JP6245604B2 - 排水シート及びトンネル排水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネルの地山からの湧水等を導水して排出する排水シート、及びこの排水シートを用いるトンネル排水構造に関する。
従来、トンネルを掘削する際に、地山からの湧水を導水して排出する排水シートが用いられている。排水シートは、例えばトンネルの掘削面に一次覆工の吹付けコンクリートを打設した後、吹付けコンクリートの内側に取り付けられ、地山から湧き出る湧水をトンネルの底部に設けられる排水路に導くように導水し、排出する。
このような排水シートとして特許文献1の排水シートがある。この排水シートは、基板に多数本の導水リブが起立形成された導水部と、導水部の幅方向両側に設けられる固定部とが合成樹脂で一体形成されたものであり、被取付面に固定される固定部が、基板と同一平面上に形成され、固定部の一部が長手方向に肉厚、残部が薄肉になっている。更に、特許文献1には、固定部に補強用の繊維ベルトを取り付ける例も開示されている。
特許第4970342号公報
ところで、特許文献1の排水シートは、固定部の一部を肉厚にしたり、固定部に補強用の繊維ベルトを取り付けることにより、固定部を被取付面に固定する釘を打ち込む際に、排水シートが破損することや、釘頭が貫通することを防止している。
しかしながら、特許文献1の排水シートの固定部は、両面が平滑面で形成されており、釘を打ち込む時に釘打ち機のヘッドが固定部上で滑りやすくなっていると共に、被取付面に対して固定部が滑りやすくなっている。そのため、固定部の固定作業中に、排水シートの予定部分以外の箇所にズレて釘を打ち込んで排水シートを破損させたり、被取付面の予定箇所以外の箇所にズレて釘を打ち込んで固定部を誤った位置に固定する可能性が高くなり、正確な釘打ち作業に要する労力が増大する。特に、トンネルの側壁部より上側の施工箇所、上向きの施工箇所で、作業の効率低下が顕著となる。
更に、特許文献1における固定部は、一部のみ肉厚で他の領域が薄肉になっているため、誤って薄肉の領域に釘打ちこんでしまい、排水シートを破損させたり、釘の頭を貫通させてしまう可能性が高い。更には、導水リブのない単純な薄肉の領域が存在することで、排水シートの強度が低下してしまうという問題もある。
また、図7に示すように、特許文献1の排水シートの導水リブ22pは、基板21pから細長平板状に起立し、高さ方向全体で同一幅を有するものであるが、例えば排水シートを吹付けコンクリート5の被取付面51に固定した後、その内側に二次覆工の覆工コンクリート8を打設する場合、排水シートにコンクリート打設圧が生じ、導水リブ22pが倒れるように圧縮され、導水路23pが部分的に狭まるなど導水機能が損なわれる可能性がある。更に、この状態で湧水が流れると、その水圧で排水シートに面方向に局所的な引張力が発生するため、排水シートの破損が懸念される。
また、特許文献1の排水シートのように、同一高さの導水リブで全体が形成されている場合、排水シートの両端の固定部を被取付面に固定すると、排水シートの幅方向中央付近の導水リブが被取付面から離れてしまい、特にトンネルの天端部周辺において離間する距離が大きくなる。そのため、アーチ部で生じた湧水が、導水路でスムーズに導水されずに、導水リブを乗り越えて排水シートの幅方向中央付近に溜まり易くなり、導水機能が損なわれる可能性がある。更に、湧水が排水シートの幅方向中央付近に集中すると、排水シートや釘打ち箇所が引っ張られて、排水シートが破損しやすくなる。この問題は、施工性を高めるために、排水シートの幅を大きくする場合に、より顕著となる。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、高い作業効率で、固定部を被取付面の予定箇所により正確に固定することができると共に、固定部の固定作業時に生ずる破損を防止でき、更には高強度を有する排水シート、及びこの排水シートを用いるトンネル排水構造を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、導水リブの圧縮による倒れ込みを防ぎ、導水路の狭窄を防止して優れた導水機能を確保することができると共に、スムーズな導水で排水シートの破損を防止することができる排水シート、及びこの排水シートを用いるトンネル排水構造を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、排水シートの幅方向中央付近における水の滞留を防止して、優れた導水機能の確保、排水シートの破損の防止を図ることができると共に、排水シートの幅を大きくすることを可能にし、施工性の向上に寄与する排水シート、及びこの排水シートを用いるトンネル排水構造を提供することにある。
