JP6250313B2 - イメージ管 - Google Patents

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本発明の実施形態は、被写体からの入力像を電子像に変換した後に光学像にするイメージ管に関する。
例えば赤外線、紫外線、あるいはX線、γ線、中性子線等の放射線からなる入力像を光学像などの出力像に映し出すイメージ管では、入力像は例えば光電変換膜を通して電子像に変換され、この電子像から所要の可視光像等の光学像が得られるようになっている。例えばX線イメージ管では、入力像をなすX線は蛍光を通して電子線に変換され、可視光として光増幅されるようになる。このようなイメージ管は、所謂I.I.(Image Intensifier)として、医療用診断装置や工業用非破壊検査装置等に広く使用される。
以下、イメージ管としてX線イメージ管を例にとりその概略を説明する。典型的なX線イメージ管では、高真空に保持された真空外囲器の一端部にX線像が入力する例えばアルミニウム(AL)製の入力窓があり、その内側に入力部が設けられる。入力部には、例えばAL製の基板上にシンチレータ層である入力蛍光膜および光電変換膜がこの順に形成されている。ここで、入力蛍光膜はX線像を蛍光からなる光学像に一度変換するものであり、この蛍光からなる光学像が光電変換膜を通り電子像になる。
電子像となる光電子は、真空外囲器内に設けられ電子レンズを構成する複数の集束電極により適宜に集束され、最後に陽極により加速集束される。この集束された光電子は、真空外囲器の上記入力窓に対向する硝子製の出力窓の内側に設けられた出力部に到達して結像し、出力部に形成されている出力蛍光膜で蛍光を発生させる。このようにして電子像は例えば可視光の光学像からなる出力像に変換される。この出力像は、例えば光学レンズのような光学素子を通して出力窓の外部の撮像装置に取り込まれ、例えば撮像素子等を通した信号処理などがなされる。
このようなイメージ管では、これまで、出力像における画像の基本特性となるコントラスト、解像度、輝度等の向上が種々に検討され、出力像の高品位化が図られてきた。そして、画像特性の向上とともに出力像における低ノイズ化あるいは画質の安定化が強く要求されるようになってきている。
特開2002−15690号公報
上述したように、イメージ管では、出力部で結像する電子像は、出力蛍光膜による蛍光の可視光像に変換されるが、電子像を形成した光電子は出力蛍光膜を帯電させる。また、出力蛍光膜からの蛍光では、その一部が出力窓の方向と逆方向の真空外囲器内へと出射する。そこで、出力蛍光体の帯電防止および蛍光の反射のために、例えばAL製のメタルバック層が出力蛍光膜の全体を覆うように形成される。
上記メタルバック層は、その厚さが例えば350nm程度と薄くなるように、例えば真空蒸着、スパッタリング等の物理的気相成長(PVD)法により形成される。これは、電子像の光電子がメタルバック層を透過し出力蛍光膜に充分に到達できるように、かつメタルバック層からの反射電子あるいは2次電子の発生量を低減させるためである。メタルバック層が厚くなると、メタルバック層からの発生電子により上記画像の基本特性が劣化する。更に、メタルバック層はアノード電極と同電位になるように接続されるのが好ましい。これは、メタルバック層を通過する光電子が減速しないで出力蛍光膜に到達できるようにするためである。このようなメタルバック層は出力像の画像特性の向上あるいは安定化に有効に働く。
ところが、メタルバック層を安定的にアノード電極に接続させることは容易でない。例えば、特許文献1では、アノード電極に接続して設けられたマスキングプレートがメタルバック層に接触するようになる。あるいは、メタルバック層上にアノード電極に接続するアノードコンタクト板が介装される。しかし、メタルバック層は350nm程度の薄いAL層であり、マスキングプレートの接触あるいはアノードコンタクト板の設置において、メタルバック層の部分的剥離の生じる虞がある。ここで、メタルバック層が剥離されると、メタルバック層の電位が不安定になり易く、出力像における低ノイズ化、画質の安定化が難しくなる。
そこで、メタルバック層をアノード電極に安定して接続できる手法が重要になってきている。また、イメージ管における構成品の点数を少なくして、組立時における工程数を低減することが必要になっている。
