されている。ボルト31はボルト穴11b乃至29bに通されて雄ネジ部31aの先端部が雌ネジ部29b’に螺合されており、頭部31bが板状部材11のボルト穴11bの段部11b’を押圧している。ボルト32はボルト穴11c乃至29cに通されて雄ネジ部32aの先端部が雌ネジ部29c’に螺合されており、頭部32bが板状部材11のボルト穴11cの段部11c’を押圧している。ボルト33はボルト穴11d乃至28dに通されて雄ネジ部33aの先端部が雌ネジ部29d’に螺合されており、頭部33bが板状部材11のボルト穴11cの段部11d’を押圧している。ボルト34はボルト穴11e乃至28eに通されて雄ネジ部34aの先端部が雌ネジ部29e’に螺合されており、頭部34bが板状部材11のボルト穴11eの段部11e’を押圧している。これにより、板状部材(トッププレート)11、積層体4、板状部材(ソールプレート)29が一体化されている。
積層体4を構成する板状部材12乃至28は平板で左右方向へ横長の長方形状であり、この実施例では全て同一の板厚hを有している。板状部材12乃至28の左右の横幅は、積層体4を正面から見たときに上下方向の中間が左右外側に凸となるように少しずつ変化している(図2参照)。板状部材(トッププレート)11は横長の長方形状であり、側面的に見て上面側が後方に掛けて低くなるように湾曲している。板状部材(ソールプレート)29は横長の長方形状であり、正面的に見て下面側が左右方向の中央部で下に僅かに凸となるように湾曲している。
図4に示す如く、積層体4は前面がフェース面(ボール打撃面)30を成し、この実施例では積層体4を側面から見たとき、フェース面30は鉛直面から任意の或るαの角度だけ後方へ傾斜している(ロフト角(90−α)。図4はαを3度とした例を示すが、3度に限定されない)。積層体4の板状部材12乃至28と、板状部材11、29は一段置きに前端面側が前後にずらして積層されており、板状部材12、14、16、・・・、28が後ろ側にずれることで、板状部材11と13の間、13と15の間、・・、27と29の間にトゥとヒールを結ぶ水平方向に横長で上下に等間隔(ピッチ2h)離れた多数の横溝41乃至49が平行に形成されている。
板状部材11の下面、板状部材12乃至28の上下面、板状部材29の上面は全て平面に形成されており、かつ各板状部材12乃至28の上下面は互い平行に形成されている。前側にずれた板状部材11、13、15、・・・、29の前端面11a、13a、15a、・・・、29aは側面的に見て鉛直面から角度αだけ後へ傾斜した同一平面上にある。板状部材11、13、15、・・・、29の前端面11a、13a、・・・、15a、29aは、積層される前に個別に切削、研摩等の加工により側面的に見て傾斜平面状に形成されており、積層後、各板状部材11、13、15、・・・、29の前端面11a、13a、・・・、15a、29aが側面的に見て同一の傾斜平面PL1内に位置するようになっている。後ろ側にずれた板状部材12、14、16、・・・、28の前端面12a、14a、16a、・・・、28aは積層される前に個別に切削、研摩等の加工により、側面的に見て鉛直平面状に形成されており、積層後、各板状部材12、14、16、・・・、28の前端面12a、14a、16a、・・・、28aの上下方向の中点p1、p2、p3、・・・は側面的に見て鉛直面から角度αだけ後へ傾斜した同一傾斜平面PL2内に位置するようになっている(図5参照)。
図5に示す如く、各横溝41、42、43、・・の縦断面の上壁41aと下壁41b、上壁42aと下壁42b、上壁43aと下壁43b、・・は平行であり、良好なスピンが掛かるようになっている。また、各横溝41、42、43、・・の縦断面の前端縁部41cと41d、42cと42d、43cと43d、・・は山形に形成されている(上側の前端縁部41c、42c、43c、・・は87度の鋭角、下側の前端縁部41d、42d、43d、・・は93度の鈍角)。
積層体4の各板状部材12乃至28と29の後端面は鉛直な同一面を成す。従って、積層体4を構成する各板状部材12乃至28と29の奥行き方向の幅は、少しずつ変化している(図4参照)。
積層体4の各板状部材12乃至28と29の後端面は鉛直な同一面を成す。従って、積層体4を構成する各板状部材12乃至28と29の奥行き方向の幅は、少しずつ変化している(図4参照)。
なお、図6に示す如く、前側にずれた板状部材13、15、17、・・・、の前端面13j’、15j’、17j’、・・を積層される前に個別に切削、研摩等の加工により、側面的に見て鉛直平面状に形成し、積層後、前端面13j’、15j’、17j’、・・の上下方向の中点q1、q2、q3、・・・が側面的に見て鉛直面から角度αだけ後へ傾斜した同一傾斜平面PL1’内に位置するようにしても良い。また、板状部材13、15、17、・・・、の内、横溝41、42、43、・・の縦断面の前端縁部41c’と41d’、42c’と42d’、43c’と43d’、・・を成す部分について、積層される前に個別に切削、研摩等の加工により、半径Rの丸みを持った形状としても良い。
