JP6249642B2 - 練歯磨組成物及び練歯磨組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、練歯磨組成物及び練歯磨組成物の製造方法に関する。
歯の主成分はハイドロキシアパタイトであり、通常の口中においては、リン酸イオンやカルシウムイオンの溶出(脱灰)と、リン酸カルシウムやハイドロキシアパタイトへの結晶化(再石灰化)が平衡状態にある。歯の齲蝕は、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)等の細菌がショ糖等を分解して有機酸を産生し、pHが低下することにより、歯のカルシウム等が溶出されて脱灰を促進することで進行していく。ここで、フッ素イオンは、カルシウムイオンとリン酸イオンの結晶化、すなわち再石灰化を促進することにより、齲蝕の発生を防止することが知られており、フッ素化合物を用いた再石灰化を促進する技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、パラチニットとフッ素化合物を組み合わせることで、再石灰化と齲蝕原因菌の増殖抑制の双方の効果によりむし歯を防止する口腔用組成物が記載されており、パラチニットの含有量が多いほど再石灰化量が高まる結果も示されている。また、特許文献2には、フッ素イオン供給化合物、特定の溶解度の低い糖アルコール、少量の水、及び粘結剤を含有し、水に対して溶解度の低い糖アルコールを多く含有する歯磨組成物が記載されており、これによって歯のエナメル質へのフッ素イオンの取り込み量を高くすることが示されている。
一方、齲蝕予防効果が高いだけでなく、歯磨剤の口中での分散性、低温保存での押し出し性の課題をも解決する歯磨組成物として、特許文献3には、モノフルオロリン酸ナトリウムと、エーテル化度0.7以下のカルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、並びに架橋型ポリアクリル酸及びその塩から選ばれる粘結剤と、アルキロイルサルコシン塩を含むアニオン界面活性剤を含有する歯磨組成物が記載されている。
特開2000−247852号公報 特開2011−074066号公報 特開平10−139642号公報
歯のエナメル質や象牙質にフッ素イオンを取り込ませ、再石灰化を促進するためには、フッ素イオン濃度を高くすることが好ましいが、フッ素イオンの溶解性や安全性の観点から歯磨組成物に大量のフッ素イオンを含有させることは困難であるため、少量のフッ素イオンを効率的にエナメル質や象牙質に取り込ませることが望ましい。
しかしながら、特許文献1の歯磨組成物では、試験液に10日〜2週間かけて浸漬することによって再石灰化を評価するにすぎず、1回の使用による効果は必ずしも高くはないため、日々の歯磨き行為ごとに高いフッ素取り込みの効果が得られることが望まれている。また、特許文献2の口腔用組成物では、組成物が歯の表面へ付着した際のフッ素取り込みを想定しているものの、例えば唾液が多い幼児を対象にする場合や、歯磨きを開始してから一定時間経過した後におけるフッ素取り込みについては、検討の余地がある。
一方、特許文献3では、モノフルオロリン酸ナトリウムを含有しているか否かによって齲蝕予防効果の有無を判断しているものの、実際には歯にフッ素イオンが十分に取り込まれるとは限らず、本発明者が検討したところ、かかる組成物であっても、歯のエナメル質や象牙質へのフッ素イオンの取り込み量は必ずしも高くないことが確認された。
したがって、本発明は、練歯磨組成物の使用時に、組成物中のフッ素イオンが唾液に放出されやすい物性を組成物に付与することにより、歯のエナメル質や象牙質へのフッ素イオンの取り込み性を向上させ、耐酸性を向上させることによって齲蝕抑制効果に優れるとともに、十分な再石灰化効果も得られる練歯磨組成物の製造方法、及びこれから得られる練歯磨組成物に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、エーテル化度の高いカルボキシメチルセルロース又はその塩と特定の粘結剤を組み合せて用い、吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ、及びプロピレングリコールと水分の量を調整することによって、特定のレオロジーを有する歯磨組成物を製造することにより、歯磨組成物を口腔内に適用すると、唾液中にフッ素イオンが素早く拡散し、歯のエナメル質や象牙質にフッ素イオンが接触しやすくなり、歯へのフッ素イオンの取り込みを向上させることができる練歯磨組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)並びに(E):
(A)(A-1)エーテル化度0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩及びヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる1種又は2種以上とである粘結剤、
(B)吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ、
(C)プロピレングリコール、
(D)水、並びに
(E)フッ素イオン供給化合物
を含有させ、成分(A)〜(D)の含有量を調整することによって、
レオメータで測定した、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδを0.1より大きく1未満とし、かつ
レオメータで測定した、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)を2.5以上10以下とする練歯磨組成物の製造方法に関する。
また、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)並びに(E):
(A)(A-1)エーテル化度0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩 0.1〜1.2質量%と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩及びヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる1種又は2種以上とである粘結剤、
(B)吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ 2〜15質量%、
(C)プロピレングリコール 1〜15質量%、
(D)水 15〜55質量%、並びに
(E)フッ素イオン供給化合物
を含有し、
