JP6249207B2 - 木質板の製造方法及び木質板 - Google Patents

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Description

本発明は、木質板の製造方法及び木質板に関する。
近年、床や壁、扉等の住宅用建材に用いられる木質板の成形に用いられる接着剤として、酸と糖を組合せた系からなるバイオマス系の接着剤がいくつか検討されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
この酸と糖を組合せた系からなる接着剤の特徴としては、接着剤の成分が植物由来の成分であるため、カーボンニュートラルであり、地球環境への配慮効果が高いことが挙げられる。
しかしながら、酸と糖を組合せた系からなる接着剤は、木質板の材料である植物性チップの水酸基と酸のカルボキシル基とのエステル化反応や、糖が変性したフラン環化合物を経由して硬化していくため、木質板の成形に時間を要するという問題があった。
特開2002−361611号公報 WO2010−001988号公報
一般のパーティクルボード等の木質板の構成は、表層、芯層、表層の3層構造となっている。そして、その成形工程では、加熱加圧するための熱板によって、まず表層が熱せられ、表層に含まれる水分が高温の水蒸気となり熱媒体となることで芯層の接着剤を硬化させていく。
このような成形工程において、成形する木質板が厚い場合には、芯層の温度の上昇に時間がかかるため、成形時間が長くなり、十分に加熱をしない場合には接着阻害を起こすといった問題があった。
一方、木質板の材料の植物性チップとして、さとうきびの搾汁後の残渣であるバガスチップを用いた木質板においては、バガスチップに残存する糖分により、木質板表面にカビが発生したり、耐水性低下を起こすといった問題があった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、地球環境に配慮し、かつ優れた強度の物性と成形時間の短縮を両立させた木質板の製造方法及び、カビの発生が抑制され、耐水性を有する木質板を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
即ち、本発明の木質板の製造方法は、植物性チップを接着剤により接着させた芯層の少なくとも表面に、前記芯層の植物性チップよりも細かい植物性チップ又は植物性繊維を接着剤により接着させた表層を配設し、接着剤で接着させる木質板の製造方法であって、前記芯層の植物性チップを接着させる接着剤としてユリアメラミン系接着剤又はウレタン系接着剤からなる石油由来の接着剤を使用し、前記表層の植物性チップ又は植物性繊維を接着させる接着剤として酸と糖を組合せた系からなる植物由来の接着剤を使用することを特徴とする。
また、この木質板の製造方法においては、前記芯層の植物性チップが、バガスのチップであることが好ましい。
また、この木質板の製造方法においては、前記表層の植物性チップ又は植物性繊維が、バガスのチップ又は繊維であることが好ましい。
また、本発明の木質板は、植物性チップを接着剤により接着させた芯層の少なくとも表面に、前記芯層の植物性チップよりも細かい植物性チップ又は植物性繊維を接着剤により接着させた表層が配設され、接着剤で接着された木質板であって、前記芯層の植物性チップを接着させる接着剤が、ユリアメラミン系接着剤又はウレタン系接着剤からなる石油由来の接着剤であり、前記表層の植物性チップ又は植物性繊維を接着させる接着剤が、酸と糖を組合せた系からなる植物由来の接着剤であることを特徴とする。
本発明によれば、地球環境に配慮し、かつ優れた強度の物性と成形時間の短縮を両立させた木質板の製造方法及び、カビの発生が抑制され、耐水性を有する木質板を提供することができる。
本発明に係る木質板の概略断面図である。
図1は本発明に係る木質板の木質板の概略断面図である。木質板を製造する際には、植物性チップ(以下、チップと略称する)を接着剤により接着させた芯層の少なくとも表面に、芯層のチップよりも細かいチップ又は植物性繊維(以下、繊維と略称する)を接着剤により接着させた表層を配設し、接着剤で接着する。そして、木質板1の製造方法では、芯層のチップを接着する接着剤として石油由来の接着剤を使用し、表層のチップ又は繊維を接着する接着剤として植物由来の接着剤を使用する。