板状部材(トッププレート)11、積層体4を構成する板状部材12乃至28、板状部材(ソールプレート)29の平面図を図7乃至図10に示す。
積層体4を構成する板状部材12乃至28の内、後ろ側にずれた位置にある各板状部材12、14、・・・、28は、左右にT字状の嵌合凸部12f、14f、・・28f、12g、14g、・・28gを有する部材主部12A、14B、・・28A、左寄りにT字状の嵌合溝部12h、14h、・・28hを有する部材副部12B、14B、・・28B、右寄りにT字状の嵌合溝部12i、12i、・・28iを有する部材副部12C、14C、・・28Cから成り、部材主部12A、14A、・・28Aの嵌合凸部12f、12f、・・28fに部材副部12B、14B、・・28Bの嵌合溝部12h、14h、・・28hが嵌脱自在に嵌合されるとともに、部材主部12A、14A、・・28Aの嵌合凸部12g、12g、・・28gに部材副部12C、14C、・・28Cの嵌合溝部12i、14i、・・28iが嵌脱自在に嵌合されることにより、平板な方形板状に形成されている。
積層体4を構成する板状部材12乃至28の内、後ろ側にずれた位置にある各板状部材12、14、・・・、28は、左右にT字状の嵌合凸部12f、14f、・・28f、12g、14g、・・28gを有する部材主部12A、14B、・・28A、左寄りにT字状の嵌合溝部12h、14h、・・28hを有する部材副部12B、14B、・・28B、右寄りにT字状の嵌合溝部12i、12i、・・28iを有する部材副部12C、14C、・・28Cから成り、部材主部12A、14A、・・28Aの嵌合凸部12f、12f、・・28fに部材副部12B、14B、・・28Bの嵌合溝部12h、14h、・・28hが嵌脱自在に嵌合されるとともに、部材主部12A、14A、・・28Aの嵌合凸部12g、12g、・・28gに部材副部12C、14C、・・28Cの嵌合溝部12i、14i、・・28iが嵌脱自在に嵌合されることにより、平板な方形板状に形成されている。
また、積層体4を構成する板状部材12乃至28の内、前側にずれた位置にある板状部材13、15、・・・、27は、左右にT字状の嵌合凸部13f、15f、・・27f、13g、15g、・・27gを有する部材主部13A、15A、・・27A、左寄りにT字状の嵌合溝部13h、15h、・・27h、右寄りにT字状の嵌合溝部13i、15i、・・27iを有し、部材主部13A、15A、・・27Aの左右両端縁と前端縁をコ字状に囲む部材副部13C、15C、・・27Cを含み、部材主部13A、15A、・・27Aの嵌合凸部13f、15f、・・27fと13g、15g、・・27gに部材副部13B、15B、・・27Bの嵌合溝部13h、15h、・・27hと13i、15i、・・27iが嵌脱自在に嵌合されることにより、平板な方形板状に形成されている。
部材主部12A乃至28Aにはアルミ板、硬質プラスチック板、ガラス繊維板、ガラス繊維強化プラスチック板、炭素繊維強化プラスチック板などの比重の小さい材質が用いられる。一方、部材副部12B、12C、13B、14B、14C、15B、・・27B、28B、28Cには鉄、鋼、タングステン、金などの比重の大きい材質が用いられる。これにより、ヘッド3は大きな慣性モーメントが得られる。また、板状部材11は材質が比重の小さいチタン製であり、板状部材29は比重の大きい鉄または鋼製であり、これにより、ヘッド3は低重心化が図られる。板状部材11は比重の小さい硬質プラスチック板、ガラス繊維板、ガラス繊維強化プラスチック板、炭素繊維強化プラスチック板などとしても良い。板状部材29はタングステンなどの他の比重の大きい材質としても良い。
積層体4を構成する板状部材12乃至28の内、部材主部12A乃至28Aには前述したシャフト穴12a乃至28a、ボルト穴12b乃至12e、13b乃至13e、・・・、28b乃至28eが穿設されている。板状部材11にもシャフト穴11aと段付のボルト穴11b乃至11eが穿設されている。板状部材29には雌ネジ部付のボルト穴29b乃至29eだけ穿設されており、シャフト穴は穿設されていない。ボルト穴29b乃至29eには雌ネジ部29b’乃至29e’が形成されている。ボルト穴11b乃至29b、ボルト穴11c乃至29c、ボルト穴11d乃至29d、ボルト穴11e乃至29eは各々、軸心が一致している。
