JP6245467B2 - 風力発電用電力変換装置 - Google Patents

風力発電用電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6245467B2
JP6245467B2 JP2013148141A JP2013148141A JP6245467B2 JP 6245467 B2 JP6245467 B2 JP 6245467B2 JP 2013148141 A JP2013148141 A JP 2013148141A JP 2013148141 A JP2013148141 A JP 2013148141A JP 6245467 B2 JP6245467 B2 JP 6245467B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power
converter
generator
side converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013148141A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015023616A (ja
Inventor
昇 小塩
昇 小塩
貴之 渋谷
貴之 渋谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2013148141A priority Critical patent/JP6245467B2/ja
Publication of JP2015023616A publication Critical patent/JP2015023616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6245467B2 publication Critical patent/JP6245467B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Eletrric Generators (AREA)

Description

本発明は、分散型電源としての風力発電システムに適用される風力発電用電力変換装置に関する。
近年、分散型電源の一つとして風力発電システムを商用電力系統に組み入れる動きが進みつつある。
風力発電システムを商用電力系統に連系するための機能として、系統電圧の低下時にも運転を継続できる機能(FRT:Fault Ride Through、または、LVRT:Low Voltage Ride Through)を備えることが義務付けられている。この機能は、系統電圧の低下等の異常発生時に分散型電源を系統から一斉に解列すると、系統全体の電圧や周波数に影響を与えて系統の安定性を損なうため、風力発電機を継続的に運転させるためのものである。
ここで、図2は、FRT機能を備えた従来の風力発電用電力変換装置を示しており、特許文献1に記載されているものである。
図2の主回路において、1は風力発電機、2は風力発電機1の交流出力電力を直流電力に変換する発電機側コンバータ、3は発電機側コンバータ2の直流出力電力を交流電力に変換して系統電源4に供給する系統側コンバータ、5は上記コンバータ2,3の直流電力を所定の大きさの直流電力に変換して抵抗(放電用抵抗)6により消費させるためのチョッパである。
次に、この従来技術における発電機側コンバータ2の制御手段について説明する。
系統側コンバータ3の出力電力は第1の電力演算部101により演算されて減算器103に入力される。また、抵抗6の消費電力が第2の電力演算部102により演算されて熱モデル106に入力される。
発電機制御システム100から出力された第1のトルク指令は、電力換算部105により電力指令に換算され、この電力指令と前記出力電力との電力偏差が減算器103により求められて熱モデル106に入力されている。なお、第1のトルク指令は減算器104にも入力される。
熱モデル106は、入力された電力偏差に基づいて第2のトルク指令を演算する。第1のトルク指令と第2のトルク指令との偏差が減算器104により求められ、発電機トルク指令として発電機側コンバータ2に与えられる。発電機側コンバータ2を発電機トルク指令に従って運転することにより、風力発電機1のトルク制御が実施される。
更に、熱モデル106は、抵抗6の消費電力に基づいて発電電力抑制要求指令を生成する。発電機制御システム100では、この発電電力抑制要求指令を第1のトルク指令に反映させることにより、風力発電機1のトルク、ひいては発電量を制限し、風力発電機1の回転数が過大になるのを抑制している。
なお、熱モデル106から出力される第2のトルク指令は当初は0であり、その後、電力偏差に応じた値が出力される。このため、電力偏差が大きいほど、発電機側コンバータ2に与えられる発電機トルク指令は小さくなり、風力発電機1の発電電力、抵抗6の消費電力が減少するような制御が行われる。
