JP6362569B2 - 距離継電装置および送電線保護方法 - Google Patents

距離継電装置および送電線保護方法 Download PDF

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本開示は、距離継電装置および送電線保護方法に関し、特に、平行2回線送電線を保護するための距離継電装置および送電線保護方法に関する。
従来、電力系統の送電線の短絡事故を検出し保護する保護継電装置として、距離継電装置が広く用いられている。距離継電装置は、自端の電圧および電流の入力により事故検出ができることから、保護継電装置としての構成が比較的簡単で信頼度が高く、系統保護における主保護継電装置および後備保護継電装置として広く使用されている。
距離継電装置は、送電線に配置された計器用変流器(CT:Current Transformer)から取り込んだ電流と、送電線が接続される母線の配置された計器用変圧器(VT:Voltage Transformer)から取り込んだ電圧に基づいて、事故点までのインピーダンスを算出する。距離継電装置は、インピーダンス値と整定値とを比較することにより、保護範囲の内部、外部の判定を行なう。そして、距離継電装置は、内部判定時には送電線に配置した遮断器を開放して、当該送電線を系統から切り離す。
保護対象の送電線の短絡事故を検出する短絡距離継電装置は、主に、送電線の3相短絡および2相短絡事故を検出する場合に使用される。この短絡距離継電装置は、送電線の線間電圧と線間電流をインピーダンスの算出に用いられる電気量として使用して、事故点までのインピーダンスを正しく算出することができる。
ここで、非有効接地系の電力系統の平行2回線の送電線に短絡距離継電装置を使用した場合を考えると、片回線における短絡事故については線間電圧と線間電流を使用することでインピーダンスを正しく算出することが可能である。しかしながら、両回線に異なる相で2相地絡事故(以下、異相地絡とも称する)が発生すると、系統全体としては2相短絡事故相当となっているにも関わらず、インピーダンスを正しく算出できない。この場合、各回線に設置された距離継電装置が動作しないという問題があり、これを改善するための技術が提案されている。
たとえば、特開平8−205387号公報(特許文献1)は、1号線と2号線とを有する多相の平衡2回線送電線の相電流形距離保護継電装置が開示されている。この装置は、1回線と2回線で互いに異なる相にて地絡故障が発生した場合にも、故障検出が可能とすることを検討している。
特開平8−205387号公報
しかしながら、特許文献1に開示された相電流形短絡距離継電装置は、線間電圧を2倍の相電流で除することによりインピーダンスを算出する。そのため、平行2回線送電線の片回線において2相短絡事故が発生した場合には、当該装置は、実際の事故点までのインピーダンスの半分のインピーダンスを算出する(すなわち、事故点までのインピーダンスを正確に算出できない)。このことから、特許文献1に係る相電流短絡距離継電装置は、保護範囲外で短絡事故が発生したにも関わらず内部事故と誤検出する可能性がある。
本開示は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、平行2回線送電線の片回線における短絡事故および両回線にまたがる異相地絡事故をより精度よく検出することが可能な距離継電装置および送電線保護方法を提供することである。
ある実施の形態に従うと、第1送電線および第2送電線を含む多相の平行2回線送電線を保護するための距離継電装置が提供される。距離継電装置は、第1送電線で検出された電圧および電流に基づいて、第1送電線の線間電圧および線間電流を算出する算出部と、線間電流に第1送電線の零相電流を加算した合成電流を生成可能な電流生成部と、合成電流と、線間電圧とに基づいてインピーダンス値を算出可能なインピーダンス算出部と、インピーダンス算出部により算出されたインピーダンス値と予め定められた整定値とに基づいて、第1送電線の各相間で発生する短絡事故、および第1送電線と第2送電線とにまたがって発生する事故を検出する事故検出部とを備える。
他の実施の形態に従うと、第1送電線および第2送電線を含む多相の平行2回線送電線を保護するための送電線保護方法が提供される。送電線保護方法は、第1送電線で検出された電圧および電流に基づいて、第1送電線の線間電圧および線間電流を算出するステップと、線間電流に第1送電線の零相電流を加算した合成電流を生成するステップと、合成電流と、線間電圧とに基づいてインピーダンス値を算出するステップと、算出されたインピーダンス値と予め定められた整定値とに基づいて、第1送電線の各相間で発生する短絡事故、および第1送電線と第2送電線とにまたがって発生する事故を検出するステップとを含む。