実施形態のイメージ管は、開口端に放射線像の入力窓及び光学像の出力窓がそれぞれ形成され内部が減圧状態で保持される筒状体でなる真空外囲器と、前記入力窓近傍に設けられ、入力した放射線を電子線に変換させる入力部と、前記真空外囲器内部に設けられ、前記電子線を集束させる集束電極と、高電圧が印加され前記集束電極により集束された電子線を加速する陽極とを具備し、前記出力窓は光透過性のフェースプレートとこのフェースプレートの外周部に融着される導電性の環状の出力フェース融着板と前記フェースプレートの上面に形成され前記陽極により加速された電子線を光に変換する出力蛍光膜と、この出力蛍光膜上を被覆する導電性のメタルバック層を有しているイメージ管において、前記出力フェース融着板は、内周縁の近傍に前記陽極側に突出する補強部を有し、前記出力フェース融着板の上面が前記陽極の一部に接合し、前記補強部の内周縁側の上面角部が面取りされ、前記出力蛍光膜上から延在し少なくともその面取り部を被覆する前記メタルバック層を通して、前記出力蛍光膜を被覆する前記メタルバック層と前記出力フェース融着板を電気的に接続するものである。
実施形態に係るX線イメージ管の使用の一例を模式的に示す説明図である。 同X線イメージ管の出力部を模式的に示す断面図である。 同出力部のフェースプレート及び出力フェース融着板を示す斜視図である。 同出力部の出力フェース融着板における縁端角部の面取りの例を示す断面図である。 実施形態の変形例に係るX線イメージ管の出力部に用いられるフェースプレート及び出力フェース融着板を示す斜視図である。
以下、実施形態にかかるイメージ管について図面を参照して説明する。ここで、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる。これ等の図では、互いに同一または類似の部分には共通の符号が付され、重複説明は一部省略される。なお、本明細書では、イメージ管の説明を簡明にして判り易くするため、放射線の入力側に用語「上」、その逆方向となる出力側に用語「下」を付す。
X線イメージ管は放射線像であるX線像を検出するイメージ管である。図1は実施形態に係るX線イメージ管1の使用の一例を模式的に示す説明図、図2は同X線イメージ管1の出力部を模式的に示す断面図、図3は同出力部のフェースプレート及び出力プレート融着板を示す斜視図である。なお、図1中のLはX線を、Mは電子線を、Nは可視光像を、Tは被写体をそれぞれ示している。
図1に示すように、X線イメージ管1は、内部を減圧させることで高真空(例えば10−8〜10−9Torr)に保持可能であり、X線Lの入力窓21及び可視光像Nの出力窓22を有する筒状体の真空外囲器2を備えている。真空外囲器2の入力窓21には、X線Lが入射されるとともに、陰極として用いられる入力面31と、入力面31より入射されたX線Lを光へと変換させる入力蛍光膜32と、光により電子線Mを発生させる光電変換膜33とを有する入力部3が設けられている。
真空外囲器2内部には、入力部3により発生した電子線Mを集束させるための複数の集束電極4と、この複数の集束電極4により集束された電子線Mを加速させる陽極5と、出力窓22に設けられ、加速された電子線Mを光に変換させ可視光像Nとして出力する出力部6とを備えている。
集束電極4は、電子線Mの焦点を調整するためのフォーカス用集束電極41と、電子線の範囲を調整するための視野可変用集束電極42とが入力面側から順に設けられている。
図2に示すように、出力部6は、光透過性を有するフェースプレート61、フェースプレート61表面の出力蛍光膜62、フェースプレート61に融着され支持する環状の出力フェース融着板63、それ等の表面を被覆するメタルバック層64を備える。ここで、フェースプレート61は、電子線Mの入力側が例えば2段になり(電子線Mの入力側が上面になる)、その下面が可視光像Nの出力面になるように形成され、その上段が下段よりも小さな径の円板状になっている。すなわち融着時のフェースプレート中央への熱の影響を抑制するために薄くした下段周縁と出力フェース融着板63が融着される。出力蛍光膜62はフェースプレート61上段上面に設けられている。そして、メタルバック層64は、出力蛍光膜62上面、フェースプレート61上面及び出力フェース融着板63の一部上面まで延在して形成されている。
フェースプレート61は、2段に形成されているフェースプレート61の上段外周縁全周が曲面に形成され、フェースプレート61上段上面及び下段上面が曲面状により連続するように形成されていると好適である。このフェースプレート61は硝子等の光透過性を有する材料からなり、出力窓22を形成している。
