JP6245766B2 - 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法 - Google Patents

熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6245766B2
JP6245766B2 JP2015106080A JP2015106080A JP6245766B2 JP 6245766 B2 JP6245766 B2 JP 6245766B2 JP 2015106080 A JP2015106080 A JP 2015106080A JP 2015106080 A JP2015106080 A JP 2015106080A JP 6245766 B2 JP6245766 B2 JP 6245766B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot
rolled steel
steel sheet
plate
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015106080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016215261A (ja
Inventor
裕二 池本
裕二 池本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Primetals Technologies Japan Ltd
Original Assignee
Primetals Technologies Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Primetals Technologies Japan Ltd filed Critical Primetals Technologies Japan Ltd
Priority to JP2015106080A priority Critical patent/JP6245766B2/ja
Priority to EP16799612.3A priority patent/EP3305427B1/en
Priority to CN201680002424.9A priority patent/CN106660091B/zh
Priority to PCT/JP2016/054779 priority patent/WO2016189903A1/ja
Publication of JP2016215261A publication Critical patent/JP2016215261A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6245766B2 publication Critical patent/JP6245766B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B45/00Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
    • B21B45/02Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills for lubricating, cooling, or cleaning
    • B21B45/0203Cooling
    • B21B45/0209Cooling devices, e.g. using gaseous coolants
    • B21B45/0215Cooling devices, e.g. using gaseous coolants using liquid coolants, e.g. for sections, for tubes
    • B21B45/0233Spray nozzles, Nozzle headers; Spray systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B45/00Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
    • B21B45/02Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills for lubricating, cooling, or cleaning
    • B21B45/0203Cooling
    • B21B45/0209Cooling devices, e.g. using gaseous coolants
    • B21B45/0215Cooling devices, e.g. using gaseous coolants using liquid coolants, e.g. for sections, for tubes
    • B21B45/0218Cooling devices, e.g. using gaseous coolants using liquid coolants, e.g. for sections, for tubes for strips, sheets, or plates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Details Or Accessories Of Spraying Plant Or Apparatus (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

本発明は、熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法に関する。
従来、熱間圧延した高温の熱延鋼板を冷却する、又は熱延鋼板を再加熱して熱処理を行う工程において熱延鋼板を冷却する冷却装置には、熱延鋼板の幅方向の温度分布を均一化することを目的として、熱延鋼板の冷却を行う冷却装置のヘッダーに取り付けられる冷却ノズルと熱延鋼板との間に、熱延鋼板の幅方向に移動可能に構成されて冷却ノズルから熱延鋼板のエッジ付近に供給される冷却水を遮蔽する遮蔽体を設けたものがある(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、ヘッダーを、冷却水噴射ノズルを有する外側冷却ヘッダーと、圧空噴射ノズルを有する内側冷却ヘッダーとからなる二重構造とし、内側冷却ヘッダーの両端部にヘッダー長手方向に移動して圧空の噴射を遮断するマスク部材を内嵌し、冷却水噴射幅を制御するものもある(例えば、特許文献4参照)。
特開2009−248177号公報 特開2004−351501号公報 特開平7−150229号公報 特開平6−246333号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜3に記載された冷却装置にあっては、遮蔽体が冷却ノズルと熱延鋼板との間に設けられるため、遮蔽体を移動可能とし且つ設定位置に固定するための構造および遮蔽体によって遮蔽した冷却水を逃がすための水圧に耐える構造が必要となり、遮蔽板の周辺構造物が大型化かつ複雑化するという問題があった。また、遮蔽体を冷却ノズルと高温の熱延鋼板との間に配設することにより該遮蔽体が熱変形を生じるおそれもあった。更に、遮蔽体を熱延鋼板の下面側を冷却する下ヘッダーの冷却ノズルと熱延鋼板との間に設置する場合には、熱延鋼板と干渉しても損傷しない強固なものにしなければならず、大型化が避けられないという問題もあった。
また、上述した特許文献4に記載された冷却装置にあっては、マスク部材の材質として、気密性を保つために天然ゴム、シリコン材、ウレタン材等が選定され、かつ、マスク部が同時に相反する方向に自在に往復移動できる仕組みとなっており、マスク部材を移動させる際、マスク部材が内側冷却ヘッダーに摺接することによりマスク部材が摩耗し劣化しやすくなる問題があった。
このようなことから本発明は、装置の大型化を抑制するとともにマスク部材の長寿命化を図りつつ、熱延鋼板の幅方向の温度分布を均一化することを可能とした熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、