本発明の排水シートは、合成樹脂で形成され、基板と、前記基板上で起立して長手方向に延設され且つ間隔を開けて複数並置されている導水リブとから構成される導水部と、前記導水部の幅方向両側に前記導水部に沿って設けられ、且つ前記導水部に隣接して設けられる固定部とを有し、前記固定部が、隣接する前記導水部の前記基板よりも全幅に亘って全体が肉厚で形成され、表面と裏面がそれぞれ滑りにくくする凹凸面で形成されていることを特徴とする。
これによれば、固定部の表面と裏面を凹凸面とすることにより、固定部が被取付面に対して滑りにくくなり、固定前の被取付面に対する固定部の配置状態の安定性を高めることができると同時に、釘打ち機のヘッド等が固定部上で滑りにくくなり、釘打ち機のヘッド等の配置状態の安定性を高めることができる。従って、高い作業効率で、排水シートの固定部を被取付面の予定箇所により正確に固定することができ、更に、予定箇所以外への釘の打ち込み等を極力無くし、固定部の固定作業時に排水シートが破損することを防止することができる。また、固定に用いられる固定部は全体が基板よりも肉厚で形成され、固定部全体が釘の打ち込み等に使用可能になっていることから、固定部の薄肉の領域に誤って釘を打ち込んで、排水シートを破損させたり、釘の頭を貫通させてしまう事態が生ずることがない。また、導水リブが並置されている基板と全体が肉厚の固定部とで排水シートが構成され、単純な薄肉の領域がないことから、面方向の引張力と排水シートの面と直交方向の圧縮力の双方に対する強度を格段に高めることができる。
本発明の排水シートは、前記固定部の表面の凹凸面と裏面の凹凸面が、長手方向に凹部と凸部が延びる波形状に形成されていることを特徴とする。
これによれば、固定部の凹凸面を波形状とすることにより、例えば合成樹脂を押出成形して導水部と固定部を一体的に形成する場合に、導水リブと波形状の凹凸面を同じ工程で効率的に形成することができる。
本発明の排水シートは、前記導水リブが断面視略山形に形成されていることを特徴とする。
これによれば、導水リブを断面視略山形とすることにより、導水リブの圧縮による倒れ込み、導水路の狭窄を防止してより広い導水路を形成し、優れた導水機能を確保することができる。更に、導水路が部分的に狭窄した状態で水が流れ、排水シートに部分的な引張力が発生する事態を無くし、水をスムーズに流して排水シートの破損を防止することができる。
本発明の排水シートは、少なくとも、被取付面に前記導水リブの先端が略当接するように、前記導水部の幅方向中央付近の前記導水リブの高さが、前記導水部の幅方向端部付近の前記導水リブの高さよりも高くなっていることを特徴とする。
これによれば、排水シートの幅方向中央付近において、導水リブの被取付面からの離間を抑制し、導水リブの先端が被取付面に略当接した導水路を確保して水の滞留を防止することができ、優れた導水機能の確保、水の滞留による排水シートの破損の防止を図ることができる。更に、水の滞留を防止することで、排水シートの幅を大きくすることが可能となり、施工性を向上することができる。
本発明のトンネル排水構造は、本発明の排水シートが、トンネルのアーチ部全体に沿って前記導水リブが延びるように配置され、前記アーチ部全体の被取付面に、前記固定部が接触し、且つ前記導水リブの先端が略当接するように設けられ、前記固定部が前記被取付面に釘止めで固定されていることを特徴とする。
これによれば、本発明の排水シートの効果を有するトンネル排水構造が得られると共に、トンネルのアーチ部全体で地山からの湧水を確実に導水、排出することができる。また、釘打ち機で釘を打ち込む効率的な固定作業で固定部を被取付面に固定することができる。
本発明によれば、高い作業効率で、排水シートの固定部を被取付面の予定箇所により正確に固定することができると共に、固定部の固定作業時に生ずる排水シートの破損を防止することができる。更に、面方向の引張力と排水シートの面と直交方向の圧縮力の双方に対する強度に非常に優れる排水シートを得ることができる。
また、排水シートの導水リブの圧縮による倒れ込みを防ぎ、導水路の狭窄を防止して優れた導水機能を確保することができると共に、スムーズな導水で排水シートの破損を防止することができる。
また、排水シートの幅方向中央付近における水の滞留を防止して、優れた導水機能の確保、排水シートの破損の防止を図ることができると共に、排水シートの幅を大きくすることを可能にし、施工性を向上することができる。