木質板1においては、まず、原料とする植物系材料を破砕し、得られたチップ又は繊維をスクリーニングして、芯層2に用いる粗いチップと、表層3に用いる細かいチップ又は繊維に分ける。この際、表層3に用いる細かいチップの平均粒径は、芯層2に用いる粗いチップの平均粒径よりも小さいものとする。
平均粒径については、上記の条件を満足すれば特に制限はないが、通常、粗いチップの粒径が5〜20mm、細かいチップの粒径が1〜5mm程度である。
原料とするチップ又は繊維の種類としては、通常、木質板で用いられる植物系材料のチップ又は繊維であれば特に制限なく用いることができる。例えば、マツ、スギ、ヒノキ等の針葉樹、ラワン、カポール、ポプラ等の広葉樹、ケナフの芯部、さとうきびの搾汁後の残渣であるバガス等のチップ又は繊維を挙げることができる。これらの中でも針葉樹、バガスのチップ又は繊維を好適に用いることができる。
木質板1の製造方法では、芯層2を構成する粗いチップに対しては石油由来の接着剤を塗布し、表層3を構成する細かいチップ又は繊維に対しては植物由来の接着剤を塗布する。
芯層2を構成する粗いチップに塗布する石油由来の接着剤としては、通常公知の石油由来の接着剤を用いることができ、例えば、ユリアメラミン系接着剤、フェノール系接着剤、ウレタン系接着剤を用いることができる。
ユリアメラミン系接着剤としては、例えば、ユリア樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、UMF(ユリアメラミン樹脂)接着剤等を挙げることができる。また、ウレタン系接着剤としては、例えば、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)接着剤、TDI(トリレンジイソシアネート)接着剤、MDIプレポリマー接着剤、TDIプレポリマー接着剤等を挙げることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
これらの中でも、特にユリアメラミン系接着剤のUMF(ユリアメラミン)接着剤、ウレタン系接着剤のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)接着剤を好適に用いることができる。
また、石油由来の接着剤の種類に応じた硬化促進剤を添加することができ、例えば、UMF(ユリアメラミン樹脂)接着剤の硬化促進剤として、硫酸アンモニウムや塩化アンモニウム等を用いることができる。
表層3を構成する細かいチップに塗布する植物由来の接着剤としては、酸と糖を組合せた系からなる接着剤を用いることができる。この酸と糖の組合せとしては、酸と糖を予め混合したものや、表層3を構成する繊維中に糖を含む場合には、この糖に対して酸を供給することにより、繊維表面で酸と糖を接触させたものが挙げられる。
酸としては、クエン酸、イタコン酸、リンゴ酸等の多価カルボン酸や、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸が挙げられ、多価カルボン酸と有機スルホン酸を併用することが好ましい。また、糖としては、スクロース、キシロース、デキストリン等が挙げられる。
また、植物由来の接着剤の種類に応じた硬化促進剤を添加することができ、例えば、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸を用いることができる。
なお、表層3を構成するチップの材料としてバガスチップを用いた場合には、搾汁後のバガスに残存する糖分に起因して、カビが発生したり、耐水性低下を起こす場合がある。そこで、表層3を構成するバガスチップの接着に、植物由来の酸と糖を組合せた系からなる接着剤を用いることにより、バガスチップに残存する糖分と酸と糖を組合せた系からなる接着剤を反応させて糖分を減少させることができる。
バガスチップに残存する糖分は、酸と糖を組合せた系からなる接着剤の酸である多価カルボン酸等により加水分解され、一時的に低分子化した後、フラン環を有する低分子化合物(フラン環化合物)に変性し、さらに有機スルホン酸等の硬化促進剤によりフラン環化合物同士の反応が促進される。このためフラン環化合物が高分子化して接着に寄与する。
また、多価カルボン酸は、バガスに含まれるセルロース、ヘミセルロース、リグニン、糖成分中の水酸基とエステル結合し、糖分の変性に寄与してカビの発生を抑制するとともに耐水性を向上させる。
次に、芯層2及び表層3を構成するチップ又は繊維に接着剤を塗布する。接着剤の塗布量は、原料のチップ又は繊維の乾燥質量を100質量部としたときの接着剤の固形分質量が0.1〜20質量部の範囲とするのが好ましい。