本開示によると、平行2回線送電線の片回線における短絡事故および両回線にまたがる異相地絡事故をより精度よく検出することが可能となる。
実施の形態1に従う距離継電装置が適用される平行2回線送電線を示す図である。 実施の形態1に従う距離継電装置の構成を示す図である。 補助変成器の具体的な構成を説明するための図である。 実施の形態1に従う演算処理部の機能構成を示すブロック図である。 片回線側における2相短絡事故発生時の距離継電装置の動作を説明するための図である。 2相短絡事故が発生した場合の各インピーダンスを示したベクトル図である。 両回線にまたがる異相地絡事故発生時における距離継電装置の動作を説明するための図である。 異相地絡事故が発生した場合に、比較例に従う距離継電装置により算出された各インピーダンスを示したベクトル図である。 異相地絡事故が発生した場合に、実施の形態1に従う距離継電装置により算出された各インピーダンスを示したベクトル図である。 実施の形態1に従う演算処理部の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に従う演算処理部の機能構成を示すブロック図である。 実施の形態2に従う演算処理部の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<全体構成>
図1は、実施の形態1に従う距離継電装置が適用される平行2回線送電線を示す図である。図1を参照して、非有効接地系統の平行2回線送電線には、交流電源7に接続された母線3に送電線L1(1号線)および送電線L2(2号線)が設けられている。交流電源7は、たとえば、電力会社の変電設備から供給される3相交流電源である。交流電源7の中性点には、中性点接地機器17が接続されている。送電線L1,L2は、それぞれ3相交流の1回線および2回線を構成している。送電線L1および送電線L2の各々は、3本(a相、b相、c相)の送電線を含む。
計器用変流器CT1,CT2は、それぞれ送電線L1,L2に配置されており、対応する送電線の各相電流を検出する。距離継電装置100,100Aは、それぞれ計器用変流器CT1,CT2からの電流を取り込む。具体的には、距離継電装置100は、CT1から送電線L1のa相,b相,c相の相電流を取り込む。距離継電装置100Aは、計器用変流器CT2から送電線L2のa相,b相,c相の相電流を取り込む。
また、計器用変圧器VTは、母線3に接続されており、送電線L1,L2の各相電圧を検出する。距離継電装置100,100Aは、計器用変圧器VTから送電線のa相,b相,c相の相電圧を取り込む。
距離継電装置100,100Aは、それぞれ取り込んだ系統電気量(電流および電圧)を用いてリレー演算などの電力系統を保護するために必要な演算を実行し、系統事故の発生を検出する。典型的には、距離継電装置100,100Aは、それぞれ送電線L1,L2を保護するためのディジタル形の保護継電装置である。
<距離継電装置の構成>
図2は、実施の形態1に従う距離継電装置の構成を示す図である。なお、距離継電装置100Aの構成は、距離継電装置100の構成と同じである。
図2を参照して、距離継電装置100は、補助変成器10と、AD(Analog to Digital)変換部20と、演算処理部30とを含む。
補助変成器10は、計器用変流器CT1および計器用変圧器VTからの系統電気量を取り込み、より小さな電気量に変換して出力する。具体的には、補助変成器10は、図3に示すように系統電気量を取り込む。
図3は、補助変成器10の具体的な構成を説明するための図である。図3を参照して、補助変成器10は、補助変圧器11と、補助変流器12とを含む。
計器用変圧器VTは、各相の1次側電圧V1a,V1b,V1cを2次側電圧V2a,V2b,V2cに変換する。補助変圧器11は、各相の2次側電圧V2a,V2a,V2cを距離継電装置100に適する各相電圧Va,Vb,Vcに変換して、AD変換部20に出力する。
計器用変流器CT1は、送電線L1の各相電流とともに零相変流を計測することも可能に構成されている。具体的には、計器用変流器CT1は、各相電流の検出用の電流回路(2次回路)と、その帰還回路である零相電流を検出するための残留回路とを含む。計器用変流器CT1は、各相の1次側電流I1a,I1b,I1cを2次側電流I2a,I2b,I2cに変換する。また、計器用変流器CT1は、1次側の零相電流を2次側の零相電流I20に変換する。