本発明による実施形態の排水シートの一部を示す斜視図。 本発明による実施形態の排水シートの断面図。 本発明による実施形態の排水シートの隅部周辺を示す拡大斜視図。 実施形態の排水シートを吹付けコンクリートに取り付けた状態を示す断面図。 実施形態の排水シートを取り付けて形成されるトンネル排水構造を示す斜視説明図。 (a)は実施形態の排水シートの導水部を示す部分断面図、(b)はその導水部の導水リブが圧縮されている状態を示す部分断面説明図。 (a)は従来の排水シートの導水部を示す部分断面図、(b)はその導水部の導水リブが圧縮されている状態を示す部分断面説明図。
〔実施形態の排水シート及びトンネル排水構造〕
本発明による実施形態の排水シート1は、図1〜図5に示すように、所定幅で被取付箇所の長さ(例えばトンネルアーチ部の周長分の長さ)に応じた長方形状の導水部2と、導水部2の幅方向両側に導水部2に沿って帯状に設けられている固定部3・3とから構成され、導水部2と固定部3・3は、合成樹脂で一体的に形成されている。図示例の導水部2、固定部3・3は、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなど、透明或いは半透明で可撓性を有する合成樹脂で形成されている。
導水部2は、基板21の片面上に複数の導水リブ22が起立形成されているものであり、多数の導水リブ22が長手方向に延設され、且つ導水リブ22・22の間に間隔を開けて並置されている。導水リブ22・22の間の空間は、地山6からの湧水等を導水する導水路23を構成する。
本実施形態における導水リブ22は、少なくとも、導水部2の幅方向中央付近の導水リブ22の高さが、導水部2の幅方向端部付近の導水部22の高さよりも高くなっており、図示例では、幅方向中央付近に複数条形成されている導水リブ22aの高さが最も高く、導水リブ22aの両側にそれぞれ複数条形成されている導水リブ22bの高さが次に高く、導水部2の幅方向端部付近の導水リブ22c、即ち導水リブ22b・22bの各固定部3・3側にそれぞれ複数条形成されている導水リブ22c・22cの高さが最も低く形成されており、導水リブ22の高さが段階的に変化するように形成されている(図2〜図4参照)。導水リブ22a、22b、22cの高さとしては、それぞれ6mm、5mm、4mm等とする数値例が挙げられる。
導水リブ22・22間の間隔、即ち導水路23の幅は、基板21上の全体で同一幅としてもよいが、異ならせることも可能であり、例えば導水リブ22c・22c間の間隔を、導水リブ22a・22a間、導水リブ22a・22b間、導水リブ22b・22b間、導水リブ22b・22c間の間隔よりも広くし、それぞれの導水路23の容積が略同じとなるようにしてもよい。
また、本実施形態における導水リブ22は、それぞれが断面視略山形に形成され、図示例では断面視台形に形成されており、20%圧縮時の耐圧強度が75kN/mを上回るようになっている(図2〜図4、図6参照)。後述するように、排水シート1を吹付けコンクリート5の被取付面51に固定し、その内側に二次覆工の覆工コンクリート8を打設する場合に、排水シート21にコンクリート打設圧が生ずるが、このような導水リブ22の高さ方向への圧縮力に対して、断面視略山形の導水リブ22は若干潰れて太るように変形する。
固定部3は、導水部2の基板21よりも固定板31の全体が肉厚で形成されており、基板21の導水リブ22が起立している側に向いている固定板31の表面と、その逆側の裏面は、それぞれ凹凸面32、33で形成されている。本実施形態における表面の凹凸面32、裏面の凹凸面33は、図3に示すように、それぞれ長手方向に凹部と凸部が延びる波形状に形成されている。
排水シート1を用いて新設のトンネル排水構造を形成する際には、例えば図4及び図5に示すように、地山6に形成したトンネル坑内面に一次覆工の吹付けコンクリート5を打設し、吹付けコンクリート5に地山6に向かってロックボルト7を多数本打ち込んだ後、吹付けコンクリート5の被取付面51に排水シート1を固定して取り付ける。
より詳細には、排水シート1を、トンネルのアーチ部全体(側壁部−天端部−側壁部の全体)に沿って導水リブ21が延びるようにして、トンネル内周を構成している被取付面51に倣うように配置すると共に、トンネル掘進方向の前後に展張して各導水リブ22の先端が被取付面51に略当接するようにし、トンネル掘進方向の前後に位置する固定部3・3を被取付面51に接触して配置する。そして、固定部3・3の所定箇所において釘打ち機で釘4を打ち込むことにより、固定部3を貫通させて釘4を吹付けコンクリート5に打ち込んで固定する。
排水シート1の展張で導水リブ22を被取付面51に略当接する際には、導水リブ22c、22b、22aの順に高さが高くなっていることから、排水シート1の中央周辺に若干生ずる弛みに拘わらず、導水リブ22cよりも排水シート1の中央寄りに位置する導水リブ22b、22aも良好に被取付面51に略当接する。また、固定部3に釘打ち機で釘4を打ち込む際には、凹凸面32により固定部3が被取付面51に対して滑りにくく、逆側の凹凸面33により釘打ち機のヘッドの移動方向が規制されて滑りにくくなっていることから、より安定した状態で釘4を打ち込んで固定することが可能である。
