JP6251027B2 - 短絡方向継電器 - Google Patents
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Description
[1.構成]
以下、本発明の第一の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の短絡方向継電器Aの一例を示す機能ブロック図である。短絡方向継電器Aには、三相交流電力系統より、三相の電圧(Va、Vb、Vc)および三相の電流(Ia、Ib、Ic)が入力されている。これら電圧および電流の入力は、不図示の入力変成部を介して短絡方向継電器Aに導入される。入力変成部は、計器用変成器およびA/D変換器を含み、電圧および電流の値を短絡方向継電器Aでの処理に適した値に変換することができる。
以上のような構成を有する本実施形態の短絡方向継電器Aの作用を、健全時、逆潮流あり健全時、事故時の電流に対する動作として、図3〜6を用いて具体的に説明する。図3〜6では、図2(a)に示した第一の短絡方向継電要素1の動作範囲と、(b)に示した第二の短絡方向継電要素2の動作範囲とを重ね書きした図を用いている。従って、図3〜6に示す第一のDSR動作範囲は、第二のDSR動作範囲でもある。以下、電力系統の各状態における相電流の位相について説明する。
図3は、電力系統が健全かつ逆潮流がない場合の短絡方向継電器Aの動作を説明するための図である。電力系統健全時は、相電流の位相は図3に示す通り、第一の短絡方向継電要素1および第二の短絡方向継電要素2の動作範囲外となる。また、健全時は三相電流は平衡状態となるため、逆相過電流継電装置3は動作しない。従って、保護出力は送出されない。
図4は、電力系統が健全かつ逆潮流がある場合の短絡方向継電器Aの動作を説明するための図である。逆潮流ありの電力系統健全時における相電流の位相は図4に示す通りである。相電流は、第一の短絡方向継電要素1の動作範囲外となるが、第二の短絡方向継電要素2の動作範囲内となる。ここで、逆潮流の有無に関係なく、健全時は三相電流が平衡状態となることから逆相過電流継電装置3は動作しない。すなわち、アンド回路4の入力条件は成立しない。従って、保護出力は送出されない。
図5は、電力系統に三相事故がある場合の短絡方向継電器Aの動作を説明するための図である。線間電圧をVbcとした場合を例に説明すると、相電圧Vaの位相は線間電圧より電気角90°進んでいる。このとき相電流Iaは、誘導性の線路の電圧降下の影響により、Vaより例えば電気角60°程度の遅れ位相となる。従って、電力系統に三相事故が発生した時における相電流の位相は図5に示すようになる。なお、三相事故時の場合は、相電流Ia、Ib、Ic全てが相電圧に対して遅れ位相となるため、全ての相電流について図5に示す位相関係となる。
図6は、電力系統に二相事故がある場合の短絡方向継電器Aの動作を説明するための図である。線間電圧をVbcとした場合を例に説明すると、ab相短絡では電流Iaは電流αの電流ベクトルとなり、第二の短絡方向継電要素2の動作範囲内となる。また、ca相短絡では電流Iaは電流βの電流ベクトルとなり、第一の短絡方向継電要素1および第二の短絡方向継電要素2の動作範囲内となる。ここで、二相事故時は三相平衡が、崩れて逆相電流が流れるため、逆相過電流継電要素3が動作する。
電力系統の1相事故は短絡方向リレー装置の動作責務外の事故である。国内の高圧系統は多くが非接地であり,1相地絡時に流れる電流は短絡事故時に流れる電流よりもきわめて小さい。このため、第一の短絡方向継電要素1と第二の短絡方向継電要素2は動作しない。従って、保護出力は送出されない。
以上のような本実施形態の短絡方向継電器Aの効果は以下の通りである。すなわち、短絡方向継電器Aは、第二の短絡方向継電要素2と、逆相過電流継電要素3とがともに動作した場合に二相事故と識別する。従って、逆潮流が生じた場合であっても誤動作することがない。以上より、確実に二相事故と三相事故を識別することができ、より信頼性の高い短絡方向継電器Aを提供することができる。逆潮流ありの場合、従来は高圧系統に交流発電機を系統連系することはできなかった。しかし、上記のような短絡方向継電器Aを用いることで、逆潮流ありの場合に、交流発電機を系統連系することが可能となる。