シャフト穴11a、13a、15a、・・・27aは、シャフト2の外径と同径の円形穴であり、軸心が一致している。シャフト穴12a、16a、20a、24a、28aは後ろ半分にシャフト2の外径と同じ径の半円、前半分に横幅がシャフト2の外径と同一、奥行きがシャフト2の半径と同じ長方形を合わせた形状を有し、半円部分の中心がシャフト穴11a、13a、15a、・・・27aの中心より後方へwだけシフトしている。シャフト穴14a、18a、22a、26aは前半分にシャフト2の外径と同じ径の半円、後半分に横幅がシャフト2の外径と同一、奥行きがシャフト2の半径と同じ長方形を合わせた形状を有し、半円部分の中心がシャフト穴11a、13a、15a、・・・27aの中心より前方へwだけシフトしている。wはシャフト2の外径の1/5前後の寸法である。
図11に示す如く、シャフト2の下端部の前側には、上下方向に等間隔(ピッチ4h)離して奥行き方向の溝深さがw、上下方向の溝幅がhの5つの水平な嵌合溝51乃至55が刻設されており、後側には、嵌合溝51の下端から見てhだけ下の位置から下方へ等間隔(ピッチ4h)離して奥行き方向の溝深さがw、上下方向の溝幅がhの4つの水平な嵌合溝61乃至64が刻設されている。前側の一番下の嵌合溝55の下端はシャフト2の下端と一致している。シャフト2の下端部に積層体4を含むヘッド3を取着する際、積層体4を成す板状部材12乃至28の内、板状部材12、16、20、24、28のシャフト穴12a、16a、20a、24a、28aの前側部分を前側の嵌合溝51乃至55に嵌合し、板状部材14、18、22、26のシャフト穴14a、18a、22a、26aの後側部分を嵌合溝61乃至64に嵌合させることにより、シャフト2を積層体4を含むヘッド3に一体的に取着可能となっている。
次に、図12乃至図14を参照して上記したゴルフクラブ1の組み立て方法を説明する。
積層体4を構成する各板状部材12乃至28は、部材主部と部材副部が嵌合済みであるとする。
まず、シャフト2の先端側(ヘッド側)を下向きに保持して、ヘッド2の一番上に相当する板状部材11を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴11aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝51のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材11の前後左右方向を合わせ(図12(1)参照)、続いて板状部材12を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴12aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝51の位置まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材12の前後左右方向を合わせ(図12(2)参照)、シャフト穴12aの前側部分を嵌合溝51に嵌合させる(図12(3)参照)。次に板状部材13を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴13aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝61のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材13の前後左右方向を合わせ(図12(4)参照)、続いて板状部材14を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴14aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝61の位置まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材14の前後左右方向を合わせ(図13(1)参照)、シャフト穴14aの後側部分を嵌合溝61に嵌合させる(図13(2)参照)。次に板状部材15を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴15aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝52のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材15の前後左右方向を合わせ(図13(3)参照)、続いて板状部材16を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴16aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝52の位置まで挿通し(図13(4)参照)、シャフト2の前後左右方向と板状部材16の前後左右方向を合わせ、シャフト穴16aの前側部分を嵌合溝52に嵌合させる(図14(1)参照)。
積層体4を構成する各板状部材12乃至28は、部材主部と部材副部が嵌合済みであるとする。