レオメータで測定した、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδが0.1より大きく1未満であり、かつ
レオメータで測定した、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)が2.5以上10以下である練歯磨組成物に関する。
本発明の練歯磨組成物によれば、口腔内に適用して唾液により希釈されると、速やかに唾液中にフッ素イオンが放出され、これにより歯のエナメル質や象牙質へのフッ素イオンの取り込み性が向上するとともに、高い耐酸性によって齲蝕抑制効果に優れ、再石灰化効果を十分に発揮することもできる。
実施例1について、第1せん断粘度測定時における各測定点でのせん断速度との関係、及び第2せん断粘度測定時における各測定点でのせん断速度との関係を示すグラフである。 比較例2について、第1せん断粘度測定時における各測定点でのせん断速度との関係、及び第2せん断粘度測定時における各測定点でのせん断速度との関係を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の練歯磨組成物は、成分(A)として、(A-1)エーテル化0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩及びヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる1種又は2種以上とである粘結剤を含有する。成分(A)の粘結剤として、これら成分(A-1)及び(A-2)を併用し、さらに後述する成分(B)の増粘性シリカ及び成分(C)プロピレングリコールを併用することによって、組成物に適度な粘弾性を付与し、組成物に荷重や回転負荷をかけて組成物の弾性を破壊しても、すぐには元の粘度に戻らないものの徐々に元の粘度に戻る性質をもたらし、粘度を維持する粘性への調整を可能とする。これによって、組成物を口中に適用すると、唾液により素早くフッ素イオンが放出されて歯のエナメル質や象牙質とフッ素イオンとの接触を増やすことができるとともに、歯磨組成物の保形性を確保することができる。
成分(A−1)及び(A−2)のカルボキシメチルセルロースの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられ、口腔内への適用、及びコスト面や入手容易性等の観点から、カルボキシメチルセルロースナトリウムが好ましい。ここでエーテル化度とは、グルコース単位あたりのカルボキシメチル基の置換度をいう。エーテル化度は、例えばCMC工業会分析法(灰化法)に従い得ることができる。カルボキシメチルセルロースナトリウム1gを精秤し、磁性ルツボに入れて600℃で灰化し、灰化によって生成した酸化ナトリウムをN/10硫酸でフェノールフタレインを指示薬として滴定し、カルボキシメチルセルロースナトリウム1gあたりの滴定量YmLを次式に入れて計算し、求めたエーテル化度を示すことができる。
エーテル化度=(162×Y)/(10,000−80×Y)
成分(A-1)のカルボキシメチルセルロース又はその塩のエーテル化度は、組成物の物性の調整を可能とし、歯へのフッ素イオンの取り込み性を向上させる観点、及び歯磨組成物の保形性を確保する観点から、0.9以上であって、好ましくは1.0以上であり、1.5以下であって、好ましくは1.3以下である。
成分(A-1)のカルボキシメチルセルロース又はその塩の含有量は、本発明の練歯磨組成物を口腔内に適用した際に、唾液中にフッ素イオンが素早く放出され、歯へのフッ素イオンの取り込み性を向上させる観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは1.2質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.7質量%以下であり、フッ素イオンの取り込み性と練歯磨組成物の保形性とのバランスの観点から、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。
成分(A-2)は、エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩及びヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる1種又は2種以上の粘結剤である。なかでも、歯へのフッ素取り込みをより向上させる観点から、成分(A-2)はエーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩であることが好ましい。
成分(A-2)のカルボキシメチルセルロース又はその塩のエーテル化度は、組成物の物性の調整を可能とし、歯へのフッ素取り込み性を向上する観点から、0.5以上0.9未満であり、好ましくは0.6以上であり、好ましくは0.75以下である。
成分(A-2)がカルボキシメチルセルロース又はその塩である場合、その含有量は、本発明の練歯磨組成物を口腔内に適用した際に、唾液中にフッ素イオンが素早く放出され、歯へのフッ素イオンの取り込み性を向上する観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは1.2質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.7質量%以下であり、フッ素イオンの取り込み性と練歯磨組成物の保形性とのバランスの観点から、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である。
成分(A-2)がカルボキシメチルセルロース又はその塩である場合、練歯磨組成物の物性の調整を可能とし、歯へのフッ素の取り込み性を向上させる観点から、成分(A-1)と成分(A-2)との質量比((A-1)/(A-2))は、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.7以上であり、好ましくは1.5以下であり、より好ましくは1.3以下であり、さらに好ましくは1.0以下である。
成分(A-2)がカルボキシメチルセルロース又はその塩である場合、練歯磨組成物の物性の調整を可能とし、歯へのフッ素の取り込み性を向上させる観点、及び練歯磨組成物の保形性の観点から、成分(A-1)と成分(A-2)の含有量の合計は、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4以上であり、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.4質量%以下である。