図3は、熱モデル106内の発電電力抑制要求指令を出力させるためのアルゴリズム、及び、熱モデル106の動作を説明する図であり、系統電圧が低下する都度、FRTが実行される。この例では、FRTが3回行われており、図3の上段のAは、1回目のFRTによる抵抗6の消費電力レベルを示し、P1off,P2off,P3offは各回のFRTにおけるチョッパ5の動作時間(抵抗6による電力消費時間)を示している。また、図3の右上のグラフは、風力発電機1の回転数に応じて変化する電力設定値を示しており、回転数が過大にならない範囲で安全電力設定値が規定されている。
図3の中段及び下段には、系統電圧、系統側コンバータ3の出力電力、チョッパ電力(抵抗6の消費電力)、発電機出力電力、発電電力抑制要求指令、発電機トルク指令(第1のトルク指令と第2のトルク指令との偏差)のタイミングチャートと、超過電力値ΔPのサンプルホールド値を発電電力抑制要求指令として出力するためのブロック図が示されている。なお、系統側コンバータ3の出力電力は、(発電機出力電力−チョッパ電力)という関係にある。
FRT1回目では、系統側へ出力できない電力偏差分の全てを抵抗6が消費するようにチョッパ5が動作し、発電機側コンバータ2はトルク低減のための制御運転を行わない。このため、発電機出力電力は一定である。そして、系統電圧が復帰すると、チョッパ5は動作を停止する。そうすると、図3の上段に示した抵抗6の消費電力レベルAは、設備固有の熱容量等に応じて設定された時限に従って減衰する。
しかし、消費電力レベルAが零になる前にFRT2回目が発生すると、その時点の消費電力レベルAにFRT2回目の消費電力レベルが加算され、抵抗6による電力消費時間が短くなってP2offとなる。同様にして、FRT3回目の電力消費時間P3offは、P3off=0となる。これらの時間P2off,P3offの経過後は、発電機出力電力も低下していく。
また、FRT3回目において、抵抗6による消費電力が安全電力設定値を超えた場合、その超過電力値ΔPが熱モデル106内のサンプルホールド回路SHによりホールドされ、発電電力抑制要求指令として図2の発電機制御システム100に出力される。発電機制御システム100は、この発電電力抑制要求指令を反映させて第1のトルク指令を低下させることにより発電電力を抑制する。更に、抵抗6による消費電力(熱レベル)が零になった時点でサンプルホールド回路SHにデータリセット信号が入力され、ホールドされた超過電力値ΔPをリセットすることで発電電力抑制要求指令が解除される。
特許文献1に記載された従来技術では、以上のような動作により、FRTが複数回にわたる場合には、チョッパ5及び抵抗6を過熱から保護するために通電時間をP1off→P2off→P3offと変更する制御が実行され、風力発電機1の回転数が過大になるのを防ぎながら風力発電システムの運転を継続させている。
特開2012−231624号公報(段落[0022]〜[0026]、図1,図3等)
しかし、上述した従来技術において、FRT2回目、同3回目はチョッパ電力を抑制する制御が行われるが、FRT1回目はチョッパ電力の抑制制御を行わないため、抵抗6の消費電力量が大きくなり、熱容量が大きい大型の抵抗6を使用する必要が生じる。すなわち、抵抗6が小型で熱容量が小さいと、発電機側コンバータ2と系統側コンバータ3との電力差を抵抗6によって消費することができなくなり、電力差により生じた直流電圧の異常上昇により運転継続が不可能になるという問題がある。
更に、図3におけるFRT3回目以降からデータリセットされるまでの期間は、発電機出力電力(系統側コンバータ3の出力電力)を抑制する制御を行っているため、風力エネルギーを効率良く系統に供給することができない等の問題もある。
そこで、本発明の解決課題は、系統電圧低下時において系統へ電力を供給できなくなったときに風力発電機の発電電力を適切に抑制し、抵抗の小型化、及び風力エネルギーの有効利用を可能にしつつ風力発電システムの運転を安定的に継続可能とした風力発電用電力変換装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、風力発電機が発電した交流電力を直流電力に変換する発電機側コンバータと、前記発電機側コンバータから出力される直流電力を交流電力に変換して系統電源に供給する系統側コンバータと、前記発電機側コンバータと前記系統側コンバータとの間の直流回路に接続されたチョッパと、を少なくとも備え、
系統電圧が設定値以上である通常運転モードでは、前記発電機側コンバータを所定のトルク指令に従って運転すると共に、前記系統側コンバータの直流電圧検出値が第1の直流電圧指令値に一致するように前記系統側コンバータにより直流電圧制御を行う風力発電用電力変換装置であって、
前記系統電圧が低下して前記設定値未満になった時に、
前記通常運転モードから、前記トルク指令を制御して前記発電機側コンバータにより前記風力発電機の発電電力を抑制する制御を行う系統電圧低下運転モードに切り替えて運転を継続するようにした風力発電用電力変換装置において、
前記系統電圧低下運転モードでは、
前記直流電圧検出値が、前記第1の直流電圧指令値より高めに設定された第2の直流電圧指令値未満になるように前記発電機側コンバータの直流電圧を制御するために、前記第2の直流電圧指令値と前記直流電圧検出値との偏差と、前記風力発電機に対するトルク抑制量初期値と、に基づいてトルク抑制量を演算する発電機側コンバータ直流電圧制御手段と、
