JP6249789B2 - 経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム - Google Patents

経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム Download PDF

Info

Publication number
JP6249789B2
JP6249789B2 JP2014007243A JP2014007243A JP6249789B2 JP 6249789 B2 JP6249789 B2 JP 6249789B2 JP 2014007243 A JP2014007243 A JP 2014007243A JP 2014007243 A JP2014007243 A JP 2014007243A JP 6249789 B2 JP6249789 B2 JP 6249789B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catheter
flexible portion
shaft
lumen
injection needle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014007243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015134117A (ja
Inventor
正和 山岸
正和 山岸
謙二 森
謙二 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Lifeline Co Ltd
Original Assignee
Japan Lifeline Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Lifeline Co Ltd filed Critical Japan Lifeline Co Ltd
Priority to JP2014007243A priority Critical patent/JP6249789B2/ja
Publication of JP2015134117A publication Critical patent/JP2015134117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6249789B2 publication Critical patent/JP6249789B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、シャフトのルーメンに注射針が挿入されてなる経皮的心筋内薬物注入カテーテルに関する。
近年、心筋梗塞などで機能を失いつつある心筋細胞に対して直接投薬することにより、当該心筋細胞を再生する治療法が行われている。
ここに、心筋細胞に直接投薬するために注射針が使用される。この注射針は、シースに挿入された状態で体内(生体内腔)に導入され、シースの先端が目的部位近傍に到達したところで、シースの先端開口から当該注射針の針先を突出させて目的部位に突き刺すことにより薬剤等を投与する。
このようにして生体内腔を経由する注射針の先端には可撓性が要求される。
注射針の先端に可撓性を付与するための手段として、注射針の周方向に延びる複数の溝を当該注射針の先端に形成する技術が紹介されている(下記特許文献1参照)。
また、この特許文献1には、形成された複数の溝からの液漏れを防止するために、これらの溝を樹脂によって塞くことも開示されている。
一方、治療に先立って投薬治療を要する目的部位を特定するために、電気生理学(EP)カテーテルによる診断が行われる。
特表2009−518117
EPカテーテルによる診断および注射針による投薬を行う方法として、先端偏向操作が可能なEPカテーテルおよび注射針をシースのルーメンに挿入し、EPカテーテルを先端偏向操作しながら、シースに挿入された状態のEPカテーテルおよび注射針を体内に導入し、シースの先端開口から押し出されたEPカテーテルの先端部分に装着されている電極により心内電位を測定して治療を要する目的部位を特定し、シースの先端開口から注射針の針先を突出させて目的部位に突き刺すことによって薬剤等を投与する方法が考えられる。
しかしながら、このような方法では、シースの先端開口から押し出されている、撓んだ状態のEPカテーテルの先端部分に、突出させた注射針の針先が突き刺さるおそれがある。
また、シースの先端開口から注射針の針先を突出させている状態で、EPカテーテルを先端偏向操作する場合にも、当該EPカテーテルの先端部分に注射針の針先が突き刺さるおそれがある。
そして、このような場合には、治療を要する目的部位へ投薬できなくなるばかりでなく、EPカテーテルの先端部分が損傷するおそれがある。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、シース(シャフト)のルーメンに注射針が挿入され、EPカテーテルのような先端偏向操作可能な電極カテーテルを挿入することができる経皮的心筋内薬物注入カテーテルであって、シャフトの先端開口から押し出されている電極カテーテルの先端部分に注射針の針先が突き刺さることのない経皮的心筋内薬物注入カテーテルを提供することにある。
本発明の他の目的は、そのような経皮的心筋内薬物注入カテーテルと先端偏向操作可能な電極カテーテルとからなるカテーテルシステムを提供することにある。