補助変流器12は、各相の2次側電流I2a,I2b,I2cおよび2次側の零相電流I20を、それぞれ距離継電装置100に適する各相電流Ia,Ib,Icおよび零相電流I0に変換して、AD変換部20に出力する。
再び、図2を参照して、AD変換部20は、補助変成器10から出力される系統電気量(各相電圧Va,Vb,Vc、各相電流Ia,Ib,Icおよび零相電流I0)を取り込んでディジタルデータに変換する。具体的には、AD変換部20は、フィルタ21,23と、サンプルホールド(SH)回路24,25と、マルチプレクサ26と、AD変換器27とを含む。
フィルタ21,23は、アナログフィルタであり、補助変成器10から出力される電流および電圧の波形信号から高周波のノイズ成分を除去する。フィルタ21,23の出力は、SH回路24,25にそれぞれ入力される。
SH回路24,25は、それぞれフィルタ21,23から出力される電流および電圧の波形信号を予め定められたサンプリング周期でサンプリングする。マルチプレクサ26は、演算処理部30から入力されるタイミング信号に基づいて、SH回路24,25から入力される波形信号を時系列で順次切り替えてAD変換器27に入力する。
AD変換器27は、マルチプレクサ26から入力される波形信号をアナログデータからディジタルデータに変換する。AD変換器27は、ディジタル変換した波形信号(ディジタルデータ)を演算処理部30へ出力する。
演算処理部30は、マイクロコンピュータを主体として構成される。具体的には、演算処理部30は、CPU(Central Processing Unit)32と、ROM(Read Only Memory)33と、RAM(Random Access Memory)34と、DO(Digital Output)回路36と、DI(Digital Input)回路37とを含む。これらは、バス31で結合されている。
CPU32は、制御部として、予めROM33に格納されたプログラムを読み出して実行することによって、距離継電装置100の動作を制御する。CPU32は、たとえば、マイクロプロセッサである。なお、当該ハードウェアは、CPU以外のFPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)およびその他の演算機能を有する回路などであってもよい。
具体的には、CPU32は、バス31を介して、AD変換部20からディジタルデータを取り込む。CPU32は、ROM33に格納されているプログラムに従って、取り込んだディジタルデータを用いてリレー演算を実行する。CPU32は、リレー演算結果に基づいて、保護区間(保護すべき領域)の事故の有無を判定する。CPU32は、事故を検出した場合(たとえば、インピーダンス値が整定値を下回っている場合)には、DO回路36を介して、当該事故区間を電力系統から切り離すために電力系統に接続された遮断器CBに対して遮断指令を出力する。
DI回路37は、たとえば、開閉器の開閉情報を示す信号である接点信号を受ける。DI回路37には、遮断器CBからの接点信号の他、図示しない断路器の開閉情報を示す接点信号が入力されてもよい。
<機能構成>
図4は、実施の形態1に従う演算処理部30の機能構成を示すブロック図である。図4を参照して、演算処理部30は、線間電流算出部102と、線間電圧算出部104と、電流生成部106と、インピーダンス算出部108と、事故検出部110とを含む。なお、図4に示す機能構成は、主に、演算処理部30における短絡距離リレー要素の機能を表わしている。
線間電流算出部102は、AD変換部20から出力された相電流Ia,Ib,Icに基づいて、各2相間の線間電流Iab(=Ia−Ib),Ibc(=Ib−Ic),Ica(=Ic−Ia)を算出する。線間電流算出部102は、線間電流Iab,Ibc,Icaを電流生成部106に出力する。
線間電圧算出部104は、AD変換部20から出力された相電圧Va,Vb,Vcに基づいて、各2相間の線間電圧Vab(=Va−Vb),Vbc(=Vb−Vc),Vca(=Vc−Va)を算出する。線間電圧算出部104は、線間電圧Vab,Vbc,Vcaをインピーダンス算出部108に出力する。
電流生成部106は、線間電流Iab,Ibc,IcaにAD変換部20から出力された零相電流I0を加算して、合成電流Iab0(=Iab+I0),Ibc0(=Ibc+I0),Ica0(=Ica+I0)を生成する。電流生成部106は、合成電流Iab0,Ibc0,Ica0をインピーダンス算出部108に出力する。
