JP6247016B2 - 気泡シート及びその製造方法並びに断熱食品容器の製造方法 - Google Patents

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本発明は、コーヒー、インスタント麺等の高温になる飲食物に用いられる断熱食品容器に関し、更に詳しくは、断熱食品容器を形成するための気泡シート及びその製造方法並びに断熱食品容器の製造方法に関するものである。
ホットコーヒーや、熱湯を注いで作るスープ、インスタント麺等の容器においては、収納する飲食物の温度が高いので、支障なく手で持てるように、容器に高い断熱性が求められている。
従来、このような高い断熱性を有する容器としては、側壁部にコルゲートを施したものや、紙に熱膨張性マイクロカプセルを分散させたコーティング剤を塗工し、このコーティング剤を加熱乾燥させることによってマイクロカプセルを膨張させて断熱層を形成したものや(例えば、特許文献1参照)、ポリエチレン系の発泡シートを用いたものや(例えば、特許文献2参照)、ポリスチレン系の発泡シートを用いたものがあった(例えば、特許文献3参照)。
特開2012−20751 特開2010−242081 特開2010−59264
前記マイクロカプセルを膨張させて断熱層を形成したものは、マイクロカプセルを分散させたコーティング剤の厚さを厚くすることができないので、断熱性に限界があるものであった。ポリエチレン系発泡シートを用いたものは、ポリエチレンの溶融張力が低いので、均一な発泡が難しく、断熱性にむらがあると共に断熱性も低いものであった。ポリスチレン系発泡シートを用いたものは、添加剤による環境ホルモンやスチレンモノマーやダイマー残留の問題があり、食品容器としては好ましいものではなかった。
以上のように、従来の断熱容器は、コーヒー等の容器として用いるには、十分な断熱性を得ることが出来ず、また、食品安全衛生上も好ましいものではなかった。
本発明は、以上の問題点を解決し、断熱性に優れ、食品安全衛生上も好ましい、断熱食品容器を形成するための気泡シート及びその製造方法並びに断熱食品容器の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、気泡シートを加熱して、真空又は真空・圧空成形によって容器を形成すれば、断熱性に優れ、かつ食品安全衛生上も好ましい断熱食品容器を得ることが出来ることを見出し、本発明を完成させたものである。
請求項1に係る気泡シートは、真空又は真空・圧空成形によって断熱食品容器を形成するための気泡シートであって、該断熱食品容器の側壁部及び底部に形成される側壁形成部が、バックシートと円筒状凸部を有するキャップシートとで形成され、該断熱食品容器のフランジ部に形成されるフランジ形成部が、バックシートと円筒状凸部を有しないキャップシートとで形成されていることを特徴として構成されている。
請求項2に係る気泡シートは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂で形成されていることを特徴として構成されている。
請求項3に係る気泡シートの製造方法は、ポリエチレンテレフタレート樹脂にエポキシ基が9〜10個/分子有するスチレン・アクリルオリゴマーの鎖延長剤を添加し、ベント孔が2以上の押出機に投入し、ポリエチレンテレフタレート樹脂が加熱・溶融された状態でベント孔から−99.99kPa以上の高真空下で吸引・脱気した後、押出成形してバックシート及びキャップシートを形成することを特徴として構成されている。
請求項4に係る断熱食品容器の製造方法は、バックシートとキャップシートを有する気泡シート製造工程と、該気泡シート製造工程で製造された気泡シートを真空又は真空・圧空成形により容器状に成形する容器成形工程とからなる断熱食品容器の製造方法であって、該気泡シート製造工程において、該断熱食品容器の側壁部及び底部を形成するための側壁形成部を、バックシートと円筒状凸部を有するキャップシートで形成し、該断熱食品容器のフランジ部を形成するためのフランジ形成部を、バックシートと円筒状凸部を有しないキャップシートで形成することを特徴として構成されている。