まず、シャフト2の先端側(ヘッド側)を下向きに保持して、ヘッド2の一番上に相当する板状部材11を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴11aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝51のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材11の前後左右方向を合わせ(図12(1)参照)、続いて板状部材12を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴12aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝51の位置まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材12の前後左右方向を合わせ(図12(2)参照)、シャフト穴12aの前側部分を嵌合溝51に嵌合させる(図12(3)参照)。次に板状部材13を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴13aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝61のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材13の前後左右方向を合わせ(図12(4)参照)、続いて板状部材14を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴14aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝61の位置まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材14の前後左右方向を合わせ(図13(1)参照)、シャフト穴14aの後側部分を嵌合溝61に嵌合させる(図13(2)参照)。次に板状部材15を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴15aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝52のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材15の前後左右方向を合わせ(図13(3)参照)、続いて板状部材16を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴16aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝52の位置まで挿通し(図13(4)参照)、シャフト2の前後左右方向と板状部材16の前後左右方向を合わせ、シャフト穴16aの前側部分を嵌合溝52に嵌合させる(図14(1)参照)。
次に板状部材17を水平かつ上面を上向きにしてシャフト穴17aにシャフト2の先端を入れ、嵌合溝62のすぐ上まで挿通し、シャフト2の前後左右方向と板状部材17の前後左右方向を合わせる(図14(2)参照)。
以下、板状部材18乃至28に対しても同様の組み付け作業を行い、板状部材18、22、26を嵌合溝62、63、64に嵌合させ、板状部材20、24、28を嵌合溝53、54、55に嵌合させ、板状部材19を板状部材18と20の間、板状部材21を板状部材20と22の間、板状部材23を板状部材22と24の間、板状部材25を板状部材24と26の間、板状部材27を板状部材26と28の間に配設する(図14(3)参照)。
以下、板状部材18乃至28に対しても同様の組み付け作業を行い、板状部材18、22、26を嵌合溝62、63、64に嵌合させ、板状部材20、24、28を嵌合溝53、54、55に嵌合させ、板状部材19を板状部材18と20の間、板状部材21を板状部材20と22の間、板状部材23を板状部材22と24の間、板状部材25を板状部材24と26の間、板状部材27を板状部材26と28の間に配設する(図14(3)参照)。
最後に、板状部材28の下に水平かつ上面を上向きにした板状部材29を置き、シャフト2の前後左右と板状部材29の前後左右を合わせる。そして、板状部材11乃至29のボルト穴11b乃至29bに頭部31bを上にしたボルト31を上から下に通し、雄ネジ部31aの下端部をボルト穴29bの雌ネジ部29b’に螺合し、板状部材11乃至29のボルト穴11c乃至29cに頭部32bを上にしたボルト32を上から下に通し、雄ネジ部32aの下端部をボルト穴29cの雌ネジ部29c’に螺合し、板状部材11乃至29のボルト穴11d乃至29dに頭部33bを上にしたボルト33を上から下に通し、雄ネジ部33aの下端部をボルト穴29dの雌ネジ部29d’に螺合し、板状部材11乃至29のボルト穴11e乃至29eに頭部34bを上にしたボルト34を上から下に通し、雄ネジ部34aの下端部をボルト穴29eの雌ネジ部29e’に螺合する(図14(4)参照)。これにより、各板状部材11乃至29が一体的に締結されてヘッド3が構成されるとともに、ヘッド3とシャフト2が正しい向きで取着される(図2乃至図4参照)。