インピーダンス算出部108は、各2相間に対応する合成電流Iab0,Ibc0,Ica0と、各2相間の線間電圧Vab,Vbc,Vcaとに基づいて、各2相間のインピーダンスZab(=Vab/Iab0),Zbc(=Vbc/Ibc0),Zca(=Vca/Ica0)を算出する。インピーダンス算出部108は、インピーダンスZab,Zbc,Zcaを事故検出部110に出力する。
事故検出部110は、インピーダンスZab,Zbc,Zca、および予め定められた整定インピーダンスに基づいて事故検出を行なう。詳細は後述するが、事故検出部110は、送電線L1の各相間で発生する短絡事故、および送電線L1と送電線L2とにまたがって発生する異相地絡事故を検出することができる。事故検出部110は、これらの事故を検出した場合には、遮断器CBに遮断指令を出力する。
<動作例>
次に、事故が発生した場合の距離継電装置100の具体的な動作について説明する。以下では、片回線側において2相短絡事故が発生した場合および両回線にまたがって異相地絡事故が発生した場合の距離継電装置100の動作について説明する。
(片回線側における2相短絡事故時の動作)
図5は、片回線側における2相短絡事故発生時の距離継電装置の動作を説明するための図である。図5の例では、送電線L1のb相およびc相間で2相短絡事故が発生した場合について説明する。
ここで、事故電流は、交流電源7の電圧の大きさと事故点までのインピーダンスとにより決定される。このインピーダンスは、抵抗成分とリアクタンス成分とを有するが、送電線についてはリアクタンス成分が支配的となる。そのため、交流電源7の電圧を基準とすると、事故電流の位相は60°〜90°遅れる。一方、事故電流を基準とすると、交流電源7の電圧の位相は60°〜90°進む。
なお、実際の送電線には負荷電流が流れているが、通常、事故電流の大きさは負荷電流に比較して十分に大きい。そのため、説明の便宜上、図5の例では負荷電流については無視する(すなわち、負荷電流は零)。また、距離継電装置は、設置点での電圧と電流とに基づいて事故点までのインピーダンスを算出することから、当該算出には交流電源7側のインピーダンスは原理上影響を与えない。そのため、母線3の交流電源7側のインピーダンスは無視するものとする。さらに、2相短絡事故時においては、中性点接地機器17には電流は流れないため、電流Inは0であるとする。
図5を参照して、送電線L1のb相およびc相間で2相短絡事故が発生した場合には、送電線L1のa相には電流は流れず、b相には正方向の事故電流が流れ、c相には負方向の事故電流が流れ、中性点には電流が流れない。事故電流をIfとすると、各相電流Ia,Ib,Icは、それぞれIa=0、Ib=If、Ic=−Ifとなる。また、零相電流I0は、I0=0となる。
そのため、上述した各合成電流Iab0,Ibc0,Ica0は、以下の式(1)〜(3)のように表わされる。
Iab0=Ia−Ib+I0=0−If+0=−If ・・・(1)
Ibc0=Ib−Ic+I0=If−(−If)+0=2If ・・・(2)
Ica0=Ic−Ia+I0=−If−0+0=−If ・・・(3)
したがって、式(1)〜(3)を用いると、上述した各インピーダンスZab,Zbc,Zcaは、以下の式(4)〜(6)のように表わされる。
Zab=Vab/Iab0=Vab/(−If) ・・・(4)
Zbc=Vbc/Ibc0=Vbc/2If ・・・(5)
Zca=Vca/Ica0=Vca/(−If) ・・・(6)
上記式(4)〜(6)に示すように算出された各インピーダンスZab,Zbc,Zcaをベクトルで表すと、図6のように示される。
図6は、2相短絡事故が発生した場合の各インピーダンスを示したベクトル図である。なお、距離継電装置の特性を表わす場合には、図6に示すようなR−X図を使用する。R−X図は、インピーダンスを極座標ベクトルとして示したものである。図6の横軸Rは抵抗成分を示し、縦軸Xはリアクタンス成分を示す。また、縦軸Xの原点から正方向の予め定められた範囲を示すXsは、リアクタンス要素Xの整定値である。
図6を参照して、事故点Fでbc相の2相で短絡事故が発生した場合を想定する。bc相のインピーダンスZbcは、事故点Fまでの正しいインピーダンスとなっている。なお、ab相のインピーダンスZabおよびca相のインピーダンスZcaは、事故点までの正しいインピーダンスを示していないが、これは線間電圧および線間電流を使用する距離継電装置の動作原理上の特性であり問題ない。具体的には、距離継電装置は、事故点Fまでの電気的な距離を測定する測距特性をもつリアクタンス要素や、事故点Fの方向を判定する方向特性をもつ方向要素(図6中の円600)などの複数の基本特性要素を組み合わせて実現されるためである。このことから、事故相のインピーダンス(この場合には、インピーダンスZbc)が正しく算出されることが重要となる。