請求項1に係る気泡シートにおいては、断熱食品容器の側壁部及び底部に形成される側壁形成部が、バックシートと円筒状凸部を有するキャップシートとで形成されているので、容器を手で持つ際に接触する側壁部が、気泡シート内に存在する空間部分(中空部)により高い断熱性が付与され、側壁部の表面にまで収容した飲食物の高温が達することが無い。したがって、容器を手で持った際、手に熱さを感じることを極めて低減させることが出来る。また、該断熱食品容器のフランジ部に形成されるフランジ形成部が、バックシートと円筒状凸部を有しないキャップシートとで形成されているので、平坦なフランジ部を簡単に形成することが出来る。
請求項2に係る気泡シートにおいては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂で形成されているので、食品安全衛生性に優れており、また汎用樹脂であるので安価に製造することができる。
請求項3に係る気泡シートの製造方法においては、ポリエチレンテレフタレート樹脂にエポキシ基が9〜10個/分子有するスチレン・アクリルオリゴマーの鎖延長剤を添加し、ベント孔が2以上の押出機に投入し、ポリエチレンテレフタレート樹脂が加熱・溶融された状態でベント孔から−99.99kPa以上の高真空下で吸引・脱気した後、押出成形してバックシート及びキャップシートを形成するので、吸引・脱気することによりポリエチレンテレフタレート樹脂を乾燥することなく使用することが出来、特に回収PETフレーク等であっても乾燥工程を経ることなく使用出来るので製造コストを軽減することが出来る。また、鎖延長剤が添加されているので、低分子量のPET分子の末端を結びつけ、3次元構造の高分子量のPET樹脂に改質することが出来、その結果、繊維用のPET樹脂や回収PETフレーク等の溶融張力が低くて押出成形が出来ない樹脂であっても、溶融張力を上げることが出来るので、押出成形することが出来、その結果安価に製造することが出来る。
請求項4に係る断熱食品容器の製造方法においては、気泡シートを加熱して真空または真空・圧空成形によって容器状に形成するので、極めて簡単に製造することが出来る。側壁形成部をバックシートと円筒状凸部を有するキャップシートで形成しているので、側壁部及び底部では気泡シートに内在する中空部をそのまま維持した状態で容器状に形成され、高い断熱性を付与することが出来る。また、フランジ形成部を、バックシートと円筒状凸部を有しないキャップシートで形成しているので、中空部のない平坦なフランジ部を簡単に形成することが出来る。
本発明に係る断熱食品容器の一実施形態に用いる気泡シートの一部切欠いた斜視図 本発明に係る断熱食品容器の一実施形態に用いる気泡シートの製造装置の概略図 本発明に係る断熱食品容器の他の実施形態に用いる気泡シートの平面図 本発明に係る断熱食品容器の他の実施形態に用いるプラスチックダンボールシートの一部切欠いた斜視図 本発明に係る断熱食品容器の他の実施形態に用いるプラスチックダンボールシートの一部切欠いた斜視図
気泡シートは、一般に、円柱状の凸部を形成したシートと平坦なシートとを張り合わせ、凸部の中に空気を封入したもの(2層構成)と、更に平坦なシートを反対側に張り合わせたもの(3層構成)とがあり、梱包等の緩衝材として使用されるものである。本発明においては、断熱食品容器に使用されるものであるので、容器に成形した際、その形状をある程度維持できることが必要であるので、一般の気泡シートとは異なり、容器の形状を維持できる程度に剛性を大きくする必要がある。また、手で持った際、熱くならない程度の断熱性が必要とされるものである。
本発明に用いる気泡シートの一例を図1に示す。図1は気泡シートの一部切欠いた斜視図である。この図において、気泡シート10は、側面部としてのバックシート11及びライナーシート12と、これらのバックシート11とライナーシート12とで接着挟持されたキャップシート13とで構成されている。キャップシート13は、内部が空間の円筒状凸部13aが所定間隔で形成され、この円筒状凸部13aの内部には空気が封入されている。そして、円筒状凸部13aの側壁部13bが隔壁部としての機能を奏している。また、円筒状凸部13a内部の空気が封入された空間13c及び円筒状凸部13の周囲の空間14が、中空部としての機能を奏している。
以上のような気泡シート10においては、手で持った際、熱くない程度の断熱性と、容器の形状を維持できる程度の剛性が必要であり、また、加熱して容器状に熱成形する際、伸ばされたり、曲げられたりする部位であっても破れたりすることの無いようにする必要がある。したがって、以下のような寸法にすることが好ましい。気泡シート10の厚みaは、3mm以内であり、好ましくは1.5〜2.0mm、バックシート11の厚みbは、0.1〜0.5mmであり、0.15〜0.4mmが好ましく、ライナーシート12の厚みcは、0.1〜0.5mmであり、0.15〜0.4mmが好ましく、キャップシート13の厚みdは、0.2〜0.7mmであり、0.25〜0.5mmが好ましく、円筒凸部13aの外径eは、3mm以内であり、1.5〜2.5mmが好ましく、円筒凸部13aのピッチfは、6mm以内であり、3.0〜5.0mmが好ましい。