(1)本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルは、先端に可撓部分を有し、少なくとも2つのルーメンが形成されているシャフトと、
前記シャフトの基端側に装着され、前記シャフトの第1ルーメンに連通する第1ポートと、前記シャフトの第2ルーメンに連通する第2ポートとを有するハンドルと、
前記ハンドルの第1ポートから前記シャフトの第1ルーメンに挿入されている、先端に可撓部分を有する注射針とを備えてなり、
前記ハンドルの第2ポートから前記シャフトの第2ルーメンに、先端に可撓部分を有し、先端偏向操作可能な電極カテーテルを挿入することができ、
前記電極カテーテルの先端偏向操作により、前記電極カテーテルの可撓部分とともに、前記シャフトおよび前記注射針の可撓部分を撓ませることができ、
前記電極カテーテルの可撓部分とともに、前記シャフトおよび前記注射針の可撓部分が撓んでいる状態において、これらの撓み方向が、前記注射針と前記電極カテーテルとの配列方向に対して実質的に垂直であることを特徴とする。
このような構成の経皮的心筋内薬物注入カテーテルによれば、シャフトの第2ルーメンに挿入される電極カテーテルの先端偏向操作により、当該電極カテーテル、シャフトおよび注射針を一体的に撓ませることができるとともに、これらの撓み方向が注射針と電極カテーテルとの配列方向に対して実質的に垂直であることにより、注射針の可撓部分が撓む軌跡を含む平面と、電極カテーテルの可撓部分が撓む軌跡を含む平面とが互いに平行になるので、シャフトの先端開口から押し出されている電極カテーテルの可撓部分に注射針が突き刺さることはない。
(2)本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルにおいて、前記シャフトの第1ルーメンおよび第2ルーメンが、硬度65D〜75Dのフッ素樹脂からなるルーメンチューブにより形成されていることが好ましい。
(3)本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルにおいて、前記注射針の可撓部分には螺旋状のスリットが形成されているとともに、前記スリットの形成領域が樹脂被覆されていることが好ましい。
(4)本発明のカテーテルシステムは、本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルと、
前記ハンドルの第2ポートから前記シャフトの第2ルーメンに挿入されている前記電極カテーテルとからなることを特徴とする。
本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよび本発明のカテーテルシステムによれば、シャフトの第2ルーメンの先端開口から押し出されている電極カテーテルの可撓部分に、シャフトの第1ルーメンの先端開口から突出する注射針の針先が突き刺さることはない。
本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルを備えたカテーテルシステム(本発明のカテーテルシステム)の一実施形態に係る正面図である。 図1に示したカテーテルシステムの横断面図(IIA−IIA断面図)である。 図1に示したカテーテルシステムの横断面図(IIB−IIB断面図)である。 図1に示したカテーテルシステムの先端部分が撓もうとする際に、EPカテーテルと、シャフトと、注射針との位置関係を模式的に示す横断面図(IIA−IIA断面図)である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1および図2(図2Aおよび図2B)に示す本実施形態の経皮的心筋内薬物注入カテーテル100は、先端に可撓部分10Aを有し、2つのルーメン(第1ルーメン11および第2ルーメン12)が形成されているシャフト10と;このシャフト10の基端側に装着され、シャフト10の第1ルーメン11に連通する第1ポート21と、シャフト10の第2ルーメン12に連通する第2ポート22とを有するハンドル20と;このハンドル20の第1ポート21からシャフト10の第1ルーメン11に挿入され、先端に可撓部分30Aを有する注射針30とを備えてなり;ハンドル20の第2ポート22からシャフト10の第2ルーメン12に、先端に可撓部分40Aを有し、先端偏向操作可能な電極カテーテルであるEPカテーテル40を挿入することができ、EPカテーテル40の先端偏向操作により、このEPカテーテル40の可撓部分40Aとともに、シャフト10の可撓部分10Aおよび注射針30の可撓部分30Aを撓ませることができ、これらの撓み方向が、注射針30とEPカテーテル40との配列方向に対して実質的に垂直となるものである。そして、経皮的心筋内薬物注入カテーテル100と、この経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成するハンドル20の第2ポート22からシャフト10の第2ルーメン12に挿入されているEPカテーテルとにより、本実施形態のカテーテルシステムが構成される。
本実施形態の経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成するシャフト10(シース)の先端は可撓部分10Aとなっている。この可撓部分10Aは、EPカテーテル40の先端偏向操作により、EPカテーテル40の可撓部分40Aとともに撓ませる(曲げる)ことができる程度の柔軟性(可撓性)を有している。