(両回線にまたがる異相地絡事故時の動作)
図7は、両回線にまたがる異相地絡事故発生時における距離継電装置の動作を説明するための図である。図7の例では、同一地点で送電線L1のb相および送電線L2のc相に地絡事故が発生した場合について説明する。
図7を参照して、送電線L1のb相と送電線L2のc相とは、たとえば、鉄塔や対地などの低インピーダンスで導通する。そのため、交流電源7から送電線L1の事故点Fへ流れた事故電流は、送電線L2の事故点Fを経由して交流電源7に戻る。また、非有効接地系では異相地絡時において、中性点接地機器17には、そのインピーダンス値で定まる電流が流れる場合がある。しかしながら、この電流は、事故電流に比べて十分小さいため、無視するものとする。
ここで、実施の形態1に従う距離継電装置と比較例に従う距離継電装置とを比較して、実施の形態1に従う距離継電装置の優位性について説明する。まず、図7に示すような異相地絡事故発生時における、比較例に従う距離継電装置の動作から説明する。なお、比較例に従う距離継電装置は、実施の形態1に従う距離継電装置100とは異なり、線間電圧を線間電流で除算することによりインピーダンスを算出する方式を採用している。すなわち、比較例に従う距離継電装置は、上述した電流生成部106の機能を有さない。
図7を参照して、同一地点で送電線L1のb相と送電線L2のc相とで異相地絡事故が発生した場合には、送電線L1のa相およびc相には電流は流れず、b相には正方向の事故電流が流れる。事故電流をIfとすると、各相電流Ia,Ib,Icは、それぞれIa=0、Ib=If、Ic=0となる。
そのため、線間電流Iab,Ibc,Icaは、以下の式(7)〜(9)のように表わされる。
Iab=Ia−Ib=0−If=−If ・・・(7)
Ibc=Ib−Ic=If−0=If ・・・(8)
Ica=Ic−Ia=0−0=0 ・・・(9)
したがって、式(7)〜(9)を用いると、各インピーダンスZab,Zbc,Zcaは、以下の式(10)〜(12)のように表わされる。
Zab=Vab/Iab=Vab/(−If) ・・・(10)
Zbc=Vbc/Ibc=Vbc/If ・・・(11)
Zca=Vca/Ica=Vca/0=∞ ・・・(12)
上記式(10)〜(12)に示すように算出された各インピーダンスZab,Zbc,Zcaをベクトルで表すと、図8のように示される。
図8は、異相地絡事故が発生した場合に、比較例に従う距離継電装置により算出された各インピーダンスを示したベクトル図である。
図8を参照して、事故点Fで送電線L1のb相で地絡事故が発生し、送電線L2のc相で地絡事故が発生した場合を想定する。この場合、事故点Fまでの正しいインピーダンスは、Vbc/2If(図8中のインピーダンスZf)として算出される必要がある。しかしながら、比較例に従う距離継電装置により算出されるbc相のインピーダンスZbcは、式(11)および図8に示されるように、Vbc/Ifであり、正しいインピーダンスZfの2倍となっている。すなわち、比較例に従う距離継電装置は、事故点Fまでの距離を正確に判定できず、事故点Fまでの距離(たとえば、リアクタンス要素Xが0.5Xsよりも大きくなる事故点)によっては動作できない場合がある。
次に、図7に示すような異相地絡事故発生時における、実施の形態1に従う距離継電装置の動作について説明する。図7を参照して、同一地点で送電線L1のb相と送電線L2のc相とで異相地絡事故が発生した場合には、事故電流をIfとすると、各相電流Ia,Ib,Icおよび零相電流I0は、それぞれIa=0、Ib=If、Ic=0、I0=Ifとなる。
そのため、上述した各合成電流Iab0,Ibc0,Ica0は、以下の式(13)〜(15)のように表わされる。
Iab0=Ia−Ib+I0=0−If+If=0 ・・・(13)
Ibc0=Ib−Ic+I0=If−0+If=2If ・・・(14)
Ica0=Ic−Ia+I0=0−0+If=If ・・・(15)
したがって、式(13)〜(15)を用いると、上述した各インピーダンスZab,Zbc,Zcaは、以下の式(16)〜(18)のように表わされる。
Zab=Vab/Iab0=Vab/0=∞ ・・・(16)
Zbc=Vbc/Ibc0=Vbc/2If ・・・(17)
Zca=Vca/Ica0=Vca/If ・・・(18)
上記式(16)〜(18)に示すように算出された各インピーダンスZab,Zbc,Zcaをベクトルで表すと、図9のように示される。