次に、気泡シートの製造方法について説明する。図2は気泡シートの製造装置の概略図である。図2において、1aはキャップシート用樹脂を押出すTダイ、1bはバックシート用樹脂を押出しTダイ、1cはライナーシート用樹脂を押出すTダイ、2はキャップシートを成形する成形ロールであり、この成形ロール2には円筒状凸部を形成するための凹部2aが千鳥格子状に多数形成され、各凹部2aには真空吸引用の真空孔(図示せず)が形成されている。3はライナーシート11の加熱貼合用の加温ロール、4はバックシート11をキャップシート13に貼合するための加圧ロールである。
以上のような気泡シート10の製造装置において、Tダイ1aから成形ロール2に溶融状態のキャップシート13を押出し、凹部2aにより吸引されることにより円筒凸部13aが形成される。一方Tダイ1bからは溶融状態のバックシート11が押出され、加圧ロール4においてキャップシート11に加圧貼合され、2層構成の気泡シートが形成される。さらに、Tダイ1cから溶融状態のライナーシート12が加温ロール3に押出され、キャップシート13の円筒凸部の上端面に融着貼合され、これにより3層構成の気泡シート10が完成する。
断熱食品容器の上端には、蓋材をヒートシールしたり、蓋を嵌合したりするために、フランジ部を形成するものであるが、このフランジ部は断熱性を必要としないものであり、また中空部が無いほうがヒートシール作業等において好ましいものである。したがって、気泡シートを作製する際、フランジ部に相当する部位には中空部を形成しないようにすることが好ましい。例えば、コーヒーカップ、丼等の円形フランジ部を有する容器の成形においては、図3に示すような形態で気泡シートを作製する。
図3は気泡シートの平面図で、この図において、31は、断熱食品容器に成形した際、側壁部に形成される側壁形成位で、この側壁形成部の周縁にフランジ部に形成されるフランジ形成部32が形成されており、前記側壁形成部31には所定感覚で円筒凸部13が形成されているが、フランジ形成部32には円筒凸部13が形成されていない。
気泡シートの他、プラスチックダンボールも用いることが出来、このプラスチックダンボールシートは、Tダイの押出口を加工することにより各種形状の中芯を有するものを製造できる。プラスチックダンボールシートの例を図4及び図5に示す。
図4はプラスチックダンボールシートの一部切欠いた斜視図で、この図に示すプラスチックダンボールシート40は、側面部としての平坦なライナー41、41と、隔壁部としての中芯43とで構成され、中芯43は平坦な板状に形成されている。そして、ライナー41、42と中芯43とで囲まれた空間44が中空部としての機能を奏している。
また、手で持った際熱くない程度の断熱性と、容器の形状を維持できる程度の剛性が必要であり、また、加熱して容器状に熱成形する際、伸ばされたり、曲げられたりする部位であっても破れたりすることの無いようにする必要がある。したがって、以下のような寸法にすることが好ましい。プラスチックダンボールシート40の厚みgは、1.0〜3.0mmであり、1.5〜2.0mmが好ましく、ライナー41,42の厚みhは、0.1〜0.5mmであり、0.15〜0.4mmが好ましく、中芯43の厚みiは、0.1〜0.5mmであり、0.15〜0.4mmが好ましく、中芯43のピッチjは、0.3〜3.0mmであり、0.35〜2.0mmが好ましい。
図5はプラスチックダンボールシートの一部切欠いた斜視図で、この図に示すプラスチックダンボールシート50は、側面部としての平坦なライナー51、51と、隔壁部としての中芯53とで構成され、中芯53は波形状に形成されている。そして、ライナー51、52と中芯53とで囲まれた空間54が中空部としての機能を奏している。
また、図4で示したプラスチックダンボールシートと同様に、以下のような寸法にすることが好ましい。プラスチックダンボールシート50の厚みkは、1.0〜3.0mmであり、1.5〜2.0mmが好ましく、ライナー51、52の厚みlは、0.1〜0.5mmであり、0.15〜1.4mmが好ましく、中芯53の厚みiは、0.1〜0.5mmであり、0.15〜0.4mmが好ましく、中芯53のピッチjは、0.3〜3.0mmであり、0.35〜2.0mmが好ましい。