搬送方向に移動する熱延鋼板の上下に多数の冷却水噴射孔を有するスプレー板と当該スプレー板を覆う箱状の本体部とを具備するスプレーヘッダーを対向配置し、前記冷却水噴射孔から前記熱延鋼板に冷却水を吹き付けることによって前記熱延鋼板の冷却を行う熱延鋼板の冷却装置において、
前記スプレーヘッダーが、前記本体部の内周面に設けられ前記熱延鋼板の板幅方向に沿って延びる案内レールと、前記案内レールに沿って移動するマスク部材とを内蔵し、
前記マスク部材が、前記案内レールに沿って前記熱延鋼板の板幅方向に移動可能に設けられた支持体と、少なくとも上下方向に弾性変形可能な弾性体を介して前記支持体に支持される遮蔽体とを有し、
前記遮蔽体が、水圧が作用していないときは前記スプレー板から離反し、水圧が作用しているときは前記弾性体が圧縮変形されることにより前記スプレー板に押圧されて所望の前記冷却水噴射孔を塞ぐ
ことを特徴とする。
また、第2の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第1の発明において、
前記遮蔽体は、板状に形成されて前記スプレー板に対向する遮蔽板と、断面視概ねV字状に形成され解放部が外側を向くように前記遮蔽板の外周縁に固着された平面シールとからなる
ことを特徴とする。
また、第3の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第1の発明において、
前記遮蔽体は、金属からなる薄板と、該薄板を被覆する弾性体とからなり、前記スプレーヘッダーの外側で巻取可能に構成されて前記マスク部材の直下から前記熱延鋼板の板幅方向外側にある全ての前記冷却水噴射孔を覆うマスキングシートであり、
前記マスキングシートは、前記スプレーヘッダーに形成された貫通孔に、環状に形成された第一のシール部材を介して挿通され、
前記第一のシール部材は、水圧が作用していないときは前記薄板を被覆する弾性体に線接触する一方、水圧が作用しているときは前記薄板を被覆する弾性体を押圧する
ことを特徴とする。
また、第4の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第1から第3のいずれか一つの発明において、
前記遮蔽体の形状は、水量分布を幅方向に勾配をもって変化させるように、前記熱延鋼板の板幅方向に沿った長さが前記熱延鋼板の搬送方向に沿って変化する
ことを特徴とする。
また、第5の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第1から第4のいずれか一つの発明において、
前記スプレーヘッダーの外部に駆動源を有し、前記マスク部材を前記熱延鋼板の板幅方向に移動させる第一の移動手段を備える
ことを特徴とする。
また、第6の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第5の発明において、
前記第一の移動手段は、前記スプレーヘッダーの外側であり前記熱延鋼板の板幅方向の両側に各々設置された駆動ローラ及び非駆動ローラと、前記駆動ローラ及び非駆動ローラに巻きかけられて両端が前記マスク部材に固定されたワイヤとから構成され、
前記ワイヤは、弾性体により被覆され、前記スプレーヘッダーに形成された貫通孔に、環状に形成された第二のシール部材を介して挿通され、
前記第二のシール部材は、水圧が作用していないときは前記ワイヤを被覆する弾性体に線接触する一方、水圧が作用しているときは前記ワイヤを被覆する弾性体を押圧して該弾性体に密着する
ことを特徴とする。
また、第7の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第6の発明において、
前記スプレーヘッダーは、前記熱延鋼板の板幅中央部を挟んで対称に配置される複数の前記マスク部材を内蔵し、
前記第一の移動手段は、前記熱延鋼板の板幅方向の中央部を挟んで対向する前記マスク部材を、相互に連動して接近離反移動させる
ことを特徴とする。
また、第8の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第6又は第7の発明において、
前記第二のシール部材は、前記ワイヤを被覆する弾性体と比較して高い剛性を有する高剛性体からなり、水圧作用とは関係なく前記ワイヤを被覆する弾性体を押圧して密着す
とを特徴とする。
また、第9の発明に係る熱延鋼板の冷却装置は、第7又は第8の発明において、
前記マスク部材の前記熱延鋼板の板幅方向の移動を規制するストッパーと、
前記マスク部材が前記ストッパーに当接したことを検出する当接検出手段と、
前記非駆動ローラに巻きかけられたワイヤに作用する荷重を測定する荷重測定手段と、
前記非駆動ローラを前記熱延鋼板の板幅方向に移動させる第二の移動手段とを備える
ことを特徴とする。
また、第10の発明に係る熱延鋼板の冷却装置のマスク部材位置調整方法は、第9の発明において、
前記駆動ローラを回転させて前記熱延鋼板の板幅方向の中央部を挟んで対向する前記マスク部材を相互に離反する方向へ移動させ、
前記当接検出手段により少なくとも一方の前記マスク部材が前記ストッパーに当接したことを検出したら前記荷重測定手段による測定値が予め設定する値となるまで前記第二の移動手段により前記非駆動ローラを前記熱延鋼板の板幅方向に移動させる
ことを特徴とする。
上述した本発明に係る熱延鋼板の冷却装置によれば、装置の大型化を抑制するとともにマスク部材の長寿命化を図りつつ、熱延鋼板の幅方向の温度分布を均一化することが可能となる。また、本発明に係る熱延鋼板の冷却装置のマスク部材位置調整方法によれば、マスク部材がスプレーヘッダーに内蔵さてた状態であってもマスク部材の位置調整を高精度に行うことができる。
本発明の実施例1に係る熱延鋼板の冷却装置の斜視図であり、図1(a)はマスキングユニットを離間させた例を示し、図1(b)はマスキングユニットを近接させた例を示す。 図2(a)は図1のII−II矢視断面図、図2(b)は図2(a)のB部詳細図、図2(c)は図2(a)のC−C矢視図である。 図1のIII−III矢視断面図である。 図4(a)はスプレー不使用時における図1のIV−IV矢視断面図、図4(b)は図4(a)の部分拡大図、図4(c)は図4(a)の他の部分拡大図である。 図5(a)はスプレー使用時における図1のIV−IV矢視断面図、図5(b)は図5(a)の部分拡大図、図5(c)は図5(a)の他の部分拡大図である。 図6(a)は図2のVI部拡大図、図6(b)は図6(a)の一部を示す側面図である。 図7(a)はスプレー不使用時におけるワイヤシールの断面拡大図、図7(b)はスプレー使用時におけるワイヤシールの断面拡大図である。 マスキングユニットのゼロ点調整を説明するための模式図である。 一方のマスキングユニットのみが位置決めストッパーに当接した例を示す模式図である。 他方のマスキングユニットのみが位置決めストッパーに当接した例を示す模式図である。 両方のマスキングユニットが位置決めストッパーに当接した例を示す模式図である。 マスキングユニットのゼロ点調整が完了した例を示す模式図である。 図2(a)の他のb部詳細図である。 図14(a)は本発明の実施例2に係る熱延鋼板の冷却装置の内部構造を示す説明図、図14(b)は板幅方向における冷却水の流量の変化を示す説明図である。 図15(a)は本発明の実施例3に係る熱延鋼板の冷却装置の板外部のスプレーを遮断するマスキングシートを持ったヘッダ構造の内部を示す説明図、図15(b)は図15(a)の部分拡大図、図15(c)は図15(b)の一部を示す側面図である。 図16(a)は本発明の実施例3に係る熱延鋼板の冷却装置の他のマスキングユニットを持ったヘッダ構造の内部を示す説明図、図16(b)は図16(a)の部分拡大図、図16(c)は図16(b)の一部を示す側面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法について説明する。
図1から図13に基づいて本発明の実施例1に係る熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置は、高温の熱延鋼板1を図1中矢印Xで示す水平方向(以下、鋼板搬送方向Xという)へ連続的に搬送させつつ、該熱延鋼板1の上下に対向配置した上,下スプレーヘッダー2A,2Bから水を吹き付けることによって熱延鋼板1を冷却する設備である。上,下スプレーヘッダー2A,2B(以下、総称する場合はスプレーヘッダー2という)は概ね上下対称の構造となっているので、以下、上スプレーヘッダー2Aを例に説明する。