図9は、異相地絡事故が発生した場合に、実施の形態1に従う距離継電装置により算出された各インピーダンスを示したベクトル図である。
図9を参照して、事故点Fで送電線L1のb相で地絡事故が発生し、送電線L2のc相で地絡事故が発生した場合を想定する。この場合、送電線L1の距離継電装置100により算出されるbc相のインピーダンスZbcは、事故点Fまでの正しいインピーダンスとなっている。
同様に、送電線L2側では、送電線L2のa相およびb相には電流は流れず、c相には負方向の事故電流が流れるため、送電線L2の距離継電装置100Aにより算出されるca相のインピーダンスZcaは、事故点Fまでの正しいインピーダンスとなる。
<処理手順>
図10は、実施の形態1に従う演算処理部の処理手順を示すフローチャートである。図10を参照して、演算処理部30は、補助変成器10により取り込まれた送電線L1の電気量(電圧および電流)に基づいて、線間電流および線間電圧を算出する(ステップS100)。演算処理部30は、線間電流に零相電流を加算して合成電流を生成する(ステップS120)。演算処理部30は、合成電流と線間電圧とに基づいて、各2相間のインピーダンスを算出する(ステップS140)。
演算処理部30は、算出したインピーダンスと整定値(整定インピーダンス)とに基づいて、保護範囲に事故が発生したか否かを判断する(ステップS160)。具体的には、演算処理部30は、送電線L1の保護範囲に各相間の短絡事故(2相短絡、3相短絡事故)、および送電線L1と送電線L2とにまたがる異相地絡事故のいずれかが発生したか否かを判断する。当該事故が発生していない場合には(ステップS160においてNO)、演算処理部30は処理を終了する。当該事故が発生した場合には(ステップS160においてYES)、演算処理部30は、送電線L1に設置された遮断器CBに遮断指令を出力して(ステップS180)、処理を終了する。
<利点>
実施の形態1によると、非有効接地系の平行2回線送電線において、片回線の各相間の短絡事故(2相短絡事故および3相短絡事故)については、従来通り精度よく検出することができるとともに、両回線にまたがる異相地絡事故についても、精度よく検出することができる。すなわち、平行2回線の送電線の2相短絡、3相短絡の保護性能に影響を与えることなく、異相地絡の保護性能を向上させることができる。また、簡易な構成により、精度良く事故検出を行なうことができるため、距離継電装置の低コスト化を実現することもできる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、距離継電装置100における短絡距離リレー要素により、保護対象の送電線の短絡事故を検出する構成について説明した。短絡距離リレー要素は、2相を1組としているため1線地絡事故時は事故点までのインピーダンスを正しく検出できない。そこで、非有効接地系統で用いられる距離継電装置は、この短絡距離リレー要素と、保護対象の送電線の1線地絡事故を検出するための地絡過電圧リレー要素とを含んでいる。
非有効接地方式のうちの抵抗接地方式においては、1線地絡事故時に流れる事故電流は、短絡事故時に流れる事故電流に比べてかなり小さく、たとえば、1/50程度である。そのため、抵抗接地方式において1線地絡時に流れる事故電流が短絡事故電流に比べて十分小さい場合には、1線地絡事故が発生したとしても短絡距離リレー要素が動作することはない。
しかしながら、非有効接地方式のうちの補償リアクトル接地方式においては、1線地絡事故時に流れる零相電流が比較的大きくなる。そのため、この零相電流の影響を無視することができず、線間電流に零相電流を加算すると、1線地絡事故時に短絡距離リレー要素のインピーダンスの算出精度が低下して誤動作してしまう可能性もある。そこで、実施の形態2では、1線地絡事故が検出された場合には、線間電流に零相電流を加算しない構成について説明する。
実施の形態2の<全体構成>および<距離継電装置の構成>については、実施の形態1と同じであるため、その詳細な説明は繰り返さない。
図11は、実施の形態2に従う演算処理部の機能構成を示すブロック図である。図11を参照して、実施の形態2に従う距離継電装置100の演算処理部30Aは、線間電流算出部102Aと、線間電圧算出部104Aと、電流生成部106Aと、インピーダンス算出部108Aと、事故検出部110Aと、地絡事故検出部112Aとを含む。なお、演算処理部30Aは、図2に示す演算処理部30と対応するが、実施の形態1との区別のため、便宜上「A」といった追加の符号を付している。