次に、接着剤を塗布した芯層2のチップ及び表層3のチップ又は繊維を、フォーミングマシンを用いて、表層3、芯層2、表層3の順番で3層構造となるように散布して積層する。そして、マット状にした後、仮圧締し、加熱加圧することにより木質板1を得ることができる。
加熱加圧条件は、製造する木質板1の大きさや厚み、材質等に応じて適宜設定することができるが、通常、加熱温度160〜220℃、圧力0.4〜4MPaの条件である。
加熱加圧方式は、通常木質板を製造するために用いる加熱加圧方式を選択的に採用することができ、例えば、平面プレス方式やスチールベルトを使用した連続プレス方式が挙げられるが、生産性を考慮した場合、スチールベルトを使用した連続プレス方式が好ましい。
このように芯層2に石油由来の接着剤を使用し、表層3に植物由来の接着剤を使用して加熱加圧することにより、短時間で芯層2及び表層3の接着が十分に行われる。これは、加熱加圧するとき、表層3の温度の上昇に比べて芯層2の温度の上昇に時間がかかる。しかし、植物由来の接着剤と比較して反応性の高い石油由来の接着剤を芯層2に用いているため、表層3の接着剤の接着強度が高まったときには、芯層2の接着剤の接着強度も高くなっており、短時間の加熱加圧で芯層2と表層3の両方の接着が十分に行われる。
木質板1は、チップを接着剤により接着させた芯層2の少なくとも表面に、芯層2のチップよりも細かいチップ又は繊維を接着剤により接着させた表層3が配設され、接着剤で接着されている。そして、木質板1は、芯層2のチップを接着させる接着剤が石油由来の接着剤であり、表層3のチップ又は繊維を接着させる接着剤が、酸と糖を組合せた系からなる植物由来の接着剤である。
この木質板1は、表層3のチップ又は繊維を接着させる接着剤として、酸と糖を組合せた系からなる植物由来の接着剤を用いているので、表層3のチップ又は繊維に残存する糖分の変性に寄与してカビの発生を抑制するとともに、優れた耐水性を有する。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では芯層2のチップと表層3のチップの種類をそれぞれ一種類のチップとしたが、複数種のチップを混合して用いることもできる。また、本実施形態では、表層3、芯層2、表層3の3層の構成としたが、芯層2を多層の構成とすることも可能である。
また、このようにして成形した木質板1を、冷却、養生した後、表面研磨を行い、表面に化粧単板や化粧シートを貼り合わせることにより、床や壁、扉等の建材とすることができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
さとうきびの搾汁後の残渣であるバガス及びの針葉樹を、長さ5cm程度に切断し、これを粉砕機(ハンマーミル)を用いて粉砕してバガスチップ及び針葉樹チップを得た。
次にこれらそれぞれのチップを、芯層用の粗いチップと、表層用の細かいチップに分けた。この際、粗いチップの平均粒径を約5〜20mm、細かいチップの平均粒径を約1〜5mmとした。
芯層用の石油由来の接着剤として、以下のMUF系接着剤及び、MDI系接着剤を用いた。
MUF系接着剤:オーシカ社製 大鹿レヂンTB103(固形分64%)100gに対し塩化アンモニウム1.2gを溶解させたもの
MDI系接着剤:日本ポリウレタン社製 ウッドキュア300(固形分100%)
表層用の植物由来の接着剤として、以下の酸/糖系接着剤水溶液を調製した。
酸としてクエン酸(和光純薬工業社製)、糖としてスクロース(和光純薬工業社製)、硬化促進剤としてp−トルエンスルホン酸(和光純薬工業社製)を用い、混合比率を質量比で、クエン酸:スクロース:p−トルエンスルホン酸:水=8:6:2:14とした。
次に、表1に示す実施例1〜4及び比較例1〜4のチップ及び接着剤の組み合わせで、表層用及び芯層用のチップに対して、それぞれに対応する接着剤をスプレーで噴霧した。
その後、表1に示す比率となるように、表層用のチップを積層し、その上に芯層用チップを積層し、さらにその上に表層用チップを積層して3層の積層マットとした。そして、この積層マットを表1に示す加熱加圧条件で圧締した。これにより、厚み12mm、気乾密度0.6g/cmの木質板を得た。
このようにして作成した実施例1〜4及び比較例1〜4の各木質板について、以下の方法により、抽出試験、剥離強度試験、耐水性試験、耐熱水性試験、カビ抵抗性試験を行った。
(抽出試験)
木質板を粉砕し、その粉砕物を90℃熱水3時間抽出の条件で熱水抽出した。