成分(A-2)のヒドロキシアルキルセルロースとしては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシイソプロピルセルロースから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも適度な粘弾性を得る観点から、ヒドロキシエチルセルロースが好ましい。かかるヒドロキシアルキルセルロースは、セルロースにヒドロキシアルキル基を導入することにより得られる成分である。成分(A-2)のヒドロキシアルキルセルロースの質量平均分子量(Mw)は、成分(A-1)、成分(B)及び成分(C)との併用によりフッ素取り込みを向上する観点から、好ましくは4万以上であり、より好ましくは10万以上であり、さらに好ましくは12万以上であり、好ましくは100万以下であり、より好ましくは90万以下であり、さらに好ましくは70万以下である。
なお、質量平均分子量(Mw)は、GPC法(ゲル濾過クロマトグラフィー法)により求めることができる。かかるGPC法では、分子量標品としてプルランを用いることができる。このような質量平均分子量(Mw)であるヒドロキシアルキルセルロースの市販品としては、ヒドロキシプロピルセルロースは日本曹達株式会社のNISSO HPC−SL(Mw=10万)、NISSO HPC−L(Mw=14万)、HPC−M(Mw=62万)が挙げられ、ヒドロキシエチルセルロースは株式会社ダイセルのHECダイセル SE400(Mw=25万)、HECダイセル SE550(Mw=50万)が挙げられる。
成分(A-2)がヒドロキシアルキルセルロースである場合、その含有量は、練歯磨組成物の物性の調整を可能とし、歯へのフッ素の取り込み性を向上させる観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.07質量%以上であり、好ましくは0.4質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以下であり、さらに好ましくは0.2質量%以下である。
成分(A-2)がヒドロキシアルキルセルロースである場合、練歯磨組成物の物性の調整を可能とし、歯へのフッ素取り込み性を向上させる観点から、成分(A-1)と成分(A-2)との質量比((A-1)/(A-2))は、好ましくは2以上であり、より好ましくは4以上であり、さらに好ましくは6以上であり、好ましくは12以下であり、より好ましくは10以下である。
本発明の練歯磨組成物は、成分(B)として、吸油量200〜400mL/100gの増粘性シリカを含有する。成分(B)の増粘性シリカの吸油量は、好ましくは220〜380mL/100gであり、より好ましくは、230〜350mL/100gである。成分(B)の増粘性シリカは吸油量の多いシリカであり、研磨剤として用いられるシリカとは相違する。一般的に、研磨剤として用いられるシリカの吸油量は、50〜150mL/100gである。ここで、吸油量とは、シリカが担持できる油量を示したものであり、測定方法はJIS K5101−13−2(2004年制定)に基づく方法により、吸収される煮あまに油の量により特定する。成分(C)としては、サイリシア、サイロピュア(富士シリシア化学社製)、チキソシル(ローディア社製)、ソルボシル(イネオスシリカ社製)、ファインシール(トクヤマ社製)、ニップジェル(東ソー・シリカ社製)の市販品を用いることができる。
成分(B)の含有量は、練歯磨組成物の粘性を向上し、成分(A)及び後述する成分(C)との併用によって、練歯磨組成物を口腔内に適用した際に、唾液に素早くフッ素イオンが放出され、歯へのフッ素の取り込みを向上させる観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上であり、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは12質量%以下である。
本発明の練歯磨組成物は、成分(C)としてプロピレングリコールを含有する。成分(C)のプロピレングリコールは、成分(A)及び成分(B)の併用により形成される粘弾性の高い構造体に、より増大した粘性を付与して分散性を向上させることができ、練歯磨組成物を口腔内に適用した際に、唾液中にフッ素イオンが素早く放出され、歯へのフッ素取り込み性が向上すると考えられる。かかる観点から、成分(C)の含有量は、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、さらに好ましくは3質量%以上であり、上記フッ素取り込み性と味の両立の観点から、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下である。
本発明の練歯磨組成物は、成分(D)として水を含有する。成分(D)の水の含有量は、成分(A)、成分(A)及び成分(B)の組成物中における分散性の観点、練歯磨組成物に適度な粘性を付与する観点、及び練歯磨組成物の口腔内での分散性の観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上であり、好ましくは55質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは48質量%以下である。
なお、練歯磨組成物の水分量は、配合した水分量及び配合した成分中の水分量から計算によって算出することもできるが、例えばカールフィッシャー水分計で測定することができる。カールフィッシャー水分計としては、例えば、微量水分測定装置(平沼産業)を用いることができる。この装置では、練歯磨組成物を5gとり、無水メタノール25gに懸濁させ、この懸濁液0.02gを分取して水分量を測定することができる。
本発明の練歯磨組成物は、口腔内に適用した際に、唾液にフッ素イオンが素早く放出され、歯へのフッ素取り込み性を向上する観点から、レオメータで測定した際に、前述のように特定の物性を示すレオロジーを確保する必要がある。かかる観点から、本発明の練歯磨組成物における、主に紛体を呈する研磨剤の含有量は、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、さらに好ましくは3質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは23質量%以下である。また、研磨剤の含有量は、紛体による構造粘性を付与する観点から、成分(A)の含有量(成分(A−1)と成分(A−2)の含有量の合計)が少ない場合には多く含有することが好ましく、成分(A)の含有量が多い場合には少なく含有することが好ましく、かかる観点から、成分(A)と研磨剤の含有量との積は、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、好ましくは15以下であり、より好ましくは12以下であり、さらに好ましくは10以下である。