なお、組み立てと逆の手順により、ボルト31乃至34を外し、シャフト2からヘッド3の各板状部材11乃至29を抜き、ヘッド3をパーツに分解し、各板状部材11乃至29を構成する部材主部や部材副部の嵌合を外して交換したり、横溝周辺に相当する部分の研摩・切削をするなどして容易に修理を行なうことができる。
なお、組み立てと逆の手順により、ボルト31乃至34を外し、シャフト2からヘッド3の各板状部材11乃至29を抜き、ヘッド3をパーツに分解し、各板状部材11乃至29を構成する部材主部や部材副部の嵌合を外して交換したり、横溝周辺に相当する部分の研摩・切削をするなどして容易に修理を行なうことができる。
この実施例によれば、上面が上向きとなるように配設した多数枚の板状部材12乃至28を上下に積層し、この積層体4の前面をフェース面30とし、各板状部材12乃至28のフェース面30側を一段置きに前後にずらして多数の横溝41、42、43、・・を形成するようにしたので、各板状部材12乃至28の上面と下面を平行に形成することは比較的容易であるから(例えば、アルミ材や鋼材の部材主部や部材副部の場合、両面の平行度の高い圧延板素材からプレス加工、レーザ切断加工などで形成できる。プラスチック材が部材主部の場合、射出成形で形成できる)、各横溝41、42、43、・・の縦断面の上壁41aと下壁41b、上壁42aと下壁42b、上壁43aと下壁43b、・・を容易に平行化でき、良好なスピンを掛けられるゴルフクラブ1が得られる。
また、前寄りにずらされる各板状部材13、15、17、・・につき、ヘッド3の組み立て前に個別に、前端縁部の縦断面形状を所望角度の山形としたり、或いは所望半径の丸みをつけたりする研磨、切削等を高い精度で行うことは容易であることから、横溝41、42、43、・・の縦断面の前端縁部41cと41d(41c’と41d’)、42cと42d(42c’と42d’)、43cと43d(43c’と43d’)、・・の形状を容易に所望形状にでき、ゴルフ規定に合致した横溝断面形状を具現することも容易である(図5、図6参照)。
また、各板状部材12、14、14、・・28の板厚を高い精度で揃えることや、シャフト2の嵌合溝51乃至55、61乃至64、板状部材12乃至28のシャフト穴12a乃至28aを高い加工精度で形成することは容易であるから、横溝41、42、43、・・の溝幅、溝深さを均一化することも容易にできる。
また、積層体4を構成する多数枚の板状部材12乃至28の内、前面側が前寄りにずらされた板状部材13、15、17、・・の前端面13j、15j、17j、・・(13j’、15j’、17j’、・・)を側面的に見て垂直面より後ろに傾斜した傾斜平面に沿って配設することにより、90度より小さいロフト角も容易に設定できる。
また、積層体4の各板状部材12乃至28の左右両端部に比重の大きい材質を配置したので、大きな慣性モーメントを発揮させることができる。
また、ヘッド3は積層体4の上端と下端に各々付設された保護用の板状部材11と29を含み、下端側の板状部材29の比重を上端側の板状部材11より大きくし、下端側の板状部材29を重くしたことにより、ヘッド3の低重心化を容易に図ることがてきる。
また、ヘッド3の上端から下端近くまで貫通させたシャフト2を装備し、シャフト2の上下方向の複数個所に形成した水平向きの嵌合溝51乃至55、61乃至64に、積層体4を構成する内の1つおきの板状部材13、14、・・27を水平に嵌合することによりシャフト2をヘッド3に着脱自在に取着し、ボルト31乃至34によりヘッド3を構成する板状部材11乃至29を着脱自在に一体的に締結したことにより、シャフト2、ヘッド3を構成する板状部材11乃至29の組み立て及び分解が自在であり、部品単位での交換や再研磨等の修理を容易に行える。とくに、積層体4の各板状部材12乃至28を、比重の小さい部材主部と比重の大きい部材副部を嵌脱自在に嵌合して形成したので、部材主部、部材副部の単位での交換や再研磨等の修理も容易にできる。
また、前寄りにずらされる各板状部材13、15、17、・・につき、ヘッド3の組み立て前に個別に、前端縁部の縦断面形状を所望角度の山形としたり、或いは所望半径の丸みをつけたりする研磨、切削等を高い精度で行うことは容易であることから、横溝41、42、43、・・の縦断面の前端縁部41cと41d(41c’と41d’)、42cと42d(42c’と42d’)、43cと43d(43c’と43d’)、・・の形状を容易に所望形状にでき、ゴルフ規定に合致した横溝断面形状を具現することも容易である(図5、図6参照)。