この熱水抽出液を以下の条件にて高速液体クロマトグラフィー分析(HPLC)を行い、スクロースのピークの定量により、木質板の90℃熱水3時間抽出における木質板乾燥分中のスクロース比率を求めた。
HPLC条件
カラム:資生堂社製 CAPCELL PAK NH2 UG80(4.6mm I.d.×250mm、粒子径5μm)
溶離液:アセトニトリル/水=85/15
流速:2.0mL/min
温度:40℃
注入量:10μL
検出器:RI検出器
適宜、標準検体(スクロース)を用いて検量線を作成した。
なお、抽出試験は実施例1〜3及び比較例1、3について行った。比較例2は、芯層の接着が十分に行われず成形ができなかったため抽出試験を行うことができなかった。また、実施例4及び比較例4は、針葉樹のチップを用いており、チップ内に糖分が存在しないと考えられるため抽出試験は行わなかった。
(剥離強度試験)
JIS A 5905に準拠して剥離強度試験を行った。
(耐水性試験)
各木質板の200mm角のサンプルを、20℃の水に24時間浸漬した後の、浸漬前後の厚みを測定し、厚み膨張率を求めた。
(耐熱水性試験)
各木質板の200mm角のサンプルを、80℃の熱水に5分間浸漬した後の、浸漬前後の厚みを測定し、厚み膨張率を求めた。
(カビ抵抗性試験)
JIS Z 2911に準拠してカビ抵抗性試験を行った。カビ胞子液を滴下後、26℃、99%RH、28日間の条件で培養し、目視により以下の基準で評価した。
○:生育なし
△:試験面積の1/3未満生育あり
×:試験面積の1/3以上生育あり
これらの結果を表1に示す。
Figure 0006249207
表1より、実施例1〜4の抽出試験では、HPLC測定から、スクロースは検出されず、測定限界以下(N.D.)であり、実質的に木質板の乾燥分中の0質量%であった。また、この結果と符合するように、カビ抵抗試験においてもカビの生育は認められなかった。また、剥離強度、耐水性試験、耐熱水性試験の結果も総合的に優れたものであった。
これに対して、表層にバガスを用い、表層用の接着剤として石油由来の接着剤を用いた比較例1では、抽出試験においてスクロースの抽出が認められ、また、カビ抵抗性試験においてカビの生育が認められた。
また、芯層用の接着剤として植物由来の接着剤を用いた比較例2では、芯層の接着が十分に行われず成形ができなかった。
なお、比較例2の加熱条件の3分を12分とした比較例3では、各測定結果は実施例1〜4と同等になったものの、加熱時間を実施例1〜4の3倍と、非常に長く設定しなければならないことが確認された。
さらに、表層に針葉樹のチップを用い、表層用の接着剤として石油由来の接着剤を用いた比較例4では、カビ抵抗性試験においてカビの生育が認められた。
以上の結果から、芯層用の接着剤として石油由来の接着剤を用い、表層用の接着剤として植物由来の接着剤を用いる本発明の木質板の製造方法によれば、カビの発生、接着阻害、耐水性低下を抑制できることが確認された。
1 木質板
2 芯層
3 表層

Claims (4)

  1. 植物性チップを接着剤により接着させた芯層の少なくとも表面に、前記芯層の植物性チップよりも細かい植物性チップ又は植物性繊維を接着剤により接着させた表層を配設し、接着剤で接着させる木質板の製造方法であって、
    前記芯層の植物性チップを接着させる接着剤としてユリアメラミン系接着剤又はウレタン系接着剤からなる石油由来の接着剤を使用し、前記表層の植物性チップ又は植物性繊維を接着させる接着剤として酸と糖を組合せた系からなる植物由来の接着剤を使用することを特徴とする木質板の製造方法。
  2. 前記芯層の植物性チップが、バガスのチップであることを特徴とする請求項1に記載の木質板の製造方法。
  3. 前記表層の植物性チップ又は植物性繊維が、バガスのチップ又は繊維であることを特徴とする請求項1又は2に記載の木質板の製造方法。
  4. 植物性チップを接着剤により接着させた芯層の少なくとも表面に、前記芯層の植物性チップよりも細かい植物性チップ又は植物性繊維を接着剤により接着させた表層が配設され、接着剤で接着された木質板であって、
    前記芯層の植物性チップを接着させる接着剤が、ユリアメラミン系接着剤又はウレタン系接着剤からなる石油由来の接着剤であり、前記表層の植物性チップ又は植物性繊維を接着させる接着剤が、酸と糖を組合せた系からなる植物由来の接着剤であることを特徴とする木質板。
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