第二の実施形態の短絡方向継電器Aの一例について、機能ブロック図を図7に示す。第二の実施形態では、短絡方向継電器Aには、三相交流電力系統より、三相の電圧(Va、Vb、Vc)および二相の電流(Ia、Ic)が入力されている。なお、第一の実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明は省略する。
第三の実施形態の短絡方向継電器Aは、第一の短絡方向継電要素1および第二の短絡方向継電要素2の接続方法を30°進み接続方式としたものである。接続方式を30°進み接続方式とした場合、線間電圧と相電流の組み合わせが変わるため、各継電要素の位相特性が90°進み接続方式の場合と異なる。なお、第一の実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明は省略する。
第四の実施形態の短絡方向継電器Aの一例について、機能ブロック図を図9に示す。第四の実施形態では、短絡方向継電器Aは、短絡方向継電要素6と逆相過電流継電要素3とを有する。なお、第一の実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明は省略する。
(1)逆相過電流継電要素3が動作しない場合には、短絡方向継電要素6は位相特性を第一の位相特性に切り替える。
(2)逆相過電流電要素3が動作した場合には、短絡方向継電要素6は位相特性を第二の位相特性に切り替える。
(1)上記実施形態では、第一の短絡方向継電要素1および第一の位相特性の動作範囲を三相事故が起きた場合の位相関係とし、第二の短絡方向継電要素2および第二の位相特性の動作範囲を二相事故および三相事故が起きた場合の位相関係として、単純化して説明している。動作範囲は電流がゼロの時に誤動作しないように考慮されていても良い。また、事故様相によっては,位相判定の基準となる線間電圧が低下する。短絡方向継電器は数ボルト程度の電圧があれば位相判定は可能であるが、電圧が略ゼロとなる場合に備えて事故前の線間電圧の位相を数サイクル記憶してその間に位相判定を行う構成としてもよい。
1…第一の短絡方向継電要素
2…第二の短絡方向継電要素
3…逆相過電流継電要素
4…アンド回路
5…オア回路
6…短絡方向継電要素
Claims (5)
- 三相交流電力系統より電圧および電流を入力し、この電圧および電流の位相関係により事故点を識別する短絡方向継電器において、
三相事故が起きた場合の位相関係を動作範囲とする第一の短絡方向継電要素と、
二相事故および三相事故が起きた場合の位相関係を動作範囲とする第二の短絡方向継電要素と、
逆相電流が起きた場合の位相関係を動作範囲とする逆相過電流継電要素と、を有し、
前記第二の短絡方向継電要素と、前記逆相過電流継電要素とがともに動作した場合に二相事故と識別し、
前記第一の短絡方向継電要素が動作した場合に三相事故と識別することを特徴とすることを特徴とする短絡方向継電器。 - 三相交流電力系統より電圧および電流を入力し、この電圧および電流の位相関係により事故点を識別する短絡方向継電器において、
三相事故が起きた場合の位相関係を動作範囲とする第一の位相特性と、二相事故および三相事故が起きた場合の位相関係を動作範囲とする第二の位相特性と、を有する短絡方向継電要素と、
逆相電流が起きた場合の位相関係を動作範囲とする逆相過電流継電要素と、を有し、
前記短絡方向継電要素は、前記逆相過電流継電要素の出力に基づいて、前記第一の位相特性と、前記第二の位相特性とを切り替えるように構成されていることを特徴とする短絡方向継電器。 - 前記三相交流電力系統から二相分の電流を入力し、
前記二相分の電流から、残りの一相の電流を合成する演算部を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の短絡方向継電器。 - 前記第一の短絡方向継電要素と、前記第二の短絡方向継電要素の少なくとも一方の接続方式が90°進み接続であることを特徴とする請求項1記載の短絡方向継電器。
- 前記第一の短絡方向継電要素と、前記第二の短絡方向継電要素の少なくとも一方の接続方式が30°進み接続であることを特徴とする請求項1記載の短絡方向継電器。
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