また、各板状部材12、14、14、・・28の板厚を高い精度で揃えることや、シャフト2の嵌合溝51乃至55、61乃至64、板状部材12乃至28のシャフト穴12a乃至28aを高い加工精度で形成することは容易であるから、横溝41、42、43、・・の溝幅、溝深さを均一化することも容易にできる。
また、積層体4を構成する多数枚の板状部材12乃至28の内、前面側が前寄りにずらされた板状部材13、15、17、・・の前端面13j、15j、17j、・・(13j’、15j’、17j’、・・)を側面的に見て垂直面より後ろに傾斜した傾斜平面に沿って配設することにより、90度より小さいロフト角も容易に設定できる。
また、積層体4の各板状部材12乃至28の左右両端部に比重の大きい材質を配置したので、大きな慣性モーメントを発揮させることができる。
また、ヘッド3は積層体4の上端と下端に各々付設された保護用の板状部材11と29を含み、下端側の板状部材29の比重を上端側の板状部材11より大きくし、下端側の板状部材29を重くしたことにより、ヘッド3の低重心化を容易に図ることがてきる。
また、ヘッド3の上端から下端近くまで貫通させたシャフト2を装備し、シャフト2の上下方向の複数個所に形成した水平向きの嵌合溝51乃至55、61乃至64に、積層体4を構成する内の1つおきの板状部材13、14、・・27を水平に嵌合することによりシャフト2をヘッド3に着脱自在に取着し、ボルト31乃至34によりヘッド3を構成する板状部材11乃至29を着脱自在に一体的に締結したことにより、シャフト2、ヘッド3を構成する板状部材11乃至29の組み立て及び分解が自在であり、部品単位での交換や再研磨等の修理を容易に行える。とくに、積層体4の各板状部材12乃至28を、比重の小さい部材主部と比重の大きい部材副部を嵌脱自在に嵌合して形成したので、部材主部、部材副部の単位での交換や再研磨等の修理も容易にできる。
なお、上記した実施例では、積層体を構成する内、前寄りにずらされた板状部材の前端面を鉛直面より後ろへ角度αだけ傾斜した傾斜面に沿って配設したが、α=0度の鉛直面に沿って配設するようにしても良い。
また、積層体を構成する板状部材を全て同じ板厚としたが本発明は何らこれに限定されず、前寄りにずらす板状部材群と後ろ寄りにずらす板状部材群とで、板厚を変えても良い(例えば、前寄りにずらす板状部材群の板厚を3h、後ろ寄りにずらす板状部材群の板厚をh)。また、前寄りにずらす各板状部材の板厚を種々に変えたり、後ろ寄りにずらす各板状部材の板厚を種々に変えたりしても良い。
また、積層体を構成する板状部材を全て同じ板厚としたが本発明は何らこれに限定されず、前寄りにずらす板状部材群と後ろ寄りにずらす板状部材群とで、板厚を変えても良い(例えば、前寄りにずらす板状部材群の板厚を3h、後ろ寄りにずらす板状部材群の板厚をh)。また、前寄りにずらす各板状部材の板厚を種々に変えたり、後ろ寄りにずらす各板状部材の板厚を種々に変えたりしても良い。
また積層体を四本のボルトで締結し、一体化するようにしたが、五本または六本以上のボルトで締結するようにしても良い。
また、ボルトで締結する代わりに図15(1)に示す如く、断面がコ字状で上面板35aのネジ孔35bに締め付けネジ36の螺合された支持金具35を用意し、積層体4を背面側から支持金具35の上面板35aと底面板35cの間に挿入し、締め付けネジ36を締めて積層体4を締め付けネジ36と底面板35cの間で挟圧することにより、着脱自在に一体化するようにしても良い図15(2)参照)。
或いは、図16(1)に示す如く、断面が略コ字状の支持金具37で、上面板37aと底面板37bの断面がハの字状に形成されるとともに、上面板37aの前端と底面板37bの前端の間の開口37cを広げたり、狭めたりする方向にバネ変形可能に形成された支持金具37を用意し、治具で開口37cを広げ、積層体4を背面側から支持金具37の上面板37aと底面板37cの間に挿入し(図16(2)参照)、開口37cを解放し、バネ性で上面板37aと底面板37cの間で挟圧することにより、着脱自在に一体化するようにしても良い(図16(3)参照)。
また、ボルトで締結する代わりに図15(1)に示す如く、断面がコ字状で上面板35aのネジ孔35bに締め付けネジ36の螺合された支持金具35を用意し、積層体4を背面側から支持金具35の上面板35aと底面板35cの間に挿入し、締め付けネジ36を締めて積層体4を締め付けネジ36と底面板35cの間で挟圧することにより、着脱自在に一体化するようにしても良い図15(2)参照)。
或いは、図16(1)に示す如く、断面が略コ字状の支持金具37で、上面板37aと底面板37bの断面がハの字状に形成されるとともに、上面板37aの前端と底面板37bの前端の間の開口37cを広げたり、狭めたりする方向にバネ変形可能に形成された支持金具37を用意し、治具で開口37cを広げ、積層体4を背面側から支持金具37の上面板37aと底面板37cの間に挿入し(図16(2)参照)、開口37cを解放し、バネ性で上面板37aと底面板37cの間で挟圧することにより、着脱自在に一体化するようにしても良い(図16(3)参照)。