なお、プラスチックダンボールシートの場合は、空間44、54が連通しているので、容器のフランジ部に相当する部分は成形する際、金型のフランジに相当する部分で押しつぶすことによって連通している空間から、中の空気が逃げ、樹脂が融着して一体となったフランジ部を作ることが出来る。
断熱食品容器の成形は、真空成形又は真空・圧空成形により行なうことが出来る。しかしながら、圧空を使用するとその圧力で円筒凸部がつぶれたり、中芯がつぶれて融着する場合があるので、雌金型と雄金型が相似形であるマッチモールド金型とし、雌金型より雄金型をシートの厚み分だけ小さく作って雌金型と雄金型両金型から真空吸引して成形すれば、気泡や中芯をつぶすことなく成形できるので好ましい。
気泡シートやプラスチックダンボールシートに使用される樹脂は、食品安全衛生性に優れたPE、PP、PET樹脂が使われる。PE樹脂にはLDPE、LLDPE、HDPE樹脂があり、いずれの樹脂も用いることが出来るが、容器に成形する時の加熱成形法に適したMFR5.0g/min以下、好ましくは0.1〜2.0g/minの樹脂であればいずれの樹脂であっても良い。PP樹脂にはホモポリマー、エチレンがランダムに結合したランダムコポリマー、ブロックに結合したブロックコポリマーがあり、PE樹脂と同様、いずれのポリマー樹脂でも良く、MFRが5.0g/min以下、好ましくは0.1〜2.0g/10minの樹脂であれば良い。PET樹脂は固有粘度が0.80dl/g以上の高分子量のPET樹脂であれば、溶融粘度が高く、押出適性が良くそのまま使うことが出来るが、価格が高く高コストになる欠点がある。
固有粘度が0.55dl/g以下の繊維用のPET樹脂は、価格が安いが低分子量であり、又PETボトルやトレーの回収PETフレークからの樹脂も、容器成形時の熱で分解し低分子量となっている。これらの低分子量の樹脂は安いが溶融粘度が低く押出適性に難がある。このような低分子量のPET樹脂に鎖延長剤を添加し、PET分子末端の分子鎖を結びつけて3次元の網目構造の高分子とすることにより、粘度、溶融張力が増して押出適性が改善される。
この鎖延長剤としてはアクリル酸グリシジル、エポキシ化大豆油等多くあるがスチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジルであるBASFジャパン(株)のスチレン、アクリルオリゴマー「ADR4368」が9〜10個/分子のエポキシ基を有しており、反応性が高く最適である。鎖延長材は0.2〜1.0%の添加が好ましく、PETG樹脂に30%混練したマスターバッチで添加すると均一に添加出来る。
鎖延長剤を均一に分散混合されたPET樹脂材を、ベント孔が2以上の押出機に投入し、PET樹脂を加熱・溶融した状態でベント孔から−99.99kPa以上の高真空下で吸引・脱気した後、押出成形によりシートを形成することが出来る。このように押出機において脱気した後押出し成形することにより、乾燥工程を経ることなくシートを形成できるので、コストを低減することが出来る。すなわち、一般に、PET樹脂を押出機で押出する場合、PET樹脂が水分を含有していると加水分解を起して劣化するので、通常50ppm以下に乾燥させる必要がある。乾燥は120〜140℃の温度で行い、含有水分量にもよるが、バージンPET樹脂の場合の数時間から、回収PETフレークの場合の10数時間と膨大なエネルギー費がかかりコストが高くなるものである。したがって、無乾燥のPET樹脂や回収PETフレーク等を乾燥工程を経ることなくそのまま使用することが出来るので、乾燥工程に要したコストを削減することが出来る。
〔気泡シートの作製〕
(株)プライムポリマー製のPP樹脂「B221WA」(MFR=0.5、ランダムコポリマー)を用い、図2に示す気泡シートの製造装置において押出し温度250℃でTダイ1aから厚み0.40mmのキャップシート、Tダイ1bから厚み0.25mmのバックシート、Tダイ1cから厚み0.25mmのライナーシートを夫々押出して、3層構成の気泡シートを作製した。
各部の寸法は以下の通りである。気泡シート10の厚みaは2mm、バックシート11の厚みbは0.25mm、ライナーシート12の厚みcは0.25mm、キャップシート13の厚みdは0.4mm、円筒凸部13aの外径eは2mm、円筒凸部13aのピッチfは4mmである。なお、容器のフランジ部に相当する位置はキャップのないシートとした。
〔容器の作製〕