出力フェース融着板63は、フェースプレート61と融着するために例えばコバール等の導電性材料からなり、その上面が陽極5の例えば鍔部に接合している。そして、図2及び図3に示すように、出力フェース融着板63の下面の一部がフェースプレート61の下段上面の外周部に融着されている。ここで、出力フェース融着板63は、フェースプレート61下段上面に高周波を印加して局所的な高温処理にすることで容易に融着される。この融着において、フェースプレート61の一部が溶融し表面張力により盛り上がる融着盛り上がり部611が形成される。このような融着が施される場合には、フェースプレート61及び出力フェース融着板63は、それ等の熱膨張係数がなるべく近くなる材質にするのが好ましい。
この出力フェース融着板63は外周を外囲器筒状体の下端縁に融着された封着環23(図1参照)に気密に溶接接合される。
出力フェース融着板63は、例えば円環状になり、フェースプレート61に融着される領域における縁端の角部が面取りされている。例えば、出力フェース融着板63の内周部は補強部631として突起状になり、その内周縁632の全周に亘り面取りされた面取り部633が形成されている。なお、図3では、面取り部633に斜線が施されて示されている。
出力フェース融着板63の厚みは例えば1mmであるが、図示のように例えばコ字状断面のある複雑な断面形状で熱的に変形を生じやすいので、内周縁に軸方向に立ち上がる環状の補強部631を形成している。補強部631はプレス成型上、絞り形状になり内周縁632がフェースプレート61面に対して鋭角に形成されやすい。このためフェースプレート上方にある蒸着源から見てアルミ蒸着時にフェースプレートの周辺に陰ができやすい。内周縁632は一部が融着盛り上がり部611で被覆されているが、フェースプレート面に対して垂直に近く、メタルバック層64は所望よりも薄く形成されるか、段切れを発生する。
前記面取り部633は出力フェース融着板63に出力蛍光膜上から延在するアルミバック層64を確実に電気的に接続する。出力フェース融着板63の面取りでは、例えばC面取り、R面取りなどが施される。あるいは、出力フェース融着板63の内周縁632の上面の角部は面取りされ、その面取りされた領域すなわち面取り部633は全周に亘り鈍角になるように形成されてもよい。あるいは曲面状になるように形成されてもよい。この面取り部633は、プレス加工において成形されてもよいし、例えば切削による面取り加工で形成されてもよい。
次に、図4を参照して出力フェース融着板63の補強部631における面取りの例について説明する。図4(a)〜(d)は、フェースプレート61及び出力フェース融着板63の一部融着領域における断面図になっている。図4(a)に示す例では、例えば厚さが1mm程度で例えば0.5mm程度に上方に突起した補強部631を有する円環状の金属板において、その内周縁632に面取り部633が形成される。ここで、上記補強部631の縁端の角部が出力フェース融着板63の上面に対して鈍角になるように切り落とされる。そして、面取り部633はフェースプレート61の融着盛り上がり部611に接して融着されるようになっている。
図4(b)に示す例では、面取り部633は凸曲面状に形成される。この場合も、面取り部633はフェースプレート61の融着盛り上がり部611に接して融着される。
図4(c)に示す例では、面取り部633は凹曲面状に形成される。この場合も、面取り部633はフェースプレート61の融着盛り上がり部611に接するようになる。
そして、図4(d)に示す例では、補強部631において、面取り部633は例えば図4(a)に説明したように鈍角面に形成され、面取り部633に対向する面に傾斜面634が施されている。この傾斜面634は出力フェース融着板63の上面に対して鈍角になるように傾斜している。この場合も、面取り部633はフェースプレート61の融着盛り上がり部611に接する。
その他に、出力フェース融着板63において、フェースプレート61に融着される領域における縁端の角部の一部の面取り以外に、出力フェース融着板63の上面から下面にかけて切り落とされた面取りになっていてもよい。