図1から図3に示すように、上スプレーヘッダー2Aは、鋼板搬送方向X及び図1中矢印Yで示す熱延鋼板1の幅方向(以下、鋼板板幅方向Yという)に沿ってそれぞれ幅方向及び長手方向を向けて配設された板状のスプレー板201Aと、該スプレー板201Aを覆う概ね箱状のスプレーヘッダー本体部202Aと、スプレー板201A及びスプレーヘッダー本体部202Aによって形成された中空部に配設され鋼板板幅方向Yに沿って相互に接近離反移動できるように配設された二つのマスキングユニット203AL,203ARとを具備している(以下、鋼板搬送方向Xの上流側から見て左側に位置するマスキングユニット203ALを「左マスキングユニット203AL」、鋼板搬送方向Xの上流側から見て右側に位置するマスキングユニット203ARを「右マスキングユニット203AR」と呼称し、総称する場合は「マスキングユニット203AL,R」と呼称する)。
スプレー板201Aには、鋼板搬送方向Xについては所望の範囲に、また鋼板板幅方向Yについては熱延鋼板1の最大板幅に対応する範囲にスプレーヘッダー2Aの内外を連通する冷却水噴射孔211A(図2(a)参照)が所定のピッチで多数配列されている。すなわち、本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置は多孔式ノズルとなっている。
また、スプレーヘッダー本体部202Aには、スプレー板201Aの外周に対応してフランジ221Aが形成されており、このフランジ221Aがゴムパッキン等の弾性体204Aを介してスプレー板201Aに密着固定されている。換言すると、スプレー板201Aとスプレーヘッダー本体部202Aとは分解可能な構造となっている。
そして、スプレーヘッダー本体部202Aのスプレー板201Aに対向する面の中央部には冷却水供給管3Aが連結されており、図示しない冷却水供給源からこの冷却水供給管3Aを介してスプレーヘッダー本体部202Aに高圧の冷却水が供給されるようになっている。
図2及び図3に示すように、スプレーヘッダー本体部202Aの内部には、鋼板搬送方向Xの上流側及び下流側の側面に鋼板板幅方向Yに沿って延びるガイドレール222AU,222ALが設けられている(以下、鋼板搬送方向Xの上流側に位置するガイドレール222AUを「上流ガイドレール222AU」、鋼板搬送方向Xの上流側に位置するガイドレール222ALを「下流ガイドレール222AL」と呼称し、総称する場合は「ガイドレール222AU,L」と呼称する)。
また、マスキングユニット203AL,Rはそれぞれスプレー板201Aとスプレーヘッダー本体部202Aとによって形成された中空部に鋼板搬送方向Xに沿って長手方向を向けて配設されている。より具体的には、マスキングユニット203AL,Rはスプレー板201の冷却水噴射孔211に対して鋼板板幅方向Yについては所定の長さ、鋼板搬送方向Xについては全域にわたって対向するように形成されている。
このマスキングユニット203AL,Rは、鋼板搬送方向Xの上流側及び下流側が各々上流ガイドレール222AU及び下流ガイドレール222ALに支持されており、ガイドレール222AU,Lに沿って鋼板板幅方向Yに移動可能に構成されている。また、スプレー板201Aのスプレーヘッダー本体部202A側の形状は、マスキングユニット203AL,Rに干渉する突起物がない平坦面となっている。
上流ガイドレール222AUには後述する支持ローラ206A側に位置決めストッパー225ALが取り付けられ、下流ガイドレール222ALには後述する駆動ローラ207A側に位置決めストッパー225ARが取り付けられている(以下、鋼板搬送方向Xの上流側から見て左側に位置する位置決めストッパー225ALを「左位置決めストッパー225AL」、鋼板搬送方向Xの上流側から見て右側に位置する位置決めストッパー225ARを「右位置決めストッパー225AR」と呼称し、総称する場合は「位置決めストッパー225AL,R」と呼称する)。
位置決めストッパー225AL,Rは、後で詳述するマスキングユニット203AL,Rのゼロ点調整用に設けられたものであり、これら位置決めストッパー225AL,Rにそれぞれマスキングユニット203AL,Rが当接したときに、鋼板板幅方向Yの中心から左マスキングユニット203ALまでの距離と鋼板板幅方向Yの中心から右マスキングユニット203ARまでの距離とが等しくなるように位置決めされている。
上述したマスキングユニット203AL,Rの鋼板板幅方向Yの移動は、上スプレーヘッダー2Aの外側であって該上スプレーヘッダー2Aの鋼板板幅方向Yの両側に各々配設された支持ローラ206A及び駆動ローラ207Aと、これら支持ローラ206A及び駆動ローラ207Aにそれぞれ巻きかけられたワイヤ205AL及びワイヤ205ARとにより行われる(以下、支持ローラ206Aに巻きかけられたワイヤ205ALを「左ワイヤ205AL」、駆動ローラ207Aに巻きかけられたワイヤ205ARを「右ワイヤ205AR」と呼称し、総称する場合は「ワイヤ205AL,R」と呼称する)。
左ワイヤ205ALは一端がスプレーヘッダー本体部202Aを貫通して左マスキングユニット203ALの支持ローラ206A側の面に固定され、他端がスプレーヘッダー本体部202A及び左マスキングユニット203ALを貫通して右マスキングユニット203ARの支持ローラ206A側の面に固定されている。
右ワイヤ205ARは、一端がスプレーヘッダー本体部202Aを貫通して右マスキングユニット203ARの駆動ローラ207A側の面であって左ワイヤ205ALの他端に対向する位置に固定され、他端がスプレーヘッダー本体部202A及び右マスキングユニット203ARを貫通して左マスキングユニット203ALの駆動ローラ207A側の面であって左ワイヤ205ALの一端に対向する位置に固定されている。なお、右ワイヤ205ARは駆動ローラ207Aに半周以上巻きつけることにより、駆動ローラ207Aに対してすべりが生じないように構成されているものとする。
これにより、マスキングユニット203AL,Rは駆動ローラ207Aの回転に伴い、ガイドレール222AU,Lに沿って相対的に接近離反移動できるようになっている。本実施例では、駆動ローラ207Aを時計回りに回転させるとマスキングユニット203AL,Rが相互に離反するように移動し、支持ローラ206Aを反時計回りに回転させるとマスキングユニット203AL,Rが相互に接近するように移動する。
なお、図2(b)に示すように、支持ローラ206Aは固定ベース261A上にスライドベース262A及びローラホルダ263Aを介して軸方向が鉛直方向と平行になるように支持されている。
固定ベース261Aは上スプレーヘッダ2Aを支持する図示しないフレーム等の構造物に固定されている。この固定ベース261A上にはそれぞれベアリング264A,264Aを備えた二つのベアリングボックス265A,265Aが鋼板板幅方向Yに沿って離間して設置されている。ベアリング264A,264Aにはスクリューシャフト266Aが回動自在に支持されている。
スライドベース262Aは、凹部262Aaとこの凹部262Aaの鋼板板幅方向Yの両側に位置する凸部262Ab,262Acとを有する凹状の部材であり、固定ベース261A上であって二つのベアリングボックス265A,265Aの間に載置されている。
凸部262Ab,262Acにはスクリューシャフト266Aが貫通している。具体的には、一方(図2(b)では左側)の凸部262Abにはネジ穴262Adが形成されこのネジ穴262Adにスクリューシャフト266Aが螺合している。また、他方(図2(b)では右側)の凸部262Acには貫通孔262Aeが形成されこの貫通孔262Aeにスクリューシャフト266Aが挿通されている。
ローラホルダ263Aは支持ローラ206Aの軸端をそれぞれ支持する支持部263Aa,263Abと、支持部263Abから下方に突出した突出部263Acとを一体的に備えている。ローラホルダ263Aは突出部263Acがスライドベース262Aの凹部262Aaに挿入された状態で、支持部263Abがスライドベース262Aの凸部262Ab,262Acに支持されている。突出部263Acの下面とスライドベース262Aの凹部262Aaの底面との間には隙間が設けられており、また、突出部263Acには貫通孔263Adが形成されこの貫通孔263Acにスクリューシャフト266Aが挿通されている。
さらに、突出部263Acと他方の凸部262Acとの間にはロードセル267Aが配設されている。ロードセル267Aは突出部263Acと凸部262Acとの間の圧力を測定するものである。