前記発電機側コンバータ直流電圧制御手段の出力が零以上であれば当該出力を零に制限し、前記発電機側コンバータ直流電圧制御手段の出力が零未満であれば当該出力の符号を反転させた値をトルク抑制量として出力するトルク抑制量生成手段と、
前記トルク抑制量生成手段の出力により補正されたトルク指令に従って前記発電機側コンバータを制御する手段と、を備えたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載した風力発電用電力変換装置において、
前記系統電圧の正相電圧の最大値を演算する手段と、
前記正相電圧の最大値が前記設定値未満になった時に前記通常運転モードから前記系統電圧低下運転モードに切り替える手段と、を備えたものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載した風力発電用電力変換装置において、前記直流電圧検出値から直流電圧変化量を演算する直流電圧変化量演算手段と、前記チョッパがオンしたときに前記直流電圧変化量を保持する手段と、系統電圧の低下に伴って前記系統側コンバータの出力電力と前記発電機側コンバータの出力電力との差分から生じる前記直流電圧変化量と前記トルク指令とに基づいて、前記トルク抑制量初期値を演算する手段と、を備えたものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、前記第2の直流電圧指令値を前記第1の直流電圧指令値よりも大きく設定するための比例ゲインを2つ有し、前記2つの比例ゲインを、前記通常運転モードと前記系統電圧低下運転モードとで切り替えて前記第2の直流電圧指令値を設定するものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、前記系統側コンバータの出力電力を演算する電力演算手段と、前記電力演算手段が演算した出力電力を前記チョッパがオンした期間だけ積分手段に入力する手段と、前記積分手段の出力を第1のトルク補正値として前記トルク抑制量に加算する手段と、前記第1のトルク補正値と前記トルク抑制量と前記トルク指令との加算結果に基づいて、前記チョッパのオフ期間における有効電流指令を生成し、この有効電流指令に従って前記発電機側コンバータを制御する手段と、を備えたものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、前記系統側コンバータの出力電力の変化量を前記トルク抑制量に加算する手段を備えたものである。
請求項7に係る発明は、請求項〜6の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、前記直流電圧検出値が設定値より大きくなった時に前記チョッパをオンさせると共に、前記風力発電機に対する発電電力量指令を0に制御する手段を備えたものである。
請求項8に係る発明は、請求項〜7の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、前記系統電圧低下運転モードでは、前記第1の直流電圧指令値と前記直流電圧検出値との偏差を0以上に制限する制限手段と、前記制限手段の出力に基づいて演算した電圧指令に従って前記系統側コンバータの直流電圧を制御する手段と、を備えたものである。
請求項9に係る発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、前記系統電圧低下運転モードでは、前記発電機側コンバータの直流電圧制御系と前記系統側コンバータの直流電圧制御系とを分離して両コンバータの直流電圧制御を同時に実行可能としたものである。
本発明によれば、系統電圧低下運転モードにおいて、チョッパを用いた放電用抵抗による電力消費よりも風力発電機のトルクを適切に制御して発電電力を抑制する制御を優先させることにより、抵抗の消費電力を低減してその小型化、小容量化を図ることができる。また、直流電圧を異常上昇させるおそれもなく、風力エネルギーの有効利用を可能にしつつ風力発電システムの運転を安定的に継続することができる。
本発明の実施形態に係る風力発電用電力変換装置の構成図である。 従来技術の構成図である。 図2の熱モデル内の発電電力抑制要求指令を出力させるためのアルゴリズム及び熱モデルの動作を説明する図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、この実施形態に係る風力発電用電力変換装置の構成図である。主回路の構成は図2と同様であり、1は風力発電機(以下、単に発電機ともいう)、2は発電機1の交流出力電力を直流電力に変換する発電機側コンバータ、3は発電機側コンバータ2の直流出力電力を交流電力に変換して系統電源4に供給する系統側コンバータ、5は上記コンバータ2,3の直流電力を所定の大きさの直流電力に変換して抵抗(放電用抵抗)6に供給し、消費させるためのチョッパである。
次に、制御手段の構成を説明する。