上記研磨剤としては、例えば、研磨性シリカ、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水物等のリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、アルミナ、二酸化チタン、酢酸マグネシウム、第2リン酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ハイドロキシアパタイト、ナイロン粉末やポリエチレン粉末等の合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。なかでも、研磨性シリカが好ましい。
フッ素イオンと不溶性塩を形成する成分は、歯へのフッ素の取り込み効果を阻害するおそれがある。かかるフッ素イオンと不溶性塩を形成する成分としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、ヒドロキシアパタイト等のカルシウム又はその塩、酢酸マグネシウム等のマグネシウム又はその塩、及びアルミニウム又はその塩が挙げられ、なかでもカルシウム又はその塩が不溶性塩をより形成しやすい。フッ素イオンと不溶性塩を形成する成分の含有量は、本発明の歯磨組成物中に、好ましくは2質量%未満であり、より好ましくは0.1質量%未満であり、さらに好ましくは0.05質量%以下である。また、フッ素イオンと不溶性塩を形成するものとして、クエン酸塩等の3塩基酸やエチレンジアミン4酢酸等の酸も挙げられる。3塩基酸及びエチレンジアミン4酢酸から選ばれる酸の含有量は、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%未満であり、さらに好ましくは0.05質量%未満であり、よりさらに好ましくは0.01質量%以下である。
本発明の練歯磨組成物は、25℃においてレオメータで測定した際の、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδが0.1より大きく1未満である。レオメータは、回転レオメータであり、例えばPaar Physica社のMCR301を用い、直径60mmのパラレル・プレートを用いて動的粘弾性の周波数依存性を調べることができる。上記周波数におけるtanδが0.1より大きいことによって、練歯磨組成物の弾性が適度に低減され、口腔内に適用した際に、唾液中へのフッ素イオンの放出性能が向上すると考えられる。なお、上記各周波数でのtanδは、口腔内に適用した際にフッ素イオンの放出性を向上する観点から、0.1より大きく、好ましくは0.15以上であり、より好ましくは0.175以上であり、さらに好ましくは0.18以上であり、1未満である。
本発明の練歯磨組成物は、25℃においてレオメータでせん断粘度を測定した際に、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)が2.5以上10以下である。第1せん断粘度は、正方向と負の方向に回転するレオメータのパラレル・プレートのせん断速度を上げていく際の、各せん断速度におけるせん断粘度であり、第2せん断粘度は、せん断速度を下げていく際の、各せん断速度におけるせん断粘度である。練歯磨組成物の粘弾性が、弾性が低く粘性が高い場合には、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度との比は小さくなる。一方、この比が非常に大きい場合は、練歯磨組成物が弾性的な構造体を備えており、せん断速度を上げた際に、弾性構造体が破壊され、せん断応力を下げても元に戻らないことを意味する。したがって、第1せん断粘度と第2せん断粘度との比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)が2.5以上10以下であることにより、本発明の練歯磨組成物は、適度に弾性的な構造体を備えつつ、粘性も併せもつ物性を備えると考えられる。せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)は、好ましくは3以上であり、より好ましくは3.2以上であり、さらに好ましくは5以上であり、好ましくは9以下であり、より好ましくは8以下である。
本発明の練歯磨組成物は、成分(E)としてフッ素イオン供給化合物を含有する。かかるフッ素イオン供給化合物は、無機化合物、有機化合物のいずれであっても良い。具体的には、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化スズ、フッ化ケイ素酸ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化アルミニウム、フッ化銀、フッ化水素酸ヘキシルアミン、フッ化水素酸デカノールアミン、フッ化水素酸オクタデセニルアミン等が挙げられ、歯のエナメル質へのフッ素イオン取り込み量が高い点から、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムが好ましく、フッ化ナトリウムがより好ましい。これらのフッ素イオン供給化合物は、1種又は2種以上を組み合せて本発明の歯磨組成物に含有させることができる。成分(E)のフッ素イオン供給化合物の含有量は、歯のエナメル質に対するフッ素イオン取り込み量を十分確保する観点及び安全性の観点から、本発明の練歯磨組成物中に、フッ素イオン換算量で、好ましくは0.002〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜1質量%であり、さらに好ましくは0.05〜1質量%である。
本発明の練歯磨組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲でポリエチレングリコールを含有することができる。ポリエチレングリコールの含有量は、歯へのフッ素取り込み性をより向上させる観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、またポリエチレングリコールを含有しないものであってもよい。
本発明の練歯磨組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(A)以外の粘結剤、例えば、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、グアガム、及びコンドロイチン硫酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を含有することができる。成分(A)以外の粘結剤の含有量は、練歯磨組成物の粘弾性が必要以上に上昇することを防止する観点、及び練歯磨組成物の成分(A)〜(D)のバランスによる上記レオロジーが大きく変動することを防止する観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%以下であり、また成分(A)以外の粘結剤を含有しないものであってもよい。