線間電流算出部102A,線間電圧算出部104Aおよび事故検出部110Aは、それぞれ図4中の線間電流算出部102,線間電圧算出部104および事故検出部110と同じである。
地絡事故検出部112Aは、送電線L1で検出された電圧に基づいて、当該送電線L1の1線地絡事故を検出する。具体的には、地絡事故検出部112Aは、各相電圧Va,Vb,Vcと、零相電圧とに基づいて、1線地絡事故(地絡相)を検出する。具体的には、地絡事故検出部112Aは、各相電圧Va,Vb,Vcならびに零相電圧の大きさ、および各相電圧Va,Vb,Vcと零相電圧との位相関係に基づいて、1線地絡事故を検出する。すなわち、地絡事故検出部112Aは、1線地絡事故の地絡相を検出可能な地絡保護リレー要素(地絡過電圧リレーなど)として機能する。零相電圧は、各相電圧に基づいて算出(各相電圧の和から算出)される構成であってもよいし、図示しない接地形計器用変圧器により取り込まれる構成であってもよい。地絡事故検出部112Aは、検出結果を電流生成部106Aに出力する。
電流生成部106Aは、地絡事故検出部112Aにより1線地絡事故が検出されなかった場合には、線間電流に零相電流を合成した合成電流を生成する。この場合、電流生成部106Aは、生成した合成電流Iab0,Ibc0,Ica0をインピーダンス算出部108Aに出力する。
一方、電流生成部106Aは、地絡事故検出部112Aにより1線地絡事故が検出された場合には、線間電流に零相電流を合成した合成電流を生成しない。この場合、電流生成部106Aは、線間電流Iab,Ibc,Icaをインピーダンス算出部108Aに出力する。すなわち、電流生成部106Aは、線間電流算出部102Aより受けた線間電流Iab,Ibc,Icaをそのままインピーダンス算出部108Aに出力する。このことから、地絡事故検出部112Aにより1線地絡事故が検出された場合には、線間電流算出部102Aにより算出された線間電流Iab,Ibc,Icaが、電流生成部106Aを介さずに、直接、インピーダンス算出部108Aに出力される構成であってもよい。
インピーダンス算出部108Aは、電流生成部106Aにより合成電流が生成されない場合には、線間電流Iab,Ibc,Icaと線間電圧Vab,Vbc,Vcaとに基づいて各2相間のインピーダンスZab(=Vab/Iab),Zbc(=Vbc/Ibc),Zca(=Vca/Ica)を算出する。なお、インピーダンス算出部108Aは、電流生成部106Aにより合成電流が生成された場合には、合成電流Iab0,Ibc0,Ica0と、線間電圧Vab,Vbc,Vcaとに基づいて、各2相間のインピーダンスZab(=Vab/Iab0),Zbc(=Vbc/Ibc0),Zca(=Vca/Ica0)を算出する。
<処理手順>
図12は、実施の形態2に従う演算処理部の処理手順を示すフローチャートである。図12を参照して、演算処理部30Aは、補助変成器10により取り込まれた送電線L1の電気量に基づいて、線間電流および線間電圧を算出する(ステップS200)。演算処理部30Aは、送電線L1の電気量に基づいて、1線地絡事故が発生したか否かを判断する(ステップS210)。
1線地絡事故が発生していない場合には(ステップS210においてNO)、演算処理部30Aは、線間電流に零相電流を加算して合成電流を生成し(ステップS220)、合成電流と線間電圧とに基づいて各2相間のインピーダンスを算出する(ステップS240)。1線地絡事故が発生した場合には(ステップS210においてYES)、演算処理部30Aは、線間電流と線間電圧とに基づいて各2相間のインピーダンスを算出する(ステップS215)。
次に、演算処理部30Aは、算出したインピーダンスと整定値とに基づいて、保護範囲に短絡事故または異相地絡事故が発生したか否かを判断する(ステップS260)。具体的には、1線地絡事故が発生している場合には、演算処理部30Aは、ステップS240において算出したインピーダンスを用いて当該事故の発生を判断する。1線地絡事故が発生していない場合には、演算処理部30Aは、ステップS215において算出したインピーダンスを用いて当該事故の発生を判断する。当該事故が発生していない場合には(ステップS260においてNO)、演算処理部30Aは処理を終了する。当該事故が発生した場合には(ステップS260においてYES)、演算処理部30Aは、送電線L1に設置された遮断器CBに遮断指令を出力して(ステップS280)、処理を終了する。
なお、上記のステップS210において地絡保護リレー要素を用いて1線地絡事故が発生したと判断した場合に、演算処理部30Aは、地絡相に設けられた遮断器等にトリップ信号を出力してもよい。
<利点>