まず、系統側コンバータ3の制御手段について説明する。図1において、第1の直流電圧指令値Edc と、コンバータ2,3の直流電圧検出値Edcとの偏差が減算手段11により演算され、この偏差は、下限値が「0」の第1のリミッタ12を介して第1のセレクタ13の「ON」側に入力されると共に、第1のセレクタ13の「OFF」側に直接入力されている。
ここで、系統の三相交流電圧から正相電圧最大値を演算する正相電圧最大値演算部41が設けられており、正相電圧最大値が設定値1未満の時に第1のコンパレータ42から出力される系統電圧異常検出信号が第1のセレクタ13に入力される。セレクタ13は、この系統電圧異常検出信号が入力された時に「ON」側に切り替わる。なお、系統電圧異常検出信号は、後述するセレクタ21,45にも入力されている。
セレクタ13の出力側には系統側コンバータ直流電圧制御部14及び系統側コンバータ電圧指令演算部15が接続されており、系統側コンバータ直流電圧制御部14の出力に基づいて演算した電圧指令に従って系統側コンバータ3が制御されるようになっている。
次に、チョッパ5の制御手段について説明する。
直流電圧検出値Edcが設定値2より大きい時に第2のコンパレータ48からチョッパオン信号が出力され、チョッパ5が動作する。これにより、チョッパ5は抵抗6に直流電力を供給し、熱として消費させる。なお、チョッパオン信号は、後述するセレクタ28,31,46にも入力されている。
次いで、発電機側コンバータ2の制御手段について説明する。
第1の直流電圧指令値Edc は、何れも1より大きく設定された比例ゲインK1,K2と乗算されて第2のセレクタ21の「OFF」側、「ON」側にそれぞれ入力されている。ここで、セレクタ21は、系統電圧異常検出信号により「ON」側に切り替わるようになっている。
セレクタ21の出力は、第2の直流電圧指令値Edc ’*として減算手段22に入力されており、直流電圧指令値Edc ’*と直流電圧検出値Edcとの偏差が演算されて発電機側コンバータ直流電圧制御部23に入力される。
また、直流電圧検出値Edcは直流電圧変化量演算部30にも入力されており、その出力である直流電圧変化量は第3のセレクタ31の「OFF」側を介して乗算手段32に入力されている。ここで、セレクタ31は、その「ON」側にセレクタ31の出力が加えられており、チョッパオン信号によって「ON」側に切り替わるようになっている。
乗算手段32では、セレクタ31の出力とトルク指令Torqueとが乗算され、その結果がトルク抑制量初期値として発電機側コンバータ直流電圧制御部23に入力されている。発電機側コンバータ直流電圧制御部23では、トルク抑制量初期値と減算手段22の出力とに基づいてトルク抑制量を演算する。発電機側コンバータ直流電圧制御部23は、例えばPI補償器によって構成されており、比例ゲイン及び積分ゲインは正数である。
発電機側コンバータ直流電圧制御部23から出力されたトルク抑制量は、上限値が「0」の第2のリミッタ24及び符号反転手段33を介して加算手段25に入力されている。
また、系統側コンバータ3の出力電力が電力演算部43により演算され、この出力電力は第4のセレクタ46の「ON」側に入力されると共に、その「OFF」側には「0」が入力されている。セレクタ46は、チョッパオン信号によって「ON」側に切り替わるものである。
セレクタ46の出力は積分手段47により積分され、第1のトルク補正値として前記加算手段25に入力されており、符号反転手段33から出力されるトルク抑制量との加算結果が総合トルク抑制量として減算手段26に入力されている。このように、積分手段47にはチョッパ5がオンした時間だけ電力演算部43の出力電力が入力され、積分手段47による積分結果が第1のトルク補正値となる。
電力演算部43により演算された系統側コンバータ3の出力電力は、電力変化量演算部44に入力されて出力電力の変化量が演算され、この変化量は、第5のセレクタ45の「ON」側に入力されると共に、その「OFF」側には「0」が入力されている。セレクタ45は、系統電圧異常検出信号によって「ON」側に切り替わり、電力変化量を第2のトルク補正値として出力するためのものである。
セレクタ45から出力される第2のトルク補正値と前記減算手段26の出力とは加算手段27により加算され、その結果が第6のセレクタ28の「OFF」側に入力されると共に、その「ON」側には「0」が入力されている。このセレクタ28は、チョッパオン信号によって「ON」側に切り替わるものである。
セレクタ28の出力は、有効電流指令(発電電力量指令)として発電機側コンバータ電圧指令演算部29に入力されており、この演算部29により演算された電圧指令値(交流電圧指令値)が発電機側コンバータ2に送られている。
次に、この実施形態の動作を説明する。
系統電圧が正常である通常運転モードにおいて、系統側コンバータ3は、直流電圧検出値Edcが第1の直流電圧指令値Edc に一致するように直流電圧制御を行う。この時、セレクタ13,21,45は全て「OFF」側にあり、チョッパ5がオフしている場合にはセレクタ28,31,46も全て「OFF」側にある。