排水シート1は、トンネル掘進方向に順次隣接して配置され、それぞれ固定部3・3において釘4の打ち込みで固定されることにより、トンネル掘進方向に並設される。
その後、図5、図6(a)に示すように、並設した排水シート1の内側に二次覆工の覆工コンクリート8を形成することにより、本実施形態のトンネル排水構造が形成される。覆工コンクリート8の打設でコンクリート打設圧が加わった排水シート1の断面視略山形の導水リブ22は、吹付けコンクリート5と覆工コンクリート8の押圧で若干潰れて太るように圧縮変形されるので、導水リブ22・22間にスムーズな流路の導水路23が確保される。
このように形成されたトンネル排水構造は、トンネルのアーチ部全体(側壁部−天端部−側壁部の全体)で地山6からの湧水を確実に導水、排出することができる。尚、図5中、太線矢印Fは地山6からの湧水の導水方向を示している。
上記実施形態の排水シート1、或いは排水シート1を用いるトンネル排水構造では、凹凸面32と逆側の凹凸面33により、被取付面51に対する固定部3、固定部3に対する釘打ち機のヘッドの配置状態の安定性を高めることができる。従って、高い作業効率で、排水シート1の固定部3を被取付面51の予定箇所により正確に固定することができ、更に、予定箇所以外への釘4の打ち込みを無くし、固定部3の固定作業時に排水シート1が破損することを防止することができる。また、釘打ち機による釘打ちを固定作業に用いること自体でも、作業効率を向上することができる。
また、固定部3は全体が導水部2の基板21よりも肉厚で形成され、固定部3全体が釘4の打ち込みに使用可能になっていることから、固定部の薄肉の領域に誤って釘4の打ち込みを行い、排水シートを破損させたり、釘4の頭を貫通させてしまう事態が生ずることがない。また、導水リブ22が並置されている基板21と全体が肉厚の固定部3とで排水シート1が構成され、単純な薄肉の領域がないことから、面方向の引張力と排水シート1の面と直交方向の圧縮力の双方に対する強度を格段に高めることができる。
また、固定部3の凹凸面32、33の形状を波形状とすることにより、例えば合成樹脂を押出成形して導水部2と固定部3を一体的に形成する場合に、導水リブ22と波形状の凹凸面32、33を同じ工程で効率的に形成することができる。
また、導水リブ22を断面視略山形とすることにより、導水リブ22の圧縮による倒れ込み、導水路23の狭窄を防止してより広い導水路23を形成し、優れた導水機能を確保することができる。更に、導水路23が部分的に狭窄した状態で湧水が流れ、排水シート1に部分的な引張力が発生する事態を無くし、湧水をスムーズに流して排水シート1の破損を防止することができる。
また、排水シート1の中央に向かって導水リブ22c、22b、22aの順で高さを高くすることにより、排水シート1の幅方向中央付近においても、導水リブ22の被取付面51からの離間を抑制し、導水リブ22の先端が被取付面に略当接した導水路23を確保して水の滞留を防止することができる。従って、優れた導水機能の確保、湧水の滞留による排水シート1の破損の防止を図ることができる。更に、湧水の滞留を防止することで、排水シート1の幅を大きくすることが可能となり、施工性を向上することができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明、実施形態、各例の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものであり、下記変形例も包含する。
例えば上記実施形態では、基板21上に起立形成される複数の導水リブ22の高さを段階的に異ならせる構成としたが、基板21上の複数の導水リブ22の高さを導水部2の幅方向中央付近から両端に向かって漸次低くするように変化させることも可能であり、又、基板21上の複数の導水リブ22の高さを全体として略同一高さとする排水シートとすることも許容される。また、上記実施形態では、導水リブ22の断面視略山形としたが、導水リブ22を高さ方向全体で同一幅を有する形状とすることも許容される。
また、上記実施形態の固定部3の凹凸面32、33は、双方とも凹部と凸部が排水シート1の長手方向に延びる波形状としたが、凹凸面32、33の構成は、被取付面51に対する固定部3の安定性、固定部3に対する釘打ち機のヘッド等の安定性を高められるものであれば適宜であり、例えば凹部と凸部の延びる方向が長手方向と直交する方向や斜め方向の波形状の面、突起が点在して凹凸になっている形状の面とする構成や、或いは凹凸面32と凹凸面33で凹凸の形状が異なる構成等とすることが可能である。