そして、フェースプレート61上面及び出力蛍光膜62上面並びに出力フェース融着板63の一部上面を被覆するメタルバック層64は、例えば200nm程度と出力フェース融着板63の厚さに較べて極薄のAL層になるように、例えば真空蒸着装置の内部にセットしたフェースプレート61及び出力フェース融着板63上面に成膜される。このような薄いメタルバック層64は真空蒸着の他にスパッタリング等のPVD法あるいは化学的気相成長(CVD)法等で成膜される。
ここで、メタルバック層64は、たとえ出力フェース融着板63上面がフェースプレート61上面より高くなったとしても、出力フェース融着板63の内周縁632に形成された面取り部633を被覆して形成できる。すなわち、メタルバック層64は、フェースプレート61のなだらかに盛り上がる融着盛り上がり部611から面取り部633にかけて段切れすることなく被着される。なお、図4(a)〜(c)では、面取り部633に対向する面が略垂直になるが、メタルバック層64が面取り部633で出力フェース融着板63に接続されるので、メタルバック層64はここで段切れしても構わない。一方、図4(d)では、面取り部633に対向する面に傾斜面634が施されていることから、メタルバック層64は出力フェース融着板63の上面にかけて段切れすることなく被着される。電流の流れはフェースプレート−メタルバック層−陽極、またはフェースプレート−メタルバック層−出力フェース融着板−陽極のいずれでもよい。
いずれにしても、フェースプレート61および出力フェース融着板63の間で生じ易くなる薄いメタルバック層64の段切れが完全に防止される。そして、フェースプレート61及び出力フェース融着板63に被着するメタルバック層64は、少なくとも面取り部633を通して連続し、一体に形成されるようになる。
なお、図4(a)〜(d)で説明したような面取り部633は、フェースプレート61の融着盛り上がり部611よりも上方に形成され、融着盛り上がり部611に接しないようになる構造になっていてもよい。この場合、出力フェース融着板63の内周縁632の端面がフェースプレート61に対して鋭角をなすいわゆるオーバーハングにならないようになっていればよい。このような構造であれば、メタルバック層64は、フェースプレート61及び出力フェース融着板63の間において面取り部633を通して連続し、一体に形成されるようになる。
出力フェース融着板63は、その上面に例えば溶接などにより陽極5が接合するように設けられることで、フェースプレート61上のメタルバック層64と陽極5とを導通させる。また、出力フェース融着板63は、その外周縁635側が真空外囲器2の硝子部分に融着されて取り付けられることになる。
また、集束電極4や陽極5等に高電圧を供給するための高圧電源7が真空外囲器2の外部に設けられており、例えば真空外囲器2を保持する真空外囲器ケース(図示せず)に一体に形成されている。この高圧電源7により、集束電極4には集束電圧が、陽極5には陽極電圧がそれぞれ印加される。また、この高圧電源7は、例えば、フォーカス用集束電極41には数100V程度、視野可変用集束電極42には数1000V及び陽極5及びフェースプレート61のメタルバック層64には25〜30kVの電極が印加され、陰極である入力面31は0Vとなり、それぞれがアースであるグランド(GND)81へと接続されるよう、電源回路8が構成されている。
このように構成されたX線イメージ管1では、例えば、回転陽極X線管等のX線発生装置9から放射されたX線Lを、例えば検査対象の被写体T(図中では人間)を介して入力部3から入射される。X線イメージ管1では、入力部3の入力面31から入射したX線L(X線像)をまず、入力蛍光膜32により蛍光像である光へと変換させる。
次に、光電変換膜33により、入力蛍光膜32でX線Lから変換された光は、光電子である電子線Mへと変換される。このとき、光の明暗(蛍光像の強度)に比例した電子線Mに変換されることとなる。このようにして発生させた電子線Mは、出力部6側へ真空外囲器2の内部を移動する。電子線Mが移動する際、真空外囲器2内部に設けられた複数の集束電極4により、図1の電子線Mに示すように、電子線Mは加速・集束される。この加速・集束は、集束電極4に電圧が印加されることで行われる。この集束された電子線Mは、出力部6側に設けられた陽極5周辺で集束の頂点となるよう、集束電極4等に印加される電圧が調整される。
陽極5周辺において集束の頂点となった電子線Mは出力部6に設けられた出力蛍光膜62への距離を移動する間、発散されていくとともに、陽極5により加速されることとなる。このように加速され、発散した電子線Mは、出力蛍光膜62上に、出力蛍光膜62がフェースプレート61に設けられた範囲よりも小さい範囲に照射するようにフォーカス用集束電極41及び視野可変用集束電極42等により調整される。