図2に示すように、シャフト10には、その全長にわたって、第1ルーメン11および第2ルーメン12が形成されている。
第1ルーメン11は、高硬度のフッ素樹脂からなるルーメンチューブ115により形成されており、この第1ルーメン11には注射針30が挿入されている。
第2ルーメン12は、高硬度のフッ素樹脂からなるルーメンチューブ125により形成されており、この第2ルーメン12にはEPカテーテル40が挿入されている。
図2において、16は、低硬度のエラストマーからなるシャフト10のインナー部、17(17A)は、可撓部分10Aにおいて低硬度のエラストマーからなるシャフト10のアウター部、17(17B)は、エラストマーからなるシャフト10のアウター部、18は、編組ブレードを形成するステンレス素線である。
ルーメンチューブ115および125を形成するフッ素樹脂としては、例えばパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体(FEP)などを例示することができる。
ルーメンチューブ115および125を形成するフッ素樹脂の硬度は65D〜75Dであることが好ましい。
シャフト10のインナー部16、アウター部17(17A,17B)を形成する好適なエラストマーとしては「PEBAX」(ARKEMA社製)などのナイロン系エラストマーを例示することができる。
インナー部16を形成するエラストマーの硬度は25D〜40Dであることが好ましい。
シャフト10のアウター部17を構成するエラストマーは、先端側から基端側に向けて段階的に硬度が高くなっている。
ここに、可撓部分10Aにおけるアウター部17Aを形成するエラストマーの硬度は、インナー部16形成するエラストマーの硬度と同程度(25D〜40D)である。
また、可撓部分10Aよりも基端側のアウター部17Bを形成するエラストマーの硬度は、例えば40D〜63Dである。
ステンレス素線18により形成される編組ブレードは、シャフト10の全長にわたってインナー部16とアウター部17の間に設けられている。編組ブレードが形成されているシャフト10は良好なトルク伝達性を有するものとなる。
シャフト10の外径は、通常2〜5mmとされ、好ましくは3〜4mmとされる。
また、ルーメンチューブ115により形成される第1ルーメン11の内径は、通常0.2〜1.0mmとされ、好ましくは0.4〜0.7mmとされる。
また、ルーメンチューブ125により形成される第2ルーメン12の内径は、通常0.7〜3.0mmとされ、好ましくは1.7〜2.6mmとされる。
シャフト10の長さは、例えば400〜1100mmとされ、シャフト10の可撓部分10Aの長さは、例えば20〜120mmとされる。
本実施形態の経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成するハンドル20は、シャフト10の基端側に装着され、シャフト10の第1ルーメン11に連通する第1ポート21と、第2ルーメン12に連通する第2ポート22とを有している。
第1ポート21および第2ポート22には、それぞれ、ゴム製の止血弁23および24が装着されている。
ハンドル20の内部には、第1ポート21から挿入される注射針30をシャフト10の第1ルーメン11に案内するルーメン(図示省略)および第2ポート22から挿入されるEPカテーテル40をシャフト10の第2ルーメン12に案内するルーメン(図示省略)が設けられている。
ハンドル20の構成材料としては、ポリカーボネート樹脂などの樹脂を挙げることができる。
本実施形態の経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成する注射針30は、第1ポート21から、ハンドル20の内部を通ってシャフト10の第1ルーメン11に挿入されている。
従って、図1においては、注射針30の針先とハブのみが図示されている。
注射針30の先端は可撓部分30Aとなっている。この可撓部分30Aは、EPカテーテル40の先端偏向操作により、EPカテーテル40の可撓部分40Aとともに撓ませる(曲げる)ことができる程度の柔軟性(可撓性)を有している。
注射針30の可撓部分30Aには、当該部分に柔軟性(可撓性)を付与するための螺旋状のスリットが形成されている。
このスリットは、注射針30の外周面から内周面に至るように形成されているが、内周面に至らないように形成されていてもよい。
また、スリットのピッチは、先端方向に向かって連続的または断続的に狭くなるように形成されているが、すべて同じピッチで形成されていてもよい。
また、スリットの形成領域には樹脂被覆が施されており、これにより、スリットが樹脂により塞がれ、注射針30の外周面から内周面に至るスリットであっても、液漏れを防止することができる。
注射針30の太さは、例えば27G〜18Gとされ、注射針30の長さは、例えば450〜1150mmとされる。
注射針30の可撓部分30A(スリットの形成領域)の長さは、例えば30〜150mmとされる。
なお、注射針30の最先端から5mm程度までの範囲にはスリットが形成されていないことが望ましい。これにより、注射針30の先端強度を確保することができる。
注射針30により投与される薬剤等としては、ES細胞、成長因子などを例示することができる。