前述したように、比例ゲインK1は1より大きく設定されているため、通常運転モードにおいて、第2の直流電圧指令値Edc ’*は第1の直流電圧指令値Edc よりも大きくなる。従って、発電機側コンバータ直流電圧制御部23に入力される減算手段22の出力(直流電圧偏差)は正数となり、発電機側コンバータ直流電圧制御部23の出力はリミッタ24により制限されて「0」となる。すなわち、発電機側コンバータ2の直流電圧制御系と系統側コンバータ3の直流電圧制御系とを分離して両コンバータ2,3による直流電圧制御を同時に実行可能であり、それぞれの直流電圧制御部23,14の間で動作上の干渉が生じるのを防ぐことができる
次に、系統電源4の電圧が低下した場合の動作を説明する。
この場合、系統側コンバータ3は系統電源4に電力を供給することができなくなるが、系統電圧が低下してから、その後に系統電圧異常検出信号が入力されるセレクタ13以降の制御によって系統側コンバータ3が系統電圧の低下を検出するまでの期間は、発電機側コンバータ2の出力電力は一定である。このため、発電機側コンバータ2の出力電力は系統側コンバータ3の出力電力よりも大きくなり、その差分によって直流電圧検出値Edcが上昇する。
一方、直流電圧検出値Edcの上昇と同時に、正相電圧最大値演算部41により演算された正相電圧最大値が設定値1より小さくなると、コンパレータ42が系統電圧異常検出信号を出力し、系統電圧低下時にも運転を継続するための系統電圧低下運転モードに移行する。
この場合、トルク抑制量を高速で発電機側コンバータ直流電圧制御部23の収束値とするために、直流電圧変化量を直流電圧変化量演算部30により演算し、セレクタ31及び乗算手段32を介してトルク抑制量初期値を発電機側コンバータ直流電圧制御部23に入力することにより、系統電圧低下運転モードに移行したときの発電機側コンバータ直流電圧制御部23の出力の初期値とする。なお、チョッパ5がオンしているときは直流電圧検出値Edcが低下するので、セレクタ31は、チョッパオン信号が入力された時に「ON」側に切り替わって前回の出力値を保持する。
系統電圧低下運転モードでは、系統電圧異常検出信号によってセレクタ13,21,45は全て「ON」側に切り替わる。
これにより、第1の直流電圧指令値Edc と1より大きく設定された比例ゲインK2との乗算結果が、セレクタ21を介して第2の直流電圧指令値Edc ’*となり、減算手段22によって直流電圧指令値Edc ’*と直流電圧検出値Edcとの偏差が求められる。発電機側コンバータ直流電圧制御部23は、上記の偏差に基づいてトルク抑制量を演算する。このとき、前述したように直流電圧検出値Edcが上昇しているため、トルク抑制量はリミッタ24等の影響を受けずに所定の値を持つため、発電機トルクの抑制が有効となる。
符号反転手段33から出力されるトルク抑制量は、加算手段25により、積分手段47から出力される第1のトルク補正値と加算され、総合トルク抑制量として減算手段26に入力される。減算手段26においてトルク指令Torqueから総合トルク抑制量を減算し、更に加算手段27において第2のトルク補正値を加算することで有効電流指令が演算され、この有効電流指令はセレクタ28の「OFF」側を介して発電機側コンバータ電圧指令演算部29に入力される。
なお、セレクタ28は、チョッパ5がオンした時に「ON」側に切り替わり、トルク指令Torqueやトルク抑制量に関わらず有効電流指令を「0」とするように動作する。
この系統電圧低下運転モードでは、第1のセレクタ13が「ON」側であるため、第1の直流電圧指令値Edc と直流電圧検出値Edcとの偏差がリミッタ12を通って系統側コンバータ直流電圧制御部14に入力される。リミッタ12は下限値「0」が設定された片側だけのリミッタであるため、直流電圧検出値Edcが直流電圧指令値Edc より上昇しても、リミッタ12によって下限値が「0」に制限される。直流電圧検出値Edcが直流電圧指令値Edc より上昇した場合、系統側コンバータ3は、系統電源4により多くの電力を供給するために系統電流を増加させようとするが、リミッタ12を設けたことにより、系統電流を増加させない制御が行われる。
なお、系統電圧が正常時の値に復帰し、正相電圧が設定値1より大きくなると第1のコンパレータ42からの系統電圧異常検出信号がオフし、系統電圧低下運転モードから通常運転モードに復帰する。すなわち、発電機側コンバータ2及び系統側コンバータ3により直流電圧を制御していた方式から、前述したごとく系統側コンバータ3のみで直流電圧を制御する方式に切り替わることになる。
1:風力発電機
2:発電機側コンバータ
3:系統側コンバータ
4:系統電源
5:チョッパ
6:抵抗(放電用抵抗)
11,22,26:減算手段
12,24:リミッタ
13,21,28,31,45,46:セレクタ
14:系統側コンバータ直流電圧制御部
15:系統側コンバータ電圧指令演算部
25,27:加算手段
29:発電機側コンバータ電圧指令演算部
30:直流電圧変化量演算部
32:乗算手段
33:符号反転手段
41:正相電圧最大値演算部
42,48:コンパレータ
43:電力演算部
44:電力変化量演算部
47:積分手段

Claims (9)