また、排水シート1の固定は、釘打ち機で釘4を打ち込んで行うことが好ましいが、固定ピンなど他の固定具を用いて行うことも可能である。
尚、発明として本明細書に開示されている排水シートには、合成樹脂で形成され、基板と、前記基板上で起立して長手方向に延設され且つ間隔を開けて複数並置されている導水リブとから構成される導水部と、前記導水部の幅方向両側に前記導水部に沿って設けられる固定部とを有し、前記導水リブが断面視略山形に形成されている排水シートも含まれ、更に、この排水シートに適用可能な範囲で本明細書に開示の構成を付加したものも含まれる。この排水シートによれば、導水リブの圧縮による倒れ込み、導水路の狭窄を防止してより広い導水路を形成し、優れた導水機能を確保することができ、更に、導水路が部分的に狭窄した状態で水が流れ、排水シートに部分的な引張力が発生する事態を無くし、水をスムーズに流して排水シートの破損を防止することができる。
また、発明として本明細書に開示されている排水シートには、合成樹脂で形成され、基板と、前記基板上で起立して長手方向に延設され且つ間隔を開けて複数並置されている導水リブとから構成される導水部と、前記導水部の幅方向両側に前記導水部に沿って設けられる固定部とを有し、少なくとも、前記導水部の幅方向中央付近の前記導水リブの高さが、前記導水部の幅方向端部付近の前記導水リブの高さよりも高くなっている排水シートも含まれ、更に、この排水シートに適用可能な範囲で本明細書に開示の構成を付加したものも含まれる。この排水シートによれば、排水シートの幅方向中央付近において、導水リブの被取付面からの離間を抑制し、導水リブの先端が被取付面に略当接した導水路を確保して水の滞留を防止することができ、優れた導水機能の確保、水の滞留による排水シートの破損の防止を図ることができる。更に、水の滞留を防止することで、排水シートの幅を大きくすることが可能となり、施工性を向上することができる。
また、各発明の排水シートは、新設のトンネルの吹付けコンクリートのアーチ部全体(側壁部−天端部−側壁部の全体)に敷設するのに適するが、適用可能な適宜の用途に用いることが可能であり、例えば既に構築されたトンネルの二次覆工コンクリート等の湧水面への敷設や、部分補修等に用いることが可能であり、更には、トンネル以外の他の構造物に用いることも可能である。また、排水シートが固定して取り付けられる被取付面も、吹付けコンクリート5の被取付面51に限定されず、用途に応じて適宜である。
本発明は、例えばトンネルの地山からの湧水を導水して排出する排水構造に利用することができる。
1…排水シート 2…導水部 21、21p…基板 22、22a、22b、22c、22p…導水リブ 23、23p…導水路 3…固定部 31…固定板 32、33…凹凸面 4…釘 5…吹付けコンクリート 51…被取付面 6…地山 7…ロックボルト 8…覆工コンクリート F…湧水の導水方向

Claims (5)

  1. 合成樹脂で形成され、
    基板と、前記基板上で起立して長手方向に延設され且つ間隔を開けて複数並置されている導水リブとから構成される導水部と、
    前記導水部の幅方向両側に前記導水部に沿って設けられ、且つ前記導水部に隣接して設けられる固定部とを有し、
    前記固定部が、隣接する前記導水部の前記基板よりも全幅に亘って全体が肉厚で形成され、表面と裏面がそれぞれ滑りにくくする凹凸面で形成されていることを特徴とする排水シート。
  2. 前記固定部の表面の凹凸面と裏面の凹凸面が、長手方向に凹部と凸部が延びる波形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の排水シート。
  3. 前記導水リブが断面視略山形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の排水シート。
  4. 少なくとも、被取付面に前記導水リブの先端が略当接するように、前記導水部の幅方向中央付近の前記導水リブの高さが、前記導水部の幅方向端部付近の前記導水リブの高さよりも高くなっていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の排水シート。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の排水シートが、トンネルのアーチ部全体に沿って前記導水リブが延びるように配置され、
    前記アーチ部全体の被取付面に、前記固定部が接触し、且つ前記導水リブの先端が略当接するように設けられ、
    前記固定部が前記被取付面に釘止めで固定されていることを特徴とするトンネル排水構造。
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