すなわち、本実施例では、スクリューシャフト266Aを回転させるとこのスクリューシャフト266Aに螺合するネジ穴262Adの作用によりスライドベース262Aが鋼板板幅方向Yに沿って移動し、これに伴ってローラホルダ263Aを介して支持ローラ206Aがスライドベース262Aと一体的に鋼板板幅方向Yに沿って移動するように構成されている。
また、駆動ローラ207Aは図2(a)に示すようにローラホルダ271Aに支持されている。そして、駆動ローラ207Aの一方の軸端には当該駆動ローラ207Aを回動させるモータ208Aが連結されている。
なお、ローラホルダ271Aは上スプレーヘッダ2Aを支持する図示しないフレーム等の構造物に固定されているものとし、図2(c)に示すように軸方向が鉛直方向に対して僅かに傾斜した状態(傾斜角θ)となっている。傾斜角θは、右ワイヤ205ARが駆動ローラ207Aに半周以上巻きつけられたときに鋼板搬送方向Xの上流側と下流側とで右ワイヤ205ARの状態が等しくなるように(鋼板搬送方向Xの上流側と下流側とで右ワイヤ205ARの位置が水平になるように)設定されるものとする。
なお、図3に示す部材209Aは、右ワイヤ205ARを押圧する位置と右ワイヤ205ARから離反する位置との間で移動可能に設けられた張力付与ロールである。
続いて、図4及び図5に基づいて上スプレーヘッダー2Aのマスキングユニット203AL,Rの詳細を説明する。図4(a)及び図5(a)に示すように、左マスキングユニット203ALは、ガイドレール222AU,Lに沿って鋼板板幅方向Yに摺動可能に設けられたホルダ部231A、及び、該ホルダ部231Aとスプレー板201Aとの間に配設されるとともにホルダ部231Aに支持される遮蔽板232Aを具備している。
ホルダ部231Aの鋼板搬送方向Xの中心側には上下方向に貫通する貫通孔233Aが形成され、また、ホルダ部231Aの上面であり貫通孔233Aの鋼板搬送方向Xの上流側及び下流側にはそれぞれ鋼板板幅方向Yに沿って延びる深さdの凹溝234Aが形成されている。凹溝234Aには鋼板板幅方向Yに沿って高さD(D>d)の少なくとも上下方向に弾性変形可能な弾性体235Aが載置されている。弾性体235Aとしては、例えば鋼板板幅方向Yに沿って軸心を向けた円筒状のもの又はバネ等を用いるものとする。
また、遮蔽板232Aは、冷却水噴射孔211に対して鋼板板幅方向Yについては所定の長さ、鋼板搬送方向Xについては全域にわたって対向し、貫通孔233A内に挿通される連結部236Aを介して、弾性体235Aの上部に当接する当接部237Aと連結されている。
この遮蔽板232Aには、スプレー板201Aに対向する面の外周縁に沿って環状に(図3参照)平面シール238Aが配設されている。平面シール238Aは断面視概ねV字状(より具体的には、カタカナの「フ」字状)に形成され、解放部が遮蔽板232Aの外側を向くように遮蔽板232Aに装着されて、上部が遮蔽板232Aに固定される一方、下部は自由端となっている。
つまり、左マスキングユニット203ALは、図4に示すようにスプレー不使用時(水圧が作用しない状態)においては弾性体235Aの弾性力により当接部237A、連結部236Aを介して遮蔽板232Aが押し上げられてスプレー板201Aから遮蔽板232A及び平面シール238Aが離反する一方、図5に示すようにスプレー使用時(水圧が作用している状態)においては水圧により遮蔽板232Aが押し下げられて弾性体235Aが圧縮変形し、平面シール238Aの自由端がスプレー板201Aに接触し且つ水圧によってスプレー板201Aに押し付けられて、平面シール238Aによって囲まれた範囲にある冷却水噴射孔211Aへの冷却水の供給を遮断するように構成されている。これは、右マスキングユニット203ARについても同様である。
続いて、図6及び図7に基づいてワイヤ205AL,Rのシール構造について説明する。図6に示すように、右ワイヤ205ARは、弾性体(例えば、NBR)からなる被覆シール281Aによって被覆され、スプレーヘッダー本体部202Aに形成された貫通孔223Aに摺動自在に挿通されている。
貫通孔223Aは、鋼板板幅方向Yの内側が外側よりも大径に形成されており、この大径部に例えばテフロン(登録商標)やステンレスなど金属等の高剛性体からなる円筒状のワイヤシール282Aが嵌入されている。ワイヤシール282Aは該ワイヤシール282Aの鋼板板幅方向Yの内側の面の外周側を覆う環状のカバー板283Aによって固定されている。カバー板283Aは固定ボルト209Aによってスプレーヘッダー本体部202Aに固定されている。
図7(a)に示すように、ワイヤシール282Aは、鋼板板幅方向Yの内側の内径が被覆シール281Aの外径と概ね同一であるとともに被覆シール281Aに対向する面が断面視円弧状に形成されている。さらに、鋼板板幅方向Yの外側に向かうにしたがって内径が広くなるテーパ部を有している。これにより、被覆シール281Aとワイヤシール282Aとは、図7(a)に示すようにスプレー不使用時においては線接触(断面でみると点接触)となる一方、図7(b)に示すようにスプレー使用時においてはワイヤシール282Aのテーパ部が水圧により鋼板板幅方向Yの外側に向かって撓み、被覆シール281Aへのしめ代が増加する。
つまり、ワイヤシール282Aは、図7(a)に示すようにスプレー不使用時においてはマスキングユニット203AL,Rを移動させる際に被覆シール281Aとの摩擦を最小限に抑えることができる一方、図7(b)に示すようにスプレー使用時においては被覆シール281Aにしめ代を確保することにより冷却水が貫通孔223Aから漏出することを抑制することができる。また、ワイヤシール282Aは、水圧による作用とは関係なく右ワイヤ205ARを被覆する被覆シール281Aに一定の押圧を与え密着するとともに、使用する水圧の大きさによって材質や形状(厚み等)を選択されるものとする。これは、左ワイヤ205ALについても同様である。
なお、以上に説明した本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置では、マスキングユニット203AL,Rによりマスク部材を構成し、ガイドレール222AU,Lにより案内レールを構成し、ホルダ部231Aにより支持体を構成し、遮蔽板232A及び平面シール238Aにより遮蔽体を構成し、モータ208Aにより駆動源を構成し、支持ローラ206Aにより被駆動ローラを構成し、支持ローラ206A、駆動ローラ207A、ワイヤ205AL,R及び被覆シール281Aにより第一の移動手段を構成し、ワイヤシール282Aにより第二のシール部材を構成し、ロードセル267Aにより荷重測定手段を構成し、スライドベース262A及びスクリューシャフト266Aにより第二の移動手段を構成している。
以下、本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置のマスク部材位置調整方法について説明する。
本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置では、メンテナンス等によりスプレーヘッダー2を分解し、組み立て直した後、マスキングユニット203AL,Rの位置調整(以下、「ゼロ点調整」という)を行う。ここで、本実施例ではマスキングユニット203AL,Rが上スプレーヘッダー2Aに内蔵されていることからゼロ点調整を目視で行うことはできないため、ゼロ点調整は以下の方法により行う。すなわち、
(1)まず、図8に示すように張力付与ロール209Aをワイヤ205ARから離反させる。これにより、駆動ローラ207Aと左マスキングユニット203ALとの間(図8では、点Paと点Pbとの間)で右ワイヤ205ARの張力TRUがゼロ(TRU=0)になる。
張力付与ロール209Aを右ワイヤ205ARから離反させたら、モータ208Aによりマスキングユニット203AL,Rが相互に離反するように駆動ローラ207Aを回転させる。
ここで、モータ208Aは駆動ローラ207Aを一定の低トルク2T0で回転させるものとし、左マスキングユニット203ALが左位置決めストッパー225ALに当接する、又は右マスキングユニット203ARが右位置決めストッパー225ARに当接することにより右ワイヤ205ARに一定の張力(ここでは2T0)がかかると、駆動ローラ207Aはそれ以上回転することなく回転を停止する。これを利用して、本実施例では駆動ローラ207Aの回転の停止をモータ208Aのトルク電流等により検出したら、左マスキングユニット203ALが左位置決めストッパー225ALに当接した、又は右マスキングユニット203ARが右位置決めストッパー225ARに当接したと判断する。