また、上記した実施例ではゴルフクラブとしてパターを例に挙げて説明したが、アイアン等の他の種類のゴルフクラブに適用することもてきる。図17、図18はアイアンに適用した例を示し、シャフト68の下端部が装着されるボーゼル69と一体的に設けられたヘッド本体70の前面側に形成された凹部71に、上面を斜め上向きに配設した多数の板状部材81乃至99が斜め上下方向に積層された積層体100が図示しないボルト等で機械的に着脱自在に一体的に装着されるか、または、接着等で一体的に装着されている。
積層体100は前面がフェース面(ボール打撃面)110を成し、積層体100を側面から見たとき、フェース面110は鉛直面から任意の或るα’の角度だけ後方へ傾斜している(ロフト角(90−α’)。図17ではα’を32度とした例を示すが、32度に限定されない)。
積層体100の板状部材81乃至99は一段置きにフェース面側が前後にずらして積層されており、板状部材82、84、86、・・・、98が後ろ側にずれることで、板状部材81と83の間、83と85の間、・・、97と99の間にトゥとヒールを結ぶ水平方向に横長の多数の横溝101乃至109が平行に形成されている。前寄りにずれた板状部材81、83、・・99の板厚はhaであり、後寄りにずれた板状部材82、84、・・98の板厚はhb(≠ha)であり、横溝101乃至109は上下に等間隔(ピッチはha+hb)離れている。
積層体100は前面がフェース面(ボール打撃面)110を成し、積層体100を側面から見たとき、フェース面110は鉛直面から任意の或るα’の角度だけ後方へ傾斜している(ロフト角(90−α’)。図17ではα’を32度とした例を示すが、32度に限定されない)。
積層体100の板状部材81乃至99は一段置きにフェース面側が前後にずらして積層されており、板状部材82、84、86、・・・、98が後ろ側にずれることで、板状部材81と83の間、83と85の間、・・、97と99の間にトゥとヒールを結ぶ水平方向に横長の多数の横溝101乃至109が平行に形成されている。前寄りにずれた板状部材81、83、・・99の板厚はhaであり、後寄りにずれた板状部材82、84、・・98の板厚はhb(≠ha)であり、横溝101乃至109は上下に等間隔(ピッチはha+hb)離れている。
各板状部材81乃至99の上下面は全て平面に形成されており、かつ各板状部材81乃至99の上下面は互い平行に形成されている。前側にずれた板状部材81、83、85、・・・の前端面81j、83j、85j、・・・は側面的に見て鉛直から角度α’だけ後へ傾斜した同一平面(PL3)上にある。板状部材81、83、85、・・・の前端面81j、83j、85j、・・は、積層される前に個別に切削、研摩等の加工により側面的に見て上下面に対し垂直な平面状に形成されている。板状部材82、84、86、・・・の前端面も、積層される前に個別に切削、研摩等の加工により側面的に見て上下面に対し垂直な平面状に形成されている。
図18に示す如く、横溝101、102、103、・・の縦断面の上壁101aと下壁101b、上壁102aと下壁102b、上壁103aと下壁103b、・・は平行であり、良好なスピンが掛かるようになっている。また、各横溝101、102、103、・・の縦断面の前端縁部101cと101d、102cと102d、103cと103d、・・は積層される前に個別に切削、研摩等の加工により直角に形成されているが、半径Rの丸みを持たせることもできる。
図18に示す如く、横溝101、102、103、・・の縦断面の上壁101aと下壁101b、上壁102aと下壁102b、上壁103aと下壁103b、・・は平行であり、良好なスピンが掛かるようになっている。また、各横溝101、102、103、・・の縦断面の前端縁部101cと101d、102cと102d、103cと103d、・・は積層される前に個別に切削、研摩等の加工により直角に形成されているが、半径Rの丸みを持たせることもできる。
板状部材81乃至99には鉄、鋼、タングステン、金、アルミ板、硬質プラスチック板、ガラス繊維板、ガラス繊維強化プラスチック板、炭素繊維強化プラスチック板などの材質を用いることができ、前寄りにずれた板状部材82、84、・・99と、後ろ寄りにずれた板状部材82、84、・・、88とで材質を変えたり、各板状部材81乃至99で材質を種々に変えたりしても良い。或いは、図7乃至図10と同様に、各板状部材81乃至99を材質の異なる部材主部と部材副部の組み合わせ部材としても良い。
図17、図18の例によっても、各板状部材81乃至99の上面と下面を平行に形成することは比較的容易であるから、各横溝101、102、・・の縦断面の上壁101aと下壁101b、上壁102aと下壁102b、・・を容易に平行化でき、良好なスピンを掛けられるゴルフクラブが得られる。