本実施形態の経皮的心筋内薬物注入カテーテル100とともに本実施形態のカテーテルシステムを構成するEPカテーテル40は、第2ポート22から、ハンドル20の内部を通ってシャフト10の第2ルーメン12に挿入されている。
EPカテーテル40の先端は可撓部分40Aとなっており、先端偏向操作により、この可撓部分40Aを撓ませる(曲げる)ことができる。
EPカテーテル40は、可撓部分40Aを有するカテーテルチューブ41と、カテーテルチューブ41の先端に固定された先端電極42と、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aに装着されたリング状電極43と、カテーテルチューブ41の軸方向に沿って可撓部分40Aの内部に配置された撓み変形可能な板バネ45と、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aを第1方向(図1および図2Aにおいて、矢印Aで示す方向)に撓ませるために、カテーテルチューブ41の中心軸から偏心したルーメン411に延在し、その先端が先端電極42に接続固定され、その後端を引張操作できる第1操作用ワイヤ461と、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aを第2方向(図1および図2Aにおいて、矢印Bで示す方向)に撓ませるために、カテーテルチューブ41の中心軸から偏心したルーメン412に延在し、その先端が先端電極42に接続固定され、その後端を引張操作できる第2操作用ワイヤ462と、カテーテルチューブ41の基端側に装着された制御ハンドル47とを備えている。
カテーテルチューブ41の後端には制御ハンドル47が装着されている。制御ハンドル47内には、複数の端子を備えたコネクタが設けられ、このコネクタの端子には、先端電極42およびリング状電極43の各々に接続された導線(図示省略)が接続される。
また、制御ハンドル47には、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aの首振り操作を行うための摘み48が装着してある。
図2Aに示すように、可撓部分40Aにおけるカテーテルチューブ41は、マルチルーメン構造を有している。
また、図2Bに示すように、可撓部分40Aの基端側におけるカテーテルチューブ41はシングルルーメン構造(中空のチューブ部材)である。
カテーテルチューブ41の外径は、通常0.65〜2.95mmとされ、好ましくは1.65〜2.40mmとされる。
カテーテルチューブ41の長さは、通常450〜1150mmとされ、好ましくは600〜1100mmとされる。
EPカテーテル40(カテーテルチューブ41)における可撓部分40Aの長さは、例えば20〜120mmとされる。
カテーテルチューブ41の先端には先端電極42が固定されている。また、可撓部分40Aにはリング状電極43が装着されていている。
図2Aに示すように、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aの内部には、首振り部材としての板バネ45が配置されている。
板バネ45の先端は、例えば、先端電極42に対して接続固定されている。板バネ45の後端は、カテーテルチューブ41の内部において、図2Bに示すコイルチューブ49の先端部に接続固定されている。
図2に示すように、EPカテーテル40は、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aを第1方向(矢印Aで示す方向)に撓ませるための第1操作用ワイヤ461と、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aを第2方向(矢印Bで示す方向)に撓ませるための第2操作用ワイヤ462を備えている。
第1操作用ワイヤ461および第2操作用ワイヤ462の先端は、例えば、先端電極42に対して、板バネ45を挟んで接続固定されている。
また、第1操作用ワイヤ461および第2操作用ワイヤ462の後端は、制御ハンドル47の摘み48に接続されることによって引張操作可能になっている。
これにより、摘み48を図1に示すA1方向に回転させると、第1操作用ワイヤ461が引っ張られ、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aが矢印Aで示す第1方向に撓んで、その形状が連続的に変化する。
また、摘み48を図1に示すB1方向に回転させると、第2操作用ワイヤ462が引っ張られ、カテーテルチューブ41の可撓部分40Aが矢印Bで示す第2方向に撓んで、その形状が連続的に変化する。
第1操作用ワイヤ461および第2操作用ワイヤ462の構成材料としては、ステンレスやNi−Ti系超弾性合金などの金属を挙げることができる。
図2Bに示すように、可撓部分40Aの基端側におけるカテーテルチューブ41の内部にはコイルチューブ49が装着されている。
コイルチューブ49は、第1操作用ワイヤ461または第2操作用ワイヤ462に作用する引張力の反力を受けるようになっており、第1操作用ワイヤ461または第2操作用ワイヤ462に引張力を作用させたときに、当該コイルチューブ49が装着されているカテーテルチューブ41の部分(可撓部分40Aを除いた部分)が撓むことを抑制することができる。換言すれば、このコイルチューブ49を存在させないことにより、撓む(曲がる)ことのできる可撓部分40Aが構成されている。