(2)駆動ローラ207Aの回転停止を検出したら、続いてロードセル267Aによる測定値TLに基づいてマスキングユニット203AL,Rのうちのどちらが位置決めストッパー225AL,Rに当接したのかを判断する。
具体的には、ロードセル267Aによる測定値TLが2T0よりも小さい(TL<2T0)場合、左ワイヤ205ALに荷重が作用しておらず、図9に示すように,右マスキングユニット203ARの鋼板板幅方向Yの中心からの距離が左マスキングユニット203ALの鋼板板幅方向Yの中心からの距離よりも長く、左マスキングユニット203ALが左位置決めストッパー225ALに当接するよりも先に右マスキングユニット203ARが右位置決めストッパー225ARに当接したと判断して後述する(3)の処理に移行する。
ここで、右マスキングユニット203ARが先に右位置決めストッパー225ARに当接し駆動ローラ207Aが回転を停止した状態において、駆動ローラ207Aと右マスキングユニット203ARとの間(図9では点Paと点Pfとの間)で右ワイヤ205ARの張力TRLは2T0(TRL=2T0)となる。また、駆動ローラ207Aと左マスキングユニット203ALとの間の右ワイヤ205ARの張力TRU、支持ローラ206Aと左マスキングユニット203ALとの間(図9では点Pdと点Pcとの間)の左ワイヤ205ALの張力TLU、支持ローラ206Aと右マスキングユニット203ARとの間(図9では点Pdと点Peとの間)の左ワイヤ205ALの張力TLLはそれぞれゼロ(TRU=0,TLU=0,TLL=0)となる。
一方、ロードセル267Aによる測定値TLが2T0よりも大きい(TL>2T0)である場合、左ワイヤ205ALに作用している荷重が駆動ローラ207Aのトルクと同じ値であり、図10に示すように,左マスキングユニット203ALの鋼板板幅方向Yの中心からの距離が右マスキングユニット203ARの鋼板板幅方向Yの中心からの距離よりも長く、右マスキングユニット203ARが右位置決めストッパー225ARに当接するよりも先に左マスキングユニット203ALが左位置決めストッパー225ALに当接したと判断して後述する(3’)の処理に移行する。
ここで、左マスキングユニット203ALが先に左位置決めストッパー225ALに当接し駆動ローラ207Aが回転を停止した状態において、駆動ローラ207Aと右マスキングユニット203ARとの間(図10では点Paと点Pfとの間)で右ワイヤ205ARの張力TRLは2T0(TRL=0)となる。また、駆動ローラ207Aと左マスキングユニット203ALとの間の右ワイヤ205ARの張力TRUはゼロ(TRU=0)のままとなり、支持ローラ206Aと左マスキングユニット203ALとの間(図10では点Pdと点Pcとの間)の左ワイヤ205ALの張力TLU、支持ローラ206Aと右マスキングユニット203ARとの間(図10では点Pdと点Peとの間)の左ワイヤ205ALの張力TLLは2T0(TLU=2T0,TLL=2T0)となる。また、ロードセル267Aによる測定値TLは4T0(TL=4T0)となる。
なお、上述した(2)の処理においてロードセル267Aによる測定値TLが(TL=2T0)2T0であった場合はマスキングユニット203AL,Rがそれぞれ位置決めストッパー225AL,Rに当接していると判断することができる。
(3)上述した(2)の処理において右マスキングユニット203ARが右位置決めストッパー225ARに当接したと判断したら、続いて、左マスキングユニット203ALを左位置決めストッパー225ALに当接する位置まで移動させるため、スクリューシャフト266Aを回転させてスライドベース262A、ローラホルダ263Aを介して支持ローラ206Aをスプレーヘッダー2から離反する方向へ移動させる(図9参照)。これにより、左マスキングユニット203ALが右マスキングユニット203ARから離反する方向へ移動する。
その後、図11に示すように左マスキングユニット203ALが左位置決めストッパー225ALに当接し、且つロードセル267Aによる測定値TLが駆動ローラ207Aのトルクの半分の値(TL=2T0)となるまで支持ローラ206Aを移動させたらスクリューシャフト266Aの回転を止め、スライドベース262Aの位置を固定するために図2(b)に示すように凸部262Acと突出部263Acとの間に取外し式の位置決め用スペーサ268Aを取り付ける。
(3’)また、上述した(2)の処理において左マスキングユニット203ALが左位置決めストッパー225ALに当接したと判断したら、続いて、右マスキングユニット203ARを右位置決めストッパー225ARに当接する位置まで移動させるため、スクリューシャフト266Aを回転させてスライドベース262Aをスプレーヘッダー2に近接する方向へ移動させる(図10参照)。これにより、右マスキングユニット203ARが左マスキングユニット203ALから離反する方向へ移動する。
その後、図11に示すように右マスキングユニット203ARが右位置決めストッパー225ARに当接し、且つロードセル267Aによる測定値TLが駆動ローラ207Aのトルクの半分の値(TL=2T0)となるまで支持ローラ206Aを移動させたらスクリューシャフト266Aの回転を止め、スライドベース262Aの位置を固定するために図2(b)に示すように凸部262Acと突出部263Acとの間に取外し式の位置決め用スペーサ268Aを取り付ける。
ここで、上述した(3)または(3’)の処理により図11に示すようにマスキングユニット203AL,Rがそれぞれ位置決めストッパー225AL,Rに当接すると、張力TRU,TLU,TLL,TRLはそれぞれTRU=0,TLU=T0,TLL=T0,TRL=2T0となる。
(4)マスキングユニット203AR,Lがそれぞれ位置決めストッパー225AR,Lに当接し、且つロードセル267Aによる測定値TLが駆動ローラ207Aのトルクの半分の値(TL=2T0)となったら、最後に図12に示すように張力付与ロール209Aを右ワイヤ205ARに押し当てて、駆動ローラ207Aと左マスキングユニット203ALとの間で右ワイヤ205ARに張力TRU=T0を付与する。これにより、張力TRU,TLU,TLL,TRLはそれぞれT0(TRU=TLU=TLL=TRL=T0)となってワイヤ205AL,Rの張力が相互に釣り合った状態となり、ゼロ点調整が完了する。
上述した熱延鋼板の冷却装置のマスク部材位置調整方法によれば、マスキングユニット203AL,Rが上スプレーヘッダー2Aに内蔵されて該マスキングユニット203AL,Rの位置を目視で確認することができなくても、高精度にマスキングユニット203AL,Rのゼロ点調整を行うことができる。
なお、上述したゼロ点調整は、例えばメンテナンスのために上スプレーヘッダー2Aの分解を行った後など、必要に応じて行うものとする。
次に、本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置による作用効果について説明する。熱延鋼板の冷却は、ゼロ点調整によりマスキングユニット203AR,Lの位置を調整した状態で行う。
例えば、熱延鋼板1の鋼板板幅方向Yに対し、例えば熱延鋼板1の板端部の過冷却を低減したい場合、スプレー不使用時において、モータ208Aを駆動して駆動ローラ207Aを回転させマスキングユニット203AL,Rを熱延鋼板1の板端部に対向する位置へと移動させる。
他方、熱延鋼板1の鋼板板幅方向Yの中央部の過冷却を低減したい場合、スプレー不使用時において、モータ208Aを駆動して駆動ローラ207Aを回転させマスキングユニット203AL,Rを熱延鋼板1の鋼板板幅方向Yの中央部に対向する位置へと移動させる。
このとき、遮蔽板232A及び平面シール238Aは弾性体235Aの弾性力によりスプレー板201Aとは離間しているため、マスキングユニット203AL,Rの移動の際にスプレー板201Aと接触することがなく、遮蔽板232A及び平面シール238Aの劣化を抑制して長寿命化を図ることが可能となる。
また、このときワイヤ205Aを覆う被覆シール281Aがワイヤシール282Aに摺接することとなるが、被覆シール281Aとワイヤシール282Aとの接触は線接触であるため、被覆シール281A及びワイヤシール282Aが摩擦により劣化することを抑制することができ、被覆シール281A及びワイヤシール282Aの長寿命化を図ることが可能となる。