本発明の練歯磨組成物は、ソルビトール、キシリトール、マルチトール等の、20℃における水への溶解度が40質量%以上(20℃において飽和水溶液100g中の溶解量が40g以上)の糖アルコールを含有することができる。これらの溶解度の高い糖アルコールの含有量は、組成物の上記レオロジーに影響を与えず、良好な味と湿潤効果の観点から、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、好ましくは45質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下である。
本発明の練歯磨組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(C)及び上記の糖アルコール以外の湿潤剤として、グリセリンを含有することができる。グリセリンと成分(C)の含有量の合計は、味と歯へのフッ素取り込みの観点から、本発明の練歯磨組成物中に、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは12質量%以下である。
本発明の練歯磨組成物は、常法により製造することができ、上記成分の他、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等の殺菌剤;水酸化ナトリウム等のpH調整剤;グリチルレチン酸等の抗炎症剤;ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン性界面活性剤;サッカリンナトリウム、ステビオサイド等の甘味剤;二酸化チタン等の着色剤・色素類;パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等の防腐剤;ペパーミント油、スペアミント油、メントール、アネトール等の香料を適宜含有することができる。
上述した実施態様に関し、本発明はさらに以下の練歯磨組成物を開示する。
[1]次の成分(A)、(B)、(C)、(D)並びに(E):
(A)(A-1)エーテル化度0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩及びヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる1種又は2種以上とである粘結剤、
(B)吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ、
(C)プロピレングリコール、
(D)水、並びに
(F)フッ素イオン供給化合物
を含有し、成分(A)〜成分(D)の含有量を調整することによって、
レオメータで測定した、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδを0.1より大きく1未満とし、かつ
レオメータで測定した、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)を2.5以上10以下とする練歯磨組成物の製造方法。
[2]次の成分(A)、(B)、(C)、(D)並びに(E):
(A)(A-1)エーテル化度0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩 0.1〜1.2質量%と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩及びヒドロキシアルキルセルロースから選ばれる1種又は2種以上とである粘結剤、
(B)吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ 2〜12質量%
(C)プロピレングリコール 1〜15質量%
(D)水 15〜55質量%、並びに
(F)フッ素イオン供給化合物
を含有し、
レオメータで測定した、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδが0.1より大きく1未満であり、かつ
レオメータで測定した、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)が2.5以上10以下である練歯磨組成物。
[3]成分(A−1)及び(A−2)のカルボキシメチルセルロースの塩は、好ましくはアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であり、より好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウムである上記[1]の製造方法、或いは上記[2]の練歯磨組成物。
[4]成分(A-1)のカルボキシメチルセルロース又はその塩のエーテル化度は、好ましくは1.0以上であり、好ましくは1.3以下である上記[1]又は[3]の製造方法、或いは上記[2]又は[3]の練歯磨組成物。
[5]成分(A-1)のカルボキシメチルセルロース又はその塩の含有量は、好ましくは1.2質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.7質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である上記[1]又は[3]〜[4]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[4]いずれか1の練歯磨組成物。
[6]成分(A-2)は、好ましくはエーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩である上記[1]又は[3]〜[5]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[5]いずれか1の練歯磨組成物。
[7]成分(A-2)のカルボキシメチルセルロース又はその塩のエーテル化度は、好ましくは0.6以上であり、好ましくは0.75以下である上記[1]又は[3]〜[6]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[6]いずれか1の練歯磨組成物。