EPカテーテル40の先端偏向操作により、EPカテーテルの可撓部分40Aを撓ませることができ、この可撓部分40Aが撓むことにより、経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成するシャフト10の可撓部分10A(その第2ルーメン12に可撓部分40Aが挿入されている部分)を撓ませることができ、この可撓部分10Aが撓むことにより、経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成する注射針30の可撓部分30A(シャフト10の第1ルーメン11に挿入されている部分)を撓ませることができる。
本実施形態のカテーテルシステムにおいて、EPカテーテル40の可撓部分40Aと、経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成する注射針30の可撓部分30Aとが、図1および図2に示したような位置関係にあるとき、EPカテーテル40の先端偏向操作によって可撓部分40Aを第2方向(矢印Bで示す方向)に撓ませたとしても、シャフト10(第2ルーメン22)の先端開口から押し出されている可撓部分40Aに注射針30の針先が突き刺さることはない。
すなわち、図2Aに示す状態(シャフト10、注射針30およびEPカテーテル40の位置関係)において、EPカテーテル40の可撓部分40Aが、先端偏向操作により矢印Bに示す第2方向に撓もうとするときには、可撓部分40Aとともに撓むことになるシャフト10(可撓部分10A)が、直ちに、EPカテーテル40(可撓部分40A)の回りに90°回転して、図3(1)または(2)に示す状態(位置関係)となる。
そして、図3(1)または(2)に示す状態(位置関係)では、可撓部分40Aの撓み方向(矢印Bで示す第2方向)が、EPカテーテル40(可撓部分40A)と注射針30(可撓部分30A)との配列方向(図3において板バネ45上に存在するEPカテーテル40の中心軸と、注射針30の中心軸とを結ぶ方向)に対して垂直になっているので、注射針30の可撓部分30Aが撓むときの軌跡を含む平面(図3において可撓部分30Aの中心軸の軌跡を含む平面をP3で示す)と、EPカテーテル40の可撓部分40Aが撓むときの軌跡を含む平面(図3において可撓部分40Aの中心軸の軌跡を含む平面をP4で示す)とが互いに平行になり、これにより、シャフト10(第2ルーメン22)の先端開口から押し出されている可撓部分40Aに注射針30の針先が突き刺さることを防止することができる。
ここに、可撓部分40Aが矢印Bに示す第2方向に撓もうとするときに、図2Aに示す状態(位置関係)にあるシャフト10(可撓部分10A)が、EPカテーテル40(可撓部分40A)の回りに90°回転して、図3(1)または(2)に示す状態(位置関係)となる理由は、図2Aに示した状態で、可撓部分40Aが矢印Bに示す第2方向に撓もうとするときには、撓みの内側に位置する注射針30の可撓部分30Aに対して、軸方向の圧縮力が作用するので、この圧縮力の作用を回避しようとして、注射針30(可撓部分30A)が板バネ45と同じ平面上に位置するように、シャフト10(可撓部分10A)が回転するものと推測される。
なお、可撓部分40Aが矢印Aに示す第1方向に撓もうとするときにおいても、図2Aに示す状態(位置関係)にあるシャフト10(可撓部分10A)が、EPカテーテル40(可撓部分40A)の回りに90°回転して、図3(1)または(2)に示す状態(位置関係)となる。
これは、図2Aに示した状態で可撓部分40Aが矢印Aに示す第1方向に撓もうとするときには、撓みの外側に位置する注射針30の可撓部分30Aに対して、軸方向の引張力が作用するので、この引張力の作用を回避しようとして、注射針30(可撓部分30A)が板バネ45と同じ平面上に位置するように、シャフト10(可撓部分10A)が回転するものと推測される。
また、シャフト10の第1ルーメン11および第2ルーメン12が高硬度のフッ素樹脂からなるルーメンチューブ115および125によって形成されていることにより、このシャフト10は、第1ルーメン11と第2ルーメン12との配列方向に対して垂直な方向に撓みやすくなる(この配列方向を含む平面上に板バネが存在しているのと近似した状態となる)。
そして、EPカテーテル40を先端偏向操作する際には、EPカテーテル40の可撓部分40Aが撓もうとする方向(第1方向または第2方向)と、シャフト10が撓みやすくなる方向(第1ルーメン11と第2ルーメン12との配列方向に対して垂直な方向)とが一致しようとするので、これにより、図2Aに示した状態にあるシャフト10(可撓部分10A)をEPカテーテル40(可撓部分40A)の回りに確実に回転させることができる。
上記のように、可撓部分40Aが第1方向および第2方向の何れに撓もうとする場合であっても、その撓み方向が、注射針30とEPカテーテル40との配列方向に対して垂直となるように、シャフト10(可撓部分10A)が、EPカテーテル40(可撓部分40A)の回りに90°回転することになる。
本実施形態のカテーテルシステムの使用方法(診断・治療方法)としては、例えば、EPカテーテル40を先端偏向操作しながら、シャフト10(注射針30およびEPカテーテル40)を体内に導入し、シャフト10の先端を心内に到達させた後、シャフト10(第2ルーメン12)の先端開口から押し出されているEPカテーテル40の可撓部分40Aに装着された先端電極42および/またはリング状電極43により心内電位を測定して治療を要する目的部位を特定し、次に、シャフト10(第1ルーメン11)の先端開口から注射針30の針先を突出させて目的部位に突き刺すことにより薬剤等を投与する方法を挙げることができる。