また、前寄りにずらされる各板状部材82、84、86、・・につき、ヘッドの組み立て前に個別に、前端縁部の縦断面形状を所望角度の山形としたり、或いは所望半径の丸みをつけたりする研磨、切削等を高い精度で行うことは容易であることから、横溝101、102、・・の縦断面の前端縁部101cと101d、102cと102d、103cと103d、・・の形状を容易に所望形状にでき、ゴルフ規定に合致した横溝断面形状を具現することも容易である。
また、各板状部材82、84、、・・98の板厚を高い精度で揃えることや、前寄りの板状部材81、83、・・と後ろ寄りの板状部材82、84、・・を高い位置精度で積層することは容易であるから、横溝101、102、103、・・の溝幅X、溝深さYを均一化することも容易にできる(図18参照)。
また、前寄りにずらされる各板状部材82、84、86、・・につき、ヘッドの組み立て前に個別に、前端縁部の縦断面形状を所望角度の山形としたり、或いは所望半径の丸みをつけたりする研磨、切削等を高い精度で行うことは容易であることから、横溝101、102、・・の縦断面の前端縁部101cと101d、102cと102d、103cと103d、・・の形状を容易に所望形状にでき、ゴルフ規定に合致した横溝断面形状を具現することも容易である。
また、各板状部材82、84、、・・98の板厚を高い精度で揃えることや、前寄りの板状部材81、83、・・と後ろ寄りの板状部材82、84、・・を高い位置精度で積層することは容易であるから、横溝101、102、103、・・の溝幅X、溝深さYを均一化することも容易にできる(図18参照)。
本発明は、パター、アイアン等のクラブヘッドのフェース面に多数の横溝(スコアライン)が形成されたゴルフクラブに適用できる。
1 ゴルフクラブ
2、68 シャフト
3 ヘッド
4、100 積層体
11乃至29、81乃至99 板状部材
41乃至49、101乃至109 横溝
2、68 シャフト
3 ヘッド
4、100 積層体
11乃至29、81乃至99 板状部材
41乃至49、101乃至109 横溝
Claims (8)
- ヘッドが多数枚の板状部材を上下に多数枚積み重ねた積層体を含み、
積層体の前面をフェース面とし、
積層体の前面側で板状部材が一段置きに前後にずらされてフェース面に多数の横溝が形成されていること、
を特徴とするゴルフクラブ。 - 積層体を構成する多数枚の板状部材の内、前面側が前寄りにずらされた板状部材の前端面が側面的に見て垂直面より後ろに傾斜した傾斜面に沿って配設されていること、
を特徴とする請求項1記載のゴルフクラブ。 - 積層体の各板状部材の左右両端部は比重の大きい材質、他の部分は比重が小さい材質からなること、
を特徴とする請求項1または2記載のゴルフクラブ。 - 積層体を構成する各板状部材の内、前側にずれた板状部材の前端縁部と左右両端部、後ろ側にずれた板状部材の左右両端部は比重の大きい材質、他の部分は比重が小さい材質からなること、
を特徴とする請求項1または2記載のゴルフクラブ。 - 積層体を構成する各板状部材の比重の重い材質部分と軽い材質部分は着脱自在に嵌合して形成されており、積層体を構成する各板状部材も分解、一体化自在に形成されていること、
を特徴とする請求項3または4記載のゴルフクラブ。 - ヘッドは積層体の下端と上端に各々付設された保護用の板状部材を含むこと、
を特徴とする請求項1乃至5の内のいずれか一項記載のゴルフクラブ。 - 積層体の下端に付設された保護用の板状部材の比重が上端に付設された保護用の板状部材より重い材質としたこと、
を特徴とする請求項6記載のゴルフクラブ。 - ヘッドの上端から下端または下端近くまで貫通して装備されたシャフトを有し、
シャフトの上下方向の複数個所に形成した水平向きの嵌合溝に、積層体を構成する多数枚の板状部材の内の2以上の板状部材を水平に嵌合することによりシャフトをヘッドに取着したこと、
を特徴とする請求項1乃至7の内のいずれか一項記載のゴルフクラブ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102260890B1 (ko) * | 2019-12-06 | 2021-06-03 | 곽기영 | 골프 퍼터 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2017
- 2017-08-06 JP JP2017152081A patent/JP6251865B1/ja active Active
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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