[8]成分(A-2)がカルボキシメチルセルロース又はその塩である場合、その含有量は、好ましくは1.2質量%以下であり、より好ましくは1.0質量%以下であり、さらに好ましくは0.8質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.7質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上である上記[1]又は[3]〜[7]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[7]いずれか1の練歯磨組成物。
[9]成分(A-2)がカルボキシメチルセルロース又はその塩である場合、成分(A-1)と成分(A-2)との質量比((A-1)/(A-2))は、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.7以上であり、好ましくは1.5以下であり、より好ましくは1.3以下であり、さらに好ましくは1.0以下である上記[1]又は[3]〜[8]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[8]いずれか1の練歯磨組成物。
[10]成分(A-2)がカルボキシメチルセルロース又はその塩である場合、成分(A-1)と成分(A-2)の含有量の合計は、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.4質量%以下である上記[1]又は[3]〜[9]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[9]いずれか1の練歯磨組成物。
[11]成分(A-2)のヒドロキシアルキルセルロースとしては、好ましくはヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシイソプロピルセルロースから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはヒドロキシエチルセルロースである上記[1]又は[3]〜[10]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[10]いずれか1の練歯磨組成物。
[12]成分(A-2)のヒドロキシアルキルセルロースの質量平均分子量(Mw)は、好ましくは4万以上であり、より好ましくは10万以上であり、さらに好ましくは12万以上であり、好ましくは100万以下であり、より好ましくは90万以下であり、さらに好ましくは70万以下である上記[1]又は[3]〜[11]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[11]いずれか1の練歯磨組成物。
[13]成分(A-2)がヒドロキシアルキルセルロースである場合、その含有量は、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.07質量%以上であり、好ましくは0.4質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以下であり、さらに好ましくは0.2質量%以下である上記[1]又は[3]〜[12]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[12]いずれか1の練歯磨組成物。
[14]成分(A-2)がヒドロキシアルキルセルロースである場合、成分(A-1)と成分(A-2)との質量比((A-1)/(A-2))は、好ましくは2以上であり、より好ましくは4以上であり、さらに好ましくは6以上であり、好ましくは12以下であり、より好ましくは10以下である上記[1]又は[3]〜[13]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[13]いずれか1の練歯磨組成物。
[15]成分(B)の吸油量は、好ましくは220〜380mL/100gであり、より好ましくは230〜350mL/100gである上記[1]又は[3]〜[14]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[14]いずれか1の練歯磨組成物。
[16]成分(B)の含有量は、好ましくは2質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上であり、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは12質量%以下である上記[1]又は[3]〜[15]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[15]いずれか1の練歯磨組成物。
[17]成分(C)の含有量は、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、さらに好ましくは3質量%以上であり、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下である上記[1]又は[3]〜[16]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[16]いずれか1の練歯磨組成物。
[18]成分(D)の含有量は、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上であり、好ましくは55質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは48質量%以下である上記[1]又は[3]〜[17]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[17]いずれか1の練歯磨組成物。
[19]成分(A)と研磨剤の含有量との積は、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、好ましくは15以下であり、より好ましくは12以下であり、さらに好ましくは10以下である上記[1]又は[3]〜[18]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[18]いずれか1の練歯磨組成物。
[20]研磨剤の含有量は、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、さらに好ましくは3質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは23質量%以下である上記[1]又は[3]〜[19]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[19]いずれか1の練歯磨組成物。