そして、マスキングユニット203AL,Rを所望の位置に移動させたら、冷却水供給管3Aを介して図示しない冷却水供給減から高圧の冷却水をスプレーヘッダー本体部202A内へ供給する。
このとき、水圧により平面シール238Aが遮蔽板232Aとともに弾性体235Aの弾性力に反してスプレー板201A側へ移動するとともに、平面シール238Aの自由端がスプレー板201Aに押し当てられて平面シール238Aにより囲まれた範囲にある冷却水噴射孔211Aへの冷却水の供給が遮断される。
また、同時にワイヤシール282Aのテーパ部が水圧により鋼板板幅方向Yの外側へと撓んで被覆シール281Aに押し当てられ、被覆シール281Aとワイヤシール282Aとの接触圧により、スプレーヘッダー2Aの内部から外部へ冷却水が漏出することを抑制する。
これにより、熱延鋼板1の板端部の過冷却を低減したい場合には図1(a)に示すように冷却水を熱延鋼板1の板中央部に噴射する一方、熱延鋼板1の板端部に冷却水が噴射されることを防止することができ、板端部の過冷却を低減して熱延鋼板1の幅方向の温度分布を均一化することが可能となる。
また、熱延鋼板1の鋼板板幅方向Yの中央部の過冷却を低減したい場合には図1(b)に示すように冷却水を熱延鋼板1の板端部側に噴射する一方、熱延鋼板1の板中央部に冷却水が噴射されることを防止することができ、板中央部の過冷却を低減して熱延鋼板1の幅方向の温度分布を均一化することが可能となる。
さらに、このときマスキングユニット203AL,Rはスプレーヘッダー2Aの内部において冷却水により冷却されている状態となるため、熱延鋼板1の熱により熱変形するおそれがない。さらに加えて、スプレーヘッダー201Aの内部においてスプレー板201Aの冷却水噴射孔211Aをマスキングユニット203AL,Rによって直接閉塞することができるため、スプレーヘッダー2A内の冷却水をマスキングユニット203AL,Rによって覆われた領域以外にある冷却水噴射孔211Aから均等に熱延鋼板1に向けて噴射させることができるため、熱延鋼板1の幅方向両端で板上水が効率的に流れて該板上水の排水経路を安定化させることができる。
なお、本実施例では、一つのスプレーヘッダー2Aに、それぞれ二つのマスキングユニット203AL,Rを設ける例を示したが、一つのスプレーヘッダー2Aに設けるマスキングユニットの個数は二つに限らず、一つまたは三つ以上であってもよく、例えばスライド式に鋼板板幅方向Yの長さを変更できるような構成としてもよい。
また、本実施例では、右ワイヤ205ARを駆動ローラ207Aに半周以上巻き付けることによって当該右ワイヤ205ARが駆動ローラ207Aに対してすべりが生じないように構成したが、右ワイヤ205ARに張力が作用しない状態でも当該右ワイヤ205ARを駆動ローラ207Aに押し付けることができる構造であれば、他の方法を用いてもよい。
また、本実施例では、第一の移動手段として支持ローラ206A、駆動ローラ207A、ワイヤ205A及び被覆シール281Aを用いる例を示したが、ワイヤ205Aに代えてロープを用いてもよい。
また、本実施例では、荷重検出手段としてロードセル267Aを用いる例を示したが、図13に示すようにロードセル267Aに代えてばね269Aを用いてもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、上スプレーヘッダー2Aと下スプレーヘッダー2Bとは、下スプレーヘッダー2Bのマスキングユニット203BL,203BRが、上スプレーヘッダー2Aのマスキングユニット203AL,Rに対し、凹溝を形成し弾性体を載置する位置をホルダ部の遮蔽板に対向する面上とする点で異なるのみであるので、下スプレーヘッダー2Bについての詳しい説明は省略する。
下スプレーヘッダー2Bにマスキングユニット203BL,203BRを適用した場合も、上スプレーヘッダー2Aによる熱延鋼板1の上面の冷却と同様、熱延鋼板1の下面の冷却に関して、熱延鋼板1の幅方向両端部で板上水の流れを妨げる下からの冷却水の噴射を遮断することができ、板上水の排水経路を安定化させるとともに所望の部分の過冷却を低減することができ、装置の大型化を抑制しつつ鋼板板幅方向Yの温度分布を均一化することが可能となる。
このように、本発明に係る熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法によれば、装置の大型化を抑制するとともにマスキングユニット203AL,R,203BL,Rの長寿命化を図りつつ、熱延鋼板の幅方向の温度分布を均一化することが可能となり、また、マスキングユニット203AL,R,203BL,Rがスプレーヘッダー2A,2Bに内蔵された状態であってもマスキングユニット203AL,Rの位置調整を高精度に行うことが可能となる。
図14に基づいて本発明の実施例2に係る熱延鋼板の冷却装置の詳細を説明する。
本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置は、図1から図13に示し上述した実施例1に係る熱延鋼板の冷却装置のマスキングユニット203AL,Rに代えて、図14に示すマスキングユニット503AL,503ARを用いる例である。その他の構成は実施例1と同様であり、以下、同一の作用を奏する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略し、異なる点を中心に説明する。
図14(a)に示すように、本実施例においてマスキングユニット503AL,503ARは、鋼板板幅方向Yの長さが、鋼板搬送方向Xに沿って変化している。具体的には、マスキングユニット503AL,503ARは、鋼板搬送方向Xの上流側から鋼板搬送方向Xの下流側に向かうにしたがって相互の距離が狭くなるように上面視概ね台形状に形成されている。
本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置によれば、図14(b)に示すように、鋼板搬送方向Xの上流側においては冷却水の流量を多く、鋼板搬送方向Xの下流側においては冷却水の流量を少なくすることができ、上述した実施例1の効果に加えて、鋼板板幅方向Yの冷却能力の制御性をより向上させることが可能となる。これは、下スプレーヘッダー2Bに適用した場合も同様である。
図15に基づいて本発明の実施例3に係る熱延鋼板の冷却装置の詳細を説明する。
本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置は、図1から図13に示し上述した実施例1に係る熱延鋼板の冷却装置の平面シール238Aに代えて、図15に示すマスキングシート630Aを用いる例である。その他の構成は実施例1と同様であり、以下、同一の作用を奏する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略し、異なる点を中心に説明する。
図15(a)に示すように、マスキングシート630Aは、シート状に形成されてマスキングユニット203AL,Rから該マスキングユニット203AL,Rの鋼板板幅方向Yの外側の全域にわたって冷却水噴射孔211Aを覆うものであり、巻取機701Aによって巻取できるようになっている。なお、図15(a)中の符号702Aはマスキングシート630Aを巻取機701Aへ案内するローラである。
このマスキングシート630Aは、図15(b)に示すように、例えば鉄を薄い板状に形成した板体361Aを、弾性体からなる被覆シール632Aにより被覆してなり、スプレーヘッダー本体部202Aに形成された貫通孔224Aに摺動自在に挿通されている。貫通孔224Aは、鋼板板幅方向Yの内側が外部側よりも大径に形成されて、この大径部に例えばテフロンからなる筒状の平面シール633Aが嵌入されている。平面シール633Aは該平面シール633Aの鋼板板幅方向Yの内側の面の外周側を覆う環状のカバー板634Aによって固定されている。カバー板634Aは固定ボルト209Aによってスプレーヘッダー本体部202Aに固定されている。
平面シール633Aは、鋼板板幅方向Yの内側の内径が被覆シール632Aの外径と概ね同一であるとともに被覆シール632Aに対向する面が断面視円弧状に形成されている。さらに、鋼板板幅方向Yの外側に向かうにしたがって内径が広くなるテーパ部を有している。これにより、被覆シール632Aと平面シール633Aとは、図7に示し上述したワイヤシール282Aと同様に、スプレー不使用時においては線接触(断面でみると点接触)となる一方、スプレー使用時においては平面シール633Aのテーパ部が水圧により鋼板板幅方向Yの外側に向かって撓み、被覆シール632Aに押し当てられることとなる。