出力蛍光膜62に照射された電子線Mは、出力蛍光膜62により光へと変換される。このとき、出力蛍光膜62は、出力側へと発光するだけではなく、入力側へも発光することとなる。しかし、入力側への発光は、メタルバック層64により出力側へと反射されることで光が増強される。この光がフェースプレート61を介して出力部6から可視光像Nとして出力され、この可視光像Nを例えばCCDカメラ(図示せず)により受光することで、CCDカメラの出力装置に出力する。
このように可視光像Nを出力する際には、上述したように高圧電源7により各電極に高電圧が印加される。これにより、陽極5にも高電圧の陽極電圧が印加されるために、さらに電子線Mを加速させる。このとき、陽極5に接触しているメタルバック層64にも同電圧が印加されるため、メタルバック層64において電子線Mは加速されることとなる。ここで、メタルバック層64に陽極5と同電圧を印加する範囲は、出力蛍光膜62上を覆う範囲であればよい。
また、メタルバック層64は、出力蛍光膜62全体に高電圧を印加することで電子線Mを加速させるだけではなく、上述したように出力蛍光膜62の帯電防止及び出力蛍光膜62からの光の反射の機能を有する。このため、メタルバック層64が損傷すると、メタルバック層64の損傷箇所に位置する出力蛍光膜62の能力低下によるぼやけや出力低下が発生することとなる。
そこで、本実施のX線イメージ管1のように、出力フェース融着板63の内周縁632に面取り部633を有する構成とし、出力フェース融着板63及びフェースプレート61の上面のメタルバック層64を連続するように形成することが容易にできる。このようにメタルバック層64を連続する膜状に形成することで、メタルバック層64と陽極5とを確実に導通させることが可能になる。
そして、メタルバック層64は、フェースプレート61及び出力フェース融着板63間での段切れが防止でき易くなることから、従来技術の場合よりもその薄膜化が容易になる。そのため、出力像におけるコントラスト、解像度、輝度等の画像の基本特性の更なる向上が可能になる。
また、メタルバック層64上面に、陽極5との導通をさせるための構成品を設ける必要がなくなるため、この構成品によるメタルバック層64の損傷及び剥離等を防止することが可能となり、出力蛍光膜62の能力低下を防止することができる。
上記実施形態にかかわるX線イメージ管1によれば、フェースプレート61上段上面に陽極5とメタルバック層64との導通用の構成品を配置せず、メタルバック層64が出力フェース融着板63及びフェースプレート61の間で連続して薄く形成されるため、出力フェース融着板63を介して確実にメタルバック層64と陽極5とを導通させることができる。
このことにより、陽極5とメタルバック層64との導通用の構成品をメタルバック層64上に設ける必要がなく、比較的に薄く成膜されるメタルバック層64の損傷を防止することができる。メタルバック層64の損傷を防止することで、出力蛍光膜62の能力低下も防止することが可能となる。さらに、メタルバック層64の損傷による各電極間の耐電圧低下をも防止することが可能となる。また、メタルバック層64の損傷を防止することで、X線イメージ管1の信頼性を向上させることもできる。さらに、損傷により剥離したメタルバック層64が、各構成品に付着すること等による性能低下も防止すことができる。
陽極5とメタルバック層64との導通用の構成品を設けなくてよいため、部品点数の低減及び組立工数の低減による製造コストの低減とすることもできる。
そして、実施形態にかかわるX線イメージ管1では、出力像のコントラスト、解像度などの画像特性の向上が容易になる。また、画像のブレあるいは画像のボヤケの発生は防止され、その低ノイズ化および画質の安定化が容易になる。
次に、上述した実施形態のX線イメージ管1の変形例について図5を用いて説明する。図5はX線イメージ管1の出力部6を構成するフェースプレート61及び出力プレート融着板63の変形例を示す斜視図になっている。但し、X線イメージ管1において、出力プレート融着板63以外の構成は上記実施形態で説明したのと同じになっている。なお、図5中において、図1乃至図3と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