真空・圧空成形機のテスト機を用い、成形金型を雌金型と雄金型の金型間隔がシートの厚みと同じ2.0mmになるよう相似形で作製し、雌金型と雄金型の両方に真空口を形成した。金型形状は雌金型としてフランジ巾6mmを持つ上部径160mmΦ、下部径85mmΦ、深さ75mmとして下部コーナーを丸みのあるR形状の金型とした。
以上の金型を用い、気泡シートを表面温度が130℃になるように加熱して軟化させ、次いで、雌金型、雄金型両方の金型の真空口を真空にして吸引しながら真空成形で断熱食品容器を成型した。金型温度は室温とした。成形品は金型からの離型も良く、しわや変形もなく、円筒状凸部のつぶれもなかった。
〔断熱性の評価〕
成型した断熱食品容器に85℃の温湯を注ぎ、手に持って評価した結果、温かみはあるが熱いという感じではなく、充分な断熱性があった。
〔気泡シートの作製〕
ユニチカ(株)製PET樹脂「MA−2101M」(固有粘度=0.62dl/g 水分量2,900ppm)98重量部と、鎖延長剤MB(PETG 70重量%+BASFジャパン(株)製ADR4368S 30重量%)2重量部とを混合機で均一に混合してPET樹脂材を作製した。このPET樹脂材を、2ベント口を持つ押出機を用いて(図示せず)ベント口から−101kPaの高真空下で吸引・脱気しながら280℃の温度で図2に示す各Tダイ1a、1b、1cに押出し、次いで、実施例1と同様に、各Tダイ1a、Tダイ1b、Tダイ1cから各シートを押出し、3層構成の気泡シートを作製した。
各部の寸法は以下の通りである。気泡シート10の厚みaは2mm、バックシート11の厚みbは0.25mm、ライナーシート12の厚みcは0.25mm、キャップシート13の厚みdは0.4mm、円筒凸部13aの外径eは2mm、円筒凸部13aのピッチfは4mmである。なお、容器のフランジ部に相当する位置はキャップのないシートとした。
〔容器の作製〕
実施例1と同一の成形機、同一の金型、同一の操作により断熱食品容器を成形した。成形品は金型からの離型も良く、しわや変形もなく、円筒状凸部のつぶれもなかった。
〔断熱性の評価〕
実施例1と全く同様の評価を行なった。温かみはあるが熱いという感じはなく実施例1と同様の評価結果であった。
10:気泡シート
11:バックシート(側面部)
12:ライナーシート(側面部)
13:キャップシート
13a:円筒状凸部
13b:側壁部(隔壁部)
13c:空間(中空部)
14:空間(中空部)
40:プラスチックダンボールシート
41:ライナー(側面部)
42:ライナー(側面部)
43:中芯(隔壁部)
44:空間(中空部)
50:プラスチックダンボールシート
51:ライナー(側面部)
52:ライナー(側面部)
53:中芯(隔壁部)
54:空間(中空部)

Claims (4)

  1. 真空又は真空・圧空成形によって断熱食品容器を形成するための気泡シートであって、該断熱食品容器の側壁部及び底部に形成される側壁形成部が、バックシートと円筒状凸部を有するキャップシートとで形成され、該断熱食品容器のフランジ部に形成されるフランジ形成部が、バックシートと円筒状凸部を有しないキャップシートとで形成されていることを特徴とする気泡シート。
  2. 前記気泡シートが、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載の気泡シート
  3. ポリエチレンテレフタレート樹脂にエポキシ基が9〜10個/分子有するスチレン・アクリルオリゴマーの鎖延長剤を添加し、ベント孔が2以上の押出機に投入し、ポリエチレンテレフタレート樹脂が加熱・溶融された状態でベント孔から−99.99kPa以上の高真空下で吸引・脱気した後、押出成形してバックシート及びキャップシートを形成することを特徴とする請求項1記載の気泡シートの製造方法。
  4. バックシートとキャップシートを有する気泡シート製造工程と、該気泡シート製造工程で製造された気泡シートを真空又は真空・圧空成形により容器状に成形する容器成形工程とからなる断熱食品容器の製造方法であって、該気泡シート製造工程において、該断熱食品容器の側壁部及び底部を形成するための側壁形成部を、バックシートと円筒状凸部を有するキャップシートで形成し、該断熱食品容器のフランジ部を形成するためのフランジ形成部を、バックシートと円筒状凸部を有しないキャップシートで形成することを特徴とする断熱食品容器の製造方法。
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