つまり、平面シール633Aは、スプレー不使用時においては被覆シール632Aとの接触状態が断面視点接触となり、マスキングユニット203AL,Rを移動させる際に被覆シール632Aとの摩擦を最小限に抑えることができる一方、スプレー使用時においては被覆シール632Aに押し当てられることにより冷却水が貫通孔223Aから漏出することを抑制することができるのである。
以上に説明した本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置では、マスキングシート630Aにより遮蔽体を構成し、平面シール633Aにより第一のシール部材を構成している。
このように構成される本実施例に係る熱延鋼板の冷却装置によれば、上述した実施例1に係る熱延鋼板の冷却装置による作用効果に加えて、例えば板幅の狭い熱延鋼板1の冷却を行う場合に熱延鋼板1のエッジの位置に合わせてマスキングユニット203AL,Rを移動させた際、マスキングユニット203AL,Rよりも鋼板板幅方向Yの外側に冷却水噴射孔211Aがあっても、マスキングシート630Aによってマスキングユニット203AL,Rよりも鋼板板幅方向Yの外側にある冷却水噴射孔211を塞ぐことができるため、冷却水を節約することができる。さらにこのとき、冷却水供給管3Aを介して図示しない冷却水供給減から高圧の冷却水をスプレーヘッダー本体部202A内へ供給すると、平面シール633Aのテーパ部が水圧により鋼板板幅方向Yの外側へと撓んで被覆シール632Aに押し当てられ、被覆シール632Aと平面シール633Aとの接触圧により、上スプレーヘッダー2Aの内部から外部へ冷却水が漏出することを抑制することができる。これは、下スプレーヘッダー2Bに適用した場合も同様である。
なお、本実施例では、カバー板283Aとカバー板634Aとを別体とする例を示したが、図16に示すように、マスキングシート630Aを摺動自在に挿通するスプレーヘッダー本体部202Aに形成された貫通孔224Aを、ワイヤ205Aを摺動自在に挿通するスプレーヘッダー本体部202Aに形成された貫通孔223Aの近傍に形成し、ワイヤシール282Aと平面シール633Aとを一つのカバー板635Aにより固定するようにしてもよい。なお、図16(a)に示す符号703Aはマスキングシート630Aを貫通孔へ案内するための案内ブロックである。
本発明は、熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法に適用して好適なものである。
1 熱延鋼板
2,2A,2B スプレーヘッダー
3A,3B 冷却水供給管
201A スプレー板
202A 本体部
203A,503A,603A マスキングユニット
204A ゴムパッキン
205A ワイヤ
206A 駆動ローラ
207A 支持ローラ
208A モータ
211A 冷却水噴射孔
221A フランジ
222A ガイドレール
223A 貫通孔
231A ホルダ部
232A 遮蔽板
234A 凹溝
235A 弾性体
236A 連結部
237A 当接部
238A 平面シール
631A 板体
632A 被覆シール
633A 平面シール
634A カバー板
701A 巻取機
702A 案内ローラ
703A 案内ブロック

Claims (10)

  1. 搬送方向に移動する熱延鋼板の上下に多数の冷却水噴射孔を有するスプレー板と当該スプレー板を覆う箱状の本体部とを具備するスプレーヘッダーを対向配置し、前記冷却水噴射孔から前記熱延鋼板に冷却水を吹き付けることによって前記熱延鋼板の冷却を行う熱延鋼板の冷却装置において、
    前記スプレーヘッダーが、前記本体部の内周面に設けられ前記熱延鋼板の板幅方向に沿って延びる案内レールと、前記案内レールに沿って移動するマスク部材とを内蔵し、
    前記マスク部材が、前記案内レールに沿って前記熱延鋼板の板幅方向に移動可能に設けられた支持体と、少なくとも上下方向に弾性変形可能な弾性体を介して前記支持体に支持される遮蔽体とを有し、
    前記遮蔽体が、水圧が作用していないときは前記スプレー板から離反し、水圧が作用しているときは前記弾性体が圧縮変形されることにより前記スプレー板に押圧されて所望の前記冷却水噴射孔を塞ぐ
    ことを特徴とする熱延鋼板の冷却装置。
  2. 前記遮蔽体は、板状に形成されて前記スプレー板に対向する遮蔽板と、断面視概ねV字状に形成され解放部が外側を向くように前記遮蔽板の外周縁に固着された平面シールとからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  3. 前記遮蔽体は、金属からなる薄板と、該薄板を被覆する弾性体とからなり、前記スプレーヘッダーの外側で巻取可能に構成されて前記マスク部材の直下から前記熱延鋼板の板幅方向外側にある全ての前記冷却水噴射孔を覆うマスキングシートであり、
    前記マスキングシートは、前記スプレーヘッダーに形成された貫通孔に、環状に形成された第一のシール部材を介して挿通され、
    前記第一のシール部材は、水圧が作用していないときは前記薄板を被覆する弾性体に線接触する一方、水圧が作用しているときは前記薄板を被覆する弾性体を押圧する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  4. 前記遮蔽体の形状は、水量分布を幅方向に勾配をもって変化させるように、前記熱延鋼板の板幅方向に沿った長さが前記熱延鋼板の搬送方向に沿って変化する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  5. 前記スプレーヘッダーの外部に駆動源を有し、前記マスク部材を前記熱延鋼板の板幅方向に移動させる第一の移動手段を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  6. 前記第一の移動手段は、前記スプレーヘッダーの外側であり前記熱延鋼板の板幅方向の両側に各々設置された駆動ローラ及び非駆動ローラと、前記駆動ローラ及び非駆動ローラに巻きかけられて両端が前記マスク部材に固定されたワイヤとから構成され、
    前記ワイヤは、弾性体により被覆され、前記スプレーヘッダーに形成された貫通孔に、環状に形成された第二のシール部材を介して挿通され、
    前記第二のシール部材は、水圧が作用していないときは前記ワイヤを被覆する弾性体に線接触する一方、水圧が作用しているときは前記ワイヤを被覆する弾性体を押圧して該弾性体に密着する
    ことを特徴とする請求項5に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  7. 前記スプレーヘッダーは、前記熱延鋼板の板幅中央部を挟んで対称に配置される複数の前記マスク部材を内蔵し、 前記第一の移動手段は、前記熱延鋼板の板幅方向の中央部を挟んで対向する前記マスク部材を、相互に連動して接近離反移動させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  8. 前記第二のシール部材は、前記ワイヤを被覆する弾性体と比較して高い剛性を有する高剛性体からなり、水圧作用とは関係なく前記ワイヤを被覆する弾性体を押圧して密着す
    とを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  9. 前記マスク部材の前記熱延鋼板の板幅方向の移動を規制するストッパーと、
    前記マスク部材が前記ストッパーに当接したことを検出する当接検出手段と、
    前記非駆動ローラに巻きかけられたワイヤに作用する荷重を測定する荷重測定手段と、
    前記非駆動ローラを前記熱延鋼板の板幅方向に移動させる第二の移動手段とを備える
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の熱延鋼板の冷却装置。
  10. 請求項9に記載の熱延鋼板の冷却装置において、
    前記駆動ローラを回転させて前記熱延鋼板の板幅方向の中央部を挟んで対向する前記マスク部材を相互に離反する方向へ移動させ、
    前記当接検出手段により少なくとも一方の前記マスク部材が前記ストッパーに当接したことを検出したら前記荷重測定手段による測定値が予め設定する値となるまで前記第二の移動手段により前記非駆動ローラを前記熱延鋼板の板幅方向に移動させる