[21]25℃においてレオメータで測定した際の、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδが、好ましくは0.15以上であり、より好ましくは0.175以上であり、さらに好ましくは0.18以上である上記[1]又は[3]〜[20]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[20]いずれか1の練歯磨組成物。
[22]25℃においてレオメータでせん断粘度を測定した際に、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)は、好ましくは3以上であり、より好ましくは3.2以上であり、さらに好ましくは5以上であり、好ましくは9以下であり、より好ましくは8以下である上記[1]又は[3]〜[21]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[21]いずれか1の練歯磨組成物。
[23]成分(E)の含有量は、フッ素イオン換算量で、好ましくは0.002〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜1質量%であり、さらに好ましくは0.05〜1質量%である上記[1]又は[3]〜[22]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[22]いずれか1の練歯磨組成物。
[24]ポリエチレングリコールの含有量は、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、或いはポリエチレングリコールを含有しない上記[1]又は[3]〜[23]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[23]いずれか1の練歯磨組成物。
[25]成分(A)以外の粘結剤の含有量は、好ましくは0.5質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%以下であり、また成分(A)以外の粘結剤を含有しない上記[1]又は[3]〜[24]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[24]いずれか1の練歯磨組成物。
[26]20℃における水への溶解度が40質量%以上の糖アルコールの含有量は、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、好ましくは45質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下である上記[1]又は[3]〜[25]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[25]いずれか1の練歯磨組成物。
[27]グリセリンと成分(C)の含有量の合計は、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは12質量%以下である上記[1]又は[3]〜[26]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[26]いずれか1の練歯磨組成物。
[28]カルシウム又はその塩、マグネシウム又はその塩、及びアルミニウム又はその塩の含有量は、好ましくは2質量%未満であり、より好ましくは0.1質量%未満であり、さらに好ましくは0.05質量%以下である上記[1]又は[3]〜[27]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[27]いずれか1の練歯磨組成物。
[29]3塩基酸及びエチレンジアミン4酢酸から選ばれる酸の含有量は、好ましくは2質量%未満であり、より好ましくは0.1質量%未満であり、さらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%以下である上記[1]又は[3]〜[28]いずれか1の製造方法、或いは上記[2]〜[28]いずれか1の練歯磨組成物。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜7、比較例1、2]
表1及び表2に示す実施例1〜7、及び比較例1〜2の練歯磨組成物を製造した。
《フッ素取り込み量》
表1の実施例1及び比較例1の練歯磨組成物100mgを、イオン交換水で1.25質量倍に希釈した。希釈した練歯磨組成物の水溶液に、HAPペレット(APP−100 HOYA社製)10mm×10mm×2mmを3分間浸漬した。浸漬後のHAPペレットを取り出し、HAPペレットに付着している練歯磨組成物の水溶液をイオン交換水を30秒間流して洗浄して取り去り、洗浄後のHAPペレットを30分間乾燥させた。乾燥後のHAPペレットから1Nの塩酸1mLによって30秒間フッ素イオンの抽出を行い、この抽出液に1mol/Lのクエン酸3ナトリウム2ml及びTISABII(Total lonic Strength Adjustment Buffer、サーモフィッシャーサイエンティフィック社
製)3mlを加えて混合し、フッ素イオン電極(ionplus- Fluoride、ORION社製)を用い、イオンアナライザー(Expandable ionAnalyzer EA 940、ORION社製)を使用してHAPペレットに吸着したフッ素量をフッ素取り込み量とみなして定量した。結果を表1に示す。
《フッ素放出量》
フッ素放出量の測定は、唾液中へのフッ素イオンの放出を想定し、以下のように行った。
まず、15mLのイオン交換水を入れた20mL容量の水入り容器を用意した。一方、内径16mm、高さ5mmの天面の一部に開口部を有するカップ状容器を用い、開口部全体を隙間なく天面上で平滑になるように、各練歯磨組成物1gをすり切り状態で開口部に充填した。次いで、カップ状容器の開口部における充填された練歯磨組成物の平滑な面が水につかるように、カップ状容器を上下反転させて開口部を水入り容器中の水に浸漬し、浸漬させたままの状態で2分静置した。その後、カップ状容器を水入り容器から取り出し、水入り容器中の水に放出されたフッ素イオン量をフッ素放出量とみなして、フッ素イオン電極(ionplus- Fluoride、ORION社製)を用い、イオンアナライザー(Expandable ionAnalyzer EA 940、ORION社製)により測定した。測定結果を表1及び表2に示す。
《tanδの範囲》
表1及び表2の練歯磨組成物の各々について、レオメータ(Paar Physica 社製、MCR301)を用いて動的粘弾性を測定した。測定は、25℃にて行い、直径60mmのパラレル・プレートを用い、パラレル・プレートの間に練歯磨組成物を1mm厚さではさみ、歪率(Strain)0.04%、線形歪にて各周波数が0.0135S-1〜628S-1の間を対数軸で等分して15点測定した。周波数の範囲0.03〜300S-1における各周波数でのtanδの最低値を表1及び表2に示す。