実施の形態2によると、1線地絡事故が検出された場合には線間電流に零相電流を加算する処理を行なわない。そのため、1線地絡事故時に比較的大きな零相電流が流れる接地系に距離継電装置が適用される場合であっても、短絡距離リレー要素の誤動作を確実に防止することができる。
[その他の実施の形態]
上述した実施の形態では、距離継電装置100は、計器用変流器の2次回路の残留回路を用いて零相電流を検出する構成について説明したが、当該構成に限られない。距離継電装置100は、計器用変流器に含まれる各相の変流器から取り込まれる各相電流Ia,Ib,Icに基づいて零相電流I0を算出する構成であってもよい。具体的には、零相電流I0は、I0=Ia+Ib+Icという式を用いて算出される。この場合、たとえば、図4中の線間電流算出部102は、各相電流Ia,Ib,Icと上記式を用いて零相電流I0を算出して、電流生成部106に出力する。この構成によると、残留回路を設ける必要がなく、ソフトウェア処理によって零相電流を算出することが可能となる。
上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
また、上述した実施の形態において、その他の実施の形態で説明した処理や構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
3 母線、7 交流電源、10 補助変成器、11 補助変圧器、12 補助変流器、17 中性点接地機器、20 AD変換部、21,23 フィルタ、24,25 SH回路、26 マルチプレクサ、27 変換器、30,30A 演算処理部、31 バス、32 CPU、33 ROM、34 RAM、36 DO回路、37 DI回路、100,100A 距離継電装置、102,102A 線間電流算出部、104,104A 線間電圧算出部、106,106A 電流生成部、108,108A インピーダンス算出部、110,110A 事故検出部、112A 地絡事故検出部、CB 遮断器、CT1,CT2 計器用変流器、L1,L2 送電線、VT 計器用変圧器。

Claims (5)

  1. 第1送電線および第2送電線を含む多相の平行2回線送電線を保護するための距離継電装置であって、
    前記第1送電線で検出された電圧および電流に基づいて、前記第1送電線の線間電圧および線間電流を算出する算出部と、
    前記線間電流に前記第1送電線の零相電流を加算した合成電流を生成可能な電流生成部と、
    前記合成電流と、前記線間電圧とに基づいてインピーダンス値を算出可能なインピーダンス算出部と、
    前記インピーダンス算出部により算出されたインピーダンス値と予め定められた整定値とに基づいて、前記第1送電線の各相間で発生する短絡事故、および前記第1送電線と前記第2送電線とにまたがって発生する事故を検出する事故検出部とを備える、距離継電装置。
  2. 前記第1送電線の零相電流は、前記第1送電線に設けられた変流器の残留回路により検出される、請求項1に記載の距離継電装置。
  3. 前記第1送電線の零相電流は、前記第1送電線に設けられた変流器により検出された各相電流に基づいて算出される、請求項1に記載の距離継電装置。
  4. 前記第1送電線で検出された電圧および電流に基づいて、前記第1送電線の1線地絡事故を検出する地絡事故検出部をさらに備え、
    前記地絡事故検出部により前記1線地絡事故が検出された場合には、前記電流生成部は前記合成電流を生成せず、
    前記電流生成部により前記合成電流が生成されない場合には、前記インピーダンス算出部は、前記線間電流と前記線間電圧とに基づいてインピーダンス値を算出する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の距離継電装置。
  5. 第1送電線および第2送電線を含む多相の平行2回線送電線を保護するための送電線保護方法であって、
    前記第1送電線で検出された電圧および電流に基づいて、前記第1送電線の線間電圧および線間電流を算出するステップと、
    前記線間電流に前記第1送電線の零相電流を加算した合成電流を生成するステップと、
    前記合成電流と、前記線間電圧とに基づいてインピーダンス値を算出するステップと、
    前記算出されたインピーダンス値と予め定められた整定値とに基づいて、前記第1送電線の各相間で発生する短絡事故、および前記第1送電線と前記第2送電線とにまたがって発生する事故を検出するステップとを含む、送電線保護方法。
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