    ことを特徴とする熱延鋼板の冷却装置のマスク部材位置調整方法。
JP2015106080A 2015-05-26 2015-05-26 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法 Active JP6245766B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015106080A JP6245766B2 (ja) 2015-05-26 2015-05-26 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法
EP16799612.3A EP3305427B1 (en) 2015-05-26 2016-02-19 Cooling device for hot rolled steel plate and method for adjusting mask member position therefor
CN201680002424.9A CN106660091B (zh) 2015-05-26 2016-02-19 热轧钢板的冷却装置及其掩蔽构件位置调整方法
PCT/JP2016/054779 WO2016189903A1 (ja) 2015-05-26 2016-02-19 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015106080A JP6245766B2 (ja) 2015-05-26 2015-05-26 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016215261A JP2016215261A (ja) 2016-12-22
JP6245766B2 true JP6245766B2 (ja) 2017-12-13

Family

ID=57393046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015106080A Active JP6245766B2 (ja) 2015-05-26 2015-05-26 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3305427B1 (ja)
JP (1) JP6245766B2 (ja)
CN (1) CN106660091B (ja)
WO (1) WO2016189903A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108177155B (zh) * 2018-03-21 2024-06-07 北京延锋北汽汽车内饰件有限公司 一种仪表板火焰处理抓手装置
DE102018211177A1 (de) 2018-04-13 2019-10-17 Sms Group Gmbh Kühleinrichtung zum Kühlen eines metallischen Gutes sowie Verfahren zu deren Herstellung und Betrieb
CN109550784B (zh) * 2018-11-12 2019-11-12 中国兵器科学研究院宁波分院 一种用于泡沫铝三明治板的热轧设备

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5916711U (ja) * 1982-07-21 1984-02-01 住友金属工業株式会社 鋼板の冷却装置
JP2851222B2 (ja) * 1993-03-31 1999-01-27 新日本製鐵株式会社 熱鋼板の冷却装置
JPH081231A (ja) * 1994-06-16 1996-01-09 Nippon Steel Corp 熱板冷却装置
JP4678112B2 (ja) * 2001-09-21 2011-04-27 Jfeスチール株式会社 鋼板の冷却方法および装置
JP4603510B2 (ja) * 2006-06-05 2010-12-22 株式会社神戸製鋼所 マスキング装置
JP4678069B1 (ja) * 2009-03-30 2011-04-27 Jfeスチール株式会社 熱延鋼板の冷却装置
EP2465620B1 (en) * 2009-12-16 2013-07-03 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for cooling hot-rolled steel strip
CN203343189U (zh) * 2013-07-23 2013-12-18 中冶赛迪工程技术股份有限公司 热轧钢板冷却装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016189903A1 (ja) 2016-12-01
EP3305427A4 (en) 2019-01-23
CN106660091B (zh) 2019-07-09
EP3305427A1 (en) 2018-04-11
EP3305427B1 (en) 2020-04-29
CN106660091A (zh) 2017-05-10
JP2016215261A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6245766B2 (ja) 熱延鋼板の冷却装置及びそのマスク部材位置調整方法
ES2524796T3 (es) Control de temperatura de laminador
JP6269608B2 (ja) H形鋼フランジ直角度矯正装置
US20150183027A1 (en) Guide roller for guiding a strand in a strand casting system, and roller assembly
WO2012172648A1 (ja) 連続溶融金属めっき設備
WO2017135390A1 (ja) 鋳片反り検出装置、及び鋳片の反り検出方法
US20160089914A1 (en) Inkjet printing apparatus and skew correcting method thereby
JP2011083821A (ja) スリット帯板の蛇行防止装置
KR100849009B1 (ko) 비회전식, 부양식, 반원통형 벨트 지지 장치를 구비한 연속금속 주조기의 캐스팅 벨트를 조향하기 위한 장치
US20220177249A1 (en) Fluid flow web tension device for roll-to-roll processing
JP6562000B2 (ja) 搬送ベルトの張力調整方法、搬送装置及びインクジェット記録装置
JP5953092B2 (ja) 帯状ガラスの切断方法および切断装置
JP4794633B2 (ja) 双ロール式連続薄板キャスティングロールムービング装置
CN102665950B (zh) 分切带板的蛇行防止装置
Masui et al. Basic examination on strip wandering in processing plants
KR20230089145A (ko) 열연공정 권취구간 이물압입 방지장치 및 제어방법
KR101609672B1 (ko) 소재 냉각 장치
KR101477105B1 (ko) 스트립 측정 장치
JP2010240702A (ja) 金属帯の巻取方法
JP5365790B2 (ja) 記録装置
KR20210013883A (ko) 쵸크 압력 블록 조립체
KR100730595B1 (ko) 에어 베어링 및 그 틈새 유지 장치
JP2006000910A (ja) 溶接装置
KR20120098084A (ko) 단결정 잉곳 절단장치
JPH0454539B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171107

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20171107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6245766

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250