本実施形態のカテーテルシステムによれば、EPカテーテル40の先端偏向操作によって、当該EPカテーテル40の可撓部分40Aと、経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成するシャフト10の可撓部分10Aと、経皮的心筋内薬物注入カテーテル100を構成する注射針30の可撓部分30Aとを同時に撓ませることができる。
また、これらの撓み方向が注射針30とEPカテーテル40との配列方向(EPカテーテル40の中心軸と注射針30の中心軸とを結ぶ方向)に対して垂直であり、注射針30の可撓部分30Aが撓むときの軌跡を含む平面(P3)と、EPカテーテル40の可撓部分40Aが撓むときの軌跡を含む平面(P4)とが互いに平行になるので、シャフト10の第2ルーメン12の先端開口から押し出されている、撓んだ状態のEPカテーテル40の可撓部分40Aに、シャフト10の第1ルーメン11の先端開口から突出させた注射針30の針先が突き刺さることはない。
また、第1ルーメン11の先端開口から注射針30の針先が突出しているときに、EPカテーテル40を先端偏向操作したとしても、EPカテーテル40の可撓部分40Aに注射針30の針先が突き刺さることはない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステムはこれらに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
例えば、経皮的心筋内薬物注入カテーテルを構成するシャフトには、他のルーメンが形成されていてもよい。
また、カテーテルシステムを構成するEPカテーテルは、板バネを有していなくてもよい。
更に、カテーテルシステムを構成する電極カテーテルは、アブレーション機能を有するものであってもよい。
100 経皮的心筋内薬物注入カテーテル
10 シャフト
10A シャフトの可撓部分
11 第1ルーメン
115 ルーメンチューブ
12 第2ルーメン
125 ルーメンチューブ
16
17(17A)アウター部(可撓部分)
17(17B)アウター部
18 ステンレス素線 20 ハンドル
21 第1ポート
22 第2ポート
23 止血弁
24 止血弁
30 注射針
30A 注射針の可撓部分
40 EPカテーテル
40A EPカテーテルの可撓部分
41 カテーテルチューブ
411 ルーメン
412 ルーメン
42 先端電極
43 リング状電極
45 板バネ
461 第1操作用ワイヤ
462 第2操作用ワイヤ
47 制御ハンドル
48 摘み
49 コイルチューブ

Claims (4)

  1. 先端に可撓部分を有し、少なくとも2つのルーメンが形成されているシャフトと、
    前記シャフトの基端側に装着され、前記シャフトの第1ルーメンに連通する第1ポートと、前記シャフトの第2ルーメンに連通する第2ポートとを有するハンドルと、
    前記ハンドルの第1ポートから前記シャフトの第1ルーメンに挿入されている、先端に可撓部分を有する注射針とを備えてなり、
    前記ハンドルの第2ポートから前記シャフトの第2ルーメンに、先端に可撓部分を有し、先端偏向操作可能な電極カテーテルを挿入することができ、
    前記電極カテーテルの先端偏向操作により、前記電極カテーテルの可撓部分とともに、前記シャフトおよび前記注射針の可撓部分を撓ませることができ、
    前記電極カテーテルの可撓部分とともに、前記シャフトおよび前記注射針の可撓部分が撓んでいる状態において、これらの撓み方向が、前記注射針と前記電極カテーテルとの配列方向に対して実質的に垂直であることを特徴とする経皮的心筋内薬物注入カテーテル。
  2. 前記シャフトの第1ルーメンおよび第2ルーメンが、硬度65D〜75Dのフッ素樹脂からなるルーメンチューブにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の経皮的心筋内薬物注入カテーテル。
  3. 前記注射針の可撓部分には螺旋状のスリットが形成されているとともに、前記スリットの形成領域が樹脂被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の経皮的心筋内薬物注入カテーテル。
  4. 請求項1に記載の経皮的心筋内薬物注入カテーテルと、
    前記ハンドルの第2ポートから前記シャフトの第2ルーメンに挿入されている前記電極カテーテルとからなることを特徴とするカテーテルシステム。
JP2014007243A 2014-01-17 2014-01-17 経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム Active JP6249789B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014007243A JP6249789B2 (ja) 2014-01-17 2014-01-17 経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014007243A JP6249789B2 (ja) 2014-01-17 2014-01-17 経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015134117A JP2015134117A (ja) 2015-07-27