《せん断粘度の測定》
表1及び表2の練歯磨組成物の各々について、レオメータ(Paar Physica社製、MCR301)を用いて動的粘弾性を測定した。測定は、25℃にて行い、直径60mmのパラレル・プレートを用い、パラレル・プレートの間に練歯磨組成物を1mm厚さではさみ、せん断速度0.0001S-1から1000S-1までの間を対数軸で等分して22点測定した(第1せん断粘度)。また、同様にして、せん断速度1000S-1から0.0001S-1までの間を対数軸で等分して22点測定した(第2せん断粘度)。測定のサンプリング時間は0.0001S-1の測定については30秒、1000S-1の測定については2秒とし、その間の測定点については対数軸で等分した。得られたせん断粘度の測定結果から、せん断速度0.1S-1において測定されたせん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)を計算し、表1及び表2に示す。
なお、第1せん断粘度測定時における各測定点でのせん断速度との関係、及び第2せん断粘度測定時における各測定点でのせん断速度との関係を示すグラフを図1(実施例1)及び図2(比較例2)に示す。
表1に示すように、tanδの最低値の低い比較例1に比べて、実施例1は、HAPペレットを用いたフッ素の取り込み量においても、水へのフッ素放出量においても高いフッ素濃度が認められた。したがって、水へのフッ素放出性の高い組成物において、高いフッ素取り込み性を得るものと推定することができる。
また、表2に示すように、tanδの最低値が低い比較例1、及びせん断速度0.1S-1におけるせん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)が2.5よりも小さい比較例2に比べ、実施例1〜7は水へのフッ素放出量において高いフッ素濃度が認められた。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)並びに(E):
    (A)(A-1)エーテル化度0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩 と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩とである粘結剤、
    (B)吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ、
    (C)プロピレングリコール、
    (D)水、並びに
    (E)フッ化ナトリウム
    を含有させ、
    キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、グアガム、及びコンドロイチン硫酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の粘結剤の含有量を0.01質量%以下とし、
    カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、及びこれらの塩から選ばれるフッ素イオンと不溶性塩を形成する成分の含有量を0.1質量%未満とし、
    成分(A−1)の含有量を0.1質量%以上1.2質量%以下、成分(A−2)の含有量を0.1質量%以上1.2質量%以下、成分(B)を2〜12質量%、成分(C)を1〜15質量%、成分(D)を15〜55質量%、成分(E)をフッ素換算量で0.002質量%以上5質量%以下、並びに成分(A−1)と成分(A−2)の質量比((A−1)/(A−2))を0.5以上1.3以下とし、かつ
    各成分の含有量を調整することによって、
    レオメータで測定した、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδを0.1より大きく1未満とし、かつ
    レオメータで測定した、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)を2.5以上10以下とする練歯磨組成物の製造方法。
  2. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)並びに(E):
    (A)(A-1)エーテル化度0.9以上1.5以下のカルボキシメチルセルロース又はその塩 0.1〜1.2質量%と、(A-2)エーテル化度0.5以上0.9未満のカルボキシメチルセルロース又はその塩 0.1質量%以上1.2質量%以下とである粘結剤、
    (B)吸油量が200〜400mL/100gである増粘性シリカ 2〜12質量%
    (C)プロピレングリコール 1〜15質量%
    (D)水 15〜55質量%、並びに
    (E)フッ化ナトリウム フッ素換算量で0.002質量%以上5質量%以下
    を含有し、
    キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、グアガム、及びコンドロイチン硫酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の粘結剤の含有量が0.01質量%以下であり、
    カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、及びこれらの塩から選ばれる、フッ素イオンと不溶性塩を形成する成分の含有量が0.1質量%未満であり、
    成分(A−1)と成分(A−2)の質量比((A−1)/(A−2))が0.5以上1.3以下であり、かつ
    レオメータで測定した、歪率0.04%、周波数0.03S-1〜300S-1の範囲における各周波数でのtanδが0.1より大きく1未満であり、かつ
    レオメータで測定した、せん断速度を0.0001S-1〜1000S-1に変化させたときの第1せん断粘度と、その後にせん断速度を1000S-1〜0.0001S-1に変化させたときの第2せん断粘度において、せん断速度が0.1S-1における第1せん断粘度と第2せん断粘度の比(第1せん断粘度/第2せん断粘度)が2.5以上10以下である練歯磨組成物。
  3. 成分(A−1)と成分(A−2)の含有量の合計が、0.2質量%以上2質量%以下である請求項2記載の練歯磨組成物。
  4. さらに研磨剤を含有し、研磨剤の含有量が1質量%以上30質量%以下である請求項2又は3に記載の練歯磨組成物。
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