X線イメージ管1の変形例では、出力部6においては、図5に示すようなフェースプレート61及び出力プレート融着板63が備えられる。この場合、出力プレート融着板63の内周縁632の所定箇所(図5では2箇所)の角部に、上述した面取り部633と同様な形状の部分面取り部636が設けられている。そして、少なくともこの部分面取り部636を通して、出力フェース融着板63の上面及びフェースプレート61の上面のメタルバック層64は連続するようになっている。ここで、部分面取り部636以外の内周縁632において、メタルバック層64の段切れが生じても構わない。このようにして、メタルバック層64は確実に陽極5に導通する。
その他に、実施形態の変形例としては種々の形態がある。出力フェース融着板63では、内周部が上方に突起状に盛り上がる補強部631が設けられているが、出力フェース融着板63の上面は平坦になるように形成されてもよい。この場合、出力フェース融着板63は、その融着の高温処理において反りなどの変形の生じ程度に全体を厚くするか、高温の熱に対して高い強度の材質が選ばれる。
また、出力フェース融着板63は円環状以外の形状であっても構わない。例えば、フェースプレート61の外形に合わせられた楕円の環状、矩形の環状に形成することができる。
また、フェースプレート61の上面は曲面形状ではなく、2段とならない平面形状になっていてもよい。
また、イメージ管の構成は上述したようなX線イメージ管1の構成でなくとも適用できる。
(他の実施形態)
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…X線イメージ管、2…真空外囲器、21…入力窓、22…出力窓、3…入力部、31…入力面、32…入力蛍光膜、33…光電変換膜、4…集束電極、41…フォーカス用集束電極、42…視野可変用集束電極、5…陽極、6…出力部、61…フェースプレート、611…融着盛り上がり部、62…出力蛍光膜、63…出力フェース融着板、631…補強部、632…内周縁、633…面取り部、634…傾斜部、635…外周縁、636…部分面取り部、64…メタルバック層、7…高圧電源、8…電源回路、81…グランド(GND)、9…X線発生装置、L…X線、M…電子線、N…可視光像、T…被写体

Claims (5)

  1. 開口端に放射線像の入力窓及び光学像の出力窓がそれぞれ形成され内部が減圧状態で保持される筒状体でなる真空外囲器と、
    前記入力窓近傍に設けられ、入力した放射線を電子線に変換させる入力部と、
    前記真空外囲器内部に設けられ、前記電子線を集束させる集束電極と、
    高電圧が印加され前記集束電極により集束された電子線を加速する陽極とを具備し、前記出力窓は光透過性のフェースプレートとこのフェースプレートの外周部に融着される導電性の環状の出力フェース融着板と前記フェースプレートの上面に形成され前記陽極により加速された電子線を光に変換する出力蛍光膜と、この出力蛍光膜上を被覆する導電性のメタルバック層を有しているイメージ管において、
    前記出力フェース融着板は、内周縁の近傍に前記陽極側に突出する補強部を有し、前記出力フェース融着板の上面が前記陽極の一部に接合し、前記補強部の内周縁側の上面角部が面取りされ、前記出力蛍光膜上から延在し少なくともその面取り部を被覆する前記メタルバック層を通して、前記出力蛍光膜を被覆する前記メタルバック層と前記出力フェース融着板を電気的に接続することを特徴とするイメージ管。
  2. 前記出力フェース融着板は、その一部下面から前記面取り部の一部領域にかけてフェースプレートに融着されていることを特徴とする請求項1に記載のイメージ管。
  3. 前記面取り部は前記フェースプレートの上面に対して鈍角に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のイメージ管。
  4. 前記面取り部は曲面状になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のイメージ管。
  5. 前記面取りは、前記補強部の内周縁側の一部の箇所の角部に施されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のイメージ管。
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