JP6249789B2 true JP6249789B2 (ja) 2017-12-20

Family

ID=53766468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014007243A Active JP6249789B2 (ja) 2014-01-17 2014-01-17 経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6249789B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022132639A1 (en) * 2020-12-14 2022-06-23 Icahn School Of Medicine At Mount Sinai Hemostasis valve device

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6803691B2 (ja) * 2016-06-30 2020-12-23 株式会社ヨコオ 可撓性穿刺針及び硬性鏡
JP6972108B2 (ja) * 2017-03-23 2021-11-24 テルモ株式会社 カテーテル組立体
GB2575485A (en) * 2018-07-12 2020-01-15 Creo Medical Ltd Electrosurgical instrument
JP7228400B2 (ja) * 2019-02-12 2023-02-24 株式会社カネカ 医療用穿刺装置およびその製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2273467C (en) * 1998-06-04 2009-02-17 Cordis Webster, Inc. Catheter for injecting therapeutic and diagnostic agents
US8251963B2 (en) * 2005-12-08 2012-08-28 Boston Scientific Scimed, Inc. Flexible needle
EP3682932B1 (en) * 2008-01-14 2021-06-30 Boston Scientific Scimed Inc. Medical device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022132639A1 (en) * 2020-12-14 2022-06-23 Icahn School Of Medicine At Mount Sinai Hemostasis valve device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015134117A (ja) 2015-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6249789B2 (ja) 経皮的心筋内薬物注入カテーテルおよびカテーテルシステム
US9498602B2 (en) Guided intravascular catheter sheath having bi-directional steering assembly
JP6151452B2 (ja) リードレス心臓装置用の送達装置及び方法
JP2011224364A (ja) 二重偏向型電気生理学的カテーテル
AU2018243038B2 (en) Guide wire, medical device, and treatment method
JP2016537040A5 (ja)
US11344240B2 (en) Electrode catheter
JP2012130392A (ja) 電極カテーテル
WO2013145891A1 (ja) 電極カテーテル
JP5697273B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
CN111741788B (zh) 导丝及医疗器械
JP5348675B1 (ja) 電極カテーテル
JP6113682B2 (ja) 医療機器用ハンドルおよび医療機器
JP4925210B2 (ja) 電極カテーテル
JP6071852B2 (ja) 先端偏向操作可能カテーテル
JP5561784B2 (ja) 電極カテーテル
JP6248746B2 (ja) 先端偏向可動カテーテル
JP6105931B2 (ja) カテーテルハブ
JP4925206B2 (ja) 電極カテーテル
JP3168428U (ja) バイポーラ型電気処置器具
WO2017056623A1 (ja) バルーンカテーテルおよびケミカルアブレーション装置
US20210196925A1 (en) Catheter assembly
JP5579681B2 (ja) 電極カテーテル
WO2020179395A1 (ja) ガイドワイヤ
JP2016067728A (ja) 食道カテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6249789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250