  1. 風力発電機が発電した交流電力を直流電力に変換する発電機側コンバータと、前記発電機側コンバータから出力される直流電力を交流電力に変換して系統電源に供給する系統側コンバータと、前記発電機側コンバータと前記系統側コンバータとの間の直流回路に接続されたチョッパと、を少なくとも備え、
    系統電圧が設定値以上である通常運転モードでは、前記発電機側コンバータを所定のトルク指令に従って運転すると共に、前記系統側コンバータの直流電圧検出値が第1の直流電圧指令値に一致するように前記系統側コンバータにより直流電圧制御を行う風力発電用電力変換装置であって、
    前記系統電圧が低下して前記設定値未満になった時に、
    前記通常運転モードから、前記トルク指令を制御して前記発電機側コンバータにより前記風力発電機の発電電力を抑制する制御を行う系統電圧低下運転モードに切り替えて運転を継続するようにした風力発電用電力変換装置において、
    前記系統電圧低下運転モードでは、
    前記直流電圧検出値が、前記第1の直流電圧指令値より高めに設定された第2の直流電圧指令値未満になるように前記発電機側コンバータの直流電圧を制御するために、前記第2の直流電圧指令値と前記直流電圧検出値との偏差と、前記風力発電機に対するトルク抑制量初期値と、に基づいてトルク抑制量を演算する発電機側コンバータ直流電圧制御手段と、
    前記発電機側コンバータ直流電圧制御手段の出力が零以上であれば当該出力を零に制限し、前記発電機側コンバータ直流電圧制御手段の出力が零未満であれば当該出力の符号を反転させた値をトルク抑制量として出力するトルク抑制量生成手段と、
    前記トルク抑制量生成手段の出力により補正されたトルク指令に従って前記発電機側コンバータを制御する手段と、
    を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  2. 請求項1に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記系統電圧の正相電圧の最大値を演算する手段と、
    前記正相電圧の最大値が前記設定値未満になった時に前記通常運転モードから前記系統電圧低下運転モードに切り替える手段と、
    を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  3. 請求項1または2に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記直流電圧検出値から直流電圧変化量を演算する直流電圧変化量演算手段と、
    前記チョッパがオンしたときに前記直流電圧変化量を保持する手段と、
    系統電圧の低下に伴って前記系統側コンバータの出力電力と前記発電機側コンバータの出力電力との差分から生じる前記直流電圧変化量と前記トルク指令とに基づいて、前記トルク抑制量初期値を演算する手段と、
    を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  4. 請求項1〜の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記第2の直流電圧指令値を前記第1の直流電圧指令値よりも大きく設定するための比例ゲインを2つ有し、
    前記2つの比例ゲインを、前記通常運転モードと前記系統電圧低下運転モードとで切り替えて前記第2の直流電圧指令値を設定することを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記系統側コンバータの出力電力を演算する電力演算手段と、
    前記電力演算手段が演算した出力電力を前記チョッパがオンした期間だけ積分手段に入力する手段と、
    前記積分手段の出力を第1のトルク補正値として前記トルク抑制量に加算する手段と、
    前記第1のトルク補正値と前記トルク抑制量と前記トルク指令との加算結果に基づいて、前記チョッパのオフ期間における有効電流指令を生成し、この有効電流指令に従って前記発電機側コンバータを制御する手段と、
    を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記系統側コンバータの出力電力の変化量を前記トルク抑制量に加算する手段を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  7. 請求項〜6の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記直流電圧検出値が設定値より大きくなった時に前記チョッパをオンさせると共に、前記風力発電機に対する発電電力量指令を0に制御する手段を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  8. 請求項〜7の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記系統電圧低下運転モードでは、前記第1の直流電圧指令値と前記直流電圧検出値との偏差を0以上に制限する制限手段と、
    前記制限手段の出力に基づいて演算した電圧指令に従って前記系統側コンバータの直流電圧を制御する手段と、
    を備えたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載した風力発電用電力変換装置において、
    前記系統電圧低下運転モードでは、前記発電機側コンバータの直流電圧制御系と前記系統側コンバータの直流電圧制御系とを分離して両コンバータの直流電圧制御を同時に実行可能としたことを特徴とする風力発電用電力変換装置。
JP2013148141A 2013-07-17 2013-07-17 風力発電用電力変換装置 Expired - Fee Related JP6245467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013148141A JP6245467B2 (ja) 2013-07-17 2013-07-17 風力発電用電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013148141A JP6245467B2 (ja) 2013-07-17 2013-07-17 風力発電用電力変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015023616A JP2015023616A (ja) 2015-02-02
JP6245467B2 true JP6245467B2 (ja) 2017-12-13

Family

ID=52487667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013148141A Expired - Fee Related JP6245467B2 (ja) 2013-07-17 2013-07-17 風力発電用電力変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6245467B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6923296B2 (ja) 2016-07-05 2021-08-18 株式会社日立製作所 風力発電設備とその運転方法およびウィンドファーム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5470091B2 (ja) * 2010-02-25 2014-04-16 株式会社日立製作所 風力発電システムおよびその制御方法
JP5693337B2 (ja) * 2011-04-05 2015-04-01 東芝三菱電機産業システム株式会社 発電機の制御装置
JP5765043B2 (ja) * 2011-04-27 2015-08-19 富士電機株式会社 風力発電用電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015023616A (ja) 2015-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6058147B2 (ja) 電力変換装置
JP5508796B2 (ja) 電源システム制御方法及び電源システム制御装置
JP5589141B2 (ja) 太陽光発電システムの運転制御装置
JP5681785B2 (ja) 電力変換装置
JP6033438B2 (ja) 電力制御システム
JP5134691B2 (ja) 自励式無効電力補償装置
JP6494252B2 (ja) パワーコンディショナ、電力システム、パワーコンディショナの制御方法
JP2011015493A (ja) 分散型電源装置
JP6274969B2 (ja) 電力貯蔵装置用充放電システム
JP6230394B2 (ja) 発電システム
JP5672713B2 (ja) 発電機負荷試験装置
JP6245467B2 (ja) 風力発電用電力変換装置
JP5266515B2 (ja) 系統連系電力変換装置
JP6289123B2 (ja) 発電システム
JP2014036472A (ja) 無停電電源装置の並列システムにおける横流抑制装置
JP2006166585A (ja) 電力変換装置
WO2020100372A1 (ja) 電力変換装置、電力変換装置の制御方法
JP2011120406A (ja) 電力供給システム
JP5980100B2 (ja) 非常用発電システム
JP5955200B2 (ja) 非常用発電システム
JP6208613B2 (ja) 発電システム
JP5907851B2 (ja) 非常用発電システム
JP2017195731A (ja) 無停電電源装置の並列運転システム
JP6629606B2 (ja) 発電システム、発電制御方法及び発電装置
JP5915201B2 (ja) 電力平準化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6245467

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees